JPWO2010052783A1 - 多層プリント配線板、多層プリント配線板の検査方法、および多層プリント配線板の検査システム、多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板、多層プリント配線板の検査方法、および多層プリント配線板の検査システム、多層プリント配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

多層プリント配線板のそれぞれの配線パターンのズレ量およびそのズレ方向を検出して、配線パターン間の層間のズレ量およびズレ方向を検査する。多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、前記それぞれの検査用配線パターンに、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査方法であって、それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出し、検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出し、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する。

Description

本発明は、複数の配線パターン層が積層された多層プリント配線板の配線パターンの検査方法、検査システム、その多層プリント配線板、その多層プリント配線板の製造方法に関する。
従来から、内層回路パターンが形成された多層プリント配線板の内層回路パターンの位置ずれを、電気的導通を測定することにより計測することができる方法として日本公開特許公報の特開平9−205281号が知られている。この多層プリント配線板の内層回路パターンずれ検査方法は、多層プリント配線板を構成するそれぞれの内層板の回路パターンが形成される領域外の少なくも1つの隅部に円形の絶縁部が露出した検出パターンを設け、積層工程終了後、最外層に前記と同様の検出パターンを形成するとともに前記円形の絶縁部の中心に第1のスルーホールを形成し、さらに、検出パターンの導体部に第2のスルーホールを形成して、第1のスルーホールと第2のスルーホールの電気的導通を計ることにより内層回路パターンのずれを検出する構成である(特許文献1参照)。
特開平9−205281号公報
しかしながら、特開平9−205281号(特許文献1)の構成においては、その検出精度がせいぜい100μm程度であり、近年の高密度化した配線パターンに対して有効な方法ではない。さらに、この方法は、内部層と表面層間のズレを検出できるが、そのズレ方向、例えば配線パターンを正面視してX方向(横方向)、Y方向(縦方向)へのズレについて検出できない。また、この方法は、最表面層の配線パターンを基準として内層の配線パターンのズレを検出するものである。すなわち、表面層の配線パターンのズレを検出できない。また、内層に複数の配線パターン層がある場合に、そのうちのどの層の配線パターンがズレているのか判別できない。また、パターン幅のバラツキによって、ズレ上に誤差が生じる。
また、多層プリント配線板における各層の相対的位置精度は、それが実装される機器の高密度化、高周波化に従って益々精度良く計測判定する必要がでてきている。特に、近年では、多層プリント配線板を構成するコア材の厚みが薄くなっており、これにより各配線層が、プリント配線板製造プロセスにおいて寸法変化する量が大きくなってきている。このような背景の下、各配線層の相対的層ズレを正確に検知し判定できる方法が求められている。
そこで、本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、多層プリント配線板のそれぞれの配線パターンのズレ量およびそのズレ方向を検出して、配線パターン間の層間のズレ量およびズレ方向を検査できる多層プリント配線板、その多層プリント配線板の検査方法、その多層プリント配線板の検査システム、およびその多層プリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の多層プリント配線板は、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、を有し、
前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターン層の検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成され、
それぞれの前記検査用配線パターンにおいて、前記スルーホールによって形成された前記接続部分の通電状態と、前記非接続部分の非通電状態とを検出することで、それぞれの配線パターンのズレ状態を検査可能に構成してある。
この構成によれば、検査用配線パターンが、多層プリント配線板のそれぞれの配線パターン層に設けられている。検査用配線パターンは、配線パターンを検査するために設けられ、配線パターン部の形成の際に形成される。検査用配線パターンは、配線パターン部から所定距離分離れた位置に形成されてもよい。また、検査用配線パターンは、配線パターン部が矩形あるいは略矩形状であれば、この矩形の少なくとも1辺の位置に形成できる(図1参照)。また、検査用配線パターンは、パターン形状によるが、矩形の配線パターン部であれば、この矩形の少なくとも1辺の位置に、好ましくは対向する2辺の位置に形成できる(図1の破線11aと11b、11cと11dを参照)。また、検査用配線パターンは、パターン形状によるが、矩形の配線パターン部であれば、この矩形の1辺の位置と、その1辺と直行する他の辺の位置に形成することもできる(図1の11aと11cまたは11d、11bと11cまたは11dを参照)。なお、多層プリント配線板および配線パターン部は、それぞれ矩形状に限定されず、円形、不定形でもよい。配線パターン部が矩形状でない場合、任意の位置を基準として、検査用配線パターンは形成される。また、多層プリント配線板は、硬い材料で構成されるものに限定されず、フレキシブル性の高い樹脂材料で構成することもできる。
スルーホール(非スルーホールと称することもある)は、それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するために設けられる。この電気的接続部分および非接続部分が形成された検査用配線パターンの通電状態と非通電状態を検出することで、最表面の配線パターンを検査できる。そして、層間接続部(スルーホールメッキ部分)によって、多層配線パターンの表面の検査用配線パターン部位に、層内部の配線パターンの検査用配線パターンのそれぞれと電気的に接続する部分を形成することで、層内部の配線パターンをそれぞれ別々に検査できる。
電気的接続部分および非接続部分の形成は、以下が例示される。検査用配線パターンが、例えば、2本の電導線で構成されている場合に、この2本の電導線に対し、複数のスルーホールを所定の距離を置いて形成する(図6参照)。スルーホールの直径は、2本の電導線の幅に相当する。スルーホールは、2本の電導線(L1−left、L1−right)に沿って形成され、所定の原点スルーホール(TH(0))を中心として、次の第1スルーホール(TH(1)、TH(−1))は、その中心線から電導線の直交方向に所定距離づつ、わざとずらして形成される。図6のTH(1)では、TH(0)のX座標を基準にして右側に所定距離、例えば10μmずらす。TH(2)以後もさらに所定距離づつずらす。また、図6のTH(−1)では、TH(0)のX座標を基準にして左側に所定距離、例えば10μmずらす。TH(−2)以後もさらに所定距離づつずらす。このような場合において、2本の電導線(L1―left、L1−right)の端部(L11、R11)と、この形成されたそれぞれのスルーホールを跨いだ位置(L1(9)〜L1(−9)、R1(−9)〜R1(9))との通電状態を検出する。スルーホールによって2本の電導線が全て切断されていれば、スルーホールを跨いだ位置での通電はない。しかし、スルーホールが2本の電導線に沿った中心線から所定距離づつずれて形成されるため、ある位置以降のスルーホールは、このズレ方向とは異なる側の1本の電導線を完全に切断することがなく、この完全に切断されていない電導線は通電する。以上のようにして、電導線端部とスルーホールを介在させた位置の電導線間に、電気的接続部部分と非接続部分が形成される。スルーホールと検査用配線パターンが設定どおり形成されていれば、原点スルーホール(TH(0))の位置を境にして電気的接続部分と電気的非接続部分が検出され、よって、ズレが生じていないことになる。他のスルーホールの位置を境にして電気的接続部分と電気的非接続部分が検出されれば、検査用配線パターン、すなわち配線パターンが、伸縮してあるいはズレて形成されていると判断できる。なお、スルーホールTH(9)〜TH(−9)は、単なる孔であり、層間を電気的に接続するメッキ等が形成されてはいない、非スルーホールである。以下においても同様である。メッキが施されたスルーホールは、スルーホールメッキと称し、層間を電気的に接続する構成である。こられの説明は。以下においても同様である。
2本の電導線の端部L11、R1(9)、R21、R31、L2(9)〜L2(−9)、R2(−9)〜R2(9)、L3(9)〜L3(−9)、R3(−9)〜R3(9)は、それぞれスルーホールメッキが形成され、層間はそれぞれ電気的に接続される。これによって、検査用配線パターン層間の電気的接続である層間接続部を構成する(図6のTHMで図示した斜線部分を参照)。これによって、内部の2層目、3層目の検査用配線パターンの通電状態は、表面層から検出することができる。例えば、2層目の検査用配線パターンを検査する場合に、所定の端部(L21、R21)と、所定の位置(L2(9)〜L2(−9)、R2(−9)〜R2(9))との通電状態を検出する。また、3層目の検査用配線パターンを検査する場合に、所定の端部(L31、R31)と、所定の位置(L3(9)〜L3(−9)、R3(−9)〜R3(9))との通電状態を検出する。
また、実施例として、非スルーホール直径と、その直径よりも小さい例えば、5μm〜30μm小さい配線パターン幅の単線を用い、非スルーホール両端の通電状態を検出する構成がある。そして、この非スルーホール両端の通電状態を検出することでズレ量を算出する構成がある。図32に示すように、単線上に、非スルーホールを一定の間隔で、かつ図面上左右方向(X軸)に所定距離(ずらし量)ずらしながら形成する。単線の幅は、非スルーホール直径よりも20μm小さい。非スルーホールは、単線である配線パターンの図面上下方向(Y軸)中央部の位置に形成されるように、設計されている。仮に配線パターンが伸縮、ズレ等していれば、非スルーホールは、単線の中央部に形成されないことになる。非スルーホールのX軸方向のずらし量は、10μmとする。このような条件において、それぞれの非スルーホールを間に挟んだ単線の通電状態をチェッカーで検出することができ、図面上、一対の黒丸部分間の通電状態を測定する。その結果は、図面に記しているが、導通する部分と非導通する部分が検出される。ここで検出された非導通部分の位置と導通部分の位置が、予め設計された位置と比較することで、ズレ量を算出することができる。なお、非スルーホールの形成に際し、後述する数式(1)が成立するように構成できる。
また、上記の本発明において、前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有するものがある。
