JPWO2009136574A1 - 回転電動機およびそれを用いた送風機 - Google Patents

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Abstract

この発明は、永久磁石の径方向寸法を増やすことなく磁石断面積を大きくし、かつ固定子コアを流れる磁束の偏在をなくして有効磁束量を確保し、高効率化、小型化、かつ高速化を実現する回転電動機およびそれを用いた送風機を得ることを目的とする。この発明による回転電動機では、第1および第2固定子コアが、軸方向に所定距離離反して、かつティースの周方向位置を一致させて同軸に配置され、突極が周方向に等角ピッチで配設された第1および第2回転子コアが、それぞれ第1および第2固定子コアの内周側に位置し、かつ互いに周方向に半突極ピッチずらして回転軸に同軸に固着されている。そして、着磁方向が径方向内方となるように着磁配向された第1永久磁石が第1固定子コアのコアバック外周面上に配設され、第1永久磁石の外周面と第2固定子コアのコアバックの外周面とが磁性材からなるフレームにより連結されている。

Description

この発明は、例えば高速運転される回転電動機およびそれを用いた送風機に関し、特に界磁起磁力発生手段として固定子に配置した永久磁石を用いた回転電動機に関するものである。
従来の固定子に配置した永久磁石を有する電動機は、軸方向に着磁されたリング状の永久磁石の軸方向の両側に固定子薄板を積層して構成された固定子コアと、突極状の積層薄板が永久磁石によって作られる磁極のN極側とS極側とで突極が半ピッチひねって積層されて構成された回転子と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−214519号公報
従来の電動機では、永久磁石が2分割された固定子コア間に挟み込まれ、かつ軸方向に着磁されているので、永久磁石による磁束は、永久磁石のN極からN極側固定子コアに入り、N極側固定子コアのティース部から回転子の一側の突極に入り、回転子内を他側に流れ、回転子の他側の突極からS極側固定子コアに入り、永久磁石のS極に戻るように流れる。
ここで、固定子コアを構成する固定子薄板は絶縁被膜が被覆されているので、積層された固定子薄板間に存在する絶縁被膜が磁気的な隙間となり、磁気抵抗を増大させる要因となる。したがって、N極側およびS極側固定子コアでは、固定子薄板の積層方向における磁気抵抗は、積層枚数が増えるほど大きくなる。そこで、磁束が永久磁石から軸方向に流れてN極側固定子コア内を固定子薄板の積層方向に流れる際に、磁束はN極側固定子コア内に深くまで入り込めず、N極側固定子コアの永久磁石側の固定子薄板内を径方向内方に流れることになる。つまり、従来の電動機では、永久磁石による磁束は2つの固定子コアの永久磁石側に偏って流れ、有効磁束が減少し、効率が低下するという課題があった。
また、有効磁束量は、永久磁石の着磁方向と直交する磁石断面積に比例する。従来の電動機では、永久磁石が軸方向に着磁されているので、永久磁石の着磁方向に直交する断面は回転軸の軸心を中心とする所定の径方向幅を有するリング状の面となる。そこで、従来の電動機では、有効磁束量を増やすには、即ち永久磁石の着磁方向に直交する磁石断面積を大きくするには、永久磁石の径方向幅、即ち内径と外径との差を大きくする必要がある。そして、回転子トルクの都合で、内径がある大きさに規定された場合、永久磁石の外径を大きくする必要があり、その結果、回転電動機の外径そのものが大きくなってしまう。
特に、7〜10万回転/分といった高速モータをファンと組み合わせた場合、遠心力による強度の制約からファン径は小径化する必要があり、その結果、ファンの吹き出し風路も小径化する傾向にある。それに対し、モータの径が大きいと、ファンの吹き出し風路を阻害してしまい、吹き出し風路とモータとの配置を互いに干渉しないようにレイアウトを工夫する必要が生じる。
例えば、小径軸流ファンとモータとを一体化し、ファンの風路内周側にモータを内蔵することを考える場合、軸流ファンのファン径に合わせてモータ外径も小さくしたいが、従来の電動機は、外径の小径化に対して十分対応できず、特に高速ファンモータの用途には適用が困難である、という課題があった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、永久磁石の着磁方向を径方向として径方向寸法を増やすことなく磁石断面積を大きくして、かつ固定子コアを流れる磁束の偏在をなくして有効磁束量を確保し、高効率化、小型化、かつ高速化を実現する回転電動機およびそれを用いた送風機を得ることを目的とする。
この発明による回転電動機は、内周側に開口するスロットを画成するティースが円筒状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配設された第1固定子コアおよび第2固定子コアを、軸方向に所定距離離反して、かつ上記ティースの周方向位置を一致させて同軸に配置して構成された第1コア対を有する固定子コア、および上記固定子コアに巻装された固定子コイルを有する固定子と、上記第1固定子コアのコアバック外周面上に配設され、着磁方向が径方向の一方の方向となるように着磁配向された第1永久磁石と、上記第1永久磁石の外周面と上記第2固定子コアのコアバックの外周面とを連結するように軸方向に延設された軸方向磁路形成部材と、突極が周方向に等角ピッチで配設された第1回転子コアおよび第2回転子コアを、それぞれ上記第1固定子コアおよび上記第2固定子コアの内周側に位置させ、かつ互いに周方向に半突極ピッチずらして回転軸に同軸に固着して構成された回転子と、を備えている。
この発明によれば、第1固定子コアと第2固定子コアとが軸方向に所定距離離反して配設され、着磁方向が径方向の一方の方向となるように着磁配向された第1永久磁石が第1固定子コアのコアバック外周面上に配設されている。そこで、第1永久磁石の径方向寸法を変えることなく、軸方向寸法を大きくして、第1永久磁石の着磁方向と直交する磁石断面積を大きくできる。これにより、径方向寸法を増やすことなく有効磁束量を確保できるので、小型かつ高速モータの用途に適用できる回転電動機を簡易に実現できる。
さらに、軸方向磁路形成部材が第1永久磁石の外周面と第2固定子コアのコアバックの外周面とを連結するように軸方向に延設されている。そこで、第1永久磁石の着磁方向が径方向外方である場合には、第1永久磁石による磁束は、軸方向磁路形成部材内を第2固定子コア側に軸方向に流れ、第2固定子コア内に均等に流れる。また、第1永久磁石の着磁方向が径方向内方である場合には、第1永久磁石による磁束は、第1固定子コア内を均等に流れ、回転子の第1回転子コアを径方向内方に流れて回転軸に入り、回転軸内を軸方向に第2回転子コア側に流れ、第2回転子コアおよび第2固定子コア内を均等に径方向外方に流れる。これにより、磁束が第1および第2固定子コアの相対する端部側、即ち第1コア対の中心側に偏って流れることに起因する有効磁束量の減少が抑えられるので、高効率の回転電動機を実現できる。
この発明の実施の形態1に係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電動機における第2永久磁石による効果を説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電動機を示す横断面図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電動機を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態6係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態7に係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態7に係る回転電動機における第3永久磁石による効果を説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態8に係る回転電動機を示す横断面図である。 この発明の実施の形態9に係る回転電動機を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態10に係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態10に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態11に係る回転電動機を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態11に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態12に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態13に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態14に係る回転電動機を示す横断面図である。 この発明の実施の形態15に係る回転電動機を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態16に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態17に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態18に係る送風機を示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態18に係る送風機における風の流れを説明する分解斜視図である。 この発明の実施の形態19に係る送風機を示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態20に係る送風機における回転電動機の構成を説明する分解斜視図である。
以下、本発明の回転電動機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図1および図2において、回転電動機100は、永久磁石を有する同期回転機であり、磁性材料で作製された回転軸1に同軸に固着された回転子2と、回転子2を囲繞するように同軸に配設された固定子コア7にトルク発生用駆動コイルとしての固定子コイル10を巻装してなる固定子6と、界磁起磁力を発生する界磁起磁力発生手段としての第1永久磁石14と、回転子2、固定子6および第1永久磁石14を内部に収納、保持するフレーム16と、を備えている。ここで、フレーム16は、例えば鉄等の磁性材料で円筒状に作製され、軸方向磁路形成部材としても機能する。
回転子2は、例えば所定形状に成形された多数枚の磁性鋼板を積層一体化して作製された第1および第2回転子コア3,4と、所定枚の磁性鋼板を積層一体化して作製され、軸心位置に回転軸挿入孔が穿設された円盤状の隔壁5と、を備える。第1および第2回転子コア3,4は、同一形状に作製され、軸心位置に回転軸挿入孔が穿設された円筒状の基部3a,4aと、基部3a,4aの外周面から径方向外方に突設され、かつ軸方向に延設されて、周方向に等角ピッチで例えば4つ設けられた突極3b,4bと、から構成されている。第1および第2回転子コア3,4は、周方向に半突極ピッチずらして、隔壁5を介して相対して互いに密接して配置され、それらの回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着され、回転子2が構成されている。
固定子コア7は、所定形状に成形された多数枚の磁性鋼板を積層一体化して第1および第2回転子コア3,4と同じ軸方向厚みに作製された第1および第2固定子コア8,9を備える。第1固定子コア8は、円筒状のコアバック8aと、コアバック8aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース8bと、を備える。内周側に開口するスロット8cが、周方向に隣り合うティース8b間に画成されている。第2固定子コア9は、円筒状のコアバック9aと、コアバック9aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース9bと、を備える。内周側に開口するスロット9cが、周方向に隣り合うティース9b間に画成されている。ここで、第2固定子コア9は、外径が第1永久磁石14の厚み分大きくなっている点を除いて、第1固定子コア8と同じ形状に作製されている。
スペーサ12は、ステンレスやアルミなどの金属材料、およびポリフェニレンサルファイド樹脂などの合成樹脂などの非磁性材料を用いて、隔壁5と同じ軸方向厚さで、コアバック9aと同じ径方向寸法の円筒体に作製されている。第1永久磁石14は、第1固定子コア8と同じ軸方向厚さで、第1固定子コア8の外径と同等の内径を有する円筒体に作製され、着磁方向17が径方向外方となるように着磁配向されている。
