JP5412526B2 - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents

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Description

本発明は、眼内レンズを眼内に挿入するために用いられる眼内レンズ挿入器具に関するものである。
従来から、白内障等の手術においては、角膜(鞏膜)や水晶体前嚢部分などの眼組織に設けた切開創を通じて、嚢内の水晶体を摘出、除去せしめた後、その水晶体に代替する眼内レンズを、前記切開創より眼内に挿入して嚢内に配する手法が採用されている。
かかる眼内レンズの施術方法では、特許文献1(特開2003−70829号公報)や特許文献2(特開2004−351196号公報)に記載の如き眼内レンズ挿入器具が用いられている。これら眼内レンズ挿入器具では、器具本体の先端部に設けられた挿入筒部が、眼の切開創を通じて眼内に挿し入れるようになっており、眼内レンズを器具本体内で小さく変形させた状態で挿入筒部の先端開口から眼内に押し出すようになっている。そして、眼内に押し出された眼内レンズは、自身の復元力で嚢内で展張することにより、嚢内に配される。このような眼内レンズ挿入器具を用いれば、切開創を小さく抑えることが出来て、施術に要する手間を軽減出来ると共に、術後乱視の発生や感染の危険を低減することも出来る。
ところで、上述の如き眼内レンズ挿入器具においては、器具本体に設けられたステージにセットされている眼内レンズを押出部材で挿入筒部へ向けて押しながら移動させることにより、眼内レンズを挿入筒部の先端開口から眼内に押し出すようになっている。そして、眼内レンズは、光学部に突出形成された一対の支持部が押出部材による眼内レンズの移動方向の前後に向かって延び出した状態で、ステージにセットされるのが、一般的である。それ故、眼内レンズを押出部材で押し出す際、先ず、眼内レンズの移動方向の後方に延び出した支持部(後方支持部)に対して押出部材が接触し、押出部材から及ぼされる力が後方支持部を介して光学部に伝達されることにより、眼内レンズの全体が挿入筒部へ向けて移動することになる。
しかしながら、押出部材により、後方支持部を介して眼内レンズの全体を挿入筒部に押し込んで前方に押し出す際に、後方支持部が押出部材の押圧面(先端面)から外れるおそれがある。また、押出部材の押圧面から後方支持部が外れたか否かは、施術者に判り難い。それ故、そのまま押圧部材を押し続けることにより、押出部材の押圧面から外れた後方支持部が、押出前方に向かって次第に小さくなる挿入筒部の内周面と押出部材の外周面との間に挟み込まれてしまうこととなる。この挟み込みによって、後方支持部が損傷するおそれがあると共に、押出部材の押込操作抵抗が大きくなって眼内レンズの施術に支障をきたすおそれもあった。
なお、特開2009−18009号公報(特許文献3)には、プランジャ(押出部材)の先端部分に対して外周面に開口する溝を形成し、プランジャ先端面から外れた後方支持部をかかる溝内に収容させる構造の眼内レンズ挿入器具が提案されている。ところが、狭幅の溝内に後方支持部を確実に収容させ、且つ、かかる収容状態を眼内レンズの押出操作中に亘って維持し続けることは難しい。しかも、プランジャの外周面に形成された溝から外れた後方支持部は、プランジャの外周面に回り込むことから、直ぐに、プランジャ外周面と挿入筒部の内周面との間に入り込んで挟まれてしまうという問題があり、満足できるものではなかったのである。
特開2003−70829号公報 特開2004−351196号公報 特開2009−18009号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、眼内レンズを押出部材で押し出す際の支持部の動きを巧く制御して、支持部が押出部材と器具本体の間に挟まれることに起因する支持部の損傷等の問題を回避することが出来る、新規な構造の眼内レンズの挿入器具を提供することにある。
本発明の第一の態様は、光学部に一対の支持部が突出形成された眼内レンズがセットされる略筒状の器具本体と、該器具本体に対して軸方向の後方から挿し入れられて該器具本体に組み付けられる押出部材とを含んで構成されていると共に、該器具本体の軸方向中間部分には該眼内レンズがセットされるステージが設けられて、該ステージより軸方向先端側に向かって先細形状の挿入筒部が形成されており、該ステージにセットされた該眼内レンズを該押出部材で該器具本体の軸方向前方に移動させて該挿入筒部を通じて小さく変形せしめて押し出すことにより眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具において、前記一対の支持部が前記光学部から前記器具本体の軸方向前後方向に延び出した状態で前記眼内レンズが前記ステージにセットされて、前記押出部材で前記器具本体の軸方向前方に向かって移動されることにより該光学部が該挿入筒部の外周側に向かって凸となる湾曲形状に変形されるようになっていると共に、該眼内レンズを押す該押出部材の先端面において、該光学部から前記器具本体の軸方向後方に延び出した該支持部に係合して該光学部が湾曲変形されて凸となる側への該支持部の変位を抑制する係合部が設けられていることを、特徴とする。
第一の態様によれば、眼内レンズが押出部材で押し出される際、押出部材の先端面が当接する支持部、即ち光学部から器具本体の軸方向後方へ延び出した支持部(後方支持部)は、押出部材の先端面に設けられた係合部により、湾曲変形される光学部の凸側への変位を規制された状態で、光学部に対して接近方向に湾曲変形される。これにより、眼内レンズが挿入筒部を通じて小さく変形されて押し出される際に、後方支持部は、湾曲変形された光学部の内側(凹側)に形成された隙間に入り込む。その結果、眼内レンズを押出部材で押し出す際に、光学部の凹側に形成される隙間を巧く利用してそこに後方支持部を収納させることが出来、後方支持部が押出部材と器具本体の間に挟まれる等して損傷する不具合を回避することが出来る。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載の眼内レンズ挿入器具において、前記眼内レンズが前記押出部材で前記器具本体の軸方向前方に向かって移動されることにより前記光学部が前記ステージの上方又は下方に向かって凸となる湾曲形状に変形されるようになっていると共に、該眼内レンズが該ステージにセットされた状態で、該光学部から該器具本体の軸方向後方に延び出した前記支持部を、該光学部が湾曲変形されて凸となる該ステージの上方又は下方とは反対に向けて押圧して、該光学部に対して変形変位させる押圧部が設けられているものである。
第二の態様によれば、押出部材による眼内レンズの押し出しに際し、ステージ上にセットされた眼内レンズの後方支持部を、光学部に対して、予め光学部の重ね合わせ面側に相対位置するように押圧変形変位させておくことが出来る。これにより、眼内レンズの押し出しに伴い、湾曲変形された光学部の凹側に形成される隙間に対して、後方支持部をより確実に且つスムーズに入り込ませることが可能となる。
なお、本態様に記載の押圧部は、器具本体に設けられていても良いし、器具本体に組み付けられる別部材で構成されていても良い。また、押出部材の先端面に設けられた特定の係合部で構成しても良い。器具本体に直接形成したり、係合部で構成することにより、部品点数の減少が図られる。器具本体に組み付けられる別部材で構成する場合には、例えば、眼内レンズが予めステージにセットされた状態で提供されるプリセットタイプの眼内レンズ挿入器具であれば、器具本体に組み付けられて眼内レンズの位置決めや支持をする突起が設けられた担持部材を利用して、当該担持部材に対して支持部を押圧する突起状の押圧部を形成することが可能である。
