JPWO2010032809A1 - 光導波路 - Google Patents

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Abstract

下部クラッド層、パターニングされたコア層、上部クラッド層及び上部低弾性層がこの順に積層される光導波路であって、該上部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaであり、かつ該上部クラッド層形成用樹脂組成物を硬化してなる厚さ110μmの硬化フィルムの全光線透過率が90%以上であることを特徴とする光導波路である。耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を提供することができる。

Description

本発明は光導波路に関し、詳しくは、フレキシブルな光導波路であって、耐屈曲性が高く、光学特性に優れる光導波路に関する。
電子素子間や配線基板間の高速・高密度信号伝送において、従来の電気配線による伝送では、信号の相互干渉や減衰が障壁となり、高速・高密度化の限界が見え始めている。これを打ち破るため電子素子間や配線基板間を光で接続する技術、いわゆる光インタコネクションが検討されている。
機器内部や機器間などの短距離で光信号を伝送するためには、フレキシブルなフィルム光導波路が望まれている。特に、携帯用小型機器の内部に光導波路を配線する場合には、省スペース化のために部品表面を這わせるようにして配線する場合も多く、小さな曲率半径で屈曲可能な、ポリマーフィルム光導波路が求められている。
フレキシブル光導波路の屈曲性、あるいは形状復元する際の界面における追従性を向上させるために、低弾性率材料を用いた光導波路の開発がなされている。例えば、特許文献1及び2では、光導波路の曲げ弾性率を1000MPa以下、膜厚を150μm以下とした、耐屈曲性、耐捻性の高いフィルム光導波路が提案されている。しかし、スタンパを用いて光導波路を作製していることから、設計の自由度が低く、設計の変更が難しいという欠点がある。
特許第3870976号 特許第3906870号
上記問題点に加えて、特許文献1及び2に開示されるような、クラッド層にエラストマーを用いた光導波路では、クラッド層の全光線透過率が低いことに起因して、コア層の光伝搬損失が大きくなることが、発明者の検討により明らかとなった。そこで、本発明は上記問題点に鑑み、耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、下部クラッド層、パターニングされたコア層、及び上部クラッド層からなる光導波路において、上部クラッド層の上にさらに特定の物性を有する低弾性層を配することで、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、下部クラッド層、パターニングされたコア層、上部クラッド層及び上部低弾性層がこの順に積層される光導波路であって、該上部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaであり、かつ該上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化してなる厚さ110μmの硬化フィルムの全光線透過率が90%以上であることを特徴とする光導波路を提供するものである。
本発明によれば、耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を提供することができる。
本発明の光導波路を示す模式図である。 本発明の光導波路の別の態様を示す模式図である。
1;光導波路
2;基材
3;下部低弾性層
4;下部クラッド層
5;上部クラッド層
6;上部低弾性層
7;コアパターン
本発明の光導波路について、以下、図1を参照しつつ説明する。本発明の光導波路1は、下部クラッド層4、パターニングされたコア層7、上部クラッド層5、及び上部低弾性層6がこの順に積層された構成を有する。また、好ましくは、さらに下部低弾性層3を有し、下部低弾性層3、下部クラッド層4、パターニングされたコア層7、上部クラッド層5、及び上部低弾性層6がこの順に積層された構成を有する。なお、図1では、基材2上に上記構成の光導波路が積層された構成を示すが、これに限定されるものではなく、基材が上部低弾性層6側に配置された構成をもとり得る。
基材2の種類としては、光導波路に可撓性、柔軟性及び強靭性を付与すべく、高分子フィルムが好適に用いられる。
該高分子フィルムを構成する材料については特に制限はないが、柔軟性、強靭性などを有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルの他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等が好適に挙げられる。
該基材2の厚さについては特に制限はないが、通常5〜50μmの範囲であり、好ましくは10〜40μmの範囲、さらに好ましくは15〜30μmの範囲である。
次に、下部クラッド層4を形成するための樹脂組成物としては、コア層より低屈折率であり、光により硬化する樹脂組成物であれば特に制限はなく、感光性樹脂組成物を使用することができる。
より好適には、クラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。
ここで用いる(A)ベースポリマーは、クラッド層を形成し、該クラッド層の強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に制限はなく、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。
さらに、後に詳述する(B)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用樹脂フィルムの透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂及び(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物若しくはそれらの誘導体及びビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物若しくはそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性及び溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。
