JP2004007871A - 回転電機の密封油供給装置 - Google Patents

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Tetsuhiro Fujita
藤田 鉄博
Yoshio Nishiyama
西山 義雄
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Abstract

【課題】特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得る。
【解決手段】水素ガスを封入した回転電機1の軸封部に設けた密封器3へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、密封器3からの密封油を真空状態で脱気する真空タンク8と、真空タンク8により脱気された密封油を密封器3に供給する油ポンプ12とを備え、油ポンプ12の吸込み側に真空タンク8からの密封油を処理するエジェクタポンプ19を設け、前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記エジェクタポンプ19によって前記油ポンプ12の吸込み側に加圧油を注入する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転電機の密封油供給装置、特に、水素冷却回転電機の密封油供給装置に関するものであり、更に詳しくいうと、水素ガスを封入した回転電機軸封部に密封油を供給する密封油供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術による水素冷却回転電機の密封油供給装置の一例を示すと図8のとおりである。
この図8に示されるものは、特開昭61−293134号公報に記載された回転電機の密封油供給装置である。
図において、1は回転電機、2は回転電機1の回転軸、3は回転電機1内の水素ガスが回転軸2の貫通部より漏れることのないように設けられた密封器、4は密封器3から回転軸1のロータ側、すなわち、内側に排出される密封油を一時滞留させて密封油内に混入の気泡を除去する目的で設置された泡取箱、5は密封器3から回転電機1の反ロータ側、すなわち、外側に排出される密封油と回転電機1の軸受部から排出された軸受用油を一時滞留させ油中に混入した水素ガスおよび空気を排気する目的で設置されたループシールタンク、6は一定の油面を常時維持することにより水素ガスを遮断する油ならし箱、7は油ならし箱6の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、8は密封油中より水素ガスおよび空気を脱気する真空タンク、9は真空タンク8の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、10は密封油を噴霧し、水素ガスおよび空気が混入した密封油からの脱気を促進させるスプレイノズル、11は真空タンク8内を負圧に保つ真空ポンプユニット、12は密封油ポンプ、13は回転電機内ガス圧より密封器3内の密封油供給装置油圧が常に一定値だけ高くなるよう圧力を調整する差圧調整弁、14および15は差圧調整弁13を制御するために、回転電機内ガス圧および密封油圧を差圧調整弁13に導く導圧管である。
なお、図において16で示す枠内に示された油ならし箱6,真空タンク8,真空ポンプユニット11,密封油ポンプ12,差圧調整弁13およびこれらの付属機器はこれらを一括して密封油処理装置と称し、1組のユニットを形成し、図9に示すように、この密封油処理装置16は、比較的高い床面17に設置された回転電機1に対し、1階床面18に設置される。
【0003】
次に、従来装置の動作について説明する。
上記のように構成された従来の密封油供給装置では、ループシールタンク5を通って密封油処理装置16内に戻った密封油と、油ならし箱6に戻った後フロート弁7から出た密封油とは、合流しフロート弁9を通して真空タンク8に送られる。
そして、真空タンク8に一時滞留した密封油は密封油ポンプ12にて加圧され、差圧調整弁13の作用により一部は密封器3へ、また、残りは真空タンク8内のスプレイノズル10より噴霧されることにより、密封油中に溶け込んでいた微量の水素ガスや空気が真空ポンプユニット11の作用によって負圧にされている真空タンク8内で脱気される。そして、真空脱気された密封油は真空タンク8内に一時滞留した後、再び、密封油ポンプ12にて密封器3へ送り込まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の密封油供給装置は、以上のように構成されており、その密封油ポンプ12は真空タンク8内の密封油を吸引して加圧し密封油3に送油している。
一方、真空タンク8は真空ポンプユニット11の作用によって真空とされているので、密封油ポンプ12も吸込み側は通常形のポンプにおける吸込実揚程(吸引側圧力の最低許容値)以下の負圧となり、従って、通常ポンプを使用すれば、キャビテーションが発生する。
そのために、これを解消するための特殊構造を有する特殊ポンプを使用する必要があり、また、この特殊ポンプは400〜500rpmという低回転で使用しなければならず、その結果、駆動用電動機も減速機付電動機あるいは多極電動機といった特殊な電動機にする必要があり、従って、高コストとなる要因の一つとなっているという問題点を有していた。
