JPWO2009150739A1 - 管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】管継手におけるリリースブッシュが誤って押圧されることがなく、管継手からチューブを取り外すという意志を持って作業者が所定の操作をしなければ取り外せない管継手を提供する。【解決手段】挿入したチューブT外面にチャック21の係止爪を係止させてチューブを保持する管継手において、チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除するリリースブッシュ5を、継手本体1外から直接操作できないものとし、リリースブッシュをチャックの係止解除位置まで押入することが可能な押圧工具7を別設する。【選択図】図1

Description

本発明は、空気圧回路等において、各種流体圧機器と配管チューブとの接続に用いる管継手に関するものである。
従来から、空気圧回路等において各種流体圧機器と配管チューブとの接続に用いる管継手として、中心を貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入するチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容すると共に、上記チャック内への押入によりチューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュを収容したものは、具体的に例示するまでもなく公知である。
この種の管継手においては、配管接続の変更あるいは誤配管の修正のために、管継手に装着したチューブを取り外すことがあり、上記リリースブッシュはそのチューブの取り外しのために有効なものであるが、ユーザーによっては、一旦、流体圧機器に配管チューブを適正に接続したのちに配管接続の変更を行うことは稀であり、逆に、上記リリースブッシュが操作し易い位置に設けられているため、適正なチューブが接続されている管継手の近辺で他の管継手に対するチューブの着脱その他の作業を行っているときに、誤って該適正なチューブが接続された管継手のリリースブッシュを押圧し、そのチューブを外してしまう可能性がある。
本発明の技術的課題は、上記管継手におけるリリースブッシュが誤って押圧されることがなく、管継手からチューブを取り外すという意志を持って作業者が所定の工具等による操作をしなければ取り外すことができず、しかしながら、その取り外しは簡単な作業で行えるようにした管継手を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入したチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容した管継手において、上記チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュを、継手本体外に突出しない範囲内において設け、上記リリースブッシュをチャックの係止解除位置まで押入することが可能な筒状の押圧工具を別設したことを特徴とする管継手が提供される。
上記リリースブッシュの押圧工具は、円筒状に接合できる一対の半円筒状の工具片、または弾性的変形によりチューブに外嵌できる工具とするのが望ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明によれば、貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入したチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容した管継手において、上記チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュの継手本体外に突出する凸部を、上記チューブに外嵌させた押圧工具によりチャックの係止解除位置まで継手本体内に押入可能であるが、手指では直接操作できないものとし、上記凸部に係止してリリースブッシュをチャックの係止解除位置まで押入可能なリング状の押圧工具を別設したことを特徴とする管継手が提供される。
上記リリースブッシュの押圧工具は、円環状に接合できる一対の半円環状のリング片とするのが望ましい。
更に、上記課題を解決するため、本発明によれば、貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入したチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容した管継手において、上記チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュを、継手本体外において、該チューブに外嵌してチャックの係止解除位置まで押入可能で、上記継手本体に挿脱可能なものとして別設したことを特徴とする管継手が提供される。
