JPWO2010064275A1 - 眼内レンズの挿入器具 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、眼内レンズの前後面をより確実に正規方向に配することの出来る、新規な構造の眼内レンズの挿入器具を提供することにある。かかる課題を解決するために、挿入筒部66における導入部80において、底面84の幅方向中央部分に、器具本体12の軸方向に延びると共に天面86に向けて突出して眼内レンズ16の光学部後面24の中央部分に接触せしめられる中央突条90を設けると共に、該天面86の幅方向両端部に、該器具本体12の軸方向に延びると共に該底面84に向けて突出して該眼内レンズ16の光学部前面22の両端部にそれぞれ接触せしめられる一対の側方突条92を設ける一方、押出部材14のレンズ押圧面114を、該挿入筒部66の先端部78における該底面84と該天面86に亘る寸法をもって形成した。

Description

本発明は、眼内レンズを眼内に挿入するために用いられる眼内レンズの挿入器具に関するものである。
従来から、白内障等の手術においては、角膜(鞏膜)や水晶体前嚢部分などの眼組織に設けた切開創を通じて、嚢内の水晶体を摘出、除去せしめた後、その水晶体に代替する眼内レンズを、前記切開創より眼内に挿入して嚢内に配する手法が採用されている。
かかる眼内レンズの施術方法において、特許文献1や特許文献2に記載の如き眼内レンズの挿入器具が広く用いられている。これら眼内レンズの挿入器具は、一般的には、器具本体の先端部に設けられた挿入筒部の先端開口を切開創を通じて眼内に挿し入れると共に、眼内レンズを器具本体内で小さく変形せしめた状態で挿入筒部の先端開口から押し出し、押し出された眼内レンズが自身の復元力によって嚢内で展張することによって、眼内レンズが嚢内に配される。このような挿入器具を用いれば、切開創を小さく抑えることが出来て、施術に要する手間を軽減出来ると共に、術後乱視の発生や感染の危険を低減することも出来る。
ところで、眼内レンズは、例えば光学部を水晶体嚢の後部(硝子体側)内面に押し付けて後発白内障を抑止するために支持部がレンズ前面(角膜側)に向けて傾斜されたもののように、レンズ前後面が互いに異なる形状とされたものが多い。それ故、眼内レンズは、レンズ前後面が正しく嚢内に配される必要がある。
ところが、従来の眼内レンズの挿入器具では、眼内レンズの前後面が反転して嚢内に展開されてしまい易いという問題があった。それ故、施術者は、施術後に嚢内で眼内レンズを正規方向に再反転させるという困難な作業を回避するために、予め眼内レンズの反転を想定した量だけ挿入器具を回転方向に変位させて眼内に挿入したり、更に眼内レンズが挿入器具から押し出されて嚢内で展張する瞬間に挿入器具を回転させる等の必要があった。しかし、このような作業は熟練が必要で容易ではない。特に、挿入器具の回転に際して切開創等にダメージを与えないように、慎重に作業しなければならず、施術者の負担が大きかった。
特開2003−70829号公報 特開2004−351196号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、眼内レンズの前後面をより確実に正規方向に配することの出来る、新規な構造の眼内レンズの挿入器具を提供することにある。
上述の如き課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明者は、眼内レンズ反転の原因が、嚢内での支持部先端の向きに従った眼内レンズの展張作用にあるとの認識を得た。即ち、一般に、挿入器具のノズル内で折り曲げられる眼内レンズは、光学部から突出する一対の支持部が送り出し方向の前後方向に延び出すようにされる。この前方に延び出した一方の支持部は、挿入器具の先端開口から、光学部よりも先に嚢内に送り込まれ、光学部が嚢内に送り込まれる段階では、既に嚢内面に接触せしめられている。
そこにおいて、挿入器具で折り畳まれる眼内レンズは、例えば特許文献1にも開示されているように、挿入筒部を通じて大きく丸められる。それ故、光学部の外周部分から延び出された支持部は、反転した状態で挿入器具から押し出されて、正規位置から反転した状態で嚢内面に接触せしめられることがあった。そして、先に送り出された支持部の嚢内面への接触点を拘束中心として光学部が展張することによって、反転状態で嚢内面に接触せしめられた支持部に倣って、光学部が反転して嚢内で展張してしまうものとの予想を得るに至った。そこで、本発明者は、かかる新たな知見に基づいて、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第一の態様は、眼内レンズを収容する略筒形状を有する器具本体と、該器具本体の軸方向の後方から挿入されて該器具本体に組み付けられる押出部材を備えると共に、該器具本体の軸方向中間部分には該眼内レンズを載置するステージが設けられている一方、該ステージより軸方向先端側には先細形状の挿入筒部が設けられており、該ステージに載置された該眼内レンズを該押出部材で該器具本体の軸方向前方に移動させて、該挿入筒部を通じて小さく変形せしめて押し出すことにより眼内に挿入する眼内レンズの挿入器具において、前記挿入筒部には、該ステージにおけるレンズ載置面から連続する底面と、該底面と対向位置せしめられた天面が設けられており、該挿入筒部において該ステージ側の導入部の該底面における該器具本体の軸直角方向の中央部分には、該器具本体の軸方向に延びると共に該天面に向けて突出せしめられて、該挿入筒部に送り込まれた前記眼内レンズの光学部後面の中央部分に接触する中央突条が設けられている一方、該導入部の該天面における該器具本体の軸直角方向の両端部分には、該器具本体の軸方向に延びると共に該底面に向けて突出せしめられて、該挿入筒部に送り込まれた該眼内レンズの光学部前面の両側端部に接触せしめられる一対の側方突条が設けられており、更に、前記押出部材の軸方向先端面に形成されたレンズ押圧面が、該挿入筒部の先端部における該底面と該天面に亘る寸法をもって形成されていることを、特徴とする。
本態様によれば、眼内レンズが挿入筒部の導入部に送り込まれると、眼内レンズの光学部後面の中央の径方向線上に中央突条が接触せしめられると共に、光学部前面の該中央の径方向線上と直交する径方向線上での両側端部に側方突条が接触せしめられる。これにより、光学部後面では中央の径方向線上に天面へ向かう押圧力が及ぼされ、それと同時に、光学部前面では該中央の径方向線を挟んだ、該中央の径方向線に直交する径方向線上での両側端部に底面へ向かう押圧力が及ぼされる。その結果、眼内レンズの光学部は、導入部において光学部前面が凸となる山折状態の初期変形が及ぼされて、挿入筒部内で更に小さく丸められる。
かかる押し出しにおいて、挿入筒部内の眼内レンズには、押出方向の前方に位置せしめられた支持部の先端部が、丸められた光学部に入り込む所謂タッキングと呼ばれる状態が発現せしめられる。そして、かかるタッキング状態で眼内レンズが挿入筒部から押し出されることによって、嚢内に光学部と支持部が略同時に送り出されて、これら光学部と支持部を含む眼内レンズの全体が嚢内で略同時に展張することとなる。その結果、支持部先端が光学部よりも先に嚢内面に当接することを抑えることが出来て、先行する支持部の嚢内面への当接に起因する光学部の反転のおそれを軽減することが可能となり、以て、眼内レンズを嚢内でより確実に正規位置に配することが可能となる。
また、一般に、眼内レンズの支持部は、眼内レンズの外周端部から一対の触覚状に突設されており、その先端部分は略レンズ周方向に湾曲した自由端となっている。また、眼内レンズが挿入器具で湾曲せしめられる際に、支持部の突設部はレンズ湾曲中心線(谷折又は山折線)から外れた位置に設定される。そのために、眼内レンズが湾曲せしめられると、支持部の全体がレンズ湾曲中心線の回りで捩じられる。その結果、支持部の先端は、レンズ湾曲中心線側(谷折線側又は山折線側)に向かって突出することとなる。従って、谷折状態では、支持部の先端は、挿入器具下方となるレンズ後面側に向かって突出するので、支持部が光学部よりも先に展張した場合に、支持部の先端が水晶体嚢の後面側に接触し易い。本来、支持部は、水晶体嚢の前面側(嚢内前面)に当接して安定支持されることとなるので、この支持部の嚢内後面への当接が、眼内レンズの静置に悪影響を及ぼすおそれがある。これに対して、本発明によれば、眼内レンズを山折状態とすることによって、支持部の先端は、挿入器具の上方となるレンズ前面側に向かって突出せしめられる。従って、挿入に際して支持部が光学部よりも先に展開突出した場合でも、展開した支持部は、本来当接すべき水晶体嚢の前面側(嚢内前面)に当接することとなり、眼内レンズの位置決めへの悪影響が回避され易い。それと共に、支持部がレンズ湾曲中心線の回りで捩じられることから、山折状態でタッキングされると、支持部におけるレンズ前面側の面が押出方向の前方となる状態で支持部が曲げられる。一方、反対に谷折の場合には、眼内レンズの湾曲に伴う支持部の捩じり方向が逆向きとなるので、タッキングに際して、支持部におけるレンズ後面側の面が押出方向の前方となる状態で支持部が曲げられる。それ故、挿入に際して支持部が光学部よりも先に展開突出した場合でも、山折の場合には、支持部の先端がレンズ前面側の面を進行方向の前方に向けて展開する。従って、展開した支持部は、本来当接すべき水晶体嚢の前面側に当接せしめられると共に、正規位置で水晶体嚢の前面側に当接せしめられるべきレンズ前面側を水晶体嚢の前面側に当接することとなる。そして、正規位置で水晶体嚢に接触せしめられた支持部に倣って光学部が展張することによって、光学部をより確実に正規位置で展張することが出来る。