このように構成された第1および第2固定子コア8,9は、スペーサ12を挟んで、ティース8b,9bの周方向位置を一致させて同軸に配置され、第1コア対を構成している。そして、第1および第2回転子コア3,4が、それぞれ第1および第2固定子コア8,9の内周側に位置するように配設されている。さらに、第1永久磁石14が、第1固定子コア8を囲繞するように嵌着されている。
固定子コイル10は、スロット8c,9cを跨がないで軸方向に相対して対をなすティース8b,9bに導線を巻回する、いわゆる集中巻き方式に巻装された6相の相コイル11を有する。図1では、1対のティース8b,9bに集中巻きに巻回された1相の相コイル11のみを示しているが、固定子コイル10は、実際には、6対のティース8b,9bに対して、順次U,V,Wの3相を2回繰り返して集中巻きに巻回して構成されている。
回転電動機100は、固定子6が第1永久磁石14を装着されてフレーム16内に圧入、保持され、回転子2が一対の端板(図示せず)に回転軸1を軸支されて固定子6内に回転自在に収納されて構成されている。この時、第1永久磁石14の外周面と第2固定子コア9のコアバック9aの外周面とがフレーム16により連結されている。
この回転電動機100においては、第1永久磁石14による磁束は、図2に矢印で示されるように、第1永久磁石14からフレーム16を介して第2固定子コア9側に流れ、ついでフレーム16から第2固定子コア9、第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。これにより、N極が第1回転子コア3の突極3bに生じ、S極が第2回転子コア4の突極4bに生じる。この時、第1および第2回転子コア3,4の突極3b,4bが周方向に半突極ピッチずれているので、軸方向から見ると、N極とS極とが周方向に交互に配置される。そして、第1永久磁石14による磁束と固定子コイル10による磁束とが作用し合ってトルクを発生する。そこで、回転電動機100は、無整流子モータとして動作し、磁気的には、8極6スロットの集中巻き方式の永久磁石式回転電機と同様に動作する。
この実施の形態1では、第1永久磁石14が第1固定子コア8を囲繞する円筒体に作製され、かつ径方向に着磁配向されているので、第1永久磁石14の着磁方向17に直交する磁路断面は回転軸1の軸心を中心とする円筒面となる。そこで、径方向寸法を大きくすることなく、軸方向寸法を大きくすることで、第1永久磁石14の着磁方向17に直交する磁石断面積を大きくすることができる。したがって、径方向寸法を増やすことなく磁石断面積を大きくして有効磁束量を確保できるので、小型かつ高速モータの用途に適用できる回転電動機100を簡易に実現できる。
この実施の形態1では、第1永久磁石14が第1固定子コア8を囲繞する円筒体に作製され、かつ径方向に着磁配向され、磁性材料からなるフレーム16が第1永久磁石14の外周面と第2固定子コア9のコアバック9aの外周面とを連結するように配設されているので、第1永久磁石14と第2固定子コア9とがフレーム16を介して磁気的に接続される。そこで、第1永久磁石14による磁束は、フレーム16に入りフレーム16内を軸方向に流れて第2固定子コア9側に到達し、第2固定子コア9の軸方向長さの全域にわたるフレーム16の領域から第2固定子コア9に入る。これにより、磁束は第2固定子コア9の各磁性鋼板にほぼ均等に流れる。したがって、磁束が第1および第2固定子コア8,9の相対する端部側、即ち第1コア対の中心側に偏って流れることに起因する有効磁束量の減少が抑えられるので、高効率の回転電動機100を実現できる。
この実施の形態1では、第1永久磁石14が円筒体に作製されているので、第1永久磁石14の第1固定子コア8への装着が簡易となるとともに、磁束量を多くできる。
また、磁性材料で作製されたフレーム16を軸方向磁路形成部材として用いているので、新たに軸方向磁路形成部材を用意する必要がなく、部品点数の削減が図られる。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2に係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図4はこの発明の実施の形態2に係る回転電動機における第3永久磁石による効果を説明する縦断面図である。
図3において、スペーサ12Aは、コアバック8aと同じ径方向寸法の円筒体に作製され、第3永久磁石18は、スペーサ12Aと同じ軸方向長さを有し、第1永久磁石14と同等の径方向寸法の円筒体に作製され、スペーサ12Aを囲繞するように装着され、第1永久磁石14と第2固定子コア9のコアバック9aとの間に介装されている。そして、第3永久磁石18は、その着磁方向19が第1永久磁石14から第2固定子コア9のコアバック9aに向かうように軸方向に着磁配向されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機101においては、第3永久磁石18による磁束は、図4中一点鎖線で示されるように、第2固定子コア9のコアバック9aからフレーム16に入り、フレーム16内を第1永久磁石14側に流れ、第1永久磁石14を介して第3永久磁石18に戻る磁路を形成する。この時、第3永久磁石18による磁束は、第1永久磁石14による磁束と逆向きにフレーム16内を流れ、フレーム16の磁気飽和が緩和される。つまり、第3永久磁石18は軸方向磁路形成部材の磁気飽和緩和手段を構成する。
このように、この実施の形態2によれば、フレーム16の磁気飽和が緩和されるので、有効磁束量が増え、出力を向上させることができるとともに、フレーム16を薄肉化でき、回転電動機101の小型、軽量化が図られる。
実施の形態3.
実施の形態3では、第1永久磁石が、それぞれ所定厚みを有する断面円弧形の短冊状に作製された複数の磁石体で構成されている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
図5はこの発明の実施の形態3に係る回転電動機を示す横断面図である。
図5において、第1永久磁石が上述の円筒体の第1永久磁石14を周方向に例えば8つに等分割した形状である断面円弧形の短冊状の磁石体20a〜20hにより構成されている。そして、各磁石体20a〜20hは、着磁方向17が径方向外方に向くように着磁配向されている。
ここで、永久磁石が単一の円筒体に作製されている場合、回転子の回転に伴い永久磁石に鎖交する磁束成分が若干変動し、それに伴って永久磁石には変動磁束による渦電流損失が発生する。
このように構成された回転電動機102においては、永久磁石が複数の磁石体20a〜20hに分割されているので、渦電流路も同時に分割されることになり、結果として、渦電流が低減し、永久磁石に発生する渦電流損も低減できる。
なお、上記実施の形態3では、磁石体20a〜20hが第1固定子コア8の外周面上に周方向に隙間なく配列されているものとしているが、複数の磁石体を固定子コアの外周面上に周方向に所定の隙間を持って配列してもよく、1つの磁石体のみを配設してもよい。複数の磁石体を固定子コアの外周面上に周方向に配列する場合、等角ピッチに配列すれば、磁気バランスがよくなる。
実施の形態4.
実施の形態4では、第1永久磁石が、それぞれ円筒体に作製された複数の磁石体で構成されている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
図6はこの発明の実施の形態4に係る回転電動機を示す縦断面図である。
図6において、第1永久磁石が上述の円筒体の第1永久磁石14を軸方向に2つに等分割した形状である円筒体の磁石体21a,21bにより構成されている。そして、磁石体21a,21bは、それぞれ着磁方向17が径方向外方に向くように着磁配向されている。
このように構成された回転電動機103においては、磁石体21a,21bが、着磁方向17を径方向外方に向けて、かつ軸方向に隣接して第1固定子コア8を囲繞するように嵌着されている。
したがって、この回転電動機103においても、永久磁石を分割することにより、渦電流路も分割され、永久磁石渦電流損を低減することができる。
なお、上記実施の形態4では、第1永久磁石が軸方向に2つに分割された円筒体の磁石体により構成されているものとしているが、第1永久磁石は軸方向に3つ以上に分割されていてもよい。また、各磁石体は軸方向に隙間を持って配設されてもよい。
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態5に係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図8はこの発明の実施の形態5に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図7において、固定子6Aは、固定子コア7Aと、固定子コイル10と、を備えている。固定子コア7Aは、スペーサ12を挟んで、ティース8b,9bの周方向位置を一致させて同軸に配置された第1および第2固定子コア8,9の第1コア対が、第1固定子コア8同士を密接させて、かつティース8bの周方向位置を一致させて同軸に軸方向に2対配列されて構成されている。さらに、固定子コア7Aは、第1永久磁石14が装着されてフレーム16内に収納、保持される。この時、第1永久磁石14が第1固定子コア8のそれぞれを囲繞するように嵌着されている。
固定子コイル10は、それぞれスロット8c,9cを跨がないで軸方向に1列に配列しているティース8b,9bの組に導線を巻回してなる6相の相コイル11を有する。図7では、1つのティース8b,9bの組に集中巻きに巻回された1相の相コイル11のみを示しているが、固定子コイル10は、実際には、6つのティース8b,9bの組に対して、順次U,V,Wの3相を2回繰り返して集中巻きに巻回して構成されている。
回転子2Aは、隔壁5を挟んで第1および第2回転子コア3,4を周方向に半突極ピッチずらして互いに密接して配置した回転子コア対を、第1回転子コア3同士を密接させて、かつ突極3bの周方向位置を一致させて軸方向に2対並設し、それらの回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着されて構成されている。この回転子2Aは、第1回転子コア3を第1固定子コア8の内周側に位置させ、第2回転子コア4を第2固定子コア9の内周側に位置させて、固定子コア7A内に回転自在に配設される。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機104においても、図8に矢印で示されるように、第1および第2固定子コア8,9からなるコア対のそれぞれにおいて、磁束は、第1永久磁石14からフレーム16内を第2固定子コア9側に流れ、ついでフレーム16から第2固定子コア9、第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。
したがって、この実施の形態5においても、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。また、この実施の形態5によれば、第1永久磁石14からの磁束がフレーム16内を軸方向の両側に分岐して流れるので、1極当たりの磁束量を低減することができる。その結果、フレーム16の径方向厚みを薄くしても、磁気飽和しにくくなり、フレーム16の径を小さくできる。これにより、回転電動機104の小径化が可能となる。
ここで、上記実施の形態5では、第1および第2固定子コア8,9からなる2対の第1コア対を、第1固定子コア8同士を密接させて隣り合わせに軸方向に並設するものとしているが、2対の第1コア対は第1固定子コア8同士を非磁性材料からなるスペーサなどを介して隣り合わせに軸方向に並設されてもよい。この場合、第1回転子コア3同士も、非磁性体からなるスペーサなどを介して隣り合わせに軸方向に並設される。
また、上記実施の形態5では、第1および第2固定子コア8,9からなる2対の第1コア対を、第1固定子コア8同士を密接させて隣り合わせに軸方向に並設するものとしているが、2対の第1コア対は第2固定子コア9同士を密接させて隣り合わせに軸方向に並設されてもよい。
また、上記実施の形態5では、第1および第2固定子コア8,9からなる2対の第1コア対を軸方向に並設するものとしているが、軸方向に並設される第1コア対の対数は3対以上でもよい。この場合、3対以上の第1コア対は、第1固定子コア8同士又は第2固定子コア9同士を、ティースの周方向位置を一致させて、かつ隣り合わせに、軸方向に並設される。
なお、上記実施の形態1〜5では、第1永久磁石は、着磁方向が径方向外方を向くように着磁配向されているものとしているが、第1永久磁石は、着磁方向が径方向内方を向くように着磁配向されてもよい。ここで、実施の形態2において、第1永久磁石と第2固定子コアのコアバックとの間に介装されている第3永久磁石の着磁方向は、第1永久磁石の着磁方向に応じて変える必要がある。つまり、第3永久磁石は、第1永久磁石の着磁方向が径方向外方に向かう場合には、着磁方向が第1永久磁石から第2固定子コアのコアバックに向かうように着磁配向され、第1永久磁石の着磁方向が径方向内方に向かう場合には、着磁方向が第2固定子コアのコアバックから第1永久磁石に向かうように着磁配向される。
実施の形態6.
