JPH10243952A - 変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具 - Google Patents

変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具

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JPH10243952A
JPH10243952A JP5350397A JP5350397A JPH10243952A JP H10243952 A JPH10243952 A JP H10243952A JP 5350397 A JP5350397 A JP 5350397A JP 5350397 A JP5350397 A JP 5350397A JP H10243952 A JPH10243952 A JP H10243952A
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JP
Japan
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lens
opening
deformable intraocular
holding member
intraocular lens
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JP5350397A
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Toshiichi Kikuchi
敏一 菊池
Toshiyuki Nakajima
敏之 中島
Kenichi Kobayashi
研一 小林
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Canon Staar Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変形可能な眼内挿入用レンズを小さく変形さ
せて、包持部材5の設置部7に設置することが操作性よ
くできるようにした挿入器具を提供する。 【解決手段】 挿入器具の本体10に設けた包持部材5
の設置部7に開閉機構6a,6bを設け、包持部材5と
本体10とにホルダー8を嵌め、開閉機構6a,6bを
開いた状態で、光学部に記憶特性がある変形可能な眼内
挿入用レンズを設置部7に位置決めして設置し、ホルダ
ー8を後退させて例えば白内障治療用の眼内レンズ1等
を小さく変形させ、包持部材5に設けた挿入筒15の先
端部を眼球に設けた切開開口に挿入し、本体10に嵌め
てある押出し軸13を前進させ、眼内に眼内挿入用レン
ズを押出すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、白内障で水晶体
を摘出した後に、水晶体の代わりに挿入される変形可能
な眼内レンズや、視力補正のみを目的として眼内に挿入
される変形可能な視力補正用レンズ等の変形可能な眼内
挿入用レンズを眼内に挿入するための挿入器具に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】1949年リドレイ(Ridley)が白内障
手術の際に白濁した水晶体の代わりに人工の水晶体、即
ち眼内レンズを初めて人眼に移植して以来、白内障の治
療として眼内レンズを移植することは広く行われてき
た。この初めての眼内レンズはポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)を光学部の材料とした眼内レンズで、白
内障手術後の眼内レンズ移植に伴う合併症については多
くの眼科医が関心を示し、それらの問題について取り組
み、その多くは解決がなされてきたものの、硬質な材料
を光学部に用いるという本質的な問題により、この眼内
レンズを移植するための切開創は光学部の直径より幾分
か大きめの寸法が必要となるために、眼球に作成する切
開創は大きくなり、手術後の乱視が増大するといった問
題が解決できない状況にあった。
【0003】また、前述の問題の一因には手術方法も挙
げられた。即ち、元来の白内障水晶体摘出術は、水晶体
をそのままの形態で取り除く白内障嚢外摘出術(ECC
E)で行われており、この手術方法では約10mmの切開
創が必要であり、やはり手術後の乱視を増大させるとい
った問題があった。この様な手術後の乱視を招く手術方
法に対して、超音波水晶体乳化吸引装置を用いた超音波
水晶体乳化吸引術(PEA)が近年出現している。これ
