JP4100465B2 - 眼内挿入用レンズの挿入器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、白内障で水晶体を摘出した後に、水晶体の代わりに挿入される変形可能な眼内挿入用レンズや、視力補正のみを目的として眼内に挿入される変形可能な視力補正用レンズ等の変形可能な眼内挿入用レンズを眼内に挿入するための挿入器具に関し、特に眼内に挿入される挿入筒の挿入量および挿入角度等の挿入情報を容易に確認可能とした眼内挿入用レンズの挿入器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1949年リドレイ(Ridley)が白内障手術の際に白濁した水晶体の代わりに人工の水晶体、即ち眼内挿入用レンズを初めて人眼に移植して以来、白内障の治療として眼内挿入用レンズを移植することは広く行われてきた。
特開昭58−146346号公報に示されているように、眼球に作製した小さな切開創から挿入可能な、少なくとも光学部が所定の記憶特性を有する変形可能な弾性体等を用いた眼内陣入用レンズまたは少なくとも光学部が所定の記憶特性を有する弾性体等を用い、光学部を眼内で支える異種部材からなる支持部を有する変形可能な眼内挿入用レンズの出現と、本願出願人が先に提案している特開昭58−146346号、特開平4−212350号、特開平5−103803号、 特開平5−103808号、特開平5−103809号、特開平7−23990号の各公報に示されているように、変形可能な眼内挿入用レンズの光学部を圧縮したり、巻いたり、折曲げたり、伸ばしたり、折畳んだりして変形させることで、変形前の大きな形状から小さな形状にした上、眼球に作製した小さな切開創からの挿入を可能とする挿入器具の出現によって、眼内挿入用レンズ挿入のための手術も小さな切開創で可能となり、手術後の乱視を軽減する小さな切開創での白内障手術が水晶体摘出から眼内挿入用レンズ挿入において可能となった。
【0003】
即ち、図13に示すように変形可能な眼内レンズ1として、変形可能な弾性体で形成した円形の光学部2の外周部に、光学部2と異種の可撓性材料で形成した1対の支持部3の基部3aを埋込み固着し、支持部3の線状の突出部3bを湾曲させ、2つの支持部3を対称形に配置したものや、図14に示すように、図13と同様な変形可能な材料からなり、円形の光学部2の外周から一体に、光学部2を支える厚さが薄い板状の前、後2つの支持部4を相対向させて突出させたものもあった。
【0004】
そして、図13、図14に示すものなど、光学部2と支持部3または支持部4とからなり、少なくとも光学部が変形可能な眼内レンズ1を大きな形状から小さな形状に2つ折り状にするなど折畳んで変形させ.円筒状などに形成した挿入筒に通して眼球に作製した切開創から眼内挿入用レンズ1を眼内に挿入するには、例えば開平7−23990号公報に示される挿入器具などを用いている。
【0005】
前記挿入器具を用いて、変形可能な眼内挿入用レンズ1を小さな切開創から挿入するには、挿入器具の包持部材の開閉機構を開いてレンズ設置部に眼内挿入用レンズ1を入れ、開閉機構を閉じることで、レンズ設置部に入れた眼内挿入用レンズ1を変形前の大きな形状から小さい形状に変形させ、器具本体に取り付けた係止部材をレンズ設置部側に移動させて開閉機構を閉状態に係止することにより、設置部内に眼内挿入用レンズ1を設置する。
その後、挿入器具の押出し機構の操作によって、押出し軸を前進させ、設置部内の眼内挿入用レンズ1を押出し、設置部の先端側に連なる挿入筒内を通して、切開創に挿入した前記挿入筒の先端から眼内に眼内挿入用レンズ1を挿入させている。
挿入筒の形状は先細のテーパ状にしてあり、より小さな創口から眼内レンズを挿入可能にしている。
さらには、挿入筒先端から挿入筒基端部方向に向かって形成したスリットによってレンズの応力を徐々に解放し、レンズ自体をそのスリット部分から眼内に挿入する構造も公知のものとなっている。
【0006】
しかしながら、さらに応力の解放をより緩やかにして安全性を高めようと、より基端部に近い部位から先端まで応力解放用の長いスリットを形成すると、切開創部分の眼内組織に前記スリットが干渉してしまい、レンズを押出す際に切開創部分の眼内組織と接触して創口を損傷する危険があつた。