図9はこの発明の実施の形態6係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図10はこの発明の実施の形態6に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図9および図10において、回転電動機105は、永久磁石を有する同期回転機であり、磁性材料で作製された回転軸1に同軸に固着された回転子2と、回転子2を囲繞するように同軸に配設された固定子コア7Bにトルク発生用駆動コイルとしての固定子コイル10を巻装してなる固定子6Bと、界磁起磁力を発生する界磁起磁力発生手段13と、回転子2、固定子6および界磁起磁力発生手段13を内部に収納、保持するフレーム16と、を備えている。ここで、フレーム16は、例えば鉄等の磁性材料で円筒状に作製され、軸方向磁路形成部材としても機能する。
回転子2は、例えば所定形状に成形された多数枚の磁性鋼板を積層一体化して作製された第1および第2回転子コア3,4と、所定枚の磁性鋼板を積層一体化して作製され、軸心位置に回転軸挿入孔が穿設された円盤状の隔壁5と、を備える。第1および第2回転子コア3,4は、同一形状に作製され、軸心位置に回転軸挿入孔が穿設された円筒状の基部3a,4aと、基部3a,4aの外周面から径方向外方に突設され、かつ軸方向に延設されて、周方向に等角ピッチで例えば4つ設けられた突極3b,4bと、から構成されている。第1および第2回転子コア3,4は、周方向に半突極ピッチずらして、隔壁5を介して相対して互いに密接して配置され、それらの回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着され、回転子2が構成されている。
固定子コア7Bは、所定形状に成形された多数枚の磁性鋼板を積層一体化して第1および第2回転子コア3,4と同じ軸方向厚みに作製された第1および第2固定子コア8,9Aを備える。第1固定子コア8は、円筒状のコアバック8aと、コアバック8aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース8bと、を備える。内周側に開口するスロット8cが、周方向に隣り合うティース8b間に画成されている。第2固定子コア9Aは、第1固定子コア8と同一形状に作製され、円筒状のコアバック9aと、コアバック9aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース9bと、を備える。内周側に開口するスロット9cが、周方向に隣り合うティース9b間に画成されている。
スペーサ12は、ステンレスやアルミなどの金属材料、およびポリフェニレンサルファイド樹脂などの合成樹脂などの非磁性材料を用いて、隔壁5と同じ軸方向厚さで、コアバック8a,9aと同じ径方向寸法の円筒体に作製されている。界磁起磁力発生手段13は、第1固定子コア8と同じ軸方向厚さで、第1固定子コア8の外径と同等の内径を有する円筒体に作製され、着磁方向17が径方向外方となるように着磁配向されている第1永久磁石14と、第2固定子コア9Aと同じ軸方向厚さで、第2固定子コア9Aの外径と同等の内径を有する円筒体に作製され、着磁方向17が径方向内方となるように着磁配向されている第2永久磁石15と、から構成されている。
このように構成された第1および第2固定子コア8,9Aは、スペーサ12を挟んで、ティース8b,9bの周方向位置を一致させて同軸に配置され、第1コア対を構成している。そして、第1および第2回転子コア3,4が、それぞれ第1および第2固定子コア8,9Aの内周側に位置するように配設されている。さらに、第1および第2永久磁石14,15が、それぞれ第1および第2固定子コア8,9Aを囲繞するように嵌着されている。
固定子コイル10は、スロット8c,9cを跨がないで軸方向に相対して対をなすティース8b,9bに導線を巻回する、いわゆる集中巻き方式に巻装された6相の相コイル11を有する。図9では、1対のティース8b,9bに集中巻きに巻回された1相の相コイル11のみを示しているが、固定子コイル10は、実際には、6対のティース8b,9bに対して、順次U,V,Wの3相を2回繰り返して集中巻きに巻回して構成されている。
回転電動機105は、固定子6が第1および第2永久磁石14,15を装着されてフレーム16内に圧入、保持され、回転子2が一対の端板(図示せず)に回転軸1を軸支されて固定子6内に回転自在に収納されて構成されている。この時、第1永久磁石14の外周面と第2永久磁石15の外周面とがフレーム16により連結されている。
この回転電動機105においては、界磁起磁力発生手段13による磁束は、図10に矢印で示されるように、第1永久磁石14からフレーム16を介して第2永久磁石15に流れ、ついで第2永久磁石15から第2固定子コア9A、第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。これにより、N極が第1回転子コア3の突極3bに生じ、S極が第2回転子コア4の突極4bに生じる。この時、第1および第2回転子コア3,4の突極3b,4bが周方向に半突極ピッチずれているので、軸方向から見ると、N極とS極とが周方向に交互に配置される。そして、界磁起磁力発生手段13による磁束と固定子コイル10による磁束とが作用し合ってトルクを発生する。そこで、回転電動機100は、無整流子モータとして動作し、磁気的には、8極6スロットの集中巻き方式の永久磁石式回転電機と同様に動作する。
この実施の形態6では、第1および第2永久磁石14,15が第1および第2固定子コア8,9Aを囲繞する円筒体に作製され、かつ径方向に着磁配向されているので、第1および第2永久磁石14,15の着磁方向17に直交する磁路断面は回転軸1の軸心を中心とする円筒面となる。そこで、径方向寸法を大きくすることなく、軸方向寸法を大きくすることで、第1および第2永久磁石14,15の着磁方向17に直交する磁石断面積を大きくすることができる。したがって、径方向寸法を増やすことなく磁石断面積を大きくして有効磁束量を確保できるので、小型かつ高速モータの用途に適用できる回転電動機105を簡易に実現できる。
この実施の形態6では、第1および第2永久磁石14,15が第1および第2固定子コア8,9Aを囲繞する円筒体に作製され、かつ径方向に着磁配向され、磁性材料からなるフレーム16が第1および第2永久磁石14,15の外周面を連結するように配設されているので、第1および第2永久磁石14,15がフレーム16を介して磁気的に接続されている。そこで、第1永久磁石14による磁束は、フレーム16に入りフレーム16内を軸方向に流れて第2永久磁石15側に到達し、第2固定子コア9Aの軸方向長さの全域にわたるフレーム16の領域から第2永久磁石15による磁束と共に第2固定子コア9Aに入る。これにより、磁束は第2固定子コア9Aの各磁性鋼板にほぼ均等に流れる。したがって、磁束が第1および第2固定子コア8,9Aの相対する端部側、即ち第1コア対の中心側に偏って流れることに起因する有効磁束量の減少が抑えられるので、高効率の回転電動機100を実現できる。
この実施の形態6では、第1および第2永久磁石14,15が円筒体に作製されているので、第1および第2永久磁石14,15の第1および第2固定子コア8,9Aへの装着が簡易となるとともに、磁束量を多くできる。
また、磁性材料で作製されたフレーム16を軸方向磁路形成部材として用いているので、新たに軸方向磁路形成部材を用意する必要がなく、部品点数の削減が図られる。
実施の形態7.
図11はこの発明の実施の形態7に係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図12はこの発明の実施の形態7に係る回転電動機における第3永久磁石による効果を説明する縦断面図である。
図11において、スペーサ12Aは、径方向寸法が第1および第2永久磁石14,15の径方向厚み分縮小された円筒体に作製され、第3永久磁石18は、スペーサ12Aと同じ軸方向長さを有し、第1および第2永久磁石14,15と同等の径方向寸法の円筒体に作製され、スペーサ12を囲繞するように装着され、第1および第2永久磁石14,15の間に介装されている。そして、第3永久磁石18は、その着磁方向19が第1永久磁石14から第2永久磁石15に向かうように軸方向に着磁配向されている。
なお、他の構成は上記実施の形態6と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機106においては、第3永久磁石18による磁束は、図12中一点鎖線で示されるように、第2永久磁石15からフレーム16に入り、フレーム16内を第1永久磁石14側に流れ、第1永久磁石14を介して第3永久磁石18に戻る磁路を形成する。この時、第3永久磁石18による磁束は、界磁起磁力発生手段13による磁束と逆向きにフレーム16内を流れ、フレーム16の磁気飽和が緩和される。つまり、第3永久磁石18は軸方向磁路形成部材の磁気飽和緩和手段を構成する。
このように、この実施の形態7によれば、フレーム16の磁気飽和が緩和されるので、有効磁束量が増え、出力を向上させることができるとともに、フレーム16を薄肉化でき、回転電動機101の小型、軽量化が図られる。
実施の形態8.
実施の形態8では、第1および第2永久磁石が、それぞれ所定厚みを有する断面円弧形の短冊状に作製された複数の磁石体で構成されている点を除いて、上記実施の形態6と同様に構成されている。なお、第1および第2永久磁石は、同様に構成されているので、ここでは、第1永久磁石についてのみ説明し、第2永久磁石についての説明を省略する。
図13はこの発明の実施の形態8に係る回転電動機を示す横断面図である。
図13において、第1永久磁石が上述の円筒体の第1永久磁石14を周方向に例えば8つに等分割した形状である断面円弧形の短冊状の磁石体20a〜20hにより構成されている。そして、各磁石体20a〜20hは、着磁方向17が径方向外方に向くように着磁配向されている。
ここで、永久磁石が単一の円筒体に作製されている場合、回転子の回転に伴い永久磁石に鎖交する磁束成分が若干変動し、それに伴って永久磁石には変動磁束による渦電流損失が発生する。
このように構成された回転電動機107においては、永久磁石が複数の磁石体20a〜20hに分割されているので、渦電流路も同時に分割されることになり、結果として、渦電流が低減し、永久磁石に発生する渦電流損も低減できる。
なお、上記実施の形態8では、磁石体20a〜20hが第1固定子コア8の外周面上に周方向に隙間なく配列されているものとしているが、複数の磁石体を固定子コアの外周面上に周方向に所定の隙間を持って配列してもよく、1つの磁石体のみを配設してもよい。複数の磁石体を固定子コアの外周面上に周方向に配列する場合、等角ピッチに配列すれば、磁気バランスがよくなる。
また、上記実施の形態8では、第1および第2永久磁石を周方向に8つに分割された短冊状の磁石体により構成するものとしているが、第1および第2永久磁石の一方のみを周方向に8つに分割された短冊状の磁石体により構成してもよい。
実施の形態9.
