JPWO2010119901A1 - 検出回路及び電気回路の異常検出装置、並びに、その異常検出装置を用いる検出システム及び電子システム - Google Patents

検出回路及び電気回路の異常検出装置、並びに、その異常検出装置を用いる検出システム及び電子システム Download PDF

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Abstract

周囲環境に応じて挙動が変化する電気回路において、周囲環境の値が特定できない状況下でも、電気回路の異常を確実に検出可能とすることにある。本発明に係る異常検出装置は、特定種類の物理量を検出する検出回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、前記検出回路に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220a)を備える。

Description

本発明は、電気回路、特に検出回路の異常を検出するための異常検出装置、並びに、その異常検出装置を用いる検出システム及び電子システムに関する。
車両の制動装置(ブレーキ)の制動力を補助する負圧ブースタの圧力を検出する検出システムが知られている。この検出システムは、負圧ブースタ圧力を検出する圧力センサと、圧力センサからの出力を処理する処理装置(例えば、ECU)とから構成される。このような検出システムでは、センサ回路に異常がある場合でも検出信号レベルが正常範囲内となることがあり、センサ回路の異常の検出が困難な場合がある。センサ回路の異常を検出する方法としては、特許文献1及び2に記載されたテストパルスを用いる技術が提案されている。
特許文献1は、車速センサの検出値を用いて車両のアンチロック動作を実行するブレーキシステムにおいて、車速センサの検出値が所定値未満を示す場合に、車速センサを含む電気回路の故障を検出するものである。このシステムは、車速センサ18が電気回路22を介してセンサ信号条件付回路36に接続されており、条件付回路36は、車速センサ18からの検出信号の値が所定の値を超える場合に、マイクロプロセッサ37に信号を出力する。電気回路22は、車速センサ18の出力側の2つの端子と、条件付回路36の入力側の2つの端子とを接続する2本の信号線と、これらの2本の信号線間に接続された入力インピーダンス35とを有する。このシステムでは、条件付回路36の出力が0になった場合に、導通試験回路38から電気回路22の2本の信号線の間に直流電流(テストパルス)を提供してセンサ18若しくは電気回路22の導通試験を行う。センサ18若しくは電気回路22が導通であれば(正常)、条件付回路36の入力の両端子間に比較的小さな電圧降下が存在し、条件付回路36から出力が生じない。一方、センサ18若しくは電気回路22が導通でなければ(異常)、導通試験回路38から見たインピーダンスが高く、条件付回路36の入力の両端子間には所定値以上の電圧降下が生じ、条件付回路36から出力が生じる。従って、このシステムでは、電気回路22の2本の信号線の間にテストパルスを提供して、条件付回路36の出力が0であれば、センサ18若しくは電気回路22が正常、条件付回路36の出力が0でなければ、センサ18若しくは電気回路22が異常と判断している。
特許文献2は、自動車の電気系統の故障を診断する診断装置に関する。この診断装置では、パルス発生装置(第4図参照)から診断対象部品にテストパルス信号を出力させ、対象部品のテストパルスに対する応答を検出すること(第1図参照)によって、対象部品の異常を診断する装置が記載されている。
特表平5−503779号公報 特開平4−231838号公報
しかしながら、負圧ブースタの圧力検出システムでは、エンジン停止時であっても残圧が残っている場合があるために圧力値が特定できず、判断基準となるセンサ回路出力を特定できない。このため、負圧ブースタの圧力検出システムでは、特許文献1及び2のようにテストパルスを用いてセンサ回路の異常検出を行うことはできない。
また、特許文献1及び2に記載の方法では、テストパルスを発生させる回路、テストパルスによる出力を評価する回路等のための追加の部品が必要であり、コストアップをまねく虞がある。
本発明の目的は、周囲環境に応じて挙動が変化する電気回路において、周囲環境の値が特定できない状況下でも、電気回路の異常を確実に検出可能とすることにある。
また、本発明の目的は、周囲環境に応じて挙動が変化する電気回路の異常を簡易かつ確実に検出可能とすることにある。
本発明の一実施態様は、特定種類の物理量を検出する検出回路(112)の異常を検出する異常検出装置に関する。この異常検出装置は、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路の異常を検出する異常検出部(220a)を備える。ここで、特定種類の物理量は、圧力、温度、速度、加速度、湿度の値を含むが、これらに限定されない。
この検出回路(112)の異常検出装置によれば、検出回路に供給する電源電圧の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)に対する検出回路の出力信号(Vo2)が、所定の入出力特性に従っているか否かを判断して、検出回路の異常を検出することができる。即ち、現在の物理量が不明であっても、検出回路の入出力特性が予め分かっていれば、検出回路の異常を検出することができる。ここで、入出力特性とは、検出回路の入出力値の関係であり、電源電圧(入力)と出力信号との関係を示す。
本発明の一実施態様では、前記異常検出部(220a)は、前記電源電圧変更前後の前記検出回路(112)からの出力信号(Vo1,Vo2)が、同一の物理量(P)に対する入出力特性曲線上にあるか否かに基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する。
この場合、各物理量に対応する入出力特性曲線を予め求めて記憶しておき、物理量が変化しない程度の短時間の間に、電源電圧変更前後の検出回路(112)の出力信号(Vo1,Vo2)を検出し、これらが同一の物理量に対する入出力特性曲線上にある場合に、検出回路が正常と判断し、同一の物理量に対する入出力特性曲線上にない場合に、検出回路が異常と判断する。なお、検出回路の入出力特性曲線が計算できる場合において、異常検出処理中に入出力特性を計算する場合には、各物理量に対応する入出力特性曲線を予め記憶する必要はない。なお、検出回路の入出力特性が直線になる場合には、各物理量に対応する入出力特性曲線を予め記憶する必要はなく、変更前後の出力信号の比が、変更前後の入力の比と一致するか否かに基づいて、検出回路の異常を検出することもできる。
本発明の一実施態様では、前記異常検出部(220a)は、前記電源電圧変更前後の前記検出回路(112)からの出力信号(Vo1,Vo2)比が変更前後の電源電圧(Vc1,Vc2)の比に一致するか否かに基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する。検出回路の入出力特性が直線になる場合には、変更前後の出力信号の比が、変更前後の入力の比と一致するか否かに基づいて、検出回路の異常を検出することができる。
本発明の一実施態様では、前記異常検出部(220a)は、前記電源電圧を、互いに異なる複数の電圧(Vc2,Vc3)に変更し、これら変更後の複数の電源電圧(Vc2,Vc3)での前記検出回路(112)からの出力信号(Vo2,Vo3)に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する。
この実施態様では、複数の変更後の電源電圧(Vc2,Vc3)での出力信号(Vo2,Vo3)が、所定の入出力特性に従っているか否かを判断して、検出回路の異常を検出することができる。また、変更前の電源電圧(Vcc)及び複数の変更後の電源電圧(Vc2,Vc3)を含む3種類以上の電源電圧(Vc1,Vc2,Vc3)に対する出力信号(Vo1,Vo2,Vo3)が所定の入出力特性に従うか否かを判断しても良い。この場合、入出力特性が曲線である場合に、出力信号が所定の入出力特性に従うか否かを高い精度で判断することができる。
本発明の一実施態様では、前記異常検出部(220a)は、変更前における電源電圧値(Vc1)に対する前記検出回路(112)からの出力信号を所定の時間間隔をあけて少なくとも2回測定し、少なくとも2回の出力信号(Vo1,Vo1’)が一致する場合に、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路の異常を検出する。変更前における電源電圧値(Vc1)に対する出力信号の複数の測定値が一致するか否かに基づいて、検出対象である物理量が短時間では変動しない状況であるか否かを判断し、物理量が短時間では変動しない状況下で異常検出処理を実行することができる。
本発明の一実施態様では、前記異常検出部(220a)の制御によって、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更する電源電圧制御部(230)を備える。例えば、抵抗及びスイッチからなる電源電圧制御部を追加するのみで、簡易な構成で、検出回路の異常検出を確実に行うことができる。
本発明の一実施態様では、前記検出回路(112)は、車両の制動装置を補助する負圧ブースタ内の圧力を検出する圧力センサである。負圧ブースタ内には、エンジン停止後においても残圧が残っている場合があり、圧力値を確定できないため、従来のテストパルスを用いる方法では圧力センサの異常を検出することができない。これに対して、本発明によれば、診断時の圧力値が不明であっても、検出回路の入出力特性が予め分かっていれば、検出回路の異常を検出することができる。
本発明の一実施態様は、周囲環境に応じて挙動が変化する電気回路(112)の異常を検出する異常検出装置に関する。この異常検出装置は、前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)における前記電気回路の挙動(Vo2)に基づいて、前記電気回路の異常を検出する異常検出部(220a)を備える。ここで、周囲環境は、電気回路周囲の圧力、温度、速度、加速度、温度、湿度等の状態である。
本発明の一実施態様は、検出システムに関する。この検出システムは、特定種類の物理量を検出する検出回路(112)と、前記検出回路(112)からの出力を処理する処理装置(200)と、前記検出回路と前記処理装置との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、前記検出回路(112)側で前記導電線に電気的に接続される監視用導電線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、前記導電線と前記監視用導電線との接続点における電位を前記監視用導電線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出する。また、この検出システムは、更に、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220a)を備える。
本発明の一実施態様は、電子システムに関する。この電子システムは、周囲環境に応じて挙動が変化する第1の電気回路(112)と、第2の電気回路(200)と、前記第1の電気回路と前記第2の電気回路との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、前記第1の電気回路側で前記導電線に電気的に接続される監視用信号線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、前記導電線と前記監視用信号線との接続点における電位を前記監視用信号線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出する。また、この電子システムは、更に、前記第1の電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)における前記第1の電気回路の挙動(Vo2)に基づいて、前記第1の電気回路(112)の異常を検出する異常検出部(220a)を備える。
本発明の一実施態様は、特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記検出回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える。
本発明の一実施態様では、前記異常検出部(220b)は、更に、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)に基づいて、前記検出回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する。
本発明の一実施態様は、特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する異常検出部(220b)を備える。
本発明の一実施態様は、電気回路(112)の異常検出装置において、電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させ、前記電気回路(112)に含まれる一部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記電気回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える。
