JP4784516B2 - 真空処理式密封油処理装置 - Google Patents

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この発明は、冷却媒体ガス例えば水素ガスを封入した回転電機の軸封部に密封油を供給する密封油処理装置に関し、特に真空脱気処理を行う真空処理式密封油処理装置に関する。
一般に、冷却媒体ガス例えば水素ガスを機内に封入して冷却を行うタービン発電機等の回転電機においては、軸貫通部分から水素ガスが大気へ漏洩するのを防止するために密封器を設けた軸封部を備え、その軸封部に密封油を供給し水素ガスを封止している。
上記回転電機の密封油は循環するように構成された密封油系統を密封油ポンプで循環供給される。機内に封入した水素ガスの純度が低下しないように水素の充填や密封油の処理が行われる。このような密封油処理装置として、真空処理式密封油処理装置がある。
従来の真空処理式密封油処理装は例えば特許文献1に示されている。図11は従来の真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。回転電機51には水素ガスが封入されている。回転電機51の両側の軸封部に回転軸52を覆うように密封器53が設けられている。この密封器53はそれぞれ回転電機51の両側に設けられた軸受け(図示せず)の内側に配置され、密封油供給管54から密封器53に供給される密封油が回転軸52を囲んだシールリング(図示せず)から回転軸52に向けて供給される。この密封油は回転電機1に封入された水素ガスのガス圧より高い圧力になっている。この密封油はシールリングと回転軸53の僅かな隙を軸に沿って回転電機51の内側及び外側に流れる。このように密封器53のシールリングと回転軸52の僅かな隙間を密封油が流れ、密封器53により回転電機51の水素ガスを封じている。
回転電機51の機内側へ流れた密封油は、密封器53のガス側密封油ドレインから流出してガス側密封油受け(図示せず)に溜まり、このガス側密封油受けからガス側密封油排油管55を通って真空処理式密封油処理装置82に戻る。軸受け側へ流れた密封油は、密封器53の空気側密封油ドレインから流出して空気側密封油受け(図示せず)に溜まり、この空気側密封油受けから空気側密封油排油管56を通って、ループシールタンク57を経由して真空処理式密封油処理装置82に戻る。
次に、上記従来装置の動作について説明する。密封器53から機外側(軸受け側)に流れ出た空気側密封油は回転電機51の軸受け油と混合してループシールタンク57に流れ込む。ループシールタンク57の下部から空気側密封油が空気側密封油戻り管60を通り、フロート弁74を経て真空タンク73に流入する。
また密封器53から機内側に流れ出たガス側密封油は水素側均し箱61に流れ込む。水素側均し箱61では連続的に油が流れ込んでくることから油面が上昇するが、油面を一定に維持するドレイン用フロート弁62から油が排出されてガス側密封油戻り管63を経て空気側密封油戻り管60に流れる。ガス側密封油と空気側密封油が合流して真空タンク73に流入する。真空タンク73に入った密封油はフィード用フロート弁74に接続された脱気皿導入管77を経て脱気皿76に導かれる。密封油は脱気皿76上で真空に触れる時間が長くできるので、密封油の脱気効果をあげることができる。脱気皿76から落ちた密封油が真空タンク73の底面側に滞留する。
真空タンク73は真空ポンプ78で負圧になるようにされている。真空ポンプ78で引抜かれたガスは配管79、油タンク80を通り、配管81から排出される。真空タンク73内に滞留している油は安全弁65で吐出圧が調整された密封油ポンプ64により引き出され、一部の密封油は差圧調整弁66を経てポンプ出口管68から出力される。ポンプ出口管68から出力された密封油は、熱交換器69で予定の温度に冷却され、油濾過器70で清浄にされてから密封油供給管54を経て密封器53に供給される。密封油ポンプ64から吐出される密封油の大部分は戻り管71から一次圧調整弁72を経て真空タンク73中に設けたスプレイノズル管75から真空中に噴霧されて脱気が促進される。なお、非常時に多くの密封油を回転電機51に送るためのバイパス弁67を備えたバイパスを差圧調整弁66の両端に設けている。
このように真空処理式密封油処理装置82は脱気された清浄な油を送り出し、水素ガスや空気を大量に含んで戻ってくる油を連続的に真空脱気処理を行い、常に清浄な油を密封機53に供給する。これにより回転電機51に封入された水素ガスは高純度に維持されている。
特開2004−7876号公報(第2頁乃至3頁、図5)
