JPWO2010041662A1 - 金属製プレス成形品の割れ判定方法、装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

金属製プレス成形品の割れ判定方法、装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

取得手段(101)は、割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、歪測定手段(8)により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおける測定対象金型の歪を取得し、かつ、生産条件を測定等して取得する。抽出手段(102)は、記憶手段(104)から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。判定手段(103)は、抽出手段(102)により抽出された比較データの歪と、割れ判定対象データの歪とを比較し、その差の最大値が所定値以上のとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う。かかる構成により、鉄系、非鉄系、及び積層材等の各種金属材料をプレス成形する際の割れを高精度に判定できる。

Description

本発明は、金属製プレス成形品の割れ判定方法、装置、プログラム及び記録媒体に関し、特に鉄系、非鉄系、及び積層材等の各種金属材料をプレス成形する際の割れを検出するために用いて好適な技術に関する。
プレス成形時において、特に金型に対してはプレス機加圧力又は被加工材変形抵抗の反力等が作用するため、金型は弾性変形を起こす。この弾性変形を金型歪という。プレス成形時に割れ等の成形不良が発生すると、発生する金型歪量が変化することから、金型歪量を測定することは極めて重要であるが、金型ひずみ量は成形不良だけでなく、被加工材の材料強度バラツキや、温度変化等の外乱因子の影響も受けて変化するため、金型歪量の情報に基づいて成形不良現象をより効果的に予測する技術が期待されている。
金型歪を測定する装置としては、特許文献1に、上ビームに取り付けたパンチ及び下ビームに取り付けたダイを接離動作させることにより前記パンチ及びダイ間でワークを折り曲げ加工するプレスブレーキにおいて、前記上ビームの長手方向に添って設けられ、前記上ビームのたわみを検出する複数の上ビーム用歪みセンサと、前記下ビームの長手方向に添って設けられ、前記下ビームのたわみを検出する複数の下ビーム用歪みセンサと、前記下ビームと下金型の間もしくは前記上ビームと上金型の間に折り曲げ加工線の方向に添って分散配置され、前記下金型もしくは上金型に上下方向の加圧力を加える複数のアクチュエータと、加圧開始後加圧完了までの途中で前記上ビームの下降を停止させ、この停止状態のときに前記上ビーム用歪みセンサおよび前記下ビーム用歪みセンサの検出出力を取り込み、これらの各検出出力に基づき上ビーム及び下ビームのたわみ量を演算し、該演算値に基づき上ビーム及び下ビームのたわみ量が適正値になるよう前記複数のアクチュエータの駆動制御を行い、この後加圧制御を再開させる制御を行う制御手段と、を具えるプレスブレーキの中開き補正装置が開示されている。
また、金型の変形を予測するモデルを有する装置として、特許文献2には、プレス成形品のニアネットシェープ化による工程省略を可能にするため、製品の寸法・形状を高精度に自動制御するプレス成形金型を提供することを目的として、金型プレス成形で、荷重検出手段4と、ストローク検出手段5と、プレス回数の検出手段6、金型温度の検出手段7と、金型の摩耗モデル9、金型の熱変形モデル10、金型の荷重変形モデル11、被加工材の熱変形モデル12、被加工材のスプリングバックモデル13の単数または複数のモデルから構成される変形予測モデルと、多変数制御信号発生装置14と、成形凹部3の内壁を変形させる駆動装置15、例えばピエゾ素子、とからなることを特徴とするプレス金型が開示されている。なお、ここで付した符号は特許文献2におけるものである。
また、金型歪を測定する装置として、特許文献3に、ワークの折曲げ角度及びワークの歪みを検出することのできる金型及びその歪みセンサユニットを提供することを目的として、以下のような構成を有する発明が開示されている。すなわち、ワークWの成形加工時に歪みを生じる歪み発生領域内であって、金型本体3がワークを支持するワーク支持面3Uに垂直な平面内で、前記ワークWの加工位置に近接した位置と離れた位置との2ヶ所以上において、前記金型本体3に歪みセンサ9が埋設してある。複数の歪みセンサ9は、前記金型本体3の上面3Uと曲げ溝5を形成した溝形成面5Fとの間に斜め配置に配置してある。そして、歪みセンサユニットは、絶縁部材よりなる基部材13の複数箇所に、歪みを検出するためのセンサ9を備え、前記基部材13は、前記センサ9を備えたセンサ取付面21A,21Bと、当該基部材13を取付穴の内面に一体的に接合する接合面とを備えた構成であって、前記基部材を前記取付穴に取付けたとき、前記センサ取付面と前記取付穴の内面との間に間隙が形成される構成である。なお、ここで付した符号は特許文献3におけるものである。
また、金型歪を測定する装置として、特許文献4に、V溝に対するワークの入り込み位置(ストローク)に対応して加圧力が増大するダイを提供することを目的として、以下のような構成を有する発明が開示されている。すなわち、板状のワークWをV字形状に折曲げるためのダイ1であって、V溝3を形成する傾斜面5は凸状の曲面5U,5Lに形成してあり、当該曲面の上部側の曲率半径DR1よりも下部側の曲率半径DR2が大きく、前記曲面5U,5Lは、ワークWの折曲げ加工時にワークWと曲面5Uとの接触関係がころがり接触の態様となる曲面である。また、板状のワークWをV字形状に折曲げるためのダイ1であって、V溝3を形成する傾斜面5は凸状の曲面に形成してあり、この曲面は、楕円9に接する曲面である。そして、前記ダイ1において、前記傾斜面5と近接した位置に、歪みを検出するためのセンサ7を備えている。なお、ここで付した符号は特許文献4におけるものである。
また、金型歪を測定する装置として、特許文献5に、ダイの歪みを検出することによってワークの折曲げ角度を検知する方法及び装置を提供することを目的として、以下のような構成を有する発明が開示されている。すなわち、板状のワークWの折曲げ加工を行う際に、ダイ5に備えた歪センサS1〜S4によって前記ダイ5の歪パターンを測定し、データベース15に予め格納してある複数の歪パターンと測定した前記歪パターンとを比較して歪パターンの推定式を確定し、この確定したパターン推定式により摩擦係数を求め、前記パターン推定式に対応した曲げ角度推定式を用いて、前記歪センサの検出値に基いて前記ワークの折曲げ角度を演算するものである。そして、ワークの折曲げ加工時にダイの歪みを検出するための歪センサを複数箇所に備え、制御手段9は、データベース15と、検出したダイ5の歪パターンとデータベース15に格納されている歪パターンとを比較してパターン推定式を確定する推定式確定手段17と、このパターン推定式により摩擦係数を求める演算手段21と、を備えている。なお、ここで付した符号は特許文献5におけるものである。
また、金型歪を測定する装置として、特許文献6に、プレス加工を良好に行えるようにすることを目的として、以下のような構成を有する発明が開示されている。すなわち、条件設定用演算装置104は、素材特性データ提供装置101からネットワーク105を介して送信された素材特性の実績値と、標準値とを比較し、比較した結果に応じて、成形速度やしわ押さえ圧等の成形条件を修正する。制御装置300は、前記修正した成形条件で被加工材300のプレス加工を開始させるように、プレス成形装置102を制御する。これにより、被加工材300をプレス加工した際に、われやしわが発生するのを可及的に低減させて、可及的に同一の形状の良品を得ることができるようにする。なお、ここで付した符号は特許文献6におけるものである。
また、特許文献7に、ポンチ、ダイス及びしわ押さえ金型と、前記ダイス及び前記しわ押さえ金型の間に取り付けられる摩擦力測定手段と、しわ押さえ荷重調節手段を有することを特徴とする薄板のプレス成形装置が開示されている。摩擦力測定手段により摩擦力を直接測定し、更に摩擦力が所定の値になるよう、しわ押さえ荷重調節手段によりしわ押さえ力を制御する。これにより、金型と被加工物の間の潤滑性や表面性状等の変動要因によらず、適正な摩擦力を付与することができ、素材特性のばらつきや環境変化によらず、常に良好な成形品を提供しようとしている。
また、特許文献8に、プレス加工中の金型ひずみを制御することができるプレス成形装置を提供することを目的として、以下のような構成を有する発明が開示されている。すなわち、ポンチと、ポンチに対して相対移動するダイと、ポンチ及びダイのうち少なくともいずれか一つを被制御部材としたときに、前記被制御部材の内部に設けられ、プレス成形に応じて生じる前記該被制御部材のひずみ量を測定するひずみ量測定手段と、前記被制御部材に設けられ、プレス成形に応じて生じる前記被制御部材のひずみ量を制御するひずみ量制御手段とを有する。ひずみ量制御手段は、ひずみ量測定手段によって計測されたひずみ量が成形中において所定範囲となるように、前記被制御部材の駆動量を制御する。
また、本発明者らは、非特許文献1に、直交する方向の圧縮・引張ひずみを測定する圧電素子(金型摩擦センサ)をダイ肩近傍に内蔵したプレス成形装置を開示し、金型摩擦センサの情報からスプリングバック、ねじれ等の成形品形状の予測が可能であることを開示した。
特開平5−337554号公報 特開平9−029358号公報 特開2005−199336号公報 特開2005−254300号公報 特開2006−136926号公報 特開2006−075884号公報 特開2004−249365号公報 国際公開第07/080983号パンフレット