また、ビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
次に、(B)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物や分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、東都化学(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂や、(株)ADEKA製「KRM−2110」等の脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。
また、(C)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えばエポキシ化合物の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステル等が挙げられる。
また、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。
また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、コア層及びクラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトン及びフォスフィンオキサイド類が好ましい。
これらの(C)光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、この他に必要に応じて、本発明のクラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤等のいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
下部クラッド層4の厚さに関しては、後述する下部低弾性層3を有する場合と有さない場合とで、その好ましい範囲は異なる。下部低弾性層3を有する場合は、乾燥後の平均厚さで、3〜20μmの範囲が好ましい。3μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、20μm以下であると、後述する下部低弾性層3の効果を十分に発揮させることができ、十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、下部クラッド層4の厚さは、3〜10μmの範囲であることがより好ましい。
一方、下部低弾性層3を有さない場合は、3〜500μmの範囲が好ましい。3μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、該クラッド層の厚さは、さらに3〜100μmの範囲であることが好ましい。
また、下部クラッド層形成用樹脂組成物を重合、硬化してなる硬化フィルムの温度25℃における波長830nmでの屈折率が、1.400〜1.700であることが好ましい。1.400〜1.700であれば、通常の光学樹脂との屈折率が大きく異ならないため、光学材料としての汎用性が損なわれることがない。以上の観点から、該硬化フィルムの屈折率は1.425〜1.675であることがさらに好ましく、1.450〜1.650であることが特に好ましい。
次に、コア層7を形成するための樹脂組成物としては、コア層7がクラッド層4及び5より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。具体的には、上記下部クラッド層形成用樹脂組成物と同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。すなわち、前記(A)、(B)及び(C)成分を含有し、必要に応じて前記任意成分を含有する樹脂組成物である。
コア層の厚さについては、乾燥後において、通常は20〜100μmとなるように調整される。コア層の厚さが20μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバーとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子または光ファイバーとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、コア層の厚さは、さらに30〜70μmの範囲であることが好ましい。
次に、上部クラッド層形成用樹脂組成物としては、上述の下部クラッド層形成用樹脂組成物と同様のものを好適に用いることができる。なお、上部クラッド層と下部クラッド層を形成するための樹脂組成物は、同一でも異なってもよいが、密着性及び製造効率の観点からは、同一の樹脂組成物を用いることが好ましい。
上部クラッド層の厚さについては、乾燥後の平均厚さで、3〜20μmの範囲が好ましい。3μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、20μm以下であると、後述する上部低弾性層6の効果を十分に発揮させることができ、光導波路に十分な柔軟性を付与することができる。通常、上部クラッド層は、コアパターンを埋め込むように厚くされるが、本発明では、図1に示すようにコアパターンの周囲を取り囲むように上部クラッドが配されるものである。
また、上部クラッド層形成用樹脂組成物を重合、硬化してなる硬化フィルムの温度25℃における波長830nmでの屈折率は、下部クラッド層と同様であることが好ましい。
本発明の光導波路は、コア部とクラッド層の比屈折率差が、1〜10%であることが好ましい。1%以上であると、屈曲時にコア部を伝搬する光がクラッド層に漏れ出すことがない。10%以下であると、光導波路と光ファイバーなどの接続部において、伝搬光が広がりすぎることがなく、結合損失が大きくならない。以上の観点から、コア部とクラッド層の比屈折率差は、1.5〜7.5%であることがより好ましく、2〜7%であることが特に好ましい。なお、比屈折率差は、以下に示す式により求めた。
比屈折率差(%)=[(コア部の屈折率)2−(クラッド層の屈折率)2]/[2×(コア部の屈折率)2]×100
本発明の光導波路は、上部クラッド層の上に上部低弾性層6を有することが特徴である。上部低弾性層6は、上部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaであることを必須とする。引張り弾性率が1MPa以上であれば、屈曲試験や捻り試験を行ったときに、硬化フィルムが伸びきることなく、もとの形状に戻る。一方、引張り弾性率が2000MPa以下であると、フィルムを厚み方向に曲げた場合、小さな曲率半径で曲げることができる。以上の観点から、該引張り弾性率は10〜1000MPaがより好ましく、20〜700MPaがさらに好ましい。