本発明の第三の態様は、第一又は第二の態様に記載の眼内レンズ挿入器具であって、前記眼内レンズが前記押出部材で前記器具本体の軸方向前方に向かって移動されることにより前記光学部が前記ステージの上方又は下方に向かって凸となる湾曲形状に変形されるようになっていると共に、該押出部材の先端面において、該光学部が湾曲変形されて凸となる該ステージの上方及び下方の一方の側が他方の側よりも軸方向に突出されて段差面が形成されており、この段差面に対して前記支持部が係止されることで該支持部の変位を規制する前記係合部が構成されているものである。
第三の態様によれば、押出部材を軸方向前方に移動させて眼内レンズの後方支持部に当たる際、押出部材の先端面の突出部分は後方支持部に当たらずに重なるように前進し、押出部材の先端面の非突出部分が後方支持部に対して当たって押し始める。そして、後方支持部の浮き上がり(湾曲変形される光学部の凸側への変位)が、押出部材の段差面への係止作用で規制される。これにより、押出部材で眼内レンズを前方に押圧移動させる際、湾曲される光学部の凸側(外面)への支持部の重なりを防止し、光学部の凹側の隙間への入り込みを案内させることが出来る。
本発明の第四の態様は、第一〜第三の何れかの態様に記載の眼内レンズ挿入器具において、前記ステージにセットされる前記眼内レンズが、前記光学部に対して前記一対の支持部が一体成形されたワンピース構造とされているものである。
すなわち、本発明は、光学部とは別体形成された支持部を光学部に対して後固着したスリーピース構造等の眼内レンズの挿入器具にも適用可能であることは勿論であるが、特に、本態様のとおり、ワンピース構造の眼内レンズを挿入施術するのに用いられる眼内レンズ挿入器具に対して、好ましく適用される。蓋し、ワンピース構造の眼内レンズでは、光学部と同じ軟質材料で支持部が形成されるから、光学部より硬質の材料で支持部が形成されることが多いスリーピース構造の眼内レンズに比して、支持部の剛性が低く、支持部の断面積も大きい。それ故、眼内レンズを押出部材で押し出す際に、支持部が器具本体と押出部材の間に挟まれないように逃がすためのスペースを大きく確保する必要がある。そこで、湾曲変形された光学部の内側に形成される隙間を巧く利用して、支持部を逃がす空間を確保するようにした。これにより、ワンピース構造の眼内レンズであっても、挿入筒部を通じて押し出す際に、押出部材の外周面と挿入筒部の内周面との間での支持部の挟み込みを防止して、支持部を効果的に保護することが可能となる。
本発明の第五の態様は、第一〜第四の何れかの態様に記載の眼内レンズ挿入器具であって、前記器具本体には、前記光学部をその移動方向に延びる稜線又は谷線をもって前記ステージの上方及び下方の何れか一方に凸となる山形又は谷形に折畳み変形させる変形ガイド手段が設けられているものである。
第五の態様によれば 眼内レンズの光学部に対して、目的とする方向に凸となる湾曲形状を一層安定して付与することが出来る。これにより、眼内レンズを前方に移動させる際、湾曲される光学部の凹側に隙間を一層安定して形成することが出来、かかる隙間に対して後方支持部をより確実に入り込ませることが可能となる。
本発明の第六の態様は、第五の態様に記載の眼内レンズ挿入器具において、前記変形ガイド手段が、前記挿入筒部内を移動せしめられる前記眼内レンズに干渉して該挿入筒部内での移動に伴って該眼内レンズの前記光学部を次第に変形させる変形ガイド部によって構成されているものである。
第六の態様によれば、眼内レンズがステージにセットされた状態で、光学部が予め湾曲変形されている必要がないし、ステージ上での特別な操作で光学部を一度に湾曲変形させる必要もない。それ故、例えば、眼内レンズをステージに平置状態でセットして、単に、押出部材で挿入筒部を通じて押し出すだけの操作で、光学部を湾曲させるための特別な操作を必要とすることなく、光学部を湾曲させて押し出して施術することが出来る。その結果、眼内レンズをステージにセットしたり押し出したりする施術の作業が容易になる。なお、眼内レンズは、予めステージにセットされた状態で提供されても良いし、眼内レンズ挿入器具とは別に眼内レンズを提供して、施術に際し眼内レンズをステージにセットするようにしても良い。
本発明によれば、湾曲変形される光学部の凸側への後方支持部の変位が押出部材の先端面に設けられた係合部によって規制された状態で、後方支持部が光学部へ接近する方向に湾曲変形される。これにより、湾曲変形された光学部の凹側に形成される隙間へ向けて、後方支持部をスムーズに入り込ませることが出来る。その結果、眼内レンズが挿入筒部を通じて小さく変形されて押し出される際に、後方支持部が、押出部材の外周面と挿入筒部の内周面との間に挟まれる等して損傷する等の不具合を回避することが可能となる。
本発明の第一の実施形態としての眼内レンズ挿入器具の平面図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具の側面図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具の器具本体にセットされる眼内レンズを示す平面図。 図3に示した眼内レンズの側面図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具の器具本体に設けられたノズル部を示す平面説明図。 図5に示したノズル部の側面説明図。 図5におけるA−A乃至C−C断面図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具を構成する押出部材の平面図。 図8に示した押出部材の側面図。 図8に示した押出部材の先端部分を拡大して示す平面図。 図8に示した押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具のステージに眼内レンズがセットされた状態を説明するための平面説明図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具において蓋体が閉じられた状態を説明するための平面説明図。 図13におけるXIV−XIV断面に相当する断面説明図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具において蓋体が閉じられた状態を説明するためにステージの側壁部分を切り欠いて示す斜視図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具において後方の支持部が蓋体に設けられた押圧部で押されている状態を説明するための断面説明図。 図1に示した眼内レンズ挿入器具において後方の支持部が押出部材の先端部分に形成された段差面の下方に入り込んだ状態を説明するための断面説明図。 後方の支持部が湾曲変形された状態を説明するための平面説明図。 眼内レンズの変形状態を説明するための断面説明図。 各支持部が湾曲変形された光学部の内側へ入り込んだ状態を示す断面説明図。 本発明で採用可能な変形ガイド手段の他の態様を説明するための横断面図であって、図5のA−A乃至C−C断面図。 図21に示した変形ガイド手段を採用する場合の押圧部と押出部材の先端部分の態様を説明するための断面説明図。 