上記リリースブッシュは、円筒状に接合できる一対の半円筒状のリリースブッシュ片とすることが望まれる。
上記構成を有する管継手は、リリースブッシュ自体が作業者の手指や他物が触れる位置に存在しないので、リリースブッシュにそれを継手本体内に押し込む方向(チューブを外す方向)の力が作用することは通常あり得ないことであり、チューブに対するチャックの係止が解除されるような不測の事態は生じない。
一方、所要の押圧工具あるいは別設のリリースブッシュをチューブに外嵌させてそれを継手本体に押入すると、通常のリリースブッシュを備えている場合と同様にチャックのチューブ外面に対する係止を解除することができ、チューブを継手本体から容易に引き抜くことが可能になる。
以上に詳述した本発明の管継手によれば、管継手にリリースブッシュ自体が操作可能なものとして設けられていないので、リリースブッシュが誤って押圧されるようなことはなく、管継手からチューブを取り外すという意志を持って作業者が所定の工具等による操作をしなければ取り外すことができず、しかしながら、その取り外しは簡単な作業で行うことができる。
本発明に係る管継手の第1実施例の縦断面図である。 上記第1実施例及び第2実施例において用いるチューブ保持機構を半断面によって示す正面図である。 同下面図である。 上記第1実施例において用いるリリースブッシュの押圧工具の一例を示す斜視図である。 上記押圧工具の他の一例を示す斜視図である。 本発明に係る管継手の第2実施例の縦断面図である。 同実施例におけるリリースブッシュの側面図である。 同実施例において用いるリリースブッシュの押圧工具の一例を示す斜視図である。 本発明の第3実施例において管継手に別設されるリリースブッシュの斜視図である。
符号の説明
1 継手本体
2 チューブ保持機構
5 リリースブッシュ
7 押圧工具
11 流体流路
13 チューブ挿入域
21 チャック
24 係止爪
51 筒部
54 凸部
T チューブ
図1は、本発明に係る管継手の第1実施例を示し、図2及び図3は同実施例におけるチューブ保持機構の詳細を示し、図4(a)及び図4(b)は同実施例におけるリリースブッシュの押圧工具の構造例を示している。
この第1実施例の管継手は、概略的には、管継手の外周部を形成する継手本体1と、該継手本体1に組み込まれた、チューブTの端部を保持するためのチューブ保持機構2と、継手本体1内に収容された弾性シール部材3と、上記チューブ保持機構2によって保持されたチューブTを該チューブ保持機構2から離脱させるためのリリースブッシュ5と、継手本体1に挿入したチューブTの先端を外嵌させることによってその先端部を受ける受け筒6とを備えている。
上記継手本体1には、その軸線方向の中心を貫通するように、チューブTとそれを取り付ける流体圧機器との間において流体を流通させる流体流路11が形成され、該継手本体1は、その流体流路11を貫通させた主体部1aの一端側に、口部にフランジを持つガイド部材1bを圧嵌することにより、その内部における上記流体流路11の周囲に拡径凹部12が形成され、該拡径凹部12の内奥側をシール部材3の収容部にすると共に、口部側をチューブ保持機構2の収容部とし、それらの収容部と上記流体流路11との間にチューブTの挿入域13を設けている。また、この継手本体1の他端側外周には、流体圧機器へ取り付けるための取付ねじ15が設けられている。
上記拡径凹部12内に収容された弾性シール部材3は、上記チューブ保持機構2と拡径凹部12内の段部12aとの間に配設したもので、このシール部材3は、流体流路11の周囲におけるチューブTの挿入域13に挿入したチューブの外周に接して、その周面と拡径凹部12の内面との間をシールするものである。このシールを確実に行うことにより、チューブT内と継手本体1内の流体流路11との間の漏れをなくすことができる。
一方、上記チューブ保持機構2は、挿入したチューブTの外面に係止する複数の係止爪24を備えた金属製のチャック21によって構成している。該チャック21は、図2及び図3に示すように、金属板製の筒状部材の一端側に複数のスリット22を設けることにより、径方向の弾性を持つ複数の弾片23が円周に配置されたものとして形成され、それらの弾片23の先端をチューブ挿入域13の内奥側において内側に屈曲させることにより、該チューブ挿入域13内に突出させた上記係止爪24とし、また、チューブTを該チャック21から離脱させるためのリリースブッシュ5を該チャック21内に挿入したときに、そのリリースブッシュ5の先端部が当接してチューブTの外周面に食い込んでいる各係止爪24を押し広げるための傾斜押圧部25が、上記各弾片23に形成されている。なお、上記チャック21は、必要に応じてそれを図示しないコレットに保持させておくこともできる。