は、白濁した水晶体を、筒状の超音波チップを用いて、
超音波で水晶体を破砕して乳化・吸引することにより、
水晶体を摘出する方法で、この方法によれば眼球に作成
する切開創は、筒状の超音波チップを挿入するためだけ
の寸法となり、その切開創は約3mm〜4mmで水晶体摘出
が可能となる。
【0004】従って、白内障の際の白濁した水晶体を摘
出する手術は、手術後の乱視軽減を図る小さな切開創で
手術が可能な状況にはあるが、人眼の水晶体に代わる眼
内レンズを移植する眼内レンズ挿入術においては、眼内
レンズの光学部が硬質な材料で構成されるという本質的
な問題により、眼内レンズを挿入するには光学部直径よ
り幾分か大きな切開寸法、標準的な光学部直径6.0mmに
対する切開創としてはおよそ6.5mm以上の切開創が必要
となるため、超音波水晶体乳化吸引術により小さな切開
創から白濁した水晶体を摘出しても、眼内レンズを挿入
するためには小さな切開創を広げなければならず、大き
な切開創が原因となる手術後の乱視という問題は解決さ
れない状況にあった。このような状況に対しては、手術
後の乱視軽減を目的として、切開創を小さくするための
眼内レンズの改良、即ち短径を切開創の方向に向け挿入
する楕円型光学部の眼内レンズや、光学部直径を小さく
した小径光学部の眼内レンズが出現したが、光学部が硬
質という本質的な問題点は残されたままで、この場合の
切開創はおよそ5.5mm程度とわずか1mm程度を小さくす
るにとどまった。
【0005】しかし、更に改良が重ねられ、前記の本質
的な問題点に対応する新しい眼内レンズが近年用いられ
るようになってきた。これは、特開昭 58-146346号公報
に示されているように、眼球に作成した小さな切開創か
ら挿入可能な、少なくとも光学部が所定の記憶特性を有
する変形可能な弾性体を用いた眼内レンズまたは少なく
とも光学部が所定の記憶特性を有する弾性体を用い、光
学部を眼内で支える異なった材質等異種部材からなる支
持部を有する変形可能な眼内レンズの出現と、特開昭 5
8-146346号、特開平4-212350号、特開平5-103803号、特
開平5-103808号、特開平5-103809号、特開平 7-23990号
の各公報に示されているように、変形可能な眼内レンズ
の光学部を圧縮したり、巻いたり、折曲げたり、伸ばし
たり、折畳んだりして変形させることで、変形前の大き
な形状から小さな形状にした上、眼球に作成した小さな
切開創からの挿入を可能とする挿入器具の出現である。
これらの変形可能な眼内レンズとその挿入器具により、
眼内レンズ挿入術も小さな切開創で可能となり、手術後
の乱視を軽減する小さな切開創での白内障手術が水晶体
摘出から眼内レンズ挿入にわたり可能となった。
【0006】即ち、図22に示すように変形可能な眼内
レンズ1として、所定の記憶特性を有する変形可能な弾
性体で形成した円形の光学部2の外周部に、光学部2と
異なった材質等異種の可撓性材料で形成した1対の支持
部3の基部3aを埋込み固着し、支持部3の線状の突出
部3bを湾曲させ、2つの支持部3を対称形に配置し、
光学部2の外周部に基部3aの埋込み部分を補強する突
起2aをそれぞれ設けたものや、図23に示すように、
前記突起2aをなくした以外、図21と同様な構成にし
たものがあった。また、図24に示すように、図22の
光学部2と同様な所定の記憶特性を有する材料によって
眼内レンズの全体を構成し、円形の光学部2の外周から
一体に、光学部2を支える厚さが薄い板状の前,後2つ
の支持部4を相対向させて突出させたものもあった。そ
して、図22,図23,図24に示すものなど、光学部
2と支持部3または支持部4とからなり少なくとも光学
部2が所定の記憶特性を有する変形可能な眼内レンズ1
を大きな形状から小さな形状に2つ折り状にするなど折
畳んで変形させ、円筒状などに形成した挿入筒に通して
眼球に作成した切開創から眼内レンズを眼内に挿入する
には、例えば特開平 7-23991号公報に示された挿入器具
などを用いている。
【0007】前記挿入器具を用いて、変形可能な眼内レ
ンズを小さな切開創から挿入するには、挿入器具の包持
部材の開閉機構を開いてレンズ設置部に眼内レンズを入
れ、開閉機構を閉じることで、レンズ設置部に入れた眼
内レンズを変形前の大きな形状から小さい形状に変形さ
せ、器具本体に取り付けた係止部材をレンズ設置部側に
移動させて開閉機構を閉状態に係止することにより、設
置部内に眼内レンズを設置する。その後、挿入器具の押
出し機構の操作によって、押出し軸を前進させ、設置部
内の眼内レンズを押出し、設置部の先端側に連なる挿入
筒内を通して、切開創に挿入した前記挿入筒の先端から
