JP2004126400A - 光ファイバコネクタおよび光ファイバの加工方法 - Google Patents

光ファイバコネクタおよび光ファイバの加工方法 Download PDF

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阿部 宜輝
Masaru Kobayashi
小林 勝
Shuichiro Asakawa
浅川 修一郎
Akira Nagase
長瀬 亮
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Abstract

【課題】光ファイバコネクタにおける信頼性向上を実現することができる光ファイバコネクタを提供する。
【解決手段】片持ち梁状にプラグに固定された光ファイバの端面802を、光ファイバ802の外径よりわずかに大きな径をもつ細径孔914内で接続する光ファイバコネクタにおいて、光ファイバ802の面取り角度θ’と、細径孔814の入り口の面取り角度ψと、片持ち梁状態である光ファイバ814の長さLと、光ファイバ802の面取り部が細径孔入り口面取り部818に接触したときに生じる光ファイバ802の撓みの振幅量δから導かれる角度α=tan−1(δπ/L)との関係がθ’>ψ+αである。このように光ファイバ802の端面を面取り加工しているため、光ファイバ802の端面にゴミ302を付着させることなく細径孔814内へ光ファイバ802を挿入することができる。
【選択図】    図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバコネクタおよび光ファイバコネクタの加工方法に関し、より詳細には、光ファイバが片持ち梁状に支持されたプラグを有する光ファイバコネクタと、光コネクタに用いる光ファイバ端面の加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、高密度多心接続を目的として様々なコネクタが開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、コアとクラッドとから構成されるベアファイバや、折れ防止のためにクラッド層の周りに厚さ5μm程度のポリマー保護層で被覆されたPSC(Polymer Skin Coated)ファイバを、細径孔で光ファイバ自身の座屈による弾性復元力によって光ファイバ端面同士を加圧密着、すなわちPC(Physical Contact)接続させるFPC(Fiber Physical Contact)コネクタについて記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、光ファイバの端面と光導波路の端面とをPC接続するPLC(Planar Lightwave Circuits)コネクタが記載されている。光ファイバと光ファイバとを接続する際にはFPCコネクタを使用し、光ファイバの端面と光導波路端面とを接続する際には、PLCコネクタを使用する。
【0005】
FPCコネクタの一例を、図1(a)および(b)に分解斜視図とその組立図として示す。同図に示すように、FPCコネクタは、光ファイバ102が片持ち梁の状態で取り付けられるプラグ106が2つと、プラグ106に取り付けられた光ファイバ102の軸を調心するためのアダプタ116と、プラグ106とアダプタ116とを一体化するためのクリップ122とからなる。光ファイバ102をプラグ106の保持部104に固定し、光ファイバ102の先端をアダプタ116の光ファイバ外径よりわずかに大きな径をもつ細径孔114の一方から挿入し、もう一つのプラグに取り付けられた光ファイバの先端も同様に挿入して、クリップ122により全体を固定することで光ファイバ102を接続する。
【0006】
このとき、光ファイバ102をその先端がプラグから若干の距離だけ突き出すようにプラグの保持部104に保持することで、その光ファイバ102の先端部で座屈120が生じ、この座屈による弾性復元力により光ファイバ102はPC接続する。
【0007】
図1(a)に示したように、アダプタ116の両端入り口118には、光ファイバ挿入の位置精度を緩和するために、面取り加工が施されている。また、光ファイバの側面108はポリマーにより被覆されており、先端110は面取り加工と研磨加工が施されている。面取り加工は、アダプタ116の細径孔114への光ファイバ102の挿入を容易にし、挿入時に光ファイバ端面112にゴミが付着しPC接続を阻害するのを防ぐ役割がある。研磨加工は、良好な光学特性で光ファイバ102をPC接続するためである。
【0008】