本発明の一実施態様は、電気回路(112)の異常検出装置において、電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させ、前記電気回路(112)の一部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する異常検出部(220b)を備える。
本発明の一実施態様は、特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、第1の異常検出部(220a)と第2の異常検出部(220b)とを備えている。第1の異常検出部(220a)は、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路の異常を検出する。第2の異常検出部(220b)は、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する。
本発明の一実施態様は、周囲環境に応じて挙動が変化する回路部分(151)を含む電気回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、第1の異常検出部(220a)と第2の異常検出部(220b)とを備えている。第1の異常検出部(220a)は、前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記回路部分(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路の異常を検出する。第2の異常検出部(220b)は、前記回路部分(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する。
本発明の一実施態様は、検出システムに関する。この検出システムは、特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)と、前記検出回路(112)からの出力を処理する処理装置(200)と、前記検出回路と前記処理装置との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、前記検出回路(112)側で前記導電線に電気的に接続される監視用導電線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、前記導電線と前記監視用導電線との接続点における電位を前記監視用導電線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出する。また、この検出システムは、更に、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記検出回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える。
本発明の一実施態様は、電子システムに関する。この電子システムは、第1の電気回路(112)と、第2の電気回路(200)と、前記第1の電気回路と前記第2の電気回路との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、前記第1の電気回路側で前記導電線に電気的に接続される監視用信号線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、前記導電線と前記監視用信号線との接続点における電位を前記監視用信号線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出する。また、この電子システムは、更に、前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記電気回路の一部(151)が停止する停止電源電圧(Vx)未満における前記電気回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える。
本発明の一実施態様は、特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、第1の異常検出部(220a)と第2の異常検出部(220b)とを備える。第1の異常検出部(220a)は、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路の異常を検出する。第2の異常検出部(220b)は、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記検出回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する。
本発明の一実施態様は、周囲環境に応じて挙動が変化する回路部分(151)を含む電気回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、第1の異常検出部(220a)と第2の異常検出部(220b)とを備える。第1の異常検出部(220a)は、前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記回路部分(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路の異常を検出する。第2の異常検出部(220b)は、前記電気回路の一部(151)が停止する停止電源電圧(Vx)未満における前記電気回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)の異常を検出する。
本発明の一実施態様は、電気システムであって、第1の電気回路(112)と、前記第1の電気回路(112)の接地端子に接続される接地線(L3,103)と、前記接地線に電気的に接続され、前記接地線との接続点における電位(V2’)を検出する監視用導電線(L3a,103a)とを備え、前記監視用導電線による検出電圧(V2)に基づいて、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)を補正する。
本発明の一実施態様では、前記監視用導電線(L3a,103a)は、第1の抵抗(R5)を介して電源電圧(Vcc)に接続されるとともに、第2の抵抗(R6)を介して接地電位(GND)に接続されており、前記第2の抵抗の電圧を前記検出電圧(V2)として検出することにより、前記監視用導電線自体の異常を検出する。
本発明の一実施態様では、前記監視用導電線による検出電圧(V2)が第1の閾値よりも小さい場合に、前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)の補正を実行し、前記監視用導電線による検出電圧(V2)が第1の閾値以上となった場合に、前記監視用導電線の断線と判断する。
本発明の一実施態様では、前記監視用導電線による検出電圧(V2)が前記第1の閾値より小さい第2の閾値よりも小さい場合に、前記接地線が正常であると判断し、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)の補正を実行せず、前記監視用導電線による検出電圧(V2)が前記第2の閾値以上かつ第1の閾値未満である場合に、前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)の補正を実行し、前記監視用導電線による検出電圧(V2)が前記第1の閾値以上となった場合に、前記監視用導電線の断線と判断する。
本発明の一実施態様では、前記第1の電気回路(112)は、特定種類の物理量を検出する検出回路であり、前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記検出回路(112)の出力電圧(Vout)を補正する。
本発明の一実施態様では、前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記検出回路(112)の出力電圧(Vout)と、前記出力電圧(Vout)の上限値(VDD)とを補正することにより、検出する物理量の補正を実行する。
本発明の一実施態様は、前記検出回路(112)は、車両の制動装置を補助する負圧ブースタ内の圧力を検出する圧力センサであり、前記出力電圧(Vout)は圧力検出信号である。
本発明の一実施態様では、前記監視用導電線(L3a,103a)に介装される第3の抵抗(R7)を更に備え、前記第3の抵抗(R7)の一端は前記第1の抵抗(R5)に接続され、前記第3の抵抗(R7)の他端は前記第2の抵抗(R6)に接続されている。
本発明の一実施態様では、前記監視用導電線は、前記第2の抵抗(R6)に並列に接続された第1のキャパシタ(C1)を介して、更に、接地電位に接続される。
本発明の第1実施形態に係る検出システムの回路図。 第1実施形態に係る検出システムの回路図において、接地ラインが高抵抗状態となった場合の回路図。 第1実施形態に係る検出システムの回路図において、センサチップの外部で監視ラインと接地ラインとを接続する場合の回路図。 本発明の第2実施形態に係る検出システムの回路図。 本発明の第2実施形態に係る検出システムにおいて、接地ラインが高抵抗状態となった場合の回路図。 本発明の第2実施形態に検出システムにおいて、電圧調整用の抵抗を検出装置内に配置した変形例。 第1実施形態に係る検出システムの回路図において、接地ラインが高抵抗状態となった場合の等価回路図。 第2実施形態に係る検出システムの回路図において、接地ラインが高抵抗状態となった場合の等価回路図。 本発明の一実施形態を電源ライン及び検出信号ラインに適用した回路図。 第3実施形態に係る検出システムの回路図。 周囲環境の各値に対する診断対象回路の挙動を表す入出力特性曲線。 入力変更前後の挙動が、同一の入出力特性曲線にあると判断するための許容範囲を説明する図。 第3実施形態に係る検出回路112の異常検出処理を説明するフローチャート。 図10において、入出力特性が直線となる場合の図。 入出力特性が直線となる場合における、第3実施形態に係る検出回路112の異常検出処理を説明するフローチャート。 電源電圧制御回路の構成例。 本発明の第4実施形態に係る検出システムの回路図。 検出回路の構成を表すブロック図。 検出回路の出力信号値の範囲を示す図。 周囲環境の各値に対する診断対象回路の挙動を表す入出力特性曲線。 導電線が高抵抗状態になった場合の入出力特性曲線の変化を示す図。 検出回路に異常が生じた場合の入出力特性曲線の変化を示す図。 第4実施形態に係る検出回路の異常検出処理を説明するフローチャート。 第5実施形態に係る検出回路の異常検出処理を説明するフローチャート。 第6実施形態に係る検出システムの回路図。 第6実施形態に係る検出システムにおける監視ポイントの電位を説明する説明図。 第6実施形態に係る検出回路出力の補正を説明するための説明図。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る検出システムの回路図を示す。ここでは、車両の制動装置を補助するための負圧ブースタの圧力を検出するために使用される検出システムを例に挙げて説明するが、本実施形態は、検出システムに限定されるものではなく、複数の回路間で電源供給又は信号通信を行う構成であれば、任意の電気システムに適用可能である。
[回路構成]
図1に示す検出システム1は、検出装置100と処理装置200とを備え、検出装置100と処理装置200との間は信号線(導電線)L1〜L3、L3aによって電気的に接続されている。検出装置100は、圧力検出装置であり、車両の制動装置の補助を行う負圧ブースタ(図示せず)に装着されて負圧ブースタ内の圧力(負圧)を検出する検出装置である。処理装置200は、例えば、車両に搭載される電子制御装置(ECU)であり、検出装置100に電源電圧(入力信号)を供給するとともに、検出装置100から圧力検出信号(出力信号)を受信し、この圧力検出信号を車両の各種制御に用いる。
信号線L1は、検出装置100における圧力検出信号を処理装置200に出力する検出信号ラインであり、検出装置100の検出信号電極P1と処理装置200の検出信号端子T1に接続される。信号線L2は、処理装置200から検出装置100に電源電圧Vcc(例えば、5V)を供給する電源ラインであり、検出装置100の電源電極P2と処理装置200の電源端子T2に接続される。信号線L3は、処理装置200から検出装置100に接地電位(GND)を供給する接地ラインであり、検出装置100の接地電極P3と処理装置200の接地端子T3に接続される。信号線L3aは、接地ラインL3の異常を監視し検出するための監視ラインであり、接地ラインL3の検出装置100側での電位V2’を処理装置200に供給する。