眼内に眼内レンズを挿入させている。
【0008】また、これらの挿入器具が改良され、図1
8(a),(b)、図19に示すように開閉機構6を開
いた際に内側に形成される設置部に溝13を設けた挿入
器具も出現している。前記溝は、変形可能な眼内レンズ
を設置する際に固定するために形成されており、前記溝
の挿入筒側は挿入筒15の内径とほぼ同等の円弧形状に
収束している。これらの挿入器具の開閉機構6を閉じ、
係止部材14によって係止した状態を図20の(a),
(b)、図21に示す。
【0009】また、近年では前記の白内障治療を目的と
して行われてきた眼内レンズ挿入技術の応用として、視
力補正のみを目的とした眼内へのレンズ挿入が行われて
いる。このような眼内に挿入される視力補正用レンズも
眼内レンズと同様に小切開に対応することを目的とし
て、少なくとも光学部が所定の記憶特性を有する変形可
能な弾性体を用いたものが出現している。そして、この
眼内に挿入される変形可能な視力補正用レンズを小さな
切開創からの挿入に際しても前記挿入器具を用いること
が可能である。即ち、前記挿入器具は白内障治療用の変
形可能な眼内レンズや、眼内に挿入される変形可能な視
力補正用レンズ等の変形可能な眼内挿入用レンズの眼内
への挿入に際して、小さな切開創からの挿入を可能にし
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術に示すような、少なくとも光学部が所定の記憶
特性を有する変形可能な弾性体を用いた変形可能な眼内
挿入用レンズ、または少なくとも光学部が所定の記憶特
性を有する変形可能な弾性体を用い、光学部を眼内で支
える異種部材から成る変形可能な眼内挿入用レンズを、
変形前の大きな形状から小さな形状に変形させた上、ノ
ズル(円筒)形状をした挿入筒の先端部を介して眼球に
作成した小さな切開創から変形可能な眼内挿入用レンズ
を眼内に挿入する前記の挿入器具には、次のような問題
点があった。
【0011】前記の挿入器具を用いて、変形可能な眼内
挿入用レンズを変形させて小さな切開創から挿入するに
は、挿入器具の包持部材5の開閉機構6を開いてレンズ
の設置部7に変形可能な眼内挿入用レンズを設置した
後、前記開閉機構6を閉じることにより形成される包合
部の内部に変形可能な眼内挿入用レンズを変形前の大き
な形状から小さい形状に変形させて保持する。そして、
挿入器具の本体10に取り付けた係止部材14を設置部
7側に移動させて開閉機構6を閉状態に係止した後、挿
入器具の押出し軸11を前方へ送ることにより、包合部
の内部に設置された変形可能な眼内挿入用レンズが前方
へ押し出され、包合部の先端に設けられた眼球に作成し
た小さな切開創からの挿入が可能なノズル形状の挿入筒
の内部を通過して先端部より眼内に挿入される。
【0012】従って、このような挿入器具にあっては、
変形可能な眼内挿入用レンズの挿入に際して、変形可能
な眼内挿入用レンズを設置部に設置した後、開閉機構を
閉じる操作と、開閉機構を閉じることによって形成され
る包合部の内部に小さな形状に変形された変形可能な眼
内挿入用レンズを保持することを目的として係止部材を
レンズの設置部側に移動させ、開閉機構を閉状態に係止
する操作の各々独立した2つの操作が必要であった。ま
た、これらの操作は、開閉機構を閉じる操作を行った
後、包合部の内部から変形された変形可能な眼内挿入用
レンズが飛び出さないように、閉じた状態を維持しなが
ら係止部材を移動させて開閉機構を係止することが必要
であった。即ち、各々独立した2つの操作を注意深く行
う必要があり、操作性が非常に煩雑であるという問題点
があった。
【0013】この発明は、前述した問題点を解決して、
変形可能な眼内挿入用レンズを小さい形状に変形させて
包持部材の設置部に設置することが、操作性よく容易に
できる、変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具の提供
を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、少な
くとも光学部が所定の記憶特性を有する弾性体を用いた
変形可能な眼内挿入用レンズ、または少なくとも光学部
が所定の記憶特性を有する弾性体を用い、光学部を眼内
で支える支持部を設けた変形可能な眼内レンズを開閉機
構により変形前の大きな形状から小さい形状に変形させ
た上、眼球に作成した小さな切開創から眼内に変形可能
な眼内挿入用レンズを挿入する挿入器具において、前記
変形可能な眼内挿入用レンズを変形前の大きな形状から
小さな形状に変形させる開閉機構を有する包持部材と、
開閉機構を閉じ、且つ閉状態に係止するホルダーを備え