本発明の第二の実施形態としての眼内レンズ挿入器具で採用される押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 本実施形態で採用可能なガイド面の他の態様を説明するための側面図。 本実施形態で採用可能なガイド面の他の態様を説明するための側面図。 本実施形態で採用可能なガイド面の他の態様を説明するための側面図。 本発明の第三の実施形態としての眼内レンズ挿入器具で採用される押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 本実施形態で採用可能な段差面の他の態様を説明するための側面図。 本発明の第四の実施形態としての眼内レンズ挿入器具で採用される押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 本実施形態で採用可能な突出端面の他の態様を説明するための側面図。 本発明の第五の実施形態としての眼内レンズ挿入器具で採用される押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 本実施形態で採用可能な突出端面の他の態様を説明するための側面図。 本発明の第六の実施形態としての眼内レンズ挿入器具で採用される押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 本実施形態で採用可能な突出端面の他の態様を説明するための側面図。 本発明の第七の実施形態としての眼内レンズ挿入器具で採用される押出部材の先端部分を拡大して示す側面図。 本実施形態で採用可能な突出端面の他の態様を説明するための側面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2には、本発明の第一の実施形態としての眼内レンズ挿入器具10が示されている。眼内レンズ挿入器具10は、後述する眼内レンズ12がセットされる略筒状の器具本体14に対して、押出部材16が挿し入れられて組み付けられた構造とされている。なお、以下の説明では、図1の左方向を眼内レンズ挿入器具10の軸方向の前方とし、図1の右方向を軸方向の後方とする。また、図2の上下方向を高さ方向とすると共に、図1の上下方向を幅方向とする。
より詳細には、眼内レンズ12は、従来から公知の眼内レンズ12であり、図3及び図4に示されているように、光学部18に対して一対の支持部20a,20bが一体形成されたワンピース構造とされている。なお、眼内レンズ12は、光学部と別体形成された支持部が光学部に対して後固着されたスリーピース構造であっても良い。
光学部18は、光学特性を与えるものであり、図示のものは、水晶体嚢内に配された状態で嚢内の角膜側に位置する光学部前面22と硝子体側に位置する光学部後面24とが互いに異なる曲率で形成されている。
一対の支持部20a,20bは、光学部18の径方向で対向する外周部分から、光学部18を挟んで互いに略反対方向となる外周側に向かって突出している。また、一対の支持部20a,20bの突出先端部分は、光学部18の周方向で互いに同じ方向に向かって湾曲して延びている。
このような眼内レンズ12がセットされる器具本体14は、光透過性を有する硬質の合成樹脂材料で形成されており、略矩形断面形状で軸方向にストレートに延びる中心孔26が形成された本体筒部28を備えている。本体筒部28よりも軸方向前方には、ステージ30が設けられている。
ステージ30には、上方に開口して軸方向に延びる凹状溝32が本体筒部28の中心孔26と連通状態で形成されている。即ち、ステージ30は、本体筒部28の断面における一つの長辺部分を取り除いた形状で、軸方向前方に向かって延長させたような形状とされている。そして、凹状溝32の底面が、レンズ載置面34とされており、このレンズ載置面34は、眼内レンズ12の光学部18の外径寸法よりも僅かに大きな幅寸法で広がる平坦面とされている。また、レンズ載置面34の長さ寸法(軸方向の寸法)は、眼内レンズ12の支持部20a,20bを含む最大長寸法(図3の左右方向寸法)よりもやや大きくされている。これにより、レンズ載置面34の略中央部分において、眼内レンズ12が、凹状溝32の両側壁に当たることなく、自由状態で平置きされるようになっている。また、かかる平置き状態で、眼内レンズ12が光学部18の中心軸回りで回転しようとすると、支持部20a,20bが凹状溝32の両側壁に当たって回転を阻止されるようになっている。
また、ステージ30には、レンズ載置面34と反対の外周面から担持部材36が取り外し可能に組み付けられている。担持部材36は、レンズ載置面34を形成する凹状溝32の底壁部の外面に重ね合わされるベース板部38(図14参照)を備えており、このベース板部38には、凹状溝32の底壁部への重ね合わせ面上に突出する複数の作用突部40a,40a,40b,40bが形成されている。また、ベース板部38には、凹状溝32の底壁部への重ね合わせ面と反対の外方に向かって延び出して広がる操作片42が一体形成されている。
そして、担持部材36は、そのベース板部38がステージ30の凹状溝32の底壁部に対して外側から重ね合わされるようにして、本体筒部28に組み付けられている。また、担持部材36が組み付けられるステージ30の底壁部には、複数の貫通孔44a,44a,44b,44bが形成されている。そして、本体筒部28に組み付けられた担持部材36に突設された複数の作用突部40a,40a,40b,40bが、これらの貫通孔44a,44a,44b,44bを通じて、ステージ30の底壁部の内面に突出されている。
なお、作用突部40の数や形状、形成位置は、特に限定されるものでない。好適には、ステージ30にセットされる眼内レンズ12の形状や大きさ等を考慮して、眼内レンズ12をステージ30の底壁部から浮いた状態で持ち上げて支持したり、眼内レンズ12をステージ30内で位置決めしたり、或いはまた本体筒部28に対する押出部材16の押込方向への変位を阻止したりするのに適当なように設定され得る。そして、それら複数の作用突部40の各位置及び各形状に対応して、ステージ30における複数の貫通孔44の各位置及び各形状が設定される。
特に本実施形態では、眼内レンズ12を位置決めする二つの作用突部40a,40aが設けられている。各作用突部40aは、その突出先端面に突設された二つの位置決め突部で支持部20a,20bを光学部18の周方向両側から挟んで位置決めすることにより、眼内レンズ12の位置決めをするようになっている。
また、二つの作用突部40b,40bは、それぞれ、貫通孔44b,44bに挿通された状態で、側面に設けられた係止爪41がレンズ載置面34に係止されている。これにより、担持部材36が器具本体14に取り付けられている。
なお、担持部材36を本体筒部28への組付状態に安定して保持するための、解除可能な組付機構としては、作用突部40bに設けられた係止爪41を利用するものの他、作用突部40を貫通孔44へ圧入させて両者間の摩擦力を利用するもの等であっても良い。
一方、ステージ30の幅方向一方側(図1の上方側)には、ヒンジ部46でステージ30と連結された蓋体48が設けられており、凹状溝32の上側開口が蓋体48で覆蓋出来るようになっている。蓋体48には、凹状溝32の上側開口を覆蓋した状態で、レンズ載置面34に向かって突出して軸方向に延びる一対の左右案内板部50,50が設けられている。また、蓋体48には、一対の左右案内板部50,50の間において、左右案内板部50,50と同じ方向に突出して左右案内板部50,50と平行に延びる中央案内板部52が設けられている。これにより、蓋体48が閉じられた状態で、眼内レンズ12の上方への過大な変位が制限されて、眼内レンズ12を後述するノズル部56へ滑らかに案内することが出来るようになっている。
