JPWO2011016321A1 - ポリグリコール酸系繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

ポリグリコール酸樹脂と重量平均分子量が10万〜30万のポリ乳酸樹脂とを含有し、前記ポリグリコール酸樹脂と前記ポリ乳酸樹脂との質量比が70/30〜99/1であるポリグリコール酸系樹脂組成物を溶融紡糸して未延伸糸を得る紡糸工程と、前記未延伸糸を保管する保管工程と、前記保管後の未延伸糸を延伸して延伸糸を得る延伸工程とを含むポリグリコール酸系繊維の製造方法。

Description

本発明は、ポリグリコール酸樹脂およびポリ乳酸樹脂を含有するポリグリコール酸系繊維およびその製造方法に関する。
ポリグリコール酸からなる繊維(ポリグリコール酸繊維)は、生分解性や生体吸収性を有する繊維として医療など様々な分野で使用されている。また、ポリグリコール酸は耐熱性や機械的強度にも優れている。さらに、ポリグリコール酸繊維は、高温環境下で速い加水分解性を示す繊維として石油掘削用途などへの応用が期待されている。しかしながら、従来のポリグリコール酸繊維は、直接紡糸延伸法(SDY法)により製造されており、このSDY法は、紡糸後、巻き取ることなく延伸するため、延伸時に糸切れなどが発生すると紡糸工程で多量の樹脂が吐出され、大量生産においては非効率であり、ポリグリコール酸繊維の生産コストを削減することは容易ではなかった。このため、ポリグリコール酸繊維の用途は手術用縫合糸など特定の高付加価値の分野のものに限定されていた。
一方、ポリオレフィン繊維やナイロン繊維、ポリ乳酸繊維などは、紡糸後の未延伸糸を、一度、巻き取ったり、ケンスに収納して保管したりした後、延伸することによって生産されている(例えば、特開2005−350829号公報(特許文献1)、特開2006−22445号公報(特許文献2)、特開2007−70750号公報(特許文献3)、特開2008−174898号公報(特許文献4)、特開2005−307427号公報(特許文献5)参照)。この方法では、紡糸した未延伸糸を束ねて延伸できるため、また、紡糸後すぐに延伸する必要はなく、紡糸工程と延伸工程とを独立して実施するため、生産性が高く、大量生産に適した方法である。
しかしながら、ポリグリコール酸繊維をこの方法によって生産すると、巻き取ったり、ケンスに収納したポリグリコール酸の未延伸糸が、保管時に膠着して解きにくくなり、延伸できないといった問題があった。また、ポリグリコール酸の代わりに、国際公開第2008/004490号(特許文献6)に記載されているポリグリコール酸と重量平均分子量が5万以下のポリ乳酸との溶融混練物からなるポリグリコール酸樹脂組成物を用いても、未延伸糸の保管時の膠着を十分に抑制することが困難であった。
特開2005−350829号公報 特開2006−22445号公報 特開2007−70750号公報 特開2008−174898号公報 特開2005−307427号公報 国際公開第2008/004490号
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ポリグリコール酸樹脂を含有する樹脂組成物を紡糸して得たポリグリコール酸系未延伸糸を長く保管した場合であっても、膠着が発生せず、未延伸糸を比較的容易に解除して延伸することが可能であり、しかも、ポリグリコール酸繊維の特性を損なうことのないポリグリコール酸系繊維の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリグリコール酸樹脂と低分子量のポリ乳酸樹脂とを含有する樹脂組成物を紡糸して得た未延伸糸を保管した場合には、溶融混練時にポリグリコール酸樹脂と低分子量のポリ乳酸樹脂が全てもしくは部分的にエステル交換反応を起こして、共重合体を形成しやすく、または相溶状態になりやすく、ポリグリコール酸繊維の特性は実質的に損なわれないものの、ポリ乳酸樹脂による機能が十分に作用せず、未延伸糸のガラス転移温度(Tg)が高温高湿度下において経時的に低下して未延伸糸が収縮し、膠着が発生することを見出した。