図14はこの発明の実施の形態9に係る回転電動機を示す縦断面図である。
図14において、第1永久磁石が上述の円筒体の第1永久磁石14を軸方向に2つに等分割した形状である円筒体の第1磁石体21a,21bにより構成されている。そして、第1磁石体21a,21bは、それぞれ着磁方向17が径方向外方に向くように着磁配向されている。第2永久磁石が上述の円筒体の第2永久磁石15を軸方向に2つに等分割した形状である円筒体の第2磁石体22a,22bにより構成されている。そして、第2磁石体22a,22bは、それぞれ着磁方向17が径方向内方に向くように着磁配向されている。
なお、実施の形態9では、第1および第2永久磁石が、それぞれ円筒体に作製された複数の磁石体で構成されている点を除いて、上記実施の形態6と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機108においては、第1磁石体21a,21bが、着磁方向17を径方向外方に向けて、かつ軸方向に隣接して第1固定子コア8を囲繞するように嵌着されている。また、第2磁石体22a,22bが、着磁方向17を径方向内方に向けて、かつ軸方向に隣接して第2固定子コア9Aを囲繞するように嵌着されている。
したがって、この回転電動機108においても、永久磁石を分割することにより、渦電流路も分割され、永久磁石渦電流損を低減することができる。
なお、上記実施の形態9では、第1および第2永久磁石が軸方向に2つに分割された円筒体の磁石体により構成されているものとしているが、第1および第2永久磁石は軸方向に3つ以上に分割されていてもよい。また、各磁石体は軸方向に隙間を持って配設されてもよい。
また、上記実施の形態9では、第1および第2永久磁石を軸方向に2つに分割された円筒体の磁石体により構成するものとしているが、第1および第2永久磁石の一方のみを軸方向に2つに分割された円筒体の磁石体により構成してもよい。
実施の形態10.
図15はこの発明の実施の形態10に係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図16はこの発明の実施の形態10に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図15において、固定子6Cは、固定子コア7Cと、固定子コイル10と、を備えている。固定子コア7Cは、スペーサ12を挟んで、ティース8b,9bの周方向位置を一致させて同軸に配置された第1および第2固定子コア8,9Aの第1コア対が、第1固定子コア8同士を密接させて、かつティース8bの周方向位置を一致させて同軸に軸方向に2対配列されて構成されている。さらに、固定子コア7Cは、第1永久磁石14および第2永久磁石15が装着されてフレーム16内に収納、保持される。この時、第1永久磁石14が第1固定子コア8のそれぞれを囲繞するように嵌着され、第2永久磁石15が第2固定子コア9Aのそれぞれを囲繞するように嵌着されている。
固定子コイル10は、それぞれスロット8c,9cを跨がないで軸方向に1列に配列しているティース8b,9bの組に導線を巻回してなる6相の相コイル11を有する。図15では、1つのティース8b,9bの組に集中巻きに巻回された1相の相コイル11のみを示しているが、固定子コイル10は、実際には、6つのティース8b,9bの組に対して、順次U,V,Wの3相を2回繰り返して集中巻きに巻回して構成されている。
回転子2Aは、隔壁5を挟んで第1および第2回転子コア3,4を周方向に半突極ピッチずらして互いに密接して配置した回転子コア対を、第1回転子コア3同士を密接させて、かつ突極3bの周方向位置を一致させて軸方向に2対並設し、それらの回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着されて構成されている。この回転子2Aは、第1回転子コア3を第1固定子コア8の内周側に位置させ、第2回転子コア4を第2固定子コア9Aの内周側に位置させて、固定子コア7C内に回転自在に配設される。
なお、他の構成は上記実施の形態6と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機109においても、図16に矢印で示されるように、第1および第2固定子コア8,9Aからなる第1コア対のそれぞれにおいて、磁束は、第1永久磁石14からフレーム16を介して第2永久磁石15に流れ、ついで第2永久磁石15から第2固定子コア9A、第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。
したがって、この実施の形態10においても、上記実施の形態6と同様の効果を奏する。
また、この実施の形態10によれば、第1永久磁石14からの磁束がフレーム16内を軸方向の両側に分岐して流れるので、1極当たりの磁束量を低減することができる。その結果、フレーム16の径方向厚みを薄くしても、磁気飽和しにくくなり、フレーム16の径を小さくできる。これにより、回転電動機104の小径化が可能となる。
ここで、上記実施の形態10では、第1および第2固定子コア8,9Aからなる2対の第1コア対を、第1固定子コア8同士を密接させて隣り合わせに軸方向に並設するものとしているが、2対の第1コア対は第1固定子コア8同士を非磁性材料からなるスペーサなどを介して隣り合わせに軸方向に並設されてもよい。この場合、第1回転子コア3同士も、非磁性体からなるスペーサなどを介して隣り合わせに軸方向に並設される。
また、上記実施の形態10では、第1および第2固定子コア8,9Aからなる2対の第1コア対を、第1固定子コア8同士を密接させて隣り合わせに軸方向に並設するものとしているが、2対の第1コア対は第2固定子コア9A同士を密接させて隣り合わせに軸方向に並設されてもよい。
また、上記実施の形態10では、第1および第2固定子コア8,9Aからなる2対の第1コア対を軸方向に並設するものとしているが、軸方向に並設される第1コア対の対数は3対以上でもよい。この場合、3対以上のコア対は、第1固定子コア8同士又は第2固定子コア9A同士を、ティースの周方向位置を一致させて、かつ隣り合わせに、軸方向に並設される。
なお、上記実施の形態1〜10では、第1および第2固定子コアが磁性鋼板を積層して作製されているものとしているが、第1および第2固定子コアは磁性鋼板を積層してなる積層鉄心に限定されるものではなく、例えば磁性金属の粉末を絶縁処理した後、加圧成形、熱処理を施して得られる圧粉鉄心を用いてもよい。
また、上記実施の形態1〜10では、磁性材料で作製されたフレームを軸方向磁路形成部材として用いるものとしているが、軸方向磁路形成部材は軸方向に関して磁性材料で連続して作製されていればよく、例えば磁性材料で短冊状に作製された磁性部材を用いてもよい。この場合、短冊状の磁性部材を第1永久磁石の外周面と第2永久磁石の外周面とを連結するように軸方向に延設すればよい。
実施の形態11.
図17はこの発明の実施の形態11に係る回転電動機を示す一部破断斜視図、図18はこの発明の実施の形態11に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図17および図18において、回転電動機110は、永久磁石を有する同期回転機であり、磁性材料で作製された回転軸1に同軸に固着された回転子2Bと、回転子2Bを囲繞するように同軸に配設された固定子コア7Dにトルク発生用駆動コイルとしての固定子コイル10を巻装してなる固定子6Dと、界磁起磁力を発生する界磁起磁力発生手段13Aと、回転子2B、固定子6Dおよび界磁起磁力発生手段13Aを内部に収納、保持するフレーム16と、を備えている。ここで、フレーム16は、例えば鉄等の磁性材料で円筒状に作製され、軸方向磁路形成部材としても機能する。
回転子2Bは、2つの回転子コア対から構成されている。各回転子コア対は、例えば所定形状に成形された多数枚の磁性鋼板を積層一体化して作製された第1および第2回転子コア3,4と、所定枚の磁性鋼板を積層一体化して作製され、軸心位置に回転軸挿入孔が穿設された円盤状の隔壁5と、を備える。第1および第2回転子コア3,4は、同一形状に作製され、軸心位置に回転軸挿入孔が穿設された円筒状の基部3a,4aと、基部3a,4aの外周面から径方向外方に突設され、かつ軸方向に延設されて、周方向に等角ピッチで例えば4つ設けられた突極3b,4bと、から構成されている。回転子コア対は、第1および第2回転子コア3,4を、周方向に半突極ピッチずらして、隔壁5を介して相対して互いに密接して配置して構成される。そして、回転子2Bは、第2回転子コア4同士を密接させて2つの回転子コア対を軸方向に並設し、第1および第2回転子コア3,4および隔壁5の回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着されて構成されている。
固定子コア7Dは、所定形状に成形された多数枚の磁性鋼板を積層一体化して第1および第2回転子コア3,4と同じ軸方向厚みに作製された第1乃至第4固定子コア8,9,25,26を備える。第1固定子コア8は、円筒状のコアバック8aと、コアバック8aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース8bと、を備える。内周側に開口するスロット8cが、周方向に隣り合うティース8b間に画成されている。第2固定子コア9は、円筒状のコアバック9aと、コアバック9aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース9bと、を備える。内周側に開口するスロット9cが、周方向に隣り合うティース9b間に画成されている。ここで、第2固定子コア9は、外径が第1永久磁石14の厚み分大きくなっている点を除いて、第1固定子コア8と同じ形状に作製されている。
第3固定子コア25は、円筒状のコアバック25aと、コアバック25aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース25bと、を備える。内周側に開口するスロット25cが、周方向に隣り合うティース25b間に画成されている。第4固定子コア26は、円筒状のコアバック26aと、コアバック26aの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで例えば6つ設けられたティース26bと、を備える。内周側に開口するスロット26cが、周方向に隣り合うティース26b間に画成されている。なお、第3および第4固定子コア25,26は、第2固定子コア9と同じ形状に作製されている。
スペーサ12は、ステンレスやアルミなどの金属材料、およびポリフェニレンサルファイド樹脂などの合成樹脂などの非磁性材料を用いて、隔壁5と同じ軸方向厚さで、コアバック9aと同じ径方向寸法の円筒体に作製されている。
