JPWO2010131384A1 - リニアアクチュエータ及びリニアアクチュエータユニットの製造方法 - Google Patents

リニアアクチュエータ及びリニアアクチュエータユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

リニアアクチュエータ本体(2)と、リニアアクチュエータ本体(2)を収納するためのケース(3)と、リニアアクチュエータ本体(2)のコイル(44)を浸した状態でケース(3)内に充填された絶縁性を有する油(L)とを有している。斯かる構成により、コイル(44)より発生した熱は速やかに油(L)へと放熱され、そのままケース(3)へと伝達される。油(L)はコイル(44)の隙間にも勿論行き届いているので、非常に効率よく熱を排出することができる。このようにして、放熱特性を改善することで、小型軽量化を実現し得るリニアアクチュエータを提供することを可能にしている。

Description

本発明は、リニアアクチュエータ及びリニアアクチュエータユニットの製造方法に関するものである。
従来、固定子に対して可動子を往復動作させるリニアアクチュエータが、コンプレッサ等の種々な用途に対して適用されている。
そして現在、環境問題から自動車業界では燃費改善が進められている。燃費改善策として、車両の軽量化、アイドリングの低回転化、ロックアップ領域の拡大、気筒休止エンジン、クリーンディーゼルエンジンや希薄燃焼等、様々な方面からの開発が進めている。そして、これらの対策は何れも車体振動を増大させることも知られており、斯かる振動の増大を回避すべく、リニアアクチュエータでオモリを駆動しその反力で車体の振動に対して逆位相の振動を与えて車体振動を抑えるアクティブマスダンパー、すなわち制振装置が検討されている(例えば、特許文献1参照)。アクティブマスダンパー用アクチュエータは、主としてエンジンルーム内に置かれることが多いことから、厳しい温度条件など劣悪環境で極めて高い信頼性が求められているとともに小型軽量のアクチュエータが必要となる。
また他方、このようなリニアアクチュエータにおいては、長時間の稼動においても固定子と可動子との相対位置を高い精度で保持し得るように、板ばねを介して支持する技術等、性能を向上させるための種々の技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−162024号公報 特開2004−343964号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載したような、ケース内にリニアアクチュエータを収容している制振装置の場合、コイルによって発生した熱が汲み出される場合の放出経路の大半は、コイルからコイルボビンや固定子コアを介してシャフトへと伝達され、しかる後にシャフトが固定されたケースの所定箇所を介して車体側へと伝わるという放出経路をとることとなる。すなわち、コイルにより発生した熱は基本的にリニアアクチュエータ自体を伝う経路のみでしか熱が伝導されず、蓄熱し易いものとなる。その結果、斯かる制振装置に用いるリニアアクチュエータは自ずとケースに対する熱抵抗が高くなってしまうという不具合により、実際にはコイルの温度が上昇した状態で常に使用しているため、モータサイズに対して能力すなわち定格推力が低いものとなっているのが現状である。言い換えれば、必要な推力を得るためには、より大きな定格推力を有するものを採用しなければならず、装置の大型化が避けられないのが現状である。
また、上記特許文献2の通り、この種の制振装置は固定子に対する可動子の支持精度を好適に維持して信頼性を向上させるために、弾性変形することによって固定子が可動子を往復動作可能に支持する板ばねを設けることが考えられるが、斯かる場合においては、長期間にわたって安定した性能確保と長寿命化のためのフレッティング対策が必要とされてきた。ここでフレッティングとは、ある面圧下で接触している物体間で摩擦力を伴った微小な繰り返し相対すべりを生じる現象のことであり、フレッティングを伴う部位、詳細には板ばねの取り付け箇所並びにその近傍での材料の疲労現象がフレッティング疲労と呼ばれている。板ばねは運動ストローク範囲拡大とラジアル剛性確保のために薄板状のものを複数枚重ねて使用する場合があるが、この板ばねの重なる部分に、板ばねよりもやわらかい例えば銅板のスペーサを挟み込んだり、フレッティング防止用グリスを塗ったりして上記フレッティング対策を行ってきたが、グリスが蒸発する不具合や、銅板のスペーサを挟み込むことで構造が複雑化する難点があり、対策として十分とは言い難いものであった。
加えて、上述のとおり制振装置は、主としてエンジンルーム内に置かれることから厳しい温度条件となることをも考慮しなければならず、上記不具合に対する対策がことさら要求されるものとなっている。
本発明は、このような不具合に着目したものであり、制振装置や加振装置等にも適用可能であって、放熱特性を改善することで、小型軽量化等を有効に実現し得るリニアアクチュエータ及びそれをユニット化するリニアアクチュエータユニットの製造方法を新たに提供することを目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係るリニアアクチュエータは、固定子及び、当該固定子に対して所定方向に往復動作し得る可動子を有するリニアアクチュエータ本体と、前記リニアアクチュエータ本体の一部を固定した状態で当該リニアアクチュエータ本体の周囲をほぼ包囲しているケースと、前記リニアアクチュエータ本体が有するコイルを浸した状態で前記ケースの内部空間に充填された絶縁性と潤滑性を有する液状体とを具備することを特徴とする。
このようなものであれば、コイルにより発生した熱は速やかに液状体へと放熱され、そのままケースへと伝達される。具体的には、液状体はコイルの隙間にも勿論行き届いているので、非常に効率よく熱を排出することができ、アクチュエータ本体とケースとの間の熱抵抗は従来よりも大幅に低下させることができる。また、併せて可動子が動くことによって液状体は絶えず攪拌されているので良好な熱伝導が得られるとともに、液状体に伝わった熱はケースと車体との接触箇所のみならず他の外皮表面からもケース外へ放出することができる。このようにして、コイルの発熱による温度上昇は有効に抑制されるため熱時定数が長くなり、コイルの発熱によるリニアアクチュエータ自体の定格推力や瞬時最大推力の低下は大幅に改善されることになる。その結果、リニアアクチュエータ本体を小型化しても所要の定格推力や瞬時最大推力を得ることができるので、適用対象である制振装置や加振装置等の装置それ自体の小型軽量化を実現することが可能となる。勿論、このようなリニアアクチュエータの用途が制振装置や加振装置に限定されるものではない。
そして、斯かるリニアアクチュエータを用いて有効に制振対象物の振動を抑える具体的な態様としては、前記固定子の一部を前記ケースに固定し、当該ケースの一部を制振対象物に固定して、前記可動子が作動する際の反力を前記固定子及び前記ケースを通じて前記制振対象物に伝達するようにしたものを挙げることができる。
また、固定子に対する可動子の支持精度を簡単かつ適切に維持して信頼性を向上させるためには、前記固定子が前記可動子を弾性変形することによって往復動作可能に支持する板ばねやすべり軸受等の可動支持部をさらに有し、前記液状体が前記可動支持部を浸した状態で前記内部空間に充填されたものとすることが望ましい。すなわち斯かる構成は、車載を目的とするような制振装置として可動支持部を採用した場合における上述のフレッティング対策が自ずと実現されている。つまり、可動支持部の取り付け箇所並びにその近傍は上述の通り液状体で満たされているので、グリスが蒸発するという不具合も、銅板のスペーサを挟み込むという構造の複雑化も回避して、上記の摩擦すなわちフレッティングを有効に回避することができる。加えて本願では、空間に空気よりも粘性の大きな液状体を入れることで可動支持部にダンピングを与えることができ、可動支持部の挙動が安定することで非常にスムーズな運転ができるようになり、騒音の低減にも寄与し得るものとすることができる。