たものである。そして、変形可能な眼内挿入用レンズを
包持部材の設置部に設置した後、前記ホルダーを作動さ
せる操作のみで、開閉機構を閉じ、且つ閉じた開閉機構
を閉状態に係止することが可能であるため、容易な操作
性を得ることが可能である。また、開閉機構を閉じる操
作と、閉状態に係止する作用を1つの操作で同時に行う
ことが可能であるため、開閉機構が閉じた状態を維持し
ながら閉状態に係止する操作が必要なく、開閉機構を係
止する前に開閉機構が開いてしまい、包合部の内部から
変形可能な眼内挿入用レンズが飛び出す等の問題を解消
することができる。
【0015】請求項2の発明に係る挿入器具は、少なく
とも光学部が所定の記憶特性を有する弾性体を用い、光
学部を眼内で支える異種部材の支持部を設けた眼内挿入
用レンズとした以外、請求項1の挿入器具と同構成であ
るので、請求項1の発明と同様な作用を得ることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の第1実施形態に係る変
形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具は、図1〜4の各
図に示すように、開閉機構を有する包持部材とホルダー
が本体に一体に組込まれた変形可能な眼内挿入用レンズ
の挿入器具をよく表している。即ち、図1〜4におい
て、1は設置部に設置されている白内障治療用の変形可
能な眼内レンズ、5は本体10に一体に組込まれた変形
可能な眼内挿入用レンズの挿入器具の包持部材、6a,
6bは包持部材5に備えられた開閉機構、7は包持部材
5の開閉機構6a,6bを開いた際に形成される変形可
能な眼内挿入用レンズの設置部、8は開閉機構6a,6
bを閉じ、且つ閉状態に係止するために本体10に一体
化して組込まれたホルダー、9は変形可能な眼内挿入用
レンズの設置に際して、開閉機構6a,6bを開状態に
固定するための固定部材、10は挿入器具の本体、11
は本体10に嵌挿されて変形可能な眼内挿入用レンズを
押出すための押出し軸である。
【0017】そして、筒状の本体10の先端部には、筒
状の包持部材5の基部5aを嵌合固定してあり、包持部
材5は、前後方向の中間部に設置部7を設け、設置部7
の先端側に先細テーパの挿入筒15を形成してある。前
記設置部7は、横断面半円形の下部上に厚さを薄くした
ヒンジからなる左,右開閉機構6a,6bを対向させ、
これらの上側に1/4円弧部を連ね、これらの先端部内
側に溝13,13を形成してあり、設置部7が横断面円
筒状に閉じるようにしてある。
【0018】なお、設置部の横断面は、前述の形状に限
られることなく、設置部が閉じた状態で、横断面が楕円
形や正方形の筒状になるものなど適宜変更でき、先端部
内側の溝の横断面形状も適宜変更できる。包持部材5は
弾性があるプラスチックによって構成することが好まし
い。更にまた、筒状のホルダー8は、本体10の先端部
外周面に基部側8bをスライド可能に嵌合させ、前後方
向中間部の内周面に先細のテーパ部12を形成してあ
る。
【0019】さらに、図3等に示すように、ホルダー8
は前後方向の中間部の上部に開口8aを形成し、この開
口8aに対向させて開閉機構6a,6bを配置し、環状
の固定部材9は、包持部5およびホルダー8の前後方向
の中間部に前後方向にスライド可能に嵌め、固定部材9
の上部には全長にわたって切り離し部9aを形成してあ
る。
【0020】前述したように構成した第1実施形態に係
る変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具は、包持部材
5に設けた開閉機構6a,6bを開くことによって、包
持部材5の内側に変形可能な眼内挿入用レンズを設置す
る設置部7が形成される。この時、開閉機構6a,6b
は固定部材9によって、予め開状態に固定しておくこと
も可能である。次に、前記設置部7に変形可能な眼内レ
ンズ1を設置する。この時、設置部7に潤滑効果を得る
ための潤滑剤等を適宜滴下することが望ましい。
【0021】次に、ホルダー8を本体10側にスライド
させ、図5,6,7の状態にすることによって、開閉機
構6a,6bの開閉中心から最も離れた部位がホルダー
8の内筒部に形成されたテーパ部12に接触し、開閉機
構6a,6bは徐々に閉状態へと導かれていく。その
後、開閉機構6a,6bを有する包持部材5はホルダー
8の最小内径部分に収納され、図8に示すように閉状態
に係止される。その結果、変形可能な眼内レンズは変形
前の大きな形状から小さい形状に変形される。その後、
挿入筒15の先端部を眼球に作成した切開創の開口に挿