なお、ここで、引張り弾性率とは以下の方法により測定したものをいう。
(引張り弾性率)
得られた硬化フィルム(幅10mm、長さ70mm)の引張り試験(つかみ具間距離50mm)を、引張り試験機((株)オリエンテック製 RTM−100)を用いて、温度25℃、引張り速度50mm/minで、JIS K 7127に準拠して行う。引張り弾性率は、引張り応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用いて、以下に示す式により算出する。
引張り弾性率(MPa)=直線上の2点間の応力の差(N)÷硬化フィルムの元の平均断面積(mm2)÷同じ2点間のひずみの差
また、上部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの引張り試験における引張り降伏伸び率は5〜600%が好ましい。引張り降伏伸び率が5%以上であると、脆くなり屈曲時に破断することがなく、好適である。一方、引張り降伏伸び率が600%以下であれば、屈曲試験により硬化フィルムが容易に伸びて、もとの形状に戻らないということがなく、好適である。以上の観点から、引張り降伏伸び率は6〜400%がより好ましく、7〜200%がさらに好ましい。
この上部低弾性層により、機械的な引張り力が加わっても、その力が吸収されるため、コアの変形を小さくすることができ、光導波路の伝送特性の劣化を抑制することができる。なお、引張り降伏伸び率とは、フィルム引張り試験においてフィルムが降伏した時点での伸び率のことを意味するものであり、具体的には以下の方法により算出する。
(引張り降伏伸び率)
引張り降伏伸び率は、以下に示す式により算出した。
引張り降伏伸び率(%)=(塑性変形開始時のつかみ具間距離(mm)−初期のつかみ具間距離(mm))÷初期のつかみ具間距離(mm)×100
上部低弾性層の厚さについては、乾燥後の平均厚さで、5〜100μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光導波路の強靭性が得易く、100μm以下であると、後述する上部低弾性層6の効果を十分に発揮させることができ、光導波路に十分な柔軟性を付与することができる。
本発明の光導波路は、上部クラッド層形成用樹脂組成物を硬化してなる、厚さ110μmの硬化フィルムの全光線透過率が90%以上である。全光線透過率が90%以上であると、パターニングされたコア層の周囲に配されたクラッド層の透過率が高いため、良好な光学特性を維持することができる。すなわち、上記構成をとることによって、柔軟性を有し、かつ高い光学特性を有する光導波路を可能としたものである。
なお、全光線透過率の測定は以下の方法により行う。
(全光線透過率)
得られた硬化フィルム(幅30mm、長さ30mm)の全光線透過率測定を、色度測定機(日本電色工業(株)製 300A)を用いて、温度25℃で、JIS K 7105に準拠して行う。
なお、本発明における硬化とは、熱又は活性光線あるいはその両方により、エポキシ基やエチレン性不飽和基などの重合性基が十分に反応し、フィルムが硬化した状態を指す。
次に、下部低弾性層3は、下部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaであることが好ましい。引張り弾性率が1MPa以上であれば、屈曲試験や捻り試験を行ったときに、硬化フィルムが伸びきることなく、もとの形状に戻る。一方、引張り弾性率が2000MPa以下であると、フィルムを厚み方向に曲げた場合、小さな曲率半径で曲げることができる。以上の観点から、該引張り弾性率は10〜1000MPaがより好ましく、20〜700MPaがさらに好ましい。
下部低弾性層3は、上記上部低弾性層6の効果とあいまって、本発明の光導波路に、さらに良好な柔軟性を付与するものである。
下部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの引張り試験における引張り降伏伸び率及び全光線透過率についても、上部低弾性層形成用樹脂組成物の場合と同様であることが好ましい。
本発明の上部低弾性層形成用樹脂組成物及び下部低弾性層形成用樹脂組成物(以下、両者を併せて単に「低弾性層形成用樹脂組成物」という。)は上述の物性を有するものであれば特に制限はないが、ゴム成分を含有することが好ましい。具体的には、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムが好適に挙げられる。
なお、上部低弾性層形成用樹脂組成物と下部低弾性層形成用樹脂組成物は、同一であっても異なっていてもよいが、生産性の点からは同一であることが好ましい。
アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。
共重合体モノマーとしては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、アクリロニトリル等を挙げることができる。
アクリロニトリル−ブタジエンゴムとしては、特に制限なく、公知のものを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。アクリロニトリル−ブタジエンゴムは、アクリロニトリルとブタジエンとの乳化共重合によって得られ、アクリロニトリルの含有量が5〜60質量%の範囲のものが好ましく、15〜40質量%の範囲のものがより好ましい。アクリロニトリルの含有量がこの範囲にあると(メタ)アクリレート及びエポキシ樹脂等との相溶性や他樹脂との密着性の点で有利である。
アクリルゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴムは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、アクリルゴムとアクリロニトリル−ブタジエンゴムを併せて使用することもできる。
これらのゴム成分の重量平均分子量は、10万以上であることが好ましく、10万〜300万であることがより好ましく、30万〜300万であることがさらに好ましく、50万〜200万であることが特に好ましい。重量平均分子量が10万以上であれば、シート状、フィルム状での強度や可撓性が充分に得られ、タック性が増大することがない。一方、300万以下であれば、他の樹脂成分との相溶性が良好である。なお、本発明において、重量平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