そして、ケースの薄肉化を実現するとともに上記熱放出特性をさらに向上させるためには、前記液状体が、前記内部空間の80〜95%を満たしていることが望ましい。すなわち、液状体がケースとリニアアクチュエータ本体との間に形成された内部空間の80〜95%の容積を液状体で満たすことにより、従来全て空気であったケースの内部空間における空気の容積が大幅に小さくなることから、温度上昇に伴う空気の膨張・収縮量が大幅に少なくなる。その結果、ケースを完全密閉型の容器にしなくても空気に含まれる水分が小さくなりこれに伴う油等の液状体の酸化による劣化が少なくなって液状体の寿命が長くなる。
あるいは、ケースを呼吸可能な容器とすることで、内部圧力の問題が解消される。その結果、ケースの薄肉化やシール材の選択肢が多くなりコストダウンがはかれる。加えて液状体が可動子の動作により攪拌される事と相まって、液状体はケースの内面における略全ての領域に接するため、ケース表面の略全域から熱を放出させることができる。
このようなリニアアクチュエータは、固定子及び、当該固定子に対して所定方向に往復動作し得る可動子を有するリニアアクチュエータ本体をケース内に一部を当該ケースに固定し且つ周囲を当該ケースに包囲させた状態で収容し、そのケースにはリニアアクチュエータ本体を収容する前または収納した後に絶縁性と潤滑性を有する液状体を当該リニアアクチュエータ本体のコイルを浸した状態で充填し、その液状体には充填完了までに又は充填完了後に前記リニアアクチュエータ本体との間に気泡が形成されることを回避するための気泡除去を施しておくことが、特に良好な放熱特性を得る上で有効となる。
一方、本発明に係るリニアアクチュエータユニットの製造方法は、かかるリニアアクチュエータをユニット化して好適に提供すべく、固定子及び、当該固定子に対して所定方向に往復動作し得る可動子を有するリニアアクチュエータ本体と、前記リニアアクチュエータ本体の一部を固定した状態で当該リニアアクチュエータ本体の周囲をほぼ包囲しているケースと、前記リニアアクチュエータ本体が有するコイルを浸した状態で前記ケースの内部空間に充填された絶縁性と潤滑性を有する液状体とを具備するリニアアクチュエータユニットを新たに提供しようとするものである。そして、このようなリニアアクチュエータを適切に提供すべく、本発明の製造方法は、前記リニアアクチュエータ本体を前記ケース内に収容する収容工程と、前記リニアアクチュエータ本体が収容された前記ケース内に前記液状体を充填する充填工程と、前記リニアアクチュエータ本体と前記液状体との間に気泡が形成されることを回避するための気泡除去工程とを有することを特徴とする。
すなわち、上記リニアアクチュエータに具備される構成において、リニアアクチュエータ本体に気泡が付着していると、気泡が付着した箇所において熱が放出できずに局所的に温度が上昇してしまい、結果としてリニアアクチュエータ自体の定格推力や瞬時最大推力の低下が改善されないという不具合につながることになる。これに対して、本発明の製造方法は、製造工程中にリニアアクチュエータ本体と前記液状体との間に気泡が形成されることを回避するための気泡除去工程を採り入れているので、目に見えないような液状体の充填不良を併せて解消して、所期の効果を真に実効あらしめることができる。勿論、このようなリニアアクチュエータユニットの製造方法が制振装置や加振装置に用いられるリニアアクチュエータに限定されるものではない。
特に、固定子に対する可動子の支持精度を簡単かつ適切に維持して信頼性を向上させるべく、リニアアクチュエータユニットが、前記固定子が前記可動子を弾性変形することによって往復動作可能に支持する板ばねやすべり軸受等の可動支持部をさらに有している場合には、前記液状体が前記可動支持部を浸した状態で前記内部空間に充填されることを条件とすることが望ましい。つまり、かかる構成のリニアアクチュエータユニットにおいて、可動支持部の取り付け箇所並びにその近傍は上述の通り液状体で満たされているので、グリスが蒸発するという不具合も、銅板のスペーサを挟み込むという構造の複雑化も回避して、上記の摩擦すなわちフレッティングを有効に回避することができる。加えて本願では、空間に空気よりも粘性の大きな液状体を入れることで可動支持部にダンピングを与えることができ、可動支持部の挙動が安定することで非常にスムーズな運転ができるようになり、騒音の低減にも寄与し得るものとすることができる。ただし、リニアアクチュエータユニットにこのような構造を採用する場合に、可動支持部に一旦気泡が付着すると、運転中も表面張力等によって付着し続け、気泡が付着した箇所が上述の効果を享受し得ずに局所的に磨耗が発生したり、摩擦熱が集中して、やはり所期の目的が達成されないことになる。これに対して本発明は、気泡除去工程により、可動支持部と前記液状体との間に形成された気泡を積極的に除去するようにしており、可動支持部の周囲が液状体で密実に満たされるので、運転によっては除去され得ない箇所への気泡の付着を伴う液状体の充填不良を的確に防止することができる。
本発明に係る気泡除去工程には、リニアアクチュエータユニットを製造する段階において、液状体中の気泡を除去し得るあらゆる工程が包含されるものであるが、その具体的な態様として、以下のものが考えられる。
まず、気泡除去工程を、前記充填工程を終えるまでの段階で前記気泡を除去しておく充填時脱気工程を有したものとする態様を挙げることができる。具体的には、この充填時脱気工程には充填前の脱気工程と充填中の脱気工程の両概念が含まれ、前記ケース内に充填される前の前記液状体を予め脱気する移送段階脱気工程であるものをまず挙げることができる。斯かる態様によれば、液状体に溶存している空気を予め除去しておくことにより、その後の充填工程以降の各工程を経てリニアアクチュエータユニットが完成される過程、或いは完成された後に後発的に溶存している空気から新たに気泡が発生することを有効に回避することができる。その移送段階脱気工程には、充填工程において液状体を吐出する吐出口を予めケースの内壁に接触させておき、液状体を内壁を伝わせて注ぎながら充填することで気泡発生の機会を予め除去する態様等が含まれる。
他方、既にリニアアクチュエータ本体に付着した気泡を事後的に除去する態様としては、気泡除去工程が、前記充填工程を経て充填された前記液状体と前記リニアアクチュエータ本体との間に形成された前記気泡を前記リニアアクチュエータ本体から離脱させる充填後脱気工程を有していることが望ましい。具体的には、充填工程が前記ケースの内部空間を前記液状体で略満たした液密な状態とするものである場合に、充填後脱気工程を、前記ケース内で液密な状態とされた前記液状体を脱気するケース内脱気工程とする態様をまず挙げることができる。斯かる態様によれば、リニアアクチュエータ本体に付着している気泡のみならず、液状体に溶存している空気も除去されるため、本発明のリニアアクチュエータユニットの完成後の気泡の残存や新たな気泡の発生も有効に回避することができる。その他、充填工程の後に気泡を除去する態様としては、リニアアクチュエータ本体の可動子を動作させることによって、充填工程の際に形成された気泡をリニアアクチュエータ本体から離脱させる動作工程や、ケースごと揺動させることによって気泡をリニアアクチュエータ本体から離脱させる揺動工程を挙げることができる。この場合の「揺動」とは、単にケースを揺らしたり、傾けたりする等により揺れ動かすようなものに限られず、ケースを、例えば振動源等によって積極的に動かすようなものをも含む概念である。この場合の振動源は、ケース内に収容されたリニアアクチュエータ本体であっても良い。