自動車技術会学術講演会前刷集No.19-07,pp.17-20(2007)
特許文献1には、金型歪測定機能を有する装置に関する発明が開示されているが、まず、特許文献1にはプレス成形する際の割れ等の不良現象を検出することに関する記述がない。
また、特許文献1に開示されている発明では、ビーム用歪みセンサはプレスブレーキ用ビームの長手方向に沿って設けられること以外、開示されていない。プレスブレーキ用ビームよりも複雑形状を有する金型を使用するプレス成形において、高精度に金型歪を測定するためには、ポンチ、ダイ、しわ押さえ金型等の金型内部に歪測定機能を設置し、発生する金型歪を直接測定することが不可欠であり、そのためには特許文献1に開示されている発明では不十分である。
更に、上記特許文献1に開示されている発明では、成形途中に一旦成形を中断し、この停止状態のときに上下ビームのひずみ量を検出し、上下ビームのひずみ量が適正値となるようアクチュエータによる制御を行い、この後成形を再開させるが、プレスブレーキのような曲げ主体の成形とは異なり、プレス成形においては、途中で成形を中断した場合、被加工材と工具間の摩擦力は成形中の摩擦力とは大きく異なる。そのため、特許文献1に開示されている発明をプレス成形に適用した場合、測定される金型歪量は成形中の金型歪量とは異なり、測定精度は不十分である。
以上より、プレス成形する際の割れを検出するために用いるには、特許文献1に開示されている発明では不十分である。
特許文献2には、金型変形を予測するモデルを有する装置に関する発明が開示されているが、まず、特許文献2にはプレス成形する際の割れ等の不良現象を検出することに関する記述がない。
また、特許文献2に開示されている発明では、金型全体に作用する荷重を検出する荷重検出手段と金型の荷重変形モデルを有し、これらを用いて金型の変形を予測するものであるが、プレス成形品に局所的な微小割れ等が発生した際の、金型全体に作用する荷重の変化量は極めて微量であり、その検出は困難である。また、仮に検出できたとしても、その原因となる局所的な微小割れの発生点を特定することは不可能である。
以上より、プレス成形する際の割れを検出するために用いるには、特許文献2に開示されている発明では不十分である。
特許文献3には、金型歪を測定する装置に関する発明が開示されているが、まず、特許文献3にはプレス成形する際のプレス部品の割れを検出することに関する記述がない。
また、特許文献3に開示されている発明では、金型本体がワークを支持するワーク支持面に垂直な平面内に歪みセンサが埋設している。ワークの折り曲げ加工用金型である金型本体3においては、ワーク支持面に相当する上面3Uは平面であり、上面3U及び曲げ溝5の長手方向に対して垂直な平面は一意に定まることから、特許文献3に開示されている発明により歪みセンサを埋設することが可能である。しかし、部品の割れが問題となるようなプレス成形用金型は、一般的に折り曲げ加工用金型よりも複雑形状を有している。プレス成形用金型ではワーク支持面は平面でなく複雑な曲面形状であり、その平面に垂直な平面を定義することはできない。また、曲げ溝5のような方向も定義することはできない。よって、プレス成形用金型では特許文献3に開示されている方法では歪みセンサを埋設することは不可能である。
以上より、プレス成形する際の割れを検出するために用いるには、特許文献3に開示されている発明では不十分である。
特許文献4には、金型歪を測定する装置に関する発明が開示されているが、まず、特許文献4にはプレス成形する際のプレス部品の割れを検出することに関する記述がない。
また、特許文献4に歪みを検出するためのセンサに関する具体的な記述は無く、非特許文献に記載の歪センサを埋設した構成が望ましいことのみ記載があるが、その非特許文献は曲げ加工に関する内容であり、プレス成形用金型では特許文献4に開示されている方法では歪センサを埋設することは不可能である。
以上より、プレス成形する際の割れを検出するために用いるには、特許文献4に開示されている発明では不十分である。
特許文献5には、金型歪を測定する装置に関する発明が開示されているが、まず特許文献5には、プレス成形する際のプレス部品の割れを検出することに関する記述がない。
また、上述の特許文献3、特許文献4と同様に、歪センサに関しては非特許文献に記載のセンサと同様の構成であること以外、本文中に具体的な記述は無く、また、その非特許文献は曲げ加工に関する内容であり、従ってプレス成形用金型では特許文献5に開示されている方法では歪センサを埋設することは不可能である。
以上より、プレス成形する際の割れを検出するために用いるには、特許文献5に開示されている発明では不十分である。
特許文献6には、金型歪を測定する装置に関する発明が開示されているが、まず特許文献6には、プレス成形する際のプレス部品の割れを検出することに関する記述がない。
また、歪センサは図3に記載があるものの、その構成等について本文中に具体的な記述がなく、従って、特許文献6に開示されている方法では歪センサを埋設することは不可能である。
以上より、プレス成形する際の割れを検出するために用いるには、特許文献6に開示されている発明では不十分である。
また、特許文献7では、しわ押さえ金型又はダイスに何らかの構造物を設置し、その摩擦力を計測しようとするものであり、しわ押さえ金型、ダイスの金型歪を直接測定するものではない。プレス成形する際の割れを検出するためには、ポンチ、ダイ、しわ押さえ金型の金型歪を直接測定することが不可欠であり、特許文献7に開示されている発明では不十分である。
特許文献8には、金型歪を測定する装置に関する発明が開示されているが、特許文献8には、プレス成形する際のプレス部品の割れを検出することに関する記述がなく、プレス成形する際の割れを検出するためには、特許文献8に開示されている発明では不十分である。
非特許文献1に開示されている発明は、ダイ肩近傍に摩擦センサを内蔵し、プレス部品の割れも検出可能であるとしているが、歪センサの出力を用いてどのようにプレス部品の割れを判定するのか、その手順について具体的な記述がなく、実際に割れか否かを判定するには試行錯誤によらなければならないという問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、金属製プレス成形品の割れ判定方法、装置、プログラム及び記録媒体に関し、特に鉄系、非鉄系、及び積層材等の各種金属材料をプレス成形する際の割れを検出するために用いて好適な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の手段は以下の通りである。
(1)
ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定方法であって、
前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する記憶手段を用いて、
割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する取得ステップと、
前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす前記参照データを比較データとして抽出する抽出ステップと、
前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定ステップとを有することを特徴とする金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(2)
前記生産条件には、前記成形速度に加えて、生産時刻、気温、湿度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚のうち少なくとも一つ以上が含まれることを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(3)
前記抽出ステップでは、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(4)
前記判定ステップでは、前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、その差の最大値が所定値以上のとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行うことを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(5)
更にしわ押さえ金型を用い、前記ポンチ、前記ダイ及び前記しわ押さえ金型のうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とすることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(6)
前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から成形ストロークが所定の範囲を超えて成形が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(7)
前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(3)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(8)
プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪の最大値と、前記割れ判定対象データの歪の最大値とを比較し、前記割れ判定対象データの歪の最大値が、前記比較データの歪の最大値の20%を下回る場合は空打ちと判定して割れ判定から除外し、前記割れ判定対象データの歪の最大値が、前記比較データの歪の最大値の20%以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする(7)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(9)
プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形とを比較し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする(7)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(10)
前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(3)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(11)
プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形とを比較し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする(10)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(12)
ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定装置であって、
前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する記憶手段と、
割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する取得手段と、
前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす前記参照データを比較データとして抽出する抽出手段と、
前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定手段とを備えたことを特徴とする金属製プレス成形品の割れ判定装置。
(13)
ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する記憶手段を用いて、
割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する取得処理と、
前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす前記参照データを比較データとして抽出する抽出処理と、
前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
(14)
(13)に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
本発明によれば、鉄系、非鉄系、及び積層材等の各種金属材料をプレス成形する際の割れを高精度に判定することができる。
プレス成形装置及び割れ判定装置の構成を示す図である。 測定対象金型の歪の測定及び生産条件の取得に関するフローチャートである。 割れ判定に関するフローチャートである。 割れ判定に関するフローチャートである。 割れ判定に関するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係るプレス成形装置及び割れ判定装置100の構成を示す。プレス成形装置において、プレス機ボルスター1にポンチ2が、しわ押さえ荷重調整手段3にしわ押さえ金型4が、成形荷重・速度調整手段5によって駆動される上部スライド6にダイ7がそれぞれ取り付けられている。ポンチ2及びしわ押さえ金型4上に、被加工材である薄板10が載置されている。
歪測定手段8は、ポンチ2、ダイ7及びしわ押さえ金型4のうち少なくともいずれか一つを測定対象金型としたときに、それに生じる歪を測定する。歪測定手段8は、例えば歪ゲージ、圧電素子、光ファイバを用いたFBGセンサ等により構成され、測定対象金型の表面に設置されてもよいが、高精度に歪を測定するためには、測定対象金型の内部に設置するのが望ましい。また、歪測定手段8の数も限定されるものではない。なお、図1ではしわ押さえ金型4を有するプレス成形装置を説明したが、しわ押さえ金型を有していない場合は、ポンチ2及びダイ7のうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とすればよい。
割れ判定装置100において、記憶手段104は、例えば計算機のハードディスクドライブ等により構成され、割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおける測定対象金型の歪、及び、生産時刻、気温、湿度、成形速度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚等の生産条件のうち、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する。記憶手段104には、予め検査員による検査や公知の割れ検査手法により割れが発生していないことが確認されたプレス成形品についての参照データが記憶されている。更に、後述するように、本実施形態の割れ判定装置100により「異常無し」とされたプレス成形品についての参照データが順次蓄積されるようにしてもよい。
取得手段101は、割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段8により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおける測定対象金型の歪を取得し、かつ、生産時刻、気温、湿度、成形速度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚等の生産条件のうち、少なくとも成形速度を含む生産条件を測定等して取得する。
抽出手段102は、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件とに基づいて所定の条件を満たす参照データを比較データとして抽出する。
判定手段103は、抽出手段102により抽出された比較データの歪と、割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う。
本発明では、記憶手段は少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する。また、取得ステップは少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する。このように生産条件として成形速度が必須であるのは、成形速度の変化に伴い測定対象金型に発生する歪も変化するためである。
この原因としては、成形速度が変化すると重量物であるダイ7がポンチ2、しわ押さえ金型4に下死点近傍で衝突した際に発生する衝撃荷重が変化することが影響していると考えられる。また、成形速度が変化するとしわ押さえ荷重調整手段3の圧力配管内に発生する水槌現象が変化することも影響していると考えられる。それ以外にも、被加工材変形抵抗の歪速度依存性、摺動抵抗の摺動速度依存性等が影響していると考えられる。
また、生産条件として成形速度が必須であるその他の理由として、後述する判定ステップで行う、測定対象金型に発生する割れ判定対象データの歪と比較データの歪との比較時の精度が向上する点が挙げられる。
測定対象金型に発生する歪は、成形ストローク、すなわち上型と下型の相対位置関係に対応して特徴を有する波形を出力するが、その波形を測定する測定機器は、一定の時間間隔でデータサンプリングを行うのが一般的である。成形速度の情報を用いることにより一定時間間隔でサンプリングされた歪データを成形ストロークに対応したデータに変換することが可能となる。これにより判定ステップで行う歪データの比較を、容易かつ高精度に行うことが可能となる。
図2は測定対象金型の歪の測定及び生産条件の取得に関するフローチャートである。また、図3は割れ判定に関するフローチャートである。
まず図2のフローチャートについて説明する。
ステップS101(プレス成形開始の判定処理)では、プレス成形が開始されたか否かを判定する。ここで、プレス成形が開始されたと判定されるのは、待機位置で待機していたプレス機スライドが稼働を開始し、上下金型の型タッチ位置まで動作進展した時である。被加工材が下型の定位置にセットされている場合、スライドが上下金型の型タッチ位置まで動作進展すると、被加工材は上下の金型に挟まれ、成形が開始される。被加工材が下型に投入されていない場合は、スライドが上下金型の型タッチ位置まで動作進展しても、被加工材の成形は開始されない。
また、被加工材が下型の定位置に対してずれて投入されてしまった場合等も、上下金型の型タッチ位置まで動作進展するのと、被加工材の成形開始は同期しない場合が考えられる。このような場合でも、プレス機スライドが上下金型の型タッチ位置まで動作進展した場合は全て「プレス成形開始?=YES」と判断して処理する。
プレス成形開始、すなわちスライドが上下金型の型タッチ位置まで動作進展したか否かを判定する方法としては、上下金型の型タッチ位置に相当するプレス機クランク角度、又はプレス機スライド位置を予め求めておいて、その位置にスライドが到達するとリレー等が駆動して信号を生成するようにしておき、その信号を受信したときプレス成形開始と判定する方法がある。また、測定対象金型に設置する歪測定手段8からの信号出力をモニターし、所定の値まで出力が上昇したタイミングを上下金型の型タッチ位置に対応するとして、プレス成形開始を判定する方法もある。