この構成によれば、検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成される。2本の電導線間の「所定間隔」、2本の電導線の直進性、幅等は予め一定に設定される。
スルーホール(非スルーホール)は、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有する。例えば、上述したように、2本の電導線に沿った中心線の所定の位置を原点と仮定すれば、これを原点スルーホールとし、次の第1スルーホールは、その中心線に沿って一定の間隔であって、その中心線から電導線の直交する方向に所定距離はなれて形成される。また、さらに次の第2のスルーホールでは、その中心線に沿って一定の間隔であって、さらに、その中心線から電導線の直行する方向に所定距離はなれて形成される。スルーホールの直径を一対の電導線の幅と同一に設定していれば、原点スルーホールによって、一対の電導線を切断し、非接続部分が形成される。また、第1スルーホール以降の第2、第3等のスルーホールは、中心線からずれて形成されているため、このズレ方向と反対の電導線を完全に切断しておらず、電気的接続部分が形成される。すなわち、スルーホールによって2本の電導線が切断された状態と、それらが完全に切断されていない状態とが形成されて、電導線端部とスルーホールを介在させた位置の電導線間に、電気的接続部分あるいは非接続部分が形成される。
また、スルーホール(非スルーホール)は、所定の規則性を持って形成される。スルーホールの形成位置をすべて直線でつなぐことができる。その直線の傾きは、原点からX方向あるいはY方向に所定距離づつ離れる値に依存する。図7に、X軸方向に傾きaで配置されるスルーホールの例を図示する。図7において、スルーホールの間隔は一定である。
それぞれのスルーホールの形成位置は、原点スルーホールの位置と以下のX−Y座標の関係式で表わすことが可能である。スルーホール間の距離測定のための基準点は、スルーホールの中心でもよく、それぞれ対応する外径位置でもよい。以下のX−Y座標で示すとおり、スルーホールのX座標が、原点を境にして離れるに従い、所定距離づつX方向にずれる。ここではY軸方向に、一対の電導線が平行に形成され、Y軸方向にスルーホールが形成されるものとして説明する。なお、X軸方向に沿って、スルーホールが形成される場合にも同様に理解できる。
(数式1)
TH(j)=(X+所定距離×j,Y+H×J)
ここで、Hは、2つのスルーホール間の基本距離である(図7参照)。jは、・・、−3、−2、−1、1、2、3、・・等のスルーホールの識別番号であり、番号の絶対値が大きくなるほど、原点スルーホール位置から離れていることを意味している。「所定距離」は、X軸方向のズレ設定値であり、このズレ設定値を変更することでズレ量の精度を決定できる。Xは、原点スルーホールのX座標である。Yは、原点スルーホールのY座標である。TH(j)は、原点スルーホールからJ番目のスルーホールを意味する。
このスルーホールは、多層プリント配線板に対し、予め設定された位置を基準に形成される。よって、検査用配線パターンが、伸縮やズレ等を生じていなければ、検査用配線パターンの予め設定された位置に形成されることになる。しかしながら、配線パターン形成および検査用配線パターン形成の際や他の製造処理の際に、一対の電導線が、配線パターン部と同様に蛇行、伸縮やズレが生じ、当初意図した設定と異なって形成される場合がある。そのため、このように当初意図された設定どおりに、検査用配線パターンが形成されているか否かを、一対の電導線の予め設定された位置にスルーホールを形成し、一対の電導線の通電状態を検査することで、配線パターン部のズレ量やズレ方向を高精度に検出することができる。
例えば、検査用配線パターンが設定どおり形成されている場合、原点スルーホール(TH(0))は、一対の電導線を切断するように形成される(図8(a)の81,82参照)。原点から1番目以降のスルーホール(TH(1))は、X方向に「所定距離」ずれているため、ズレ方向と反対の電導線については完全に切断されないように形成される(図8(b)の83参照)。一方、原点から−1番目以降のスルーホール(TH(−1))も同様に、―X方向に「所定距離」ずれているため、ズレ方向と反対の電導線については完全に切断されないように形成される(図8(c)の84参照)。これは、スルーホールが、電導線と直交するいずれかの方向に、「所定距離」づつ、ずれて形成されるからである。以上のように、スルーホールによって2本の電導線が切断された状態と、それらが完全に切断されていない状態とが形成されて、電導線端部とスルーホールを介在させた位置の電導線間に、電気的接続部分あるいは非接続部分が形成される。
検査用配線パターンの一対の電導線を、図1の配線パターン部1aに平行にその左右11a、11bのいずれかの側にあるいは両側に形成した場合、配線パターン部1aの左右方向のズレ(あるいはX方向のズレ)を検出することができる。検査用配線パターンの一対の電導線を、配線パターン部1aに平行にその左右11a、11bの両側に形成した場合、配線パターン部1aの左右両方の側の左右方向のズレを検出でき、より精密に配線パターンのズレを検出することができる。
また、検査用配線パターンの一対の電導線を、図1の配線パターン部1aに平行にその上下11c、11dのいずれかの側にあるいは両側に形成した場合、配線パターン部1aの上下方向のズレ(あるいはY方向のズレ)を検出することができる。検査用配線パターンの一対の電導線を、配線パターン部1aに平行にその上下11c、11dの両側に形成した場合、配線パターン部1aの上下両方の側の上下方向のズレを検出でき、より精密に配線パターンのズレを検出することができる。なお、この場合、スルーホールは、図1においてX方向に沿って形成され、かつ、Y方向に所定距離づつ、ずれて形成されることになる。
スルーホールのX座標を定義する「所定距離」によって、ズレ量の精度が決定される。以下において、この「所定距離」をズレ設定値と称することもある。この「所定距離」は、スルーホール形成手段の移動ピッチに依存するが、例えば、0.1μm〜数10μm程度の範囲が挙げられる。また、スルーホールの外径は、スルーホール形成によって一対の電導線を非接続状態にするように、一対の電導線の幅と同一あるいは実質的に同一であることが好ましい。
また、上記の本発明において、前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有する。
この構成によれば、検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有している(図9参照)。図9において、一対の電導線は、W1(9)〜W1(−9)で図示されている。
スルーホール(非スルーホール)は、平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される。すなわち、スルーホールは、所定の規則性を持って形成される。それぞれのスルーホールの形成位置は、原点スルーホールの位置と以下のX−Y座標の関係式で表わすことが可能である。スルーホール間の距離測定のための基準点は、スルーホールの中心でもよく、対応する外径位置でもよい。説明上、スルーホールの形成位置は、y軸方向に沿っているものとし、X座標の変化はない。
(数式2)
TH(k)=(X,(Y+(D+ズレ設定値)×k))
ここで、Dは、一対の電導線間の一定距離である。kは、・・−3、−2、−1、1、2、3、・・等のスルーホールの識別番号であり、番号の絶対値が大きくなるほど、原点スルーホールTH(0)位置から離れている。「ズレ設定値」を変更することでズレ量の精度を決定できる。Xは、原点スルーホールのX座標である。Yは、原点スルーホールのY座標である。TH(k)は、原点スルーホールからk番目のスルーホールを意味する。
このスルーホール(非スルーホール)は、多層プリント配線板に対し、予め設定された位置を基準に形成される。よって、検査用配線パターンが、伸縮やズレ等を生じていなければ、検査用配線パターンの予め設定された位置に形成されることになる。しかしながら、配線パターン形成および検査用配線パターン形成の際や他の製造処理の際に、複数の一対の電導線が、配線パターン部と同様に蛇行、伸縮やズレが生じ、当初意図した設定と異なって形成される場合がある。そのため、このように当初意図された設定どおりに、検査用配線パターンが形成されているか否かを、複数の一対の電導線の予め設定された位置にスルーホールを形成し、複数の一対の電導線の通電状態を検査することで、配線パターン部のズレ量やズレ方向を高精度に検出することができる。
例えば、検査用配線パターンが設定どおり形成されている場合、原点スルーホール(TH(0))は、一対の電導線を切断するように形成される(図8(d)の801,802参照)。原点から1番目以降のスルーホール(TH(1))は、Y方向に(D+ズレ設定値)の位置であり、ズレ方向と反対の電導線(図8(e)のW1−2参照)については完全に切断されないように形成される(図8(e)の803参照)。一方、原点から−1番目以降のスルーホール(TH(−1))も同様に、―Y方向に−(D+ズレ設定値)の位置であり、ズレ方向と反対の電導線(図8(f)のW1−1参照)については完全に切断されないように形成される(図8(f)の804参照)。これ以外のスルーホールの位置についても数式2を用いて同様に説明できる。
この検査用配線パターンの複数の一対の電導線を、図1の配線パターン部1aに平行にその左右11a、11bのいずれかの側にあるいは両側に形成した場合、配線パターン部1aの上下方向のズレ(あるいはY方向のズレ)を検出することができる。この検査用配線パターンの複数の一対の電導線を、配線パターン部1aに平行にその左右11a、11bの両側に形成した場合、配線パターン部1aの左右両方の側の上下方向のズレを検出でき、より精密に配線パターンのズレを検出することができる。
また、この検査用配線パターンの複数の一対の電導線を、図1の配線パターン部1aに平行にその上下11c、11dのいずれかの側にあるいは両側に形成した場合、配線パターン部1aの左右方向のズレ(あるいはX方向のズレ)を検出することができる。この検査用配線パターンの複数の一対の電導線を、配線パターン部1aに平行にその上下11c、11dの両側に形成した場合、配線パターン部1aの上下11c、11d両方の側の左右方向のズレを検出でき、より精密に配線パターンのズレを検出することができる。なお、複数の一対の電導線を、例えば、配線パターン部1aの上11cに形成する場合、その左11bに形成した場合から右回りに90°回転したものとなる。
スルーホールのY座標を定義する「ズレ設定値」によって、検出されるズレ量の精度が決定される。この「ズレ設定値」は、スルーホール形成手段の移動ピッチに依存するが、例えば、0.1μm〜数10μm程度の範囲が挙げられる。また、スルーホールの外径は、スルーホール形成によって一対の電導線を非接続状態にするように、一対の電導線の幅と同一あるいは実質的に同一であることが好ましい。
また、検査用配線パターンのパターン構成として、前記のそれぞれ平行な複数の一対の電導線である第1パターン(図10のW1(9)からW1(−9)参照)と、前記一対の電導線である第2パターン(図5のL1−left、L1−rightを参照)とを、組み合わせることができる。例えば、図1の配線パターン部1aの左右11a、11bのいずれかの側あるいは両側に、第1パターンと第2パターンとを有して構成することができる。また、配線パターン部1aの上下11c、11dのいずれかの側あるいは両側に、第1パターンと第2パターンとを有して構成することができる。また、第1パターンを配線パターン部1aの左右11a、11bのいずれかの側に形成し、配線パターン部1aの上下11c、11dのいずれかの側に第2パターンを形成することもできる。また、第1パターンを配線パターン部1aの上下11c、11dのいずれかの側に形成し、配線パターン部1aの左右11a、11bのいずれかの側に第2パターンを形成することもできる。