そのため、眼内組織を損傷しないような長さのスリットから充分な緩やかさで応力を解放するためには、挿入筒の内部面積が変形されるレンズの横断面積に近くしなければならず、挿入筒の太さはある程度以上小さくすることが不可能であり、結果として切開創の大きさが決定されていた。さらには 創口から挿入筒を挿入する際の操作性にも限界があつた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術に示すような、少なくとも光学部が変形可能な弾性体等を用いた変形可能な眼内挿入用レンズ、または少なくとも光学部が変形可能な弾性体を用い、光学部を眼内で支える異種部材から成る変形可能な眼内挿入用レンズを、変形前の大きな形状から小さな形状に変形させた上、円筒形状または扁平形状に形成し挿入筒形状にした先細の先端部を介して眼球に作製した小さな切開創から変形可能な眼内挿入用レンズを眼内に挿入する前記の挿入器具には、次のような問題点があつた。
a) 挿入筒は、基端部から先端部まで同材質で、レンズが挿入筒内部を移動
しても破壊されないような強固な素材で形成されていたために、レンズが挿入筒先端部から眼内に排出される際、挿入筒内に折畳まれたレンズが挿入筒先端よりスムーズに展開しながら排出されるように、応力開放構造として挿入筒の開口先端より軸方向に向けて軸心より上方となる所定の角度位置にスリットを形成して、折畳まれたレンズの外周部が展開し易いようにしなければならなかつた。
しかしながら、挿入筒の先端部を小さな切開創に挿入する際の挿入筒の挿入角度が所定の角度、即ちスリット形成位置を水平となるようにして挿入しないと、眼内挿入用レンズの変形時に生じた応力が一気に解放され、眼内挿入用レンズが眼内の意図しない方向に飛び出して眼内組織を損傷させる危険があった。
b)また、前記眼球に形成した小さな切開創に、挿入筒の先端部を挿入する際
の挿入筒の先端部からの挿入量が所定の挿入量でないと、態々前記レンズの変形時に生じる応力を吸収するために挿入筒の先端部から挿入筒基端部方向に向かって形成したスリットが創口により閉塞される結果、前記レンズが意図している速度以上の速度で排出され、円滑な手術が行えない。
c)さらに,前記同様に挿入筒の先端部からの挿入量が所定の挿入量でないと、レンズ排出時における挿入筒に形成した応力開放構造としてのスリット機能が発揮できず、前記押し出されるレンズに対する押圧負荷,並びに挿入器具、特に挿入筒先端部への負荷が増大し、レンズが眼内の意図しない方向に飛び出して眼内組織を損傷させる危険があると共に、レンズを眼内に挿入する際の手術中の取扱いがスムースにできず、レンズの応力の解放をより緩やかにして微妙なコントロールを制御して安全性を高めることができないという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、光学部と該光学部を眼内で支える支持部とからなる眼内挿入用レンズを眼内に挿入する眼内挿入用レンズの挿入器具において、前記挿入器具の一部に眼内に挿入される挿入筒の挿入角度を特定する構造を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の眼内挿入用レンズの挿入器具において、 挿入筒の挿入角度を特定する前記構造は、挿入筒の先端部近傍付近に設けられ、眼内に挿入される挿入筒の挿入量を特定することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1に記載の眼内挿入用レンズの挿入器具において、挿入筒の挿入角度を特定する前記構造は、線・点・文字等の印字,彫り込み・肉盛等の刻印,色彩のうちから選択された表示部であり、挿入筒の先端部から基端部に向かう外周面又は前記挿入筒または握り部の外周面のいずれか一方に設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1に記載の眼内挿入用レンズの挿入器具において、挿入筒の挿入角度を特定する前記構造は、前記挿入器具の握り部の外周面に形成したことを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記構成とすることで、眼内挿入用レンズが水平状態になるように前記挿入筒の挿入角度を特定する構造により確認しながら前記挿入筒を回動し、先端より水平状態でスム一ズに展開しながら排出することが可能となり、眼内レンズが眼内の意図しない方向に飛び出して眼内組織を損傷させる危険が防止でき、操作性と安全性の向上が図れ、手術中のトラブルが減少し、安全で円滑な手術を行うことができる。