また、上記ゴム成分は、反応性官能基を有することが好ましい。反応性官能基としては、例えば、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、エピスルフィド基、アルデヒド基、エポキシ基、アミド基、ビニル基、アミノ基、イソシアネ−ト基又はアリル基などの官能基が好ましく挙げられる。中でも架橋性の点でカルボキシル基が好ましい。これらの官能基のアクリロニトリル−ブタジエンゴム分子中の結合位置に特に制限はなく、例えば、主鎖の末端に結合していてもよく、側鎖として結合してもよい。あるいは上記ゴム成分と反応性官能基含有モノマーとの共重合体であってもよい。
上部低弾性層及び下部低弾性層は、上述のように、光導波路に主に柔軟性を付与するものであるが、これ以外に、例えば光導波路に難燃性を付与する機能を兼ねさせることができる。難燃性発現のために、上部低弾性層及び下部低弾性層樹脂組成物中に、リン酸エステル類、リン酸アルミニウム塩、ポリリン酸塩等のリン含有物や、ホスファゼン系化合物、メラミン系化合物、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、モリブデン酸亜鉛等の無機物を混入することができる。
また、光導波路に耐湿耐熱性を付与するために、上部低弾性層及び下部低弾性層樹脂組成物中に、エポキシ系樹脂組成物等の樹脂を用いてもよい。
さらに、2つ以上のコア間のクロストーク防止を目的に、上部低弾性層及び下部低弾性層樹脂組成物として、光損失が大きな樹脂組成物を用いることもできる。
次に、本発明の光導波路の製造方法について説明する。本発明の光導波路は、例えば、以下のような方法で製造することができる。
まずは、シリコン等の基板上に各層をスピンコート法などにより積層する方法である。より具体的には、基板上に、所望により下部低弾性層を形成するための組成物をスピンコート法等により塗布し、乾燥及びベーク等により下部低弾性層を形成させる。次いで、下部クラッド層形成用の樹脂組成物を塗布し、乾燥及びベーク等により下部クラッド層を形成させる。下部クラッド層上に、コア層形成用樹脂組成物を塗布、乾燥、ベーク等によってコア層を形成させた後、Si含有フォトレジスト等でマスクパターンを形成し、ドライエッチングなどによってコアパターンを形成する。その後、下部クラッド層を形成した方法と同様の方法によって上部クラッド層を形成する。該上部クラッド層の上に上部低弾性層形成用樹脂組成物を塗布し、乾燥し、必要に応じてベーク等することで、上部低弾性層を形成させ、最後に基板から剥離することで、フィルム状の光導波路を製造するものである。
また、1つのコア層形成用樹脂フィルムと、2つのクラッド層形成用樹脂フィルムを準備しておき、これらのフィルムの積層とフォトマスクを介しての露光・現像により、本発明の光導波路を形成することができる。このドライフィルムを使用する方法は、膜厚の均一性を保ち、高い生産性で製造することができる点から好適である。
本発明の光導波路は、上述のように、上部低弾性層を有する点が特徴であり、また所望により、下部低弾性層を有する点が特徴である。これらの上部低弾性層及び下部低弾性層は、独立に上部低弾性層形成用樹脂フィルム及び/又は下部低弾性層形成用樹脂フィルムを形成しておき、クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムと積層させて光導波路を製造してもよいし、あらかじめ上部クラッド層形成用樹脂フィルムと上部低弾性層形成用樹脂フィルムを、また下部クラッド層形成用樹脂フィルムと下部低弾性層形成用樹脂フィルムをラミネートして複合フィルムを作製しておき、これを積層して光導波路を製造してもよい。また、該複合フィルムは、上部クラッド層形成用樹脂フィルム上に上部低弾性層形成用樹脂組成物を塗布することで、また下部クラッド層形成用樹脂フィルム上に下部低弾性層形成用樹脂組成物を塗布することで得てもよいし、逆に低弾性層形成用樹脂フィルム上に上部クラッド層形成用樹脂組成物又は下部クラッド層形成用樹脂組成物を塗布することでも得ることができる。
クラッド層形成用樹脂フィルムと低弾性層形成用樹脂フィルムのラミネートの方法には、特に制限はないが、ロールラミネート法や、平板型ラミネート法など、フィルム間に気泡が入らないような手法が好ましい。
平板型ラミネートを用いた場合、減圧下でラミネートすることが望ましく、減圧の尺度である真空度は、10000Pa以下が好ましく、1000Pa以下がより好ましい。真空度は、密着性及び追従性の見地から低い方が望ましいが、生産性の観点(真空引きにかかる時間)もあるため、下限は10Pa程度である。ここでの加熱温度は40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)程度とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
なお、上部クラッド層形成用樹脂フィルムと低弾性層形成用樹脂フィルムをあらかじめ積層した複合フィルムを用いる場合には、2種類の樹脂フィルムの支持体フィルムの反対側に保護フィルムが存在する場合には、どちらも保護フィルムをラミネート前に剥離する必要がある。
上記クラッド層形成用樹脂フィルム、コア層形成用樹脂フィルム、及び低弾性層形成用樹脂フィルム(以下、これらを総称して「光導波路形成用樹脂フィルム」と記載することがある。)は、それぞれ上述のクラッド層形成用樹脂組成物、コア層形成用樹脂組成物、及び低弾性層形成用樹脂組成物を、溶媒に溶解して、支持体フィルムに塗布し、溶媒を除去することで容易に製造することができる。
光導波路形成用樹脂フィルムの厚さとしては、上記クラッド層、コア層、及び低弾性層の厚さが得られるようにそれぞれ調整される。
ここで、支持体フィルムは、光導波路形成用フィルムを支持する支持体フィルムであって、その材料については特に限定されないが、前述の基材として用いられる高分子フィルムを好適に用いることができる。
また、コア層形成用樹脂フィルムにおいては、後にコア層形成用樹脂フィルムを剥離することが容易であり、かつ、耐熱性及び耐溶剤性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが特に好適に挙げられる。
また、該支持体フィルムの厚さは、目的とする柔軟性等により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると、支持体フィルムとしての強度が得やすいという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