検出装置100は、樹脂成形されたハウジング110と、ハウジング110内に設置されたセンサチップ111とを備えている。センサチップ111は、圧力検出回路112を備え、圧力検出回路112には、例えば、ダイヤフラムと抵抗ブリッジとからなる圧力センサ、増幅回路等が設けられている。センサチップ111と信号線L1〜L3との間は、検出信号ライン101、電源ライン102、接地ライン103、監視ライン103aとしてのワイヤ101〜103、103aによって接続されており、ワイヤ101〜103、103aを介して圧力検出回路112が信号線L1〜L3と接続されている。圧力検出回路112は、負圧ブースタ内の圧力を検出し、圧力検出信号を検出信号ライン101、検出信号電極P1、検出信号ラインL1を介して、処理装置200の検出信号端子T1に出力する。更に、圧力検出信号は、検出信号ライン201を介して、ADC210の検出信号端子211に入力される。また、圧力検出回路112には、処理装置200の電源Vccから電源ライン202、電源端子T2、電源ラインL2、電源電極P2及び電源ライン102を介して電源電圧Vccが供給される。また、圧力検出回路112には、処理装置200の接地ライン203から接地端子T3、接地ラインL3、接地電極P3及び接地ライン103を介して接地電位GNDが供給される。
ハウジング110には、樹脂成形の際に、信号線L1〜L3、L3aの一端に取り付けられたコネクタ(図示せず)を受け入れる凹部が形成されており、この凹部の底面をハウジングの内外に貫通して、信号線L1〜L3、L3aの各々に対応する櫛歯状の電極P1〜P3、P3aが設けられている。この凹部及び電極P1〜P3、P3aが検出装置100側のコネクタを構成する。ハウジング110の凹部に、信号線L1〜L3、L3a側のコネクタが嵌合されると、信号線L1〜L3、L3aが各々電極P1〜P3、L3aに電気的に接続される。電極P1〜P3、P3aは、ハウジング110の内側でワイヤ101〜103、103aの先端部を受け入れる形状に形成され、各電極P1〜P3にワイヤ101〜103、103aの先端が嵌合して接続される。これにより、電極P1〜P3を介してワイヤ101〜103、103aがそれぞれ信号線L1〜L3、L3aに導通する。また、接地ラインL3,103と監視ラインL3a,103aとは、センサチップ111内で導通される。
処理装置200内には、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)210が設けられている。ADC210は、圧力検出信号が入力される検出信号端子211と、処理装置200内の電源ライン202を介して電源電圧Vccが供給されるリファレンス端子212と、接地ラインL3,103の処理装置200側の電位(処理装置200の接地電位V1=GND)が入力される信号端子213と、接地ラインL3,103の検出装置100側の電位V2’が、監視ライン103a,L3a,203aを介して入力される監視端子213aとを備えている。
また、処理装置200の検出信号端子T1は、検出信号ライン201を介してADC210の検出信号端子211に接続されるとともに、プルアップ抵抗R2を介して電源VAに接続されている。例えば、R2=680kΩ、VA=5.5〜16Vの定電圧とする。検出信号ラインL1の断線等によって検出信号端子T1がオープン状態になった場合には、電圧VAが抵抗R2、検出信号ライン201を介して、ADC210の検出信号端子211に入力される。例えば、信号線L1〜L3が正常な場合には、ADC210に入力される圧力検出信号の電圧は0.25V〜4.75Vの範囲で変化し、検出信号ラインL1が断線した場合(検出信号端子T1がオープン状態)に、電源VAから抵抗R2を介してADC210に入力される電圧は5V以上となる。ADC210への入力電圧の差に基づいて、検出信号ラインL1の断線を検出することができる。
このような検出システム1では、処理装置200の電源Vccから電源ライン202、電源ラインL2,102を介して、センサチップ111内の圧力検出回路112に電源電圧Vccが供給される。また、圧力検出回路112からの圧力検出信号は、検出信号ライン101,L1,201介して、ADC210の検出信号端子211に供給される。また、処理装置200の接地電位GNDが、接地ライン203から接地ラインL3,103を介して検出装置100の圧力検出回路112に供給される。更に、処理装置200の接地電位GNDが、接地ライン203からADC210の信号端子213に入力されると共に、接地ラインL3,103と監視ラインL3a,103aとの接続点(監視ポイント)の電位V2’が、監視ライン103a、監視電極P3a、監視ラインL3a,203aを経由して、ADC210の監視端子213aに入力される。
[異状検出処理]
以下、検出システム1における接地ラインの異常検出処理を説明する。この異常検出処理では、圧力検出回路112側における接地ラインと監視ラインとの接続点の電位V2’に基づいて、接地ラインの抵抗状態を検出する。以下では、接地ライン203の電位(V1=GND)を基準値とし、V1=0とする。
接地ラインL3,103が正常な場合には、検出装置100の接地ライン103は、接地ラインL3を介して処理装置200の接地ライン203(V1=0)に低抵抗状態で接続されており、接続点の電位V2’は、処理装置200の接地電位V1=0に一致する(V2’=0)。
一方、図2に示すように、負圧ブースタの動作による振動により、検出装置100の接地電極P3と接地ラインL3との接続部又は接地電極P3と接地ライン103との接続部の接触が不良となり接触抵抗が増大して、接地ラインL3,103上に抵抗RXが発生すると、接続点の電位V2’は、抵抗RXを介して、処理装置200の接地ライン203(V1=0)に接続される。このとき、電源電圧Vccは、図7Aの等価回路に示すように、センサチップ111の抵抗値R0(センサチップ111の電源ライン102の入力部から接続点(V2’)までの間の抵抗値)と抵抗RXとによって分圧される。従って、抵抗RXは、接続点の電位V2’によって、以下の式(1)で算出することができる。
RX=V2’/(Vcc−V2’)*R0・・・(1)
抵抗値RXによって接地ラインL3の抵抗状態を評価することが可能である。また、接続点の電位V2’は、抵抗値RXに一対一に対応するため、接続点の電位V2’を用いて接地ラインの抵抗状態を評価することも可能である。
Vcc=5V、R0=500Ωとして、抵抗RX=10Ωを接地電極P3と接地ラインL3との間(又は接地電極P3と接地ライン103との間)に接続して、接続点の電位V2’=V2を測定した結果、V2’=V2=0.098Vとなった。これを式(1)に代入すると、RX=9.996Ωとなる。抵抗RX=300Ωを接地電極P3と接地ラインL3との間(又は接地電極P3と接地ライン103との間)に接続した場合、接続点の電位V2’=V2=1.894Vとなった。これを式(1)に代入すると、RX=304.9Ωとなる。この結果、接続点の電位V2’を測定することにより、接地ラインの抵抗状態を精度良く評価できることが分かる。
接触不良等に起因して抵抗値RXが増加すると接続点の電位V2’=V2も増加するため、接地ラインの抵抗状態の判断は、接続点の電位V2’又はADC210への入力V2を用いて以下のように行えば良い。V2’=V2=0の場合(ここでは、−10mV<V2’=V2<10mV)には「接地ラインが正常」と判断し、10mV≦V2’=V2の場合には「接地ラインが高抵抗状態」と判断することにより、接地ラインL3,103が高抵抗状態になる異状を検出できる。なお、ここでは、V2’=V2が−10mV<V2’=V2<10mVの範囲内である場合に、V2’=V2が所定値(0V)と一致すると判断しているが、この範囲はADC210の解像度に応じて適宜決定する。
処理装置200における具体的な処理は以下の通りである。接地ラインL3の処理装置200側の電位V1=0(基準値)がADC210の信号端子213に入力されると共に、接続点の電位V2’(=V2)が監視ライン103a、監視電極3a、監視ラインL3a,203aを介してADC210の監視端子213aに入力される。ADC210は、接地ラインL3,103の処理装置200側の電位V1(基準値)及び接続点の電位V2を各々デジタル信号に変換して処理部220に出力する。処理部220は、電位差ΔV=V2−V1を算出し、ΔVが−10mV<ΔV<10mVであれば「接地ラインが正常」と判断し、一方、ΔVが10mV≦ΔVであれば「接地ラインが高抵抗状態」と判断し、「接地ラインが高抵抗状態」であることを示す警告表示を行う。
なお、処理部220では、V2’の検出値及び式(1)を用いて、接地ラインの抵抗値RXを算出しても良い。この場合には、抵抗値RXを監視して接地ラインの抵抗値の変化及び高抵抗状態となる異常を検出することが可能である。
上述した本発明の第1実施形態によれば、接地ラインL3,103と監視ラインL3a,103aの接続点の電位V2’を、監視ラインL3a,103aを介して監視することにより、接地ラインの抵抗状態を検出可能である。従って、接地ラインL3,103が高抵抗状態になる異常を確実に検出することができる。検出装置100が負圧ブースタ上に設置される場合、負圧ブースタの動作による振動が検出装置100に伝達され、接地ラインL3,103と電極P3との間の接触が悪くなることによって接触抵抗が増大した場合に、接地ラインL3,103が高抵抗状態になる異状を確実に検出することができる。また、上述した本発明の第1実施形態によれば、接地ラインの抵抗値RXを検出することが可能である。
また、上記実施形態によれば、接地ラインL3,103と監視ラインL3a,103aの接続点の電位V2’を、監視ラインL3a,103aを介して監視することによって、接地ラインL3,103の抵抗状態を直接検出できるので、簡易な構成で確実な異常検出が可能である。
[変形例]
なお、上記では、接地ラインL3,103と監視ラインL3a,103aとをセンサチップ111内で導通させる場合を例に挙げて説明したが、図3に示すように、監視電極P3aと接地電極103とを導通させて監視ラインL3aと接地ラインL3とを導通させても良い。
上記では、検出装置100側で接地ラインL3,103と導通する監視ラインL3a,103aを設け、接地ラインL3,103の抵抗状態を検出したが、本実施形態は、図8に示すように、電源ラインL2,102及び検出信号ラインL1,101についても適用可能である。電源ラインの場合は、ADC210の端子212に入力される電源電位Vccを基準値として用い、電源ラインL2,102と監視用ラインL2a,102aとの接続点の電位を監視することによって、電源ラインの抵抗状態を検出する。検出信号ラインの場合には、例えば、負圧ブースタ内の圧力を大気に開放するキャリブレーション時の検出信号電圧(ADC210の端子211に入力される電圧)を基準値として用い、検出信号ラインL1,101と監視用ラインL1a,101aとの接続点の電位を検出し、これと基準値とを比較することによって検出信号ラインの抵抗状態を検出する。
なお、ここでは、ADC210及び処理部220が処理装置200内に設けられる場合を説明したが、処理部220が処理装置200の外部に設けられても良いし、ADC210及び処理部の両方が処理装置200の外部に設けられても良い。
また、検出装置100において、センサチップ111の代りにプリント配線板上にセンサ検出回路112を配置したものを用いても良い。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る検出システムの回路図を示す。第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、それらの説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を以下に説明する。
第1実施形態では、監視ラインL3a自体が断線した場合には、ADC210の監視端子213aがオープンとなるためV2が接地電位V1=となり、V2=ΔV=0となる。一方、上述したように、接地ラインが正常な場合にはV2=ΔV=0であるので、監視ラインL3a自体が断線する異常の場合(V2=ΔV=0)と区別できない。すなわち、監視ラインL3a自体が断線する異常を検出できない。そこで、第2実施形態では、監視ラインL3a自体が断線する異常の検出を可能とする検出システムを提供する。
図4に示すように、第2実施形態では、検出装置100において接地ライン203上に電位補正用の抵抗R3(10Ω)を介装する。
以下、第2実施形態に係る検出システム1における接地ラインの異常検出処理を説明する。接地ラインL3,103が正常な場合には、接地ラインL3,103と監視ラインL3a,103aとの接続点の電位V2’=V2は、抵抗R3を介して接地ライン203に接続されるので、V1=0よりも、抵抗R3による電圧降下分(R3=10Ωで99mV)だけ高くなる。よって、第2実施形態では、V2’=V2=99mV(ΔV=V2−V1=0.1V)が、「接地ラインが正常」と判断する基準となる。これは、第1実施形態における「接地ラインが正常」と判断する基準値V2’=V2=0(ΔV=0)を、抵抗R3によって+99mVだけ補正することに相当する。
一方、図5に示すように、検出装置100の電極P3と接地ラインL3との接続部(又は電極P3と接地ライン103との接続部)において接触抵抗が増加し、接地ラインL3,103上に抵抗RXが発生すると、電源電圧Vccは、図7Bの等価回路に示すように、センサチップ111の抵抗値R0と、抵抗R3と、抵抗RXとによって分圧される。従って、抵抗RXは、接続点の電位V2’によって、以下の式(2)で算出することができる。
RX=V2’/(Vcc−V2’)*R0−R3・・・(2)