PLCコネクタの一例を図2に示す。PLCコネクタにおいては、PLC208内に設けられた光導波路210端面に光ファイバをガイドする細径孔206を備えたファイバガイド212を接着剤により装着する。ファイバガイド212の細径孔206の入り口204は、光ファイバ挿入位置精度を緩和するため、面取り加工をしている(以下、この細径孔入り口の面取り部分を「細径孔入り口面取り部」という)。PLCコネクタに用いる光ファイバも、FPCコネクタと同様の目的で面取り加工、研磨加工をしている。光ファイバ202をその先端がプラグから若干の距離だけ突き出すように保持することで、その光ファイバ202の先端部で座屈214が生じ、この座屈による弾性復元力により光ファイバ202は光導波路210の端面に接続する。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−352360号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平10−221559号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、面取り加工、研磨加工をした光ファイバをアダプタの細径孔内に挿入したとき、光ファイバ同士や光ファイバと光導波路とがPC接続になっていないことがある。これは、FPCコネクタにおける光ファイバ同士の接続を示す図3のように、光ファイバ102の端面にゴミ302が付着し、光ファイバ間や光ファイバの端面と光導波路の端面との間に間隙ができて、PC接続になっていないためである。図3に示したように、光ファイバ端面同士の間にゴミがあり密着できないと、光学特性が著しく悪くなる。
【0012】
このように、光学特性の測定結果が悪い場合は、プラグをアダプタから取り外して、プラグの光ファイバ端面を顕微鏡等により検査してゴミの有無を確認する。そして、ゴミがあればゴミを除去し、再度プラグとアダプタを結合し、改めて光学特性を測定し光コネクタとしての合否を判定する。この検査は、作製における作業時間の増大や、装置にコネクタを使用する上での信頼性低下となるという問題があった。
【0013】
また、図2の例に示すように、PLCコネクタにおいては、ファイバガイド212が光導波路210の端面に接着固定されている。このため、一旦光導波路端面にゴミを付着させてしまうと、PLC208をファイバガイド212から乖離して、光導波回路端面と細径孔内を清掃して再度ファイバガイド212を装着固定する必要がある。そのため、FPCコネクタよりコネクタ作製歩留まりやコネクタ維持管理における信頼性への影響がより大きいという問題があった。
【0014】
また、プラグをアダプタへ結合する前に、あらかじめプラグの光ファイバへのゴミの付着の有無を顕微鏡等により検査しておいても、光ファイバ端面にゴミが付着することにより、アダプタにゴミが付着する場合が多い。ゴミによるアダプタへ光ファイバを挿入する際、光ファイバ端面にゴミが付着するタイミングとして、細径孔内部での付着と細径孔の両端入り口の面取り部での付着の2箇所がある。図4に示したように、細径孔114内にあるゴミ302は、光ファイバ102の端面に付着せずに光ファイバ102先端の面取り加工により削られた部分に逃げる。
【0015】
しかしながら、図5に示すように、細径孔114の入り口の面取り部にゴミ302が存在し、光ファイバ102が細径孔入り口の面取り部に接触しながら、細径孔114内へ挿入された場合に、光ファイバ102端面に面取り加工があっても、光ファイバ端面にゴミが付着する場合がある。光ファイバ端面の面取り加工の角度をθ、細径孔入り口の面取り角度をψとし、θとψの関係がθ≦ψであるとき、図5に示したように、細径孔入り口面取り部118にあるゴミを光ファイバ端面で拾い付着し、そのまま細径孔内へ挿入され、光ファイバ端面に付着したゴミがPC接続を阻害する。
【0016】
図6に、θ>ψの関係であるときに光ファイバ端面がアダプタ入り口に接触しながら細径孔内へ挿入される模式図を示す。細径孔入り口面取り部118にゴミが存在しても、光ファイバ端面のエッジはアダプタに接触しないで光ファイバは細径孔114へ挿入可能であるため、光ファイバ102の端面にゴミ302は付着せずにゴミ302は光ファイバ102の面取りのより削られた部分に逃げた状態で、光ファイバ102は細径孔114内へ挿入される。また、細径孔114内にゴミ302が存在しても、光ファイバ面取りのより削られた部分に逃げた状態となるので、光ファイバ端面にゴミが付着することはない。
【0017】