さらに、コア層形成用樹脂フィルムにおいては、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという点から、50μm以下であることがさらに好ましい。以上の観点から、該支持体フィルムの厚さは10〜40μmの範囲であることがより好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
光導波路形成用樹脂フィルムの製造過程で用いる溶媒としては、樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に制限はなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%程度であることが好ましい。
また、上記光導波路形成用樹脂フィルムの保護やロール状に製造するときの巻き取り性など、必要に応じ光導波路形成用樹脂フィルムに保護フィルムを貼り合わせてもよい。
保護フィルムとしては、支持体フィルムと同様なものが使用でき、必要に応じ離型処理や帯電防止処理がされていてもよい。
次に、ドライフィルムを用いて光導波路を製造する場合を工程ごとに詳細に説明する。なお、図1は下部低弾性層を有する態様を示し、図2は下部低弾性層を有さない態様である。
本発明の光導波路の製造方法における第1の工程は、基材上に設けられた下部クラッド層形成用樹脂を硬化し、下部クラッド層を形成するものである。基材2の材料としては前述のとおりである。
図2に示す基材2としてフィルムを使用する場合は、あらかじめ作製しておいたクラッド層形成用樹脂フィルムをそのまま用いることができる。すなわち、クラッド層形成用樹脂と基材としての支持体フィルム2から構成された下部クラッド層形成用樹脂フィルムの下部クラッド層形成用樹脂を硬化し、クラッド層4を形成するものである。このクラッド層4の表面は、平坦であることが好ましい。また、基材は後から剥離してもよい。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持体フィルム2の反対側に保護フィルムを設けている場合には、下部クラッド層形成用樹脂フィルムを光又は加熱により硬化し、その前又は後で該保護フィルムを剥離し、下部クラッド層4を形成する。支持体フィルム2を基材として用いる場合には、下部クラッド層形成用樹脂は接着処理を施した支持体フィルム2上に製膜されていることが好ましい。これにより、下部クラッド層4と基材2の接着力を向上させ、下部クラッド層4と基材2の剥離不良を抑制できる。
ここで接着処理とは、易接着樹脂コート、コロナ処理、サンドブラスト等によるマット加工などにより、支持体フィルムとこの上に形成されるクラッド層樹脂との接着力を向上させる処理である。
一方、保護フィルムは、クラッド層形成用樹脂フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。基材2として支持体フィルムとは別の基材を用いる場合は、基材2にクラッド層形成用樹脂フィルムの保護層がある場合は、保護層を剥離後、基材2にロールラミネータを用いたラミネート法などにより転写し、支持体フィルムを剥離する。次いで、クラッド層形成樹脂を光又は加熱により硬化しクラッド層4を形成する。
また、接着処理を施さない支持体フィルム上にクラッド層形成用樹脂を製膜し、基材2にラミネート法などにより転写してもよい。
さらに、上述の基材2の片面又は両面上に、複数の上部クラッド、下部クラッド及びコア層を多段に有する、多層光導波路を作製してもよい。
ここで、基材上に下部低弾性層及び下部クラッド層を積層した複合フィルム又は下部低弾性層形成用樹脂フィルムと下部クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートしたものを用いることで、図1に示す態様の光導波路を製造することができる。
さらに、上述の基材2上には電気配線を設けてもよく、この場合、予め電気配線を設けたものを基材2として用いることができる。又は多層光導波路製造後に、基材2上に電気配線を形成することが可能である。これにより、基板2上の金属配線の信号伝送線と光導波路の信号伝送線との両方を備えられ、両者を使い分けることが可能になり、高速でかつ長い距離の信号伝送を容易に行うことが出来る。
次に、第2の工程として、上述の下部クラッド層4上にコア層形成用樹脂を積層してコア層を形成する。ここでも、上述のように、コア層形成用樹脂の積層に際し、コア層形成用樹脂フィルムを用いることが好ましい。より具体的には、下部クラッド層4上にコア層形成用樹脂フィルムを、ロールラミネータを用いて圧着しコア層を形成する。ここで、圧着する際、ロールは加熱しても良く、室温〜100℃の範囲が好ましい。100℃を超えると、コア層が、ロールラミネート時に流動し、必要とする膜厚が得られないためである。圧力は0.2〜0.9MPaが好ましい。ラミネート速度は0.1m/min〜3m/minが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
次いで、下部クラッド層4上にコア層を積層したフィルムを、平板型ラミネートにより加熱圧着する。ここで、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。減圧の尺度である真空度は、10000Pa以下が好ましく、1000Pa以下がより好ましい。
真空度は、密着性及び追従性の見地から低い方が望ましいが、生産性の観点(真空引きにかかる時間)もあるため、下限は10Pa程度である。ここでの加熱温度は40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)程度とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。コア層形成用樹脂フィルムは、コア層樹脂と支持体フィルムから構成されていれば取扱が容易で好ましく、また、コア層樹脂単独で構成されていてもよい。
コア層形成用樹脂フィルムの基材の反対側に保護フィルムを設けている場合には該保護フィルムを剥離後、コア層形成用樹脂フィルムをラミネートする。このとき、保護フィルム及び支持体フィルムは、コア層形成用樹脂フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
次に、第3の工程として、コア層を露光現像し、光導波路のコアパターン7を形成する。具体的には、フォトマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いることができる。