Vcc=5V、R0=500Ω、R3=10Ωとして、抵抗RXがない(RX=0)場合の接続点の電位V2’=V2を測定した結果、V2’=V2=99mVとなった。これを式(2)に代入すると、RX=0.100Ωとなり、0Ωにほぼ一致する。また、抵抗RX=300Ωを接地電極P3と接地ラインL3との間(又は接地電極P3と接地ライン103との間)に接続した場合には、接続点の電位の測定値は、V2’=V2=1.927Vとなり、RX=303.5Ωとなる。従って、接続点の電位V2’から抵抗RXの値を求めることができることが分かる。
一方、監視ラインL3a,103aが断線した場合は、V2=0となり、常にV1=V2=0、つまりΔV=V2−V1=0となる。上述したように、本実施形態では、「接地ラインが正常」の場合にはV2=ΔV=99mVであるので、監視ラインが断線した場合(ΔV=0)と、「接地ラインが正常」の場合(ΔV=99mV)とを区別可能である。従って、ΔV=0の場合には「監視ラインが断線」と判断すれば良い。
接地ラインの抵抗状態の判断は、接続点の電位V2’又はADC210の入力V2を用いて以下のように行う。99mV−10mV<V2(ΔV)<99mV+10mVの場合に「接地ラインが正常」と判断し、99mV+10mV≦V2(ΔV)の場合に「接地ラインが高抵抗状態」と判断し、−10mV<V2(ΔV)<10mVの場合に「監視ラインが断線」と判断すれば良い。なお、ここでは、V2(ΔV)が所定値(0V、99mV)±10mVの範囲内である場合に、V2(ΔV)が所定値(0V、99mV)と一致すると判断しているが、この範囲はADC210の解像度に応じて適宜決定する。
処理装置200における具体的な処理は、以下のようになる。ADC210は、入力されるアナログ信号V1,V2に対応するデジタル信号を出力する。処理部220は、デジタル信号V1,V2からΔV=V2−V1を算出する。処理部220は、ΔVが99mV−10mV<ΔV<99mV+10mVの場合には「接地ラインが正常」と判断し、99mV+10mV≦ΔVの場合には「接地ラインが高抵抗状態」と判断し、−10mV<ΔV<10mVの場合には「監視ラインが断線」と判断する。
なお、ここでは、処理装置200内で接地ライン203上に抵抗R3を介装したが、図6に示すように、センサチップ111内で接地ライン103側に抵抗R3を介装しても良い。また、電位補正用の抵抗R3は、接地ライン103,203に電気的に直列に接続される限り、接地ライン上の何れの箇所に設けても良い。
上述した本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。更に、第2実施形態では、接地ライン203,L3,103の経路上に直列に電圧補正用の抵抗R3を介装したことにより、「接地ラインが正常」と判断するADC210の入力V2を抵抗R3による電圧降下分(99mV)だけ補正し、監視ラインL3a,103a自体が断線した場合のΔV=0と区別可能とした。これにより、「監視ラインが断線」する異常の検出が可能である。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態に係る検出システムの回路図を示す。本実施形態は、電源ライン上に電源電圧制御回路230が追加される点以外は、図1に示す第1実施形態の検出システムと同様の構成である。以下、同様の構成には第1実施形態と同一の符号を付し、異なる構成について詳細に説明する。
[回路構成]
図9に示す検出システム1は、図1の検出システム1において、処理装置200の電源ライン202上に電源電圧制御回路230を設け、電源電圧変更後の圧力検出信号(出力信号)Voutに基づいて検出回路112の異常を検出する異常検出部220aを処理部220に設けたものである。なお、ここでは、電源電圧制御回路230が処理装置200内に設けられる場合を説明するが、電源電圧制御回路230は処理装置200外に配置されても良い。
電源電圧制御回路230は、電源ライン202に直列に介装されており、電圧降下用の抵抗RLと切換回路231とを備える。以下の説明では、抵抗RLを経由しない電源電圧Vcc’の供給経路を経路Iとし、抵抗RLを経由する電源電圧Vcc’の供給経路を経路IIとする。抵抗RLは、電源電圧Vccを所定の電圧ΔVccだけ電圧降下させて、電源電圧Vcc’=Vcc−ΔVccを検出回路112に出力する。切換回路231は、導通状態において、抵抗RLを通らない経路Iを経由して電源電圧Vcc’=Vccを検出回路112に出力し、開放状態で、抵抗RLを通る経路IIを経由して電源電圧Vcc’=Vcc−ΔVccを検出回路112に出力する。切換回路231は、例えば、機械接点を有するスイッチ、半導体スイッチによって構成される。なお、切換回路231は、電源電圧Vccの供給経路を経路I及びIIに切換えることが可能な素子又は回路であれば、如何なる構成でも良い。切換回路231は、制御ライン232を介して処理装置220の異常検出部220aに接続されており、異常検出部220aからの制御信号によって導通状態と開放状態との間で切り換えられる。
例えば、電源電圧Vcc=5V、RL=125Ω、検出回路112の抵抗値(電源ライン102との接続部と接地ライン103の接続部との間の抵抗値)=500Ωとすると、切換回路231が導通状態の場合、Vcc’=Vcc=5Vが検出回路112に供給される。一方、切換回路231が開状態の場合、5Vが125Ω(RL)と500Ω(検出回路112)とで分圧され、電源電圧Vcc’=4Vが検出回路112に供給される。
処理装置220は、例えば、CPU、マイクロプロセッサで構成され、第1実施形態で説明した信号ライン(L1,101;L2,102;L3,103)の高抵抗状態を検出する異常検出処理を実行すると共に、電源電圧変更後の検出信号(出力信号)Voutに基づいて検出回路112の異常を検出する異常検出部220aを更に備える。異常検出部220aは、切換回路231を制御して検出回路112に出力する電源電圧Vcc’を変更し、異常検出処理を実行する(図12のフローチャートを参照して後述)。
[異状検出の原理]
本実施形態に係る異常検出処理について、図9及び図10を参照して説明する。
図10は、周囲環境の各値Pに対する診断対象回路の挙動を表す入出力特性曲線を示す。本実施形態では、診断対象回路は、検出装置100の検出回路112とし、周囲環境の値は、検出回路112が検出対象とする圧力値(負圧ブースタの負圧の値)とする。また、診断対象回路の挙動は、各圧力値Pに対する検出回路112の入力(電源電圧Vcc’)及び出力(検出信号Vout)の関係(Vcc’,Vout)を示すものとする。また、入出力特性曲線は、同一の周囲環境の値(圧力値)Pに対する検出回路112の挙動(Vcc’,Vout)を曲線(直線の場合も含む)で示すものとする。ここで、本発明は、検出回路に限らず、周囲環境の値に応じて挙動が変化する任意の電気回路、電気素子、及び電子素子に適用可能である。また、周囲環境の値は圧力値に限らず、温度、速度、加速度、湿度等の任意の物理量でも良い。また、周囲環境の各値に対する診断対象回路の挙動は、入出力の電圧に限らず、入力及び出力の少なくとも一方が電流であっても良い。
図10では、圧力P=PA,PB,PC(PA<PB<PC)の場合の検出回路112の挙動(Vcc’,Vout)を表す入出力特性曲線CA,CB,CCを示す。図10中、点s1は、圧力P=PBの下で、図9の検出システムにおいて、電源電圧Vcc’=Vcc=Vc1(例えば、5V)を供給した場合の検出回路112の挙動(Vc1,Vo1)を示す。点s2は、圧力P=PBの下で、電源電圧Vcc’=Vc2(例えば4V)を供給した場合の検出回路112の挙動(Vc2,Vo2)を示す。点s21及びs22は、圧力P=PA及びPCの下で、電源電圧Vcc’=Vc2(例えば4V)を供給した場合の検出回路112の挙動(Vc2,Vo21)及び(Vc2,Vo22)を示す。
ここで、負圧ブースタ内の圧力値(周囲環境の値)が変化しない時間、例えば、100m秒(好ましくは10m秒)以内に、電源電圧Vcc’をVc1からVc2に変更して出力信号Voutを検出した場合に、検出回路112が正常であれば、出力信号Voutの値、つまり検出回路112の挙動は、図10の点s1からs2のように同一入出力特性曲線(CB)上で変化する。一方、検出回路112に異常があれば、検出信号Voutの値、つまり検出回路112の挙動は、例えば図10の点s1から点s21又はs22のように、同一入出力特性曲線(CB)から逸脱して変化する。
従って、電源電圧Vcc’をVc1からVc2に変更した場合に、電源電圧変更前後の検出回路112の挙動s(又は出力信号Vout)が同一の入出力特性曲線上で移動している場合には、「検出回路112が正常である」と判断し、同一の入出力特性曲線から逸脱して変化している場合には、「検出回路112が異常である」と判断することによって、検出回路112の異常検出処理を実行することができる。
なお、実際には、電源電圧(入力)の変更前後で、圧力(周囲環境の値)が若干変動する場合も検出可能とするため、電源電圧変更前後の挙動s1,s2が同一の入出力特性曲線上であると判断する基準(又は検出回路112が正常であると判断する基準)に所定の許容範囲を設けても良い。例えば、図11に示すように、入力変更前にP=PBである場合に、入力変更後の挙動s2’が、物理量P=PB±所定誤差(例えば2%)に対する入出力特性曲線(曲線P=PB+,曲線P=PB−)の間にあれば、電源電圧変更前後で、検出回路112の挙動が同一入出力特性曲線上にある(検出回路112が正常である)と判断する。言い換えれば、電源電圧変更後の出力信号Vo2’が、Vo2±所定誤差(例えば1%)の範囲内にある場合に、同一入出力特性曲線上にある(検出回路112が正常である)と判断する。
[異常検出処理]
(異常検出処理例1)
図12は、本実施形態に係る検出回路112の異常検出処理を説明するフローチャートである。
ステップS10では、検出回路112に電源電圧Vcc’=Vc1(例えば5V)を供給している状態(電源電圧制御回路230で抵抗RLを通らない電源電圧供給経路Iが選択された状態)で、処理部220の異常検出部220aが、ADC210のリファレンス端子212に入力される電源電圧の値Vcc’=Vc1を取得すると共に、検出信号端子211に入力される検出信号(出力信号)の値Vout=Vo1(挙動s1(Vc1,Vo1))を取得する。
ステップS11では、異常検出部220aが、電源電圧制御回路230を制御して抵抗RLを通る電源電圧供給経路IIを選択し、検出回路112に、Vcc’=Vc2(<Vc1)を出力させる(Vcc’=Vc1→Vc2)。そして、異常検出部220aは、ADC210のリファレンス端子212に入力される電源電圧の値Vcc’=Vc2を取得すると共に、電源電圧変更後の出力信号の値Vout=Vo2(挙動s2(Vc2,Vo2))を取得する。
ステップS12では、異常検出部220aが、電源電圧制御回路230を制御して抵抗RLを通らない電源電圧供給経路Iを再度選択し、検出回路112に電源電圧Vcc’=Vc1を供給する(Vcc’=Vc2→Vc1)。そして、異常検出部220aは、ADC210のリファレンス端子212に入力される電源電圧の値Vcc’=Vc1を取得すると共に、検出信号端子211に入力される出力信号の値Vout=Vo1’(挙動s1(Vc1,Vo1’))を取得する。
ステップS13では、ステップS10及びS12で取得された出力信号Voutの値Vo1とVo1’とを比較し、両者が等しい場合、つまりステップS10〜S12の間に圧力値(周囲環境の値)が変化していない場合には、ステップS14に移行して、検出回路112の異常の有無を判断する。一方、ステップS13で、Vo1とVo1’とが異なると判断した場合には、ステップS10に戻り、電源電圧変更前後の出力信号Voutの取得を再度実行する。
ステップS14では、電源電圧変更前の検出回路112の出力信号Vo1(挙動s1(Vc1,Vo1))と、電源電圧変更後の検出回路112の出力信号Vo2(挙動s2(Vc2,Vo2))とが、同一の圧力値に対する入出力特性曲線上にあるか否かを判断し、両者が同一の入出力特性曲線上にある場合には、検出回路112が正常であると判断し(ステップS15)、両者が同一の入出力特性曲線上にない場合には、検出回路112が異常であると判断する(ステップS16)。
上記異常検出処理において、ステップS10及びS12で変更前の電源電圧値Vc1に対する出力信号Vo1(挙動s1(Vc1,Vo1))を2回測定する理由は、圧力値(周囲環境の値)が変化していない状況下で、電源電圧変更前後の検出回路112の挙動を比較して異常の有無を判断するためである。なお、変更前電源電圧Vc1に対する2回の検出信号Voutの測定値に所定範囲の誤差(例えば、1%程度)があっても、2回の測定値が一致すると判断しても良い。
また、ステップS14では、例えば、各物理量P(例えば、PA,PB,PC)について、電源電圧Vcc’=Vc1,Vc2に対する出力信号の値Vout=Vo1,Vo2(基準値)を予め記憶しておく。そして、ステップS10で取得するVout=Vo1(検出値)に応じて物理量P(PA,PB,PC)を決定し、ステップS11で取得するVout=Vo2(検出値)が、決定された物理量Pに対するのVo2(基準値)に一致するか否かを判断する。ここで、Vo2(検出値)に所定の誤差(例えば1%)があっても、Vo2(基準値)に一致すると判断しても良い。