そして、本発明に係る気泡除去工程とは、上述した各工程の何れかを選択して行うものを否定するものではないが、これらの工程のうち複数又は全ての工程を含むことにより、相乗的な効果によって確実な気泡の除去および新たな気泡発生の未然防止を高い確度で行うことが可能になる。
本発明に係るリニアアクチュエータによれば、コイルにより発生した熱は速やかに液状体へと放熱され、可動子に撹拌されて効率よくケースへと伝達されるので、アクチュエータ本体とケースとの間の熱抵抗を従来よりも大幅に低下させることができる。また、液状体に伝わった熱はケースと車体との接触箇所のみならず他の外皮表面からもケース外へ放出することができる。そうすることにより、コイルの発熱による温度上昇は有効に抑制されて、リニアアクチュエータ自体の定格推力や瞬時最大推力の低下という不具合を有効に回避することができる。その結果、リニアアクチュエータ本体を小型化しても所要の定格推力や瞬時最大推力を有するリニアアクチュエータを提供することができる。
そして、本発明に係るリニアアクチュエータユニットの製造方法は、気泡除去工程によってリニアアクチュエータ本体に気泡が付着することを効果的に回避することができるので、気泡が付着した箇所で熱が放出できずに局所的に温度が上昇してしまい、結果としてリニアアクチュエータ自体の定格推力や瞬時最大推力の低下が改善されないといった不具合を効果的に解消して、小型軽量であっても放熱特性に優れた高性能のリニアアクチュエータユニットを有効に製造することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るリニアアクチュエータのユニットを示す斜視図。 同リニアアクチュエータのユニットを示す分解斜視図。 同リニアアクチュエータのユニットを示す模式的な中央正断面図。 同リニアアクチュエータユニットのリニアアクチュエータ本体とケースとを分離して示す断面図。 同リニアアクチュエータのユニットを示す作動説明図。 同リニアアクチュエータユニットの製造工程を示す説明図。 同上。 本発明の他の実施形態に係るリニアアクチュエータのユニットの要部を示す説明図。 本発明の第2実施形態に係るリニアアクチュエータのユニットの要部を示す説明図。 図9に対応した製造方法の説明図。 本発明のすべり軸受を適用した第3実施形態に係るリニアアクチュエータのユニットの要部を示す説明図。 同実施形態に係る分解斜視図。 図11及び図12の変形例を説明するための図。 図11及び図12の変形例を示す図。 図11及び図12の他の変形例を示す図。 本発明の第4実施形態に係る説明図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
本実施形態に係るリニアアクチュエータ1xは、例えば制振対象物である自動車の車体のエンジンルーム内に取り付けられて制振装置1として使用されるであって、エンジン等による車体の振動とは逆位相の振動を与えるべく交流電流により駆動されることにより、車体の振動を相殺して振動を抑制し得るものである。当該リニアアクチュエータ1xは、図1〜図3に示すように、ケース3内にリニアアクチュエータ本体2を油Lとともに液密な状態で収納しているものである。
ここで、本実施形態に係るリニアアクチュエータ1xは、ケース3の内部空間Sにリニアアクチュエータ本体2が略浸漬されるように絶縁性と潤滑性を有する液状体たる油Lが充填されることで、少なくともコイル44全体が油Lに浸った状態を実現している。なお図2においては、油Lの図示を省略しており、図3並びに図4においては、充填した油Lの上面の位置を破線で示している。
以下、斯かるリニアアクチュエータ1xの構成について、具体的に説明する。
リニアアクチュエータ1xは、図2、図3及び図4に示すように、リニアアクチュエータ本体2と、リニアアクチュエータ本体2を収納するためのケース3と、ケース3内に充填された電気絶縁性を有する油Lとを有しているものである。
リニアアクチュエータ本体2は、図2、図3及び図4に示すように、図示中央に位置している後述するシャフト41をケース3側に固定した固定子4の一構成要素として、外側に位置する可動子5を動作させる、いわゆるアウター型構造を採用しているものである。そして、固定子4の一部であるシャフト41をケース3に固定し、当該ケース3の一部を制振対象物である車体のエンジンルーム等の適宜部位ERに固定して、可動子5が作動する際の反力を固定子4及びケース3を通じてエンジンルーム側へ伝達するようにしている。
固定子4は、上述したシャフト41と、シャフト41に固定された固定子コア42と、固定子コア42に取り付けられたコイルボビン43と、コイルボビン43に巻回されたコイル44と、コイルボビン43から上方に突出するように設けられてコイル44に通電する際の電極となるコネクタ45と、コイルボビン43の側端部に、S極、N極の向きを内外に互いに異ならせて取り付けられた一対の永久磁石47a、47bと、シャフト41の上下端近傍に固定され、可動子5を動作可能に支持するための可動支持部たる一対の板ばね46とを主に有している。コイル44が巻かれる向きは固定子コア42の内部においてシャフト41の軸心と直交する方向に正逆交番する磁束を発生させる向きであり、コネクタ45を介して外部から交流電流が給電される。
そしてシャフト41は、その下端においてタップ加工がなされることによって、後述するケース本体6のシャフト取付孔62を挿通した後、外側からナットNを螺着することによりケース本体6に固定されている。ここで、シャフト41の下端近傍とケース本体6との間にO−リング41rを介在させることにより、油Lがシャフト41とシャフト取付孔62との間から漏出することを有効に防止している。
板ばね46は、本実施形態では図2に基づいて後述する端板52と平面視略等しい8の字形状をなした薄板状のもので、中央部46aをシャフト41に固定されるとともに、端部46bを可動子本体51および端板52を介して上下から挟み込んだサンドイッチ構造をなしている。ここに言う端部46bは、板バネ46の四隅でもよいし、両端2箇所でもよい。
可動子5は、ケース3の内面に沿うように平面視矩形状をなす筒状のものであって、可動子5の主体をなす可動子本体51と、当該可動子本体51の四隅を上下からそれぞれ4組の止着具Pで固定する端板52とを主に有している。ここで端板52は、本実施形態では図2に示すような平面視8の字形状をなし、中央においてシャフト41を挿通させるべくシャフト挿通孔52bが設けられるとともに、四隅では可動子本体51を上下から挟み込んだサンドイッチ状態でねじ止めすべく、例えば上下の端板52を挿通する長尺ボルトv1と、端板52から突出した長尺ボルトv1の他端に螺合するナットn1とを主体とした前記止着具Pで固定することにより支持しているものである。可動子本体51の一部(外壁部)は板ばね46をサンドイッチできるスペーサ構造をなしている。なお、可動子5を固定子4に対して固定する構成は上記構成に限定されることはなく、既存の他の構成を適用してもよい。端板52は8の字形状により形成した2つの開口部52aにより、可動子5が上下動する際に固定子4に干渉することを有効に回避している。
図5において符号50で示すものは、可動子5を固定子4に対して同軸同心度で固定するための円筒形状のピンの断面である。