次いで、コア層形成用樹脂フィルムの支持体フィルムが残っている場合には、支持体フィルムを剥離し、ウェット現像等で未露光部を除去して現像し、コアパターン7を形成する。ウェット現像の場合は、前記フィルムの組成に適した有機溶剤系現像液、アルカリ性水溶液、アルカリ性水溶液と1種以上の有機溶剤からなるアルカリ性水系現像液などを用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。また、現像温度は、コア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
有機溶剤系現像液としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。また、必要に応じて2種類以上の現像方法を併用してもよい。
アルカリ性水溶液の塩基としては、特に制限はないが、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウムなどのアルカリ金属ピロリン酸塩;四ホウ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどのナトリウム塩;炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどのアンモニウム塩;水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2−モルホリンなどの有機塩基などが挙げられる。
これらの塩基は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜14であることが好ましい。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤などを混入させてもよい。
アルカリ性準水系現像液として、アルカリ性水溶液と1種類以上の前記有機溶剤からなるものであれば特に制限はない。アルカリ性準水系現像液のpHは、現像が十分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜13であることが好ましく、pH9〜12であることがさらに好ましい。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、アルカリ性準水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式等のスプレー方式、ブラッシング、スクラッピング等が挙げられ、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.1〜1000mJ/cm2程度の露光を行うことにより、コアパターン7をさらに硬化して用いてもよい。
この後、コアパターン7の周囲に上部クラッド層を配し、さらにその上に上部低弾性層を形成する第4の工程を経るが、上部クラッド層形成用樹脂フィルム及び上部低弾性層形成用樹脂フィルムを順に積層する方法と、あらかじめ、上部クラッド層形成用樹脂フィルムと上部低弾性層形成用樹脂フィルムを貼り合わせた複合フィルムを、上部クラッド層がコアパターンに接するように積層する方法がある。本発明においては、あらかじめ複合フィルムを形成しておく方法が、上部クラッド層の積層において、コアパターン及び下部クラッド層との密着性および追従性が優れるという点で有利である。
上記上部クラッド層形成用樹脂フィルム、並びに低弾性層形成用樹脂フィルムにおける保護フィルム及び支持体フィルムは、上部クラッド層形成用樹脂フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。さらに、保護フィルムは、支持体フィルムより離型性に優れるものが望ましい。
次に前記複合フィルムにおいて、上部クラッド層形成用樹脂フィルム側の支持体フィルムを除去し、上部クラッド層形成用樹脂フィルム側がコアパターン側にくるようにしてラミネートを行う際には、該ラミネートは、密着性及び追従性の見地から、減圧下での平板型ラミネート法が好適である。減圧の尺度である真空度は、10000Pa以下が好ましく、1000Pa以下がより好ましい。
真空度は、密着性及び追従性の見地から低い方が望ましいが、生産性の観点(真空引きにかかる時間)もあるため、下限は10Pa程度である。ここでの加熱温度は40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)程度とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
次いで第5の工程として、上部クラッド層及び低弾性率層を光及び熱により硬化する。硬化は、活性光線によって上記と同様に行う。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いることができる。ここで、活性光源は方向性の無い散乱光であることが好ましい。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
1.光伝搬損失
実施例で得られた光導波路(導波路長10cm)の光伝搬損失を、光源に波長850nmの光を中心波長とするVCSEL(EXFO社製FLS−300−01−VCL)、受光センサ((株)アドバンテスト製Q82214)、入射ファイバー(GI−50/125マルチモードファイバ、NA=0.20)及び出射ファイバー(SI−114/125、NA=0.22)を用いて、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm)により測定した。
2.屈曲耐久試験
実施例で得られた光導波路(導波路長10cm)の屈曲耐久試験を、屈曲耐久試験機((株)大昌電子製)を用い、曲げ角度0〜180°、曲げ半径2mm、曲げ速度2回/秒の条件で屈曲耐久試験を行い、硬化フィルムの破断の有無を観察した。
製造例1
(コア層形成用樹脂フィルムおよび下部クラッド層形成用樹脂フィルムの作製)
第1表に示す配合にて、コア層およびクラッド層形成用樹脂組成物を用意し、これに溶剤としてエチルセロソルブを溶剤以外の成分100質量部に対して40質量部加え、コア層形成用及びクラッド層形成用樹脂ワニスを調合した。なお、第1表に示す配合において、(A)ベースポリマーおよび(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対する質量%であり、(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対する割合(質量部)である。