このように、本発明は、上述のタッキング現象に着目し、それを積極的に利用することによって、眼内レンズを嚢内でより確実に正規位置に配することを可能としたのである。そして、本発明によれば、上述の如き特定形状を採用し、眼内レンズに山折の湾曲変形を生ぜしめることによって、タッキングをより確実に発生することが可能とされている。即ち、従来の眼内レンズの挿入器具は、光学部前面が凹となる谷折状態で眼内レンズを小さく変形するものが多かった。その大きな理由は、押出部材が器具本体のレンズ載置面や挿入筒部の底面に沿って移動せしめられるようになっていることから、かかる底面上に眼内レンズの被押圧面を位置させておくことにある。しかし、谷折状態で丸められた光学部内に支持部の先端部が入り込むためには、支持部の先端部がステージやそれに続く挿入筒部の底面上を移動するだけでなく、そこに載置された光学部に乗り上げるようにして光学部内に入り込む必要がある。
これに対して、光学部前面が凸となる山折状態の場合には、支持部の先端部が光学部を乗り越える必要が無く、ステージやそれに続く挿入筒部の底面上を移動するだけでそのまま光学部下方に形成された空間に入り込むこととなる。即ち、次第に丸められてゆくことで光学部と挿入筒部の底面との間に空間(隙間)が形成されると共に、この空間に対して支持部の先端が送り込まれて包み込まれるようにされるのであり、谷折に比してより容易に支持部を光学部内に入り込ませることが出来る。また、山折にされた眼内レンズは、光学部中央部が底面から離隔せしめられる。そこにおいて、本発明によれば、押出部材のレンズ押圧面が挿入筒部の先端部において底面から天面にまで亘る寸法とされていることから、眼内レンズが山折で大きく変形せしめられて、光学部中央部が天面に至る程に底面から離隔せしめられる先端部においても、レンズ押圧面と光学部との接触状態を維持することが出来て、眼内レンズの押し出しを安定して維持することが出来る。このことから、本発明において「挿入筒部の先端部における底面と天面に亘る寸法をもって形成されるレンズ押圧面」は、挿入筒部の底面に載置された眼内レンズの外周端面と、山折状とされて挿入筒部の天面側に位置せしめられた眼内レンズの外周端面とを、何れも安定して押圧し得るものであれば良く、底面や天面との間には、眼内レンズの押圧に支障が無い程度の隙間が存在していても良い。具体的には、押圧部材のレンズ押圧面と、挿入筒部の先端部における底面や天面との間には、眼内レンズの外周縁部の厚さ寸法より小さな程度の隙間が存在していても差し支えないが、好適には、それら底面や天面との間の隙間は、眼内レンズの外周縁部の厚さ寸法の半分以下に設定される。
なお、中央突条および側方突条は、それぞれ複数形成されていても良い。即ち、後述するように、例えば中央突条を押出部材を挟む一対の突条で形成したり、一対の側方突条の各一方を、それぞれ複数の突条で形成して、眼内レンズの外周側に接触せしめられる突条ほど底面への突出寸法を大きくする等しても良い。また、中央突条および側方突条は、必ずしも全長に亘って厳密に器具本体の中心軸と平行に延びている必要は無い。例えば、一対の側方突条のそれぞれにおける眼内レンズの押し出し方向の先端部が、挿入筒部の先細形状に合わせて互いに接近していても良いし、或いは、側方突条の対向距離(器具本体の軸直角方向での離隔距離)が、導入部の入口部分において光学部の外径より大きくされており、挿入筒部の先端側に向かって次第に小さくされていても差し支えない。
また、中央突条および側方突条は、少なくとも挿入筒部の導入部に形成されて、眼内レンズに山折の初期変形を及ぼし得るものであれば良いが、例えば導入部よりも更に押出方向の前方に延び出されたり、導入部よりも更に押出方向の後方に延び出されたりしても良い。また、導入部の全長に亘って連続して形成されている必要もなく、導入部の長さ方向で部分的に形成されていても良い。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記挿入筒部の先端開口端面が、前記天面が前記器具本体の軸方向で前記底面よりも突出せしめられた傾斜面とされていることを、特徴とする。
本態様によれば、タッキング状態をより長く維持することが出来る。即ち、先端開口端面が器具本体の軸直角方向に広がる単純な開口形状では、光学部における丸め込み方向の全体が一度に露出されることから、露出された部位の展張が直ちに開始されて、光学部よりも先に支持部が展張され易くなるおそれがある。これに対して、本態様によれば、天面が底面よりも突出せしめられていることから、底面から露出された部位も天面およびその周辺の内面で変形状態に維持することが出来る。これにより、変形状態、即ち、本発明によればタッキングが生ぜしめられた変形状態をより長く維持することが出来て、光学部に先行する支持部の展張をより有効に防止して、より確実に眼内レンズを正規位置に配することが可能となる。
なお、本態様において、より好適には、先端開口端面の挿入筒部の中心軸に直交する面に対する傾斜角度を先端部側よりも基端部側において大きく形成した態様が採用される。このようにすれば、眼内レンズを囲む領域を軸方向により長く確保することが出来て、眼内レンズのタッキング状態をより長く維持することが出来る。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記一対の側方突条の突出先端部における前記器具本体の軸直角方向での離隔距離が、該側方突条における前記眼内レンズの押出方向の先端部において該眼内レンズの光学部前面の外径寸法よりも小さくされていると共に、前記中央突条と該側方突条における前記天面と該底面との対向方向での離隔距離が、該中央突条における該眼内レンズの押出方向の先端部において該眼内レンズの光学部前面の外周縁部と光学部後面の頂点までのレンズ光軸方向での離隔距離よりも小さくされていることを、特徴とする。このようにすれば、中央突条および側方突条を、それぞれ、眼内レンズの光学部後面の中央部分および光学部前面の両側端縁部により確実に接触せしめることが出来て、山折の初期変形をより確実に生ぜしめることが出来る。
本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れか一つの態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記挿入筒部における軸方向長さあたりの面積縮小率が軸方向で異ならされて、該挿入筒部における軸方向中間部分において面積縮小率が最も大きな中間部が形成されており、該中間部における前記底面の幅寸法が前記眼内レンズの外径寸法よりも大きな幅寸法から小さな幅寸法に至るまで次第に変化せしめられていると共に、該中間部における幅寸法の大なる側の軸方向端部から前記中央突条と前記一対の側方突条がそれぞれ軸方向に延びて形成されており、該中間部の一部を含んで前記導入部が構成されていることを、特徴とする。
本態様によれば、眼内レンズの変形が比較的容易な段階では、面積縮小率の大きな中間部によって軸方向長さあたりで大きな変形を生ぜしめることが出来る。これにより、レンズ損傷のおそれを軽減しつつ、より速やかに眼内レンズの変形を行なうことが出来る。そして、中間部の一部を含んで導入部が形成されていることによって、変形が比較的容易な段階で中央突条および側方突条による眼内レンズの山折変形をより確実に生ぜしめることが出来る。