また、本発明の請求項2〜3によれば、前記挿入筒の挿入角度を特定する構造は、挿入筒或いは器具本体の握り部の成型時又は、成型後であっても容易に付設することが可能となり、レンズを眼内に挿入する際の手術中の取扱いがスムースにでき、レンズの応力の解放をより緩やかにして微妙なコントロールを制御して安全性を高めることができる。
なお、請求項4記載の挿入器具の握り部の外周面に形成した挿入角度確認用の外形形状は、挿入器具の握り部の外周面の形状および前記外周面に施した色彩をも包含するものとする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の眼内挿入用レンズの挿入器具の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明に係る変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具の第1実施形態の斜視図であり、本件出願人が先に出願した特願平10−239124号( 特開平12−60880号)によって開示されたものと挿入筒21以外は同様な器具本体12を備え、この本体12の握り部10の末端部12a外周部に雄ネジ12bを形成してあり、押出し機構部11に設けた操作筒14の内周部に形成された雌ネジ14aに前記雄ネジ12bをネジ嵌合させてある。
【0014】
押出し機構部11には操作筒14と略同軸に設けられた押出し軸15の末端部を互いに回転可能な形態で挿入してあり、押出し軸15は図示しない回転抑制機構により操作筒14に対して回動しない状態で長手方向に移動可能である。
前記押出し軸15の先端部15aは眼内挿入用レンズ1を押出すのに適した公知の太径形状に形成されている。また、眼内挿入用レンズ1を小さく折り畳み設置するための包持部材16は、器具本体12の先端部に結合されており、公知の構成により眼内挿入用レンズ1を開状態でセットし、閉状態にすることで眼内挿入用レンズ1を二つ折りにした状態のまま包持するようになっている。
【0015】
また、器具本体12には、手術等の使用時にペン状態に保持した際に、前記握り部10の一部としても使用されるスライドストッパ27が軸方向に回転せずに移動可能に嵌合されていて、前記スライドストッパ27に形成した溝27aによって前記包持部材16を閉状態に固定する。前記器具本体12、操作筒14、押出し軸15,包持部材16および包持部材16と一体に形成された挿入筒21は、それぞれ合成樹脂により形成されている。
【0016】
前記挿入器具を用いて図13に示すような眼内挿入用レンズ1を眼内に挿入する。
眼内挿入用レンズ1は光学部2および支持部3から構成され、支持部3は光学部2とは異種の材料で形成され、そのバネ性により眼内に固定される。
折り畳んで包持された眼内挿入用レンズ1の眼内への挿入方法は以下のようになる。
水晶体を摘出した創口を介して挿入筒21の先端部を眼内に挿入し.操作筒14を回転して押出し軸15を前進させることにより、挿入筒21の先端部から押出し、眼内挿入用レンズ1を眼内に挿入する方法を用いる。押出し軸15により挿入筒21内部の空間を移動した眼内挿入用レンズ1は光学部2の弾性復元力により挿入筒21から排出された際に、二つ折りにされる前の形状に復元する。
【0017】
図2、図3、図4は、本発明の第1実施形態における挿入器具の挿入筒21の要部を示すもので、図2は挿入筒12を先端側から見た拡大正面図、図3は図2の矢印A方向より見た右側面図 図4は図2の矢印B方向より見た左側面図である。
【0018】