Figure 2010032809
*1 フェノトートYP−70;東都化成(株)製、ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂
*2 A−BPEF;新中村化学工業(株)製、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン
*3 EA−1020;新中村化学工業(株)製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート
*4 KRM−2110;新中村化学工業(株)製、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート
*5 2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール;東京化成工業(株)製
*6 4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン;東京化成工業(株)製
*7 2−メルカプトベンゾイミダゾール;東京化成工業(株)製
*8 SP−170;旭電化工業(株)製、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩
得られたコア層および下部クラッド層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(東洋紡績(株)製、商品名「コスモシャインA1517」、厚さ16μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(クラッド層形成用樹脂フィルム:巻内の接着処理面使用、コア層形成用樹脂フィルム:巻外の非処理面使用)、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤を乾燥させ、コア層およびクラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、コア層形成用樹脂フィルムについては、硬化後のコア層の厚さが40μmとなるように、また下部クラッド層形成用樹脂フィルムについては、硬化後の下部クラッド層の厚さが20μmとなるもの(以下「下部クラッド層形成用樹脂フィルムA」と称する。)及び硬化後の下部クラッド層の厚さが10μmとなるもの(以下「下部クラッド層形成用樹脂フィルムB」と称する。)がそれぞれ得られるように調節した。
製造例2
(上部クラッド層形成用樹脂フィルムの作製)
上部クラッド層形成用樹脂ワニスとして、製造例1の下部クラッド層形成用樹脂ワニスと同様のものを用い、PETフィルム(帝人(株)製、商品名「ピューレックスA53」、厚さ25μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(巻内の処理面使用)、下部クラッド層形成時と同様の条件で乾燥し、上部クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が、10μmとなるように調節した。
また、アプリケーターの間隙を調節し、硬化後の膜厚が110μmのフィルムを製造し、紫外線露光機((株)大日本スクリーン製、MAP−1200)にて紫外線(波長365nm)を4000mJ/cm2照射後、160℃で1時間加熱処理し特性試験用硬化フィルムを得、全光線透過率を測定したところ、94%であった。
製造例3
(低弾性層形成用樹脂フィルムの作製)
低弾性層形成用樹脂組成物として、(株)日本ゼオン製「DN631」60質量部、東都化成(株)製「YD−8125」12.25質量部、大日本インキ化学工業(株)製「LF−4871」7.75質量部、共栄社化学(株)製「TMP―A」20質量部、四国化成工業(株)「2PZ−CN」0.3質量部、チバスペシャルティケミカルズ(株)製「イルガキュア2959」1.0質量部、チバスペシャルティケミカルズ(株)製「イルガキュア819」1.0質量部を用意し、これに溶剤としてシクロヘキサノンを40質量部加え、低弾性層形成用樹脂ワニスを調合した。
得られた低弾性層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(帝人(株)製、商品名「ピューレックスA53」、厚さ25μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(巻外の非処理面使用)、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤を乾燥させ、低弾性層形成用樹脂フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が70μmとなるように調節した(以下、「低弾性層形成用樹脂フィルムA」と称する。)。
また、アプリケーターの間隙を調節し、硬化後の膜厚が110μmの特性試験用フィルムを製造し、PETフィルムをラミネート後、紫外線露光機((株)大日本スクリーン製、MAP−1200)にて紫外線(波長365nm)を4000mJ/cm2照射後、160℃で1時間加熱処理し硬化フィルムを得、弾性率を測定したところ、60MPaであった。また全光線透過率は84%であった。
製造例4
(低弾性層形成用樹脂フィルムの作製)
製造例3において、「YD−8125」を23.7質量部、「LF−4871」を16.3質量部とし、「TMP−A」「イルガキュア2959」「イルガキュア819」を用いなかったこと以外は、製造例3と同様にして低弾性層形成用樹脂フィルムを得た(以下、「低弾性層形成用樹脂フィルムB」と称する。)。また、製造例3と同様にして得た110μmの膜厚の硬化フィルムの弾性率は110MPa、全光線透過率は65%であった。
製造例5
(複合フィルムの作製)
上記製造例2で得られた上部クラッド層形成用樹脂フィルムと上記製造例3で得られた低弾性層形成用樹脂フィルムAをロールラミネータ(日立化成工業(株)製、HLM−1500)を用い、圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件でラミネートし、上部クラッド層側のPETフィルムを除去して複合フィルムを得た(以下「複合フィルムA」と称する。)。
製造例6
(複合フィルムの作製)
製造例5において、製造例3で得られた低弾性層形成用樹脂フィルムAに代えて、製造例4で得られた低弾性層形成用樹脂フィルムBを用いたこと以外は製造例5と同様に複合フィルムを得た(以下「複合フィルムB」と称する。)。