そして、本発明者らは、ポリグリコール酸樹脂と比較的高分子量のポリ乳酸樹脂をブレンドするとこれらが非相溶状態になりやすいため、ポリグリコール酸繊維の特性を維持したまま、高温高湿度下においても未延伸糸のポリグリコール酸樹脂由来のガラス転移温度(Tg)の経時的な低下を抑制でき、未延伸糸の収縮を防止して膠着を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリグリコール酸系繊維の製造方法は、ポリグリコール酸樹脂と重量平均分子量が10万〜30万のポリ乳酸樹脂とを含有し、前記ポリグリコール酸樹脂と前記ポリ乳酸樹脂との質量比が70/30〜99/1であるポリグリコール酸系樹脂組成物を溶融紡糸して未延伸糸を得る紡糸工程と、前記未延伸糸を保管する保管工程と、前記保管後の未延伸糸を延伸して延伸糸を得る延伸工程とを含む方法である。
本発明のポリグリコール酸系繊維の製造方法においては、前記保管工程における保管時間が3時間以上であることが好ましい。また、本発明のポリグリコール酸系繊維の製造方法には、前記延伸糸を切断してステープルファイバーを得る切断工程がさらに含まれていてもよい。
本発明のポリグリコール酸系繊維は、ポリグリコール酸樹脂と重量平均分子量が10万〜30万のポリ乳酸樹脂とを含有し、前記ポリグリコール酸樹脂と前記ポリ乳酸樹脂との質量比が70/30〜99/1であるものである。
なお、本発明において、未延伸糸の「解除」とは、未延伸糸を延伸できるように解くことを意味し、具体的には、ボビンに巻き取られたり、ケンスに収納された未延伸糸を、延伸できる単位(例えば、1本ずつ)に解くことを意味する。また、本発明においては、前記延伸糸および前記ステープルファイバーをまとめて「ポリグリコール酸繊維」ともいう。さらに、本明細書において「ポリグリコール酸繊維」とは、樹脂としてポリグリコール酸樹脂のみからなるものを意味し、「ポリグリコール酸系繊維」とは、ポリグリコール酸樹脂とポリ乳酸などの他の樹脂とを含有するものを意味する。
本発明の製造方法においてポリグリコール酸を含有する未延伸糸が膠着しにくくなる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、ポリグリコール酸樹脂は、ポリ乳酸など他のポリエステル樹脂に比べて吸水性が高く、紡糸時や未延伸糸への油剤塗布時に吸水しやすい。このように吸水したポリグリコール酸の未延伸糸のTgは保管時に経時的に低下する傾向にあり、その傾向は保管温度が高くなるにつれて大きくなる。そして、Tgが保管温度付近まで低下した未延伸糸は収縮し、単糸同士が圧着されて膠着すると推察される。
一方、ポリ乳酸樹脂においては、紡糸時や未延伸糸の油剤塗布時の吸水が少なく、Tgの経時的な変化が起こりにくい。また、ポリグリコール酸樹脂より高いTg(約55℃)を有しているため、保管温度が高くても収縮が起こりにくい。したがって、樹脂のTgよりも低い温度で保管を開始すれば、上記のような収縮は発生せず、未延伸糸の膠着は起こらない。
ところが、このようなTgが低下しにくいポリ乳酸樹脂をポリグリコール酸樹脂とブレンドしても、ポリ乳酸樹脂の分子量が小さい場合には、溶融混練時に低分子量のポリ乳酸樹脂とポリグリコール酸樹脂が少なくとも一部または部分的にエステル交換反応を起こして共重合体を形成しやすい。そして、この共重合体の状態ではポリ乳酸セグメントの機能が十分に作用しないため、未延伸糸のTgの低下を十分に抑制することができなかったと推察される。
一方、本発明の製造方法においては、ポリグリコール酸樹脂と比較的高分子量のポリ乳酸樹脂を含有する樹脂組成物を使用しているため、未延伸糸においてはこれらの樹脂が非相溶の状態で存在しやすいと推察される。このような非相溶状態の未延伸糸においては、ポリグリコール酸樹脂由来のTgとポリ乳酸樹脂由来のTgが存在するが、非相溶状態ではポリ乳酸樹脂による機能がポリグリコール酸樹脂由来のTgに十分に作用し、ポリグリコール酸樹脂由来のTgの経時的な低下が抑制され、その結果、未延伸糸の収縮が抑制されて膠着が起こりにくくなると推察される。また、非相溶状態で存在するポリグリコール酸樹脂とポリ乳酸樹脂はそれぞれの特性を十分に発揮できるため、本発明の製造方法においては、ポリグリコール酸繊維の特性も維持されると推察される。
本発明によれば、ポリグリコール酸樹脂とポリ乳酸樹脂とを含有する樹脂組成物を紡糸して得たポリグリコール酸樹脂系未延伸糸を、膠着を発生させずに長く保管することができ、保管後の未延伸糸を比較的容易に解除して延伸することが可能となり、ポリグリコール酸繊維の特性を備えるポリグリコール酸系繊維を得ることができる。