本発明の第五の態様は、前記第四の態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記中央突条及び前記側方突条のそれぞれにおける前記眼内レンズの押出方向の先端部が、何れも前記中間部に位置せしめられていることを、特徴とする。
本態様において、より好適には、中間部において底面の幅寸法が眼内レンズの外径寸法よりも小さな幅寸法とされた位置に、中央突条と側方突条の先端部が、設定される。これにより、眼内レンズを一層確実に山折状に変形させることが可能となる。しかも、本態様では、挿入筒部における中間部よりも先端側が、中央突条と側方突条の非形成領域とされる。これにより、中央突状と側方突条が挿入筒部の先端にまで存することによって、眼内レンズが不必要に変形せしめられたり、押圧力が増大して眼内レンズが損傷するおそれを軽減出来る。
本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れか一つの態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記導入部における前記底面の曲率半径が、前記天面の曲率半径よりも大きくされていることを、特徴とする。
本態様によれば、底面と天面の曲率が異ならされることから、導入部内での眼内レンズの不要な回転を抑えることが出来る。また、天面が底面よりも大きく湾曲せしめられていることから、導入部内の形状を山折とされた光学部形状に近づけることが出来て、余分なスペースの発生を抑えることが出来ると共に、余分なスペースへの眼内レンズの逃げも抑えることが出来て、眼内レンズの山折状態の変形をより確実に生ぜしめることが出来る。
なお、本態様において、好適には、本発明の第七の態様として、前記第六の態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記導入部における前記底面が平坦面とされている、即ち、底面の曲率半径が無限大とされている態様が採用され得る。このようにすれば、光学部の谷折方向の変形をより有効に防止することが出来て、山折の変形をより確実に生ぜしめることが出来る。
本発明の第八の態様は、前記第一乃至第七の何れか一つの態様に係る眼内レンズの挿入器具において、前記中央突条における前記眼内レンズの押出方向の後端部が、前記レンズ載置面まで延び出されていることを、特徴とする。
本態様によれば、眼内レンズをステージのレンズ載置面に載置した時点で、光学部後面の中央部分に中央突条を当接せしめることが出来る。これにより、眼内レンズを押し出しの初めから山折の状態とすることが出来て、山折の初期変形をより確実に生ぜしめることが出来る。それと共に、押し出しの途中から光学部を中央突条に接触させる場合のように、光学部が中央突条に引っ掛かるおそれも回避し得る。
本発明の第九の態様は、前記中央突条が、前記押出部材に接触することによって該押出部材を前記器具本体の軸方向に案内するようになっていることを、特徴とする。
本態様によれば、中央突条を巧く用いて、押出部材の案内機構を実現することが出来る。これにより、押出部材を器具本体の軸方向に安定して移動させることが出来て、眼内レンズの押し出しをより安定的に行なうことが出来る。そして、かかる押出部材の案内機構として中央突条を巧く利用することによって、部品点数の低減や器具本体の形状設計の容易化も図られる。
なお、本態様の具体的な構造としては、例えば、押出部材に中央突条と嵌まり合う凹溝を設ける等しても良いし、或いは、本発明の第十の態様として、前記中央突条として前記器具本体の軸直角方向で前記押出部材の両側に位置せしめられる一対のガイドレールが設けられており、該ガイドレールにおける前記眼内レンズの押出方向の先端部において、該ガイドレールの突出先端部における該器具本体の軸直角方向での離隔距離が、前記一対の側方突条の突出先端部における該器具本体の軸直角方向での離隔距離よりも小さくされている態様を採用する等しても良い。
このようにすれば、押出部材を一対のガイドレールで挟んで、器具本体の軸方向に案内することが出来る。そして、本態様からも明らかなように、本発明における中央突状は、複数の突状によって構成されていても良い。
本発明の一実施形態としての眼内レンズの挿入器具の上面図。 同挿入器具の側面図。 同挿入器具に収容される眼内レンズを示す正面モデル図。 図3のIV−IV断面に相当する断面モデル図。 図1に示した挿入器具におけるステージの上面図。 同挿入器具における挿入筒部の上面図。 同挿入筒部の側面図。 図6におけるA−A乃至C−C断面図。 図1に示した挿入器具における押出部材の上面図。 同押出部材の側面図。 同挿入器具への眼内レンズの収容状態を説明するための断面説明図。 図11のXII−XII断面に相当する断面説明図。 眼内レンズの変形状態を説明するための断面説明図。 眼内レンズのタッキング状態を説明するための断面説明図。 支持部の展張突出方向を説明するための説明図。 本発明の異なる態様を説明するための断面説明図。 本発明の更に異なる態様としての挿入器具を示す一部断面の上面図。 同挿入器具の要部拡大斜視図。
符号の説明
10:挿入器具、12:器具本体、14:プランジャ、16:眼内レンズ、18:光学部、20:支持部、22:光学部前面、24:光学部後面、34:ステージ、66:ノズル部、80:導入部、82:送出部、84:底面、86:天面、90:ガイドレール、92:サイドレール、112:レンズ押圧面
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1および図2に、本発明の一実施形態としての眼内レンズの挿入器具10を示す。挿入器具10は、全長に亘ってその内部が貫通せしめられて前後端縁部が開口せしめられた略筒形状を有する器具本体12の内部に後述する眼内レンズ16を収容せしめると共に、押出部材としてのプランジャ14が挿入されて構成されている。なお、以下の説明において、挿入器具10における前方とは、プランジャ14の押出方向(図1中、左方向)を言うものとし、上下方向とは、図2中の上下方向を言うものとする。更に、左右方向とは、挿入器具10の背面視における左右方向(図1中、上方が右、下方が左)を言うものとし、特に断りの無い限り、挿入器具10の幅方向とは左右方向を言うものとする。また、以下の説明において、後述する眼内における前方とは角膜側を言い、後方とは硝子体側を言うものとする。
図3および図4に、本実施形態における挿入器具10に収容される眼内レンズ16をモデル的に示す。眼内レンズ16は、従来公知の眼内レンズであって、光学特性を与える光学部18と、光学部18から外周側に突出せしめられた一対の支持部20を含んで構成されている。そして、光学部18が支持部20で支持されて、水晶体嚢内に位置決め状態で配されるようになっている。ここにおいて、光学部18は水晶体嚢内に配された状態で、嚢内の前面に位置せしめられる光学部前面22と、硝子体側に位置せしめられる光学部後面24を備えており、光学部前面22と光学部後面24の曲率は要求される光学特性等を考慮して適宜に設定される。かかる光学部18は、公知のように、例えばPHEMA(ポリヒドロキシエチルメタクリレート)などの変形容易な軟質材料から形成される。
また、一対の支持部20は細線形状とされており、光学部18の径方向で対向する外周部分から互いに反対方向に突出せしめられると共に、それぞれの突出先端部が、光学部18を互いに同方向に回り込んだ先端部分に位置せしめられた、前面視において逆S字形状とされている。更に、これら支持部20は、光学部18から離隔するに連れてレンズ前方に僅かに傾斜せしめられており、嚢内への収容状態で光学部後面24を嚢内面に押し付けて、眼内レンズの虹彩への癒着防止や後発白内障の抑止効果が図られるようになっている。ここにおいて、本実施形態における眼内レンズ16としては、支持部20が光学部18と異なる材料から形成された所謂スリーピース型の眼内レンズとされているが、本実施形態における挿入器具10は、支持部20が光学部18と同じ材料から形成された所謂ワンピース型の眼内レンズ等に採用することも勿論可能である。
一方、器具本体12は、略筒形状とされた本体筒部28を有している。本体筒部28の内部には、略矩形断面形状をもって軸方向に貫通する貫通孔30が形成されている。また、本体筒部28の後端部からやや前方の部位には、本体筒部28の延出方向と直交する向きに広がる板状部32が一体的に形成されている。