また、蓋体48には、蓋体48が閉じられた状態で、レンズ載置面34に向かって突出する押圧部54が二つ設けられている。これら二つの押圧部54,54は、それぞれ、蓋体48と一体形成された突起であり、その形状及び大きさは互いに同じとされている。
二つの押圧部54,54は、それぞれ、円柱形状を呈しており、その突出先端面は、蓋体48が閉じられた状態で、レンズ載置面34と平行に広がる平坦面とされている。二つの押圧部54,54の突出先端面は、同じ高さ位置にある。二つの押圧部54,54の外径寸法は、支持部20bの幅寸法よりも大きくされている。
また、二つの押圧部54,54は、蓋体48が閉じられた状態で、眼内レンズ12の移動方向で後方に位置する支持部20bに当接する位置に設けられている。特に本実施形態では、二つの押圧部54,54は、支持部20bにおける押出部材16の当接位置を凹状溝32の溝幅方向で挟む位置において支持部20bに当接するように設けられている。
そして、二つの押圧部54,54は、蓋体48が閉じられた際に、自由状態でレンズ載置面34に平置きされた眼内レンズ12の支持部20bをレンズ載置面34へ向けて押圧する。これにより、支持部20bは、自由状態の場合と比べると、光学部18に対してレンズ載置面34側へ変形している。即ち、支持部20bは、二つの押圧部54,54で押されることにより、自由状態の場合に比して、レンズ載置面34に接近する方向へ変位している。
なお、押圧部54の形状や大きさ,形成位置,配設数等は、図示した態様に限定されない。例えば、支持部20bにおける押出部材16の当接位置よりも凹状溝32の溝幅方向一方側だけに一つの押圧部54が形成されていても良いし、溝幅方向他方側だけに一つの押圧部54が形成されていても良い。
また、押圧部54は、支持部20bに対する押圧面積を確保する観点等から、支持部20bに対して面接触することが望ましいが、面接触する必要は必ずしもない。例えば、押圧部54が円錐形状や半球形状,切妻屋根の如き形状,寄棟屋根の如き形状等の先細形状とされており、押圧部54が支持部20bに対して点接触或いは線接触するようにしても良い。
また、押圧部54を複数設ける場合、各押圧部54の形状や大きさは、支持部20bへの当接位置等を考慮して設定されるものであり、互いに同じであっても良いし、異なっていても良い。なお、複数の押圧部54の突出高さが互いに同じとされている場合には、これら複数の押圧部54でレンズ載置面34側へ押圧された支持部20bを水平にすることが出来る。これにより、後述の如く段差面86の下方へ支持部20bを入り込ませることが容易になる。
また、押圧部54は蓋体48に一体形成されている必要はない。蓋体48と別体形成された押圧部54を蓋体48に対して後固着することも、勿論、可能である。
器具本体14においてステージ30よりも軸方向前方には、挿入筒部としてのノズル部56が設けられている。ノズル部56は、図5〜7に示されているように、ステージ30側から順に基端部58,中間部60,先端部62とされており、全体として基端側から先端側へ行くに従って先細となる外形形状を呈している。基端部58と先端部62は、略一定の断面形状で軸方向にストレートに延びている。一方、中間部60は、軸方向前方へ行くに従って次第に断面形状が小さくなる先細形状の断面漸変縮小部分とされている。
ノズル部56には、軸方向の全長に亘って延びる通孔64が凹状溝32と連通状態で形成されており、通孔64の基端側開口部66の幅寸法は、凹状溝32の溝幅寸法(レンズ載置面34の幅寸法)と略同じ大きさとされている。また、通孔64は、基端側開口部66において半月形状又は鏡餅形状の開口断面を有しているが、先端側開口部68へ行くに従って次第に略オーバル形状の開口断面に変形している。これにより、眼内レンズ12は、非変形の自由状態で中間部60を移動することが困難となっており、中間部60に送り込まれた段階で光学部18が湾曲変形されるようになっている。なお、ノズル部56の通孔64は、図7に示されているとおり、ステージ30の幅方向と同じ図5中の上下方向を幅方向とし、図6中の上下方向を高さ方向とする、横広がりの扁平な断面形状とされている。そして、その扁平率(扁平度)は、先端側開口部68より基端側開口部66の方が大きくされており、中間部60において次第に変化している。
また、通孔64には、レンズ載置面34から段差無く連続する底面70と、底面70の上方に位置する天面72が形成されている。底面70には、軸方向前方へ行くに従って次第に上る傾斜面74が基端部58と中間部60に跨って形成されている。底面70は、傾斜面74を挟んだ軸方向両側部分が何れも平坦面とされている。一方、天面72は、軸方向の全長に亘って段差の無い平坦面とされている。
基端部58の底面70の幅方向中央部分には、天面72に向けて突出する一対のガイドレール76,76が形成されている。ガイドレール76,76は、所定寸法に亘って軸方向に直線状に延びる突条とされており、その先端部分(軸方向の前方側端部)が傾斜面74の先端(軸方向の前方端)に位置している。なお、ガイドレール76,76の先端部分は、傾斜面74が軸方向前方へ行くに従って次第に上っていることにより、先端へ行くに従って底面70に次第に吸い込まれるようにして、底面70と同じ高さ位置となっている。一方、ガイドレール76,76の後端部分は、基端部58の後端を越えてレンズ載置面34にまで延び出している。このようなガイドレール76,76は、底面70の幅方向中心を挟んで幅方向に所定距離を隔てて互いに略平行に形成されている。
基端部58の天面72における幅方向の両端部には、それぞれ、底面70に向けて突出するサイドレール78が形成されている。サイドレール78は、所定寸法に亘って軸方向に直線状に延びる突条とされており、その先端部分(軸方向の前方側端部)がガイドレール76,76の先端部分と略同じ軸方向位置にある。なお、サイドレール78の先端部分は、先端(軸方向の前方)へ行くに従ってノズル部56の内面に次第に吸い込まれるようにして、ノズル部56の内面と等しくされている。一方、サイドレール78の後端部分は、基端部58の後端となる基端側開口部66に位置している。このようなサイドレール78は互いに略平行に形成されている。
このような器具本体14の軸方向後方から、押出部材16が中心孔26に挿し入れられて、器具本体14に組み付けられる。押出部材16は、図8及び図9に示されているように、略ロッド形状を呈しており、軸方向前方側に位置する作用部80と、作用部80よりも軸方向後方側に位置する挿通部82を備えている。
作用部80は、略オーバル形状の一定の断面形状をもって軸方向にストレートに延びる棒形状とされており、その先端部分84は、図10及び図11に拡大して示すように、基端部分よりも幅方向(図11の上下方向)の寸法が小さくされている。
先端部分84には、軸方向に所定長さに亘って広がる係合部としての段差面86が形成されている。これにより、先端部分84には、段差面86を挟んで高さ方向上側(凹状溝32の開口側)に突出端面88が形成されていると共に、高さ方向下側(凹状溝32の底側、即ち、レンズ載置面34側)に押圧面90が形成されている。突出端面88は、押圧面90よりも押出部材16の軸方向前方に位置している。
段差面86の軸方向寸法(奥行寸法)は、支持部20bと係合可能な大きさであれば、特に限定されるものではないが、支持部20bの幅寸法の半分よりも大きくされていることが望ましい。これにより、後述の如き段差面86による支持部20bの抑え込みを安定して実現することが出来る。
