JP5269270B2 - 電動機および電動機の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、ティースにU字コイルを装着したステータを有する電動機、およびその製造方法に関する。
従来の電動機は、ハウジングにステータを固定した後、あらかじめU字型に成形したU字コイルをステータのティースを挟んで隣接するスロットに挿入し、隣接するU字コイルの端部同士をTIG(Tungsten Inert Gas)溶接などにより接続していた(例えば、特許文献1参照)。TIG溶接の場合、溶接対象となるU字コイル端部の位置関係(高さおよび隙間)にばらつきが生じると溶接性が悪化し、最悪の場合には溶接することが出来なくなり通電不良につながる。そこで、高さ方向のばらつきを抑制するために、従来は専用の冶具を用いて各U字コイルの端部の高さを揃えた後にTIG溶接を実施していた。
また、従来はステータの電気的絶縁強化のために、エナメル導線の外周に熱可塑性樹脂を焼き付けた自己融着線を作成しU字コイルに用いていた。
特開2002−233089号公報
従来の電動機は以上のように構成されているので、ステータのスロットにU字コイルを挿入する手間がかかっていた。また、溶接時にU字コイルの高さ方向のばらつきを抑制するために専用の冶具が必要となり、かつ、U字コイルを冶具に設置して高さ調整を行う手間もかかっていた。そのため、部品点数が増加すると共に作業効率が悪いという課題があった。
また、ステータのスロットにU字コイルを挿入した構成であるため、スロットとU字コイルの隙間から水および油等の液体が浸入するという課題があった。これを防ぐためには、シール機能を有する部品を追加する工程(例えばワニス処理)が必要となる。
さらに、従来はU字コイルに絶縁処理が必要となる課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、U字コイルの、溶接作業を含めた組立工程を簡略化し、また、U字コイルの絶縁性を確保すると共に隙間からの液体浸入を防止することを目的とする。
この発明の電動機は、円筒状のハウジングと、ハウジングの中央部に回転自在に保持されるロータ部と、ハウジングのロータ部外周を囲う位置に圧入固定されるステータ部とを備え、ステータ部が、環状体および当該環状体の内周部から中心へ向かって突出する複数のティースが形成されたステータコアと、ロータ部を回転軸方向に着磁する環状の起磁力発生部と、ステータコアの各ティースに装着され、ロータ部の回転力を発生させるU字形のコイルと、起磁力発生部を両側に設けたステータコアで挟みこむと共に、各ティースにコイルを配置して一体成形した樹脂部材から成り、起磁力発生部、ステータコアおよびコイルを保持するモールド部とを有するようにしたものである。
また、この発明の電動機の製造方法は、金型の所定位置に、起磁力発生部を両側に設けたステータコアで挟み込んだ状態に配置すると共に、板部材をU字形に折り曲げて成るコイルを、当該折り曲げた先端部を金型の底面内壁に当てた状態で、各ティースの周囲に配置する工程と、金型に樹脂部材を注入してステータ部を一体成形し、モールド部を形成する工程とを有するようにしたものである。
この発明によれば、ステータコアとコイルを一体成形してステータ部にすることにより、溶接時にステータコアのスロットにU字コイルを挿入する手間および専用の冶具を用いて高さ調整を行う手間を省くことができるので、組立工程を簡略化することができる。また、U字コイルとステータコアの間をモールド部が隔絶するので、別工程で絶縁処理を行うことなく絶縁性を確保できる。さらに、U字コイルの隙間をモールド部が封止するので液体浸入を防止することができる。
この発明の実施の形態1に係る電動機の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る電動機の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る電動機のステータASSYの構成を示し、図3(a)は外観斜視図、図3(b)は側面図である。 実施の形態1に係る電動機のステータASSYを、図3(b)のBB線に沿って切断した断面図である。 実施の形態1に係る電動機のステータコアの構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電動機のステータASSY圧入部分を拡大した図である。 実施の形態1に係る電動機の回転動作を説明する図である。 実施の形態1に係る電動機のステータASSYを一体成形する金型の断面図である。 実施の形態1に係る電動機のステータコアと永久磁石の位置決め部分を拡大した図である。 