さらに、器具本体12における本体筒部28の前方には、ステージ34が形成されている。図5に、ステージ34を示す。ステージ34には、眼内レンズ16の光学部18の径寸法より僅かに大きな幅寸法をもって軸方向に延びる凹状溝36が形成されている。凹状溝36は、ステージ34への収容状態における眼内レンズ16の支持部20、20を含む最大幅寸法(図3における左右方向寸法)よりもやや大きな軸方向長さ寸法をもって形成されている。
ここにおいて、凹状溝36は上方に開口せしめられた開口部38を有する一方、その底面にはレンズ載置面40が形成されている。レンズ載置面40は、眼内レンズ16の最小幅寸法(図3における上下方向寸法)よりも僅かに大きな幅寸法を有すると共に、眼内レンズ16の最大幅寸法(図3における左右方向寸法)よりも大きな軸方向長さ寸法を有する平坦面とされている。なお、レンズ載置面40の高さ位置は、本体筒部28における貫通孔30の底面の高さ位置よりも上方に位置せしめられており、本体筒部28における貫通孔30の前方端縁部には、貫通孔30の底面から上方に延び出してレンズ載置面40の後方端縁部に接続する下壁部41(図2参照)が形成されている。このようにして、凹状溝36は貫通孔30と連通せしめられており、凹状溝36の幅寸法が貫通孔30の幅寸法と略等しくされている。また、レンズ載置面40には、眼内レンズ形状を有し、眼内レンズ16のステージ34への収容方向を示すモールド42が形成されている。かかるモールド42は、上面視において支持部の延出方向が眼内レンズ16が光学部前面22を上方に位置せしめた逆S字形状とされている。
そして、凹状溝36の側方(本実施形態においては、右側)には、蓋体としてのカバー部44が器具本体12と一体形成されている。カバー部44は、凹状溝36の軸方向寸法と略等しい軸方向寸法を有すると共に、凹状溝36の幅寸法よりもやや大きな幅寸法をもって形成されている。更に、カバー部44は、ステージ34の上端縁部が側方(本実施形態においては、右側)に延び出して形成された略薄板形状のヒンジ部46によって器具本体12と連結されている。ヒンジ部46は、幅方向略中央部分を器具本体12の軸方向に延びる屈曲部48において最も薄肉とされており、屈曲部48で折り曲げ可能とされている。これにより、カバー部44は、ヒンジ部46を折り曲げて凹状溝36に重ね合わされて、開口部38を覆蓋することが可能とされている。
さらに、カバー部44においてレンズ載置面40と対向せしめられる対向面50には、器具本体12の軸方向に延びる一対の左右案内板部52a,52bが突出して一体形成されている。これら左右案内板部52a,52bは凹状溝36の幅寸法よりもやや小さな対向面間距離をもって、カバー部44の軸方向の全体に亘って形成されている。なお、対向面50の外周縁部は、全周に亘ってやや厚肉に形成されており、左右案内板部52a,52bは、かかる対向面50の外周縁部よりも更に突出せしめられている。
また、対向面50における左右案内板部52a,52bの対向面間の略中央位置には、左右案内板部52a,52bと平行に器具本体12の軸方向に延びる中央案内板部54が一体形成されている。中央案内板部54は、厚肉に形成された対向面50の外周縁部から僅かに突出する高さ寸法とされており、対向面50の軸方向の全長に亘って外周縁部から延びるように一体形成されている。更に、対向面50の外周縁部と中央案内板部54の軸方向後端縁部との接続部位には、中央案内板部54を挟んで一対の案内突起56が形成されている。案内突起56は、略三角の断面形状をもって対向面50の外周縁部から突出せしめられて一体形成されており、その突出寸法は、左右案内板部52a,52bの突出寸法と略等しくされている。
また、カバー部44には、厚さ方向に貫通する注入孔58が適当な位置に適当な個数形成されており、かかる注入孔58を通じて、適当な潤滑剤を必要に応じて器具本体12内に注入出来るようになっている。
さらに、カバー部44におけるヒンジ部46と反対側の縁部には、係合片60が突出形成されている一方、ステージ34におけるカバー部44と反対側の開口端縁部には、カバー部44と反対側に突出する突出縁部62が形成されており、かかる突出縁部62における係合片60と対応する位置に、係合切欠64が形成されている。
さらに、ステージ34の前方で、器具本体12の軸方向先端部には、挿入筒部としてのノズル部66が一体形成されている。図6および図7に、ノズル部66を示す。ノズル部66は、全体としてステージ34側の基端部から延出方向(図6中、左方向)の先端部に行くに連れて次第に先細となる外形形状をもって形成されていると共に、延出方向の全長に亘って貫通する通孔68が形成されている。そして、通孔68における一方の端部がステージ34と連通する基端開口部70とされる一方、基端開口部70と反対側の端部が先端開口部72とされている。
特に本実施形態におけるノズル部66は、図6に示すように、ステージ34側から順に基端部74、中間部76、先端部78とされている。基端部74は、略一定の断面形状をもって軸方向に延びる形状とされている。一方、中間部76および先端部78は、軸直角方向の断面積が略一定の面積縮小率をもって先端部に行くに連れて次第に小さくなる先細形状とされている。ここにおいて、中間部76の軸方向長さあたりの面積縮小率は、先端部78の軸方向長さあたりの面積縮小率よりも大きくされており、ノズル部66の軸方向長さあたりの面積縮小率は、中間部76において最大とされる一方、先端部78においては面積縮小率が十分に小さくされて、略一定の断面形状をもってストレートに延び出されている。
また、通孔68には、レンズ載置面40から段差無く連続する底面84と、底面84の上方に対向位置せしめられた天面86が形成されている。そして、底面84の幅寸法は、基端部74においてステージ34におけるレンズ載置面40と等しく、眼内レンズ16の光学部18の外径寸法よりも僅かに大きな一定の幅寸法とされている一方、中間部76において、基端部74側から先端部78側に行くに連れて、光学部18の外径寸法よりも僅かに大きな幅寸法から小さな幅寸法まで次第に変化せしめられている。そして、本実施形態においては、先端部に行くに連れて幅寸法が次第に小さくなる通孔68において、幅寸法が眼内レンズ16の光学部18の外径寸法よりも大きい範囲が導入部80、小さい範囲が送出部82とされており、導入部80は、基端部74と、中間部76において通孔68の幅寸法が光学部18の外径寸法よりも大きい範囲を含んで形成されている。従って、眼内レンズ16は、非変形の自由状態で送出部82に入ることは困難とされており、送出部82に送り込まれた段階では光学部18が湾曲変形せしめられていることとなる。
さらに、図8に示すように、通孔68は、基端開口部70において半月形状又は鏡餅形状を有すると共に、先端開口部72に行くに連れて次第に略オーバル形状に変形せしめられている。これにより、導入部80において、器具本体12の軸直方向断面における底面84の曲率半径は、天面86の曲率半径よりも大きくされており、特に本実施形態においては、導入部80における底面84は曲率半径が無限大とされた平坦面とされている。なお、導入部80の先端部分における底面84には、軸方向前方に行くに連れて次第に上方に傾斜せしめられた傾斜面88が形成されており、通孔68の底面84は、傾斜面88を含んだ段差面とされている。一方、通孔68の天面86は、軸方向の全長に亘って段差の無い平坦面とされている。
かかる導入部80の底面84における幅方向中央部分には、天面86に向けて突出する中央突条としての一対のガイドレール90が形成されている。ガイドレール90は、所定寸法に亘って器具本体12の軸方向に直線状に延びる突条とされている。特に本実施形態におけるガイドレール90は、先端部が導入部80の先端部を僅かに超えて、傾斜面88の先端部に位置せしめられている。特に、ガイドレール90の先端部は、中間部76のレンズ押出方向においてその底面84の幅寸法が眼内レンズ16の光学部18の外径寸法よりも小さくなった位置にまで延びている。一方、ガイドレール90の後端部は、導入部80の後端部を越えてレンズ載置面40にまで延び出されており、後述する初期位置に位置せしめられたプランジャ14のレンズ押圧面112からレンズ押出方向で僅かに前方に位置せしめられている。なお、特に本実施形態においては、ガイドレール90の先端部は、傾斜面88が軸方向前方に行くに連れて次第に高くされることによって、先端部に行くに連れて底面84に次第に吸い込まれるようにして、底面84と等しい高さ位置となるようにされている。一方、ガイドレール90の後端部は、好適には、ガイドレール90の延出方向でレンズ載置面40から天面86に向けて次第に突出する傾斜面とされる。このようにすれば、プランジャ16のガイドレール90への引っ掛かりのおそれや、ガイドレール90の後端部がレンズ載置面40よりも前方に位置せしめられて、眼内レンズ16が押し出しの途中からガイドレール90に乗り上げる場合などの引っ掛かりのおそれを軽減出来る。