製造例7
(複合フィルムの作製)
上記製造例1で得られた下部クラッド層形成用樹脂フィルムBと上記製造例3で得られた低弾性層形成用樹脂フィルムAをロールラミネータ(日立化成工業(株)製、HLM−1500)を用い、圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件でラミネートして複合フィルムを得た(以下「複合フィルムC」と称する。)。
実施例1
(光導波路の作製)
紫外線露光機((株)大日本スクリーン製、MAP−1200)にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射し、上記製造例1で得られた下部クラッド層形成用樹脂フィルムAを光硬化して下部クラッド層3を形成した。
次に、この下部クラッド層上に、ロールラミネータ(日立化成工業(株)製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、上記製造例1で得られたコア層形成用樹脂フィルムをラミネートした。
続いて幅40μmのフォトマスク(ネガ型)を介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射した後、エチルセロソルブとN,N−ジメチルアセトアミドの8対2質量比混合溶剤にて、コアパターンを現像した。現像液の洗浄には、メタノールおよび水を用いた。
次に、製造例5で得た複合フィルムAを、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒のラミネート条件にて、上部クラッド層形成用樹脂フィルム側がコアパターン及び下部クラッド層に接するようにラミネートした。その後、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を4000mJ/cm2照射し、その後160℃で加熱処理を行って上部クラッド層5及び上部低弾性層6を形成し、光導波路を作製した。
なお、コア層およびクラッド層の屈折率をMetricon社製プリズムカプラー(Model2010)で測定したところ、波長850nmにて、コア層が1.584、クラッド層が1.537であり、比屈折率差は2.7%であった。
上記評価方法にて評価したところ、光伝搬損失は0.07dB/cmであり、屈曲耐久試験の結果、10万回後も破断しなかった。
実施例2
(光導波路の作製)
実施例1において、製造例5で得た複合フィルムAに代えて、製造例6で得た複合フィルムBを用いたこと以外は実施例1と同様にして光導波路を作成した。
上記評価方法にて評価したところ、光伝搬損失は0.07dB/cmであり、屈曲耐久試験の結果、10万回後も破断しなかった。
実施例3
(光導波路の作製)
上記製造例7で得られた複合フィルムCに、紫外線露光機((株)大日本スクリーン製、MAP−1200)にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射して、下部クラッド層形成用樹脂フィルムを光硬化して下部クラッド層4及び下部低弾性層3を形成した。
次に、下部クラッド層3の支持基材であるPETフィルムを剥離し、該下部クラッド層上に、ロールラミネータ(日立化成工業(株)製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、上記製造例1で得られたコア層形成用樹脂フィルムをラミネートした。
以下、実施例1と同様にコアパターンを形成し、次いで製造例5で得た複合フィルムAを用いて、実施例1と同様に上部クラッド層5及び上部低弾性層6を形成し、光導波路を作製した。
上記評価方法にて評価したところ、光伝搬損失は0.06dB/cmであり、屈曲耐久試験の結果、10万回後も破断しなかった。
比較例1
(光導波路の作製)
実施例1において、複合フィルムAに代えて、上記製造例3で得られた低弾性層形成用樹脂フィルムAを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光導波路を作製した。
上記評価方法にて評価したところ、屈曲耐久試験の結果は10万回後も破断しなかったが、光伝搬損失は0.39dB/cmであった。
本発明によれば、耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を提供することができる。

Claims (9)

  1. 下部クラッド層、パターニングされたコア層、上部クラッド層及び上部低弾性層がこの順に積層される光導波路であって、該上部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaであり、かつ該上部クラッド層形成用樹脂組成物を硬化してなる厚さ110μmの硬化フィルムの全光線透過率が90%以上であることを特徴とする光導波路。
  2. さらに下部低弾性層を有し、該下部低弾性層、下部クラッド層、パターニングされたコア層、上部クラッド層及び上部低弾性層がこの順に積層され、かつ該下部低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaである請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記コア層とクラッド層の比屈折率差が1〜10%である請求項1又は2に記載の光導波路。
  4. 前記低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなるフィルムの25℃での引張り降伏伸び率が5〜600%である請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路。
  5. 前記低弾性層形成用樹脂組成物がゴム成分を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路。
  6. 前記ゴム成分がアクリルゴム及び/又はアクリロニトリル−ブタジエンゴムである請求項5に記載の光導波路。
  7. 前記上部クラッド層の平均層厚が3〜20μmである請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路。
  8. 前記上部低弾性層の平均層厚が5〜100μmである請求項1〜7のいずれかに記載の光導波路。
  9. 前記下部低弾性層の平均層厚が5〜100μmである請求項2〜7のいずれかに記載の光導波路。
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