第1永久磁石14は、第1固定子コア8と同じ軸方向厚さで、第1固定子コア8の外径と同等の内径を有する円筒体に作製され、着磁方向17が径方向外方となるように着磁配向されている。界磁コイル24は、導線を所定回巻回して作製された円筒状コイルである。第1永久磁石14および界磁コイル24が界磁起磁力発生手段13Aを構成する。
第1および第2固定子コア8,9は、スペーサ12を挟んで、ティース8b、9bの周方向位置を一致させて同軸に配置され、第1コア対30を構成している。第3および第4固定子コア25,26は、界磁コイル24を挟んで、ティース25b、26bの周方向位置を一致させて同軸に配置され、第2コア対31を構成している。第1コア対30と第2コア対31とが、ティース8b、9b、25b、26bの周方向位置を一致させ、かつ第2固定子コア9と第3固定子コア25とを密接させて同軸に並設されて、固定子コア7Dを構成している。そして、第1永久磁石14が第1固定子コア8に外嵌状態に嵌合されている。
固定子コイル10は、スロット8c、9c、25c、26cを跨がないで、軸方向に1列に配列している4つのティース8b、9b、25b、26bに導線を巻回する、いわゆる集中巻き方式に巻装された6相の相コイル11を有する。図17では、1組のティース8b、9b、25b、26bに集中巻きに巻回された1相の相コイル11のみを示しているが、固定子コイル10は、実際には、6組のティース8b、9b、25b、26bに対して、順次U,V,Wの3相を2回繰り返して集中巻きに巻回して構成されている。
回転電動機110は、固定子6Dが第1永久磁石14および界磁コイル24を装着されてフレーム16内に圧入、保持され、回転子2Bが一対の端板(図示せず)に回転軸1を軸支されて固定子6D内に回転自在に収納されて構成されている。この時、第1永久磁石14の外周面と第2固定子コア9のコアバック9aの外周面とがフレーム16により磁気的に連結されている。また、第3固定子コア25のコアバック25aの外周面と第4固定子コア26のコアバック26aの外周面がフレーム16により磁気的に連結されている。第1乃至第4固定子コア8,9,25,26は、それぞれ第1回転子コア3、第2回転子コア4、第2回転子コア4および第1回転子コア3を囲繞している。
この回転電動機110においては、界磁起磁力発生手段13Aである第1永久磁石14による磁束は、図18に矢印で示されるように、第1永久磁石14からフレーム16を介して第2固定子コア9に流れ、ついで第2固定子コア9から第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。また、界磁起磁力発生手段13Aである界磁コイル24による磁束は、図18に矢印で示されるように、第4固定子コア26からフレーム16を介して第3固定子コア25に流れ、ついで第3固定子コア25から第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第4固定子コア26に戻る磁路を形成する。これにより、N極が第1回転子コア3の突極3bに生じ、S極が第2回転子コア4の突極4bに生じる。
この時、第1および第2回転子コア3,4の突極3b,4bが周方向に半突極ピッチずれているので、軸方向から見ると、N極とS極とが周方向に交互に配置される。そして、界磁起磁力発生手段13Aによる磁束と固定子コイル10による磁束とが作用し合ってトルクを発生する。そこで、回転電動機110は、無整流子モータとして動作し、磁気的には、8極6スロットの集中巻き方式の永久磁石式回転電機と同様に動作する。また、界磁コイル24への界磁電流量や通電方向を変えることで、磁束量や磁束の流れ方向が変わり、界磁起磁力発生手段13Aによる起磁力を調整することができる。
この実施の形態11では、第1永久磁石14が第1固定子コア8を囲繞する円筒体に作製され、かつ径方向に着磁配向されているので、第1永久磁石14の着磁方向17に直交する磁路断面は回転軸1の軸心を中心とする円筒面となる。そこで、径方向寸法を大きくすることなく、軸方向寸法を大きくすることで、第1永久磁石14の着磁方向17に直交する磁石断面積を大きくすることができる。したがって、径方向寸法を増やすことなく磁石断面積を大きくして有効磁束量を確保できるので、小型かつ高速モータの用途に適用できる回転電動機110を簡易に実現できる。
また、第1永久磁石14が第1固定子コア8を囲繞する円筒体に作製され、かつ径方向に着磁配向され、磁性材料からなるフレーム16が第1永久磁石14の外周面と第2固定子コア9の外周面とを連結するように配設されているので、第1永久磁石14による磁束は、フレーム16に入りフレーム16内を軸方向に流れて第2固定子コア9側に到達し、第2固定子コア9の軸方向長さの全域にわたるフレーム16の領域から第2固定子コア9に入る。これにより、磁束は第2固定子コア9の各磁性鋼板にほぼ均等に流れる。また、界磁コイル24が第3および第4固定子コア25,26の間に介装されているので、界磁コイル24による磁束は、第3および第4固定子コア25,26の各磁性鋼板にほぼ均等に流れる。したがって、磁束が第1および第2固定子コア8,9のスペーサ12側、および第3および第4固定子コア25,26の界磁コイル24側、即ち第1コア対30および第2コア対31の中心側に偏って流れることに起因する有効磁束量の減少が抑えられるので、高効率の回転電動機110を実現できる。
また、界磁コイル24を挟み込んだ第3および第4固定子コア25,26が第1永久磁石14を装着した第1および第2固定子コア8,9に並設されているので、外径の増大を抑えて、界磁起磁力発生手段13Aによる起磁力を調整することができる。
また、第1永久磁石14が円筒体に作製されているので、第1永久磁石14の第1固定子コア8への装着が簡易となるとともに、磁束量を多くできる。
また、磁性材料で作製されたフレーム16を軸方向磁路形成部材として用いているので、新たに軸方向磁路形成部材を用意する必要がなく、部品点数の削減が図られる。
つぎに、界磁起磁力発生手段13Aとして第1永久磁石14と界磁コイル24とを併用することの効果について説明する。
まず、界磁起磁力発生手段として高効率かつ高力率である永久磁石のみを用いた場合、高速運転時には、大きな逆起電力が発生し、定出力運転ができなくなる。そこで、広い速度範囲での定出力運転を実現するには、高速回転時に、永久磁石による起磁力を小さくして界磁磁束を減少することが必要となる。
従来技術では、永久磁石を径方向に移動させる機構を付加したり、永久磁石に外部漏れ磁路を付加したりすることによって、回転子の起磁力を調整できるようにしていた。しかし、この従来技術では、永久磁石を径方向に移動させるための煩雑な機構が必要となるとともに、永久磁石が引き出されるスペースや外部漏れ磁路を形成するためのスペースを径方向外方に確保する必要があり、装置の高コスト化および大型化をもたらす。
また、界磁起磁力発生手段として界磁コイルのみを用いることも考えられる。この場合、界磁コイルへの通電電流を制御することで、起磁力を簡易に調整できる。しかし、永久磁石と同等の起磁力を得るためには、界磁コイルの大型化が避けられず、電源容量の大きな界磁電源が必要となる。
実施の形態11では、界磁起磁力発生手段13Aとして第1永久磁石14と界磁コイル24とを併用しているので、高速回転時に、界磁コイル24に流す界磁電流量を小さくし、或いは逆向きの界磁電流を流すことで、界磁起磁力発生手段13Aによる起磁力を小さくして界磁磁束を減少することができる。その結果、広い速度範囲での定出力運転を実現することができる。この時、永久磁石を径方向に移動させる機構も必要がなく、装置の大型化が抑えられるので、外径の小径化が要求される高速モータの用途に適用できる回転電動機を実現できる。さらに、界磁コイル24が1つで済み、界磁電流量を低減できるとともに、界磁電源を減らすことができる。
なお、上記実施の形態11では、第1永久磁石14の着磁方向17が径方向外方となっているものとしているが、第1永久磁石14の着磁方向17は径方向内方であってもよい。
また、上記実施の形態11では、回転軸1が磁性材料で作製されているものとしているが、回転子2Bにおいて、十分な磁束量が回転軸1を介することなく第2回転子コア4から第1回転子コア3に流れるように構成されていれば、回転軸1は必ずしも磁性材料で作製する必要はない。
また、上記実施の形態11では、第2回転子コア4同士が密接して隣り合わせに配設されているものとしているが、第2回転子コア4同士は、軸方向に隙間をもって隣り合わせに配設されてもよい。
また、上記実施の形態11では、第1コア対30と第2コア対31とが第2固定子コア9と第3固定子コア25とを密接させて隣り合わせに配設されているものとしているが、第1コア対30と第2コア対31とは、第2固定子コア9と第3固定子コア25とを非磁性材料からなるスペーサなどを介して隣り合わせに配設されてもよい。
また、上記実施の形態11では、第1永久磁石14が第1固定子コア8の外周に配設されているものとしているが、第1永久磁石14は、第2固定子コア9の外周に配設されていてもよい。この場合、隣り合う第2固定子コア9と第3固定子コア25との間に隙間を設け、第2固定子コア9と第3固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避し、回転子2Bに流れる磁束量の低減を抑制することが好ましい。
実施の形態12.
図19はこの発明の実施の形態12に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図19において、第2固定子コア9Aは、径方向寸法が第1固定子コア8と同じであり、第2永久磁石15は、第1永久磁石14と同じ寸法の円筒体に作製され、第2固定子コア9Aを囲繞するように装着されている。そして、第2永久磁石15は、その着磁方向17が径方向内方となるように着磁配向されている。つまり、第2永久磁石15の着磁方向17は第1永久磁石14の着磁方向17と逆向きとなっている。また、スペーサ12が第2固定子コア9Aと第3固定子コア25との間に介装されている。
なお、他の構成は上記実施の形態11と同様に構成されている。
従って、この実施の形態12においても、上記実施の形態11と同様の効果が得られる。
このように構成された回転電動機111においては、第1永久磁石14と第2永久磁石15との着磁方向17が磁路中の磁束の流れ方向に関して一致しているので、それぞれの磁石厚みを薄くすることができ、径方向寸法を縮小することができる。
また、スペーサ12が隣り合う第2固定子コア9Aと第3固定子コア25との間に介装されているので、第2永久磁石15の磁束が第2固定子コア9Aから軸方向に流れて第3固定子コア25に入り、第3固定子コア25から径方向外方に流れてフレーム16に入り、フレーム16内を軸方向に流れて第2永久磁石15に戻る閉磁路の形成が阻止される。そこで、第2永久磁石15の磁束が当該閉磁路を流れることなく回転子2Bに流れるので、回転子2Bを流れる磁束量の低減が抑制される。
実施の形態13.