これら一対のガイドレール90は、底面84の幅方向中心を挟んで底面84の幅方向で所定距離を隔てて互いに略平行に形成されており、一対のガイドレール90の幅方向の離隔距離は、好適には、プランジャ14の後述する棒状部106の幅寸法と略等しくされ、本実施形態においては、棒状部106の幅寸法よりも僅かに小さくされている。これにより、本実施形態における一対のガイドレール90は、プランジャ14の押し込みに際して、器具本体12の軸直角方向で棒状部106の両側に位置せしめられるようになっている。更に、特に本実施形態においては、一対のガイドレール90は互いに略平行に形成されており、これら一対のガイドレール90における器具本体12の幅方向の離隔距離は、ガイドレール90の全長に亘って略一定とされている。
さらに、導入部80の天面86における幅方向の両端部には、それぞれ、底面84に向けて突出する一対の側方突条としてのサイドレール92が形成されている。サイドレール92は、所定寸法に亘って器具本体12の軸方向に直線状に延びる突条とされている。特に本実施形態におけるサイドレール92は、先端部が導入部80を僅かに超えて、ノズル部66の軸方向においてガイドレール90の先端部と略等しく位置せしめられている一方、後端部が導入部80の後端部となる基端開口部70に位置せしめられており、導入部80の天面86を含んで形成されている。また、特に本実施形態においては、サイドレール92の先端部は、先端に行くに連れて通孔68の内面に次第に吸い込まれるようにして、通孔68の内面と等しくされるようになっている。一方、サイドレール92の後端部は、好適には、サイドレール92の延出方向で天面86から底面84に向けて次第に突出する傾斜面とされる。このようにすれば、眼内レンズ16のサイドレール92への引っ掛かりのおそれを軽減出来る。更に、特に本実施形態においては、一対のサイドレール92は互いに略平行に形成されており、これら一対のサイドレール92における器具本体12の幅方向の離隔距離は、サイドレール92の全長に亘って略一定とされている。
ここにおいて、図4および図8に示すように、ガイドレール90の天面86への突出先端部94と、サイドレール92の底面84への突出先端部96の天面86と底面84の対向方向(即ち、上下方向で、図8中の上下方向)の離隔距離:Aは、少なくともガイドレール90とサイドレール92の器具本体12の軸方向の先端部において、眼内レンズ16における光学部前面22の外周縁部と光学部後面24の頂点とのレンズ光軸方向(図4中、上下方向)の離隔距離:Bよりも小さくされている。更に、一対のサイドレール92の突出先端部96における器具本体12の軸直角方向(図8中、左右方向)の離隔距離:Cは、少なくともサイドレール92の器具本体12の軸方向の先端部において、眼内レンズ16の光学部前面22の外径寸法:Dよりも小さくされている。且つ、特に本実施形態においては、中央突条が一対のガイドレール90で構成されており、一対のガイドレール90の突出先端部94における器具本体12の軸直角方向(図8中、左右方向)の離隔距離:Eは、少なくともガイドレール90の器具本体12の軸方向の先端部において、一対のサイドレール92の突出先端部96における器具本体12の軸直角方向の離隔距離:Cよりも小さくされている。そして、特に本実施形態においては、一対のガイドレール90および一対のサイドレール92がそれぞれ互いに略平行に形成されていることから、上記A<BおよびC<Eの関係がガイドレール90とサイドレール92の対向部分の全長に亘って設定されていると共に、C<Dの関係がサイドレール92の全長に亘って設定されている。
ここにおいて、ガイドレール90の突出先端部94と、サイドレール92の突出先端部96の上下方向の離隔距離:Aは、好適には、0.05mm≦A≦1.0mmに設定される。蓋し、かかる離隔距離:Aが0.05mmよりも小さいと、眼内レンズ16に及ぼされる当接圧が大きくなって、両サイドレール92への当接部分が互いに均等に折れ曲がり難くなるおそれがある一方、離隔距離:Aが1.0mmよりも大きいと、眼内レンズ16がサイドレール92に接触しないおそれがあるからである。
また、眼内レンズ16における光学部前面22の外周縁部と光学部後面24の頂点とのレンズ光軸方向の離隔距離:Bは、眼内レンズの規格における上下限値が適宜に採用可能であるが、好適には、0.1mm≦B≦1.2mmに設定される。蓋し、かかる離隔距離:Bが0.1mmよりも小さいと、眼内レンズ16の形状保持が困難になる一方、離隔距離:Bが1.2mmよりも大きいと、折り曲げが困難となるおそれがあるからである。
更にまた、一対のサイドレール92の突出先端部96における器具本体12の軸直角方向の離隔距離:Cは、好適には、3.0mm≦C≦6.4mmに設定される。蓋し、かかる離隔距離:Cが3.0mmよりも小さいと、眼内レンズ16の山折のためのスペースが小さくなって、通孔68内面に対する眼内レンズ16の摺動抵抗が大きくなるおそれがある一方、離隔距離:Cが6.4mmよりも大きいと、眼内レンズ16が両側のサイドレール92に接触しないおそれがあるからである。
また、眼内レンズ16の光学部前面22の外径寸法:Dは、眼内レンズの規格における上下限値が適宜に採用可能であるが、好適には、5.5mm≦D≦6.5mmに設定される。蓋し、光学部前面22の外径寸法:Dが5.5mmよりも小さいと、グレア等の問題が生じ易い一方、外径寸法:Dが6.5mmよりも大きいと、水晶体嚢に挿入するための切開創が大きくなるからである。
更にまた、一対のガイドレール90の突出先端部94における器具本体12の軸直角方向の離隔距離:Eは、好適には、0.5mm≦E≦4.0mmに設定される。蓋し、かかる離隔距離:Eが0.5mmよりも小さいと、一対のガイドレール90が実質的に底面84の幅方向中央に延びる一本の突条になってしまい、プランジャ14の進行の妨げになるおそれがある一方、離隔距離:Eが4.0mmよりも大きいと、眼内レンズ16の光学部後面24の中央部分から離れ過ぎて、光学部後面24の中央部分に上方への押圧力を及ぼせなくなるおそれがあるからである。
一方、図7に示したように、ノズル部66における先端部には先端開口部72が形成されており、先端開口部72は、器具本体12の軸方向で天面86が底面84よりも突出せしめられて、側面視においてノズル部66の中心軸:Lに直交する面:Mに対して傾斜した傾斜面とされている。特に本実施形態における先端開口部72には、略一定の傾斜角度を有する直線部98が天面86側に形成されている一方、底面84側には、直線部98から連続して、直線部98よりも大きい傾斜角度を有すると共にかかる傾斜角度が底面84に近づくに連れて次第に大きく変化せしめられた湾曲部100が形成されている。これにより、本実施形態における先端開口部72は、側面視においてノズル部66の外方に凸となる略湾曲形状とされている。但し、先端開口部72は、その側方視において、全体に亘って直線部分だけや曲線部分だけから構成されていても良いし、また、連続して次第に曲率が変化する曲線部分からなる形状等も採用可能である。
以上のように、本実施形態における器具本体12は、本体筒部28、ステージ34、カバー部44、およびノズル部66を備えた一体成形品とされている。なお、器具本体12は光透過性を有する部材で形成されており、ステージ34の開口部38がカバー部44で覆蓋せしめられた状態においても、カバー部44を通して、器具本体12に収容された眼内レンズ16が視認可能とされている。
そして、このような構造とされた器具本体12の後方から、押出部材としてのプランジャ14が貫通孔30に挿し入れられて、器具本体12に組み付けられている。図9および図10に、プランジャ14を示す。プランジャ14は、例えば器具本体12と同じ材料から形成されて、器具本体12の軸方向長さ寸法よりもやや大きな軸方向長さ寸法を有する略ロッド形状とされており、略円柱形状とされた作用部102と、略矩形ロッド形状とされた挿通部104が一体形成されている。
作用部102は、プランジャ14の中心軸上を延びる略円柱形状とされた棒状部106と、棒状部106の幅方向両側に広がる薄板状の扁平部108とを含んで構成されている。扁平部108は、棒状部106の後端部から挿通部104と等しい幅寸法をもって先端方向に向けて延び出すと共に、棒状部106の長さ方向略中間部分から、棒状部106の先端部からやや後方の部位に行くに連れて次第に幅寸法が小さくされた先鋭部110が形成されている。ここにおいて、先鋭部110の上面視形状は、ノズル部66の通孔68における中間部76の水平方向断面形状に沿う形状とされている。