「プレス成形開始?=NO」と判定された場合、「プレス成形開始?=YES」となるまで判定を続ける。
ステップS102(金型歪量の測定)では、測定対象金型に設置された歪測定手段8により金型歪量を測定する。
ステップS103(生産条件の取得)では、生産時刻、気温、湿度、成形速度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚等の生産条件のうち、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する。
ここで、被加工材のロット番号は、素材メーカー等において被加工材が製造された際のロット番号である。例えば金属薄板材等でコイル状に巻き取られて出荷される素材については、コイル管理番号等がこれに相当する。
素材ロットからのブランク加工位置情報は、素材メーカー等において製造される単一ロットの被加工材のうち、どの部分からブランクが加工されたかに関する情報である。例えば金属薄板材等でコイル状に巻き取られて出荷される素材については、コイル内のどの位置からブランクが切り出されたのかを把握するための情報である。具体的にはコイルトップ位置を原点とし、圧延方向をxとする座標系における、ブランクの切り出し位置x[m]の情報、また、先の座標系においてxと被加工材平面上で直交する座標軸をyとする座標系における、ブランクの切り出し位置y[m]の情報(コイル内の幅方向位置)、等がこれに相当する。
ステップS104(プレス成形終了の判定処理)では、プレス成形が終了したか否かを判定する。ここで、プレス成形が終了したと判定されるのは、プレス機スライドが成形下死点まで到達した後に反転動作を開始し、再度プレス成形開始位置まで復帰した時である。プレス成形開始位置の定義は、ステップS101での定義と同一である。
プレス成形終了、すなわちスライドが再度プレス成形開始位置まで復帰したか否かを判定する方法としては、プレス成形終了に相当するプレス機クランク角度、又はプレス機スライド位置を予め求めておき、その位置にスライドが到達するとリレー等が駆動して信号を生成するようにしておき、その信号を受信したときプレス成形終了と判定する方法がある。
また、ステップS103において取得した成形速度の情報を用いる方法もある。この方法では、プレス機スライドがサインカーブに従って動作することが判っており、更にプレス成形開始時点での成形速度が判れば、プレス成形終了となる時刻も容易に算出が可能であるので、プレス成形開始時刻より算出した時刻が経過した時点でプレス成形終了と判定する。
「プレス成形終了?=NO」と判定された場合、「プレス成形終了?=YES」となるまでステップS102、ステップS103を反復する。
ステップS102の反復するサイクルについて、一般的にプレス成形時の割れ発生は、数[ms]程度の極めて短時間で発生する現象であるので、反復するサイクルも数[ms]以下の間隔で反復することが望ましい。測定機器の処理能力に問題がなければ1[KHz]以上のサンプリングレートで測定することが望ましい。
ステップS103の反復するサイクルについては、処理動作102と同期してもよいし、同期していなくてもよい。生産条件のうち、生産時刻、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強度、被加工材の降伏強度、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚等はワンサイクル動作中に変化することが考えにくいので、反復サイクルのうちのどこか1回、例えば反復サイクルの1回目や最終回目等で測定すればよい。
ステップS105(内部記憶に保存)では、先の処理によって取得した、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおける測定対象金型の歪、及び、生産条件を内部記憶装置、例えば計算機のメモリ等に保存する。
次に図3のフローチャートについて説明する。
ステップS201(内部記憶より読み出し)では、先の図2のフローチャートにおいて内部記憶装置に保存した、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおけるデータ(測定対象金型の歪、生産条件)を読み出す。
ステップS202(割れ判定対象のプレス成形の判定)では、ステップS201において内部記憶装置より読み出したデータが、割れ判定対象のプレス成形におけるデータであるか否かを判定する。割れ判定対象のプレス成形である場合、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおけるデータを割れ判定対象データとした上で、ステップS203に進む。割れ判定対象のプレス成形でない場合、割れの発生していないことが確認できているときの生産条件を参照データとして記憶手段104に記憶する。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす参照データを比較データとして抽出する。具体的な方法として、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する方法等がある。
割れ判定対象データの生産条件が1つだけである場合、記憶手段104に保存されているデータをその生産条件について昇順し、最も生産条件の値が近い(すなわち、生産条件の差が最も小さい)データを比較データとして抽出する。記憶手段104に保存されているデータに同じ生産条件のデータが複数個ある場合は、その複数個のデータのうちで保存時刻の最も新しいファイルを最も生産条件の値が近いデータとするのが好ましい。保存時刻を用いずに、その複数個のデータから乱数を用いる等してランダムに一つのデータを抽出してもよい。
割れ判定対象データの生産条件が2つ以上である場合は、以下の手順にて最も生産条件の値が近いデータを比較データとして抽出する。割れ判定対象データXtの生産条件として、A、B、Cの3つが測定されている場合を考える。この割れ判定対象データXtの生産条件Aの値をAt、生産条件Bの値をBt、生産条件Cの値をCtとする。まず、記憶手段104に保存されているデータのうち、i番目のデータXiと割れ判定対象データXtの生産条件Aに関する近さdAiを次式(1)で定義する。
dAi = αA・(Ai−At)/At・・・(1)
ここで、AiはデータXiの生産条件Aの値である。また、αAは重み係数であり、基本的に1とするが、対象とする生産条件の重要度に応じて適宜変更してもよい。
生産条件B、Cについても同様に定義を行う。
dBi = αB・(Bi−Bt)/Bt・・・(2)
dCi = αC・(Ci−Ct)/Ct・・・(3)
i番目のデータXiと割れ判定対象データXtの生産条件A、B、Cに関する近さdiを次式(4)で定義する。
di = dAi + dBi + dCi・・・(4)
このdiを記憶手段104に保存されているデータ全体について算出し、そのうちでdiが最もゼロに近いデータを、最も生産条件の近いデータとして抽出する。
At、Bt、Ctについては、値がゼロとなると上式(1)〜(3)が計算不可能となるので、ゼロとならないよう単位系を変更する、又は定数を加える等の対応が必要である。具体的には、例えば生産条件のうち温度についてはセ氏度を用いずにカ氏度を用いれば、冬場等でセ氏0度となっても、式(1)〜(3)は計算可能となる。また、一例として、6桁数字で表現される被加工材のロット番号が「000000」等の値になる可能性がある場合は、「100000」をロット番号に加算することで、常にゼロで割ることとならずに式(1)〜(3)で計算可能となる。
その他、各種のクラスター分析手法、例えば最短距離法、最長距離法、群平均法、ウォード法等の階層的クラスター分析手法、又は、K平均法等の非階層型クラスタリング手法等を用いて、最も近いデータを抽出することも可能である。
ステップS204(所定の条件を満たしているかの判定)では、ステップS203において抽出した比較データの歪と、割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしているかどうかを判定する。具体的な方法として、抽出した比較データの歪と、割れ判定対象データの歪との差の最大値が所定値以上であるかどうかを判定する方法等がある。歪は波形データとして得られるが、波形データの差の取り方としては、参照データの歪と割れ判定対象データの歪それぞれの同一ストローク位置における歪値の差をとる。すべてのストローク位置について差をとった後に、それらの中で絶対値が最大である値を差の最大値とする。その他の方法としては、比較データの歪と割れ判定対象データの歪それぞれの同一ストローク位置における歪値の差を複数採集し、それらの2乗和が所定値以上であるかどうかを判定する方法がある。また、比較データの歪と割れ判定対象データの歪の差分を波形データとして得て、その一次微係数又は二次微係数が所定値以上であるかどうかを判定する方法がある。
ステップS204における判定結果がYESの場合、ステップS205に進み、プレス成形品の割れが発生したと判定する。ステップS204における判定結果がNOの場合、ステップS206に進み、異常無しであると判定する。なお、異常無しと判定されたプレス成形品については、そのプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までにおける測定対象金型の歪、及び、生産条件を参照データとして記憶手段104に記憶してもよい。