ケース3は、図2及び図3に示すように、リニアアクチュエータ本体2の一部すなわち固定子4を固定した状態で収容し得る、例えばアルミダイキャストを主体として構成されるものであって、リニアアクチュエータ本体2を収容しているケース本体6と、ケース本体6を上方から液密に封止し得る蓋体7と、蓋体7に取り付けられ、外部配線に接続し得る防水機能を備えた上部コネクタ8とを有している。ケース本体6は、下端部の外側の2箇所において制振対象物である車体の適宜部位ERに取り付けるための被固定部61と、シャフト41を固定するためのシャフト取付孔62とを形成している。そしてケース本体6は、上端部においてO−リング7rを介在させた状態で四隅をねじ止めすることによってケース本体6と蓋体7との間からの油Lの漏出を有効に防止している。蓋体7は、上述の通りケース本体6にO−リング7rを介してねじ止めされるとともに、上部コネクタ8を、別のO−リング8rを介して取り付けることによって、蓋体7と上部コネクタ8との間からの油Lの漏出を有効に防止している。上部コネクタ8は、下端部において固定子4のコネクタ45に接続されることによって、外部電流をコネクタ45に導くものである。
そして本実施形態では、ケース3における各部品の取り付け箇所にそれぞれO−リング41r、7r、8rをそれぞれ介在させることにより、内部空間Sを少なくとも液密にして、油Lの漏出を防止している。
しかして本実施形態に係るリニアアクチュエータ1xは、例えば200ccの容積を有するケース3とリニアアクチュエータ本体2との内部空間Sに絶縁性を有する油Lを図3に破線で示す位置まで、例えば約180cc〜190cc充填することにより、リニアアクチュエータ本体2の略全域を油Lで浸し、これにより内部空間Sに形成されるケース3とリニアアクチュエータ本体2との間の内部空間Sの約90%〜95%を油Lで満たしているものである。そうすることにより、油Lはコイル44を完全に浸した状態となっている。併せて、油Lは可動子5が動作した際の、板ばね46の弾性変形による動作範囲を全て覆い浸した状態で内部空間Sに充填されたものとなっている。
そして、リニアアクチュエータ1xに上部コネクタ8を介して交流電流が給電されると、コネクタ45を介してコイル44に電流が給電され、可動子5が固定子4に対してシャフト41の軸心方向に上下動する。例えば、図5(a)に示すように固定子コア42中に図中右向きに磁束が生じると、それによる磁力は端部に配置されて固定子4側の磁極部として機能する一対の永久磁石47a、47bのうち一方の永久磁石47bの磁力と強め合い、他方の永久磁石47aの磁力と弱め合うので、強め合う方の永久磁石47bを通過した磁束が対向位置にあって可動子5側の磁極部として機能する可動子本体51の突起部51aとの間で最短の磁路を形成すべく、可動子本体51は図中下向きの矢印で示す方向の推力を得て移動する。このとき、中央部46aをシャフト41に支持され、端部46bで可動子5を支持している板ばね46は図中想像線で示すように下方に撓んで可動子5を移動可能に支持する。また、図5(b)に示すように固定子コア42中に図中左向きに磁束が生じると、それによる磁力は端部に配置した一対の永久磁石47a、47bのうち一方の永久磁石47aの磁力と強め合い、他方の永久磁石47bの磁力と弱め合うので、強め合う方の永久磁石47aを通過した磁束が対向位置にある可動子本体51の突起部51aとの間で最短の磁路を形成すべく、可動子本体51は図中上向きの矢印で示す方向の推力を得て移動する。このとき、中央部46aをシャフト41に支持され、端部46bで可動子5を支持している板ばね46は図中想像線で示すように上方に撓んで可動子5を移動可能に支持する。磁束は交流電流の位相及び周波数に応じたタイミングで方向を切り替えるため、それに応じて可動子5が上下に往復動作をすることとなる。そして、この交流電流の給電により、制振装置1は制振対象物の振動とは逆位相の振動を行うことによって、制振対応物たる車体の振動を抑制する。前記可動子本体51の外壁部や端板52などは、上記磁路を結ぶ際に磁束を通過させる部位となっている。給電がない非通電時は、可動子本体51の突起部51aの中心が一対の永久磁石47a、47bの境界に合致する作動中心に位置するように当該可動子本体51が板ばね46によりオフセットされる。
斯かる可動子5の往復動作の際、図3に示すように可動子5並びに下側の端板52の動作下端とケース本体6の内面とが予め近接させて設けてあるため、可動子5が下方へ移動する場合には下側の端板52から下方の油Lがケース本体6の内面との間の空間から押し除けられることにより、ケース本体6の内面を伝って上側の板ばね46へ向かって流動する。その途中で、上昇する油Lはコイル44から油Lへ伝達された熱を速やかにケース本体6へと伝達し、その熱は当該ケース本体6から外部へ放出される。他方、可動子5の端板52の動作上端は内部空間の90%〜95%を満たした油Lの液面近傍且つ蓋体7の下側面近傍に設定されている。そのため、可動子5が上方へ移動すると今度は上側の板ばね46の上方にある油Lは蓋体7との間の空間から押し除けられ、しかる後ケース本体6の内面を伝って下方へ流動し、上記同様に油Lの熱がケース本体6の外側へ速やかに放出される。
さらに、上述したような油Lの動きは、特に上下の板ばね46の端部46b近傍において特に顕著に行われるため、とりわけ摩擦力を伴った微小な繰り返し相対すべりを生じる板ばね46と可動子本体51との接続箇所は常に頻繁に油Lが潤滑し、板ばね46の往復動作によるフレッティングは有効に回避されることとなる。勿論、相対的なすべり量は小さいが、板ばね46とのシャフト41との固定箇所にも油Lが回り込み、フレッティングを防止できる構造になっている。
特に本実施形態では、ケース3における各部品の取り付け箇所にO−リング41r、7r、8rをそれぞれ介在させることにより、内部空間Sを確実に液密にして、上述の通り内部空間S内を流動する油Lの外部への漏出を確実に防止している。
加えて本実施形態では、リニアアクチュエータ本体2がケース3に完全に包囲されているので、エンジンルームが水や泥などの過酷な環境に置かれても、リニアアクチュエータとしての信頼性と耐久性が有効に維持されたものとなっている。
ここで、本実施形態に係るリニアアクチュエータ1xをユニット1Uとして組み立る際の好ましい一製造方法を挙げると、リニアアクチュエータ本体2をケース3内に収容する収容工程S1を経た後、内部空間Sに油Lを充填する充填工程S2と、蓋体7によりケース3を閉止する閉止工程S3とを経るものであり、これら収容工程S1、充填工程S2及び前記閉止工程S3に関連して、リニアアクチュエータ本体2と油Lとの間に気泡Fが形成されることを回避するための気泡除去工程Xを実施するようにしている。
ここで、気泡除去工程Xについて、主に図6乃至図7を参照して詳述する。
気泡除去工程Xは、充填工程S2を終えるまでの段階で前記気泡を除去しておく図6の充填時脱気工程X1と、前記充填工程を経て充填された液状体たる油Lと前記リニアアクチュエータ本体2との間に形成された前記気泡を前記リニアアクチュエータ本体2から離脱させる図7の充填後脱気工程X2とを有している。
充填時脱気工程X1は、図6に示すように、脱気フィルタEFを用いて油Lに溶存している空気等の気体を予め脱気する移送段階脱気工程X11と、前記充填工程S2において油Lを吐出する吐出口Zを予め前記ケース3の内壁3aに接触させて油Lの充填を行う内壁吐出工程X12とを有している。脱気フィルタEFには、例えば内部に設けた隔壁により画された部屋の一方に油Lを流し他方を減圧することにより、油L中の気泡を一方の部屋から他方の部屋へ分離させるように構成されるもの等が利用可能である。隔壁には後記の防水透湿性を有するシート材等を用いることができる。内壁吐出工程X12では、吐出口Zの先端を斜めにカットして油Lが内壁3aに沿い易いようにしており、必要に応じてケース3自体を傾けて油Lが内壁3aに沿い易い状態にして、周辺空気の巻き込みを回避するようにする。