棒状部106は略オーバル形状の一定の断面形状をもって軸方向にストレートに延びる形状とされており、棒状部106の先端面は、棒状部106の軸直角方向に広がるレンズ押圧面112とされている。かかるレンズ押圧面112は、ノズル部66における少なくとも先端部78において、底面84から天面86に亘る寸法をもって形成されている。更に、棒状部106の軸方向の先端部分には、切欠114が形成されている。本実施形態においては、切欠114は、棒状部106の上方に開口して棒状部106の軸直角方向の全体に亘る溝形状とされており、棒状部106の軸方向前方に位置する内周面は軸方向前方に行くに連れて上方に向かう傾斜面とされている一方、軸方向後方に位置する内周面は上方に立ち上がる垂直面とされている。
一方、挿通部104は、貫通孔30の軸方向寸法よりも僅かに大きな軸方向寸法をもって形成されている。かかる挿通部104は略全体が略H字状の横断面形状とされており、その幅寸法および高さ寸法が、貫通孔30の幅寸法および高さ寸法よりも僅かに小さくされている。また、挿通部104の後端縁部には、軸直角方向に広がる円板状の押圧板部116が一体形成されている。
さらに、挿通部104の軸方向中間部分からやや前方には、保持手段としての係止部118が形成されている。係止部118には、挿通部104の軸直方向に貫通する貫通孔内に突出すると共に、挿通部104の上方に向けて突出する爪部120が形成されている。そして、プランジャ14が器具本体12の本体筒部28に挿通された状態で、爪部120が本体筒部28の上面において厚さ方向に貫設された係止孔122と係合せしめられることによって、プランジャ14が、器具本体12に対する相対位置が位置決めされた挿通状態で保持されるようになっている。なお、爪部120と係止孔122の形成位置は、係合状態において、プランジャ14のレンズ押圧面112が、ステージ34内に収容された眼内レンズ16の光学部18から押出方向の後方に僅かに離隔して、切欠114が眼内レンズ16の押出方向の後方に位置せしめられた支持部20を下方から支持せしめる位置となるように設定されている。なお、係止部118や係止孔122は、例えば、挿入器具10の下面や側面に形成しても良い。
このような構造とされた眼内レンズの挿入器具10は、プランジャ14の先端部分が器具本体12の本体筒部28に後方から挿入されて、爪部120が係止孔122に係止せしめられた初期位置の状態で施術者に提供される。
そして、予めカバー部44が開放状態とされた乃至は施術者がカバー部44を開放したステージ34のレンズ載置面40に、眼内レンズ16が光学部後面24をレンズ載置面40に対向せしめた向きで載置される。その後、ヒンジ部46が屈曲せしめられて、カバー部44によってステージ34の開口部38が覆蓋せしめられる。これにより、係合片60が係合切欠64に係合せしめられて、カバー部44が閉状態に維持されると共に、図11および図12にモデル的に示すように、眼内レンズ16が器具本体12内に収容状態でセットされる。なお、図12においては、眼内レンズ16の支持部20を省略して示す。
かかるレンズ載置面40への載置状態において、光学部18は、初期位置に設定されたプランジャ14のレンズ押圧面112から押出方向の前方に僅かに離隔して位置せしめられると共に、押出方向の後方に位置する支持部20が、切欠114に収容されて切欠114の底面によって支持されるようになっている。また、凹状溝36の幅寸法が眼内レンズ16における光学部18の径寸法より僅かに大きい程度とされていることから、レンズ載置面40上での眼内レンズ16の周方向の回転も阻止されるようになっている。更に、特に本実施形態においては、ガイドレール90がレンズ載置面40まで延び出されていることによって、レンズ載置面40への載置状態で、眼内レンズ16の光学部後面24の中央部分が、ガイドレール90に接触せしめられるようになっている。
なお、カバー部44の閉状態で、必要に応じて、適当な潤滑剤が注入孔58を通じてステージ34やノズル部66の内部に注入される。但し、潤滑剤の注入は、例えば、ノズル部66の先端開口部72から注入したり、カバー部44の開状態でステージ34の開口部38から注入したり、或いは、一旦プランジャ14を器具本体12から引き抜いて、貫通孔30の後端の開口部から注入するなどしても良い。
続いて、眼組織に設けた切開創にノズル部66の先端開口部72を挿入する。ここにおいて、本実施形態においては、先端開口部72が斜めの開口形状とされていることから、切開創への挿入を容易に行なうことが出来る。
そして、切開創へのノズル部66の挿入状態を維持しつつ、プランジャ14の押圧板部116を器具本体12側に押し込む。これにより、レンズ載置面40に載置された眼内レンズ16における光学部18の外周部分の中央部分に、プランジャ14のレンズ押圧面112が当接せしめられて、プランジャ14によって眼内レンズ14が基端開口部70に向けて案内される。ここにおいて、眼内レンズ16においてプランジャ14側に位置する支持部20は、プランジャ14の切欠114内に載置されていることから、プランジャ14のレンズ押圧面112は光学部18の外周面と押出方向で直接に対向せしめられており、レンズ押圧面112を光学部18に当接せしめるに際して、支持部20を巻き込むおそれも回避されている。
なお、特に本実施形態では、切欠114が、プランジャ14の上面を略軸直角方向に延びる一つの凹溝形状とされていると共に、そのプランジャ14の押出方向前方側の溝壁面が、凹溝の開口側に向かって拡開する傾斜面とされている。これにより、眼内レンズ16の支持部20を凹溝である切欠114に対して容易且つ確実に入れることが出来るようになっている。更に、凹溝形状とされた切欠114におけるプランジャ14の押出方向後方側の溝壁面は、溝の開口側に向かって溝底面から略垂直に立ち上がる垂直面とされていることから、切欠114に入り込んだ支持部20が、プランジャ14の押し出し操作に際しても、凹溝(切欠114)の前方側の傾斜面で切欠114内に確実に導き入れられた後、凹溝(切欠114)からの外れ出しが効果的に防止されて、凹溝(切欠114)内に入り込んだ状態に安定して保持され得るようになっている。
そして、プランジャ14の押圧板部116が器具本体12に向けて押し込まれることによって、爪部120と係止孔122との係合状態が解除されて、レンズ押圧面112が光学部18の外周面の中央部分に当接せしめられる。そこにおいて、プランジャ14の棒状部106は、カバー部44に形成された案内突起56、56で器具本体12の軸直角方向の両側から挟まれることによって左右方向の過大変位が制限されると共に、中央案内板部54が当接せしめられることによって上方への過大変位が制限されている。これにより、棒状部106を器具本体12の軸方向に安定して移動せしめることが出来る。更に、特に本実施形態においては、図13(a)に仮想線で示すように、棒状部106が一対のガイドレール90でも器具本体12の軸直角方向の両側から接触せしめられて器具本体12の軸方向に案内されることによって、棒状部106の器具本体12の軸方向の変位がより安定して行なわれるようにされている。
また、カバー部44に設けられた中央案内板部54および左右案内板部52a,52bがカバー部44の閉状態でレンズ載置面40に向けて突出せしめられることから、眼内レンズ16の上方への過大な変位も制限されており、眼内レンズ16を基端開口部70内に滑らかに案内することが可能とされている。
そして、基端開口部70を通じて導入部80に送り込まれた眼内レンズ16は、図13(a)にモデル的に示すように、光学部後面24の中央部分が底面84から突出せしめられたガイドレール90に接触せしめられると共に、光学部前面22において押出方向に直交する方向の両側端部に、天面86から突出せしめられたサイドレール92がそれぞれ接触せしめられる。これにより、光学部後面24の中央部分には天面86に向かう応力が及ぼされる一方、光学部前面22において押出方向に直交する方向の両側端部には、底面84に向かう応力が及ぼされる。その結果、眼内レンズ16の光学部18は、光学部前面22が天面86に向けて凸となる山折状態に変形せしめられる。