上述の実施形態では、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの期間を抽出ステップで用いる判定対象期間としてきた。これに対し、プレス成形開始時刻から成形ストロークが所定の範囲を超えて成形が進展した時刻までの期間を抽出ステップで用いる判定対象期間とする方法も可能である。
このように判定対象期間を限定することにより、外乱の影響を除外し高精度に判定できる効果が得られる。またデータ量も削減することができ、処理の高速化が可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻を判定対象期間とする。なお、割れ判定装置100及びその基本的な処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
第2の実施形態において、測定対象金型の歪の測定及び生産条件の取得に関するフローチャートは図2で説明した通りである。なお、本実施形態の場合、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までを対象としてもよいし、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻を対象としてもよい。
図4は割れ判定に関するフローチャートである。図4に示すフローチャートは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻を対象とするとともに、図3のフローチャートに以下の2つの処理(ステップS301、S302)を追加した以外は図3と同様であり、以下では相違点を中心に説明する。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、割れ判定対象データの生産条件と最も近い参照データを比較データとして抽出する。具体的には、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。
ステップS301(空打ちの判定)では、ステップS203において抽出されたデータのうちで、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、比較データの歪の最大値と、割れ判定対象データの歪の最大値とを比較する。その結果、割れ判定対象データの歪の最大値が、比較データの歪の最大値の20%を下回る場合はステップS302に進み、空打ちと判定して割れ判定から除外する。それに対して、割れ判定対象データの歪の最大値が、比較データの歪の最大値の20%以上である場合のみステップS204に進み、割れ判定を行う。
(第3の実施形態)
第3の実施形態でも、第2の実施形態と同様に、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻を判定対象期間とする。なお、割れ判定装置100及びその基本的な処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
第3の実施形態において、測定対象金型の歪の測定及び生産条件の取得に関するフローチャートは図2で説明した通りである。なお、本実施形態の場合、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までを対象としてもよいし、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻を対象としてもよい。
図5は割れ判定に関するフローチャートである。図5に示すフローチャートは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻を対象とするとともに、図3のフローチャートに以下の2つの処理(ステップS401、S402)を追加した以外は図3と同様であり、以下では相違点を中心に説明する。
ステップS203(参照データからの抽出)では、第2の実施形態と同様、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、割れ判定対象データの生産条件と最も近い参照データを比較データとして抽出する。具体的には、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。
ステップS401(測定異常の判定)では、ステップS203において抽出されたデータのうちで、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形とを比較する。その結果、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合はステップS402に進み、測定異常と判定して割れ判定から除外する。それに対して、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ、ステップS204に進み、割れ判定を行う。相関係数の算出方法としては、基本的にピアソンの積率相関係数の算出方法とする。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻を判定対象期間とする。なお、割れ判定装置100及びその基本的な処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
第4の実施形態において、測定対象金型の歪の測定及び生産条件の取得に関するフローチャートは図2で説明した通りである。なお、本実施形態の場合、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までを対象としてもよいし、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻を対象としてもよい。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、割れ判定対象データの生産条件と最も近い参照データを比較データとして抽出する。具体的には、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。
(第5の実施形態)
第5の実施形態でも、第4の実施形態と同様に、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻を判定対象期間とする。なお、割れ判定装置100及びその基本的な処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
第5の実施形態において、測定対象金型の歪の測定及び生産条件の取得に関するフローチャートは図2で説明した通りである。なお、本実施形態の場合、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までを対象としてもよいし、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻を対象としてもよい。
また、割れ判定に関するフローチャートはステップS203、S401を除く他の処理については図5で説明した通りである。
ステップS203(参照データからの抽出)では、第4の実施形態と同様、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、割れ判定対象データの生産条件と最も近い参照データを比較データとして抽出する。具体的には、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。
ステップS401(測定異常の判定)では、ステップS203において抽出されたデータのうちで、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形とを比較する。その結果、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合はステップS402に進み、測定異常と判定して割れ判定から除外する。それに対して、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ、ステップS204に進み、割れ判定を行う。相関係数の算出方法としては、基本的にピアソンの積率相関係数の算出方法とする。
本発明の実施例1として、第1の実施形態の図2、図3に示すフローチャートに従って、プレス成形品の割れ判定を行った。表1に被加工材として用いた鋼板の特性を示す。板厚1.8mm、引張強さ590MPa級の鋼板を使用した。
Figure 2010041662
まず図2のフローチャートの適用状況について説明する。ステップS101では、測定対象金型に設置する歪測定手段8からの信号出力をモニターし、所定の値まで出力が上昇したタイミングを上下金型の型タッチ位置として、プレス成形開始を判定する方法を用いた。歪測定手段8としては測定対象金型の内部に設置した圧電素子を用いた。
ステップS102の反復するサイクルについては、1[KHz]のサンプリングレートで測定を行った。
ステップS103として、本発明で規定する11種類の生産条件(生産時刻、気温、湿度、成形速度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚)のすべての組み合わせを用いたが、すべて問題なく、割れの検知が可能であった。表2に使用した生産条件の組み合わせと、重み係数αの値と、そのときの異常率、正常判定率、過検知率、見逃し率を示す。
Figure 2010041662
本実施例では、特に生産時刻、成形速度、温度の3つを生産条件として測定を行った場合について説明する。
ステップS103の反復するサイクルについては、反復サイクルの1回目で測定を行った。すなわち、3つの生産条件のうち、生産時刻はステップS101でプレス成形開始と判定された直後の生産時刻であり、成形速度及び温度はその生産時刻における成形速度及び温度、すなわち型タッチ直後の成形速度及び温度である。