充填後脱気工程X2は、図7に示すように、充填工程S2の後に可動子5を動作させる動作工程X21や、ケース3を振動装置Yにセットし、適宜の周波数で振動させることによってリニアアクチュエータユニット1U自体を揺動させる揺動工程X22等を有している。
次に、収容工程S1、充填工程S2及び前記閉止工程S3を説明する。
まず、図6に示すように、O−リング41rをケース本体6側に載置した状態として、リニアアクチュエータ本体2のシャフト41の下端をシャフト取付孔62へ挿通させ、しかる後にナットNをシャフト41へ螺合することによってケース本体6にシャフト41を固定する収容工程S1を行う。本実施形態ではしかる後に、図6に示すように、吐出口Zをケース3の内壁すなわちケース本体61の側壁6aに接触させる内壁吐出工程X12を行う。
しかる後、側壁6aに接触させた吐出口Zから油Lを吐出する際に、同図に示す移送段階脱気工程X11を経た油Lを充填する。移送段階脱気工程X11の構成は既に述べたところであるが、この移送段階脱気工程X11によって油Lが吐出口Zに至る前の段階で油Lを脱気しておく。具体的には、同図に示すように、タンクT1に貯留された油LをポンプW1によってケース3へ充填する経路において、ポンプW1と吐出口Zとの間に前記脱気フィルタEFを介在させることによって、油Lに溶存している空気を略取り除いた状態とするものである。ケース3に充填される際には前述した内壁吐出工程X12を通じて周辺空気を巻き込むことなく油Lの充填が行われる。
そして、油Lが所定量だけケース3内に充満したら、充填工程S2を完了し、蓋体7を装着してケース3を一旦閉じた状態とする閉止工程S3を実行する。
すなわち、ここまでの段階が、リニアアクチュエータ本体2に気泡Fが付着するのを事前に予防するための充填時脱気工程X1である。
次に、図7に示すように、リニアアクチュエータ本体2に付着した気泡Fを除去すべく、動作工程X21や揺動工程X22等からなる充填後脱気工程X2を実施する。動作工程X21は、コネクタ45を介してコイル44に適宜の振動数の電流を給電することにより、可動子5を図示上下方向の矢印に沿って上下動させるものである。揺動工程X22は、ケース3を偏心ウェイトや超音波振動子などを用いた振動装置Yにセットし、振動装置Yを通じてケース3を振動させることによって、ケース内の油L2を図示左右方向の矢印に沿って揺動、攪拌させるものである。これらにおける振動数は、可動子5を駆動する際の周波数では除去できない気泡等を除去する趣旨からして、それよりも高めの振動数域に設定することが望ましい。
これらの動作工程X21や揺動工程X22を実施することで、リニアアクチュエータ本体2に付着していた気泡Fが離脱して、内部空間Sの上方に気泡が集まり、内部空間Sの上方に存する空気溜まりと渾然一体化することとなる。ここまでの段階が、リニアアクチュエータ本体2に付着した気泡を、溶存する空気とともに離脱させるための充填後脱気工程X2である。
以上を経て、本実施形態に係る製造方法は終了する。なお、必要であれば、再度蓋体7を外して、内部空間の上部に油Lを補給し、再び蓋体7をケース本体6に装着する充填工程S2および閉止工程S3を繰り返しても良い。油Lは、使用される温度範囲において、少なくとも体積膨張分を吸収し得る空気溜りを設けた状態で充填されていることが好ましい。また、油Lは、ケース3に満杯となる状態で充填されても構わないし、逆に良好な放熱特性が得られれば、コイル44の少なくとも一部が浸った状態で充填されていても構わない。油Lを満杯に充填する場合には、たとえば体積膨張の極めて少ない油を使用しても良いし、ケース3の一部を弾性膜として油Lの体積膨張を吸収し得るようにしても良い。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係るリニアアクチュエータ1xは、液状体たる油Lがコイル44の全域を浸しているので、コイル44により発生した熱は速やかに油Lへと放熱され、更に油Lからケース3へと伝達される。勿論、油Lはコイル44の隙間にも行き届いているので、非常に効率よく熱を排出することができ、リニアアクチュエータ本体2とケース3との間の熱抵抗は従来よりも大幅に低下したものとなる。そして、固定子コア42、シャフト41なども油L中に入るので、錆等の発生を防止することができ、また、高価なステンレス材を使用せずに鉄材を表面処理の必要性を有効に回避することができる。また、リニアアクチュエータ本体2の絶縁性能をも向上させているので、信頼性向上を実現し得るものとなっている。併せて、可動子5が動くことによって油Lは絶えず攪拌されるので、良好な熱伝導が得られるとともに、油Lに伝わった熱はケース3と車体の適宜部位ERとの接触箇所のみならずケース3における他の表面からもケース3外へ放出し得るものとなっている。このように本実施形態では、コイル44の発熱による温度上昇は有効に抑制されるとともに熱時定数も長くなり、コイル44の発熱によるリニアアクチュエータ1x自体の定格推力や瞬時最大推力の低下は大幅に改善されたものとなっている。その結果、リニアアクチュエータ本体2を小型化できるので、リニアアクチュエータ1xひいては制振装置1自体の小型軽量化を有効に実現することが可能となる。
特に本実施形態では、固定子4の一部であるシャフト41をケース3側のシャフト取付孔62に固定し、当該ケース3の一部を被取付部61によって制振対象物に固定して、可動子5が作動する際の反力を固定子4及びケース3を通じて正確に伝達し得るものであるので、上述の通り所要の定格推力や瞬時最大推力をそのまま車体へ効率よく伝達・反映することができる。
また、固定子4に対する可動子5の支持精度を好適に維持して信頼性を向上させるために、本実施形態では、前記固定子4が前記可動子5を弾性変形することによって往復動作可能に支持する板ばね46を設け、前記油Lが前記板ばね46の動作範囲を全て浸した状態で前記内部空間Sに充填している。そのため、従前のように板ばね46の重なる部分に銅板のスペーサを挟んだりグリスを注入したりするといったフレッティング対策行わずとも、上記の摩擦すなわちフレッティングを長期に亘り有効に回避することができる。
他方、従来では板ばね46を採用した場合は、ころがりやすべり軸受等とは異なり、摩擦によるメカロスがないことから板ばね46自身の固有振動数等での共振倍率が極めて高くなり、固有振動数付近での運転においては動作が不安定になったりすることがあり、この領域をはずしてリニアアクチュエータ1xを制御しなければならないことが生じていた。また、板ばね46の二次、三次の変形モードでの共振は比較的高い周波数となることや板ばね46が積層構造をなしている場合には積層させた部分が僅かに接離することによるバタつきが発生すること等から板ばね46自身が騒音発生源となり問題となっていた。これに対して、本実施形態では、内部空間Sに空気よりも粘性の大きな油Lを入れることで板ばね46にダンピングを与えることができ、板ばね46の挙動が安定することで非常にスムーズな運転ができるようになり、板ばね46が積層構造である場合も勿論含めて、騒音の低減にも寄与し得るものとなっている。特に本実施形態では、リニアアクチュエータ本体2のケース3やシャフト41の固有振動数による共振が油Lのダンピング効果により大幅に抑えられ、アクチュエータの耐振動、耐衝撃特性が向上し得たものとなっている。つまりこのことから、リニアアクチュエータ1xの車載用制振装置1としての適性が、これまでよりも明らかに向上したものとなっているものである。