なお、上記では、変更前の電源電圧Vc1に対する検出回路112の出力信号Vo1(挙動s1)と、変更後の電源電圧Vc2に対する検出回路112の出力信号Vo2(挙動s2)とが、同一の入出力特性曲線上にある場合に「検出回路112が正常」と判断したが、図10に示すように、電源電圧をVc1から2つ以上の異なる電源電圧(例えば、Vc2,Vc3)に変更し、変更後の電源電圧Vc2に対する出力信号Vo2(挙動s2)と、変更後の電源電圧Vc3に対する出力信号Vo3(挙動s3)とが同一の入出力特性曲線上にある場合に「検出回路112が正常」と判断しても良い。
また、図10に示すように、変更前の電源電圧Vc1に対する出力信号Vo1(挙動s1)と、変更後の電源電圧Vc2に対する出力信号Vo2(挙動s2)と、変更後の電源電圧Vc3に対する出力信号Vo3(挙動s3)とが、全て同一入出力特性曲線上にある場合に「検出回路112が正常」と判断しても良い。圧力値に対する入出力特性が曲線となる場合には、3つ以上の点が同一入出力特性曲線上にあるか否かを判断することにより、より高い精度で検出回路112の異常の有無を判断することができる。なお、この場合、電源電圧制御回路231を例えば図15に示す構成とし、複数の異なる抵抗値RL,RL1の何れかを介して電源電圧を供給する経路を選択可能とすることによって、電源電圧を複数の異なる値(例えば、Vc2=4V、Vc3=3V)に変更することができる。
(異常検出処理例2)
図13は、図10の入出力特性曲線において、各圧力値Pに対して、検出回路112の入力(Vcc’)と出力(Vout)の関係が直線となる場合の入出力特性曲線(入出力特性直線)を示す。
検出回路112の入出力の関係が直線となる場合、電源電圧変更前の検出回路112の出力信号Vo1(挙動s1(Vc1,Vo1))と、電源電圧変更後の検出回路112の出力信号Vo2(挙動s2(Vc2,Vo2))とが同一特性直線上にあるか否かは、電源電圧変更前後の検出回路112の出力信号Vo1,Vo2(挙動s1,s2)が所定の比率で変化するか否かを検討することで判断できる。
例えば、図13において、電源電圧変更前後の出力(Vout)の比Vo1/Vo2が、電源電圧変更前後の入力(Vcc’)の比Vc1/Vc2に一致する場合には、電源電圧変更前後の出力(挙動)が同一直線(LB)上にあると判断でき、一致しない場合には、電源電圧変更前後の出力(挙動)が同一直線(LB)上にないと判断できる。Vc1=5V,Vc2=4Vである場合には、電源電圧変更前後の出力の比Vo1/Vo2が、電源電圧変更前後の入力(Vcc’)の比5/4に一致するか否かを判断すれば、変更前後の出力(挙動)が同一特性直線(LB)上にあるか否か、及び、検出回路112が正常か否かを判断できる。
図14は、検出回路112の入出力特性曲線が直線となる場合における本実施形態に係る検出回路112の異常検出処理を説明するフローチャートである。このフローチャートでは、ステップS14a以外は、図12のフローチャートと同様である。
ステップS14aでは、電源電圧変更前後の出力信号Voutの比Vo1/Vo2が、変更前後の電源電圧の比Vc1/Vc2と一致するか否かを判断し、両者が一致する場合には、検出回路112が正常であると判断し(ステップS15)、両者が一致しない場合には、検出回路112が異常であると判断する(ステップS16)。
例えば、変更前の電源電圧をVcc’=5V、変更後の電源電圧をVcc’=4Vとすると、変更前後の電源電圧の比Vc1/Vc2=5/4(一定値)として、ステップS14aにおいて、Vo1/Vo2が5/4(一定値)と一致するか否かを判断しても良い。また、ステップS10でADC210のリファレンス端子212で検出するVc1、ステップS11でADC210のリファレンス端子212で検出するVc2を用いて、Vo1/Vo2がVc1/Vc2(検出値)に一致するか否かを判断しても良い。
また、ステップS14aにおいて、電源電圧変更前後の出力(Vout)の比Vo1/Vo2が、Vc1/Vc2±所定誤差(例えば、1%)の範囲内にある場合に、「Vo1/Vo2がVc1/Vc2に一致する」と判断しても良い。
また、検出回路112の挙動が図13のように直線の場合には、ステップS10で求めた点s1(Vc1,Vo1)と、原点(0,0)とを通る直線の式を算出し、この直線の式に変更後の電源電圧Vcc’=Vc2を代入して、電源電圧変更後の出力Vout=Vo2(理論値)を算出する。この処理は、例えば、ステップS13とS14aとの間で行う。そして、ステップS14aにおいて、ステップS11で取得する検出値Vo2と、理論値Vo2とを比較して、両者が一致するか否かを判断して、検出回路112の異常を検出するようにしても良い。なお、この場合も、検出値Vo2が理論値Vo2の所定誤差(例えば、1%)の範囲内にある場合に、両者が一致すると判断しても良い。
なお、図13及び図14では、入出力特性曲線が原点を通る直線である場合を例に挙げて説明したが、原点を通らない場合(Vcc’=0でVoutが0でなく、オフセットがある場合)には、ステップS10〜S11のVo1及びVo2の検出値からオフセット分を補正して、ステップS14aの処理を実行すれば良い。
以上述べた第3実施形態によれば、第1実施形態において詳細に述べたように監視用ラインによって検出回路112に接続される信号ラインの抵抗状態を監視できると共に、電源電圧変更後の出力信号Voutを評価することによって、検出回路112自体の異常を簡易な構成で確実に検出することができる。つまり、第3実施形態によれば、検出装置100に対する総合的な異常検出を簡易かつ確実に行うことができる。
また、テストパルスを用いる方法では、異常検出処理時において検出回路112の周囲環境の値(圧力値等)が既知であることが必要とされるが、負圧ブースタの圧力検出システムの場合には、エンジン停止時においても負圧ブースタ内に残圧が残っている場合があり、エンジン停止時の圧力値が大気圧か負圧残留状態か確定することができないため、テストパルスによる異常診断を行うことができない。これに対して、本実施形態による検出回路の異常検出方法では、周囲環境の値(圧力値等)自体が既知である必要はなく、各圧力値に対する検出回路112の入出力の特性が既知であれば、電源電圧変更前後の検出回路112の出力が、既知の入出力特性に従っているか否か(同一の入出力特性曲線上にあるか否か)を判断することにより、検出回路112の異常を検出することができる。
[変形例]
なお、第1及び第2実施形態で述べた監視用ライン及びそれを接続するための電極を省略、例えば、図9において監視用ライン103a,L3a,203a、電極P3a及び端子T3aを省略しても良い。この場合には、検出装置100及び処理装置200において、両者を接続する追加の信号線、追加の信号線を接続するための追加の電極及び端子を必要とすることなく、検出回路112の異常を簡易な構成で確実に検出することができる。処理装置200で追加する部品は、抵抗RL及びスイッチ231等からなる電源電圧制御回路231のみであり、最小限の追加部品によって、処理部220aのソフトウェア的な処理によって、検出回路112の異常を検出することができる。
また、処理装置200において、元々レギュレータやDC/DCコンバータ等の電源電圧を可変とする構成を備えている場合には、電源電圧制御回路231を追加する必要がなく、処理部220aのソフトウェア的な処理のみによって、検出回路112の異常を検出することができる。
また、電源電圧制御回路230は、抵抗RL及びスイッチ231からなる構成として説明したが、レギュレータやDC/DCコンバータでも良い。
また、本実施形態に係る検出回路112の異常検出処理は、図1に示す回路に限らず、図3、図4、図6、図8の回路及びそれらの変形例に適用可能である。即ち、第1及び第2実施形態による監視用ラインを用いた信号ラインの異常検出処理に、第3実施形態に係る検出回路の入出力特性を用いた異常検出処理を組み合わせることによって、検出回路112に接続される信号ラインの抵抗状態を監視できると共に、検出回路112自体の異常をも確実に検出することができる。
(第4実施形態)
図16は、本発明の第4実施形態に係る検出システムの回路図を示す。本実施形態は、図9に示す第3実施形態の検出システムにおいて、電源電圧制御回路230の代りに電源電圧制御回路240を備え、異常検出部220aの代りに異常検出部220bを備え、監視ライン103a,L3a,203aを省略した点以外は、図9に示す第3実施形態の検出システムと同様の構成である。
[回路構成]
電源電圧制御回路240は、電源電圧Vccの入力を受け、電源電圧Vcc’を連続的に変化させて検出装置100に出力するものである。電源電圧制御回路240は、例えば、トランジスタ等のスイッチング素子を制御することにより電源電圧Vcc’を連続的に変化させる回路であり、例えば、DC/DCコンバータのようなレギュレータ回路である。電源電圧制御回路240は、制御ライン241を介して処理部220に接続されており、処理部220の異常検出部220bによって出力電源電圧Vcc’の値が制御される。
図17は、検出回路112の構成を表すブロック図である。検出回路112は、圧力等の物理量を検出する検出部(センサ)151と、検出部151から出力される検出信号voに所定の補正Δvを付加する補正回路152と、補正回路152で補正された検出信号vo+Δvを所定の増幅率αで増幅して出力信号Vout=α(vo+Δv)を出力する増幅回路153とを備えている。出力信号Voutは、検出信号ライン101,L1を介して処理装置200に入力される。
検出部151は、例えば、ダイヤフラムと抵抗ブリッジとからなる圧力センサであり、ダイヤフラムの変形による抵抗変化を示す電気信号(検出信号)voを出力する。補正回路152は、例えば、図18に示すように電源電圧Vcc’=5Vにおいて、検出圧力P(0〜Pmax)に対して出力信号Voutを0.5V〜4.5Vの範囲で検出回路112を使用する場合に、P=0で増幅回路153の出力信号VoutがVmin=0.5Vとなり、P=Pmax(最大検出圧力)でVoutがVmax=4.5Vとなるように、検出部151による検出信号voに所定の補正値Δvを加える。補正値Δvは、検出回路112に供給する電源電圧Vcc’の値に応じて調整されるものであり、電源電圧Vcc’に比例する。例えば、電源電圧Vcc’が3Vの場合には、増幅回路153から出力信号Voutが0.3V〜2.7Vの範囲で出力されるように補正値Δvが減少方向に調節される。なお、ここでは、一例として、電源電圧Vcc’=5Vに対して出力信号Voutの範囲を0.5V〜4.5Vとするが、0.25V〜4.75Vの範囲等で動作させる場合もある。
[異状検出の原理]
本実施形態に係る異常検出処理について、図19〜図21を参照して説明する。
図19は、各圧力値に対する検出回路112の入出力特性曲線(ここでは、直線)を示すものであり、複数の検出圧力P=PA,PB,PC(PA<PB<PC)に対して、検出回路112に供給する電源電圧Vcc’をVcc(例えば5V)から0Vまで掃引した場合の出力信号Voutの変化を示す。
図19において、電源電圧Vcc’=Vcc〜Vx0の範囲(領域I)は、各圧力値Pに対して、電源電圧Vcc’の減少に伴い出力信号Voutが直線的に減少する特性を示す。これは、図13の入出力特性において、電源電圧Vcc’を連続的に減少させた場合の出力信号Voutの変化に対応する。なお、ここでは、検出回路112の入出力特性が直線である場合を例に挙げて説明するが、第3実施形態の場合と同様に入出力特性は曲線であっても良い。
また、本実施形態では、図17に示す検出回路112の検出部151がVcc’<Vx0(最小動作電源電圧)において停止してvo=0となり、出力信号Vout=αΔv(ΔvはVcc’に比例)となって、圧力と無関係な特性となることを利用する。図19を参照すると、出力信号Voutは、領域Iにおいて圧力値Pごとに別個の曲線又は直線上で変化するが(図13と同様)、Vcc’=Vx0を境界として、領域II(Vcc’<Vx0)において、圧力値PA〜PCと無関係に同一の曲線(又は直線)C上で変化する特性となることが分かる。このように、本実施形態に係る検出回路112の入出力特性は、圧力値P毎に電源電圧Vcc’に応じて変化する領域Iと、圧力値Pと無関係に電源電圧Vcc’に応じて変化する領域IIとを含む。
本実施形態では、このような領域I及びIIからなる入出力特性を利用して、検出回路112を外部回路と接続する導電線の異常及び検出回路112自体の異常(検出回路112内部の異常)を検出する。
第1に、図20に示すように、最低動作電源電圧Vxの変化(Vx0→Vx1)に基づいて、導電線(L1,101;L2,102;L3,103)の何れかが高抵抗状態の異常であることを検出する。図16において、導電線(L1,101;L2,102;L3,103)の何れかが、端子P1〜P3における接触抵抗等に起因して高抵抗状態となり、例えば、導電線L3上に抵抗RXが発生した場合(図2等参照)には、電源電圧制御回路240から供給されるVcc’の一部ΔVccが抵抗RXで消費され、検出回路112にはVcc’−ΔVccが供給される。この結果、電源電圧制御回路240から電源電圧Vcc’=Vx0+ΔVccを出力した場合に、検出回路112にVx0が供給され、Vcc’=Vx0+ΔVcc未満で検出部151が停止する。つまり、検出部151が停止する時点における電源電圧Vcc’(最低動作電源電圧Vx)がVx0からVx0+ΔVccに増大し、図20に示すように、入出力特性曲線(CB)が曲線CB’のように左にシフトする。従って、最低動作電源電圧Vxの変化を検出することにより、導電線の何れかが高抵抗状態の異常であることを検出することができる。