【0005】
また、密封油ポンプ12のキャビテーションの発生を防ぐため、真空タンク8を通常形ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上になるように高所に設ける方策も考えられていたが、ガスタービン駆動発電プラントに於いては回転電機1の据付け高さが従来の半分以下になっている。
このことに影響を受け、ループシールタンク5の据え付け高さが真空タンク8よりも低くなり、密封油を真空タンク8に流入させるために必要な圧力差を確保できなくなったため、真空タンク8内の油面が低下し油面低の警報が出る、延いては密封油ポンプにおける吸込実揚程(吸引側圧力の最低許容値)以下の負圧となり、従って、通常ポンプを使用すれば、キャビテーションが発生する。
このため、図9に示すように、従来のガスタービン駆動発電プラントでは必要差圧を確保するために、密封油供給装置16を据え付ける場所を掘込んで対処していたため、土木工事費の増加や建設期間の増加という問題点を有していた。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る回転電機の密封油供給装置では、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吸込み側に前記真空脱気手段からの密封油を処理する加圧手段を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記加圧手段によって前記油ポンプの吸込み側に加圧油を注入するものである。
【0008】
第2の発明に係る回転電機の密封油供給装置では、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吸込み側に前記真空脱気手段からの密封油を加圧処理するエジェクタポンプを設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記エジェクタポンプによって前記油ポンプの吸込み側に加圧油を注入するものである。
【0009】
第3の発明に係る回転電機の密封油供給装置では、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吐出側から分岐され前記油ポンプの吐出側の加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入するものである。
【0010】
第4の発明に係る回転電機の密封油供給装置では、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプと、前記密封器からの密封油に含まれるガスを遮断するよう処理し前記真空脱気手段に処理後の密封油を送り込む油ならし手段とを備え、前記油ならし手段から分岐され加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように、前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入するものである。
【0011】
第5の発明に係る回転電機の密封油供給装置では、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプと、前記回転電機の軸受部からの軸受用油に含まれるガスおよび空気を脱気処理し前記真空脱気手段に処理後の軸受用油を送り込むシール用タンクとを備え、前記シール用タンクから分岐され加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は実施の形態1における回転電機用密封油供給装置を示す系統図である。図2は実施の形態1における回転電機用密封油供給装置のエジェクタポンプの動作を説明する概念図である。図3は実施の形態1における回転電機用密封油供給装置のエジェクタポンプの性能を示す特性線図である。
【0013】
図において、1は回転電機、2は回転電機1の回転軸、3は回転電機1内の水素ガスが回転軸2の貫通部より漏れることのないように設けられた密封器、4は密封器3から回転軸1のロータ側、すなわち、内側に排出される密封油を一時滞留させて密封油内に混入の気泡を除去する目的で設置された泡取箱、5は密封器3から回転電機1の反ロータ側、すなわち、外側に排出される密封油と回転電機1の軸受部から排出された軸受用油を一時滞留させ油中に混入した水素ガスおよび空気を排気する目的で設置されたループシールタンク、6は一定の油面を常時維持することにより水素ガスを遮断する油ならし箱、7は油ならし箱6の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、8は密封油中より水素ガスおよび空気を脱気する真空タンク、9は真空タンク8の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、10は密封油を噴霧し、水素ガスおよび空気が混入した密封油からの脱気を促進させるスプレイノズル、11は真空タンク8内を負圧に保つ真空ポンプユニット、12は密封油ポンプ、13は回転電機内ガス圧より密封器3内の密封油供給装置油圧が常に一定値だけ高くなるよう圧力を調整する差圧調整弁、14および15は差圧調整弁13を制御するために、回転電機内ガス圧および密封油圧を差圧調整弁13に導く導圧管である。19はエジェクタポンプである。