実施例および比較例で使用した溶融紡糸装置を示す概略図である。 実施例および比較例で使用した延伸装置を示す概略図である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のポリグリコール酸系繊維の製造方法は、ポリグリコール酸樹脂と所定の分子量のポリ乳酸樹脂とを所定の質量比で含有するポリグリコール酸系樹脂組成物を溶融紡糸して未延伸糸を得る紡糸工程と、前記未延伸糸を保管する保管工程と、前記保管後の未延伸糸を延伸して延伸糸を得る延伸工程とを含む方法である。なお、以下において、「ポリグリコール酸」を「PGA」と略し、「ポリ乳酸」を「PLA」と略す。
先ず、本発明に用いるPGA樹脂について説明する。前記PGA樹脂は、下記式(1):
−[O−CH−C(=O)]− (1)
で表されるグリコール酸繰り返し単位のみからなるグリコール酸の単独重合体(グリコール酸の2分子間環状エステルであるグリコリドの開環重合体を含む。)である。
また、前記PGA樹脂をグリコリドの開環重合によって製造する場合に使用する触媒としては、ハロゲン化スズ、有機カルボン酸スズなどのスズ系化合物;アルコキシチタネートなどのチタン系化合物;アルコキシアルミニウムなどのアルミニウム系化合物;ジルコニウムアセチルアセトンなどのジルコニウム系化合物;ハロゲン化アンチモン、酸化アンチモンなどのアンチモン系化合物といった公知の開環重合触媒が挙げられる。
前記PGA樹脂は公知の重合方法により製造することができるが、その重合温度としては、120〜300℃が好ましく、130〜250℃がより好ましく、140〜220℃が特に好ましい。重合温度が前記下限未満になると重合が十分に進行しない傾向にあり、他方、前記上限を超えると生成した樹脂が熱分解する傾向にある。
また、前記PGA樹脂の重合時間としては、2分間〜50時間が好ましく、3分間〜30時間がより好ましく、5分間〜18時間が特に好ましい。重合時間が前記下限未満になると重合が十分に進行しない傾向にあり、他方、前記上限を超えると生成した樹脂が着色する傾向にある。
前記PGA樹脂の重量平均分子量としては、5万〜80万が好ましく、8万〜50万がより好ましい。PGA樹脂の重量平均分子量が前記下限未満になるとPGA系繊維の機械的強度が低下し、繊維が切れ易くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると溶融粘度が高くなり紡糸が困難となる傾向にある。なお、前記重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリメチルメタクリレート換算値である。
また、前記PGA樹脂の溶融粘度(温度:240℃、剪断速度:122sec−1)としては、1〜10000Pa・sが好ましく、100〜6000Pa・sがより好ましく、300〜4000Pa・sが特に好ましい。溶融粘度が前記下限未満になるとPGA系繊維の機械的強度が低下し、繊維が切れ易くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると紡糸が困難となる傾向にある。
次に、本発明に用いるPLA樹脂について説明する。前記PLA樹脂としては、D−乳酸の単独重合体(D−乳酸の2分子間環状エステルであるD−ラクチドの開環重合体を含む。)、L−乳酸の単独重合体(L−乳酸の2分子間環状エステルであるL−ラクチドの開環重合体を含む。)、D−乳酸とL−乳酸の共重合体(D−乳酸とL−乳酸の2分子間環状エステルであるD/L−ラクチドの開環重合体を含む。)およびこれらの混合物が挙げられる。