第2に、図21に示すように、最低動作電源電圧Vx未満の検出回路112の入出力特性(C)が基準となる正常時の入出力特性曲線C0に一致するか否かに基づいて、検出回路112の異常を検出する。電源電圧Vcc’が最低動作電源電圧Vx0未満では、検出部151(図17)は動作せず、圧力値Pに無関係に検出回路112の入出力特性が決まるので、圧力値に関わらず検出回路112の異常を検出することができる。
補正回路152又は増幅回路153に異常が生じた場合、例えば、補正回路152の補正値Δvが異常となる又は増幅回路153の増幅率αが異常となる場合には、最低動作電源電圧Vx0未満の検出回路112の入出力特性は、図21に示すように、基準となる正常時の曲線又は直線(C0)から上方又は下方にずれる(曲線C+又はC−)。つまり、最低動作電源電圧Vx0未満の検出回路112の入出力特性又は出力信号Voutを、基準となる正常な場合の入出力特性C0又は出力信号と比較することによって、検出回路112の異常を検出することができる。なお、電源電圧Vcc’=0Vでは出力信号Vout=0となるので、入出力特性曲線は原点(Vcc’,Vout)=(0,0)を通る。
[異常検出処理]
図22は、第4実施形態に係る検出回路112の異常検出処理を説明するフローチャートである。
異常検出部220bが電源電圧制御回路240を制御して、電源電圧Vcc’を図19のグラフ横軸に示すようにVccから0まで掃引し(ステップS20)、出力信号Voutの変化から、検出部151が停止する最低動作電源電圧Vxを検出する(ステップS21)とともに、最低動作電源電圧Vx未満の検出回路112の入出力特性曲線C又は出力信号Voutを検出する(ステップS22)。ここでは、電源電圧Vcc’をVccから0Vまで掃引する場合を説明するが、最低動作電源電圧Vxが検出できる範囲でVccより低い電圧から開始して電源電圧Vcc’を変化させても良い。なお、導電線が正常な場合の最低動作電源電圧Vx=Vx0(基準値)、及び、検出回路112が正常な場合のVx0未満の入出力特性曲線C0又は出力信号Voutの値は、予め記憶しておく。
ステップS23では、ステップS21で検出した最低動作電源電圧VxとVx0(基準値)とを比較し、両者が一致する場合には、導電線が正常と判断する(ステップS24)。一方、ステップS23において、最低動作電源電圧VxとVx0(基準値)が異なる場合(図20参照)には、導電線が異常と判断する(ステップS25)。
ステップS26では、ステップS22で検出した入出力特性曲線Cを基準曲線C0と比較し、両者が一致する場合には、検出回路112が正常と判断する(ステップS27)。一方、ステップS26において、入出力特性曲線Cが基準曲線C0と異なる場合(図21参照)には、検出回路112が異常と判断する(ステップS28)。
なお、最低動作電源電圧Vx0未満の入出力特性曲線C0が直線である場合には、ステップS22においてVx未満でのVoutの値を1点検出し、ステップS26においてVoutの検出値を基準値と比較しても良い。
以上述べた本実施形態に係る異常検出処理によれば、圧力値によらず決まる検出部151の最低動作電源電圧Vxに基づいて、検出回路112を外部回路と接続する導電線の高抵抗状態による異常を検出することができるとともに、最低動作電源電圧Vx未満の検出回路112の入出力特性に基づいて、検出回路112自体の異常を検出することができる。
本実施形態に係る異常検出処理によれば、圧力値に関係しない入出力特性の領域を使用するため、周囲環境の値(圧力値等)自体が既知でない場合においても、検出回路112の異常検出処理を実行することができる。
本実施形態に係る異常検出処理によれば、圧力値が頻繁に変動する状況においても、圧力値に関係なく検出回路112及び導電線の異常検出処理を実行することができる。また、監視ラインを追加することなく、導電線の高抵抗状態に起因する異常を検出することができる。
また、上記では、圧力を検出する検出回路を例に挙げて説明したが、温度、速度、加速度、湿度等を検出する検出回路等の任意の検出回路に本実施形態を適用することが可能である。
[第5実施形態]
第4実施形態に係る異常検出方法では、検出部151(図17)が停止する最低動作電源電圧Vxを使用するため、実際には、検出回路112のうち検出部151を除いた補正回路152及び増幅回路153の異常を検出している。これに対して、第3実施形態に係る検出回路112の異常検出処理は、図19における最低動作電源電圧Vx以上の領域(I)の入出力特性を用いて異常検出処理を実行することに相当するので、検出回路112全体の異常の有無を検出することができる。そこで、本実施形態では、検出回路112自体の異常検出処理を第3実施形態に係る異常検出方法によって実行し、検出回路112を外部回路に接続する導電線の異常検出処理を第4実施形態に係る異常検出方法によって実行する。
図23は、第5実施形態に係る検出回路の異常検出処理を説明するフローチャートであり、第3実施形態による異常検出方法によって検出回路112自体の異常検出処理を実行し、第4実施形態による異常検出方法によって導電線の異常検出処理を実行するフローチャートである。なお、以下の説明では、この場合の処理部220の異常検出機能を異常検出部220c(図示せず)とする。
異常検出部220cが電源電圧制御回路240を制御して、電源電圧Vcc’を図19のグラフ横軸に示すようにVccから0まで掃引し(ステップS30)、電源電圧Vcc’=Vc1,Vc2における出力信号Vout=Vo1,Vo2を検出する(ステップS31)とともに、検出部151が停止する最低動作電源電圧Vxを検出する(ステップS32)。なお、ステップS31の処理は、図12及び図14のステップS10及びS11に相当する。また、図12及び図14のステップS12及びS13の処理を追加して、圧力値が変化しない状況であることを確認してから、検出回路112の診断を実行するようにしても良い。
ステップS33では、ステップS32で検出した最低動作電源電圧VxをVx0(基準値)と比較し、両者が一致する場合には、導電線が正常と判断し(ステップS34)、両者が一致しない場合には、導電線が異常と判断する(ステップS35)。
ステップS36では、ステップS31で検出した出力信号Vout=Vo1,Vo2が同一入出力特性曲線上にあるか否か、例えば、Vo1/Vo2=Vc1/Vc2であるか否かを判断する(図12及び図14のステップS14,S14a参照)。出力信号Vout=Vo1,Vo2が同一入出力特性曲線上にある場合には、検出回路112が正常と判断し(ステップS37)、出力信号Vout=Vo1,Vo2が同一入出力特性曲線上にない場合には、検出回路112が異常と判断する(ステップS38)。
本実施形態に係る異常検出処理によれば、監視ラインを追加することなく、導電線の高抵抗状態による異常を検出することができるとともに、Vx以上での検出回路112の入出力特性に基づいて、検出部151を含む検出回路112全体の異常の有無を検出できる。
[他の実施形態]
第4実施形態の方法を用いて検出回路112自体の異常検出処理を実行し、第1及び第2実施形態の監視ラインによる方法を用いて導電線の異常検出処理を実行しても良い。この場合、監視ラインによる方法によって、何れの導電線に異常が生じたかを特定することができると共に、圧力が頻繁な周囲環境下においても検出回路112の異常検出処理を実行することができる。
また、第3実施形態による検出回路112自体の異常検出処理と、第4実施形態による検出回路112自体の異常検出処理の両方を実行しても良い。この場合、第3実施形態の異常検出処理によって、圧力変動がない状況において検出部を含む検出回路全体の異常を検出できる共に、第4実施形態の異常検出処理によって、圧力変動が頻繁にある状況下においても検出部を除く検出回路の異常を検出することができる。従って、検出回路112の異常をより確実に検出することができる。
第3実施形態による検出回路112自体の異常検出処理及び第4実施形態による検出回路112自体の異常検出処理に加え、第4実施形態による導電線の異常検出処理を組み合わせれば、検出回路112を外部回路と接続する導電線の異常検出も含めた総合的な検出回路112の異常検出を簡易かつ確実に行うことができる。
第3実施形態による検出回路112自体の異常検出処理及び第4実施形態による検出回路112自体の異常検出処理、並びに、第1及び第2実施形態による導電線の異常検出処理及び第4実施形態による導電線の異常検出処理を組み合わせれば、検出回路112を外部回路と接続する導電線の異常検出も含めた総合的な検出回路112の異常検出を、更に確実に行うことができる。
また、本発明の技術的な思想は、検出回路等の電気回路の異常検出に限らず、電動機等の他の電気装置又は電子装置の異常検出にも適用可能である。例えば、所定の電源電圧Vcc’=Vcc、つまり十分高い電源電圧が供給されて電動機が高速回転している場合、ベアリング等の不具合によって電動機が高摩擦状態になったとしても、電動機の出力回転数の変化は小さく、不具合を検出することは困難である。一方、供給電源電圧Vcc’を減少させた場合(電動機の回転数を減少させた場合)には、高摩擦状態では正常時に比較して電動機の回転数が顕著に低下する。そこで、正常時と高摩擦状態での電動機の回転数に顕著な差が生じる電源電圧Vy(<Vcc)まで電源電圧Vccを減少させて、回転数の検出値を基準値とを比較する。この場合、正常時と高摩擦状態での電動機の回転数に顕著な差が生じる電源電圧Vyの値、及び、電動機が正常な場合のVcc’=Vyに対する回転数R0の値(基準値)は予め測定しておく。異常検出処理は、以下のように行う。電動機の動作中に、電源電圧をVccからVyまで減少させ、電動機の回転数Rを検出し、この検出値Rが基準値R0に一致すれば「電動機が正常」と判断し、一致しなければ「電動機が異常」と判断する。
また、電動機が始動する、つまり回転を開始する電源電圧Vcc’の値を検出することによって異常を検出することも可能である。ベアリング等の不具合によって電動機が高摩擦状態になった場合、電動機が始動する電源電圧(始動電圧)は、正常時の値Vccから増加する(Vcc→Vcc+ΔVcc)。従って、電動機の始動電圧Vstを検出し、この検出値Vstが基準値Vccに一致すれば「電動機が正常」と判断し、一致しなければ「電動機が異常」と判断することによって、電動機の異常を検出することができる。
(第6実施形態)
図24は、第6実施形態に係る検出システムの回路図を示す。上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。以下、上記実施形態と異なる部分について、詳細に説明する。
この検出システムは、処理回路200内において、監視ライン203に接続される監視ライン203aに介装される断線検出回路250を有している。
検知回路250は、監視ライン203aと電源電圧Vccとの間に介装される抵抗R5と、監視ライン203aと接地電位GNDとの間に介装される抵抗R6と、監視ライン203aと接地電位GNDとの間に抵抗R6と並列に介装されるキャパシタC1と、監視ライン203aの途中に介装され抵抗R5及び抵抗R6と直列に接続される抵抗R7とを備える。つまり、監視ライン203aは、処理回路200内において、抵抗R5を介して電源電圧Vccに接続されるとともに、抵抗R6を介して接地電位GNDに接続されている。また、監視ライン203aは、抵抗R6に並列に接続されたキャパシタC1を介して、更に接地電位GNDに接続されている。また、監視ライン203aには、抵抗R7が直列に介装されており、抵抗R7の一端が第1のキャパシタC1に接続されるとともに、抵抗R7の他端が抵抗R6に接続されている。この断線検出回路250では、電源電圧Vccは、抵抗R5、抵抗R7及び抵抗R6を介して接地電位GNDに接続されるとともに、抵抗R5及びキャパシタC1を介して接地電位GNDに接続される。ここで、キャパシタC1は、監視ライン203aの電位を安定させるために設けられるものである。また、抵抗R7は、ADC210の接地端子213aに流れ込む電流を制限するためのものである。
図24において、RC1、RC2は、電極又は端子における接触抵抗及び導電線の抵抗成分を示す。RC1は、検出装置100の接地電極P3と接地ライン103との間の接触抵抗と、検出装置100の接地電極P3と接地ラインL3との間の接触抵抗と、検出装置100の接地電極P3と接続点(V2')との間の抵抗成分と、接地ラインL3上の抵抗成分とを含む。RC4は、処理装置200の接地端子T3と接地ラインL3との間の接触抵抗と、処理装置200の接地端子T3と接地ライン203との間の接触抵抗と、接地ライン203上の抵抗成分とを含む。
接触抵抗RC1、RC2が0である場合(接地電位GNDから接続点(V2’)までの接地ライン203、L3、103の経路の抵抗値が実質的に0であるとみなせる場合)には、処理回路200の断線検出回路250において、電源電圧Vccからの電流は、抵抗R5を介してキャパシタC1を充電し、キャパシタC1を充電した後は、電源電圧Vccからの電流は、監視ライン203a、L3a、103a、接地ライン103、L3、203を介して接地電位GNDに流れる。この場合、電源電圧Vccからの電流は抵抗R7側に流れず、監視ライン203aからADC210の監視端子213aに入力される検出電圧V2は、接地電位GNDと同一(0V)となる。