実施の形態1に係る電動機を電動コンプレッサ用モータに適用した構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る電動機の変形例を示す断面図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1および図2に示す電動機1は三相交流シンクロナスモータを構成し、主に、円筒状のハウジング2と、ハウジング2に圧入固定されたステータASSY(ステータ部)3と、図示しないシャフトを回転させるロータ(ロータ部)9とを備える。ロータ9は、径方向外側に突出する突部を180度間隔に2箇所形成し、回転軸方向Xの途中で突部を90度ずらした状態にする(突部9a,9b)。ロータ9を永久磁石で構成してもよいが、電動機1が高温に晒される場合には磁気特性が低下するので、例えば電磁鋼板を突状に打ち抜いて回転軸方向Xに積層して構成するほうが好ましい。積層鋼板でロータ9を構成する場合も、回転軸方向Xの途中で突部を90度ずらした状態にする(突部9a,9b)。
このロータ9にシャフトを固着して、ロータ9と一体にシャフトを回転させることにより、ロータ9に発生した回転力を外部出力する。電動機1を自動車用ターボチャージャおよび電動コンプレッサ等に適用する場合、ロータ9に固着したシャフトをタービン(いわゆるインペラ)の回転軸に連結して、電動機1によりタービンを回転駆動する。
図3(a)は、ステータASSY3の構成を示す外観斜視図であり、図3(b)に側面図を示す。また、図3(b)のステータASSY3をBB線に沿って切断した断面図を図4に示す。ステータASSY3は、2個のステータコア4,5と、このステータコア4,5の間に配置されたマグネット部(起磁力発生部)6と、複数のU字コイル8と、これらを一体化するモールド部7とから構成される。
図5にステータコア4の平面図を示す。ステータコア4は電磁鋼板をロータ9の回転軸方向Xに積層して構成する。このステータコア4は環状体と、この環状体の内周部から中心に向かって突出する6個の突部(以下、ティース4a)とからなる。ティース4aの各々にはU字コイル8が装着される。
図示例では、電磁鋼板を打ち抜いて突状のティース4aを円周方向に60度間隔で6個設け、さらに、ティース4aと互い違いに出来た6箇所の凹部それぞれにかしめ用の突起4bを60度間隔で設ける。また、電磁鋼板の外周部には位置決め凹部4cを複数設ける。この電磁鋼板を複数積層し、各々の突起4bをかしめて結束してステータコア4にする。同様にしてステータコア5も形成する。
マグネット部6は環状であり、複数の永久磁石を組み合わせて構成する。図4の例では、中心角60度の扇形をした永久磁石を、ティース4aと同一数である6個用いている。永久磁石の配置例として、図5に示すように1個の永久磁石6aの外周部6bがステータコア4(ステータコア5でも同様)のティース4a形成部分に相当する径方向外側を覆うように配置する。図5に示す永久磁石6aと同じように6個の永久磁石それぞれを配置したのが、図4に示す状態である。各永久磁石は、内周側の両端部分がステータコア4,5の各突起4aに当接して位置決めされている。この配置例の場合、回転軸方向Xから見て各永久磁石の分割部分がティース4aに重ならないので、磁気特性を向上できる。
モールド部7は、ステータコア4,5、マグネット部6および6個のU字コイル8を一体成形する樹脂部材で構成される。一体成形の手順は後述する。
U字コイル8は、銅板をU字に折り曲げた1回巻きのコイルであり、図3(a)および図4に示すように、モールド部7を回転軸方向Xに貫通して、折り曲げ部分がステータコア4側に、先端部分がステータコア5側に突出している。図1に実線で囲った領域Aに示すように、一体成形されたステータASSY3において、6個のU字コイル8の先端部分は同一高さに調整されている。この領域AがTIG溶接部になる。
モールド部7を貫通したU字コイル8の一端部は、図1に示すように、結線板ASSY10を貫通して制御回路基板12側へ突出しており、この結線板ASSY10にモールドされた通電部材である銅板コイル11(U相、V相、W相)に接続されている。この銅板コイル11は制御回路基板12に接続されている。
制御回路基板12はインバータを有し、コネクタ部14から入力される外部電源(不図示)を交流電流に変換し、位置検出センサ15から入力される位置信号に基づいて銅板コイル11のU相、V相、W相の三相を順次切り替えてU字コイル8に電流を流す。なお、U字コイル8とステータコア4,5とはモールド部7により隔絶されて絶縁される。