従来の真空処理式密封油処理装置82では回転電機51の軸封部の密封器53から機外側に流れた空気側密封油と密封器53から機内側に流れたガス側密封油を合流させた後に真空タンク73に流入させていた。空気側密封油には空気が大気圧に応じて溶解しており、100%溶解した平衡状態になっている。また、回転電機内に水素ガスが大気圧より高い圧力で封入されている。ガス側密封油には水素が回転電機内の水素ガス圧に応じて溶解しており、100%溶解した平衡状態になっている。真空タンク73は回転電機51から戻ってきた2つの密封油即ち空気側密封油及びガス側密封油に溶解したガスを脱気するため、溶解したガス量に応じて大容積にする必要があった。また、真空タンクが大きくなるために、真空処理式密封油処理装置82が大きくなる問題点があった。
また、本来は水素ガスの純度を低下させる空気のみを脱気すればよいが、脱気する必要がない水素ガスまで脱気していたので、回転電機に補充する水素ガスの消費量が多いという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、真空処理式密封油処理装置の密封油系統を変更し、真空タンクの小型化を図った真空処理式密封油処理装置を得ることを目的とする。
この発明にかかる真空処理式密封油処理装置は、冷却ガスを封入した回転電機の軸封部に密封油を供給することにより冷却ガスを封ずる密封器を備えている。軸封部から回転電機の機外側に流れ出た密封油は真空タンクで真空脱気されて、密封油ポンプで軸封部に送られる。軸封部から回転電機の機内側に流れ出た密封油は昇圧ポンプで昇圧され、この昇圧された密封油を密封油ポンプが吐出した密封油に合流させる。
この発明は、軸封部から回転電機の機外側に流れ出て大気が溶解している密封油だけを脱気するようにしたので、真空タンクの脱気負荷量が減少し、真空タンクを小型化できる。また、軸封部から回転電機の機内側に流れ出て冷却ガスを溶解している密封油は脱気することなく軸封部に戻すようにしたので、冷却ガスの消費量を削減することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。本実施の形態の真空処理式密封油装置は、軸封部から回転電機の機外側に流れ出た密封油のみを真空タンクで脱気するように構成した。
回転電機1には冷却ガスである水素ガスが封入されている。回転電機1の両側の軸封部に回転軸(図示せず)を覆うように密封器2が設けられている。この密封器2はそれぞれ回転電機1の両側に設けられた軸受け(図示せず)の内側に配置され、密封油供給管18から密封器2に供給される密封油が回転軸を囲んだシールリング(図示せず)から回転軸に向けて供給される。この密封油は回転電機1に封入された水素ガスのガス圧より高い圧力になっている。この密封油はシールリングと回転軸の僅かな隙を軸に沿って回転電機1の内側及び外側に流れる。このように密封器2のシールリングと回転電機1の回転軸の僅かな隙間を密封油が流れ、密封器2により回転電機1の水素ガスを封じている。
次に正常な運転状態の動作について説明する。回転電機1の機外側(軸受け側)へ流れた密封油は、密封器2の空気側密封油ドレインから流出して軸受け油と混合してループシールタンク4に流れる。ループシールタンク4の下部から空気側密封油が空気側密封油戻り管5を通り、フィード用フロート弁10を経て真空タンク9に流入する。なお、軸受け油は密封油と同じ油を用いている。
真空タンク9は交流電動機20で駆動される真空ポンプ19で負圧になるようにされている。真空タンク9内に入った密封油は真空に接する油面から密封油中の気体が脱気される。真空タンク9内に滞留している油は密封油ポンプ入口管11から交流電動機13で駆動される密封油ポンプ12により引き出され、一部の密封油は逆止弁27、差圧調整弁14を経てポンプ出口管15から出力される。ポンプ出口管15から出力された密封油は、熱交換器16で予定の温度に冷却され、油濾過器17で清浄にされてから密封油供給管18を経て密封器2に供給される。密封油ポンプ12から吐出される密封油の大部分は一次圧調整弁24を経て真空タンク9中に設けたノズルから真空中に噴霧されて脱気が促進される。一次圧調整弁24は差圧調整弁14の制御性を改善する働きもある。
回転電機1の機内側へ流れた密封油は、密封器2のガス側密封油ドレインから流出して泡取箱3に入る。ガス側密封油は泡取箱3で一時滞留し、真空処理式密封油処理装置43のガス側油均し箱6に流れる。水素側均し箱6では連続的に油が流れ込んでくることから油面が上昇するが、油面を一定に維持するドレイン用フロート弁7から油がガス側密封油戻り管37に排出されて逆止弁33を経て交流電動機29で駆動される昇圧ポンプ28に供給される。昇圧ポンプ28で昇圧されたガス側密封油は真空脱気されることなく逆止弁30を経てガス側密封油戻り管37の下流側からポンプ出口管15に供給され、真空脱気された密封油と合流されて、熱交換器16、油濾過器17を通って密封器2に供給される。ポンプ出口管15は昇圧ポンプ28が吐出した密封油を密封油ポンプ12が吐出した密封油に合流させる手段としての働きもある。