本発明においては、このようなPLA樹脂のうち、重量平均分子量が10万〜30万のものを使用する。PLA樹脂の重量平均分子量が前記範囲内にあると、PLA樹脂をPGA樹脂とブレンドした場合にこれらが非相溶状態となりやすい。このようなブレンド物から形成されたPGA系未延伸糸は海島構造となるため、高い加水分解性などのPGA繊維の特性を維持したまま、PLA樹脂による機能が作用してPGA樹脂由来のTgの経時的な低下が抑制されてPGA系未延伸糸の膠着を防止することが可能となり、高い加水分解性などのPGA繊維の特性を備えるPGA系繊維を得ることができる。なお、前記重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリメチルメタクリレート換算値である。また、PGA樹脂とPLA樹脂を含む樹脂組成物や繊維においてこれらの樹脂が非相溶状態であることは、示差走査熱量分析において、ガラス転移温度に相当するピークが、通常、2本観察されることによって確認できる。本発明に用いられる樹脂組成物や繊維においては、低温側のガラス転移温度TgがPGA樹脂由来のTgであり、高温側のガラス転移温度TgがPLA樹脂由来のTgである。また、PGA樹脂とPLA樹脂がエステル交換反応を起こしている場合にはNMR測定においてエステル交換反応に起因するスペクトルが観察され、エステル交換率を算出することができる。本発明のように比較的高分子量のPLA樹脂をブレンドした場合にはエステル交換反応に起因するスペクトルは観察されず、低いエステル交換率を示す。一方、低分子量のPLA樹脂をブレンドした場合にはエステル交換反応に起因するスペクトルが観察され、高いエステル交換率を示す。
PLA樹脂の重量平均分子量が前記下限未満になるとPLA樹脂はPGA樹脂と全てもしくは部分的にエステル交換反応を起こして共重合体を形成しやすいため、PGA繊維の特性は維持されるものの、PLA樹脂による機能が十分に作用せず、PGA系未延伸糸においては、保管時の経時的なPGA樹脂由来のTgの低下を十分に抑制することが困難となる。他方、PLA樹脂の重量平均分子量が前記上限を超えると溶融粘度が高くなりすぎ、紡糸が不安定になる。なお、PLA樹脂の重合方法としては特に制限はなく、公知の方法を採用することができる。
また、前記PLA樹脂の溶融粘度(温度:240℃、剪断速度:122sec−1)としては、1〜10000Pa・sが好ましく、100〜6000Pa・sがより好ましく、300〜4000Pa・sが特に好ましい。溶融粘度が前記下限未満になるとPGA系繊維の機械的強度が低下し、繊維が切れ易くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると紡糸が困難となる傾向にある。
次に、本発明に用いるPGA系樹脂組成物について説明する。前記PGA系樹脂組成物は、前記PGA樹脂と前記PLA樹脂を所定の質量比で含有するものである。前記PGA系樹脂組成物におけるPGA樹脂とPLA樹脂の質量比(PGA/PLA比)は70/30〜99/1である。PGA/PLA比が前記下限未満になると、PGA系未延伸糸において、PLA樹脂による機能が十分に作用してPGA樹脂由来のTgの経時的な低下が抑制されるものの、加水分解性や曳糸性が低下するなどPGA繊維の特性が維持されなくなる。他方、前記上限を超えるとPGA繊維の特性は維持されるものの、PLA樹脂による機能が十分に作用せず、PGA系未延伸糸のPGA樹脂由来のTgが保管時に経時的に低下して未延伸糸の膠着を十分に防止することが困難となる。また、前記PGA/PLA比は80/20〜95/5であることが好ましい。PGA/PLA比が前記下限未満になると安定して紡糸することが困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると高温高湿度下での保管時にPGA系未延伸糸の膠着を十分に防止することが困難となる傾向にある。
本発明の製造方法においては、前記PGA系樹脂組成物はそのまま使用してもよいし、必要に応じて熱安定剤、末端封止剤、可塑剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加してもよい。
本発明のPGA系繊維の製造方法においては、先ず、前記PGA系樹脂組成物を溶融し、次いで、この溶融PGA系樹脂組成物を紡糸して、PGA樹脂と所定の分子量のPLA樹脂を所定の質量比で含有するPGA系未延伸糸を得る(紡糸工程)。このような溶融紡糸方法としては公知の方法を採用することができる。
本発明の製造方法における前記PGA系樹脂組成物の溶融温度としては、230〜300℃が好ましく、250〜280℃がより好ましい。前記PGA系樹脂組成物の溶融温度が前記下限未満になるとPGA系樹脂組成物の流動性が低くなり、紡糸が困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるとPGA系樹脂組成物が着色したり、熱分解したりする傾向にある。