ステップS104では、プレス成形終了、すなわちスライドが再度プレス成形開始位置まで復帰したか否かを判定する方法としては、プレス成形終了に相当するプレス機クランク角度が220度であったので、その位置にスライドが到達したときに発生する信号を受信してプレス成形終了と判定する方法を用いた。
ステップS105では、内部記憶装置として計算機のメモリを使用した。
次に図3のフローチャートの適用状況について説明する。まず、図3のフローチャートの機能について確認するために、割れ判定対象でない参照データとして10回の成形を行い、また、割れ判定対象データとして1回の成形を行って、それらのデータを用いて機能確認を行った。10回の割れ判定対象でない参照データの内容を表3に示す。まずステップS202で割れ判定対象のプレス成形か判定を行う。割れ判定対象でない、割れの発生していないことが確認できているときの生産条件を参照データとして記憶手段104に記憶する。また、割れ判定対象のプレス成形と判定した場合は、ステップS203以降のステップに進む。
Figure 2010041662
表3のうち、データX1からデータX10は測定対象金型の歪量の測定結果である。そのうちデータデータX1の内容について表4に示す。1列目はプレス成形開始時刻からの経過時間[ms]、2列目は測定対象金型の歪量[με]である。データX1においては成形速度が99[mm/s]、また測定のサンプリングレートが1[KHz]であるので、プレス成形開始時刻からの経過時間として1500[ms]経過した時刻まで測定を行った。
Figure 2010041662
次に、1回の割れ判定対象データの内容を表5に示す。割れ判定対象データの内容構成は、表3又は表4に示した参照データと同一である。
Figure 2010041662
式(1)〜式(4)を用いて、この表4の割れ判定対象データと最も近いデータを表2に示した参照データより抽出する。まず、式(1)〜式(3)で用いる重み係数αA、αB、αCの3つの値として、表6に示す値を用いる。
Figure 2010041662
続いて、表3の10回の参照データそれぞれについて、式(1)〜式(4)を用いて計算した結果を表7に示す。
Figure 2010041662
表7から明らかなように、diが最もゼロに近いデータはi=5(表3でのNo.5)であり、よって、割れ判定対象データに最も近いデータとしてNo.5を抽出し、比較データとした。
続いて、ステップS205において、先に抽出した比較データNo.5と割れ判定対象データとの歪の差を算出し、差の最大値が所定値以上であるかどうかを判定した。所定値としては、今回は30[με]とした。
以上の手順と同様にして、実際には、割れ判定対象でないプレス成形として5,000回の成形を行った。それらのデータは記憶手段104に保存された。記憶手段104としては計算機のハードディスクを使用した。
次に、割れ判定対象のプレス成形を100,000回行った。100,000回それぞれについて、前述の手順で最も近いデータを抽出し、その抽出データとの歪の差を算出し、差の最大値が所定値30[με]以上であるかどうかを判定した。表8に判定結果を示す。正常判定率が1.64%に対して、過検知率が230[ppm]、見逃し率が110[ppm]であり、高精度に割れを検出できていることがわかる。
Figure 2010041662
本発明の実施例2として、第1の実施形態の図2、図3に示すフローチャートに従って、プレス成形品の割れ判定を行った。本実施例では、ポンチとしわ押さえ金型に歪測定手段8として圧電素子を設置して行った。ポンチとしわ押さえ金型に歪測定手段8を設置した場合以外については特に記載しないが、ポンチとダイとしわ押さえ金型のすべての組み合わせについて、歪測定手段8の設置を試行したが、いずれも正常に割れ判定が可能であった。
被加工材として用いた鋼板の特性は表1に示す通りである。また、図2、図3のフローチャートの適用方法についても、実施例1の内容と同一である。
以上の手順と同様にして、実際には、割れ判定対象でない参照データのプレス成形として5,000回の成形を行った。それらのデータは記憶手段104に保存された。記憶手段104としては計算機のハードディスクを使用した。
次に、割れ判定対象のプレス成形を100,000回行った。100,000回それぞれについて、前述の手順で最も近いデータを比較データとして抽出し、その比較データの歪との差を算出し、その差の最大値が所定値(30[με])以上であるかどうかを判定した。表9に判定結果を示す。正常判定率が1.64%に対して、過検知率が220[ppm]、見逃し率が160[ppm]であり、高精度に割れを検出できていることがわかる。
Figure 2010041662
本発明の実施例3として、第2の実施形態の図2、図4に示すフローチャートに従って、プレス成形品の割れ判定を行った。被加工材として用いた鋼板の特性は表1に示す通りである。金型の歪測定は実施例1と同じである。また、図2のフローチャートの適用方法についても、実施例1の内容と同一である。
図4のフローチャートについても、ステップS203及びステップS301以外については、実施例1記載の内容と同一であるので、ステップS203及びステップS301の適用方法のみについて述べる。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。生産条件の差の合計が最も小さくなるときの具体的な計算方法は、実施例1と同様である。
ステップS301(空打ちの判定)では、ステップS203において抽出されたデータのうちで、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、比較データの歪の最大値と、割れ判定対象データの歪の最大値とを比較する。その結果、割れ判定対象データの歪の最大値が、比較データの歪の最大値の20%を下回る場合は空打ちと判定して割れ判定から除外する。それに対して、割れ判定対象データの歪の最大値が、比較データの歪の最大値の20%以上である場合のみ割れ判定を行う。
以上の手順と同様にして、実際には、割れ判定対象でない参照データのプレス成形として5,000回の成形を行った。それらのデータは記憶手段104に保存された。記憶手段104としては計算機のハードディスクを使用した。
次に、割れ判定対象のプレス成形を100,000回行った。100,000回それぞれについて、前述の手順で最も近いデータを比較データとして抽出し、その比較データの歪との差を算出し、その差の最大値が所定値(30[με])以上であるかどうかを判定した。表10に判定結果を示す。正常判定率が1.63%に対して、過検知率が120[ppm]、見逃し率が260[ppm]であり、高精度に割れを検出できていることがわかる。同時に空打ちについても、過検知や見逃しなく、高精度に検出できていることがわかる。
Figure 2010041662
本発明の実施例4として、第3の実施形態の図2、図5に示すフローチャートに従って、プレス成形品の割れ判定を行った。被加工材として用いた鋼板の特性は表1に示す通りである。金型の歪測定は実施例1と同じである。また、図2のフローチャートの適用方法についても、実施例1の内容と同一である。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。生産条件の差の合計が最も小さくなるときの具体的な計算方法は、実施例1と同様である。
ステップS401(測定異常の判定)では、ステップS203において抽出されたデータのうちで、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形とを比較する。その結果、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外する。それに対して、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ割れ判定を行う。相関係数の算出方法としては、基本的にピアソンの積率相関係数の算出方法とする。
以上の手順と同様にして、実際には、割れ判定対象でない参照データのプレス成形として5,000回の成形を行った。それらのデータは記憶手段104に保存された。記憶手段104としては計算機のハードディスクを使用した。
次に、割れ判定対象のプレス成形を100,000回行った。100,000回それぞれについて、前述の手順で最も近いデータを比較データとして抽出し、その比較データの歪との差を算出し、その差の最大値が所定値(30[με])以上であるかどうかを判定した。表10に判定結果を示す。正常判定率が1.63%に対して、過検知率が110[ppm]、見逃し率が280[ppm]であり、高精度に割れを検出できていることがわかる。同時に測定異常判定についても、過検知や見逃しなく、高精度に検出できていることがわかる。
Figure 2010041662
本発明の実施例5として、第4の実施形態の図2、図3に示すフローチャートに従って、プレス成形品の割れ判定を行った。被加工材として用いた鋼板の特性は表1に示す通りである。金型の歪測定は実施例1と同じである。また、図2のフローチャートの適用方法についても、実施例1の内容と同一である。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。生産条件の差の合計が最も小さくなるときの具体的な計算方法は、実施例1と同様である。
以上の手順と同様にして、実際には、割れ判定対象でない参照データのプレス成形として5,000回の成形を行った。それらのデータは記憶手段104に保存された。記憶手段104としては計算機のハードディスクを使用した。