押圧面90の高さ方向の寸法は、支持部20bと係合可能な大きさであれば、特に限定されるものではないが、支持部20bの高さ寸法(厚さ寸法)よりも大きくされていることが望ましい。これにより、後述の如き押圧面90による支持部20bの押圧を安定して実現することが出来る。
なお、作用部80の幅方向両側には、薄板状の補強リブ92が設けられており、作用部80の強度が確保されている。
一方、挿通部82は、全体としてH字状断面でストレートに延びる棒形状とされており、その後端には、押出部材16を押し込む際に押込力を加える押圧板94が軸直角方向に広がって一体形成されている。
このような押出部材16は、作用部80側から本体筒部28に挿入されることで、器具本体14に組み付けられる。これにより、眼内レンズ挿入器具10が得られる。なお、押出部材16を器具本体14に組み付けた際、挿通部82に設けられた係止爪96が本体筒部28に形成された係止孔98に係止されることで、器具本体14に対する押出部材16の初期位置が設定されている。この押出部材16は、係止爪96の係止孔98への係止作用により、本体筒部28から抜出不能とされており、且つ本体筒部28への押込方向には所定の抵抗力をもって変位可能とされている。
また、上述の如く押出部材16が器具本体14に対して初期位置に組み付けられた眼内レンズ挿入器具10には、眼内レンズ12がセットされている。
具体的には、図12に示されているように、器具本体14において蓋体48が開けられて開口されたステージ30の凹状溝32に対して、眼内レンズ12を収容することで、眼内レンズ12がステージ30に配されている。特に本実施形態では、眼内レンズ12は、光学部後面24を下側にして、凹状溝32に収容されており、ステージ30に組み付けられた担持部材36の作用突部40a,40aによって位置決めされてセットされている。かかる状態下、眼内レンズ12の光学部後面24の中央部分は、ガイドレール76,76に接触して、載置されている。
なお、二つの作用突部40a,40aの上端面に対して、眼内レンズ12の支持部20a,20bの基端部分が載置されて、眼内レンズ12の実質的に全体が凹状溝32の底面から持ち上げられ、底面に対する当接応力の光学部18への作用が可及的に回避された状態でセットされるようにしても良い。
二つの作用突部40a,40aで位置決めされた眼内レンズ12は、光学部18への作用応力や歪が軽減された自由状態に保持されており、一対の支持部20a,20bが、器具本体14の軸方向両側(前後方向)に向かって延び出している。また、光学部18よりも軸方向後方に位置する支持部20bは、初期位置にある押出部材16の突出端面88から押出方向の前方に僅かに離隔して位置している。
なお、押出部材16の先端部分84に設けられた段差面86を支持部20bに対して上側から重ね合わせることにより、支持部20bをレンズ載置面34側へ押圧して、支持部20bをレンズ載置面34に向けて接近変位させても良い。この場合、蓋体48に押圧部54を設ける必要はない。
上述の如く眼内レンズ12がステージ30の凹状溝32内に収容された後、蓋体48が閉じられることにより、凹状溝32の上側開口が蓋体48で覆蓋される。これにより、図13〜15に示されているように、眼内レンズ12が器具本体14内に収容状態でセットされる。蓋体48が閉じられた状態では、蓋体48に設けられた係合片100がステージ30に設けられた係合切欠102に係合されており、蓋体48が閉状態に維持されている。
また、蓋体48が閉じられた状態では、図13に示されているように、一方の押圧部54が支持部20bにおける押出部材16の当接位置よりも基端側であって且つ作用突部40aによる位置決め位置よりも延出端側で当接していると共に、他方の押圧部54が支持部20bにおける押出部材16の当接位置よりも延出端側で当接している。これにより、図16に示されているように、支持部20bにおける押出部材16の当接部位が押出部材16に形成された段差面86よりも高さ方向で下側に位置している。
なお、押出部材16は、眼内レンズ12をステージ30の凹状溝32内に収容する前に器具本体14に挿入されて初期位置にセットされていても良いが、眼内レンズ12を凹状溝32内に収容した後や、更に蓋体48を閉じた後に押出部材16を器具本体14に挿入しても良い。
その後、眼内レンズ12をセットした眼内レンズ挿入器具10は、密封ケース等によって梱包されて保管および出荷されて提供される。その際、密封ケースへの梱包の前や後の工程、或いは梱包の前後の両方の工程において、適当な殺菌処理等が施される。
因みに、このようにして提供された眼内レンズ挿入器具10を用いて眼内レンズ12を眼内に挿入するに際しては、先ず、施術現場で梱包から取り出した眼内レンズ挿入器具10において、担持部材36をステージ30の下方に引き抜き、器具本体14から取り外す。これにより、担持部材36に形成された作用突部40a,40aによる眼内レンズ12の位置決め状態が解除されて、眼内レンズ12がレンズ載置面34上で移動可能となる。
なお、蓋体48に形成された注入孔104を通じて、適当な潤滑剤をステージ30やノズル部56の内部に注入しても良い。これにより、押出部材16で押し出す前において、眼内レンズ12をガイドレール76,76から浮き上がらせることが出来る。その結果、後述の如く山折状態に湾曲変形された光学部18の内側に支持部20bを入り込ませることや、山折状態に湾曲変形される前の光学部18の下方へ支持部20bを入り込ませることが容易になる。
担持部材36を器具本体14から取り外したら、ノズル部56の先端側開口部68を眼組織に設けた切開創に挿入する。そして、切開創へのノズル部56の挿入状態を維持しつつ、押出部材16を器具本体14に押し込む。
その際、支持部20bにおける押出部材16の当接部位が、押出部材16に形成された段差面86よりもレンズ載置面34側に位置しているから、押出部材16を器具本体14に押し込むと、図17に示されているように、眼内レンズ12の軸方向後方(移動方向後方)に位置する支持部20bが、押出部材16に形成された段差面86の下側へ入り込んで、押圧面90に当接される。その結果、支持部20bは、図18に示されているように、押圧面90で光学部18側へ押されることにより、光学部18へ接近する方向に湾曲変形される。
支持部20bが光学部18の外周面に接触するまで支持部20bが光学部18側へ湾曲変形すると、押出部材16からの押圧力が支持部20bを介して光学部18へ伝達される。その結果、眼内レンズ12の全体が押出部材16で押されながらノズル部56に向けて移動する。
なお、支持部20bが押圧面90に当接した状態で、突出端面88が支持部20bよりも移動方向前方に位置している場合には、押出部材16の突出端面88が光学部18の外周面に当接することにより、押出部材16の押圧力が光学部18へ直接伝達される。その際、支持部20bは、光学部18の外周面に当接していても良いし、当接していなくても良い。
支持部20bが押圧面90で押され始めてから暫くの間は、押圧部54,54が支持部20bをレンズ載置面34側へ押し込んでいる。これにより、支持部20bが押圧面90で押され始めた際には、支持部20bと段差面86の間に隙間が形成されている。
押出部材16で押されながら移動する支持部20bは、押圧部54,54による抑え込み位置から外れると、それ自身の有する弾性により、高さ方向上側(凹状溝32の開口側)へ変位する。その際、支持部20bの上方には、段差面86が位置しているので、支持部20bは段差面86に当接する。これにより、支持部20bは、押圧面90で押されている際、高さ方向上方への変位が段差面86によって阻止されている。