溶融PGA系樹脂組成物を紡糸して未延伸糸を得る方法としては、例えば、溶融したPGA系樹脂組成物を、紡糸用ノズルを通して吐出させて糸状に成形し、これを冷却固化させるといった、公知の方法が挙げられる。前記紡糸用ノズルとしては特に制限はなく、公知のものを使用することができる。ノズルの穴数、穴径についても特に制限はない。また、冷却方法も特に制限はないが、簡便な点で空冷が好ましい。
次に、このようにして得たPGA系未延伸糸をローラー等で引き取って保管する(保管工程)。このようにPGA系樹脂組成物を紡糸した後に、得られた未延伸糸を保管し、これらを束ねて延伸することによって、PGA系繊維の生産効率を向上させることが可能となり、低コストでPGA系繊維を製造することができる。
前記PGA系未延伸糸の保管方法としては特に制限はないが、例えば、引き取ったPGA系未延伸糸をボビンなどに巻き取ったり、ケンスなどに収納したりして保管する方法が挙げられる。前記引き取り速度(ローラーの周速)としては、100〜4000m/分が好ましく、1000〜2000m/分がより好ましい。引き取り速度が前記下限未満になるとPGA樹脂が結晶化し、未延伸糸の延伸が困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると部分的に配向結晶化が進行し、延伸倍率が低くなり、強度が低下する傾向にある。
また、本発明の製造方法においては、冷却固化後のPGA系未延伸糸を、上記のようにそのまま引き取ってもよいが、延伸時の解除性を向上させるために、ローラー等で引き取る前にPGA系未延伸糸に繊維用油剤を塗布することが好ましい。
PGA系未延伸糸の保管温度としては特に制限はないが、本発明の製造方法によれば20〜40℃において安定してPGA系未延伸糸を保管することが可能となる。前記下限未満の温度で保管する場合には冷却装置が必要となるため、経済的には好ましくない。他方、前記上限を超える温度で保管すると、PGA系未延伸糸のPGA樹脂由来のTgの経時的な低下が短時間で発生し、PGA系未延伸糸の膠着が発生する場合があるので好ましくない。
本発明の製造方法におけるPGA系未延伸糸の保管時間は、PGA系未延伸糸のPGA樹脂由来のTg(通常、Tg)が好ましくは35℃以上、より好ましくは37℃以上に保持されていれば特に制限はなく、長く保管することも可能である。PGA系未延伸糸のPGA樹脂由来のTg(通常、Tg)が前記下限未満になると収縮による膠着が発生する傾向にある。
本発明の製造方法においては、前記PGA樹脂と前記PLA樹脂の質量比が99/1以下(好ましくは95/5以下)のPGA系樹脂組成物を使用するため、例えば、温度40℃、湿度90%RHの環境下でも3時間以上(好ましくは6時間以上)の間、PGA系未延伸糸のPGA樹脂由来のTgを好ましくは35℃以上(より好ましくは37℃以上)に保持することができる。したがって、本発明の製造方法によれば、PGA系未延伸糸を3時間以上(好ましくは6時間以上)安定して保管することができ、生産スケジュールの調整が容易となる。
一方、前記PGA樹脂と前記PLA樹脂の質量比が前記上限を超えるPGA系樹脂組成物を使用した場合には、温度30℃、湿度90%RHの環境下であってもPGA系未延伸糸のPGA樹脂由来のTgの経時的な低下が著しく、2時間の保管でPGA樹脂由来のTgは35℃未満となる。このため、紡糸後2時間以内に延伸しなければならず、生産スケジュールが制限される傾向にある。
次に、このように保管したPGA系未延伸糸を解除しながら引き出した後、延伸することによってPGA系延伸糸を得ることができる(延伸工程)。本発明において、延伸温度および延伸倍率は特に制限されず、所望のPGA系繊維の物性などに応じて適宜設定することができるが、例えば、延伸温度としては40〜120℃が好ましく、延伸倍率としては2.0〜6.0が好ましい。
このようにして得られたPGA系延伸糸は、そのまま長繊維として使用してもよいし、切断してステープルファイバーにすることもできる(切断工程)。前記切断方法としては特に制限はなく、公知のステープルファイバーを製造する際の公知の切断方法を採用することができる。