継手本体1に挿入したチューブTの先端を外嵌させることによってその先端部を受ける受け筒6は、流体流路11とチューブ挿入域13とを区画するもので、金属筒の先端を部分的に外側に屈曲させてフランジ部分6aを形成することにより構成され、そのフランジ部分6aをチューブ挿入域13の内端に当接させて、該フランジ部分6aの周辺で継手本体1の主体部1a内に弾性的に保持させている。この受け筒6は、それに外嵌させたチューブTの先端の形状を安定化させると共に、少なくとも上記チャック21の係止爪24に対向する位置に存在して、係止爪24によるチューブTの径方向の押圧力を受け、該係止爪24の係止を安定化させるものである。
上記継手本体1内におけるチューブ挿入域13とチャック21との間に挿入した状態に保持されている上記リリースブッシュ5は、チューブTの周囲のチャック21内への押入により該チューブに対するチャック21の係止を解除して該チューブを抜脱可能にするものであるが、このリリースブッシュ5によるチューブの抜脱が誤って行われ、あるいは、みだりに行われるのを抑制するため、この第1実施例では、該リリースブッシュ5を継手本体1外に突出しない範囲内において設けている。即ち、該リリースブッシュ5は、継手本体1内のチューブ挿入域13の外周に位置する筒部51によって構成され、その内端側先端部の外周に、先端側を小径化したテーパ面52を形成して、該テーパ面52でチャック21の傾斜押圧部25を押圧することにより、チューブTの外周面に食い込んでいる係止爪24を押し広げ、チューブTを抜脱可能にするものであるが、上述した筒部51を継手本体1から外部に突出しないものとし、継手本体1内への挿入状態においては、その筒部51の周囲の段部53をチャック21の上部の折返し部に係合させ、継手本体1から抜け出さないように構成している。
そして、上記リリースブッシュ5によるチャック21の係止解除のため、図4(a)または図4(b)に示すような、該リリースブッシュ5をチャック21の係止解除位置、つまり、リリースブッシュ5のテーパ面52でチャック21の傾斜押圧部25を押圧して、チューブTに食い込んでいる係止爪24を押し広げる位置まで押入することが可能な筒状の押圧工具7が付属品として別設される。
図4(a)に示すリリースブッシュ5の押圧工具7は、金属または合成樹脂により形成されて円筒状に接合できる一対の半円筒状の工具片71からなり、それらをチューブTに被せるようにして合わせることにより円筒状とし、その端面で継手本体1の端部開口を通してリリースブッシュ5の端面を押圧するようにしたものであり、また、図4(b)に示す押圧工具7は、合成樹脂により一対の半円筒状部片72を弾性的に変形する薄肉部72aで連接することにより、該薄肉部72aで半円筒状部片72を開いてチューブTに外嵌できる工具としたものである。
なお、上記押圧工具7は、上述したものに限るものではなく、例えば弾性的に変形する薄板を丸めたものとして構成したり、半円筒以上ではあるが完全に円筒状にはならないものを弾性的に変形させてチューブTに外嵌可能にするなど、要は上記リリースブッシュ5を押入するのに適した各種構造のものを用いることができる。
上記構成を有する管継手は、図1の状態において、チューブTをチューブ挿入域13に挿入すると、チャック21の係止爪24がそのチューブTの表面に食い込むので、チューブTがその挿入状態に保持される。挿入されているチューブTを取り外すには、上述したリリースブッシュ5の押圧工具7を用い、それをチューブTに外嵌させたうえでその端面でリリースブッシュ5の外端を押圧し、それをチャック21の係止解除位置まで押入すればよく、それによってチューブTに食い込んでいる係止爪24を押し広げれば、チューブTを抜き出すことができる。なお、上記押圧工具7を用いなければ、リリースブッシュ5を継手本体1内に押し込むことができず、チューブTに対するチャック21の係止が解除されることはない。
図5は本発明に係る管継手の第2実施例を示し、図6はその管継手におけるリリースブッシュの構成を、図7は同実施例において用いる押圧工具の一例を示している。
この第2実施例の管継手は、第1実施例の管継手に比してリリースブッシュ5及び押圧工具7の構成が異なるだけであるため、その他の構成及び作用については、重複を避けるためにそれらの説明を省略する。
この第2実施例におけるリリースブッシュ5は、図5及び図6から分かるように、第1実施例と同様なテーパ面52を形成した筒部51を備え、その筒部51の周囲にチャック21の上部の折返し部に係合する段部53を設けているが、第1実施例とは異なり、該リリースブッシュ5に継手本体1外に突出する凸部54を設けている。上記凸部54は、図7に示すようなチューブTに外嵌させるリング状の押圧工具7により、リリースブッシュ5をチャック21の係止解除位置まで継手本体1内に押入可能にするものであるが、押圧端面の面積が小さく、あるいは尖鋭、極薄等であって、手指では直接操作できないものとして構成される。上記凸部54の継手本体1からの突出長さは、リリースブッシュ5の押入によりチャック21の係止爪24のチューブTに対する係止を外すに十分なものであることが必要であるが、上記係止を外すに必要な最小限の長さにすることが望まれる。