接触抵抗RC1、RC2が0でない場合(接地電位GNDから接続点(V2’)までの接地ライン203、L3、103の経路の抵抗値が実質的に0とみなせない場合)には、接続点の電位V2’と、処理回路200の接地電位GNDとの間には電位差が生じる。従って、検出回路112の接地端子112aの電位(接続点の電位V2’と同電位)も処理回路200の接地電位GNDとの間に電位差を生じる。本実施形態では、接地ライン(103、L3、203)の抵抗状態を示す検出電圧V2に基づいて、接地ラインの高抵抗状態が検出回路112の挙動(出力電圧Vout)に与える影響を補正する。
図25に示すように、接触抵抗RC1、RC2が0でない場合には、接続点の電位V2’は、検出回路112から接地ライン(103、L3、203)を通って流れる電流Idsと、電源電圧Vccから抵抗R5、監視ライン(203a、L3a、103a)、接地ライン(103、L3、203)を通って流れる電流Iccとにより、以下の式(3)−(5)で表される。
V2=(Ids+Icc)*(RC1+RC2)・・・・・・・(3)
Ids=10mA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
Icc=Vcc/(R5+RC1+RC2)・・・・・・・・・(5)
ここで、Idsは、検出回路112に典型的に流れる値10mA(一定値)としている。
式(3)−(5)に示すように、接続点の電位V2’は、RC1+RC2に比例する値となる。ここで、抵抗R5、R7、R6の抵抗値を例えば、R5=1[kΩ]、R7=10[kΩ]、R6=15[kΩ]とすると、接触抵抗RC1+RC2が抵抗R7の抵抗値に比較して十分小さい場合には、抵抗R7を通って流れる電流I7は電流Idsと比較して十分小さく、無視できる。一例では、電流Iccは数mAであり、抵抗R7を流れる電流I7は1μA程度である。従って、抵抗R7での電圧降下分は無視でき、ADC210の監視端子213aに入力される検出電圧V2=接続点の電位V2’とみなすことができる。この結果、検出電圧V2を用いて接地ラインの抵抗成分RC1+RC2の状態を監視することができる。
また、検出電圧V2が接続点の電位V2'と一致するため、検出電圧V2を用いて、検出回路112の接地端子の電位のずれを補正することができる。具体的には、後述するように、検出電圧V2(ΔV=V2−V1)を用いて、検出回路112の出力電圧Vout及び入力電圧Vccを補正する。
図26は、検出回路112の出力電圧Voutを検出電圧V2で補正する処理を説明するための説明図である。図26(a)は、接続点の電位V2’が接地電位(0V)に一致する場合の出力電圧Voutと検出圧力(負圧)との関係を示す特性曲線である。図26(b)は、接地ラインの接触抵抗RC1+RC2に起因して接続点の電位V2’が上昇した場合の特性曲線を示す。
ここでは、検出回路112は、圧力検出回路とし、負圧の値が大きく成るほど、出力電圧Voutが直線的に低下するタイプのものを例に挙げて説明する。この圧力検出回路112の圧力検出範囲は、図26(a)及び(b)に示すように、略−100kPaから−5kPaである。また、圧力検出回路112は、Vcc=5[V]が供給された場合に、0.3[V]から3.3[V]の範囲の出力電圧Voutを出力する。
接続点の電位V2'が接地電位GNDに一致する場合、圧力検出回路112の特性曲線は、図26(a)に示すような曲線となる。図26(a)の特性曲線において直線状に減少する区間は、式(6)により表される。
Vout=(c1*pe+c0)*VDD・・・・・・(6)
ここで、Voutは圧力検出回路112の出力電圧[V]であり、peは検出圧力(負圧:[kPa])である。c1、c0は、圧力検出回路112の仕様により決まる定数である。VDDは、特性曲線の傾きを決定する基準電圧であり、圧力検出回路112の圧力検出範囲の上限値[V](この例では3.3[V])に対応する。基準電圧VDDは、圧力検出回路112の種類に応じて、電源電圧Vccの値の大きさに応じて予め設定されている。
図26(b)は、接地ラインの接触抵抗Rc1+RC2に起因して接続点の電位V2’(検出電圧V2)が上昇した場合の特性曲線である。このとき、圧力検出回路112の出力電圧Voutは、V2’=0の場合と比較して、V2’=V2だけ増加方向にオフセットされた値として検出される。同様に、基準電圧VDDも、V2’=V2=0の場合と比較して、V2’=V2だけ増加方向にオフセットされた値として検出される。従って、出力電圧Vout、基準電圧VDDをオフセット分V2’=V2だけ補正する処理を実行する。前述したように、接続点の電位V2’は接地電位検出電圧V2と同一とみなせるため、式(7)のように、出力電圧Vout、基準電圧VDDを補正量V2で補正する。補正後の出力電圧Vout、基準電圧VDDをそれぞれ、有効出力電圧Vout_eff、有効基準電圧VDD_effとする。
Vout_eff=Vout−V2
VDD_eff=VDD−V2・・・・・・・・・・・・・・・(7)
そして、式(6)において、Vout、VDDの代りに、式(7)のVout_eff、VDD_effを用いると、式(8)の関係が成り立つ。
Vout_eff=(c1*pe+c0)*VDD_ef・・・・・・・(8)
従って、圧力検出回路112の出力電圧Vout、基準電圧VDDを、検出電圧V2により補正した有効出力電圧Vout_eff、有効基準電圧VDD_effを用いて、式(8)により検出圧力peを算出するようにすれば、接地ラインの接触抵抗分を補償した検出圧力peを算出することができる。この処理により、接地ライン上に予期せぬ抵抗値の上昇があった場合であっても、接地ライン上の抵抗値が検出圧力peに及ぼす影響を補償することができる。
また、監視ライン103a、L3a、203aが断線して過度に高抵抗状態となった場合には、断線検出回路250において、電源電圧Vccからの電流は、抵抗R7側にのみ流れる(Icc=0)。従って、ADC210の監視端子213aに入力される検出電圧V2は、抵抗R6にかかる電圧となる。抵抗R6の電圧は、電源電圧Vccを抵抗R5+R7と、抵抗R6とで分圧した電圧であり、式(9)で与えられる。
V2=Vcc*R6/(R5+R7+R6)・・・・・(9)
例えば、Vcc=5[V]、R5=1[kΩ]、R7=10[kΩ]、R6=15[kΩ]とすると、V2=2.88[V]となる。この場合、監視ラインが断線した場合のV2の閾値を、例えばVth=2.88[V]として、V2の値を監視すれば良い。
処理装置200における具体的な処理は、以下のようになる。ADC210は、入力されるアナログ信号V1,V2に対応するデジタル信号を出力する。処理部220は、デジタル信号V1,V2からΔV=V2−V1を算出する。処理部220は、ΔVが−10mV<ΔV<10mVの場合には「接地ラインが正常」と判断し、10mV≦ΔV≦Vthの場合には「接地ラインが高抵抗状態」と判断し、Vth<ΔVの場合には「監視ラインが断線」と判断する。なお、ここでは、ΔVが−10mV<ΔV<10mVの範囲内である場合に、V2’=V2が所定値(0V)と一致すると判断しているが、この範囲はADC210の解像度に応じて適宜決定する。
また、処理部220は、ΔV≦Vthの場合に、出力電圧Vout及び基準電圧VDDを式(7)によりΔV=V2だけ補正し、有効出力電圧Vout_eff、有効基準電圧VDD_effを算出する。そして、有効出力電圧Vout_eff、有効基準電圧VDD_effを用いて、式(8)から検出圧力peを算出する。
なお、−10mV<ΔV<10mVの場合(ΔVが略0)の場合には、出力電圧Vout及び基準電圧VDDを補正せず、式(6)により検出圧力peを算出するようにしても良い。
上述した本発明の第6実施形態によれば、接続点の電位V2'=V2を用いて、出力電圧Vout及び基準電圧VDDを補正し、接地ラインの接触抵抗分を補償した検出圧力peを算出することができる。この処理により、接地ライン上に予期せぬ抵抗値の上昇があった場合であっても、接地ライン上の抵抗値が検出圧力peに及ぼす影響を補償することができる。これにより、接地ラインの高抵抗状態を検出した場合に、接地ラインの抵抗状態に応じて、検出圧力Peを補正することが可能となり、システムの停止を回避しつつ、正確な圧力検出を継続することができる。
また、処理装置200内において、監視ラインと電源電圧Vcc及び接地電位GNDとの間にそれぞれ介装された抵抗R5、R6を備える断線検出回路250を配置したことにより、検出装置110に特別な構成を加えることなく、接地ラインの抵抗状態を監視するための監視ライン自体の断線を検出することができる。
なお、上述した出力電圧Vout及び基準電圧VDDの補正処理は、上記第1実施形態にも適用できる。具体的には、第1実施形態で算出するΔVを補正量として、出力電圧Vout及び基準電圧VDDを補正すれば良い。
上記第1乃至第6実施形態では、主に検出システムについて説明したが、検出システムに限らず、複数の回路間で電源供給又は信号通信を行う構成であれば、任意の電気システムに適用可能である。
本出願は、国際出願番号PCT/JP2009/57606号を基礎とする優先権主張出願であり、基礎出願における請求項1乃至21を請求項9乃至29とし、新たに請求項1乃至8を追加して、優先権主張出願を行うものである。
1 検出システム
100 検出装置(センサ装置)
200 処理装置(ECU)
101、L1、201 検出信号ライン
102、L2、202 電源ライン
103、L3、203 接地ライン
101a〜103a、L1a〜L3a、201a〜203a 監視ライン
P1〜P3、P1a〜P3a 電極
T1〜T3、T1a〜T3a 端子
110 ハウジング
111 センサチップ
112 検出回路
112a 接地端子
151 検出部
152 補正回路
153 増幅回路
210 アナログデジタルコンバータ(ADC)
220 処理部
220a,220b 異常検出部
R2,R3 抵抗
Vcc 電源電圧源、電源電圧
230,240 電源電圧制御回路
231 切換回路
232,241 制御ライン
250 断線検出回路
RL 電圧降下用抵抗

Claims (29)

  1. 電気システムであって、
    第1の電気回路(112)と、
    前記第1の電気回路(112)の接地端子に接続される接地線(L3,103)と、
    前記接地線に電気的に接続され、前記接地線との接続点における電位(V2’)を検出する監視用導電線(L3a,103a)とを備え、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)に基づいて、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)を補正する、電気システム。
  2. 請求項1に記載の電気システムにおいて、
    前記監視用導電線(L3a,103a)は、第1の抵抗(R5)を介して電源電圧(Vcc)に接続されるとともに、第2の抵抗(R6)を介して接地電位(GND)に接続されており、
    前記第2の抵抗の電圧を前記検出電圧(V2)として検出することにより、前記監視用導電線自体の異常を検出する、電気システム。
  3. 請求項2に記載の電気システムにおいて、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)が第1の閾値(Vth)よりも小さい場合に、前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)の補正を実行し、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)が第1の閾値以上となった場合に、前記監視用導電線の断線と判断する、電気システム。
  4. 請求項2に記載の電気システムにおいて、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)が前記第1の閾値より小さい第2の閾値よりも小さい場合には、前記接地線が正常であると判断し、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)の補正を実行せず、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)が前記第2の閾値以上かつ第1の閾値未満である場合に、前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記第1の電気回路(112)の挙動(Vout)の補正を実行し、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)が前記第1の閾値以上となった場合に、前記監視用導電線の断線と判断する、電気システム。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の電気システムにおいて、
    前記第1の電気回路(112)は、特定種類の物理量を検出する検出回路であり、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記検出回路(112)の出力電圧(Vout)を補正する、電気システム。
  6. 請求項5に記載の電気システムにおいて、