そして、ケース3の薄肉化を実現するとともに上記熱放出特性をさらに向上させるために、本実施形態では一例として、油Lが、前記内部空間Sの90〜95%を充填するものとなっている。すなわち、内部空間Sの90〜95%の容積を満たすことにより、従来では全てが空気で満たされ、容積が例えば200ccあったケース3の内部空間Sにおける空気の容積が、本実施形態では単純に計算しても20cc以下と大幅に小さくなることから、温度上昇に伴う空気の膨張・収縮量が大幅に少なくなる。その結果、ケース3を完全密閉型の容器にしなくても空気に含まれる水分が小さくなりこれに伴う油Lの酸化による劣化が少なくなって液状体の寿命が長くなる。また、ケース3を呼吸可能な容器とすることで内部圧力の問題が解消される。その結果、ケース3の薄肉化やシール材の選択肢が多くなりコストダウンがはかれる。加えて油Lが可動子5の動作により攪拌される事と相まって、油Lはケース3の内面における略全ての領域に接するため、ケース3表面の略全域から熱を放出させることができる。このことは、実際の車両走行の際では、走行風によるケース3の冷却効果と相まって、さらに速やかな熱放出を実現し得ることを意味している。
この場合の液状体である油Lの充填は、例えば流体軸受のように密封空間に油を送り込んで密実に充填するといったシビアなものではない上に、ケース3内は必ずしも密封状態になるとは限らないことから、油槽からポンプでケース3内に供給するだけで事足りると考えるのが通例であるが、初期充填時に油L中に微小な気泡が入り込み、或いは油L中に空気が溶存すると、その後の可動子5の作動による油Lの攪拌によっても気泡は油L中から除去され難く、かかる気泡がコイル44の隙間やケース3の内壁に付着して油Lとコイル44、油Lとケース内壁との接触面積が減ることで油Lを介したコイル44からケース3への伝熱効率の低下につながり、実質的にケース3内のコイル44を油Lに浸漬させることによる効果が半減する可能性がある。
そこで、新たに気泡除去工程Xに着目したものである。油Lの充填後にリニアアクチュエータ1xを作動させると、可動子5が油Lを攪拌して上層部の空気層の空気を巻き込む可能性があるので、初期充填時に気泡を除去することが一見無意味にも思えるが、初期充填時に気泡除去工程を施すと、コイル44の隙間やケース3の内壁に気泡のない状態の油Lを密接に回り込ませることができる反面、一旦リニアアクチュエータ1xを作動させると、作動時に巻き込む気泡は粒径が大きいため、コイル44等の微小部分に回り込み難く、ケース3の内壁にも付着し難く、付着したとしても直ぐに除去されるので、熱伝導性の低下が起こり難い状態になると考えられたためである。
しかして、このように本実施形態に係るリニアアクチュエータユニット1Uの製造方法によれば、気泡除去工程Xによって、リニアアクチュエータ本体2に付着した気泡Fや油L中に溶存する空気を効果的に除去しながらリニアアクチュエータユニット1Uを完成するので、気泡Fが付着して局所的に放熱効果が低下した状態となったり、気泡Fが付着している部位の摩耗が周辺に比べて進んでしまう等といった不具合を有効に回避して、気泡Fの付着に起因したリニアアクチュエータユニット1U自体の定格推力、瞬時最大推力の低下を効果的に改善して、放熱特性が良好で小型軽量なリニアアクチュエータユニット1Uひいては制振装置1を有効に提供することが可能となる。
特に、気泡除去工程Xを施すことによって、フレッティング摩耗が顕著に起こり易い可動支持部たる板ばね46の周囲が油Lで密実に満たされるので、板ばね46において気泡Fが付着した箇所に局所的に磨耗が発生したり、摩擦熱が集中したりしてしまうという不具合を有効に回避することができる。また、板ばね46の二次、三次の変形モードでの共振は比較的高い周波数となることや板ばね46が積層構造をなしている場合には積層させた部分が僅かに接離することによるバタつきが発生すること等から板ばね46自身が騒音発生源となり易いが、本実施形態では、内部空間Sに空気よりも粘性の大きな油Lを入れることで板ばね46にダンピングを与えることができ、板ばね46の挙動が安定することで非常にスムーズな運転ができるようになる。
その場合、ばね46が積層構造をなしていると、当該積層部分に特に気泡Fが付着し易いものとなるが、本実施形態では気泡除去工程Xにおける充填時脱気工程X1によって積層部分にも気泡Fが付着し難く、且つ前記積層部分に気泡が付着したとしても充填後脱気工程X2によって確実に板ばね46から離脱させることができるため、積層部分は油Lを充填したことによる上記効果を確実に享受し得るものとなり、フレッティング磨耗並びに騒音の発生を更に有効に低減することができる。
さらに具体的には、本実施形態の気泡除去工程Xの一つとして、充填工程S2に至る前の段階で脱気フィルタEFによって油Lを脱気する充填時脱気工程X1を実施するようにしているので、充填された油Lに溶存された空気が完成後の可動子5の動作等によって気泡Fを形成することを未然に防ぐことができる。また、油Lを内壁3aを伝わせて注ぎながら充填する内壁吐出工程X12を実施することで、吐出口Zの出口において新たに空気を巻き込んで気泡Fを発生する可能性も予め排除しておくことができる。
他方、充填工程S2の後には充填後脱気工程X2、すなわちリニアアクチュエータ本体2自体を動作させる動作工程X21や、ケース3自体を振動させる揺動工程X22を経ることによって、充填工程S2によって除去されなかったリニアアクチュエータ本体2の各部に付着する気泡Fや油L中に溶存する空気を更に効果的に除去することができる。
勿論、充填時脱気工程X1と充填後脱気工程X2とは、常に同時に採用しなければならないものではなく、何れか一方のみの実施によっても本発明の作用効果を得ることができる。移送段階脱気工程X11と内壁吐出工程X12の関係や、動作工程X21と揺動工程X22の関係も、常に同時に採用しなければならないものではなく、何れか一方のみの実施によっても本発明の作用効果を得ることができる。以下においても同様である。
なお、油Lは、ケース3に満杯となる状態で充填されても構わないし、逆に良好な放熱特性が得られれば、コイル44の少なくとも一部が浸った状態で充填されていても構わない。
このように、本実施形態のリニアアクチュエータ1xは、固定子4及び、当該固定子4に対して所定方向に往復動作し得る可動子5を有するリニアアクチュエータ本体2をケース3内に一部を当該ケース3に固定し且つ周囲を当該ケース3に包囲させた状態で収容し、そのケース3にはリニアアクチュエータ本体2を収容する前または収納した後に絶縁性と潤滑性を有する液状体である油Lを当該リニアアクチュエータ本体2のコイル44を浸した状態で充填し、その油Lには充填完了までに又は充填完了後に前記リニアアクチュエータ本体2との間に気泡が形成されることを回避するための気泡除去を施してなるものであるため、特に良好な放熱特性を呈するものとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態ではケース内にリニアアクチュエータ本体を収納する態様を開示したが、勿論、単一のケース内に複数のリニアアクチュエータ本体を収納したものであってもよい。またケースの形状やリニアアクチュエータの具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
以下に、本発明の他の実施形態をそれぞれ示す。これらの実施形態において、上記実施形態における各構成要素に相当するものに対しては、上記実施形態のものと同じ符号を付すとともに詳細な説明を省略するものとする。