しかしながら、光ファイバ102が片持ち梁で固定されていることが原因で、たとえθ>ψの関係であっても光ファイバ端面にゴミが付着する可能性がある。このことを図7を用いて説明する。図7に示すように、光ファイバ102が片持ち梁に固定されていると、細径孔入り口面取り部118に接触した際、光ファイバ102が撓んで光ファイバ102先端が細径孔入り口面取り部118の面取り面と接するように傾き、ゴミ302を光ファイバ102の端面に付着させる可能性があるためである。従って、細径孔入り口面取り部にゴミが存在した場合、光ファイバの端面とアダプタの入り口を面取り加工して、それらの面取り角度の関係をθ>ψとするだけでは、ゴミが光ファイバ端面に付着することは避けることができないという問題があった。
【0018】
これらの問題は、光ファイバコネクタがクリーンルームのような環境だけでなく、ビル内にある通信装置の端末での使用等、ゴミの混入が十分想定される環境で使用されることが多いことから、重要な問題であり、光コネクタの信頼性において、大きな問題となる。また、光ファイバ端面同士を加圧密着して接続するPC接続のみならず、光ファイバ端面を斜め(8度)に研磨して接続することで、光信号の反射の接続端面での反射を抑えることができ、良好な光学特性をもつ光ファイバコネクタにおいても、光ファイバ端面にゴミが付着することは問題となる。
【0019】
本発明はこのような問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、光ファイバコネクタにおける信頼性向上を実現することができる光ファイバコネクタおよび光ファイバの加工方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光ファイバコネクタであって、片持ち梁状にプラグに固定された光ファイバの端面同士、または前記光ファイバの端面と光導波路の端面とを、前記光ファイバ外径よりわずかに大きな径をもつ細径孔内で接続する光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψと、片持ち梁状態である前記光ファイバの長さLと、前記光ファイバの面取り部が前記細径孔入り口の面取り部に接触したときに生じる前記光ファイバの撓みの振幅量δから導かれる角度α=tan−1(δπ/L)との関係がθ>ψ+αであることを特徴とする。
【0021】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψとの関係が、θ>ψ+5度であることを特徴とする。
【0022】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψとの関係が、θ>ψ+15度であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの端面同士、または前記光ファイバの端面と前記光導波路の端面とをPC接続させることを特徴とする。
【0024】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバまたは前記光導波路の端面が斜めに形成されていることを特徴とする。
【0025】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバの先端を研磨板を用いて面取り加工する光ファイバの加工方法であって、光ファイバを、研磨板から距離dだけ離れた光ファイバ保持部に設置する工程であって、前記光ファイバ保持部からの前記光ファイバの突き出しの長さL、前記光ファイバの撓みの振幅量δを用いて、前記光ファイバが前記研磨板に接触して撓んだときの前記光ファイバの形状が関数
【0026】
【数3】
Figure 2004126400
【0027】
で表され、前記光ファイバの面取り角度θを表す式
【0028】
【数4】
Figure 2004126400
【0029】
に基づいて、前記光ファイバの突き出しの長さLと前記距離dとを調整する工程と、前記研磨板で前記光ファイバの先端を研磨する工程とを備えることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図8に、FPCコネクタにおいて細径孔入り口の面取り加工部にゴミがあり、光ファイバが細径孔入り口の面取り加工部に接触して光ファイバが撓んだ模式図を示す。図8において、光ファイバ802の面取り角度θ’と細径孔入り口面取り部818の面取り角度ψとの関係は、θ’>ψである。光ファイバ802の端面が細径孔入り口面取り部818に接触したとき、光ファイバ802が撓むことなく、細径孔814内へ挿入されると、光ファイバ802の端面のエッジはアダプタに接触しない。このため、細径孔入り口面取り部818にゴミが存在しても、光ファイバ802の端面にゴミ302は付着せず、ゴミ302は光ファイバ802の端面の面取りにより削られた部分に逃げた状態で、光ファイバ802はアダプタ816へ挿入される。