入し、押出し軸13を前進させることによって、変形可
能な眼内レンズ1を押出し、設置部7の先端側に連なる
挿入筒15内を通して、挿入筒15の先端から眼内に変
形可能な眼内レンズ1を押出している。
【0022】即ち、変形可能な眼内レンズ1を設置部7
に設置した後、ホルダー8をスライドさせるだけの操作
で変形可能な眼内レンズ1を変形前の大きな形状から小
さい形状に変形させることが可能であるため、容易で優
れた操作性が得られる。第1実施形態において、好まし
くは、図4に示すように、前記包持部材5の内側に形成
される設置部7にはレンズを係止固定するための溝13
を形成してあり、図9に示すようにこれらの溝13に眼
内レンズ1の辺縁を合わせて設置することで、前記レン
ズ1を確実に固定することが可能である。しかも、眼内
レンズ1の辺縁が溝13に係合されているため、開閉機
構6a,6bを閉じることによって変形された変形可能
な眼内レンズ1は、図10に示すように、左右対称形状
となり、常に一定の位置への変形が可能である。
【0023】この発明の第2実施形態に係る変形可能な
眼内挿入用レンズの挿入器具は、図11〜13の各図に
示すように、ホルダーが本体から独立した変形可能な眼
内挿入用レンズの挿入器具を表している。即ち、図11
〜13において、5は変形可能な眼内挿入用レンズの挿
入器具の包持部材、6a,6bは包持部材5に備えられ
た開閉機構、7は包持部材5の開閉機構6a,6bを開
いた際に形成される変形可能な眼内挿入用レンズの設置
部、8は開閉機構6a,6bを閉じ、且つ閉状態に係止
する本体10とは別部材としたホルダー、10は挿入器
具の本体である。
【0024】そして、ホルダー8は、先端部の外周面に
先細のテーパ部8bを形成し、上部に切り離し部8cを
全長にわたって形成すると共に、中心部に図示省略した
押出し軸が嵌挿される貫通孔8dを全長にわたって形成
してあり、第1実施形態に設けた固定部材はなくしてあ
る。なお、前述した以外の各部材は、第1実施形態の各
部材と同様であるので説明を省略する。
【0025】前記のように構成した第2実施形態に係る
変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具は、包持部材5
に設けた開閉機構6a,6bを開くことによって、包持
部材5の内側に変形可能な眼内挿入用レンズを設置する
設置部7が形成される。前記設置部7に変形可能な眼内
レンズ1を設置する。この時、設置部7に潤滑効果を得
るための潤滑剤等を適宜滴下することが望ましい。その
後、図14,15に示すように設置部7に変形可能な眼
内レンズ1が設置された包持部材5をホルダー8に係合
させ、ホルダー8に包持部材5を嵌め込むことによっ
て、開閉機構6a,6bが閉じ、包持部材5はホルダー
8の内側に収納され、図16,17に示すように閉状態
に係止される。
【0026】以上の操作により、変形可能な眼内レンズ
1は変形前の大きな形状から小さい形状に変形される。
その後、第1実施形態の場合と同様に、挿入筒15の先
端部を眼球に作成した切開創に挿入し、押出し軸を前進
させ、変形可能な眼内挿入用レンズを押し出し、設置部
7の先端側に連なる挿入筒15内に通し、その先端から
眼内に前記レンズを押出している。即ち、変形可能な眼
内挿入用レンズを設置部7に設置した後、包持部材5を
ホルダー8に嵌め込むだけの操作で変形可能な眼内挿入
用レンズを変形前の大きな形状から小さい形状に変形さ
せることが可能であるため、容易で優れた操作性が得ら
れる。
【0027】第2実施形態において、好ましくは、図1
3に示すように前記包持部材の内側に形成される設置部
はレンズを固定するための溝13を備えており、図15
に示すようにこの溝に眼内レンズ1の辺縁を合わせて設
置することで、レンズ1を確実に固定することが可能で
ある。しかも、辺縁が溝に固定されているため、開閉機
構6a,6bを閉じることによって変形された変形可能
な眼内レンズ1は図17に示すように左右対称形状とな
り、常に一定の位置への変形が可能である。
【0028】前記第1,第2実施形態において、好まし
くは、前記包持部材とホルダーとを合成樹脂の透明な材
料で形成することで、眼内挿入用レンズの変形後、変形
状態の確認が可能であり、安全性が向上する。第1,第
2実施形態において、更に好ましくは、前記包持部材を
樹脂等の透明な材料で形成し、前記ホルダーを金属、も
しくは不透明な合成樹脂等で形成してある場合、ホルダ
ーに窓を設けることによって、眼内挿入用レンズの変形
後、変形状態の確認が可能であり、安全性が向上する。
【0029】なお、この発明において、前記実施形態で