図20はこの発明の実施の形態13に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図20において、スペーサ12Aは、コアバック8aと同じ径方向寸法の円筒体に作製され、第3永久磁石18は、スペーサ12Aと同じ軸方向長さを有し、際1永久磁石14と同等の径方向寸法の円筒体に作製され、スペーサ12Aを囲繞するように装着され、第1永久磁石14と第2固定子コア9との間に介装されている。そして、第3永久磁石18は、その着磁方向19が第1永久磁石14から第2固定子コア9のコアバック9aに向かうように軸方向に着磁配向されている。
なお、他の構成は上記実施の形態11と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機112においては、第3永久磁石18による磁束は、図20中一点鎖線で示されるように、第3永久磁石18から第2固定子コア9を介してフレーム16に入り、フレーム16内を第1永久磁石14側に流れ、第1永久磁石14を介して第3永久磁石18に戻る磁路を形成する。この時、第3永久磁石18による磁束は、第1永久磁石14による磁束と逆向きにフレーム16内を流れ、フレーム16の磁気飽和が緩和される。つまり、第3永久磁石18は軸方向磁路形成部材の磁気飽和緩和手段を構成する。
このように、この実施の形態13によれば、フレーム16の磁気飽和が緩和されるので、有効磁束量が増え、出力を向上させることができるとともに、フレーム16を薄肉化でき、回転電動機112の小型、軽量化が図られる。
なお、上記実施の形態13では、第1永久磁石14の着磁方向17が径方向外方となっているものとしているが、第1永久磁石14の着磁方向17は径方向内方であってもよい。この場合、第3永久磁石18は、第2固定子コア9から第1永久磁石14に向かうように軸方向に着磁配向される。
実施の形態14.
図21はこの発明の実施の形態14に係る回転電動機を示す横断面図である。
図21において、第1永久磁石が上述の円筒体の第1永久磁石14を周方向に例えば8つに等分割した形状である断面円弧形の短冊状の磁石体20a〜20hにより構成されている。そして、各磁石体20a〜20hは、着磁方向17が径方向外方に向くように着磁配向されている。なお、他の構成は上記実施の形態11と同様に構成されている。
ここで、永久磁石が単一の円筒体に作製されている場合、回転子の回転に伴い永久磁石に鎖交する磁束成分が若干変動し、それに伴って永久磁石には変動磁束による渦電流損失が発生する。
このように構成された回転電動機113においては、永久磁石が複数の磁石体20a〜20hに分割されているので、渦電流路も同時に分割されることになり、結果として、渦電流が低減し、永久磁石に発生する渦電流損も低減できる。
なお、上記実施の形態13では、磁石体20a〜20hが第1固定子コア8の外周面上に周方向に隙間なく配列されているものとしているが、複数の磁石体を第1固定子コアの外周面上に周方向に所定の隙間を持って配列してもよく、1つの磁石体のみを配設してもよい。複数の磁石体を第1固定子コアの外周面上に周方向に配列する場合、等角ピッチに配列すれば、磁気バランスがよくなる。
実施の形態15.
図22はこの発明の実施の形態15に係る回転電動機を示す縦断面図である。
図22において、第1永久磁石が上述の円筒体の第1永久磁石14を軸方向に2つに等分割した形状である円筒体の磁石体21a,21bにより構成されている。そして、磁石体21a,21bは、それぞれ着磁方向17が径方向外方に向くように着磁配向されている。なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機114においては、磁石体21a,21bが、着磁方向17を径方向外方に向けて、かつ軸方向に隣接して第1固定子コア8を囲繞するように嵌着されている。
したがって、この回転電動機114においても、永久磁石を分割することにより、渦電流路も分割され、永久磁石の渦電流損を低減することができる。
なお、上記実施の形態15では、第1永久磁石が軸方向に2つに分割された円筒体の磁石体により構成されているものとしているが、第1永久磁石は軸方向に3つ以上に分割されていてもよい。また、各磁石体は軸方向に隙間を持って配設されてもよい。
実施の形態16.
図23はこの発明の実施の形態16に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図23において、固定子6Eは、固定子コア7Eと固定子コイル10とから構成されている。
固定子コア7Eは、スペーサ12を挟んで、ティース8b、9bの周方向位置を一致させて同軸に配置された第1および第2固定子コア8,9からなる2対の第1コア対30と、界磁コイル24を挟んで、ティース25b、26bの周方向位置を一致させて同軸に配置された第3および第4固定子コア25,26からなる1対の第2コア対30と、から構成されている。そして、2対の第1コア対31は、第1固定子コア8同士を密接させて、かつティース8bの周方向位置を一致させて同軸に軸方向に配列されている。さらに、第2コア対31は、2対の第1コア対30の軸方向他側に、第3固定子コア25を一方の第1コア対30の第2固定子コア9に密接させて、かつティース9b、25bの周方向位置を一致させて同軸に配列されている。
第1永久磁石14が、各第1コア対30の第1固定子コア8に外嵌状態に嵌着されている。各第1永久磁石14は、着磁方向17が径方向外方となるように着磁配向されている。2つの第1永久磁石14と1つの界磁コイル24により界磁起磁力発生手段を構成している。
固定子コア7Eは、第1永久磁石14および界磁コイル24が装着されてフレーム16内に収納、保持される。第1永久磁石14、第2固定子コア9、第3固定子コア25、および第4固定子コア26の外周面が、フレーム16により磁気的に連結される。
固定子コイル10は、それぞれスロット8c、9c、25c、26cを跨がないで軸方向に1列に配列しているティース8b、9b、25b、26bの組に導線を巻回してなる6相の相コイル11を有する。
回転子2Cは、隔壁5を挟んで第1および第2回転子コア3,4を周方向に半突極ピッチずらして互いに密接して配置した固定子コア対を軸方向に1列に3対配列し、それらの回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着されて構成されている。そして、軸方向中央の回転子コア対と軸方向一側の回転子コア対とは、第1回転子コア3同士を密接させて、かつ突極3bの周方向位置を一致させている。また、軸方向中央の回転子コア対と軸方向他側の回転子コア対とは、第2回転子コア4同士を密接させて、かつ突極4bの周方向位置を一致させている。この回転子2Cは、一対の端板(図示せず)に回転軸1を軸支されて固定子コア7E内に回転自在に収納されて構成されている。なお、第1および第2回転子コア3,4は、第1乃至第4固定子コア8,9,25,26の内周側にそれぞれ位置している。
このように構成された回転電動機115においても、図23に矢印で示されるように、第1コア対30のそれぞれにおいて、磁束は、第1永久磁石14からフレーム16を介して第2固定子コア9に流れ、ついで第2固定子コア9から第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。第2コア対31では、界磁コイル24による磁束は、第4固定子コア26からフレーム16を介して第3固定子コア25に流れ、ついで第3固定子コア25から第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第4固定子コア26に戻る磁路を形成する。
また、界磁コイル24への界磁電流量や通電方向を変えることで、磁束量や磁束の流れ方向が変わり、界磁起磁力発生手段による起磁力を調整することができる。
したがって、この実施の形態16においても、上記実施の形態11と同様の効果を奏する。また、この実施の形態16によれば、第1永久磁石14からの磁束がフレーム16内を軸方向の両側に分岐して流れるので、1極当たりの磁束量を低減することができる。その結果、フレーム16の径方向厚みを薄くしても、磁気飽和しにくくなり、フレーム16の径を小さくできる。これにより、回転電動機115の小径化が可能となる。
なお、上記実施の形態16では、2つの第1コア対30が第1固定子コア8同士を密接させて隣り合わせに配設されているものとしているが、2つの第1コア対30は、非磁性材料からなるスペーサなどを介して隣り合わせに配設されてもよい。
また、上記実施の形態16では、第1回転子コア3同士および第2回転子コア4同士が密接して隣り合わせに配設されているものとしているが、第1回転子コア3同士および第2回転子コア4同士は、それぞれ軸方向に隙間をもって隣り合わせに配設されてもよい。
また、上記実施の形態16では、第1永久磁石14が第1固定子コア8の外周に配設されているものとしているが、第1永久磁石14は、第2固定子コア9の外周に配設されていてもよい。この場合、第1永久磁石14が配設されている第2固定子コア9と第3固定子コア25とが隣り合っているので、隣り合っている第2固定子コア9と第3固定子コア25との間に隙間を設け、第2固定子コア9と第3固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避し、回転子2Cに流れる磁束量の低減を抑制することが好ましい。
また、上記実施の形態16では、2つの第1コア体30が第1固定子コア8同士を密接させて隣り合わせに配設されているものとしているが、2つの第1コア対30は、第2固定子コア9同士を密接させて隣り合わせに配設されてもよい。この場合、第1永久磁石14が配設されている第1固定子コア8と第3固定子コア25とが隣り合っているので、隣り合っている第1固定子コア8と第3固定子コア25との間に隙間を設け、第1固定子コア8と第3固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避し、回転子2Cに流れる磁束量の低減を抑制することが好ましい。
また、この実施の形態16においても、上記実施の形態12と同様に、第1固定子コア8の外周に配設された第1永久磁石14に加えて、第2永久磁石を少なくとも一方の第2固定子コア9の外周に配設してもよい。この場合においても、第2永久磁石が第3固定子コア25と隣り合う第2固定子コア9に配設されていれば、隣り合う第2固定子コア9と第3固定子コア25との間に隙間を設け、第2固定子コア9と第3固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避することが好ましい。
実施の形態17.