【0032】
しかしながら、すでに図7で示したように、光ファイバ802が撓んだ状態となると、単にθ’>ψの関係を満足するだけでは、アダプタ816の入り口にあるゴミが端面に付着することを避けることができない。光ファイバ802の先端がアダプタ入り口面取り部818と接触したときに光ファイバ802が撓んだ形状のx=0における接線角度αだけ、光ファイバ端面はアダプタ入り口へ傾く。つまり、アダプタ816の入り口の面取り角度ψにこの接線角度分だけ予め加えて、光ファイバ802の面取り角度を設定しておかなければならない。光ファイバ802がアダプタ816入り口に接触して撓んだときの光ファイバの形状は次式で表すことができる。
【0033】
【数5】
Figure 2004126400
【0034】
ここで、Lは光ファイバ802のプラグにおける光ファイバ固定部804からの片持ち梁状態である光ファイバの長さであり、δはそのときの光ファイバ802の撓みの振幅量である。光ファイバ802の先端がアダプタ入り口面取り部818と接触したときに光ファイバが撓んだ形状のx=0における接線角度αは、(1)式より次式で表すことができる。
【0035】
【数6】
Figure 2004126400
【0036】
(2)式の関係を図9に示した。図9に示した関係を利用して、この接線角度α分だけ予め加えて、光ファイバ面取り角度θ’を設定しておけば、光ファイバ802の挿入時に光ファイバ802がアダプタ入り口に接触して撓んだとしても、光ファイバ802の端面のエッジがアダプタ入り口面取り部818と接触することがなく、光ファイバ端面にゴミを付着させることがない。
【0037】
図8において、光ファイバ802の端面の面取り角度θ’はあらかじめψ+αより大きな値となるようにして、光ファイバ802の端面を面取り加工しているため、光ファイバ802の端面にゴミを付着させることなく細径孔814内へ光ファイバ802を挿入することができる。FPCコネクタにおいてはLの値を7mm程度として設定しており、アダプタ入り口面取り部818と接触した光ファイバは、撓みの振幅を大きくすることなく、細径孔内へ挿入されてしまうため、δ/Lの値は0<δ/L<0.08の範囲には収まる。
【0038】
すなわち、αを15°程度として、細径孔入り口の面取り角度ψと光ファイバ面取り角度θ’の値をθ’>ψ+15°となるよう設定すれば、光ファイバ端面にゴミを付着させることなく、良好な光学特性で接続できる。Lの値をより短い値とすれば、光ファイバの撓みの振幅量はより小さくなり、δ/Lの値を0<δ/L<0.03とし、αを5°程度として、細径孔入り口の面取り角度ψと光ファイバ面取り角度θの値をθ’>ψ+5°となるよう設定することができる。また、図4を用いて説明した場合と同様に、細径孔内にゴミが存在しても、ゴミは光ファイバ面取りで削られた部分に逃げた状態となるので、光ファイバ端面にゴミが付着することはない。例えばψが10°であれば、光ファイバ端面の面取り角度θ’は25度程度となるが、この程度の値であれば、細径孔内のゴミが光ファイバ端面に付着することを避けるのに十分なスペースを確保できる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、本発明のPLCコネクタへの実施形態を説明する。図10は、片持ち梁でプラグに固定された光ファイバを、接着剤によりPLC端面に接着固定したファイバガイドの細径孔内に挿入する模式図である。光ファイバ802の面取り角度θ’と細径孔入り口面取り部818の面取り角度ψの関係は、θ’>ψである。FPCコネクタでの実施形態として示した図8と同様に、光ファイバ802の先端がアダプタ入り口面取り部818と接触したとき、光ファイバ802が撓んだ形状のx=0における接線角度αだけ光ファイバ802の面取り角度θ’に予め加えておく。その結果、θ’>ψ+αの関係が成り立ち、光導波回路にゴミが付着することがない。上述したように、PLCコネクタでは細径孔814内の清掃が困難なため、光導波路1004の端面にゴミを付着させるとファイバガイド1006をPLC1002から乖離して、光導波回路の端面と細径孔814内を清掃して、再度ファイバガイドを装着固定する必要がある。本発明のようにθ’>ψ+αの関係を満たしておけば、光導波回路にゴミが付着する問題は解決できる。従って、本実施形態はPLCコネクタ作製歩留まりやコネクタの維持管理の信頼性向上に対して有効である。
【0040】
(第3実施形態)