基端部58に送り込まれた眼内レンズ12は、図19(a)に示されているように、光学部後面24の中央部分がガイドレール76,76に接触していると共に、光学部前面22において押出方向に直交する方向の両側端部にサイドレール78,78が接触している。これにより、光学部後面24の中央部分には天面72に向かう外力が及ぼされる一方、光学部前面22において押出方向に直交する方向の両側端部には、底面70に向かう外力が及ぼされる。その結果、眼内レンズ12の光学部18は、光学部前面22が高さ方向上側に位置する天面72に向けて凸となると共に稜線が眼内レンズ12の移動方向に延びる山折状態に変形される。なお、図19では、眼内レンズ12の光学部18が山折状態に変形される様子をモデル的に示しており、支持部20a,20bの図示は省略してある。
基端部58で山折状態の初期変形が及ぼされた眼内レンズ12は、図19(b)に示されているように、中間部60を通じてより小さく変形されつつ、ノズル部56の先端側開口部68に向けて送り出される。その際、光学部18は通孔64の内面形状に沿って変形され、山折状態が更に進められて、光学部前面22が天面72に当接した状態で丸められる。そして、先端部62に行くに従って次第に略オーバル形状とされた通孔64により、光学部18は、図19(c)に示されているように、ノズル部56の先端部62において、略オーバル形状に小さく丸められる。
すなわち、本実施形態では、一対のガイドレール76,76と、一対のサイドレール78,78と、ノズル部56に形成された特定形状の通孔64を含んで変形ガイド手段が構成されており、一対のガイドレール76,76と一対のサイドレール78,78のそれぞれによって、変形ガイド部が構成されている。
また、上述の如く光学部18が山折状態に変形され始めると、押出部材16の押出方向前方には、山折状態に変形された光学部18の光学部後面24側(凹側)に形成される空間(隙間)が出現する。光学部18の変形量が大きくなると、押出部材16の先端部分84に係合されている支持部20bが、図20にモデル的に示されているように、山折状態に変形された光学部18の内側(凹側)へ入り込む。その結果、支持部20bが光学部18によって包み込まれるように保護される。そして、眼内レンズ12は、このように支持部20bが光学部18によって包み込まれる状態で、ノズル部56内を移動する。
なお、支持部20bが光学部18の光学部後面24側へ入り込むのは、光学部18が山折状態へと変形される際に限定されない。例えば、押出部材16が支持部20bを押す前における光学部18のガイドレール76,76からの浮上量や、押圧部54,54による支持部20bの押込量等によっては、光学部18が山折状態に変形される前に、支持部20bが光学部後面24側へ入り込んでも良い。
また、眼内レンズ12の押出方向で前方に位置する支持部20aは、光学部18が通孔64の内面形状に従って丸められるのに伴って、丸められた光学部18の内部に入り込まされる。これにより、図20に示すように、通孔64内の眼内レンズ12に、タッキング状態が発現せしめられる。
そして、眼内レンズ12は、支持部20a,20bが湾曲変形された光学部18の内側(凹側)へ入り込んだ状態で、ノズル部56の先端側開口部68から押し出されて眼内へ挿入される。
上述の如き眼内レンズ挿入器具10においては、押出部材16に形成された段差面86の下側に潜り込ませた状態で、支持部20bを光学部18へ向けて押すようにしたので、光学部18が凸となる方向(凹状溝32の開口側)への支持部20bの変位を抑えることが出来る。その結果、光学部18が山折状態となる際に、支持部20bを光学部18の凹側(内側)へ入り込ませることが可能となる。
特に、蓋体48が閉められた状態で、支持部20bが二つの押圧部54,54でレンズ載置面34側へ押さえ込まれているから、押出部材16による眼内レンズ12の押し出しが開始される前において、支持部20bが段差面86よりもレンズ載置面34側に位置させることが出来る。それ故、眼内レンズ12の押出部材16による押し出しを始める際に、支持部20bを段差面86の下側へ確実に潜り込ませることが可能となる。その結果、支持部20bの上方への変位を効果的に抑えることが出来る。
また、眼内レンズ12が押出部材16で押し出される際に、光学部18が湾曲変形されて山折状態となるから、光学部18を予め山折状態に湾曲変形させて、眼内レンズ12をステージ30にセットする必要がなくなる。それ故、眼内レンズ12をステージ30にセットする作業が容易になる。
また、眼内レンズ12が、スリーピース構造の眼内レンズに比して、支持部20a,20bの体積が大きいワンピース構造とされているが、山折状態に変形された光学部18の凹側(内側)に形成される比較的大きな隙間に支持部20bを入り込ませるようにした。その結果、ワンピース構造の眼内レンズ12であっても、支持部20bを逃がすスペースを十分に確保することが出来る。
また、眼内レンズ12が、スリーピース構造の眼内レンズに比して、支持部20a,20bの剛性が低いワンピース構造とされているが、支持部20bを山折状態に変形させた光学部18で包み込むように保護するから、支持部20bの損傷を効果的に回避することが出来る。
なお、変形ガイド手段は、本実施形態に示した各一対のガイドレール76,76及びサイドレール78,78と通孔64とによって構成されたものに限定されない。例えば、ガイドレール76やサイドレール78を備えていない通孔64でも、その断面形状や押出方向の変化態様などを適当に設定することにより、眼内レンズ12を山形に折り畳み変形させる変形ガイド手段を構成することも可能であるし、通孔64内に部分的な凸部や凹部を形成して変形ガイド手段を構成すること等も可能である。
また、変形ガイド手段は、上述の如く光学部18を山折状態に変形するものだけでなく、光学部後面24が高さ方向下側に位置する底面70に向けて凸とされて谷線が眼内レンズ12の移動方向に延びる谷折状態に光学部18を変形させるものであっても良い。谷折状態を実現する変形ガイド手段としては、例えば、図21に示されているように、上記実施形態の通孔64が上下逆になった断面形状の通孔等が採用され得る。
かかる変形ガイド手段を採用する場合において、押圧部54を設けるのであれば、図22に示されているように、押圧部54はレンズ載置面34に突設される。これにより、支持部20bを高さ方向上側(凹状溝32の開口側)へ押圧して、支持部20bを押出部材16による押し出しの前に上側へ変位させておくことが出来る。支持部20bの光学部18に対する上側への相対変位を容易にするために、左右案内板部50,50や中央案内板部52で光学部18をレンズ載置面34側へ押すようにしても良い。押出部材としては、上記実施形態の先端部分84が上下逆になった形状の先端部分を備えたもの等が採用され得る。
なお、光学部18の谷折状態を実現する変形ガイド手段を採用するのであれば、押圧部54は、担持部材36のベース板部38に突設されていても良い。この場合、押圧部54が挿通される挿通孔を凹状溝32の底壁に形成して、担持部材36が器具本体14に組み付けられた状態で、挿通孔に挿通された押圧部54をレンズ載置面34上に突出させる方法等が採用され得る。
光学部18の谷折状態を実現する変形ガイド手段を採用する場合であっても、押圧部54は必ずしも必要ない。押出部材16の先端部分84に形成された段差面86に支持部20bを載置して、支持部20bを上側へ持ち上げるようにしても良い。