なお、図において16で示す枠内に示された油ならし箱6,真空タンク8,真空ポンプユニット11,密封油ポンプ12,差圧調整弁13およびこれらの付属機器はこれらを一括して密封油処理装置と称している。この密封油処理装置16は床面18に設置される。
【0014】
次に、動作について説明する。
上記のように構成された従来の密封油供給装置では、ループシールタンク5を通って密封油処理装置16内に戻った密封油と、油ならし箱6に戻った後フロート弁7から出た密封油とは、合流しフロート弁9を通して真空タンク8に送られる。
そして、真空タンク8に一時滞留した密封油は密封油ポンプ12にて加圧され、差圧調整弁13の作用により一部は密封器3へ、また、残りは真空タンク8内のスプレイノズル10より噴霧されることにより、密封油中に溶け込んでいた微量の水素ガスや空気が真空ポンプユニット11の作用によって負圧にされている真空タンク8内で脱気される。そして、真空脱気された密封油は真空タンク8内に一時滞留した後、再び、密封油ポンプ12にて密封器3へ送り込まれる。
19はエジェクタポンプであって、密封油ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上となるように高圧油を注入する。
【0015】
この発明による実施の形態1に使用されいるエジェクタポンプ19について図2に基づいて説明する。
エジェクタポンプ19は、駆動流体入口管19a,ノズル19b,吸入室19c,吸入室入口管19d,ディフューザ19e,吐出管19fで構成されている。
【0016】
エジェクタポンプ19は、いわゆる霧吹きと同じ原理で、密封油ポンプ12から分岐された高圧油を駆動流体として使用し、駆動流体入口管19aを通してノズル19bからディフューザ19eのスロットル部分へ噴出することによって、吸入室19cにある真空タンク8からの密封油を吸込み速度エネルギーを与え、さらにディフューザ19eを通ることにより、速度エネルギーから圧力エネルギーに変換される。
図3に、エジェクタポンプの性能曲線の一例を記載している。横軸が吸入圧を示し、縦軸が吸込み流量を示している。
これは一定の駆動流体を流し、吸入圧を真空にした状態でのポンプ特性を示しており、このエジェクタポンプの仕様点では、駆動流体の圧力が0.8MPaで50リッターの駆動流体を流し、260リッターの流体(油)を吸入している状態で真空タンク8の真空度を上げ、吸入圧を−676mmHgとした場合、吐出圧力は−530mmHgとなる。このように吸入圧が真空の場合でも、吐出圧を吸入圧よりも高く出来る。
このエジェクタポンプの吐出管19fは密封油ポンプ12の吸入側に接続されているので、真空タンク8の真空度を高くしても、エジェクタポンプ19のポンプ効果によって密封油ポンプも吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上の圧力を維持できる。
【0017】
このように、実施の形態1に係る回転電機の密封油供給装置は、その密封油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるような水頭を有するように、吸込み側に高圧油を注入するエジェクタポンプ19を含む回路を構成している。
この実施の形態1における回転電機の密封油供給装置は、上記のような密封油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるような高圧油を注入するエジェクタポンプ19を含む回路を追加したため、密封油ポンプ吸込み側に作用する圧力が、真空ポンプの掃気圧(約マイナス750mmHg)に真空タンクの水頭と高圧油の吐出圧が加わり、つまり、通常形の密封油ポンプも吸込み側圧力が吸込み実揚程以上に上昇し、通常形ポンプが正常な稼動をする。
【0018】
実施の形態1においては、次のような回転電機の密封油供給装置の構成を具備するものである。
水素ガスを封入した回転電機1の回転軸2の軸封部に設けた密封器3へ密封油を一時貯留する真空タンク8から密封油を圧送するポンプ12と、ポンプ12の吐出側と真空タンク8内に設置のスプレイノズル10との間に介在し、密封器3の供給側入り口と密封器3からの密封油の洩出側に設けた泡取箱4との間の圧力差によって、制御される差圧調整弁13とを備えている回転電機の密封油供給装置において、上記ポンプ12を通常形ポンプとし、エジェクタポンプ19をポンプ12の吸入側に設け、通常形ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように吸込み側に高圧油を注入し、吐出側を差圧調整弁13の作用により一部は密封器3へ送油するように連通させ、残りの大半を真空タンク8内のスプレイノズル10から噴霧させるように連通させていることを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
【0019】