すなわち、上記実施形態ではケース3は液密とされていたが、図8及び図9にそれぞれ示す各実施形態に示すとおり、基本的には液密とされている必要はない。なお同図は便宜上、リニアアクチュエータ本体2の図示を省略して示している。
例えば、図8に示す上部コネクタ9は、ケース3の一部から防水機能のコネクタを用いないで、既存のケーブルクランプ91を介してケーブルKを直に取り出す構造としたものである。斯かる構成を採用することにより、ケーブルKと引き出し口9aとの間には微小な隙間9sがあるが、このような場合、傾けても油は表面張力により漏れることはない。
<第2実施形態>
一方、図9に示すものは、ゴアテックス(登録商標)と呼ばれるものに代表されるような防水透湿性を有するシート材STをケース3の一部に埋め込んだ例である。
具体的には、同図はケース3の蓋体7に通気孔71を形成するとともに、当該通気孔71にシート材STを具備するシートキャップ72を取り付けた構成を示している。斯かる構成により、特にA部拡大図にて模式的に示すように、上記シート材STは、直線状の矢印で模式的に示されるような水滴状の液体である油L1は通さず、波線状の矢印で模式的に示されるような空気や気体となった油L2のみを通すので、この場合もケース3内の内圧が上がることはない。
図10は、上記の通気性を利用して、気泡除去工程Xにおける充填後脱気工程X2のうち、油L中の空気を真空ポンプW2によって脱気するケース内脱気工程X23を示している。すなわち同図ケース内脱気工程X23は同図の通り、当該シート材STの片側表面に油Lを隣接させた状態とし、当該シート材STの反対側を真空ポンプW2により減圧することによって、油L中に存在する気泡Fの油Lからの離脱を促すのみならず、油Lに溶存した空気の脱気をも促進するものである。
斯かる態様によっても、リニアアクチュエータ本体2に付着している気泡Fのみならず、油Lに溶存している空気を除去することができるので、リニアアクチュエータユニット1Uの完成後における気泡Fの残存率や新たな発生率を効果的に低減する上で有効となる。
また、同図に示されるような防水透湿性のシート材STの代わりにセラミックに代表される多孔質材を用いても同様の効果が得られると考えられる。極端な場合、ケース3の少なくとも一部に小さい穴を開けておけば油Lの表面張力だけで油を漏らさず空気すなわち気体のみを行き来させることができ、このような多孔質材や穴を通じて吸引脱気を行うことも可能であると考えられる。
このような吸引脱気を第1実施形態の振動脱気と同時に行うようにすれば、更に相乗的な脱気効果も期待できるものとなる。
<第3実施形態>
さらに、上記実施形態では可動支持部に板ばね46を使用したが、当該板ばね46の代わりに可動支持部として図11及び図12に示すようなすべり軸受48を採用し、スプリングspで作動中心に向かってオフセットしておくように構成することも可能である。具体的には、シャフト41の上下端近傍にすべり軸受48をそれぞれ取り付けるとともに、当該すべり軸受48を介して端板52を上下動可能に支持する構成としてもよい。そして同図は、ケース3内部と可動子5の上下端との間に複数のスプリングspを介在させることにより、可動子5を作動中心に向かってオフセットした構成を示している。このような構成であっても、すべり軸受48は油L内に置かれるので油膜潤滑となり摩擦抵抗を大幅に下げることができるとともに、油膜形成により油切れを起こすことがないので、長寿命かつ大幅なメカロス低減化が可能となり、非常に安定した低摩耗軸受とすることができる。
なお本実施形態は、同図に示すすべり軸受48と、上記実施形態で示した板ばね46とを併用する構成を否定するものではない。
或いは、本実施形態のリニアアクチュエータであれば、非通電時であっても永久磁石47a、47bの磁束によって可動子5が作動中心に保持されるので、逆にスプリングspが無い構造で実施することも可能である。可動子5が鉛直方向に作動する場合は、重力による可動子5の変位を、コイル44に流す電流にオフセットをもたせて相殺するように構成しても良い。
ところで、上記のように可動支持部をすべり軸受48とする場合、すべり軸受48とシャフト41との間(シャフト41の外周にカラー等が嵌合している場合にはすべり軸受48とカラー等との間)の軸受部隙間に油が入り込んで油膜軸受として動作することになるが、例えばシャフト41とすべり軸受48の内周との軸受部隙間が部分的に狭くなって狭窄部になっている状態で可動子5がすべり軸受48とともにシャフト41の外周に沿って同じ軌跡で往復運動すると、可動量、速度によっては前記狭窄部の油が押しのけられ、軸受部の一部において油膜切れを起こす可能性が否めない。
そこで、すべり軸受48への潤滑性能を高め、信頼性向上と長寿命化を図るために、可動子5の往復動運動によってすべり軸受48の軸受部隙間に液状体である油Lを自動的に供給する液状体の供給機構たる油供給機構を構成してもよい。
例えば、図13に示す固定子側磁極部である固定子コア42の永久磁石47a、47b又は可動子側磁極部である可動子本体51の突起部51aの少なくとも何れかを、図14に示す油供給機構のように往復動方向の軸msに対し斜めに配置して各々に油供給機構101、102、103、104、105を構成することにより、可動子5が往復動しつつ固定子4に対して往復動方向の位置に応じて捩れ運動を引き起こすように構成することができる。
具体的に同図(a)に示す油供給機構101は、固定子側磁極である磁石47a、47bを往復動方向の軸msに対して適宜のスキュー角の下に斜めに配置したものである。
この構成でリニアアクチュエータ1xに通電して可動子5を往復運動させると、磁石47a、47bが軸msに対して傾いて配置されているので、可動子側磁極である突起部51aは往復動作に伴って磁石47a、47bに正対する位置まで回転方向に変位する。図11に示すように可動子5はすべり軸受48を介してシャフト41の外周に摺動可能に支持されているので、可動子5が往復動作と共に回転動作が引き起こすと、すべり軸受48において軸受部隙間に入っている油がくさび効果によって狭窄部に強制的に送り込まれ、当該狭窄部に適正な油膜を確保することになるので、潤滑性能を有効に向上させることができる。
同様の原理を利用して、同図(b)に示す油供給機構102は往復動方向の軸msに対して可動子側磁極である突起部51aを斜めに配置した例であり、同図(c)に示す油供給機構103は往復動方向の軸msに対して固定子側磁極である磁石47a、47bを、可動子側磁極である突起部51aとともに斜めに配置した例である。更に、同図(d)に示す油供給機構104は、固定子側磁極である磁石47a、47bを円周方向に沿って階段状に配置した例であり、同図(e)に示す油供給機構105は、可動子側磁極である突起部51aを円周方向に沿って階段状に配置した例である。
一方、図15に示す油供給機構106のように、図11に示すすべり軸48の軸受面に対向する固定子4側のシャフト41の表面(カラー等があるときにはカラーの外周)にスパイラル状の溝41xを形成してもよい。
すなわち、図11に示すように可動子5はすべり軸受48を介してシャフト41の外周に摺動可能に支持されており、可動子5が捩れ運動をせずにすべり軸受48とともに往復動のみを行うものであっても、溝41xに入り込んだ油が可動子5の往復動運動によってすべり軸受48とシャフト41の間の軸受部隙間に狭窄部を含めて螺旋状に供給されることで、すべり軸受48全体の潤滑性能を有効に向上させることができる。このような螺旋溝はすべり軸受48側に設けておくこともできる。
勿論、このような液供給機構である油供給機構は上記以外の構成によっても構わない。