位置検出センサ15は、ロータ9と一体に回転するセンサターゲット16(例えば磁石)の位置を検出するホール素子IC(Integrated Circuit)などで構成される。この位置検出センサ15は、センサターゲット16の位置を検出することによりロータ9の回転位置を検知して、制御回路基板12へ位置信号を出力する。
なお、ハウジング2の制御回路基板12側の開口面をカバー13で覆い、制御回路基板12および位置検出センサ15などを保護する。また、ハウジング2とステータASSY3の圧入部分にOリング17を設けてシールする。
ここで、電動機1の動作概略を説明する。
図6は、図1に示す電動機1のステータASSY3圧入部分を拡大した図である。回転軸方向Xに着磁されたマグネット部6による磁束(マグネット磁束)は、マグネット部6のN極側に配置されたステータコア4のティース4aからロータ9の突部へ流れ出て、ロータ9の回転軸方向Xに進んでマグネット部6のS極側にある突部から出て、マグネット部6のS極側に配置されたステータコア5のティース4aへ流れ入る界磁磁束となる。このように、マグネット部6の界磁磁気力がロータ9に作用することで、マグネット部6のN極側に対面するロータ9の突部をN極に着磁し、マグネット部6のS極側に対面するロータ9の突部をS極に着磁する。
図7は、図1に示す電動機1を図面紙上左側から見た平面図である。ただし、ハウジング2およびU字コイル8は図示を省略する。銅板コイル11を経由してU字コイル8に電流が流れると、流れた電流の向きに応じてステータASSY3の各ティースが着磁して回転磁界が生じ、トルクが発生する。U字コイル8に流す電流の向きを順次切り替えることにより、図7(a)〜図7(c)のように各ティースのNS各極性が回転移動していき、磁気作用によりロータ9が回転する。
次に、ステータASSY3の組み立て手順を説明する。
図8(a)は、ステータASSY3を成形する金型の断面を示す模式図であり、図3(b)のCC線に沿って切断した断面に相当する。金型は、上金型20、下金型21および中軸22を組み合わせて成り、内部にステータコア4,5およびマグネット部6を設置する空隙23と、U字コイル8を設置すると共に樹脂を注入してモールド部7を成形する空隙24とが同心円状に設けられている。上金型20と下金型21のパーティションは任意でよい。中軸22はロータ9を配置するための空間を形成する金型であり、中軸22の外周面がステータコア4,5の各ティース4a先端部分に当接する形状である。
また、U字コイル8を設置する空隙24として、下金型21の底面内壁には、U字コイル8の一対の先端部と当接してU字コイル8の高さ方向を位置決めする一対の当て部25が設けられている。一方、上金型20にはU字コイル8の折り曲げ部を収容するための所定のクリアランス26が設けられており、このクリアランス26の天面から2個の位置決めピン27が突出している。
図8(b)は、図8(a)の矢印方向から見たU字コイル8と金型の関係を示す図である。上金型20には、2個の位置決めピン27に加え、U字コイル8の折り曲げ部を挟持する一対の位置決めガイド28が設けられている。一方、U字コイル8の折り曲げ部には、2個の位置決めピン27を挿入する2箇所の位置決めピン挿入孔8aが予め開設されている。
なお、図8(a)では、実際には6個あるU字コイル8のうち図面上で見て一番奥側に位置するU字コイル8を設置する部分の金型構造を示している。図示は省略するが、残り5個のU字コイル8に関しても同様の構造が設けられ、各U字コイル8の位置決め用の当て部25がそれぞれ同じ高さ位置に形成されている。
下金型21の空隙23の壁面には中軸22の軸方向と同一方向の位置決め凸部(不図示)が複数形成されており、この位置決め凸部がステータコア5の位置決め凹部4cに係合するように、空隙23にステータコア5を設置する。続いて、ステータコア5の上側にマグネット部6を配置する。上述したように6個の永久磁石を環状に配置することになるが、ステータコア5には60度毎にかしめ用の突起4bが突出しているので各突起4bを目安に配置する。図9(a)にステータコア5の内周部に設けた突起4bと永久磁石6aの分割部分を拡大した側面図を示し、その平面図を図9(b)に示す。図示するように、各永久磁石6aはかしめ用の突起4bに当接して位置決めされる。
続いて、ステータコア4の位置決め凹部4cが空隙23の位置決め凸部と係合するように、マグネット部6の上側にステータコア4を設置する。これにより、ステータコア4,5の各ティース4aの位相合わせが容易にできる。
続いて、6個のU字コイル8を、先端部から下金型22の空隙24に嵌合して当て部25に当接させる。U字コイル8は幅のある板部材なので、先端部が当て部25に当接して自立した状態になる。U字コイル8の長手方向の寸法ばらつきがあっても、上金型20のクリアランス26で吸収される。このように、U字コイル8を金型当てすることで各U字コイル8の先端部の高さ位置が揃い、溶接性が向上する。さらに、U字コイル8同士の間隔も当て部25により規制されるので、各U字コイル8の先端部同士の隙間も溶接に適した隙間にできる。