また、他の本発明の多層プリント配線板の検査方法は、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターン形成の際に設けられ、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、
前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査方法であって、
それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する工程と、
前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出工程と、
前記ズレ量算出工程で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出工程と、を有し、
前記相対的ズレ量算出工程で算出されたそれぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量に基づいて、良品判定が可能に構成されている。
多層プリント配線板の構成については上述したとおりである。この方法では、それぞれの検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する。そして、通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンのズレ量を算出する。ズレ方向は、検査用配線パターンの形成態様によって決定される。そして、この算出された、それぞれの配線パターンのズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の相対的ズレ量を算出する。この算出されたそれぞれの配線パターン間の相対的ズレ量に基づいて、良品判定が可能になる。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成である。
この構成による多層プリント配線板の構成も上述したとおりである。そして、通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出する。例えば、いずれか一方の電導線の端部と、それぞれのスルーホールを跨いだ位置の電導線との通電状態を測定し、スルーホールごとに通電の有無を検出する。図6の場合、L−leftの端部L11と、それぞれのスルーホールTH(9)〜TH(−9)を跨いだ位置L1(9)〜L1(−9)での通電状態が測定される。
そして、通電状態と非通電状態の境となる両サイドのスルーホール(例えば、TH(j−1)、TH(j))を検出する。この境の両サイドのスルーホール(TH(j−1)、TH(j))のずらし量(ズレ設定値×(j−1)、ズレ設定値×j)の平均を算出し、これを第1ズレ量とする。
また、その他方の電導線についても同様に、その電導線の端部と、それぞれのスルーホールを跨いだ位置の電導線との通電状態を測定し、スルーホールごとに通電の有無を検出する。図6の場合、L1−rightの端部R11と、それぞれのスルーホールTH(9)〜TH(−9)を跨いだ位置R1(―9)〜R1(9)での通電状態が測定される。
そして、通電状態と非通電状態の境となる両サイドのスルーホール(例えば、TH(j)、TH(j+1))を検出し、この両サイドのスルーホール(TH(j)、TH(j+1))のずらし量(ズレ設定値×j、ズレ設定値×(j+1))の平均を算出し、これを第2ズレ量とする。次いで、第1ズレ量と第2ズレ量の平均値を算出して、ズレ量とする。例えば、第1ズレ量が−5μm、第2ズレ量が5μmで、これら平均値のズレ量が0であれば、検査用配線パターンは、ずれなく設計どおり形成され、すなわち配線パターン部もずれなく設計どおり形成されていると判断できる。
一方、例えば、一対の電導線が右に30μmズレて形成されている場合について以下に説明する。ずれ設定値を10μmとする。通電状態と非通電境状態の境の両サイドのスルーホールとして、例えば、L1−leftの電導線に対するスルーホールTH(3)、TH(4)が検出される。そして、これらのずらし量((10×3)、(10×4))の平均の35μmを第1ズレ量とする。また、L1−rightの電導線に対するスルーホールTH(2)、TH(3)が検出され、これらのずらし量((10×2)、(10×3))の平均の25μmを第2ズレ量とする。次いで、第1ズレ量と第2ズレ量の平均値を算出して、ズレ量30μmが算出される。このズレ量が「正」の値のため、右に30μmずれていることが判別できる。なお、このズレ量が「負」であれば、左方向にずれていることにある。以上のようにして、それぞれの層の検査用配線パターンにおける、所定方向のズレ量を求める。また、L1−leftの通電状態から算出されるズレ量と、L1−rightの通電状態から算出されるズレ量を平均化することで、配線パターン幅のばらつきを相殺することができる。そして、それぞれの検査用配線パターンの所定方向のズレ量を、相対的に演算することで、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を求めることができる。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成である。
この構成による多層プリント配線板の構成も上述したとおりである。そして、通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、次いで、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出する。例えば、図11の破線枠W1(9)〜W1(−9)で示す一対の電導線において、上の線を第1電導線W1(k)−1とし、下の線を第2電導線W1(k)−2として説明する。図11の場合、端部P1と、それぞれのスルーホールTH(9)〜TH(−9)を跨いだ位置W1(9)−1〜W1(−9)−1での通電状態が測定される。また、端部P1と、それぞれのスルーホールTH(9)〜TH(−9)を跨いだ位置W1(9)−2〜W1(−9)−2での通電状態が測定される。
ズレ算出工程では、第1電導線W1(9)−1〜W1(−9)−1の通電状態の結果から、通電状態と非通電状態との境界位置にある両サイドのスルーホール(例えば、TH(j−1)、TH(j))を検出する。この境の両サイドのスルーホール(TH(j−1)、TH(j))のずらし量(ズレ設定値×(j−1)、ズレ設定値×j)の平均を算出し、これを第3ズレ量とする。
また、第2電導線W1(9)−2〜W1(−9)−2の通電状態の結果から、通電状態と非通電状態との境界位置にある両サイドのスルーホール(例えば、TH(j)、TH(j+1))を検出する。この境の両サイドのスルーホール(TH(j)、TH(j+1))のずらし量(ズレ設定値×j、ズレ設定値×(j+1))の平均を算出し、これを第4ズレ量とする。次いで、第3ズレ量と第4ズレ量の平均値を算出して、ズレ量とする。例えば、第3ズレ量が−5μm、第4ズレ量が5μmで、これら平均値のズレ量が0であれば、検査用配線パターンは、ずれなく設計どおりに形成され、すなわち配線パターン部も、ずれなく設計どおりに形成されていると判断できる。
一方、例えば、複数の一対の電導線が下に30μmズレて形成されている場合について以下に説明する。ずれ設定値が10μmとする。通電状態と非通電境状態の境の両サイドのスルーホールとしては、例えば、第1電導線W1(k)−1の通電状態の結果から、スルーホールTH(−3)、TH(−4)が検出される。これらのずらし量((10×−3)、(10×−4))の平均−35μmを第3ズレ量とする。また、第2電導線W1(k)−2の通電状態の結果から、スルーホールTH(−2)、TH(−3)が検出され、これらのずらし量((10×−2)、(10×−3))の平均−25μmを第4ズレ量とする。次いで、第3ズレ量と第4ズレ量の平均値を算出して、ズレ量−30μmが算出され、ズレ量が「負」の値のため、下に30μmずれていることが判別できる。なお、ズレ量が「正」の場合、下方向にずれていることになる。以上のようにしてそれぞれの層の検査用配線パターンにおける、ズレ量を求める。第1電導線W1(k)−1の通電状態から算出されるズレ量と、第2電導線W1(k)−2の通電状態から算出されるズレ量を平均化することで、配線パターン幅のばらつきを相殺することができる。そして、それぞれの検査用配線パターンの所定方向のズレ量を、相対的に演算することで、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を求めることができる。
また、他の本発明の多層プリント配線板の検査システムは、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターン形成の際に設けられ、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、
前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターン層の検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査システムであって、
それぞれの検査用配線パターンの通電状態を検出する通電検査部と、
前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出部と、
前記ズレ量算出部で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出部と、を有する構成である。
この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。通電検査部は、電気的接続状態を電気的に検出する装置、機器、その他の公知の手段が例示され、公知のテスター、通電チェッカーを用いることができる。通電検査部は、検査用配線パターンに対し、手動で検査操作できるものでもよいが、検査用配線パターンが細密構造化するに従って、検査用配線パターンに応じた自動移動機構および自動移動制御装置を備えることが好ましい。
また、検査用配線パターンにおける検査対象位置座標と通電検査結果は対応づけられ、メモリに記憶されることが好ましい。通電検査部による通電検査結果と検査対象位置座標は、ズレ量算出部、相対的ズレ量算出部に提供可能に構成される。ズレ量算出部と相対的算出部の機能は、MPU(またはCPU)、メインメモリ等ハードウエア資源を備えた情報処理装置と、各種処理手順が記述されたソフトウェアで構成することができ、また、専用回路やファームウエア等を組み合わせてあるいはそれらを単独に用いて構成することもできる。通電検査部は、ネットワーク手段によって情報処理装置に接続され、通電検査結果と検査対象位置座標は、メモリに格納される。そして、ズレ量算出部の機能によって、配線パターン層のそれぞれのズレ量、ズレ方向が算出される。次いで、相対的ズレ量算出部の機能によって、配線パターン層間の相対的なズレ量、ズレ方向が算出される。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出部は、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。