この発明による実施の形態1によれば、水素ガスを封入した回転電機1の軸封部に設けた密封器3へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封油を真空状態で脱気する真空タンク8からなる真空脱気手段と、前記真空タンク8からなる真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器3に供給する油ポンプ12とを備え、前記油ポンプ12の吸込み側に前記真空タンク8からなる真空脱気手段からの密封油を加圧処理するエジェクタポンプ19からなる加圧手段を設け、前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記エジェクタポンプ19からなる加圧手段によって前記油ポンプ12の吸込み側に加圧油を注入するので、前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプ12の吸込み側に加圧油を注入するエジェクタポンプ19からなる加圧手段を用いることにより、通常形ポンプを使用して、ガスタービン駆動発電プラントに於いても掘込みなどの土木工事を要しない低床形で、従来と同様の機能を有する回転電機の密封油供給装置を得ることができ、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0020】
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図4および図5に基づいて説明する。図4は実施の形態2における回転電機用密封油供給装置を示す系統図である。図5は実施の形態2における回転電機用密封油供給装置の配線接続部を説明する概念図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1と同様の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0021】
図において、1は回転電機、2は回転電機1の回転軸、3は回転電機1内の水素ガスが回転軸2の貫通部より漏れることのないように設けられた密封器、4は密封器3から回転軸1のロータ側、すなわち、内側に排出される密封油を一時滞留させて密封油内に混入の気泡を除去する目的で設置された泡取箱、5は密封器3から回転電機1の反ロータ側、すなわち、外側に排出される密封油と回転電機1の軸受部から排出された軸受用油を一時滞留させ油中に混入した水素ガスおよび空気を排気する目的で設置されたループシールタンク、6は一定の油面を常時維持することにより水素ガスを遮断する油ならし箱、7は油ならし箱6の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、8は密封油中より水素ガスおよび空気を脱気する真空タンク、9は真空タンク8の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、10は密封油を噴霧し、水素ガスおよび空気が混入した密封油からの脱気を促進させるスプレイノズル、11は真空タンク8内を負圧に保つ真空ポンプユニット、12は密封油ポンプ、13は回転電機内ガス圧より密封器3内の密封油供給装置油圧が常に一定値だけ高くなるよう圧力を調整する差圧調整弁、14および15は差圧調整弁13を制御するために、回転電機内ガス圧および密封油圧を差圧調整弁13に導く導圧管である。
20は高圧油を密封油ポンプ12の吸込み側へ注入するための接続部を示す。高圧油を注入する回路は密封油ポンプ12の吐出側から分岐し、高圧油の調整弁21を通して、接続部20に接続されている。
なお、図において16で示す枠内に示された油ならし箱6,真空タンク8,真空ポンプユニット11,密封油ポンプ12,差圧調整弁13およびこれらの付属機器はこれらを一括して密封油処理装置と称している。この密封油処理装置16は床面18に設置される。
【0022】
ここで、通常は密封油ポンプ12の吐出圧は約0.8MPaであるが、高圧油の注入圧力が不足する場合は、補助ポンプ22を追加して供給圧力を上げ、密封油ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上となるように高圧油を注入する。
【0023】
この発明の実施の形態2に使用している高圧油を密封油ポンプの吸込み側へ注入するための接続部20について図5に基づいて説明する。
接続部20は、継ぎ手20a,吸入側フランジ20b,ポンプ側フランジ20c,高圧油入口フラン20d,高圧油注入管20e,ノズル20fで構成されている。
【0024】
真空タンク8側と接続する吸入側フランジ20bから流れ方向を変える継ぎ手20aを通して、ポンプ側フランジ20cで密封油ポンプ12へ接続する。高圧油は継ぎ手20aから高圧油注入管20eを挿入しノズル20fを通して密封油ポンプの吸込み側近傍で噴出させる。
なお、真空タンク8側へ高圧油が逆流しないように密封油ポンプ側の接続部の長さと高圧油注入管の長さを長くすることと、密封油ポンプ自体の吸込み圧力により高圧油の注入量を高圧油調整弁21で調整することにより可能となる。
以上の方法で密封油ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上となるように高圧油を注入する。
この実施の形態2では、上記以外については、実施の形態1におけると同様の動作および作用を行うものである。
【0025】
実施の形態2においては、次のような回転電機の密封油供給装置の構成を具備する。