そこにおいて、導入部80において、天面86が湾曲面とされる一方、底面84が天面86よりも曲率の大きな、特に本実施形態においては曲率が無限大の平坦面とされている。これにより、導入部80における通孔68の軸直方向断面形状が、山折状態とされた眼内レンズ16の形状に近づけられて、余剰スペースの形成が可及的に抑えられており、眼内レンズ16の余剰スペースへの逃げを抑えると共に、眼内レンズ16を通孔68の断面形状に倣わせることが出来て、より確実に山折変形を生ぜしめることが可能とされている。
加えて、本実施形態においては、ガイドレール90はレンズ載置面40にまで延び出されており、レンズ載置面40に載置した時点から、ガイドレール90と光学部後面24の中央部が互いに接触状態とされている。これにより、導入部80に送り込まれる前に、光学部18に対して予め適度の山折変形を生ぜしめることが可能とされており、導入部80に送り込まれた際のサイドレール92との接触および山折変形がより確実に生ぜしめられるようになっている。
そして、導入部80で山折状態の初期変形が及ぼされた眼内レンズ16は、送出部82を通じてより小さく変形せしめられつつ、先端開口部72に向けて送り出される。ここにおいて、プランジャ14の先端部が中間部76に差し掛かると、プランジャ14の先端部が底面84に形成された傾斜面88に当接せしめられることによって、プランジャ14を通じて施術者に節度感が与えられる。これにより、プランジャ14の先端部が中間部76に差し掛かったこと、換言すれば、眼内レンズ16の湾曲変形が開始されたことを施術者に知らせることが可能とされている。
そして、導入部80で山折状態の初期変形が及ぼされた眼内レンズ16は、図13(b)にモデル的に示すように、中間部76を通じて、丸め込まれるようにしてより小さく変形せしめられる。そこにおいて、光学部18は通孔68の内面形状に沿って変形せしめられ、山折状態が更に進められて、光学部前面22が天面86に当接せしめられた状態で丸められる。そして、先端部に行くに連れて次第に略オーバル形状とされた通孔68に従って、光学部18は、図13(c)にモデル的に示すように、ノズル部66の先端部78において、略オーバル形状に小さく丸められる。
そこにおいて、眼内レンズ16の押出方向で前方に位置する支持部20は、光学部18が通孔68の内面形状に従って丸められるのに伴って、丸められた光学部18の内部に入り込まされる。これにより、図14にモデル的に示すように、通孔68内の眼内レンズ16に、タッキング状態が発現せしめられる。
特に本実施形態においては、ガイドレール90およびサイドレール92が導入部80を僅かに超える位置で終端せしめられており、送出部82は略全体がガイドレール90およびサイドレール92の非形成領域とされている。即ち、ガイドレール90およびサイドレール92は、眼内レンズ16に山折の初期変形を与えれば足りる。そこにおいて、本実施形態によれば、ガイドレール90およびサイドレール92を送出部82において非形成とすることによって、眼内レンズ16に必要以上の応力が及ぼされることを回避して、レンズ損傷のおそれを軽減出来ると共に、眼内レンズ16の押出しをより円滑に行なえるようになっている。
更にまた、図14にモデル的に示したように、プランジャ14のレンズ押圧面112は、少なくともノズル部66の先端部78において、底面84から天面86に亘る寸法をもって形成されている。これにより、山折とされることによって、光学部18におけるレンズ押圧面112との接触部位が底面84から浮き上げられて、特に先端部78においてはレンズ押圧面112との接触部位が天面86近くに達した場合でも、レンズ押圧面112と光学部18との当接状態を安定して維持することが出来て、山折状態でも眼内レンズ16の押し出しを確実に行なうことが可能とされている。但し、このことから明らかなように、レンズ押圧面112は、底面84に載置された光学部18の外周端面と、山折状とされて天面86側に位置せしめられた光学部18の外周端面とを、何れも安定して押圧し得るものであれば良く、底面84天面86との間には、光学部18の外周縁部の厚さ寸法よりも小さな程度の隙間が存在していても差し支えない。
そして、眼内レンズ16は、かかるタッキング状態を維持しつつ、ノズル部66の先端開口部72まで送り込まれる。そこにおいて、先端開口部72が斜め形状とされていることから、眼内レンズ16の変形状態、即ち、本実施形態によればタッキング状態をより長く維持しつつ、少しずつ先端開口部72から露出させることが出来る。これにより、眼内レンズ16をタッキング状態で器具本体12から押し出して嚢内に挿入することが可能とされており、光学部18に先行する支持部20の嚢内への接触を抑えることによって、これに伴う眼内レンズ16の反転のおそれを低減することが出来る。
また、喩え先端開口部72からの露出に際して支持部20が光学部18よりも先に展張突出した場合でも、図15(a) にモデル的に示すように、山折のタッキング状態では、支持部20の先端部は、挿入器具10の上方となる光学部前面22側に向かって展張突出する。一方、図15(b)にモデル的に示すように、谷折のタッキング状態では、支持部20の先端部は、挿入器具10の下方となる光学部後面24側に向かって展張突出する。従って、山折のタッキング状態とすることによって、支持部20が光学部18よりも先に展張突出した場合でも、支持部20は、谷折のタッキング状態からの展張突出に比して、より確実に本来当接すべき水晶体嚢の前面側(嚢内前面)に当接することとなり、眼内レンズ16の位置決めへの悪影響が回避され易い。それと共に、山折のタッキング状態から展張突出する支持部20の先端部は、レンズ前面側の面を進行方向前方に向けて展張突出する。一方、谷折のタッキング状態から展張突出する支持部20の先端部は、レンズ後面側の面を進行方向前方に向けて展張突出する。従って、支持部20の先端部は、山折のタッキング状態から展張突出せしめられることによって、谷折のタッキング状態に比して、水晶体嚢の前面側に、本来当接すべきレンズ前面側の面をより確実に当接せしめることが出来る。そして、正規位置で接触せしめられた支持部20に倣って光学部18が展張することによって、光学部18を谷折状態に比してより確実に正規位置に展張せしめることが出来る。
このように、本実施形態における眼内レンズの挿入器具10を用いれば、眼内レンズ16に山折の初期変形をより確実に生ぜしめることによって、タッキング状態をより確実に生ぜしめることが可能となり、かかるタッキング状態で眼内レンズ16を嚢内に挿入することによって、眼内レンズ16の光学部前面22と光学部後面24を嚢内の正規位置により確実に配することが出来る。その結果、施術者が予測したレンズ反転量だけ挿入器具10を回転したりする作業も不要とすることが出来て、眼内レンズ16の挿入をより容易且つ確実に行なうことが可能とされる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図中に、前記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
例えば、ガイドレール90やサイドレール92の長さ寸法や端位置は適宜に設定可能である。例えば、前記実施形態では、ガイドレール90およびサイドレール92の先端部が何れも導入部80からレンズ押出方向前方側に僅かに突出すると共に、ガイドレール90の後端部が導入部80からレンズ押出方向後方側に突出してレンズ載置面40上に位置していたが、かかる態様に限定されるものでない。より具体的に例示すると、ガイドレール90およびサイドレール92の両方又は何れか一方の先端部および後端部を導入部80内に位置させて、ガイドレール90およびサイドレール92の少なくとも一方を導入部80内のみに形成する等しても良いし、サイドレール92の後端部を導入部80から突出せしめる等しても良い。
また、前記実施形態においては、一対のガイドレール90および一対のサイドレール92それぞれが互いに略平行に形成されており、互いの離隔距離が長さ方向の略全体に亘って略一定とされていたが、 これら離隔距離が長さ方向で変化せしめられていても良く、例えばノズル部66における中間部76の先細形状に合わせて、離隔距離が先端部で僅かに小さくされる等しても良い。従って、例えばガイドレール90とサイドレール92の上下方向での離隔距離を、押出方向の後端部においては、光学部前面22の外周縁部と光学部後面24の頂点のレンズ光軸方向での離隔距離:Bよりも大きくしておく等しても良い。このようにすれば、これら両レール90、92の間に光学部18をより滑らかに案内することが出来る。また、これらガイドレール90やサイドレール92の突出高さは、長さ方向に変化させても良い。