挿入筒21の先端部は、全体的に先細に形成されると共に、両側より押潰した扁平状部30a,30bを有し、図3の右側面図に良く見られるように、より小さい切開創から眼内挿入用レンズ1を挿入するための切欠き部30および挿入筒21の閉口先端部より軸方向に向けて軸心より上方となる所定の角度位置に形成したスリット31からなる第1の応力開放構造と、第2の応力解放構造である挿入筒21の軸方向と直交する方向に形成されて、前記第1の応力解放構造側に延びる第2スリット32が設けてある。また.前記第2スリット32の基端部側近傍には、挿入筒21の眼内切開創への挿入量の挿入状態を確認するため、挿入情報表示手段としての十字状の刻印40が設けられている。
【0019】
前記刻印40は、前記挿入筒21の外表面に形成した切込み及び彫り込み、或いは肉盛りによって形成された表示部により、外部から位置が確認できるようにしたものである。
なお、前記挿入情報表示手段としては、挿入筒の先端部から基端部に向かう外周面に設けた線・点・文字等の印字によって形成された表示部であってもよく、また、前記挿入筒21の先端部から挿入筒21が眼内切開創内に挿入するのに最適の挿入量を示す挿入部分の挿入筒21外表面の色彩を代えることで確認できるようにしてもよいし、さらには、前記挿入筒21外表面に転写・シールを施したものでもよい。
図2の矢印B方向より見た図4には、第1の応力解放構造であるスリット31が前記挿入筒21の先端部側から挿入筒21の基端部側に成形されている状態が示されている。
【0020】
第1の応力解放構造である第1スリット31は、図4の幅方向中央に挿入筒21の先端部から基端部側に延び、図2、図3にも示すように、第1スリット31の基端31aと間隔を設けて挿入筒21の軸方向と直角な方向に第2スリット32と反対側の部分に形成してある。また、先細になるように挿入筒21の先端部が扁平部30a、30bによって形成され、さらに、図3に示すように第1スリット31の先端部が右側に湾曲して若干突出させてある。
【0021】
眼内挿入用レンズ1の挿入時には、先ず第2スリット32の位置をレンズが押出し軸15の押出しによって通過した時点で第2スリット32がわずかに拡がり、眼内挿入用レンズ1が二つ折り状態から元の形状に復元しようとする応力の一部を解放する,さらに眼内挿入用レンズ1が第1スリット31の基端31aまで移動すると、眼内挿入用レンズ1の復元応力で第1スリット31が開き、その復元応力を解放しながら前記眼内挿入用レンズ1の辺縁部を第1スリット31から挿入筒21先端部の側部へ押出す。
【0022】
前記の状況においては、前記挿入筒21の先端口部21aおよび第1スリット31は、図2に示すように、軸心に対して傾いた状態であるため、排出される眼内挿入用レンズ1も軸心に対し傾斜した状態で排出されることになり、レンズの変形に生じた応力が一気に解放され、レンズが眼内の意図しない方向に飛び出して眼内組織を損傷させる危険がある。
従って、図5に示すように、切開創内に挿入する挿入筒21の先端開口部及び第1スリット31が軸心に対し水平になるようにする必要がある。すなわち挿入筒21の外周側面に形成した挿入状態を表示した十字状の刻印40を確認しながら器具本体12の握り部10を回動させ、前記挿入21の先端口部21aより折畳まれた眼内挿入用レンズ1を眼内に排出する。
【0023】
図6に眼内レンズ1がその復元力により第1スリット31を介して挿入筒21の先端開口部21aから押出された状態を示す。
レンズ1の辺縁部が第1スリット31開口部より押出され、レンズ1の復元応力が充分に解放された後、第1スリット31が元の状態に戻ろうとする力で眼内挿入用レンズ1を挟み込むことで固定される。この後、さらに押出し軸15を押出すことで眼内挿入用レンズ1全体が水平な状態で眼内に挿入される。
なお、前記切開創を介して挿入筒21の先端部が眼内に挿入された挿入量並びに先端開口部21aの水平状態を、前記挿入筒21の外周側面に形成した十字状の刻印40を確認することで判断できる。
【0024】
前記第1実施形態においては、切開創への挿入を容易にするために挿入筒21先端部分に扁平部30a,30bを設けてあり、挿入筒21の先端部分の内部体積は小さくなっている。そのため、第2の応力解放構造である第2スリット32が形成されていないと、折りたたまれた状態で最も体積の大きいレンズ中心付近が第1スリット31の根元付近を通過する際に、その復元力が一気に解放されるために眼内挿入用レンズ1が第1スリット31から勢いよく押出され、図13に示す眼内挿入用レンズ1の支持部3により眼内組織を損傷する危険があるがこれらを防止することができる。