光学部18を、凹状溝32の溝幅方向外方(即ち、図14中の左方又は右方)に凸となるように、器具本体14の中心軸線と平行に延びる稜線をもって湾曲変形させるようにしても良い。この場合、変形ガイド手段としては、例えば上記実施形態の通孔64を器具本体14の中心軸線回りに90度回転させたかの如き断面形状を有する通孔等が採用され得る。眼内レンズ12は、凹状溝32に縦置きされることとなり、光学部前面22や光学部後面24が凹状溝32の溝幅方向外方へ向いた状態で、ステージ30にセットされる。押出部材は、上記実施形態の先端部分84を中心軸線回りに90度回転させたかの如き先端部分を備えたもの等が採用され得る。これにより、光学部18が凸となる方向への支持部20bの変位を抑えて、上記実施形態と同様に、支持部20bを光学部18の凹側(内側)へ入り込ませることが出来る。
続いて、本発明の他の実施形態としての眼内レンズ挿入器具について説明する。なお、以下に記載の第二〜五の各実施形態は、何れも、第一の実施形態の眼内レンズ挿入器具に採用される押出部材の別態様を例示するものである。これら各実施形態では、第一の実施形態と異なる部分だけを説明することとし、第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、第一の実施形態と同一の符合を付して説明する。
図23には、本発明の第二の実施形態を構成する押出部材106が示されている。この押出部材106は、段差面86と突出端面88の境界部分及び段差面86と押圧面90の境界部分のそれぞれにおいて、側面視(第一の実施形態の図10に対応する軸直角方向視)で円弧状に湾曲するガイド面108a,108bが形成されている。なお、前方のガイド面108aは、外方に凸となる1/4周の円弧断面とされている一方、後方のガイド面108bは、外方に凹となる1/4周の円弧断面とされている。
このような押出部材106を備えた眼内レンズ挿入器具では、押出部材106で眼内レンズ12を押し出す前に、支持部20bが段差面86よりも上側にあっても、ガイド面108aによって、支持部20bが、係止部に向けて案内される。即ち、押出部材106が前進して、支持部20bが前方のガイド面108aに当接すれば、支持部20bがガイド面108a上を摺動することにより、支持部20bが段差面86の下方へ移動する。これにより、支持部20bの上方への変位を抑えることが出来る。
また、押出部材106が眼内レンズ12を押し出す際に、支持部20bが段差面86上を摺動した後、後方のガイド面108b上を摺動することにより、支持部20bが段差面86から下方に離れた位置で押圧面90に当接する。これにより、支持部20bをレンズ載置面34へ向けて更に接近させた状態で押すことが出来る。その結果、支持部20bを光学部18の光学部後面24側へ入り込ませることが更に容易となる。
なお、ガイド面108a,108bは段差面86の前方端と後方端の両方に形成されている必要はない。例えば、図24に示されているように、前方のガイド面108aだけが形成されていても良い。この場合、第一の実施形態の押圧部54が設けられておらず、支持部20bが予めレンズ載置面34側へ接近変位されていなくても、支持部20bを段差面86の下方へ入り込ませることが容易になる。
また、図25に示されているように、後方のガイド面108bだけが形成されていても良い。この場合には、支持部20bをレンズ載置面34へ更に接近させることが出来るので、注入孔104から注入される潤滑剤による浮力に基づいて光学部18がレンズ載置面34から十分に浮いていない場合や、押圧部54によって支持部20bが十分に押し込まれていない場合等においても、支持部20bを光学部18の光学部後面24側へ入り込ませることが容易になる。
また、ガイド面108a,108bは、支持部20bを誘導することが出来るのであれば、図23に示されている如き側面視で円弧状に湾曲している必要はない。例えば、図26に示すように、ガイド面108a,108bとして、軸方向後方へ行くに従って次第に図中下方へ向かう傾斜面を採用しても良い。
次に、図27には、本発明の第三の実施形態を構成する押出部材110が示されている。この押出部材106は、段差面86において軸方向前方から後方へ行くに従って次第に高さ方向下側へ向かう傾斜が付されている。
このような押出部材110を備える眼内レンズ挿入器具においては、眼内レンズ12を押出部材110で押し出す際に、押出力の分力が支持部20bに作用することで、支持部20bが段差面86上を摺動してレンズ載置面34に接近する。それ故、支持部20bを光学部18の光学部後面24側へ、より確実に入り込ませることが可能になる。
なお、上述の如きガイド機能を有する段差面86は、図27に示したものに限定されない。例えば、図28に示すように、側面視で円弧状に湾曲する段差面86であっても良い。
さらに、図29には、本発明の第四の実施形態を構成する押出部材112が示されている。この押出部材112は、突出端面88に対して、軸方向後方へ行くに従って次第に下方へ向かう傾斜が付されている。
このような押出部材112を備える眼内レンズ挿入器具においては、支持部20bが予め段差面86よりもレンズ載置面34側に位置していなくても、突出端面88に当接した支持部20bが、当接力の分力の作用に基づいて突出端面88上を下方に摺動変位することにより、支持部20bが段差面86の下側へ入り込む。
なお、上述の如きガイド機能を有する突出端面88は、図29に示したものに限定されない。例えば、図30に示すように、側面視で円弧状に湾曲する突出端面88であっても良い。
また、図31には、本発明の第五の実施形態を構成する押出部材114が示されている。この押出部材114は、先端部分84の前方上端部に対して、側面視で外方に凸となる円弧状に湾曲したガイド面116が形成されている。このガイド面116は、図32に示されているように、側面視において前方から後方へ行くに従って次第に上方に向かって傾斜する面取形状の傾斜面であっても良い。
このようなガイド面116が形成された押出部材114を用いれば、眼内レンズ挿入器具に対する押出部材114の押込作動に際しての引っ掛かりが防止されて、眼内レンズを一層スムーズに押し出すことが可能となる。
さらに、図33には、本発明の第六の実施形態を構成する押出部材118が示されている。この押出部材118は、先端部分84の高さ方向の上側略半分の領域において、押出部材118の軸方向の前方に突出する係合部としての係合突部120が一体形成されている。
係合突部120は、側面視で略直角三角形状とされており、側面視で斜辺を構成する側面122は、前方から後方へ行くに従って次第に下方へ移動する傾斜面とされている。そして、この側面122が、押出部材118の先端部分84の高さ方向の上側略半分の領域で先端面を構成している。なお、押出部材118の先端部分84の高さ方向の下側略半分の領域は、第一の実施形態と同様に、押出部材118の軸直角方向に広がる平面形状を有する押圧面90とされている。
このような押出部材118を備える眼内レンズ挿入器具においては、眼内レンズ12を押出部材118で押し出す際、係合突部120の側面122に当接した支持部20bが、当接分力の作用で側面122上を下方に向けて摺動変位する。これにより、支持部20bがレンズ載置面34側へ移動する。その結果、支持部20bを湾曲変形された光学部18の内側(凹側)へ入り込ませ易くなる。
なお、上述の如きガイド機能を有する係合突部120の側面122は、図33に示したものに限定されない。例えば、図34に示されているように、側面視で外方に凹となる円弧状に湾曲したものであっても良い。