は変形可能な眼内挿入用レンズを白内障治療用の変形可
能な眼内レンズについて述べたが、この発明は、視力補
正用レンズ等変形可能な眼内挿入用レンズ全てに前記実
施形態と同様に適用できる。
【0030】そして、この発明において、第1,第2実
施形態では2つの開閉機構を有する場合を示したが、開
閉機構は、適宜1つ、もしくは複数設けることができ
る。また、この発明において、第1,第2実施形態では
ホルダーが独立した部品である構成を示したが、ホルダ
ーが本体に一体に組込まれた構成としても良い。また、
開閉機構を有する包持部材を独立した構成とすることも
できる。更に、ホルダーと開閉機構を有する包持部材が
一体化されていて、本体から独立した構成とすることも
できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1の発明
は、少なくとも光学部が所定の記憶特性を有する弾性体
を用いた変形可能な眼内挿入用レンズ、または少なくと
も光学部が所定の記憶特性を有する弾性体を用い、光学
部を眼内で支える支持部を設けた変形可能な眼内挿入用
レンズを開閉機構を有する包持部材により変形前の大き
な形状から小さい形状に変形させた上、眼球に作成した
小さな切開創から眼内に変形可能な眼内挿入用レンズを
挿入する挿入器具であり、開閉機構を有する包持部材を
閉じ、且つ係止することが可能なホルダーを設け、ま
た、請求項2の発明は、少なくとも光学部が所定の記憶
特性を有する弾性体を用い、光学部を眼内で支える異な
った材質などの異種部材の支持部を設けた以外、前述し
た請求項1の挿入器具と同様であるので、請求項1,2
の発明は、次のような効果が得られる。
【0032】即ち、請求項1,2の発明による眼内レン
ズの挿入器具は、開閉機構を開くことによって包持部材
の内側に形成される設置部に変形可能な眼内挿入用レン
ズを設置し、前記開閉機構を閉じることで、変形可能な
眼内挿入用レンズを小さい形状に変形させて前記設置部
内に保持し、開閉機構を閉じ、且つ閉状態に係止するホ
ルダーを作動させる1つの操作のみで、開閉機構を閉じ
る操作と、閉じた開閉機構を係止する操作を同時に行う
ことが可能であり、開閉機構が閉じた状態を維持しなが
ら閉状態に係止する操作が必要なく、開閉機構を係止す
る前に開閉機構が開いてしまい、包合部の内側から変形
可能な眼内挿入用レンズが飛び出す等の問題を解消する
ことができ、従って、容易で優れた操作性を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る変形可能な眼内
挿入用レンズの挿入器具を示した上方視平面図。
【図2】図1の一部拡大図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図3のB−B線断面拡大図。
【図5】図1に示した挿入器具に変形可能な眼内挿入用
レンズの設置操作が完了した状態の上方視平面図。
【図6】図5の一部拡大図。
【図7】図6のC−C線断面図。
【図8】図7のD−D線断面拡大図。
【図9】図1に示した眼内挿入用レンズの挿入器具の設
置部に変形可能な眼内挿入用レンズを設置した状態を示
した断面図。
【図10】変形可能な眼内挿入用レンズが包持部材の中
に変形された状態を示した断面図。
【図11】この発明の第2実施形態に係る変形可能な眼
内挿入用レンズの挿入器具を示し、(a)は上方視平面
図、(b)は側方視平面図。
【図12】この発明の第2実施形態に係る変形可能な眼
内挿入用レンズの挿入器具に使用するホルダーを示し、
(a)は上方視平面図、(b)は側方視平面図。
【図13】図11(b)のE−E線断面拡大図。
【図14】包持部材をホルダーに係合する方法を示した
側面図。
【図15】図14のF−F線断面拡大説明図。
【図16】包持部材をホルダーに係合した状態を示した
平面図。
【図17】図16のG−G線断面拡大図。
【図18】従来の挿入器具を示し、(a)は上方視平面
図、(b)は側方視平面図。
【図19】図18(b)のH−H線断面拡大図。
【図20】図18の挿入器具の包持部材を係止部材によ
り係止した状態を示し、(a)は上方視平面図、(b)
は側方視平面図。
【図21】図20のI−I線断面拡大図。
【図22】白内障治療用の変形可能な眼内レンズの一例
を示した拡大辺面図。
【図23】白内障治療用の変形可能な眼内レンズの他例
を示した拡大平面図。
【図24】白内障治療用の変形可能な眼内レンズの更に
異なった例を示した拡大平面図。
【符号の説明】