そして、このように製造対象となるリニアアクチュエータ1xが、可動支持部としてすべり軸受を採用している場合にも、本発明の製造方法を適用することにより上記各実施形態と同様の作用効果が奏される。
なお、上記実施形態では固定子の外側に位置する可動子を動作させるいわゆるアウター型構造を採用したが、固定子の内側に可動子を位置づけて作動させるインナー型構造を採用することもできる。第1実施形態も同様である。
また、上記各実施形態において、ケース表面にフィンを追加することで、更に冷却効率を上げることができる。
<第4実施形態>
上記第1実施形態で開示した気泡除去工程Xでは、ケース3の上方からケース本体6の側壁6aに油Lを伝わせる充填時脱気工程X1として内壁吐出工程X11を開示したが、本実施形態では充填工程S2において、油Lが空気を巻き込むことをさらに回避しながら油Lを充填するための態様について説明する。
ここでは、充填時脱気工程X1の一つとして、図16に示すように、ケース3の底側から油を充填する底壁充填工程X13について説明する。具体的に説明すると、ケース本体6の底壁6bに油注入口6cを設けておき、当該油注入口6cに吐出口Z1を接続する。そして本実施形態に係る底壁充填工程S13とは、例えばタンクT2に貯留された油Lを、タンクT2の底T21からポンプW3の動力によってケース3の底壁6bからケース3内に吐出させることにより、ケース3内で油Lを落下させることなく油面L3を徐々に上昇させながら油Lの充填を行うものである。また勿論タンクT2からケース3に至るまでの経路上に上記実施形態と同様の図示しない脱気フィルタEFを介し、上述の移送段階脱気工程X11を併せて行うものとしてもよい。
このような工程を適用することにより、油Lはケース3内で落下することなく穏やかな移動をもって充填されるため、周辺空気の巻き込みによる気泡Fの発生をより一層起こり難いものとすることができる。この場合にも、充填後には振動脱気や吸引脱気を併用することが有効であることは言うまでもない。
そして、上記実施形態では揺動工程として、リニアアクチュエータユニット1Uを振動による揺動させる態様を開示したが、勿論、ケースを上下左右に揺らすような態様や、反転又は回転させるような態様としてもよい。
そして勿論、各部の具体的構成や気泡除去工程の具体的手法等についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
上記以外の気泡除去工程としては、充填前の油を温める工程や、ケースを温めながら油を充填する工程、充填後のケースを温める工程等を挙げることができる。これにより油に含まれている気泡が膨張するので、より脱気し易い状態を作り出すことができる。加えて、油を充填する際には、気泡除去工程として油を真空脱気する工程を実施し、その上で当該油をケースに充填するようにしても良い。
その他、液状体に油以外の液体や流動体を用いるなど、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
そして、本発明に係るリニアアクチュエータは、制振装置に好適に適用が可能であるものの用途はこれのみに限定されず、加振装置その他の装置にも広く適用が可能なものである。また、本発明に係るリニアアクチュエータユニットの製造方法も、制振装置に用いられるリニアアクチュエータのユニットに好適に適用が可能であるものの適用対象はこれのみに限定されず、加振装置その他の装置に用いられるリニアアクチュエータのユニットにも広く適用が可能なものである。
以上に詳述した本発明によれば、放熱特性を改善することによりリニアアクチュエータ自体の定格推力や瞬時最大推力の低下という不具合を有効に回避することができるので、リニアアクチュエータ本体を小型化しても所要の定格推力や瞬時最大推力を有するリニアアクチュエータを提供することが可能となる。

Claims (9)

  1. 固定子及び、当該固定子に対して所定方向に往復動作し得る可動子を有するリニアアクチュエータ本体と、
    前記リニアアクチュエータ本体の一部を固定した状態で当該リニアアクチュエータ本体の周囲をほぼ包囲しているケースと、
    前記リニアアクチュエータ本体が有するコイルを浸した状態で前記ケースの内部空間に充填された絶縁性と潤滑性を有する液状体とを具備することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記固定子の一部を前記ケースに固定し、当該ケースの一部を制振対象物又は加振対象物に固定して、前記可動子が作動する際の反力を前記固定子及び前記ケースを通じて前記制振対象物又は加振対象物に伝達するようにしている請求項1記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記固定子が前記可動子を往復動作可能に支持する可動支持部をさらに有するものであり、前記油が前記可動支持部を浸した状態で前記内部空間に充填されている請求項1又は2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記可動支持部が、板ばね又はすべり軸受を有するものとしている請求項3記載のリニアアクチュエータ。
  5. 固定子及び、当該固定子に対して所定方向に往復動作し得る可動子を有するリニアアクチュエータ本体をケース内に一部を当該ケースに固定し且つ周囲を当該ケースに包囲させた状態で収容し、そのケースにはリニアアクチュエータ本体を収容する前または収納した後に絶縁性と潤滑性を有する液状体を当該リニアアクチュエータ本体のコイルを浸した状態で充填し、その液状体には充填完了までに又は充填完了後に前記リニアアクチュエータ本体との間に気泡が形成されることを回避するための気泡除去を施してなることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  6. 固定子及び、当該固定子に対して所定方向に往復動作し得る可動子を有するリニアアクチュエータ本体と、前記リニアアクチュエータ本体の一部を固定した状態で当該リニアアクチュエータ本体の周囲をほぼ包囲しているケースと、前記リニアアクチュエータ本体が有するコイルを浸した状態で前記ケースの内部空間に充填された絶縁性と潤滑性を有する液状体とを具備するリニアアクチュエータユニットの製造方法であって、
    前記リニアアクチュエータ本体を前記ケース内に収容する収容工程と、前記リニアアクチュエータ本体が収容された前記ケース内に前記液状体を充填する充填工程と、前記リニアアクチュエータ本体と前記液状体との間に気泡が形成されることを回避するための気泡除去工程とを有することを特徴とするリニアアクチュエータユニットの製造方法。
  7. 前記固定子が前記可動子を往復動作可能に支持する可動支持部をさらに有し、前記液状体が前記可動支持部を浸した状態で前記内部空間に充填されているものであり、前記気泡除去工程が前記可動支持部と前記液状体との間に気泡が形成されることを回避するものである請求項6記載のリニアアクチュエータユニットの製造方法。
  8. 気泡除去工程が、前記充填工程を終えるまでの段階で前記気泡を除去する充填時脱気工程を有している請求項6又は7記載のリニアアクチュエータユニットの製造方法。
  9. 気泡除去工程が、前記充填工程を経て充填された前記液状体と前記リニアアクチュエータ本体との間に形成された前記気泡を前記リニアアクチュエータ本体から離脱させる充填後脱気工程を有している請求項6、7又は8記載のリニアアクチュエータユニットの製造方法。
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