この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出部は、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。
この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
上記の本発明において、前記相対的ズレ量算出部で算出されたそれぞれの配線パターン間の相対的ズレ量に基づいて、良品判定する判定部を、さらに有する構成がある。
この判定部の機能によって、多層プリント配線板の良品判定が可能になる。この良品判定は、全品でもよく、所定の品質検査手法に則った一部でもよい。良品判定結果または不良判定結果に応じて、多層プリント配線板の各製造処理工程、作業環境、作業者等へのフィードバックを行うことで、歩留まりを向上させることができる。
また、他の本発明の多層プリント配線板の製造方法は、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層を有する多層プリント配線板の製造方法であって、
配線パターンの領域の近傍に、当該配線パターンを形成する際に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンを形成する検査用配線パターン形成工程と、
前記検査用配線パターンが形成された、複数のプリント配線板を積層し、多層プリント配線板を形成する積層工程と、
前記多層プリント配線板の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部を形成する層間接続部形成工程と、
前記層間接続部形成工程の際に、あるいは別に、それぞれの前記検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき、スルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する工程と、
前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出工程と、
前記ズレ量算出工程で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出工程と、
前記相対的ズレ量算出工程で算出されたそれぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量に基づいて、良品判定をする良品判定工程と、を有する構成である。
この製造方法によれば、配線パターンの領域の近傍に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンを形成する。次いで、配線パターンが形成された複数のプリント配線板を積層し、多層プリント配線板を形成する。次いで、多層プリント配線板の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部を形成する。この層間接続部形成の際に、あるいは別に、それぞれの前記検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき、スルーホールを形成する。これまでの各工程の前後に他の工程が含まれていてもよい。これ以後の工程は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
また、上記の本発明において、
前記多層プリント配線板から検査用配線パターンの領域を除去する工程をさらに有する構成がある。
また、上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
また、上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
多層プリント配線板の表面の一例について説明するための図 図1の多層プリント配線板の裏面の一例について説明するための図 2枚の配線板からなる多層プリント配線板の一例の側面図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 多層プリント配線板の製造工程の一例について説明するための図 多層プリント配線板の検査工程の一例について説明するための図 多層プリント配線板の検査システムの構成の一例について説明するための図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 通電結果データの一例について示す図 検査用配線パターンの一例について説明するための図 各層のOPEN判定結果とズレ量の一例について示す図 各層のズレ方向と平均化されたズレ量の一例について示す図 各層間の相対的ズレ量と良品判定の一例について示す図 各層間のスルーホールのズレ量と良品判定の一例について示す図
符号の説明
1a、1b 配線パターン部
11a、11b、11c、11d 検査用配線パターン領域
100 通電検査部
111 メモリ
112 ズレ量算出部
113 相対的ズレ量算出部
114 判定部
(多層プリント配線板の製造方法)
多層プリント配線板および検査用配線パターンの製造方法について、図19の製造工程フローを用いて説明する。多層プリント配線板を構成する材料は、特に制限されず公知の材料を用いることができる。配線板のコア材の板厚は、0.5mm未満、好ましくは、0.35mm未満、特に好ましくは、0.25mm未満で構成される。また、このコア材の材質としては、誘電率が8.0未満、より好ましくは6.0未満、特に好ましくは4.0未満のもので構成される。
(1)検査用配線パターン形成工程(ステップS1)。配線板材を所定の位置を基準にして固定し、公知の配線パターン形成手段、例えば、パターンメッキ、エッチング処理等で、配線パターンを形成する。この配線パターンの形成の際に、検査用配線パターンも形成する。配線パターンと検査用配線パターンの形成材料は、例えば、銅が用いられる。図1、2に示すように、配線板1の一方面に配線パターン部1aが形成され、他方面に配線パターン部1bが形成され、すなわち、配線パターンが、配線板1の両面に形成される。また、検査用配線パターンが、検査用配線パターン領域11a、11b、12a、12bに形成される。
検査用配線パターン領域11bに形成された検査用配線パターンの一例を、図18に示す。なお、検査用配線パターン領域11aにも同様の検査用配線パターンが形成される。ここでは、4層の配線パターンからなる多層プリント配線板に形成される検査用配線パターンについて説明するが、以下に説明される形態に制限されることはない。また、多層プリント配線板は4層の配線パターンに制限されず、4層未満、4層を超える配線パターン層についても同様に、本発明の技術的思想の範囲に属する。
図18は、多層プリント配線板の1層目の検査用配線パターンの一例である。この1層目の検査用配線パターンは、図18の上部に第1パターン、図18の下部に第2パターンとして区別されている。第1パターンは、配線パターンの上下ズレ方向(Y軸方向)、ズレ量を検出するために機能する。第2パターンは、配線パターンの左右ズレ方向(X軸方向)、ズレ量を検出するために機能する。
先ず、第1パターンについて説明する。図9に示すように第1パターンが形成される。この検査用配線パターンは、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成である。図9において、一対の電導線は、W1(9)〜W1(−9)で図示されている。黒塗りライン部分および黒塗り丸形状部分で、検査用配線パターンを構成している。この検査用配線パターンの黒塗り丸形状部分は、図10に示すように、エッチングによって電気的に分断される。この黒塗り丸形状部分の一部は、後述するようにスルーホールメッキが形成され、図11に示す1層目の検査用配線パターンにおいて、層内部の検査用配線パターンの通電状態検出を可能にする。
図14は、多層プリント配線板の2層目の配線プリント層の検査用配線パターンの一例である。この2層目の検査用配線パターンは、1層目の検査用配線パターンの裏側に形成されている。黒塗りライン部分および黒塗り丸形状部分で、検査用配線パターンを構成している。図15は、多層プリント配線板の3層目の配線プリント層の検査用配線パターンの一例である。この3層目の検査用配線パターンは、1層目、2層目の検査用配線パターンが形成された配線板とは異なる配線板に形成されている。黒塗りライン部分および黒塗り丸形状部分で、検査用配線パターンを構成している。図17は、多層プリント配線板の4層目の配線プリント層の検査用配線パターンの一例である。この4層目の検査用配線パターンは、3層目の検査用配線パターンの裏側に形成されている。この4層目の検査用配線パターンは、1層目の検査用配線パターンと同様である。なお、図14、15、17において、後述する工程で、斜線丸形状部分としてスルーホールメッキTHMが形成され、また、白丸形状部分としてスルーホールTH(9)〜(−9)が形成される。なお、図14、15、17は、いずれも、図11の1層目の表面から層内部を透かして見た場合の図である。
次に、第2パターンについて説明する。図4に示すように第2パターンが形成される。検査用配線パターンは、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線L1―left、L1−rightを有して構成される。この2本の電導線間の「所定間隔」は予め一定に設定されている。図4において、黒塗りライン部分および黒塗り丸形状部分で、検査用配線パターンを構成している。この検査用配線パターンの黒塗り丸形状部分は、図5に示すように、エッチングによって電気的に分断される。この黒塗り丸形状部分の一部は、後述するようにスルーホールメッキが形成され、図6に示す1層目の検査用配線パターンにおいて、層内部の検査用配線パターンの通電状態検出を可能にする。
図12は、多層プリント配線板の2層目の配線パターン層の検査用配線パターンの一例である。この2層目の検査用配線パターンは、1層目の検査用配線パターンの裏側に形成されている。一対の電導線L2−left、L2−right、黒塗りライン部分および黒塗り丸形状部分で、検査用配線パターンを構成している。図13は、多層プリント配線板の3層目の配線パターン層の検査用配線パターンの一例である。この3層目の配線パターン層の検査用配線パターンは、1層目、2層目の検査用配線パターンが形成された配線板とは異なる配線板に形成されている。一対の電導線L3−left、L3−right、黒塗りライン部分および黒塗り丸形状部分で、検査用配線パターンを構成している。図16は、多層プリント配線板の4層目の配線パターン層の検査用配線パターンの一例である。この4層目の検査用配線パターンは、3層目の検査用配線パターンの裏側に形成されている。この4層目の検査用配線パターンは、1層目の検査用配線パターンと同様である。なお、図12、13、16において、後述する工程で、斜線丸形状部分としてスルーホールメッキTHMが形成され、また、白丸形状部分としてスルーホールTH(9)〜(−9)が形成される。なお、図12、13、16は、いずれも、図6の1層目の表面から層内部を透かして見た場合の図である。