図8は光ファイバ端面が垂直に研磨されたFPCコネクタを例とした。本実施形態では、図11に示すように、光ファイバ端面における光信号の反射を抑えるために斜め8度に研磨された光ファイバ1102を用いている。このような光ファイバコネクタにおいても、θ’>ψ+αの関係は、細径孔入り口面取り部818のゴミ302が光ファイバ1102の端面に付着することを防ぐことができる。なお、光導波路の端面が斜めに形成されている場合にも、本発明の効果を奏することができる。
【0041】
プラグに固定された光ファイバ802,1102の片持ち梁の長さLが、例えば1mm程度と極端に短く、光ファイバ先端が細径孔入り口面取り部818に接触したとしても、撓みが生じる可能性がないときは、α=0として、θ’>ψの関係を満たせばよい。
【0042】
(第4実施形態)
図12に光ファイバの面取り加工模式図を示す。光ファイバ保持部1206からの光ファイバ802の突き出しの長さLが、光ファイバ保持部1206と研磨板の距離dより長くなるように光ファイバ802を光ファイバ保持部1206に設置する。そして、研磨板1208を回転させる。あるいは、光ファイバ保持部1206を軌道1204に沿って自転させずに回転させる。これにより、光ファイバ802の端面のエッジは面取りされる。図13に光ファイバの面取り加工における断面模式図を示す。図13に示した光ファイバ802の形状は次式で記述できる。
【0043】
【数7】
Figure 2004126400
【0044】
ここで、δは光ファイバのたわみ振幅である。
【0045】
(3)式より、光ファイバの研磨板に対する接触角度を求めることができ、その結果より、x=dにおける面取り角度を次式で求めることができる。
【0046】
【数8】
Figure 2004126400
【0047】
(4)式よりdをLで規格化したときの面取り角度を、図14に示す。図14より、dとLの設定値により、加工時に所望の光ファイバ端面の面取り角度を得ることができる。例えば、θを20度と設定するためには、dとLの値を調整し、d/L=0.5となるように面取り条件を設定して加工すればよい。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、片持ち梁状にプラグに固定された光ファイバの端面同士、または前記光ファイバ端面と光導波路の端面とを、前記光ファイバ外径よりわずかに大きな径をもつ細径孔内で接続する光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψと、片持ち梁状態である前記光ファイバの長さLと、前記光ファイバの面取り部が前記細径孔入り口の面取り部に接触したときに生じる前記光ファイバの撓みの振幅量δから導かれる角度α=tan−1(δπ/L)との関係がθ>ψ+αであるので、細径孔内や細径孔入り口面取り部にゴミが存在しても、光ファイバ端面にゴミを付着させることなく、光ファイバ端面同士あるいは光ファイバと光ファイバ端面を良好な光学特性で接続できる。結果として、光コネクタの信頼性を向上させることができる。
【0049】
また、上記光ファイバの先端を研磨板を用いて面取り加工する光ファイバの加工方法であって、光ファイバを、研磨板から距離dだけ離れた光ファイバ保持部に設置する工程であって、前記光ファイバ保持部からの前記光ファイバの突き出しの長さL、前記光ファイバの撓みの振幅量δを用いて、前記光ファイバが前記研磨板に接触して撓んだときの前記光ファイバの形状が関数
【0050】
【数9】
Figure 2004126400
【0051】
で表され、前記光ファイバの面取り角度θを表す式
【0052】
【数10】
Figure 2004126400
【0053】
に基づいて、前記光ファイバの突き出しの長さLと前記距離dとを調整する工程と、前記研磨板で前記光ファイバの先端を研磨する工程とを備えるので、dとLの設定値により、加工時に所望の光ファイバ端面の面取り角度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FPCコネクタの一例を示す斜視図であり、(a)は分解斜視図、(b)は組立状態図である。
【図2】PLCコネクタ接続時の断面図である。
【図3】FPCコネクタにおいて光ファイバのPC接続が実現しない場合の模式図である。
【図4】FPCコネクタにおいてアダプタの細径孔内のゴミにかかわらず、PC接続が実現した場合の模式図である。
【図5】FPCコネクタにおいて、細径孔の入り口の面取り部にゴミが存在し、光ファイバが細径孔入り口の面取り部に接触しながら、細径孔内へ挿入する場合の接続模式図(θ≦ψ)である。
【図6】FPCコネクタにおいて、細径孔の入り口の面取り部にゴミが存在し、光ファイバが細径孔入り口の面取り部に接触しながら、細径孔内へ挿入する場合の接続模式図(θ>ψ)である。