昇圧ポンプ28はガス側油均し箱6から密封油を引出し、かつガス側油均し箱6からの密封油の圧力を高くして差圧調整弁14の下流に接続できるようにしている。ガス側密封油の戻り量は変化しても昇圧ポンプ28の定格吐出量と整合させるために、手動流量調整弁31及び補給流量制限オリフィス32を取り付けたバイパス手段であるバイパス管38を油濾過器17の出口側と昇圧ポンプ28の入口側を接続している。
回転電機1に封入された水素ガスは加圧されており、水素ガスが機内側へ流れた密封油に溶解する。密封油に溶解した水素ガスは循環する密封油に持ち去られる。真空脱気されないガス側密封油は、真空脱気された密封油と合流され密封油供給管18で密封器2に供給される。密封器2では一部の密封油は機内側へ流れ、残りは機外側へ流れる。機外側へ流れた密封油の水素ガスはループシールタンク4で一部が蒸発し、最終的には真空タンク9で脱気され消費される。
密封油ポンプ12のバックアップとして直流電動機22で駆動される非常用密封油ポンプ21が動いている。非常用差圧調整弁23は非常用密封油ポンプ21による吐出圧力を制御し、逆止弁26は差圧調整弁14の下流から非常用密封油ポンプ21側に流れないようにしている。
次に非常時の動作について説明する。密封油ポンプ12又は交流電動機13が故障などで密封油ポンプ12が運転できなくなった場合は、密封油ポンプ12から差圧調整弁14に送られる密封油の供給が停止し、差圧調整弁14の下流側において密封油の圧力が低下する。空気側密封油戻り分岐管25の逆止弁26の下流側において密封油の圧力が低下することで、非常用密封油ポンプ21から脱気されていない空気側密封油をポンプ出口管15に供給し、密封油の供給量が停止しないようになっている。また、逆止弁27は差圧調整弁14の下流側から密封油が密封油ポンプ12側に逆流しないようにしている。また昇圧ポンプ28又は交流電動機29が故障した場合は、非常用自動油排出弁34を開にして、密封油をガス側密封油戻り管8から空気側密封油戻り管5に流す。この場合に、逆止弁33は密封油が昇圧ポンプ28側へ流れないようにし、逆止弁30は密封油が差圧調整弁14の下流側から逆流しないようにしている。
以上のように本実施の形態の真空処理式密封油処理装置43は、ガス側油均し箱6からのガス側密封油は真空タンク9で真空脱気されることなく密封器2に供給され、空気側密封油のみが真空タンク9で真空脱気されるように構成した。これにより真空タンク9における脱気負荷量が減少し、水素ガスの消費量が削減されるので、以下に説明する。
図2(a)は実施の形態1における密封油系統の流量バランスを示す図であり、図2(b)は従来の密封油系統の流量バランスを示す図である。なお、比較しやすくするために、従来を示す図2(b)に付した符号は、図11の符号とは異なり、実施の形態1の図1で付した符号にしてある。密封油ポンプ12から吐出される密封油を基準とし、この流量を100%とする。真空タンク9に戻る密封油は84%であり、16%の密封油が回転電機1の側へ流れる。水素ガスが溶解しているガス側密封油は4%であり、密封油ポンプ12ら流れる16%の密封油と合流し、20%の密封油が回転電機1に供給される。回転電機1からガス側油均し箱6に流れるガス側密封油は4%であり、回転電機1の2箇所の軸封部からループシールタンク4に流れる空気側密封油はそれぞれ8%であり、ループシールタンク4から真空タンク9に流れる空気側密封油は16%になる。回転電機1から流れる密封油の流量は空気側とガス側で4:1になっている。
従来の系統でも回転電機1から流れる密封油及び回転電機1に供給される密封油は実施の形態1と同様の比率にして、実施の形態1と比較をする。密封油ポンプ12から吐出される密封油を基準とし、この流量を100%とする。20%の密封油が回転電機1に供給されるので、真空タンク9に戻る密封油は80%である。ガス側油均し箱6から真空タンク9に流れるガス側密封油は4%であり、ループシールタンク4から真空タンク9に流れる空気側密封油は16%であり、合計20%の密封油が真空タンク9に流れる。