(2)積層工程(ステップS2)。図3に示すように、配線パターンおよび検査用配線パターンが形成されたプリント配線板1、2を積層する。積層する場合に、プリント配線板同士の所定位置を基準にして積層する。プリント配線板同士を接続する場合、例えば、プリプレグ等の絶縁材料を介在させてプリント配線板同士を積層一体化することができる。また、別実施形態として、複数の配線板を積層する代わりに、配線板に配線パターン層を形成後、絶縁材料を積層し、その表面に配線パターンを形成するような、公知のビルドアップ手法によって多層配線層を形成することもできる。
(3)層間接続部形成工程(ステップS3)。
多層プリント配線板は、それぞれの配線パターン層間で、電気的接続がなされるように、スルーホールメッキによって層間接続部を形成することができる。そのために、先ず、それぞれの配線パターン部の所定位置にスルーホールを形成する。スルーホール形成は、公知のスルーホール形成手段、例えばNC孔あけ装置等を用いることができる。それぞれの配線パターン間の層間接続部用のスルーホールにメッキ処理を施す。また、検査用配線パターン間の層間接続部用のスルーホールを形成し、これにメッキ処理を施す。これによって、表面層の検査用配線パターンと層内部の検査用配線パターンとを電気的に接続する層間接続部としてスルーホールメッキTHMを形成する。図6、12、13、14、16、11、14、15、17にスルーホールメッキTHMを、斜線の丸形状部分として示す。なお、層間接続部として、スルーホールメッキ以外の公知の他の構成を用いることもできる。
(4)スルーホール形成工程(ステップS4)。
ステップS3のスルーホール形成の際に、あるいは別途、検査用配線パターンの所定位置にスルーホールTH(9)〜(−9)を形成する。スルーホール形成は、公知のスルーホール形成手段、例えばNC孔あけ装置等を用いることができる。スルーホールは、配線パターンおよび検査用配線パターンが、予め設定された設計位置どおりに形成されていることを前提にして形成される。そのため、スルーホールに対し、検査用配線パターンがずれていることを検出することで、配線パターンおよび検査用配線パターンに伸縮やズレ等が生じていると判別できる。本発明は、このスルーホール形成位置に対する検査用配線パターンのズレを利用して、配線パターン層間のズレ量およびズレ方向を高精度に検出することができるものである。
検査用配線パターンによって、上述したように所定の規則に従ってスルーホールTH(9)〜(−9)は、形成される。スルーホールの形成個数は、後述するズレ設定値と共にズレ量算出の基礎になっている。ここでは、19個のスルーホールを形成することを示しているが、ズレ量の検出精度によってスルーホールの形成個数およびズレ設定値を設定することができる。
図11に示す1層目の検査用配線パターンの第1パターンの場合、検査用配線パターンにズレが生じていないならば、原点スルーホールTH(0)は、一対の電導線W1(1)を完全に切断するように形成される。この原点スルーホールTH(0)からk番目以降のスルーホールTH(k)は、図中上下軸(Y軸)垂直方向に(一対の電導線の一定距離(D)+ズレ設定値×k)の位置に形成される。それぞれのスルーホールTHの直径は一対の電導線の一定距離(D)と同じである。従って、スルーホールTH(k)は、ズレ設定値分シフトしながら形成されるため、一対の電導線を構成する第1電導線と第2電導線のそれぞれに、電気的接続部分と非接続部分の境界が形成される。このズレ設定値は、ズレ量の精度を決定している。ズレ設定値としては、20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは、5μm以下である。また、2、3、4層目の検査用配線パターンも図14、15、17に示すようにスルーホールTH(9)〜(−9)が形成される。以下では、ズレ設定値を10μmとして説明する。
また、図6に示す1層目の検査用配線パターンの第2パターンの場合、検査用配線パターンにズレが生じていないならば、原点スルーホールTH(0)は、一対の電導線L1−left、L1−rightを完全に切断するように形成される。この原点スルーホールTH(0)からj番目以降のスルーホールTH(j)の位置座標は、(X+所定距離×j,Y+H×J)で示される。従って、スルーホールTH(j)は、x軸(左右軸)方向に所定距離(ズレ設定値)分シフトしながら形成されるため、一対の電導線L1−left、L1−rightのそれぞれに、電気的接続部分と非接続部分の境界が形成される。このズレ設定値は、ズレ量の精度を決定している。ズレ設定値としては、20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは、5μm以下である。また、2、3、4層目の検査用配線パターンも図12、13、16に示すようにスルーホールTH(9)〜(−9)が形成される。以下では、所定距離(ズレ設定値)を10μmとして説明する。
なお、図6、18等において、L2(9)〜L2(−9)、R2(9)〜R2(−9)、L3(9)〜L3(−9)、R3(−9)〜R3(9)のそれぞれは、全て図示されていないが、それぞれの位置関係は、図面上縦方向に位置されていることが理解される。また、図11、18等において、W2(9)−1〜W2(−9)−1、W2(9)−2〜W2(−9)−2、W3(9)−1〜W3(−9)−1、W3(9)−2〜W3(−9)−2のそれぞれは、全て図示されていないが、それぞれの位置関係は、図面上縦方向に位置されていることが理解される。
(検査方法)
(5)検査工程(ステップS5)。
それぞれの検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する(ステップS5−1)。図21は、多層プリント配線板の検査システムの機能構成の主要部分を示している。通電検査部として、図21の通電チェッカー100を用いる。通電チェッカー100によって検出された通電状態は、検査位置情報と共に、情報処理装置のメモリ111に送信され、記憶される。配線パターンの2層目と3層目は、内層に位置しているが、1層目あるいは4層目側から、それぞれ独立して、2層目、3層目の通電状態を検査することができる。
図22から25は、1層目から4層目までの第1パターンの通電検査結果の一例を示す。図26から29は、1層目から4層目までの第2パターンの通電検査結果の一例を示す。それぞれの図に共通して、確認用ADRESSは、通電検査を行なった検査位置情報を示す。通電チェッカー100の一方の端子をSTART位置に固定し、他方の端子を、所定のEND位置に順に接続して、START位置とEND位置間の通電状態を検出する。THずらし量は、原点スルーホールTH(0)を基準として、所定方向にズレ設定値(10μm)分づつシフトしていることを示す。OPEN判定における「OPEN」は、非通電を意味し、「○」は、通電を意味する。
図22は、1層目の第1パターンの上下(Y軸)ズレの通電結果である。W1(k)−1は、複数の一対の電導線W1(k)うちの第1電導線(図11では上側の電導線)と接続される。W1(k)−2は、複数の一対の電導線W1(k)うちの第2電導線(図11では下側の電導線)と接続される。kは、スルーホールの識別番号に対応する。図23は、2層目の第1パターンの上下(Y軸)ズレの通電結果である。W2(k)−1は、複数の一対の電導線W2(k)うちの第1電導線(図14では上側の電導線)と接続される。W2(k)−2は、複数の一対の電導線W2(k)うちの第2電導線(図14では下側の電導線)と接続される。図24は、3層目の第1パターンの上下(Y軸)ズレの通電結果である。W3(k)−1は、複数の一対の電導線W3(k)うちの第1電導線(図15では上側の電導線)と接続される。W3(k)−2は、複数の一対の電導線W3(k)うちの第2電導線(図15では下側の電導線)と接続される。図25は、4層目の第1パターンの上下(Y軸)ズレの通電結果である。W4(k)−1は、複数の一対の電導線W4(k)うちの第1電導線(図17では上側の電導線)と接続される。W4(k)−2は、複数の一対の電導線W4(k)うちの第2電導線(図17では下側の電導線)と接続される。
また、図26は、1層目の第2パターンの左右(X軸)ズレの通電結果である。L1(j)は、電導線L1−leftに接続される。R1(j)は、電導線R1−rightに接続される。jは、スルーホールの識別番号に対応する。図27は、2層目の第2パターンの左右(X軸)ズレの通電結果である。L2(j)は、電導線L2−leftに接続される。R2(j)は、電導線R2−rightに接続される。図28は、3層目の第2パターンの左右(X軸)ズレの通電結果である。L3(j)は、電導線L3−leftに接続される。R3(j)は、電導線R3−rightに接続される。図28は、4層目の第2パターンの左右(X軸)ズレの通電結果である。L4(j)は、電導線L4−leftに接続される。R4(j)は、電導線R4−rightに接続される。図22から29の通電結果は、一例にすぎず、検査用配線パターン領域11a部分の通電検査結果も記憶されている。
ズレ量算出部112は、メモリ111から、検査位置情報と通電結果を読み出し、それぞれの配線パターンのズレ量およびズレ方向を算出する(ステップS5−2)。具体的には、以下の方法で算出することができる。先ず、上下方向(Y軸方向)のズレを検出するための第1パターンのズレ量について算出する。メモリ111から、図22から25で示す検査位置情報と通電結果が読みだされる。1層目から順に算出する。第1電導線W1(9)−1〜W1(−9)−1の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(−1)、TH(0)を検出する。これらスルーホールTH(−1)、TH(0)のTHずらし量は、図22からそれぞれ、「−10」と「0」であり、その平均は、「−5」となる。
次いで、第2電導線W1(9)−2〜W1(−9)−2の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(0)、TH(1)を検出する。これらスルーホールTH(0)、TH(1)のTHずらし量は、図22からそれぞれ、「0」と「10」であり、その平均は、「5」となる。次いで、算出された「−5」と「5」の平均値「0」をズレ量とする。すなわち、1層目の上下方向のずれはない。
1層目と同様にして2層目、3層目、4層目の上下方向のズレ量を算出することができる。図23から25の通電結果から算出すると、全ての層で上下方向のズレはない。
次いで、左右方向(X軸方向)のズレを検出するための第2パターンのズレ量について算出する。メモリ111から図26から29で示す検査位置情報と通電結果が読みだされる。1層目から順に算出する。電導線L1−leftのL1(9)〜L1(−9)の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(0)、TH(1)を検出する。これらスルーホールTH(0)、TH(1)のTHずらし量は、図26からそれぞれ、「10」と「0」であり、その平均は、「5」となる。
また、電導線L1−rightのR1(9)〜R1(−9)の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(−1)、TH(0)を検出する。これらスルーホールTH(−1)、TH(0)のTHずらし量は、図26からそれぞれ、「−10」と「0」であり、その平均は、「−5」となる。次いで、算出された「5」と「−5」の平均値「0」をズレ量とする。すなわち、1層目の左右方向のずれはない。
1層目と同様にして2層目、3層目、4層目の左右方向のズレ量を算出することができる。図27から29の通電結果から算出すると、全ての層で左右方向のズレはない。