図24はこの発明の実施の形態17に係る回転電動機における磁束の流れを説明する縦断面図である。
図24において、固定子6Fは、固定子コア7Fと固定子コイル10とから構成されている。
固定子コア7Fは、スペーサ12を挟んで、ティース8b、9bの周方向位置を一致させて同軸に配置された第1および第2固定子コア8,9からなる2対の第1コア対30と、界磁コイル24を挟んで、ティース25b、26bの周方向位置を一致させて同軸に配置された第3および第4固定子コア25,26からなる1対の第2コア対31と、から構成されている。そして、一方の第1コア対30は、第2固定子コア9を第3固定子コア25に密接させて、かつティース9b、25bの周方向位置を一致させて、第2コア対31の軸方向一側に同軸に配列されている。さらに、他方の第1コア対30は、第2固定子コア9を第4固定子コア26に密接させて、かつティース9b、26bの周方向位置を一致させて、第2コア対31の軸方向他側に同軸に配列されている。
第1永久磁石14が、各第1コア対30の第1固定子コア8に外嵌状態に嵌着されている。第2コア対31の軸方向一側の第1コア対30に装着された第1永久磁石14は、着磁方向17が径方向外方となるように着磁配向され、第2コア対31の軸方向他側の第1コア対30に装着された第1永久磁石14は、着磁方向17が径方向内方となるように着磁配向されている。
回転子2Dは、隔壁5を挟んで第1および第2回転子コア3,4を周方向に半突極ピッチずらして互いに密接して配置した固定子コア対を軸方向に1列に3対配列し、それらの回転軸挿入孔に挿通された回転軸1に固着されて構成されている。そして、軸方向中央の回転子コア対と軸方向一側の回転子コア対とは、第2回転子コア4同士を密接させて、かつ突極4bの周方向位置を一致させている。また、軸方向中央の回転子コア対と軸方向他側の回転子コア対とは、第1回転子コア3同士を密接させて、かつ突極3bの周方向位置を一致させている。この回転子2Dは、一対の端板(図示せず)に回転軸1を軸支されて固定子コア7F内に回転自在に収納されて構成されている。なお、第1および第2回転子コア3,4は、第1乃至第4固定子コア8,9,25,26の内周側にそれぞれ位置している。
なお、他の構成は上記実施の形態16と同様に構成されている。
このように構成された回転電動機116においては、図24に矢印で示されるように、第2コア対31では、界磁コイル24による磁束は、第4固定子コア26からフレーム16を介して第3固定子コア25に流れ、ついで第3固定子コア25から第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第4固定子コア26に戻る磁路を形成する。第2コア対31の軸方向一側の第1コア対30では、磁束は、第1永久磁石14からフレーム16を介して第2固定子コア9に流れ、ついで第2固定子コア9から第2回転子コア4、隔壁5および回転軸1を介して第1回転子コア3に流れ、ついで第1回転子コア3から第1固定子コア8を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。また、第2コア対31の軸方向他側の第1コア対30では、磁束は、第1永久磁石14から第1固定子コア8、第1回転子コア3、隔壁5および回転軸1を介して第2回転子コア4に流れ、ついで第2回転子コア4から第2固定子コア9、フレーム16を介して第1永久磁石14に戻る磁路を形成する。
また、界磁コイル24への界磁電流量や通電方向を変えることで、磁束量や磁束の流れ方向が変わり、界磁起磁力発生手段による起磁力を調整することができる。
したがって、この実施の形態17においても、上記実施の形態16と同様の効果を奏する。
ここで、上記実施の形態17では、2つの第1コア対30が、第2固定子コア9を第3固定子コア25と第4固定子コア26とに密接させて第2コア対31の両側に配設されているものとしているが、2つの第1コア対30は、非磁性材料からなるスペーサなどを介して第2コア対31の両側に配設されてもよい。
また、上記実施の形態17では、第1回転子コア3同士および第2回転子コア4同士が密接して隣り合わせに配設されているものとしているが、第1回転子コア3同士および第2回転子コア4同士は、それぞれ軸方向に隙間をもって隣り合わせに配設されてもよい。
また、上記実施の形態17では、第1永久磁石14が第1固定子コア8の外周に配設されているものとしているが、第1永久磁石14は、第2固定子コア9の外周に配設されていてもよい。この場合、第1永久磁石14が配設されている第2固定子コア9と第3固定子コア25とが隣り合いっているので、隣り合っている第2固定子コア9と第3固定子コア25との間に隙間を設け、第2固定子コア9と第3固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避し、回転子2Dに流れる磁束量の低減を抑制することが好ましい。同様に、第1永久磁石14が配設されている第2固定子コア9と第4固定子コア26とが隣り合っているので、隣り合っている第2固定子コア9と第4固定子コア26との間に隙間を設け、第2固定子コア9と第4固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避し、回転子2Dに流れる磁束量の低減を抑制することが好ましい。
また、この実施の形態17においても、上記実施の形態12と同様に、第1固定子コア8の外周に配設された第1永久磁石14に加えて、第2永久磁石を少なくとも一方の第2固定子コア9の外周に配設してもよい。この場合においても、第2永久磁石が第3固定子コア25と隣り合う第2固定子コア9に配設されていれば、第2固定子コア9と第3固定子コア25との間に隙間を設け、第2固定子コア9と第3固定子コア25とフレーム16とによる閉磁路の形成を回避することが好ましい。
また、上記実施の形態16,17では、2対の第1コア対30と1対の第2コア対31とを軸方向に同軸に配列するものとしているが、第1および第2コア対30,31の対数はこれに限定されるものではなく、第1コア対30が2対以上、第2コア対31が1対以上であればよい。この場合、第1コア対30同士は、第1固定子コア8同士を隣り合わせに配設される。また、第2コア対31は、第3固定子コア25又は第4固定子コア26を第2固定子コア9に隣り合わせて、第1コア対30に並設される。さらに、隣り合う第1コア対30に装着される第1永久磁石14は同一の着磁方向17に着磁配向され、第2コア対31を挟んで配設された第1コア対30に装着される第1永久磁石14は逆向きの着磁方向17に着磁配向される。
なお、上記各実施の形態11〜17では、第1乃至第4固定子コアが磁性鋼板を積層して作製されているものとしているが、第1乃至第4固定子コアは磁性鋼板を積層してなる積層鉄心に限定されるものではなく、例えば磁性金属の粉末を絶縁処理した後、加圧成形、熱処理を施して得られる圧粉コアを用いてもよい。
また、上記実施の形態11〜17では、磁性材料で作製されたフレームを軸方向磁路形成部材として用いるものとしているが、軸方向磁路形成部材は軸方向に関して磁性材料で連続して作製されていればよく、例えば磁性材料で短冊状に作製された磁性部材を用いてもよい。この場合、短冊状の磁性部材を第1永久磁石の外周面と第2固定子コアの外周面とを連結するように、かつ第3固定子コアの外周面と第4固定子コアの外周面とを連結するように軸方向に延設すればよい。
また、上記実施の形態1〜17では、回転子を構成する第1および第2回転子コアが磁性鋼板を積層して作製されているものとしているが、第1および第2回転子コアが磁性鋼材の塊状体で作製されていてもよい。
また、上記実施の形態1〜17では、固定子コイルが導線を集中巻きに巻回して構成されているものとしているが、固定子コイルは導線を分布巻きに巻回して構成されたものでもよい。
また、上記実施の形態1〜17では、スペーサを第1および第2固定子コア間に介装するものとしているが、所定の隙間が第1および第2固定子コア間に確保されていれば、スペーサを省略してもよい。
また、上記実施の形態1〜17では、回転軸が磁性材料で作製されているものとしているが、回転子において、十分な磁束量が回転軸を介することなく第2回転子コアから第1回転子コアに流れるように構成されていれば、回転軸は必ずしも磁性材料で作製する必要はない。
実施の形態18.
図25はこの発明の実施の形態18に係る送風機を示す分解斜視図、図26はこの発明の実施の形態18に係る送風機における風の流れを説明する分解斜視図である。
図25において、ケース40は、有底円筒状に作製され、フランジ部41がその開口側に形成され、軸受42が底部中央部に形成され、排気窓43がケース40の周壁の底部側に穿設されている。ブラケット44は、軸受45および通風窓46を有し、フランジ部41に締着固定されてケース40の開口を塞口する。そして、回転電動機104が回転軸1をケース40およびブラケット44の軸受42,45に軸支されてケース40内に収納されている。このとき、フレーム16の外周壁面とケース40の内周壁面との間に形成される隙間が、風路方向を軸方向とする通風路となる。ディヒューザ47がブラケット44のケース40と反対側に固定状態に取り付けられる。遠心ファン48がブラケット44の軸受45からの回転軸1の延出端に固着されて、ディヒューザ47の内径側に回転自在に収納されている。ファンカバー49は、ブラケット44に取り付けられて、ディヒューザ47および遠心ファン48を内部に収納する。なお、ディヒューザ47および遠心ファン48が送風ファンを構成する。
このように構成された送風機200は、回転電動機104の回転駆動により、遠心ファン48が回転駆動される。これにより、図26中矢印で示されるように、ファンカバー49から吸気された空気が、遠心ファン48により径方向外方に曲げられ、ディヒューザ47により軸方向の流れに整流される。ついで、ディヒューザ47により軸方向の流れに整流された空気は、ブラケット44により内径側に曲げられて通風窓46からケース40内に流入し、フレーム16とケース40の内周壁面との間の通風路を流通し、排気窓43から排気される。
そして、送風機200は、空気の吸入機能を利用すれば、掃除機などに適用でき、空気の排気機能を利用すれば、ハンドドライヤーなどに適用できる。
この実施の形態18では、遠心ファン48の駆動用モータとして小型化、高速化が可能な回転電動機104を用いている。そこで、回転電動機104が遠心ファン48の吹き出し風路を阻害してしまうことがなく、回転電動機104の配置が容易となる。さらに、遠心ファン48を大径化することなく所定の吸引力、あるいは送風圧力が得られるとともに、遠心ファン48の小型化により、高速運転に対する耐遠心力性が確保される。
また、永久磁石14が固定子鉄心に装着されているので、固定子の起磁力高調波成分がほとんど永久磁石14を通過することがない。そこで、永久磁石14の渦電流損失を低く抑えることができ、永久磁石14の温度上昇が抑制される。
また、回転電動機104が高速回転されると、軸受42,45での発熱量が増大する。しかし、ケース40内に流入した空気が、回転電動機104のフレーム16とケース40の内周壁面との間の通風路をフレーム16の外周壁面に沿って軸方向に流れて排気窓43から排気されるように構成されている。さらに、永久磁石14の磁石構成面のなかで最も大面積の外周面がフレーム16の内周壁面に接している。そこで、軸受42,45で発生した熱が永久磁石14に伝達されても、熱は永久磁石14からフレーム16に伝達され、フレーム16の外周壁面に沿って流れる空気に放熱される。したがって、永久磁石14の過度の温度上昇が抑えられ、永久磁石14が熱減磁することもない。そこで、高価なジスプロシウム(Dy)元素の添加量を増やして、耐熱性を高める必要もないので、永久磁石14の低コスト化が図られる。
実施の形態19.