【図7】FPCコネクタにおいて、細径孔の入り口の面取り部にゴミが存在し、光ファイバが細径孔入り口の面取り部に接触して光ファイバが撓んだ状態を示す模式図(θ>ψ)である。
【図8】FPCコネクタにおいて、細径孔の入り口の面取り部にゴミが存在し、光ファイバが細径孔入り口面取り部に接触して光ファイバが撓んだ状態を示す模式図(θ′>ψ+α)である。
【図9】細径孔入り口の面取り部に接触して撓んだ光ファイバの形状が変化したときの、光ファイバ先端の傾き角度を示すグラフである。
【図10】PLCコネクタにおいて、細径孔の入り口の面取り部にゴミが存在し、光ファイバが細径孔入り口の面取り部に接触して光ファイバが撓んだ状態を示す模式図(θ′>ψ+α)である。
【図11】光ファイバ端面が斜めに形成されたときの接続模式図である。
【図12】光ファイバの面取り加工模式図である。
【図13】光ファイバの面取り加工における断面模式図である。
【図14】dをLで規格化したときの面取り角度を示すグラフである。
【符号の説明】
102 光ファイバ
104 保持部
106 プラグ
108 側面
110 先端
112 光ファイバ端面
114 細径孔
116 アダプタ
118 細径孔入り口面取り部
120 座屈
122 クリップ
202 光ファイバ
204 細径孔入り口面取り部
206 細径孔
210 光導波路
212 ファイバガイド
214 座屈
302 ゴミ
802 光ファイバ
804 光ファイバ固定部
814 細径孔
816 アダプタ
818 光ファイバ入り口面取り部
1004 光導波路
1006 ファイバガイド
1102 光ファイバ
1204 軌道
1206 光ファイバ保持部
1208 研磨板

Claims (6)

  1. 片持ち梁状にプラグに固定された光ファイバの端面同士、または前記光ファイバの端面と光導波路の端面とを、前記光ファイバ外径よりわずかに大きな径をもつ細径孔内で接続する光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψと、片持ち梁状態である前記光ファイバの長さLと、前記光ファイバの面取り部が前記細径孔入り口の面取り部に接触したときに生じる前記光ファイバの撓みの振幅量δから導かれる角度α=tan−1(δπ/L)との関係がθ>ψ+αであることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  2. 請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψとの関係が、θ>ψ+5度であることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  3. 請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの面取り角度θと、前記細径孔の入り口の面取り角度ψとの関係が、θ>ψ+15度であることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  4. 請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバの端面同士、または前記光ファイバの端面と前記光導波路の端面とをPC接続させることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  5. 請求項1に記載の光ファイバコネクタにおいて、前記光ファイバまたは前記光導波路の端面が斜めに形成されていることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  6. 請求項1に記載の光ファイバの先端を研磨板を用いて面取り加工する光ファイバの加工方法であって、
    光ファイバを、研磨板から距離dだけ離れた光ファイバ保持部に設置する工程であって、前記光ファイバ保持部からの前記光ファイバの突き出しの長さL、前記光ファイバの撓みの振幅量δを用いて、前記光ファイバが前記研磨板に接触して撓んだときの前記光ファイバの形状が関数
    Figure 2004126400
    で表され、前記光ファイバの面取り角度θを表す式
    Figure 2004126400
    に基づいて、前記光ファイバの突き出しの長さLと前記距離dとを調整する工程と、
    前記研磨板で前記光ファイバの先端を研磨する工程と
    を備えることを特徴とする光ファイバの加工方法。
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