以下に、任意のズレ量およびズレ方向が算出される一例を示す。検査用配線パターンの複数の一対の電導線がスルーホールTH(k)に対し、上方向に30μmずれている場合の通電検査結果を図30に示す。図30の場合、第1電導線W1(9)−1〜W1(−9)−1の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(2)、TH(3)を検出する。これらスルーホールTH(2)、TH(3)のTHずらし量は、図30からそれぞれ、「20」と「30」であり、その平均は、「25」となる。
次いで、第2電導線W1(9)−2〜W1(−9)−2の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(3)、TH(4)を検出する。これらスルーホールTH(3)、TH(4)のTHずらし量は、図30からそれぞれ、「30」と「40」であり、その平均は、「35」となる。次いで、算出された「25」と「35」の平均値「30」をズレ量とする。すなわち、この検査用配線パターンは、スルーホールTHに対し、上方向(Y軸方向正)に30μmずれていると、算出される。
以上にように、このズレ量の算出方法によれば、検査用配線パターンのスルーホールに対するズレ量を高精度に算出できる。
また、他のズレ量およびズレ方向が算出される別の一例を示す。電導線のパターン幅が設計値より20μm広く、検査用配線パターンの複数の一対の電導線がスルーホールTH(k)に対し、上方向に30μmずれている場合の通電検査結果を図31に示す。図31の場合、第1電導線W1(9)−1〜W1(−9)−1の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(3)、TH(4)を検出する。これらスルーホールTH(3)、TH(4)のTHずらし量は、図31からそれぞれ、「30」と「40」であり、その平均は、「35」となる。
次いで、第2電導線W1(9)−2〜W1(−9)−2の通電状態の結果から、通電状態(○)と非通電状態(OPEN)との境界位置にある両サイドのスルーホールTH(2)、TH(3)を検出する。これらスルーホールTH(2)、TH(3)のTHずらし量は、図31からそれぞれ、「20」と「30」であり、その平均は、「25」となる。次いで、算出された「35」と「25」の平均値「30」をズレ量とする。すなわち、この検査用配線パターンは、スルーホールTHに対し、上方向(Y軸方向正)に30μmずれていると、算出される。
以上にように、このズレ量の算出方法によれば、検査用配線パターンのスルーホールに対するズレ量を高精度に算出できるだけでなく、電導線のパターン幅が設計値どおり形成されていない場合でも一対の電導線の上下のライン、または左右のラインのデータを平均化することにより、電導線のパターン幅のばらつきを相殺できる。
相対的ズレ量算出工程113は、それぞれの配線パターンのズレ量およびズレ方向に基づいて、それぞれの配線パターン間の相対的ズレ量およびズレ方向を算出する(ステップS5−3)。相対的ズレ量算出部113は、それぞれの配線パターン層において、スルーホールTHに対するズレ量、ズレ方向のデータに基づいて、1層目、2層目または3層目を基準に、それ以外の他の層の相対的ズレ量、相対的ズレ方向を算出する。
図33に、各層のOPEN判定結果とズレ量を示す。上述と同様に、L1、L2、L3、L4は、それぞれ多層プリント配線板の1層目、2層目、3層目、4層目を示す。「NG」は、OPEN判定で非通電(非導通)状態であることを示し、一方、「OK」は、OPEN判定で通電(導通)状態であることを示す。W1()−1、W1()−2、L1()R1()等の括弧内には、9〜―9の識別番号が入る。図表の下部にズレ量が算出されている。このズレ量は、上述の方法によって、その上段のOPEN判定結果から算出されている。図34に、各層のズレ方向と平均化されたズレ量を示す。平均化されたズレ量は、例えば、L1上下ズレであれば、図33のズレ量「25」と「45」との平均である。図35に各層間の相対的ズレ量を示す。相対的ズレ量は、以下の式で算出できる。
(数式3)
相対的ズレ量=√[(L上下ズレ量−Lズレ量)+(L左右ズレ量−L左右ズレ量)
ここで、L、Lは、相対的ズレ量を算出したい、配線パターン層の識別番号を意味する。また、相対的ズレのズレ方向は、ベクトル演算することで得られる。
例えば、数式1を用いて、1層目と2層目(L1−L2)との相対的ズレ量を求める。(35−25)2乗+(0−15)の2乗の平方根は、「18.03」となる。なお、図35では、少数点2位以下は切り捨てている。図34のL1Xは、第1層目の左右ズレを示し、L1Yは、第1層目の上下ズレを示している。同様にL2X、L2Y、L3X、L3Y、L4X、L4Yは、それぞれ各層における左右ズレ、上下ズレを示している。
(6)良品判定工程(ステップS6)。それぞれの配線パターン間の相対的ズレ量、または相対的ズレ方向および相対的ズレ量に基づいて良品判定をする。判定部114は、不図示のメモリに記憶された予め設定されている判定基準値と、それぞれの配線パターン間の相対的ズレ量、または相対的ズレ方向および相対的ズレ量を比較し、判定基準値を満足していれば、良品判定し、そうでなければ不良品判定する。不良品判定された多層プリント配線板は、廃棄される。相対的ズレ量あるいはズレ量が基準値以上の場合に、あるいは不良品判定率が所定値以上の場合に、各製造工程に反映され、作業条件等の再設定等が行われる。例えば、図35において、相対的ズレ量の判定基準値が例えば20μmであれば、全ての層間が、良品として判定される。この判定基準値は、製品の必要性能に応じて設定される。
また、上記の実施形態に、さらに以下の機能構成を追加することができる。非スルーホール算出部は、図21の検査システムの一構成要素に含まれる。非スルーホールズレ量算出部は、各配線パターン層と非スルーホール(例えばTH(9)から(TH(−9))とのズレ量(以下では非スルーホールズレ量:NTHズレ量と呼ぶ)を算出する機能である。NTHズレ量は、以下の計算式で算出できる。
(数式4)
NTHズレ量=√[(L+L
ここで、mは、NTHズレ量を算出したい、配線パターン層の識別番号を意味する。また、相対的ズレのズレ方向は、ベクトル演算することで得られる。例えば、1層目の配線パターン層と非スルーホールとのズレ量のNTHズレ量の場合、図34のLX=35とLY=0から、「35」と算出される。NTHズレ量の場合、図34のLX=25とLY=15から、「29.2」と算出される。
また、上記の判定部141は、さらに、NTHズレ量の良品判定を行うことができる。判定部141は、予め設定された判定基準値とNTHズレ量を比較する。
図36に、各配線パターン層と非スルーホールとのズレ量(NTHズレ量)と良品判定結果を示す。図36のNTH1は、1層目の配線パターン層と非スルーホールとのズレ量、NTH2は、2層目の配線パターン層と非スルーホールとのズレ量、NTH3は、3層目の配線パターン層と非スルーホールとのズレ量、NTH4は、4層目の配線パターン層と非スルーホールとのズレ量を示す。ここでの判定基準値は、50μmに設定している。この判定基準値は、製品の必要性能に応じて設定される。
判定部141は、NTHズレ量における良品判定と、上述の相対的ズレ量の良品判定のいずれか一方を・BR>タ行し、良品判定するように構成できる。また、判定部141は、NTHズレ量における良品判定と、上述の相対的ズレ量の良品判定の両方を実行し、両方の判定結果がOKの場合に良品であると判定するように構成できる。
(7)検査用配線パターン除去工程(ステップS7)。検査用配線パターン領域は、機器に実装される前に除去されてもよい。この工程は必須ではなく、また、ステップS6までの工程と同一の製造者で実行されることを要せず、他の製造者、ユーザー等で実行されてもよい。
(別実施形態)
上記実施形態の検査システムの構成要素は、ソフトウェアとハードウエア(CPU、メモリ等)とを協働作用することによって実現でき、専用回路またはファームウエア等で、またはそれらの組み合わせで実現することもできる。
ソフトウェアで実現する場合、そのプログラムは以下のようになる。このプログラムは、記録媒体に記録され、記録媒体として提供可能であり、また、通信回線を介して提供(ダウンロード提供)されてもよい。通信回線を介して提供される場合、その一部の機能のみが提供されてもよく、他の一部がサーバ装置に残っていてもよく、全体の機能として本発明の機能が発揮されていれば本発明の技術的範囲に含まれる。
このソフトウエアプログラムは、

多層配線パターンのそれぞれの検査用配線パターンの通電状態を検出した通電結果データを記憶媒体に記憶するステップと、
前記通電結果データ基づいて、それぞれの配線パターンのズレ量を算出するズレ量算出ステップと、
前記ズレ量算出ステップで算出された、それぞれの配線パターンのズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
また、上記のソフトウエアプログラムのズレ量算出ステップは、一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする、構成である。

また、上記のソフトウエアプログラムのズレ量算出ステップは、第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする、構成である。

また、上記のソフトウエアプログラムは、
前記相対的ズレ量算出ステップで算出されたそれぞれの配線パターン間の相対的ズレ量に基づいて、良品判定する判定ステップを、さらにコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この構成によれば、検査用配線パターンが、多層プリント配線板のそれぞれの配線パターン層に設けられている。検査用配線パターンは、配線パターンを検査するために設けられ、配線パターン部の形成の際に形成される。検査用配線パターンは、配線パターン部から所定距離分離れた位置に形成されてもよい。また、検査用配線パターンは、配線パターン部が矩形あるいは略矩形状であれば、この矩形の少なくとも1辺の位置に形成できる(図1参照)。また、検査用配線パターンは、パターン形状によるが、矩形の配線パターン部であれば、この矩形の少なくとも1辺の位置に、好ましくは対向する2辺の位置に形成できる(図1の破線11aと11b、11cと11dを参照)。また、検査用配線パターンは、パターン形状によるが、矩形の配線パターン部であれば、この矩形の1辺の位置と、その1辺と直する他の辺の位置に形成することもできる(図1の11aと11cまたは11d、11bと11cまたは11dを参照)。なお、多層プリント配線板および配線パターン部は、それぞれ矩形状に限定されず、円形、不定形でもよい。配線パターン部が矩形状でない場合、任意の位置を基準として、検査用配線パターンは形成される。また、多層プリント配線板は、硬い材料で構成されるものに限定されず、フレキシブル性の高い樹脂材料で構成することもできる。