本発明のPGA系繊維は、PGA樹脂と重量平均分子量が10万〜30万のPLA樹脂とを含有するものである。上述したように、重量平均分子量が前記下限未満のPLA樹脂を含有するPGA系繊維は、PGA系未延伸糸の保管時にPGA樹脂由来のTg(通常、Tg)の経時的な低下が発生して膠着が起こるために製造することが困難である。他方、重量平均分子量が前記上限を超えるPLA樹脂を含有するPGA系繊維は、PLA樹脂の溶融粘度が高くなるために安定的に紡糸できず、製造することが困難である。
また、本発明のPGA系繊維において、前記PGA樹脂と前記PLA樹脂との質量比(PGA/PLA比)は70/30〜99/1である。PGA/PLA比が前記下限未満になると加水分解性や曳糸性が低下するなどPGA繊維の特性が維持されなくなる。他方、前記PGA樹脂と前記PLA樹脂とを前記上限を超える質量比で含有するPGA系繊維は、PGA系未延伸糸の保管時にPGA樹脂由来のTgの経時的な低下が発生して膠着が起こるために製造することが困難である。また、前記PGA/PLA比は80/20〜95/5であることが好ましい。前記PGA樹脂と前記PLA樹脂とを前記下限未満の質量比で含有するPGA系繊維は、安定して紡糸しにくいために製造することが困難となる傾向にあり、他方、前記PGA樹脂と前記PLA樹脂とを前記上限を超える質量比で含有するPGA系繊維は、高温高湿度下での保管時にPGA系未延伸糸の膠着を十分に防止できないために製造することが困難となる傾向にある。
このようなPGA系繊維は、上述した本発明のPGA系繊維の製造方法により製造することができる。また、本発明のPGA系繊維においては、必要に応じて熱安定剤、末端封止剤、可塑剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加してもよい。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す溶融紡糸装置を用いて、PGA/PLA未延伸糸を作製した。なお、以下の説明および図面中、同一または相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、ペレット状のPGA樹脂((株)クレハ製、重量平均分子量Mw:20万、溶融粘度(温度240℃、剪断速度122sec−1):700Pa・s、ガラス転移温度:43℃、融点:220℃、サイズ:径3mmφ×長さ3mm)と、ペレット状のPLA樹脂(Nature Works社製、重量平均分子量Mw:20万、溶融粘度(温度240℃、剪断速度122sec−1):700Pa・s、ガラス転移温度:57℃、融点:165℃、サイズ:径3mmφ×長さ3mm)を、PGA/PLA=95/5(質量比)で混合してPGA/PLA樹脂組成物(ペレットブレンド物)を調製した。
このPGA/PLA樹脂組成物を原料ホッパー1からシリンダー径30mmφの一軸押出機2に投入し、240〜255℃で溶融させた。なお、前記押出機2のシリンダー温度は240〜255℃、ヘッド温度、ギアポンプ温度およびスピンパック温度は255℃に設定した。
この溶融PGA/PLA樹脂組成物を、ギアポンプ3を用いて24穴ノズル4(孔径:0.30mm)から1穴あたり0.51g/分の速度で吐出させ、冷却塔5で空冷(約5℃)して糸状に固化させ、このPGA/PLA未延伸糸に繊維用油剤(竹本油脂(株)製界面活性剤「デリオンF−168」)を塗布し、周速1000m/分の第1引き取りローラー7で引き取り、第2〜第7引き取りローラー8〜13を介して単糸繊度4〜5デニールのPGA/PLA未延伸糸を1000mごとにボビン14に巻き取った。
このPGA/PLA未延伸糸を巻きつけたボビンを恒温恒湿槽(ISUZU(株)製「HPAV−120−20」)に入れ、温度30℃または40℃、相対湿度90%RHで所定時間保管した。保管前後のPGA/PLA未延伸糸について、以下の方法によりTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。これらの結果を表1に示す。
<ガラス転移温度(Tg)>
PGA/PLA未延伸糸10mgを容量160μlのアルミパンに秤量し、これを示差走査熱量測定装置(メトラー・トレド(株)製「DSC−15」)に装着して、−50℃から280℃まで20℃/分で加熱した後、280℃から50℃まで20℃/分で冷却し、冷却時に得られた発熱ピークからPGA/PLA未延伸糸のガラス転移温度を求めた。このとき、ガラス転移温度に相当する発熱ピークが2本検出された場合には、高温側のガラス転移温度をTg(単位:℃)とし、低温側のガラス転移温度をTg(単位:℃)とした。また、ガラス転移温度に相当する発熱ピークが1本検出された場合には、単にTg(単位:℃)とした。