また、図35には、本発明の第七の実施形態を構成する押出部材124が示されている。この押出部材124は、先端部分84の全体に亘る先端面126が前方から後方へ行くに従って次第に下方へ向かう方向の傾斜面とされている。そして、この先端面126によって係合部が構成されている。
このような押出部材124を備えた眼内レンズ挿入器具においては、眼内レンズ12を押出部材118で押し出す際、先端面126に当接した支持部20bが当接分力の作用で先端面126上を下方に向かって摺動変位する。これにより、支持部20bがレンズ載置面34側へ移動する。その結果、支持部20bを湾曲変形された光学部18の内側(凹側)へ入り込ませ易くなる。
なお、上述の如きガイド機能を有する先端部分84の先端面126は、図35に示したものに限定されない。例えば、図36に示されているように、先端部分84の先端面126が、側面視で円弧状に湾曲した形状であっても良い。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。
例えば、前記実施形態では、器具本体14のステージ30に対して担持部材36が取り外し可能に組み付けられており、この担持部材36の作用突部40a,40a,40b,40bで、眼内レンズ12が持ち上げられて光学部18への接触を可及的に回避させた状態でセットされるようになっていたが、このような担持部材36は、本発明において必須ではない。具体的には、器具本体14のステージ30に貫通孔44a,44a,44b,44bを設けることなく、担持部材36を採用しないで、ステージ30のレンズ載置面34上に、眼内レンズ12を直接に載置してセットするようにしても良い。
また、かかる担持部材36を採用しない場合には、予め眼内レンズ12をセットした状態で梱包して提供するのではなく、施術に際して、眼内レンズ挿入器具10とは別途に梱包して提供した眼内レンズ12を開梱して、眼内レンズ挿入器具10のステージ30のレンズ載置面34上に収容セットすることが望ましい。これにより、眼内レンズ12の光学部18に対してレンズ載置面34が、保存や流通の過程で長期間に亘って直接に接触して応力を及ぼすことに起因する問題を回避することが出来る。
また、担持部材36を採用する場合でも、例えば眼内レンズ12の光学部18や、支持部20a,20bの延出方向の中間部分や先端部分等に当接してそれらを支持する位置に作用突部を形成すること等も可能である。
なお、眼内レンズの光学部の変形態様を決定する器具本体14のステージ30や挿入筒部(ノズル部56)等の形状や構造は、眼内レンズを眼内に挿入する際に変形させる目的形状に応じて、適宜に設定されるものであり、例えばガイドレール76,76やサイドレール78,78等の採否を含めて、実施形態の記載に限定されるものでない。即ち、眼内レンズを挿入する際に小さく変形させる態様は、前述の如き山折状態や谷折状態に限定されず、従来公知のように多様であり、具体的には巻き取るように丸める変形等も採用可能であって、そのような目的とする変形形状に応じて、従来公知の各種の構造が、本発明の眼内レンズ挿入器具においても採用可能である。
また、前記実施形態では、眼内レンズ12が自由状態でレンズ載置面34に平置きされていたが、眼内レンズ12をステージ30にセットする際に、光学部18を器具本体14の軸方向に稜線が延びる山折状態又は器具本体14の軸方向に谷線が延びる谷折状態にしておいても良い。光学部18を予め山折状態又は谷折状態とする方法としては、例えば、ステージ30に形成された凹状溝32の溝幅寸法を小さくしておくこと等が採用され得る。
10:眼内レンズ挿入器具,12:眼内レンズ,14:器具本体,16:押出部材,18:光学部,20a:支持部,20b:支持部,30:ステージ,54:押圧部,56:ノズル部(挿入筒部),64:通孔(変形ガイド手段),76:ガイドレール(変形ガイド手段,変形ガイド部),78:サイドレール(変形ガイド手段,変形ガイド部),86:段差面(係合部)

Claims (6)

  1. 光学部に一対の支持部が突出形成された眼内レンズがセットされる略筒状の器具本体と、該器具本体に対して軸方向の後方から挿し入れられて該器具本体に組み付けられる押出部材とを含んで構成されていると共に、該器具本体の軸方向中間部分には該眼内レンズがセットされるステージが設けられて、該ステージより軸方向先端側に向かって先細形状の挿入筒部が形成されており、該ステージにセットされた該眼内レンズを該押出部材で該器具本体の軸方向前方に移動させて該挿入筒部を通じて小さく変形せしめて押し出すことにより眼内に挿入する眼内レンズ挿入器具において、
    前記一対の支持部が前記光学部から前記器具本体の軸方向前後方向に延び出した状態で前記眼内レンズが前記ステージにセットされて、前記押出部材で前記器具本体の軸方向前方に向かって移動されることにより該光学部が該挿入筒部の外周側に向かって凸となる湾曲形状に変形されるようになっている一方、
    該眼内レンズを押す該押出部材の先端面において、前記光学部を押す光学部押出面と、該光学部から前記器具本体の軸方向後方に延び出した該支持部を押す支持部押圧面とが設けられていると共に、該支持部に係合して該光学部が湾曲変形されて凸となる側への該支持部の変位を抑制することにより該支持部押圧面で押された該支持部を該光学部の凹となる側へ入り込ませる係合部が設けられていることを特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  2. 前記眼内レンズが前記押出部材で前記器具本体の軸方向前方に向かって移動されることにより前記光学部が前記ステージの上方又は下方に向かって凸となる湾曲形状に変形されるようになっていると共に、該眼内レンズが該ステージにセットされた状態で、該光学部から該器具本体の軸方向後方に延び出した前記支持部を、該光学部が湾曲変形されて凸となる該ステージの上方又は下方とは反対に向けて押圧して、該光学部に対して変形変位させる押圧部が設けられている請求項1に記載の眼内レンズ挿入器具。
  3. 前記眼内レンズが前記押出部材で前記器具本体の軸方向前方に向かって移動されることにより前記光学部が前記ステージの上方又は下方に向かって凸となる湾曲形状に変形されるようになっていると共に、該押出部材の先端面において、該光学部が湾曲変形されて凸となる該ステージの上方及び下方の一方の側が他方の側よりも軸方向に突出されて段差面が形成されており、この段差面に対して前記支持部が係止されることで該支持部の変位を規制する前記係合部が構成されている請求項1又は2に記載の眼内レンズ挿入器具。
  4. 前記ステージにセットされる前記眼内レンズが、前記光学部に対して前記一対の支持部が一体成形されたワンピース構造である請求項1〜3の何れか1項に記載の眼内レンズ挿入器具。
  5. 前記器具本体には、前記光学部をその移動方向に延びる稜線又は谷線をもって前記ステージの上方及び下方の何れか一方に凸となる山形又は谷形に折畳み変形させる変形ガイド手段が設けられている請求項1〜4の何れか1項に記載の眼内レンズ挿入器具。
  6. 前記変形ガイド手段が、前記挿入筒部内を移動せしめられる前記眼内レンズに干渉して該挿入筒部内での移動に伴って該眼内レンズの前記光学部を次第に変形させる変形ガイド部によって構成されている請求項5に記載の眼内レンズ挿入器具。
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