図27はこの発明の実施の形態19に係る送風機を示す分解斜視図である。
図27において、静翼50は、回転電動機104のフレーム16の外径と同等の内径を有し、軸方向長さがフレーム16の軸方向長さより長い円筒状に作製されたパイプ51と、パイプ51の軸方向の一側の外周面に形成されたブレード52と、を有し、パイプ51をフレーム16の外周面に接するように回転電動機104に外嵌状態に嵌着されている。ケース53は、軸方向長さがパイプ51の軸方向長さより長い円筒状に作製され、パイプ51との間に隙間を形成するように静翼50に外嵌状態に嵌着されている。このとき、パイプ51の外周壁面とケース53の内周壁面との間に形成される隙間が、風路方向を軸方向とする通風路となる。一対の動翼54a,54bは、回転電動機104の回転軸1の両端にそれぞれ固着され、ケース53の軸方向両側に配設されている。ファンカバーとしてのベルマウス55がケース53の軸方向一側の開口に嵌着されている。なお、動翼54a,54bと静翼50とにより軸流ファンを構成している。
このように構成された送風機201は、回転電動機104の回転駆動により、一対の動翼54a,54bが回転駆動される。これにより、図27中矢印で示されるように、空気がベルマウス55から軸方向に流入し、動翼54aにより圧力を高められる。そして、その周方向成分を持った空気の流れが、動翼54aの下流側に配設された静翼50のブレード52により軸方向に向けられてパイプ51とケース53との間の通風路をパイプ51の外周壁面に沿って流れる。そして、パイプ51とケース53との間の通風路を流れた空気が動翼54bにより外部に排出される。
この送風機201は、上述の送風機200と同様に、空気の吸入機能を利用すれば、掃除機などに適用でき、空気の排気機能を利用すれば、ハンドドライヤーなどに適用できる。
この実施の形態19では、動翼54a,54bの駆動用モータとして小型化、高速化が可能な回転電動機104を用いている。そこで、回転電動機104が遠軸流ファンの吹き出し風路を阻害してしまうことがなく、回転電動機104の配置が容易となる。さらに、動翼54a,54bを大径化することなく所定の吸引力、あるいは送風圧力が得られるとともに、動翼54a,54bの小型化により、高速運転に対する耐遠心力性が確保される。
また、永久磁石14が固定子鉄心に装着されているので、固定子の起磁力高調波成分がほとんど永久磁石14を通過することがない。そこで、永久磁石14の渦電流損失を低く抑えることができ、永久磁石14の温度上昇が抑制される。
また、ケース53内に流入した空気が、回転電動機104のフレーム16に接するように外嵌状態に嵌着されたパイプ51の外周壁面とケース53の内周壁面との間の通風路を軸方向に流通するように構成されている。さらに、永久磁石14の磁石構成面のなかで最も大面積の外周面がパイプ51と接するフレーム16の内周壁面に接している。そこで、軸受(図示せず)などで発生した熱が永久磁石14に伝達されても、熱は永久磁石14からフレーム16を介してパイプ51に伝達され、パイプ51の外周壁面に沿って流れる空気に放熱される。さらに、パイプ51の外周壁面に形成されたブレード52が放熱フィンとして作用し、永久磁石14の熱が効果的に放熱される。したがって、永久磁石14の過度の温度上昇が抑えられ、永久磁石14が熱減磁することもない。そこで、高価なジスプロシウム(Dy)元素の添加量を増やして、耐熱性を高める必要もないので、永久磁石14の低コスト化が図られる。
なお、上記実施の形態19では、軸流ファンが静翼と静翼を挟むように配置された一対の動翼とから構成されているものとしているが、軸流ファンは、少なくとも静翼と動翼とを有していればよい。
また、上記実施の形態19では、静翼が回転電動機のフレームに外嵌状態に嵌着されているものとしているが、静翼を回転電動機の上流側に動翼に近接して配置してもよい。この場合、動翼と静翼との位置が近接するので、動翼と静翼との間での流体剥離の発生が抑制され、流体損失を低減することができる。
実施の形態20.
図28はこの発明の実施の形態20に係る送風機における回転電動機の構成を説明する分解斜視図である。
図28において、ブレード52がフレーム16の軸方向一側の外周面に形成されている。そして、フレーム16とブレード52とにより静翼を構成している。
なお、他の構成は上記実施の形態19と同様に構成されている。
また、図28中、固定子コイルが省略され、第1回転子コア3、第1固定子コア8、および第1永久磁石14は、それぞれ隣り合う第1回転子コアの対、第1固定子コアの対、および第1永久磁石の対に対応している。
この実施の形態20では、回転電動機104Aのフレーム16が静翼のパイプを兼用しているので、送風機の小型化が図られる。
また、熱は永久磁石14からフレーム16に伝達され、フレーム16の外周壁面に沿って流れる空気に放熱されるので、永久磁石14がより効果的に冷却される。
ここで、上記実施の形態18〜20では、送風機の駆動モータとして実施の形態5による回転電動機104を用いるものとしているが、他の実施の形態による回転電動機を用いても同様の効果が得られる。

Claims (17)

  1. 内周側に開口するスロットを画成するティースが円筒状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配設された第1固定子コアおよび第2固定子コアを、軸方向に所定距離離反して、かつ上記ティースの周方向位置を一致させて同軸に配置して構成された第1コア対を有する固定子コア、および上記固定子コアに巻装された固定子コイルを有する固定子と、
    上記第1固定子コアのコアバック外周面上に配設され、着磁方向が径方向の一方の方向となるように着磁配向された第1永久磁石と、
    上記第1永久磁石の外周面と上記第2固定子コアのコアバックの外周面とを連結するように軸方向に延設された軸方向磁路形成部材と、
    突極が周方向に等角ピッチで配設された第1回転子コアおよび第2回転子コアを、それぞれ上記第1固定子コアおよび上記第2固定子コアの内周側に位置させ、かつ互いに周方向に半突極ピッチずらして回転軸に同軸に固着して構成された回転子と、
    を備えていることを特徴とする回転電動機。
  2. 内周側に開口するスロットを画成するティースが円筒状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配設された第1固定子コアおよび第2固定子コアを、軸方向に所定距離離反して、かつ上記ティースの周方向位置を一致させて同軸に配置して構成された第1コア対が、該第1固定子コア同士、又は該第2固定子コア同士を隣り合わせ、かつ該ティースの周方向位置を一致させて同軸に軸方向に複数対配列されて構成された固定子コア、および上記固定子コアに巻装された固定子コイルを有する固定子と、
    上記第1固定子コアのそれぞれのコアバック外周面上に配設され、着磁方向が径方向の一方の方向となるように着磁配向された第1永久磁石と、
    上記第1永久磁石の外周面と上記第2固定子コアのコアバックの外周面とを連結するように軸方向に延設された軸方向磁路形成部材と、
    突極が周方向に等角ピッチで配設された第1回転子コアおよび第2回転子コアを、それぞれ上記第1固定子コアおよび上記第2固定子コアのそれぞれの内周側に位置させ、かつ互いに周方向に半突極ピッチずらして回転軸に同軸に固着して構成された回転子と、
    を備えていることを特徴とする回転電動機。
  3. 上記第1永久磁石と上記第2固定子コアのコアバックとの間に配設された第3永久磁石を更に備え、該第3永久磁石は、上記第1永久磁石の着磁方向が径方向外方に向かう場合には、着磁方向が該第1永久磁石から該第2固定子コアのコアバックに向かうように着磁配向され、該第1永久磁石の着磁方向が径方向内方に向かう場合には、着磁方向が該第2固定子コアのコアバックから該第1永久磁石に向かうように着磁配向されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電動機。
  4. 上記第1永久磁石が単一の円筒体に作製されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回転電動機。
  5. 上記第1永久磁石が所定厚みを有する断面円弧形の短冊状に作製された複数の磁石体を周方向に配列して構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回転電動機。
  6. 上記第1永久磁石が複数の円筒体を軸方向に配列して構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回転電動機。
  7. 上記第2固定子コアのコアバック外周面上に配設され、着磁方向が径方向の他方の方向となるように着磁配向された第2永久磁石を備え、
    上記第2固定子コアが上記第2永久磁石および上記軸方向磁路形成部材を介して上記第1永久磁石に連結されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電動機。
  8. 上記第1永久磁石と上記第2永久磁石との間に配設された第3永久磁石を更に備え、該第3永久磁石は、上記第1永久磁石の着磁方向が径方向外方に向かう場合には、着磁方向が該第1永久磁石から該第2永久磁石に向かうように着磁配向され、該第1永久磁石の着磁方向が径方向内方に向かう場合には、着磁方向が該第2永久磁石から該第1永久磁石に向かうように着磁配向されていることを特徴とする請求項7記載の回転電動機。
  9. 上記第1永久磁石および上記第2永久磁石が単一の円筒体に作製されていることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の回転電動機。
  10. 上記第1永久磁石および上記第2永久磁石が所定厚みを有する断面円弧形の短冊状に作製された複数の磁石体を周方向に配列して構成されていることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の回転電動機。
  11. 上記第1永久磁石および上記第2永久磁石が複数の円筒体を軸方向に配列して構成されていることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の回転電動機。
  12. 上記第1固定子コアおよび上記第2固定子コアは、磁性鋼板を積層してなる積層鉄心、もしくは圧粉鉄心で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の回転電動機。
  13. 上記固定子コアは、内周側に開口するスロットを画成するティースが円筒状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配設された第3固定子コアおよび第4固定子コアを、軸方向に所定距離離反して、かつ上記ティースの周方向位置を一致させて同軸に配置して構成された少なくとも1つの第2コア対を備え、上記第2コア対は、上記第3固定子コアおよび上記第4固定子コアのティースの周方向位置を上記第1固定子コアおよび上記第2固定子コアのティースの周方向位置に一致させて上記第1コア対と同軸に、かつ隣り合うように配置されており、
    上記第3固定子コアの外周面と上記第4固定子コアの外周面とが上記軸方向磁路形成部材により連結され、
    上記第1回転子コアおよび上記第2回転子コアが、上記第3固定子コアおよび上記第4固定子コアのそれぞれの内周側に位置し、かつ互いに周方向に半突極ピッチずらして上記回転軸に同軸に固着され、
    界磁コイルが上記第3固定子コアのコアバックと上記第4固定子コアのコアバックとの間に介装されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の回転電動機。
  14. 上記第1固定子コア乃至上記第4固定子コアは、磁性鋼板を積層してなる積層鉄心、もしくは圧粉鉄心で構成されていることを特徴とする請求項13記載の回転電動機。
  15. 上記請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の回転電動機と、
    上記回転電動機を内部に収納し、風路方向を軸方向とする通風路が該回転電動機の径方向外周面に沿って形成されるケースと、
    上記回転電動機により駆動される送風ファンと、
    上記送風ファンを覆うように上記ケースに取り付けられたファンカバーと、を備え、
    上記送風ファンが上記回転電動機により駆動され、上記ファンカバー内に吸気された空気に圧力を与えて上記通風路内を軸方向に流通させて上記ケース外に排気するように構成された送風機。
  16. 上記送風ファンが、上記回転電動機の回転軸に固着された遠心ファンと、上記遠心ファンにより遠心方向に曲げられた空気を軸方向の流れに整流するディヒューザと、を備えていることを特徴とする請求項15記載の送風機。
  17. 上記送風ファンが、上記回転電動機の回転軸に固着された動翼と、上記動翼の下流側に配置され、該動翼により圧力が高められた空気を軸方向の流れに整流する静翼と、を備えていることを特徴とする請求項15記載の送風機。
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