【0025】
また、第1実施形態に用いた眼内挿入用レンズ1は、図13に示すような光学部2と支持部3とを異種の材料のものにしたが、図14などに示す光学部2と同種の材料からなる支持部4を持ち、材料自体の弾性力或いは記憶特性を有する弾性体材料によって眼内に固定するものであっても使用できる。
【0026】
さらに、上記実施形態における眼内挿入用レンズ1の挿入角度及び挿入量などの挿入情報手段を、前記挿入器具の挿入筒の所定位置に設け、眼内へ挿入される挿入筒の押入状態を確認するようにしたが、挿入角度の情報については、前記挿入器具の挿入筒21の表示部に代えて、挿入器具の握り部に挿入角度確認用の挿入情報手段を設けるようにしても良いことは勿論である。
【0027】
以下、挿入情報手段を挿入器具の握り部10に設けた状態の第2の実施形態について、図7,図8を参照して説明する。
図7,図8の(a),(b)において、前述の第1実施形態と同一部分には同
一符号を付して、説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
この第2実施形態では、眼内挿入用レンズ1の挿入角度の挿入情報手段を挿入器具12の前方のスライドストッパ27及び器具12後方の握り部10にそれぞれ設けたもので、41はスライドストッパ27である握り部10の外表面に形成した切込み及び彫り込み、或いは肉盛り等の情報手段としての表示部で、図8の(b)の状態に示すように、挿入筒21の先端開口部21aを軸芯に対して水平に傾けた状態で、前記表示部41を正確に確認できるようにしたものである。すなわち、前記表示部41を器具12の真上より観察できる状態に器具12を傾斜させることで、前記挿入筒21の扁平開口部21aが水平状態に保持されていることが確認できるものである。
【0028】
図9〜図12の(a),(b)は、それぞれ上記第2実施形態の変形例を示すもので、図9,図10の(a),(b)は握り部10であるスライドストッパ27の外形形状を変形し、外周上面部に挿入筒21の先端口部21aを軸芯に対して水平に傾けた状態で、水平面となる挿入角度情報手段としての切欠き面4 2を形成したものであって、前記切欠き面42を水平状態になるように挿入器具12を傾けることで、前記挿入筒21の平開口部21aが水平状態に保持されていることが確認できるものである。
【0029】
また、図11,図12の(a),(b)は、握り部10であるスライドストッパ27の外形形状を四角形に変形し、四角形の一面に挿入角度情報手段としての外周水平面43を水平に傾けた状態で、前記挿入筒21の扁平開口部21aが水
平状態に保持されていることが確認できるようにしたものである。
なお、前記握り部10の外形形状は上部に水平面を持つような三角形,五角形,六角形などの多角形でもよく、それぞれの水平面に異なる色彩を持たせるようにしてもよい.
また、器具12の握り部10は 使用に際して器具12をペン保持状態にして使用するため、スライドストッパ27の外形形状を変形させたものについて説明したが、器具本体12の後方筒状部12aを前記のように変形させて、挿入角度の情報手段とすることも勿論可能であるし、器具12およびスライドストッパ27の外形形状を変更することなく、円筒状のものに前記水平面に相当する部分を互いに異なる色彩として、挿入角度情報手段とすることも可能である。
【0030】
前述の各実施形態においては、挿入器具の挿入筒先端から挿入筒基端部方向に向かって形成したスリットによってレンズの応力を徐々に解放するようにした応力開放機構を備えた眼内挿入用レンズの挿入器具に適用したものについて説明したが、この発明の前記眼内へ挿入される挿入筒の挿入状態を確認する挿入情報手段は、前記応力開放機構を持たない形式の眼内挿入用レンズの挿入器具に適用することも勿論可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の変形可能な眼内挿入用レンズの挿入器具では、