次に、割れ判定対象のプレス成形を100,000回行った。100,000回それぞれについて、前述の手順で最も近いデータを比較データとして抽出し、その比較データの歪との差を算出し、その差の最大値が所定値(30[με])以上であるかどうかを判定した。表12に判定結果を示す。正常判定率が1.66%に対して、過検知率が10[ppm]、見逃し率が20[ppm]であり、高精度に割れを検出できていることがわかる。
Figure 2010041662
本発明の実施例6として、第5の実施形態の図2、図5に示すフローチャートに従って、プレス成形品の割れ判定を行った。被加工材として用いた鋼板の特性は表1に示す通りである。金型の歪測定は実施例1と同じである。また、図2のフローチャートの適用方法についても、実施例1の内容と同一である。
ステップS203(参照データからの抽出)では、記憶手段104に記憶されている参照データのうち、ステップS201において内部記憶装置より読み出した、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、記憶手段104から抽出した参照データの生産条件と、割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの参照データを比較データとして抽出する。生産条件の差の合計が最も小さくなるときの具体的な計算方法は、実施例1と同様である。
ステップS401(測定異常の判定)では、ステップS203において抽出されたデータのうちで、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形とを比較する。その結果、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外する。それに対して、比較データの歪波形と、割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ割れ判定を行う。相関係数の算出方法としては、基本的にピアソンの積率相関係数の算出方法とする。
以上の手順と同様にして、実際には、割れ判定対象でない参照データのプレス成形として5,000回の成形を行った。それらのデータは記憶手段104に保存された。記憶手段104としては計算機のハードディスクを使用した。
次に、割れ判定対象のプレス成形を100,000回行った。100,000回それぞれについて、前述の手順で最も近いデータを比較データとして抽出し、その比較データの歪との差を算出し、その差の最大値が所定値(30[με])以上であるかどうかを判定した。表13に判定結果を示す。正常判定率が1.66%に対して、過検知率が10[ppm]、見逃し率が30[ppm]であり、高精度に割れを検出できていることがわかる。
Figure 2010041662
なお、本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給することによっても達成される。この場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけに限らない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現されてもよい。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる形態でもよい。この場合メモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される。
本発明を適用した金属製プレス成形品の割れ判定により、鉄系、非鉄系、及び積層材等の各種金属材料をプレス成形する際の割れを高精度に判定することができる。
上記課題を解決するため、本発明の手段は以下の通りである。
(1)
ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定方法であって、
前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む複数の生産条件を参照データとして記憶する記憶手段を用いて、
割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む複数の生産条件を取得する取得ステップと、
前記記憶手段から抽出した参照データの複数の生産条件と、該生産条件に対応する前記割れ判定対象データの複数の生産条件とを所定の演算により比較し、前記割れ判定対象データの複数の生産条件に最も近い複数の生産条件を有する前記参照データを比較データとして抽出する抽出ステップと、
前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定ステップとを有することを特徴とする金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(2)
前記生産条件には、前記成形速度に加えて、生産時刻、気温、湿度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚のうち少なくとも一つ以上が含まれることを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(3)
前記抽出ステップでは、前記記憶手段から抽出した参照データの複数の生産条件と、該生産条件に対応する前記割れ判定対象データの複数の生産条件との差をそれぞれの該割れ判定対象データの生産条件で除したものに重み係数を掛けた値の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(4)
前記判定ステップでは、前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、その差の最大値が所定値以上のとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行うことを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(5)
更にしわ押さえ金型を用い、前記ポンチ、前記ダイ及び前記しわ押さえ金型のうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とすることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(6)
前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から成形ストロークが所定の範囲を超えて成形が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(1)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(7)
前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの複数の生産条件と、該生産条件に対応する前記割れ判定対象データの複数の生産条件との差をそれぞれの該割れ判定対象データの生産条件で除したものに重み係数を掛けた値の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(3)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(8)
プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪の最大値と、前記割れ判定対象データの歪の最大値とを比較し、前記割れ判定対象データの歪の最大値が、前記比較データの歪の最大値の20%を下回る場合は空打ちと判定して割れ判定から除外し、前記割れ判定対象データの歪の最大値が、前記比較データの歪の最大値の20%以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする(7)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(9)
プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形とを比較し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする(7)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(10)
前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの複数の生産条件と、該生産条件に対応する前記割れ判定対象データの複数の生産条件との差をそれぞれの該割れ判定対象データの生産条件で除したものに重み係数を掛けた値の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする(3)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(11)
プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形とを比較し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする(10)に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
(12)
ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定装置であって、
前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む複数の生産条件を参照データとして記憶する記憶手段と、