水素ガスを封入した回転電機1の回転軸2の軸封部に設けた密封器3へ密封油を一時貯留する真空タンク8から密封油を圧送するポンプ12と、ポンプ12の吐出側と真空タンク8内に設置のスプレイノズル10との間に介在し、密封器3の供給側入り口と密封器3からの密封油の洩出側に設けた泡取箱4との間の圧力差によって、制御される差圧調整弁13とを備えている回転電機の密封油供給装置において、上記ポンプ12を通常形ポンプとし、通常形ポンプ12の吸入側にポンプ12の吐出側から分岐した高圧油を注入する接続部20を設け、通常形ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように吐出側の高圧油の一部を吸込み側に注入し、吐出側を差圧調整弁13の作用により一部は密封器3へ送油するように連通させ、残りの大半を真空タンク8内のスプレイノズル10から噴霧させるように連通させていることを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
【0026】
この発明による実施の形態2によれば、水素ガスを封入した回転電機1の軸封部に設けた密封器3へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封油を真空状態で脱気する真空タンク8からなる真空脱気手段と、前記真空タンク8からなる真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器3に供給する油ポンプ12とを備え、前記油ポンプ12の吐出側から分岐され前記油ポンプ12の吐出側の加圧油を導入する接続部20を設け、前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプ12の吸込み側に前記接続部20により導入された加圧油を注入するので、前記油ポンプ12の吐出側の加圧油を導入して前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプ12の吸込み側に加圧油を注入する接続部20を設けることにより、通常形ポンプを使用して、ガスタービン駆動発電プラントに於いても掘込みなどの土木工事を要しない低床形で、従来と同様の機能を有する回転電機の密封油供給装置を得ることができ、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0027】
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図6に基づいて説明する。図6は実施の形態3における回転電機用密封油供給装置を示す系統図である。
【0028】
図において、1は回転電機、2は回転電機1の回転軸、3は回転電機1内の水素ガスが回転軸2の貫通部より漏れることのないように設けられた密封器、4は密封器3から回転軸1のロータ側、すなわち、内側に排出される密封油を一時滞留させて密封油内に混入の気泡を除去する目的で設置された泡取箱、5は密封器3から回転電機1の反ロータ側、すなわち、外側に排出される密封油と回転電機1の軸受部から排出された軸受用油を一時滞留させ油中に混入した水素ガスおよび空気を排気する目的で設置されたループシールタンク、6は一定の油面を常時維持することにより水素ガスを遮断する油ならし箱、7は油ならし箱6の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、8は密封油中より水素ガスおよび空気を脱気する真空タンク、9は真空タンク8の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、10は密封油を噴霧し、水素ガスおよび空気が混入した密封油からの脱気を促進させるスプレイノズル、11は真空タンク8内を負圧に保つ真空ポンプユニット、12は密封油ポンプ、13は回転電機内ガス圧より密封器3内の密封油供給装置油圧が常に一定値だけ高くなるよう圧力を調整する差圧調整弁、14および15は差圧調整弁13を制御するために、回転電機内ガス圧および密封油圧を差圧調整弁13に導く導圧管である。
20は高圧油を密封油ポンプの吸込み側へ注入するための接続部を示す。高圧油を注入する回路は油ならし箱6から分岐し、高圧油の調整弁21を通して、接続部20に接続されている。
なお、図において16で示す枠内に示された油ならし箱6,真空タンク8,真空ポンプユニット11,密封油ポンプ12,差圧調整弁13およびこれらの付属機器はこれらを一括して密封油処理装置と称している。この密封油処理装置16は床面18に設置される。
【0029】
ここで、油ならし箱の圧力は回転電機の水素ガス封入圧力にヘッド圧力を加えたもので約0.3MPa〜0.55MPaであるが、高圧油の注入圧力が不足する場合は、補助ポンプ22を追加して供給圧力を上げ、密封油ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上となるように高圧油を注入する。
この実施の形態2では、上記以外については、実施の形態1におけると同様の動作および作用を行うものである。
【0030】
実施の形態3においては、次のような回転電機の密封油供給装置の構成を具備する。
水素ガスを封入した回転電機1の回転軸2の軸封部に設けた密封器3へ密封油を一時貯留する真空タンク8から密封油を圧送するポンプ12と、ポンプ12の吐出側と真空タンク8内に設置のスプレイノズル10との間に介在し、密封器3の供給側入り口と密封器3からの密封油の洩出側に設けた泡取箱4との間の圧力差によって、制御される差圧調整弁13とを備えている回転電機の密封油供給装置において、上記ポンプ12を通常形ポンプとし、通常形ポンプ12の吸込み側に油ならし箱6から分岐した高圧油を注入する接続部20を設け、通常形ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように回転電機1の回転軸2の軸封部から帰ってきた油の一部を吸込み側に注入し、吐出側を差圧調整弁13の作用により一部は密封器3へ送油するように連通させ、残りの大半を真空タンク8内のスプレイノズル10から噴霧させるように連通させていることを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