上記凸部54に係止してリリースブッシュ5をチャック21の係止解除位置まで押入する押圧工具7としては、図7に示すように、円環状に接合できる一対の半円環状のリング片73を付属品として別設し、その一対でチューブTを囲むことによりリング状として、その端面で継手本体から突出するリリースブッシュ5の凸部54を押圧するようにしたものが適している。この一対のリング片73は、上記凸部54の押圧を容易にするため、その一対でチューブTを囲んだときに、チューブTを若干押圧変形させてリング片73を凸部54の先端に確実に当接させるため、2分割よりも僅かに小さいものとしておくのが望ましい。
この第2実施例のその他の構成及び作用は、上記第1実施例と変わるところがない。
本発明に係る管継手の第3実施例は、上記第1実施例において、リリースブッシュ5を備えないものとし、図8に示すようなリリースブッシュ55が、継手本体1に挿脱可能な付属品として別設される。このリリースブッシュ55は、継手本体1から操作部分が外部に突出する長さに形成したものである。なお、この点を除く管継手の構成及び作用は、第1実施例の場合と変わるところがないので、それらの説明は省略する。
上記リリースブッシュ55は、チャック21内に挿入したチューブTの周囲への押入により該チューブTに対するチャック21の係止を解除し、該チューブTを抜脱可能にするものであって、図8に示すように、円筒状に接合できる一対の半円筒状のリリースブッシュ片55aによって構成される。管継手に接続したチューブTの抜脱は、それらのリリースブッシュ片55aを継手本体1外においてチューブTを覆うように外嵌させたうえで、チャック21の係止解除位置まで押入し、係止爪24によるチューブTの係止を解除すればよい。このリリースブッシュ55は、継手本体1に挿脱可能なものであり、通常は継手本体1に装着しておかないので、誤ってチューブTを外してしまう可能性はない。

Claims (6)

  1. 貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入したチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容した管継手において、
    上記チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュを、継手本体外に突出しない範囲内において設け、
    上記リリースブッシュをチャックの係止解除位置まで押入することが可能な筒状の押圧工具を別設した、
    ことを特徴とする管継手。
  2. 上記リリースブッシュの押圧工具を、円筒状に接合できる一対の半円筒状の工具片、または弾性的変形によりチューブに外嵌できる工具とした、
    ことを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  3. 貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入したチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容した管継手において、
    上記チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュの継手本体外に突出する凸部を、上記チューブに外嵌させた押圧工具によりチャックの係止解除位置まで継手本体内に押入可能であるが、手指では直接操作できないものとし、
    上記凸部に係止してリリースブッシュをチャックの係止解除位置まで押入可能なリング状の押圧工具を別設した、
    ことを特徴とする管継手。
  4. 上記リリースブッシュの押圧工具を、円環状に接合できる一対の半円環状のリング片とした、
    ことを特徴とする請求項3に記載の管継手。
  5. 貫通する流体流路を設けた継手本体における該流体流路の一端側に、挿入したチューブ外面にチャックの係止爪を係止させて該チューブを保持するチューブ保持機構を収容した管継手において、
    上記チャック内に挿入したチューブの周囲への押入により該チューブに対する該チャックの係止を解除して該チューブを抜脱可能にするリリースブッシュを、継手本体外において、該チューブに外嵌してチャックの係止解除位置まで押入可能で、上記継手本体に挿脱可能なものとして別設した、
    ことを特徴とする管継手。
  6. 上記リリースブッシュを、円筒状に接合できる一対の半円筒状のリリースブッシュ片とした、
    ことを特徴とする請求項5に記載の管継手。
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