前記挿入器具の一部に眼内に挿入される挿入筒の挿入角度を特定する構造を有する構成としたので、挿入筒の先端開口部から排出される眼内挿入用レンズを、該レンズが水平状態になるように前記構造により確認しながら前記挿入筒を回動し、先端開口部より水平状態でスムーズに展開しながら排出することが可能となり、レンズが眼内の意図しない方向に飛び出して眼内組織を損傷させる危険が防止でき、操作性と安全性の向上が図れ、手術中のトラブルが減少し、安全で円滑な手術を行うことができる。
【0032】
また、前記眼球に形成した小さな切開創に、挿入筒の先端部を挿入する際の挿入筒の挿入量を所定の挿入量とすることができるので、前記レンズの変形時に生じる応力を吸収するために挿入筒の先端部から挿入筒基端部方向に向かって形成したスリットが創口により閉塞されることがなく、円滑な手術が行える。
【0033】
さらに、この発明では、前記同様に挿入筒の挿入量及び挿入角度を正確に確認することができるので、眼内挿入用レンズ排出時における挿入筒に形成した応力開放構造としてのスリット機能が充分発揮でき、押出される前記レンズに対する押圧負荷,並びに挿入器具特に挿入筒先端部への負荷が増大し、レンズが眼内の意図しない方向に飛び出して眼内組織を損傷させる危険を防止できると共に、レンズを眼内に挿入する際の手術中の取扱いがスムースにでき、レンズの応力の解放をより緩やかにしで微妙なコントロールを制御して安全性を高めることができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼内挿入用レンズの挿入器具の第1実施形態を示す挿入器具全体の斜
視図。
【図2】 図1の挿入筒を示す要部の正面図。
【図3】 図1の挿入筒を示す要部の矢印A方向より見た右側面図。
【図4】 図1の挿入筒を示す要部の矢印B方向より見た左側面図。
【図5】 図1の挿入筒の使用状態を示す要部の動作説明図。
【図6】 図1の挿入筒の使用状態を示す要部の動作説明図。
【図7】 この発明の第2の実施形態を示す図1相当図。
【図8】 (a)は図7の正面図、(b)は図7の使用状態の正面図。
【図9】 この発明の第2の実施形態の変形例を示す図7相当図。
【図10】 (a)は図9の正面図、(b)は図9の使用状態の正面図。
【図11】 この発明の第2の実施形態のさらに異なる変形例を示す図7相当図。
【図12】 (a)は図11の正面図、(b)は図11の使用状態の正面図。
【図13】 従来の変形可能な眼内レンズの平面図。
【図14】 従来の変形可能な眼内レンズの他の例を示す平面図。
【符号の説明】
1 眼内レンズ
2 光学部
3 異種の可撓性材料の支持部
4 光学部と同材料の支持部
10 握り部
12 器具本体
14 操作筒
15 押出し軸
16 包持部材
21 挿入筒
27 スライドストッパ
30 挿入筒の先端部に設けた切欠き部
31 挿入筒の軸方向に向けて形成した第1スリット
32 挿入箇の軸方向と直角な第2スリット
30a 扁平部
30b 扁平部
40 刻印(挿入情報手段)
41,42,43 水平面(挿入情報手段)

Claims (4)

  1. 光学部と該光学部を眼内で支える支持部とからなる眼内挿入用レンズを眼内に挿入する眼内挿入用レンズの挿入器具において、前記挿入器具の一部に眼内に挿入される挿入筒の挿入角度を特定する構造を有することを特徴とする眼内挿入用レンズの挿入器具。
  2. 挿入筒の挿入角度を特定する前記構造は、挿入筒の先端部近傍付近に設けられ、眼内に挿入される挿入筒の挿入量を特定することを特徴とする請求項1に記載の眼内挿入用レンズの挿入器具。
  3. 挿入筒の挿入角度を特定する前記構造は、線・点・文字等の印字,彫り込み・肉盛等の刻印,色彩のうちから選択された表示部であり、挿入筒の先端部から基端部に向かう外周面又は前記挿入筒または握り部の外周面のいずれか一方に設けたことを特徴とする請求項1に記載の眼内押入用レンズの挿入器具。
  4. 挿入筒の挿入角度を特定する前記構造は、前記挿入器具の握り部の外周面に形成したことを特徴とする請求項1に記載の眼内挿入用レンズの挿入器具。
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