【0031】
この発明による実施の形態3によれば、ガスを封入した回転電機1の軸封部に設けた密封器3へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封油を真空状態で脱気する真空タンク8からなる真空脱気手段と、前記真空タンク8からなる真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器3に供給する油ポンプ12と、前記密封器3からの密封油に含まれるガスを遮断するよう処理し前記真空タンク8からなる真空脱気手段へ処理後の密封油を送り込む油ならし箱6からなる油ならし手段とを備え、前記油ならし箱6からなる油ならし手段から分岐した加圧油を導入する接続部20を設け、前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプ12の吸込み側に前記接続部20により導入された加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように油ポンプの吸込み側に油ならし手段から導入された加圧油を注入する接続部を設けることにより、通常形ポンプを使用して、ガスタービン駆動発電プラントに於いても掘込みなどの土木工事を要しない低床形で、従来と同様の機能を有する回転電機の密封油供給装置を得ることができ、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0032】
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図7に基づいて説明する。図7は実施の形態4における回転電機用密封油供給装置を示す系統図である。
【0033】
図において、1は回転電機、2は回転電機1の回転軸、3は回転電機1内の水素ガスが回転軸2の貫通部より漏れることのないように設けられた密封器、4は密封器3から回転軸1のロータ側、すなわち、内側に排出される密封油を一時滞留させて密封油内に混入の気泡を除去する目的で設置された泡取箱、5は密封器3から回転電機1の反ロータ側、すなわち、外側に排出される密封油と回転電機1の軸受部から排出された軸受用油を一時滞留させ油中に混入した水素ガスおよび空気を排気する目的で設置されたループシールタンク、6は一定の油面を常時維持することにより水素ガスを遮断する油ならし箱、7は油ならし箱6の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、8は密封油中より水素ガスおよび空気を脱気する真空タンク、9は真空タンク8の油面を自動的に一定に維持するためのフロート弁、10は密封油を噴霧し、水素ガスおよび空気が混入した密封油からの脱気を促進させるスプレイノズル、11は真空タンク8内を負圧に保つ真空ポンプユニット、12は密封油ポンプ、13は回転電機内ガス圧より密封器3内の密封油供給装置油圧が常に一定値だけ高くなるよう圧力を調整する差圧調整弁、14および15は差圧調整弁13を制御するために、回転電機内ガス圧および密封油圧を差圧調整弁13に導く導圧管である。
20は高圧油を密封油ポンプの吸込み側へ注入するための接続部を示す。高圧油を注入する回路はループシールタンク5から分岐し、高圧油の調整弁21を通して、接続部20に接続されている。
なお、図において16で示す枠内に示された油ならし箱6,真空タンク8,真空ポンプユニット11,密封油ポンプ12,差圧調整弁13およびこれらの付属機器はこれらを一括して密封油処理装置と称している。この密封油処理装置16は床面18に設置される。
【0034】
ここで、ループシールタンク5の圧力は大気圧にヘッド圧力を加えたもので約0.1MPaであるが、高圧油の注入圧力が不足する場合は、補助ポンプ22を追加して供給圧力を上げ、密封油ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上となるように高圧油を注入する。
この実施の形態3では、上記以外については、実施の形態1におけると同様の動作および作用を行うものである。
【0035】
実施の形態4においては、次のような回転電機の密封油供給装置の構成を具備するものである。
水素ガスを封入した回転電機1の回転軸2の軸封部に設けた密封器3へ密封油を一時貯留する真空タンク8から密封油を圧送するポンプ12と、ポンプ12の吐出側と真空タンク8内に設置のスプレイノズル10との間に介在し、密封器3の供給側入り口と密封器3からの密封油の洩出側に設けた泡取箱4との間の圧力差によって、制御される差圧調整弁13とを備えている回転電機の密封油供給装置において、上記ポンプ12を通常形ポンプとし、通常形ポンプ12の吸込み側にループシールタンク5から分岐した高圧油を注入する接続部20を設け、通常形ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように回転電機1の回転軸2の軸封部から帰ってきた油の一部を吸込み側に注入し、吐出側を差圧調整弁13の作用により一部は密封器3へ送油するように連通させ、残りの大半を真空タンク8内のスプレイノズル10から噴霧させるように連通させていることを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