図3(a)は実施の形態1における真空タンクの脱気負荷量を説明する図であり、図2(b)は従来の真空タンクの脱気負荷量を説明する図である。ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油及びループシールタンク4から流れる空気側密封油に溶解しているガス成分の合計量を100%とすると、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油に溶解している水素ガスは45%であり、ループシールタンク4から流れる空気側密封油に溶解している空気及び水素ガスは55%であり、概ね1:1程度の比率になっている。これはガス側密封油の流量としては1/4であるが、ガス側密封油には回転電機1内で加圧された水素ガスが大量に溶解しているからである。実施の形態1では真空タンク9で55%の負荷量の空気及び水素ガスが脱気される。ガス側密封油に溶解している水素ガスは真空タンク9で脱気されることなく、回転電機1に供給される。したがって脱気するならば脱気負荷量45%に当たる水素ガスは消費されない。なお、実施の形態1において脱気負荷量45%に当たる水素ガス量は回転電機1に密封された水素の20%である。
従来の場合は、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油もループシールタンク4から流れる空気側密封油と合わせて真空タンク9に流れるので、真空タンク9の脱気負荷量は100%である。また脱気負荷量45%に当たる水素ガスも消費してしまう。したがって従来の場合は実施の形態1に比べて回転電機1に密封された水素ガスの20%だけ多く真空タンク9で消費されてしまう。
以上のように実施の形態1における真空処理式密封油処理装置43は、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油も真空タンク9に入れて脱気処理をしていた従来とは異なり、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油を脱気処理することなく回転電機1に供給するように密封油の系統を変更したので、真空タンク9の脱気負荷量が低減でき、真空タンク9の容量を小さくして小型化することができる。真空タンク9が小型化することで軽量化され、真空処理式密封油処理装置43の設置の自由度を高めることができる。真空タンク9が小型・軽量化できるので、真空処理式密封油処理装置43の製造コストや搬送コストを低減することができる。また、冷却媒体ガスである水素ガスの消費量を従来に比べて20%削減することができる。水素ガスの消費量を減らすことができるので、真空処理式密封油処理装置43の運転コストを低減することができる。
なお、昇圧ポンプ28へのバイパス管38の取り出し点を油濾過器17の下流側である密封油供給管18の場合で説明したが、熱交換器16の上流側や下流側であっても同様の機能が得られることは当然である。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。実施の形態2は、実施の形態1とはガス側密封油戻り管37を差圧調整弁14の上流側に接続して点で異なる。実施の形態1では差圧調整弁14は真空脱気された空気側密封油のみを制御していたが、実施の形態2では真空脱気された空気側密封油とガス側密封油を合流させた密封油を同時に差圧調整弁14で差圧調整するので、実施の形態1よりも差圧制御性を高めることができる。なお、昇圧ポンプ28の出口側は差圧調整弁14の上流側であり、かつ一次圧調整弁24の分岐よりも下流であることが必要である。
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。実施の形態3は、実施の形態1及び2とは昇圧ポンプ28への密封油の供給方法が異なる。実施の形態1及び2では手動流量調整弁31及び補給流量制限オリフィス32を取り付けたバイパス管38を設けて昇圧ポンプ28へ密封油を供給するようにしていた。実施の形態3では昇圧ポンプ28への密封油の供給はガス側油均し箱6の下部から直接行い、昇圧ポンプ28の定格吐出量に見合う分の密封油を供給することができる。昇圧ポンプ28が直接密封油を吸い出すので、ガス側油均し箱6の油面低下を防ぐために昇圧ポンプ28の出口側を分岐してリターン油流量制限オリフィス36を取り付けたバイパス手段であるガス側密封油戻り分岐管39を経由し、ガス側油均し箱6に設置したフィード用フロート弁35からガス側油均し箱6に密封油を戻している。即ち昇圧ポンプ28が吐出した密封油が、ポンプ出口管15に向かう流れと、昇圧ポンプ28の入口側に戻す流れとに分岐する分岐点が昇圧ポンプ28の出口側に設けられている。
以上のように昇圧ポンプ28への密封油の供給はドレイン用フロート弁7を経ずにガス側油均し箱6から行い、ガス側密封油戻り分岐管39を設けて循環径路を構成したので、昇圧ポンプ28の定格吐出量に見合う分の密封油を昇圧ポンプ28に供給することができ、昇圧ポンプ28への油の供給に対する信頼性を向上させることができる。