割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む複数の生産条件を取得する取得手段と、
前記記憶手段から抽出した参照データの複数の生産条件と、該生産条件に対応する前記割れ判定対象データの複数の生産条件とを所定の演算により比較し、前記割れ判定対象データの複数の生産条件に最も近い複数の生産条件を有する前記参照データを比較データとして抽出する抽出手段と、
前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定手段とを備えたことを特徴とする金属製プレス成形品の割れ判定装置。
(13)
ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む複数の生産条件を参照データとして記憶する記憶手段を用いて、
割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む複数の生産条件を取得する取得処理と、
前記記憶手段から抽出した参照データの複数の生産条件と、該生産条件に対応する前記割れ判定対象データの複数の生産条件とを所定の演算により比較し、前記割れ判定対象データの複数の生産条件に最も近い複数の生産条件を有する前記参照データを比較データとして抽出する抽出処理と、
前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
(14)
(13)に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

Claims (14)

  1. ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定方法であって、
    前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
    割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する記憶手段を用いて、
    割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する取得ステップと、
    前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす前記参照データを比較データとして抽出する抽出ステップと、
    前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定ステップとを有することを特徴とする金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  2. 前記生産条件には、前記成形速度に加えて、生産時刻、気温、湿度、しわ押さえ力、被加工材のロット番号、素材ロットからのブランク加工位置情報、被加工材の引張強さ、被加工材の降伏強さ、被加工材の均一伸び量、被加工材の板厚のうち少なくとも一つ以上が含まれることを特徴とする請求項1に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  3. 前記抽出ステップでは、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする請求項1に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  4. 前記判定ステップでは、前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、その差の最大値が所定値以上のとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  5. 更にしわ押さえ金型を用い、前記ポンチ、前記ダイ及び前記しわ押さえ金型のうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  6. 前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から成形ストロークが所定の範囲を超えて成形が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする請求項1に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  7. 前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする請求項3に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  8. プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪の最大値と、前記割れ判定対象データの歪の最大値とを比較し、前記割れ判定対象データの歪の最大値が、前記比較データの歪の最大値の20%を下回る場合は空打ちと判定して割れ判定から除外し、前記割れ判定対象データの歪の最大値が、前記比較データの歪の最大値の20%以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする請求項7に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  9. プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの30%以上成形が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形とを比較し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする請求項7に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  10. 前記抽出ステップでは、プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件との差の合計が最も小さくなるときの前記参照データを比較データとして抽出することを特徴とする請求項3に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  11. プレス成形開始時刻から少なくとも成形ストロークの60%以上成形が進展した時刻から、プレス機スライドがプレス成形下死点位置に到達して反転動作を開始し、少なくとも前記下死点から成形ストロークの20%以上プレス機スライドの反転動作が進展した時刻までにおける、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形とを比較し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6を下回る場合は測定異常と判定して割れ判定から除外し、前記比較データの歪波形と、前記割れ判定対象データの歪波形との相関係数が0.6以上である場合のみ前記判定ステップに移行させるステップを有することを特徴とする請求項10に記載の金属製プレス成形品の割れ判定方法。
  12. ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定装置であって、
    前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
    割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する記憶手段と、
    割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する取得手段と、
    前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす前記参照データを比較データとして抽出する抽出手段と、
    前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定手段とを備えたことを特徴とする金属製プレス成形品の割れ判定装置。
  13. ポンチ及びダイを用いて成形した金属製プレス成形品の割れを判定する金属製プレス成形品の割れ判定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記ポンチ及び前記ダイのうち少なくともいずれか一つを測定対象金型とし、その歪を測定する歪測定手段と、
    割れの発生しなかった複数のプレス成形品について、プレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪、及び、少なくとも成形速度を含む生産条件を参照データとして記憶する記憶手段を用いて、
    割れ判定対象のプレス成形において、割れ判定対象データとして、前記歪測定手段により測定したプレス成形開始時刻からプレス成形終了時刻までの全期間又は一部期間における前記測定対象金型の歪を取得し、かつ、少なくとも成形速度を含む生産条件を取得する取得処理と、
    前記記憶手段から抽出した参照データの生産条件と、前記割れ判定対象データの生産条件とに基づいて、所定の条件を満たす前記参照データを比較データとして抽出する抽出処理と、
    前記比較データの歪と、前記割れ判定対象データの歪とを比較し、所定の条件を満たしたとき、プレス成形品の割れが発生したと判定する割れ判定を行う判定とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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