<未延伸糸の解除性>
PGA/PLA未延伸糸を巻きつけたボビンを図2に示す延伸装置に装着し、PGA/PLA未延伸糸を解除してボビン14からフィードローラー21を介して温度60℃、周速900m/分の第1加熱ローラー22で引き出し、温度85℃、周速1800m/分の第2加熱ローラー23、および冷却ローラー24を介してボビン25に巻き取り、PGA/PLA延伸糸を得た。このときのPGA/PLA未延伸糸の解除性を以下の基準で判定した。
A:膠着は観察されず、解除性は均一かつ良好であった。
B:膠着は観察されなかったが、解除性に部分的なムラがあった。
C:膠着しており、未延伸糸を解除することは困難であった。
また、前記PGA/PLA未延伸糸についての解除性試験において得られたPGA/PLA延伸糸の加水分解性を以下の方法により評価した。その結果を表1に示す。
<延伸糸の加水分解性>
PGA/PLA延伸糸1gを90℃の沸水中に12時間浸漬した後、PGA/PLA延伸糸の加水分解性を以下の基準で判定した。
A:分解して繊維形状が残存していない(加水分解性良好)。
B:繊維形状が残存している(加水分解性不良)。
(実施例2〜4)
PGAとPLAの混合比をそれぞれPGA/PLA=90/10、80/20、75/25に変更した以外は実施例1と同様にしてPGA/PLA未延伸糸を作製し、所定時間保管した。保管前後のPGA/PLA未延伸糸について、実施例1と同様にしてTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。また、PGA/PLA延伸糸の加水分解性も実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表1〜2に示す。
(比較例1)
重量平均分子量Mwが20万のPLA樹脂の代わりに、国際公開第2008/004490号に記載の重量平均分子量Mwが52000のPLA樹脂をメルトブレンドして使用した以外は実施例2と同様にしてPGA/PLA未延伸糸を作製し、所定時間保管した。保管前後のPGA/PLA未延伸糸について、実施例1と同様にしてTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。また、PGA/PLA延伸糸の加水分解性も実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表3に示す。
(比較例2)
PGA/PLA樹脂組成物の代わりに、実施例1に記載のペレット状のPGA樹脂を使用した以外は実施例1と同様にしてPGA未延伸糸を作製し、所定時間保管した。保管前後のPGA未延伸糸について、実施例1と同様にしてTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。また、PGA延伸糸の加水分解性も実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表3に示す。
(比較例3)
PGA/PLA樹脂組成物の代わりに、実施例1に記載のペレット状のPLA樹脂を使用した以外は実施例1と同様にしてPLA未延伸糸を作製し、所定時間保管した。保管前後のPLA未延伸糸について、実施例1と同様にしてTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。また、PLA延伸糸の加水分解性も実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表4に示す。
(比較例4)
グリコール酸と乳酸とを質量比90/10で混合し、この混合物100質量部に触媒として塩化スズ二水和物を0.003質量部添加した。この混合物を170℃で24時間に加熱して重合せしめてグリコール酸−乳酸共重合体(以下、「PGLLA共重合体」と略す。)を調製し、ペレット化した。このPGLLA共重合体の重量平均分子量Mwは20万であり、溶融粘度(温度240℃、剪断速度122sec−1)は700Pa・sであり、ガラス転移温度は40℃であり、融点は200℃であった。