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。実施の形態4は、実施の形態3とはガス側密封油戻り管37を差圧調整弁14の上流側に接続して点で異なる。実施の形態3では差圧調整弁14は真空脱気された空気側密封油のみを制御していたが、実施の形態4では真空脱気された空気側密封油とガス側密封油を合流させた密封油を同時に差圧調整弁14で差圧調整するので、実施の形態3よりも差圧制御性を高めることができる。なお、昇圧ポンプ28の出口側は差圧調整弁14の上流側であり、かつ一次圧調整弁24の分岐よりも下流であることが必要である。
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態5における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。実施の形態5は、実施の形態1乃至4とはガス側油均し箱6からのガス側密封油を密封油ポンプ12の上流側に接続し、昇圧ポンプ28を使用しない点で異なる。自動二方ボール弁40はガス側密封油戻り管37に配置され、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油を密封油ポンプ12の入口側である密封油ポンプ入口管11に流れるようにしている。正常運転の場合にはガス側密封油戻り分岐管39に配置された自動二方ボール弁41は閉となっている。自動二方ボール弁40、41でガス側密封油の接続先を切替える切替手段を構成する。密封油ポンプ入口管11は真空タンク9で脱気された密封油に軸封部から回転電機の機内側に流れ出た密封油を合流させる手段としての働きもある。
次に実施の形態5の真空タンク9における脱気負荷量と水素ガスの消費量について以下に説明する。図8は実施の形態5における密封油系統の流量バランスを示す図であり、図9は実施の形態8における真空タンクの脱気負荷量を説明する図である。
まず、図8を用いて密封油系統の流量バランスを説明する。図2と同様に密封油ポンプ12から吐出される密封油を基準とし、この流量を100%とする。真空タンク9に戻る密封油は80%であり、20%の密封油が回転電機1へ供給される。回転電機1からガス側油均し箱6に流れるガス側密封油は4%であり、回転電機1の2箇所の軸封部からループシールタンク4に流れる空気側密封油はそれぞれ8%であり、ループシールタンク4から真空タンク9に流れる空気側密封油は16%になる。水素ガスが溶解しているガス側密封油は4%であり、このガス側密封油は真空タンク9から流出する96%の密封油に合流され、密封油ポンプ12には100%の密封油が供給される。
図9を用いて真空タンクの脱気負荷量を説明する。図3と同様に、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油及びループシールタンク4から流れる空気側密封油に溶解しているガス成分の合計量を100%とすると、ガス側油均し箱6から流れるガス側密封油に溶解している水素ガスは45%であり、ループシールタンク4から流れる空気側密封油に溶解している空気は55%であり、概ね1:1程度の比率になっている。実施の形態5ではフィード用フロート弁10を経て真空タンク9に入った空気側密封油から55%の負荷量の空気が真空タンク9で脱気される。ガス側密封油戻り管37から流入する密封油から36%(ガス側密封油の脱気負荷量45%×流量80%)の負荷量の水素ガスが真空タンク9で脱気される。したがって真空タンク9で実際に脱気される脱気負荷量の合計は91%(ガス側密封油の脱気負荷量36%+空気側密封油の脱気負荷量55%)となる。したがって従来に比べて9%脱気負荷量を低減できるので、真空タンク9を小型化することができる。
また、脱気負荷量45%に当たる水素ガス量は回転電機1に密封された水素の20%であるから、水素の20%を含んだ密封油の内20%が真空タンク9に入ることなく、回転電機1に供給される。したがって、20%×20%=4%の水素ガスが脱気されない。即ち従来に比べて水素ガスの消費量を4%削減することができる。実施の形態1乃至4に比べて脱気負荷量及び水素ガスの消費量の低減効果は低くなるが、実施の形態1乃至4に比べて昇圧ポンプを追加する必要がなく、配管経路が簡略化できるメリットがある。
次に非常時の動作について説明する。密封油ポンプ12が運転できない非常時にはポンプ前後差圧計等の異常検知手段が密封油ポンプ12の異常を検知する。この異常検知手段の検知信号に基づいて制御手段が自動二方ボール弁41を全開にし、ガス側油均し箱6からのガス側密封油をガス側密封油戻り分岐管39から非常用密封油ポンプ21の入口側である空気側密封油戻り分岐管25の上流側に流れるようにする。一方、自動二方ボール弁40は制御手段により閉じられ、密封油ポンプ12へのガス側密封油の供給を停止する。なお、異常検知手段は、電動機の回路基板に設置した断線リレーを用いたものや他の方法を用いたものでも構わない。
実施の形態6.