電気的接続部分および非接続部分の形成は、以下が例示される。検査用配線パターンが、例えば、2本の電導線で構成されている場合に、この2本の電導線に対し、複数のスルーホールを所定の距離を置いて形成する(図6参照)。スルーホールの直径は、2本の電導線の幅に相当する。スルーホールは、2本の電導線(L1−left、L1−right)に沿って形成され、所定の原点スルーホール(TH(0))を中心として、次の第1スルーホール(TH(1)、TH(−1))は、その中心線から電導線の直交方向に所定距離づつ、わざとずらして形成される。図6のTH(1)では、TH(0)のX座標を基準にして右側に所定距離、例えば10μmずらす。TH(2)以後もさらに所定距離づつずらす。また、図6のTH(−1)では、TH(0)のX座標を基準にして左側に所定距離、例えば10μmずらす。TH(−2)以後もさらに所定距離づつずらす。このような場合において、2本の電導線(L1―left、L1−right)の端部(L11、R11)と、この形成されたそれぞれのスルーホールを跨いだ位置(L1(9)〜L1(−9)、R1(−9)〜R1(9))との通電状態を検出する。スルーホールによって2本の電導線が全て切断されていれば、スルーホールを跨いだ位置での通電はない。しかし、スルーホールが2本の電導線に沿った中心線から所定距離づつずれて形成されるため、ある位置以降のスルーホールは、このズレ方向とは異なる側の1本の電導線を完全に切断することがなく、この完全に切断されていない電導線は通電する。以上のようにして、電導線端部とスルーホールを介在させた位置の電導線間に、電気的接続部部分と非接続部分が形成される。スルーホールと検査用配線パターンが設定どおり形成されていれば、原点スルーホール(TH(0))の位置を境にして電気的接続部分と電気的非接続部分が検出され、よって、ズレが生じていないことになる。他のスルーホールの位置を境にして電気的接続部分と電気的非接続部分が検出されれば、検査用配線パターン、すなわち配線パターンが、伸縮してあるいはズレて形成されていると判断できる。なお、スルーホールTH(9)〜TH(−9)は、単なる孔であり、層間を電気的に接続するメッキ等が形成されてはいない、非スルーホールである。以下においても同様である。メッキが施されたスルーホールは、スルーホールメッキと称し、層間を電気的に接続する構成である。これらの説明は以下においても同様である。
スルーホール(非スルーホール)は、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有する。例えば、上述したように、2本の電導線に沿った中心線の所定の位置を原点と仮定すれば、これを原点スルーホールとし、次の第1スルーホールは、その中心線に沿って一定の間隔であって、その中心線から電導線の直交する方向に所定距離はなれて形成される。また、さらに次の第2のスルーホールでは、その中心線に沿って一定の間隔であって、さらに、その中心線から電導線の直する方向に所定距離はなれて形成される。スルーホールの直径を一対の電導線の幅と同一に設定していれば、原点スルーホールによって、一対の電導線を切断し、非接続部分が形成される。また、第1スルーホール以降の第2、第3等のスルーホールは、中心線からずれて形成されているため、このズレ方向と反対の電導線を完全に切断しておらず、電気的接続部分が形成される。すなわち、スルーホールによって2本の電導線が切断された状態と、それらが完全に切断されていない状態とが形成されて、電導線端部とスルーホールを介在させた位置の電導線間に、電気的接続部分あるいは非接続部分が形成される。
判定部141は、NTHズレ量における良品判定と、上述の相対的ズレ量の良品判定のいずれか一方を行し、良品判定するように構成できる。また、判定部141は、NTHズレ量における良品判定と、上述の相対的ズレ量の良品判定の両方を実行し、両方の判定結果がOKの場合に良品であると判定するように構成できる。
上記課題を解決するための本発明の多層プリント配線板は、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられる非導通のスルーホールと、を有し、
前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターン層の検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成され、
それぞれの前記検査用配線パターンにおいて、前記非導通のスルーホールによって形成された前記接続部分の通電状態と、前記非接続部分の非通電状態とを検出することで、それぞれの配線パターンのズレ状態を検査可能に構成してある。
非導通のスルーホール(非スルーホールと称することもある)は、それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するために設けられる。この電気的接続部分および非接続部分が形成された検査用配線パターンの通電状態と非通電状態を検出することで、最表面の配線パターンを検査できる。そして、層間接続部(スルーホールメッキ部分)によって、多層配線パターンの表面の検査用配線パターン部位に、層内部の配線パターンの検査用配線パターンのそれぞれと電気的に接続する部分を形成することで、層内部の配線パターンをそれぞれ別々に検査できる。
また、上記の本発明において、前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、前記非導通のスルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有するものがある。
また、上記の本発明において、前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記一対の電導線が導通であって、かつ当該複数の一対の電導線同士を導通に構成し、
前記非導通のスルーホールが、前記複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された方向の軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有する。
また、他の本発明の多層プリント配線板の検査方法は、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターン形成の際に設けられ、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられる非導通のスルーホールと、
前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査方法であって、
それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する工程と、
前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出工程と、
前記ズレ量算出工程で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出工程と、を有し、
前記相対的ズレ量算出工程で算出されたそれぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量に基づいて、良品判定が可能に構成されている。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
前記非導通のスルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成である。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記一対の電導線が導通であって、かつ当該複数の一対の電導線同士を導通に構成し、
前記非導通のスルーホールが、前記複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された方向の軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成である。
また、他の本発明の多層プリント配線板の検査システムは、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターン形成の際に設けられ、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられる非導通のスルーホールと、
前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターン層の検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査システムであって、
それぞれの検査用配線パターンの通電状態を検出する通電検査部と、
前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出部と、
前記ズレ量算出部で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出部と、を有する構成である。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
前記非導通のスルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出部は、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。
上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記一対の電導線が導通であって、かつ当該複数の一対の電導線同士を導通に構成し、
前記非導通のスルーホールが、前記複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された方向の軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出部は、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。
また、他の本発明の多層プリント配線板の製造方法は、
少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層を有する多層プリント配線板の製造方法であって、
配線パターンの領域の近傍に、当該配線パターンを形成する際に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンを形成する検査用配線パターン形成工程と、
前記検査用配線パターンが形成された、複数のプリント配線板を積層し、多層プリント配線板を形成する積層工程と、
前記多層プリント配線板の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部を形成する層間接続部形成工程と、
前記層間接続部形成工程の際に、あるいは別に、それぞれの前記検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき、非導通のスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する工程と、
前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出工程と、
前記ズレ量算出工程で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出工程と、
前記相対的ズレ量算出工程で算出されたそれぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量に基づいて、良品判定をする良品判定工程と、を有する構成である。
また、上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
前記非導通のスルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
また、上記の本発明において、
前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