前記PGA/PLA樹脂組成物の代わりにこのペレット状のPGLLA共重合体を使用した以外は実施例1と同様にしてPGLLA未延伸糸を作製し、所定時間保管した。保管前後のPGLLA未延伸糸について、実施例1と同様にしてTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。また、PGLLA延伸糸の加水分解性も実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表4に示す。
(比較例5)
PGAとPLAの混合比をPGA/PLA=60/40に変更した以外は実施例1と同様にしてPGA/PLA未延伸糸を作製し、所定時間保管した。保管前後のPGA/PLA未延伸糸について、実施例1と同様にしてTgを測定し、解除性(膠着の有無)を評価した。また、PGA/PLA延伸糸の加水分解性も実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表5に示す。
Figure 2011016321
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表1〜5に示した結果から明らかなように、実施例1で得られた未延伸糸のTgおよび実施例2〜4で得られた未延伸糸のTgは、その温度からPGA樹脂由来のガラス転移温度であると考えられる。PGAと比較的高分子量のPLAとをブレンドして得られた本発明のポリグリコール酸系繊維(実施例1〜4)においては、保管時の経時的なPGA樹脂由来のTgの大幅な低下が抑制され、膠着を防止することができた。
一方、低分子量のPLAをブレンドした場合(比較例1)、PGAのみを使用した場合(比較例2)、グリコール酸と乳酸の共重合体を使用した場合(比較例4)には、保管時にTgが経時的に大幅に低下し、少なくとも4時間保管すると膠着が発生した。また、PLAのみを使用した場合(比較例3)、PGAの含有量がPGAとPLAの合計に対して60質量%となった場合(比較例5)には、保管時の経時的なTgの低下は見られなかったが、本発明のポリグリコール酸系繊維に比べて加水分解性に劣るものであった。
以上説明したように、本発明によれば、ポリグリコール酸樹脂を含有する樹脂組成物を溶融紡糸して得たポリグリコール酸樹脂系未延伸糸を保管した場合であっても、膠着が発生せず、未延伸糸を比較的容易に解除して延伸することが可能となる。
したがって、本発明のポリグリコール酸系繊維の製造方法においては、ポリグリコール酸樹脂を含有する未延伸糸を保管した後、容易に解除することができ、ポリグリコール酸系繊維の生産性が向上し、ポリグリコール酸系繊維を大量生産することが可能となる。また、本発明のポリグリコール酸系繊維は、ポリグリコール酸繊維本来の特性を保持しており、生分解性繊維や石油掘削用途などの特殊機能繊維として有用である。
1:原料ホッパー、2:押出機、3:ギアポンプ、4:ノズル、5:冷却塔、6:油剤塗布装置、7〜13:第1〜第7引き取りローラー、14:未延伸糸用ボビン、21:フィードローラー、22:第1加熱ローラー、23:第2加熱ローラー、24:冷却ローラー、25:延伸糸用ボビン。

Claims (4)

  1. ポリグリコール酸樹脂と重量平均分子量が10万〜30万のポリ乳酸樹脂とを含有し、前記ポリグリコール酸樹脂と前記ポリ乳酸樹脂との質量比が70/30〜99/1であるポリグリコール酸系樹脂組成物を溶融紡糸して未延伸糸を得る紡糸工程と、
    前記未延伸糸を保管する保管工程と、
    前記保管後の未延伸糸を延伸して延伸糸を得る延伸工程と
    を含むポリグリコール酸系繊維の製造方法。
  2. 前記延伸糸を切断してステープルファイバーを得る切断工程をさらに含む請求項1に記載のポリグリコール酸系繊維の製造方法。
  3. 前記保管工程における保管時間が3時間以上である、請求項1または2に記載のポリグリコール酸系繊維の製造方法。
  4. ポリグリコール酸樹脂と重量平均分子量が10万〜30万のポリ乳酸樹脂とを含有し、前記ポリグリコール酸樹脂と前記ポリ乳酸樹脂との質量比が70/30〜99/1であるポリグリコール酸系繊維。
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