図10はこの発明の実施の形態6における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す系統図である。実施の形態6は実施の形態5とは自動三方ボール弁でガス側密封油の接続先を切替える点で異なる。自動三方ボール弁42はガス側密封油戻り管37に配置される。自動三方ボール弁42のみでガス側密封油の接続先を切替える切替手段を構成する。
正常運転の場合には自動三方ボール弁42は密封油ポンプ12の入口側が開となり、非常用密封油ポンプ21の入口側が閉となっている。実施の形態5と同様に、密封油ポンプ12が運転できない非常時には、異常検知手段の検知信号に基づいて制御手段が自動三方ボール弁42は密封油ポンプ12の入口側を閉じるとともに非常用密封油ポンプ21の入口側を全開する。
以上のように自動三方ボール弁42のみでガス側密封油の接続先を切替える切替手段を構成したので、実施の形態5に比べて切替手段の弁数を削減でき、配管経路が簡略化できる。したがって実施の形態5に比べて製造コストを低減することができる。
実施の形態1における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す図である。 実施の形態1及び従来の密封油系統の流量バランスを示す図である。 実施の形態1及び従来の脱気負荷量を説明する図である。 実施の形態2における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す図である。 実施の形態3における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す図である。 実施の形態4における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す図である。 実施の形態5における真空処理式密封油装置の密封油系統を示す図である。 実施の形態5における密封油系統の流量バランスを示す図である。 実施の形態5における脱気負荷量を説明する図である。 実施の形態6における真空処理式密封油装置の密封油系統図である。 従来の真空処理式密封油装置の密封油系統を示す図である。
符号の説明
1 回転電機、2 密封器、9 真空タンク、11 密封油ポンプ入口管、12 密封油ポンプ、14 差圧調整弁、15 ポンプ出口管、28 昇圧ポンプ。

Claims (4)

  1. 冷却ガスを封入した回転電機の軸封部に密封油を供給することにより前記冷却ガスを封ずる密封器と、前記軸封部から前記回転電機の機外側に流れ出た密封油を真空脱気する真空タンクと、この真空タンクで脱気された密封油を前記密封器に送り出す密封油ポンプと、この密封油ポンプの吐出圧力を前記冷却ガスの圧力より高める差圧調整弁と、前記軸封部から前記回転電機の機内側に流れ出た密封油を昇圧する昇圧ポンプと、この昇圧ポンプが吐出した密封油を前記密封油ポンプが吐出した密封油に合流させる手段とを備えた真空処理式密封油処理装置。
  2. 差圧調整弁が合流させる手段の合流点より下流側に配置されたことを特徴とする請求項1記載の真空処理式密封油処理装置。
  3. 昇圧ポンプが吐出した密封油が合流させる手段に向かう流れと、前記昇圧ポンプの入口側に戻す流れとに分岐する分岐点が、
    前記昇圧ポンプの出口側に設けられたことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の真空処理式密封油処理装置。
  4. 冷却ガスを封入した回転電機の軸封部に密封油を供給することにより前記冷却ガスを封ずる密封器と、前記軸封部から前記回転電機の機外側に流れ出た密封油を真空脱気する真空タンクと、この真空タンクで脱気された密封油に前記軸封部から前記回転電機の機内側に流れ出た密封油を合流させる手段と、合流した密封油を前記密封器に送り出す密封油ポンプと、この密封油ポンプの吐出圧力を前記冷却ガスの圧力より高める差圧調整弁とを備えた真空処理式密封油処理装置。
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