前記一対の電導線が導通であって、かつ当該複数の一対の電導線同士を導通に構成し、
前記非導通のスルーホールが、前記複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された方向の軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
前記ズレ量算出工程において、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする構成がある。この構成の作用効果は、上述の多層プリント配線板の検査方法と同様であるので詳細な説明は省略する。

Claims (14)

  1. 少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
    前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、を有し、
    前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターン層の検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成され、
    それぞれの前記検査用配線パターンにおいて、前記スルーホールによって形成された前記接続部分の通電状態と、前記非接続部分の非通電状態とを検出することで、それぞれの配線パターンのズレ状態を検査可能に構成した多層プリント配線板。
  2. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
    前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有する、請求項1の多層プリント配線板。
  3. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
    前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有する、請求項1または2の多層プリント配線板。
  4. 少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
    前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、
    前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査方法であって、
    それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する工程と、
    前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出工程と、
    前記ズレ量算出工程で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出工程と、を有し、
    前記相対的ズレ量算出工程で算出されたそれぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量に基づいて、良品判定が可能に構成される多層プリント配線板の検査方法。
  5. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
    前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
    前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
    前記ズレ量算出工程において、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする、請求項4の多層プリント配線板の検査方法。
  6. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
    前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
    前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
    前記ズレ量算出工程において、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする、請求項4または5の多層プリント配線板の検査方法。
  7. 少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層のそれぞれの配線パターン層に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンと、
    前記それぞれの検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき設けられるスルーホールと、
    前記多層配線パターン層の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターン層の検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部が形成された構成を有する多層プリント配線板の検査システムであって、
    それぞれの検査用配線パターンの通電状態を検出する通電検査部と、
    前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出部と、
    前記ズレ量算出部で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出部と、を有する多層プリント配線板の検査システム。
  8. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
    前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
    前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
    前記ズレ量算出部は、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする、請求項7の多層プリント配線板の検査システム。
  9. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
    前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
    前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
    前記ズレ量算出部は、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする、請求項7または8の多層プリント配線板の検査システム。
  10. 前記相対的ズレ量算出部で算出されたそれぞれの配線パターン間の相対的ズレ量に基づいて、良品判定する判定部を、さらに有する請求項7から9のいずれかの多層プリント配線板の検査システム。
  11. 少なくとも2層以上の配線パターン層が積層された多層配線パターン層を有する多層プリント配線板の製造方法であって、
    配線パターンの領域の近傍に、当該配線パターンを形成する際に、当該配線パターンを検査するために用いられる検査用配線パターンを形成する検査用配線パターン形成工程と、
    前記検査用配線パターンが形成された、複数のプリント配線板を積層し、多層プリント配線板を形成する積層工程と、
    前記多層プリント配線板の表面の検査用配線パターンに、層内部の配線パターンの検査用配線パターンと電気的に接続する層間接続部を形成する層間接続部形成工程と、
    前記層間接続部形成工程の際に、あるいは別に、それぞれの前記検査用配線パターンに、電気的に接続している接続部分と電気的に接続していない非接続部分とを形成するように、所定の規則的配置に基づき、スルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
    それぞれの前記検査用配線パターンの通電状態を、通電検査部を用いて検出する工程と、
    前記通電検査部で検出された結果に基づいて、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量を算出するズレ量算出工程と、
    前記ズレ量算出工程で算出された、それぞれの配線パターンの所定方向のズレ量に基づいて、それぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量を算出する相対的ズレ量算出工程と、
    前記相対的ズレ量算出工程で算出されたそれぞれの配線パターン間の所定方向の相対的ズレ量に基づいて、良品判定をする良品判定工程と、を有する多層プリント配線板の製造方法。
  12. 前記多層プリント配線板から検査用配線パターンの領域を除去する工程をさらに有する請求項11の多層プリント配線板の製造方法。
  13. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を有して構成され、
    前記スルーホールが、前記一対の電導線に沿って、スルーホール間隔が一定であって、所定の傾きで配置される構成を有し、
    前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記一対の電導線のそれぞれの電導線に対する通電状態を検出し、
    前記ズレ量算出工程において、前記一対の電導線の一方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第1ズレ量を算出し、その他方の電導線における通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第2ズレ量を算出し、当該第1ズレ量と当該第2ズレ量の平均を算出してズレ量とする、請求項11の多層プリント配線板の製造方法。
  14. 前記検査用配線パターンが、所定間隔の2本の電導線からなる一対の電導線を複数有し、当該複数の一対の電導線がそれぞれ一定距離で平行に形成された構成を有し、
    前記スルーホールが、前記平行に形成された複数の一対の電導線に沿った軸方向に、所定の原点のスルーホール位置を基準に、前記一定距離とズレ設定値を加えた値に比例して、当該原点のスルーホールから離れるように形成される構成を有し、
    前記通電検査部は、検査用配線パターンの通電状態を検出する場合に、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第1電導線に対する通電状態を検出し、前記複数の一対の電導線のそれぞれの第2電導線に対する通電状態を検出し、
    前記ズレ量算出工程において、前記第1電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第3ズレ量を算出し、前記第2電導線に対する通電状態と非通電状態との境界位置に基づいて、第4ズレ量を算出し、当該第3ズレ量と当該第4ズレ量の平均を算出してズレ量とする、請求項11または13の多層プリント配線板の製造方法。
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