    前記監視用導電線による検出電圧(V2)を用いて、前記検出回路(112)の出力電圧(Vout)と、前記出力電圧(Vout)の上限値(VDD)とを補正することにより、検出する物理量の補正を実行する、電気システム。
  7. 請求項5に記載の電気システムにおいて、
    前記検出回路(112)は、車両の制動装置を補助する負圧ブースタ内の圧力を検出する圧力センサであり、前記出力電圧(Vout)は圧力検出信号である、電気システム。
  8. 請求項2に記載の電気システムにおいて、
    前記監視用導電線(L3a,103a)に介装される第3の抵抗(R7)を更に備え、
    前記第3の抵抗(R7)の一端は前記第1の抵抗(R5)に接続され、前記第3の抵抗(R7)の他端は前記第2の抵抗(R6)に接続されている、電気システム。
  9. 特定種類の物理量を検出する検出回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路の異常を検出する異常検出部(220a)を備える、検出回路の異常検出装置。
  10. 請求項9に記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記異常検出部(220a)は、前記電源電圧変更前後の前記検出回路(112)からの出力信号(Vo1,Vo2)が、同一の物理量(P)に対する入出力特性曲線上にあるか否かに基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する、検出回路の異常検出装置。
  11. 請求項9に記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記異常検出部(220a)は、前記電源電圧変更前後の前記検出回路(112)からの出力信号(Vo1,Vo2)比が変更前後の電源電圧(Vc1,Vc2)の比に一致するか否かに基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する、検出回路の異常検出装置。
  12. 請求項9に記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記異常検出部(220a)は、前記電源電圧を、互いに異なる複数の電圧(Vc2,Vc3)に変更し、これら変更後の複数の電源電圧(Vc2,Vc3)での前記検出回路(112)からの出力信号(Vo2,Vo3)に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する、検出回路の異常検出装置。
  13. 請求項9乃至12の何れかに記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記異常検出部(220a)は、変更前における電源電圧値(Vc1)に対する前記検出回路(112)からの出力信号を所定の時間間隔をあけて少なくとも2回測定し、少なくとも2回の出力信号(Vo1,Vo1’)が一致する場合に、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路の異常を検出する検出回路の異常検出装置。
  14. 請求項9乃至13の何れかに記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記異常検出部(220a)の制御によって、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更する電源電圧制御部(230)を備える、検出回路の異常検出装置。
  15. 請求項9乃至14の何れかに記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記検出回路(112)は、車両の制動装置を補助する負圧ブースタ内の圧力を検出する圧力センサである、検出回路の異常検出装置。
  16. 周囲環境に応じて挙動が変化する電気回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)における前記電気回路の挙動(Vo2)に基づいて、前記電気回路の異常を検出する異常検出部(220a)を備える、電気回路の異常検出装置。
  17. 検出システムであって、
    特定種類の物理量を検出する検出回路(112)と、
    前記検出回路(112)からの出力を処理する処理装置(200)と、
    前記検出回路と前記処理装置との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、
    前記検出回路(112)側で前記導電線に電気的に接続される監視用導電線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、
    前記導電線と前記監視用導電線との接続点における電位を前記監視用導電線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出し、
    更に、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)での前記検出回路からの出力信号(Vo2)に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220a)を備える、検出システム。
  18. 電子システムであって、
    周囲環境に応じて挙動が変化する第1の電気回路(112)と、
    第2の電気回路(200)と、
    前記第1の電気回路と前記第2の電気回路との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、
    前記第1の電気回路側で前記導電線に電気的に接続される監視用信号線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、
    前記導電線と前記監視用信号線との接続点における電位を前記監視用信号線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出し、
    更に、前記第1の電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変更し、変更後の電源電圧(Vc2)における前記第1の電気回路の挙動(Vo2)に基づいて、前記第1の電気回路(112)の異常を検出する異常検出部(220a)を備える、電子システム。
  19. 特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記検出回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える、検出回路の異常検出装置。
  20. 請求項19に記載の検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記異常検出部(220b)は、更に、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)に基づいて、前記検出回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する、検出回路の異常検出装置。
  21. 特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する異常検出部(220b)を備える、検出回路の異常検出装置。
  22. 電気回路(112)の異常検出装置において、
    電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させ、前記電気回路(112)に含まれる一部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記電気回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える、電気回路の異常検出装置。
  23. 電気回路(112)の異常検出装置において、
    電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させ、前記電気回路(112)の一部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する異常検出部(220b)を備える、電気回路の異常検出装置。
  24. 特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路の異常を検出する第1の異常検出部(220a)と、
    前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する第2の異常検出部(220b)と、を備える検出回路の異常検出装置。
  25. 周囲環境に応じて挙動が変化する回路部分(151)を含む電気回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記回路部分(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路の異常を検出する第1の異常検出部(220a)と、
    前記回路部分(151)が停止する前記電源電圧(Vx)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)を外部と接続する導電線の抵抗状態を検出する第2の異常検出部(220b)と、
    を備える電気回路の異常検出装置。
  26. 検出システムであって、
    特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)と、
    前記検出回路(112)からの出力を処理する処理装置(200)と、
    前記検出回路と前記処理装置との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、
    前記検出回路(112)側で前記導電線に電気的に接続される監視用導電線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、
    前記導電線と前記監視用導電線との接続点における電位を前記監視用導電線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出し、
    更に、前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記検出回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える、検出システム。
  27. 電子システムであって、
    第1の電気回路(112)と、
    第2の電気回路(200)と、
    前記第1の電気回路と前記第2の電気回路との間を電気的に接続する導電線(L1,101;L2,102;L3,103)と、
    前記第1の電気回路側で前記導電線に電気的に接続される監視用信号線(L1a,101a;L2a,102a;L3a,103a)とを備え、
    前記導電線と前記監視用信号線との接続点における電位を前記監視用信号線によって検出することによって、前記導電線の抵抗状態を検出し、
    更に、前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記電気回路の一部(151)が停止する停止電源電圧(Vx)未満における前記電気回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)の異常を検出する異常検出部(220b)を備える、電子システム。
  28. 特定種類の物理量を検出する検出部(151)を含む検出回路(112)の異常検出装置において、
    前記検出回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路の異常を検出する第1の異常検出部(220a)と、
    前記検出部(151)が停止する前記電源電圧(Vx)未満における前記検出回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記検出回路(112)の異常を検出する第2の異常検出部(220b)と、
    を備える検出回路の異常検出装置。
  29. 周囲環境に応じて挙動が変化する回路部分(151)を含む電気回路(112)の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記電気回路(112)に供給する電源電圧(Vcc’)の大きさを変化させて、前記回路部分(151)が停止する前記電源電圧(Vx)以上の範囲において、変化後の電源電圧(Vc2)に対する前記検出回路からの出力信号(Vo2)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路の異常を検出する第1の異常検出部(220a)と、
    前記電気回路の一部(151)が停止する停止電源電圧(Vx)未満における前記電気回路(112)の出力信号(Vout)を検出し、この検出値に基づいて、前記電気回路(112)の異常を検出する第2の異常検出部(220b)と、
    を備える電気回路の異常検出装置。
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