さらに、中央突条と側方突条の本数も限定されない。例えば前記実施形態においては、一対のガイドレール90によって中央突条が形成されていたが、例えば図16にモデル的に示すように、底面84の幅方向中央部分を延びる一本のガイドレール90で中央突条を形成しても良い。更には、同じく図16にモデル的に示すように、一方の側方突条を複数のサイドレール92で形成する等しても良い。そこにおいて、好適には、サイドレール92の天面86から底面84への突出寸法が、天面86の幅方向端部に近いもの程大きくされる。このようにすれば、眼内レンズ16に対してより効果的に山折変形を生ぜしめる応力を及ぼすことが出来る。
また、前記実施形態においては、一対のガイドレール90によってプランジャ14を軸方向に案内する押出部材の案内機構が構成されおり、かかる案内機構は必ずしも必要ではないが、案内機構の具体的形状も前記実施形態に限定されるものではない。例えば図16にモデル的に示したように、中央突条として底面84の幅方向中央部分を延びる一本のガイドレール90を形成すると共に、図示しないプランジャの下面にこれと嵌まり合う凹溝を形成することによって、かかる凹溝とガイドレール90との案内作用でプランジャを軸方向に案内する等しても良い。
なお、前記実施形態においては、眼内レンズの挿入器具として、施術時に別途用意された眼内レンズを器具本体内に収容するタイプの挿入器具を例示したが、本発明は、例えば図17および図18にモデル的に示すような、予め眼内レンズの収容状態で提供される所謂プリセットタイプの挿入器具にも勿論適用可能である。なお、図17においては、カバー部44を省略して図示し、図18においては、後述する担持部材204を取り外した状態を図示する。図17および図18に示す眼内レンズの挿入器具200には、レンズ載置面40の適当な箇所に器具本体12を貫通する貫通孔202が形成されており、器具本体12に対してレンズ載置面40と反対側から担持部材204が取り外し可能に組み付けられている。かかる担持部材204には眼内レンズ16を支持する担持部206が設けられており、器具本体12への組み付け状態で、担持部206が貫通孔202を通じてレンズ載置面40の上方に突出せしめられるようになっている。なお、担持部材204は、例えば担持部206に設けられた爪部がレンズ載置面40に係合せしめられることによって、器具本体12への組付状態が維持されるようになっている。
このような構造とされた挿入器具200は、器具本体12に担持部材204を組み付けて、レンズ載置面40上に突出せしめられた担持部206で眼内レンズ16を担持すると共にカバー部44を閉状態とした眼内レンズ16の収容状態で施術者に提供される。そして、施術時には、担持部材204を器具本体12から取り外すことによって、担持部206がレンズ載置面40上から取り除かれて、眼内レンズ16がレンズ載置面40上に載置されるようになっている。そこにおいて、本態様によれば、予め光学部後面24がレンズ載置面40と対向する正規位置で眼内レンズ16を担持部材204にセットしておけば、施術時に前後面を反対にしてステージ34にセットしてしまう誤操作も防止することが出来る。
また、特に本態様における挿入器具200は、前記実施形態に比して、ガイドレール90が更に後方に延び出されており、初期位置とされたプランジャ14の先端部の下方にまで延び出されている。これにより、本態様によれば、プランジャ14を押込操作の最初からガイドレール90によって器具本体12の軸方向に案内することが出来て、プランジャ14の押し出しをより安定的に行なうことも可能とされている。
なお、本発明の有効性を検証するために、前記実施形態に従う構造とされた実施例としての挿入器具と、側方突条を非形成としてその他の構造は実施例と等しい比較例としての挿入器具を用意し、これら実施例と比較例のそれぞれについて、パワー=+6.0D、光学部前面の曲率半径=略50mm、光学部後面の曲率半径=略70mmの眼内レンズの押出しを行い、眼内レンズの変形方向について観察した。その結果、比較例においては、30例中2例が谷折変形せしめられ、1例は山折と谷折が共存するS字折変形とされたのに対して、実施例においては、30例全てが山折変形せしめられた。これにより、本発明によれば、眼内レンズの山折変形がより確実に生ぜしめられることが確認された。

Claims (10)

  1. 眼内レンズを収容する略筒形状を有する器具本体と、該器具本体の軸方向の後方から挿入されて該器具本体に組み付けられる押出部材を備えると共に、
    該器具本体の軸方向中間部分には該眼内レンズを載置するステージが設けられている一方、該ステージより軸方向先端側には先細形状の挿入筒部が設けられており、
    該ステージに載置された該眼内レンズを該押出部材で該器具本体の軸方向前方に移動させて、該挿入筒部を通じて小さく変形せしめて押し出すことにより眼内に挿入する眼内レンズの挿入器具において、
    前記挿入筒部には、該ステージにおけるレンズ載置面から連続する底面と、該底面と対向位置せしめられた天面が設けられており、
    該挿入筒部において該ステージ側の導入部の該底面における該器具本体の軸直角方向の中央部分には、該器具本体の軸方向に延びると共に該天面に向けて突出せしめられて、該導入部に送り込まれた前記眼内レンズの光学部後面の中央部分に接触する中央突条が設けられている一方、
    該導入部の該天面における該器具本体の軸直角方向の両端部分には、該器具本体の軸方向に延びると共に該底面に向けて突出せしめられて、該導入部に送り込まれた該眼内レンズの光学部前面の両側端部に接触せしめられる一対の側方突条が設けられており、更に、
    前記押出部材の軸方向先端面に形成されたレンズ押圧面が、該挿入筒部の先端部における該底面と該天面に亘る寸法をもって形成されている
    ことを特徴とする眼内レンズの挿入器具。
  2. 前記挿入筒部の先端開口端面が、前記天面が前記器具本体の軸方向で前記底面よりも突出せしめられた傾斜面とされている請求項1に記載の眼内レンズの挿入器具。
  3. 前記一対の側方突条の突出先端部における前記器具本体の軸直角方向での離隔距離が、該側方突条における前記眼内レンズの押出方向の先端部において該眼内レンズの光学部前面の外径寸法よりも小さくされていると共に、
    前記中央突条と該側方突条における前記天面と該底面との対向方向での離隔距離が、該中央突条における該眼内レンズの押出方向の先端部において該眼内レンズの光学部前面の外周縁部と光学部後面の頂点までのレンズ光軸方向での離隔距離よりも小さくされている請求項1又は2に記載の眼内レンズの挿入器具。
  4. 前記挿入筒部における軸方向長さあたりの面積縮小率が軸方向で異ならされて、該挿入筒部における軸方向中間部分において面積縮小率が最も大きな中間部が形成されており、該中間部における前記底面の幅寸法が前記眼内レンズの外径寸法よりも大きな幅寸法から小さな幅寸法に至るまで次第に変化せしめられていると共に、該中間部における幅寸法の大なる側の軸方向端部から前記中央突条と前記一対の側方突条がそれぞれ軸方向に延びて形成されており、該中間部の一部を含んで前記導入部が構成されている請求項1乃至3の何れか一項に記載の眼内レンズの挿入器具。
  5. 前記中央突条及び前記側方突条のそれぞれにおける前記眼内レンズの押出方向の先端部が、何れも前記中間部に位置せしめられている請求項4に記載の眼内レンズの挿入器具。
  6. 前記導入部における前記底面の曲率半径が、前記天面の曲率半径よりも大きくされている請求項1乃至5の何れか一項に記載の眼内レンズの挿入器具。
  7. 前記導入部における前記底面が平坦面とされている請求項6に記載の眼内レンズの挿入器具。
  8. 前記中央突条における前記眼内レンズの押出方向の後端部が、前記レンズ載置面まで延び出されている請求項1乃至7の何れか一項に記載の眼内レンズの挿入器具。
  9. 前記中央突条が、前記押出部材に接触することによって該押出部材を前記器具本体の軸方向に案内するようになっている請求項1乃至8の何れか一つに記載の眼内レンズの挿入器具。
  10. 前記中央突条として前記器具本体の軸直角方向で前記押出部材の両側に位置せしめられる一対のガイドレールが設けられており、該ガイドレールにおける前記眼内レンズの押出方向の先端部において、該ガイドレールの突出先端部における該器具本体の軸直角方向での離隔距離が、前記一対の側方突条の突出先端部における該器具本体の軸直角方向での離隔距離よりも小さくされている請求項9に記載の眼内レンズの挿入器具。
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