1 白内障治療用の変形可能な眼内レンズ 2 光学部 2a 突起 3 支持部 3a 基部 3b 線状の突出部 4 支持部 5 包持部材 6a 開閉機構 6b 開閉機構 7 設置部 8 ホルダー 9 固定部材 10 挿入器具の本体 11 押出し軸 12 テーパ部 13 溝 14 係止部材 15 挿入筒

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも光学部が所定の記憶特性を有
    する弾性体を用いた変形可能な眼内挿入用レンズ、また
    は少なくとも光学部が所定の記憶特性を有する弾性体を
    用い、光学部を眼内で支える支持部を設けた変形可能な
    眼内挿入用レンズの挿入器具であって、 変形可能な眼内挿入用レンズを変形させるための開閉機
    構を有する包持部材と、前記開閉機構を閉じ、且つ閉状
    態に係止するホルダーとを備えていることを特徴とする
    変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具。
  2. 【請求項2】 少なくとも光学部が所定の記憶特性を有
    する弾性体を用い、光学部を眼内で支える異種部材の支
    持部を設けた変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具で
    あって、変形可能な眼内挿入用レンズを変形させるため
    の開閉機構を有する包持部材と、前記開閉機構を閉じ、
    且つ閉状態に係止するホルダーとを備えていることを特
    徴とする変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具。
  3. 【請求項3】 開閉機構を複数備えていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の変形可能な眼内挿入用レ
    ンズの挿入器具。
  4. 【請求項4】 開閉機構を有する包持部材の内側に眼内
    挿入用レンズを設置し、固定するための溝を備えたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の変形
    可能な眼内挿入用レンズの挿入器具。
  5. 【請求項5】 開閉機構を有する包持部材とホルダーが
    挿入器具の本体に一体に組込まれたことを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の変形可能な眼内挿入
    用レンズの挿入器具。
  6. 【請求項6】 開閉機構を有する包持部材が独立した部
    品であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具。
  7. 【請求項7】 ホルダーが独立した部品であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の変形可能
    な眼内挿入用レンズの挿入器具。
  8. 【請求項8】 開閉機構を有する包持部材とホルダーと
    を一体化し、挿入器具の本体から独立した構成であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の変
    形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具。
  9. 【請求項9】 開閉機構を有する包持部材と前記ホルダ
    ーが透明であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器
    具。
  10. 【請求項10】 開閉機構を有する包持部材が透明であ
    り、ホルダーに窓を設けてあることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の変形可能な眼内挿入用レ
    ンズの挿入器具。
  11. 【請求項11】 変形可能な眼内挿入用レンズの設置に
    際して、開閉機構を有する包持部材を開状態に固定する
    ための固定部材を備えていることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の変形可能な眼内挿入用レン
    ズの挿入器具。
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US09/372,966 US6355046B2 (en) 1997-03-07 1999-08-12 Inserting device for deformable intraocular lens

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