【0036】
この発明による実施の形態4によれば、水素ガスを封入した回転電機1の軸封部に設けた密封器3へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封油を真空状態で脱気する真空タンク8からなる真空脱気手段と、前記真空タンク8からなる真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器3に供給する油ポンプ12と、前記回転電機1の軸受部からの軸受用油に含まれるガスおよび空気を脱気処理し前記真空タンク8からなる真空脱気手段へ処理後の軸受用油を送り込むループシールタンク5からなるシール用タンクとを備え、前記ループシールタンク5からなるシール用タンクから分岐され加圧油を導入する接続部20を設け、前記油ポンプ12の吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプ12の吸込み側に接続部20により導入された加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように油ポンプの吸込み側にループシールタンクから導入された加圧油を注入する接続部を設けることにより、通常形ポンプを使用して、ガスタービン駆動発電プラントに於いても掘込みなどの土木工事を要しない低床形で、従来と同様の機能を有する回転電機の密封油供給装置を得ることができて、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0037】
以上のように、この発明による実施の形態によれば、密封油ポンプの吸込み側の水頭が通常形のポンプも実揚程以上になるようにエジェクタポンプまたは電動機駆動の油ポンプを設置しているので、キャビテーションが発生せず、通常形ポンプを採用することが出来る。その結果、コストの低減、品質および信頼性の向上が得られる効果を有している。
また、この発明による実施の形態によれば、コンバインド発電プラントにおける密封油供給装置は従来のように密封油ポンプの吸込み側圧力が所定圧すなわち吸込み実揚程以上となるように真空タンクを高くするために、密封油供給装置を掘込んだ中に据え付ける必要はなく、土木工事費の増加や建設期間の増加という問題点を無くす効果がある。
【0038】
【発明の効果】
第1の発明によれば、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吸込み側に前記真空脱気手段からの密封油を処理する加圧手段を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記加圧手段によって前記油ポンプの吸込み側に加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側に加圧油を注入する加圧手段を用いることにより、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0039】
第2の発明によれば、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吸込み側に前記真空脱気手段からの密封油を加圧処理するエジェクタポンプを設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記エジェクタポンプによって前記油ポンプの吸込み側に加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側に加圧油を注入するエジェクタポンプを用いることにより、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0040】
第3の発明によれば、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吐出側から分岐され前記油ポンプの吐出側の加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように油ポンプの吸込み側に前記油ポンプの吐出側の加圧油を注入する接続部を設けることにより、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0041】
第4の発明によれば、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプと、前記密封器からの密封油に含まれるガスを遮断するよう処理し前記真空脱気手段に処理後の密封油を送り込む油ならし手段とを備え、前記油ならし手段から分岐され前記油ポンプの吐出側の加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように油ポンプの吸込み側に油ならし手段から導入された加圧油を注入する接続部を設けることにより、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【0042】
第5の発明によれば、ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプと、前記回転電機の軸受部からの軸受用油に含まれるガスおよび空気を脱気処理し前記真空脱気手段に処理後の軸受用油を送り込むシール用タンクとを備え、前記シール用タンクから分岐され前記油ポンプの吐出側の加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入するので、油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように油ポンプの吸込み側にループシールタンクから導入された加圧油を注入する接続部を設けることにより、特殊な構成や方策を要することなく適切に必要機能を発揮できる回転電機の密封油供給装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施の形態1における回転電機用密封油供給装置の構成を示す系統図である。
【図2】この発明による実施の形態1における回転電機用密封油供給装置のエジェクタポンプの動作を説明する概念図である。
【図3】この発明による実施の形態1における回転電機用密封油供給装置のエジェクタポンプの性能を示す特性線図である。
【図4】この発明による実施の形態2における回転電機用密封油供給装置の構成を示す系統図である。
【図5】この発明による実施の形態2における回転電機用密封油供給装置の配管接続部を示す概念図である。
【図6】この発明による実施の形態3における回転電機用密封油供給装置の構成を示す系統図である。
【図7】この発明による実施の形態4における回転電機用密封油供給装置の構成を示す系統図である。
【図8】従来技術における水素冷却回転電機用密封油供給装置の構成を示す系統図である。
【図9】従来技術におけるコンバインド発電プラントにおける密封油供給装置の据付状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 回転電機、2 回転軸、3 密封器、4 泡取り箱、5 ループシールタンク、6油ならし箱、7 フロート弁、8 真空タンク、9 フロート弁、10 スプレイノズル、11 真空ポンプユニット、12 密封油ポンプ、13 差圧調整弁、14 導圧管、15 導圧管、16 密封油処理装置、17 床面、18 1階床面、19 エジェクタポンプ、20 接続部、21 高圧油調整弁、22 補助ポンプ。

Claims (5)

  1. ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吸込み側に前記真空脱気手段からの密封油を処理する加圧手段を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記加圧手段によって前記油ポンプの吸込み側に加圧油を注入することを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
  2. ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吸込み側に前記真空脱気手段からの密封油を加圧処理するエジェクタポンプを設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記エジェクタポンプによって前記油ポンプの吸込み側に加圧油を注入することを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
  3. ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプとを備え、前記油ポンプの吐出側から分岐され前記油ポンプの吐出側の加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入することを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
  4. ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプと、前記密封器からの密封油に含まれるガスを遮断するよう処理し前記真空脱気手段に処理後の密封油を送り込む油ならし手段とを備え、前記油ならし手段から分岐され加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入することを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
  5. ガスを封入した回転電機の軸封部に設けた密封器へ密封油を供給する回転電機の密封油供給装置において、前記密封器からの密封油を真空状態で脱気する真空脱気手段と、前記真空脱気手段により脱気された密封油を前記密封器に供給する油ポンプと、前記回転電機の軸受部からの軸受用油に含まれるガスおよび空気を脱気処理し前記真空脱気手段に処理後の軸受用油を送り込むシール用タンクとを備え、前記シール用タンクから分岐され加圧油を導入する接続部を設け、前記油ポンプの吸込み側圧力が所定圧となるように前記油ポンプの吸込み側に前記接続部により導入された加圧油を注入することを特徴とする回転電機の密封油供給装置。
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