ステータコア4,5、マグネット部6およびU字コイル8を設置した後、上金型20、下金型21および中軸22を嵌合する。このとき、上金型20の位置決めピン27がU字コイル8の位置決めピン挿入孔8aに嵌合し、位置決めガイド28がU字コイル8の折り曲げ部を挟持する。よって、U字コイル8に寸法のばらつきがあっても、図8(b)に示す矢印Dの回転移動および矢印Eのずれは2個の位置決めピン27により規制され、矢印Fのずれは一対の位置決めガイド28により規制されて金型空隙内に収まる。
続いて、不図示の樹脂注入口から空隙24へ樹脂を注入してステータASSY3を一体成形し、モールド部7を形成する。自動車用ターボチャージャに適用する等して電動機1が高温に晒されるような場合、モールド部7を形成する樹脂部材は少なくとも熱硬化性を有することが好ましく、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を使用する。
なお、マグネット部6の永久磁石間には設計上クリアランスが確保されているため、ステータASSY3のマグネット部6の外周側にも樹脂を流してモールド部7を延長することが可能である。また、モールド部7の内周面はティース4aの先端面と面一になるので(即ち、モールド部7の内周径とティース4a先端部分を繋いだ形の径とが同じになるので)、樹脂のヒケおよびダレを防止できる。
一体成形したステータASSY3をハウジング2に設置する際には、図6に示すようにハウジング2の一端側から圧入して固定する。ハウジング2には内径を若干小さくした圧入部2aが設けられており、この圧入部2aが圧入されたステータコア5を保持する。
その後、ハウジング2に結線板ASSY10を圧入固定し、U字コイル8の先端部と銅板コイル11とをTIG溶接にて接続する。一体成形の際に各U字コイル8の先端部の高さ方向およびU字コイル8同士の間隔を調整しているので、溶接時に従来のような専用冶具を用いることなく確実に溶接することができる。
また、ステータASSY3の中央開口部分に、シャフト(不図示)に固着したロータ9を挿入する。モールド部7の内周面とティース先端面とを面一にしたので、ステータASSY3の中央開口部分は凹凸がなくロータ9の挿入が容易である。
モールド部7とU字コイル8を一体成形するので、U字コイル8がモールド部7の芯材として働き、振動に対する強度が増加する。これにより、ロータ9の回転軸方向Xに直交する方向の振動が印加された場合にモールド部7にクラックが入ることを抑制できる。
図10は、電動機1を電動コンプレッサ用モータに適用した構成を示す断面図である。電動機1は電動コンプレッサのベアリングハウジング30に締結され、シャフト31とロータ9とが連結されている。ベアリングハウジング30には、シャフト31を回転自在に保持するベアリング32と、このベアリング32に潤滑用のオイルを供給するオイル溜り33とが設けられている。オイル溜り33のオイル漏れを防止するために、ベアリングハウジング30側にシール構造が形成されているが、このシール構造はシャフト31を挿通する必要があるので完全シール構造にはできない。よって、矢印Gで示すオイル浸入経路となり得る。オイル溜り33のオイルが電動機1の内部、特に制御回路基板12に浸入すると、素子の損傷および通電不良等の不具合が発生する可能性がある。
電動機1の内部に浸入したオイルは、ハウジング2とステータASSY3のクリアランスへ浸入するが、圧入部2aがOリング17でシールされるので、制御回路基板12の方向(図10に示す矢印H)へのオイル浸入を防止することができる。あるいは、ハウジング2と結線板ASSY10の圧入部2bにOリングを設置してシールし、矢印Hの方向へのオイル浸入を防止してもよい。もちろん圧入部2a,2bそれぞれにOリングを設置してシール機能を強化してもよい。
また、先立って説明した特許文献1のようにステータのスロットにU字コイルを挿入する構成の場合、スロットとU字コイルの間にクリアランスが存在するのでそのクリアランスから制御回路基板12へオイルが浸入する可能性がある(図10に示す矢印I)。これに対し、本実施の形態1ではモールド部7とU字コイル8を一体成形するので隙間は封止され、矢印Iで示す制御回路基板12の方向へのオイル浸入を防止することができる。
なお、ステータASSY3の内周部とロータ9の外周部の間からもオイルが浸入するが(図10に示す矢印J)、ハウジング2に圧入固定した結線板ASSY10が隔壁となって制御回路基板12へのオイル浸入を防止する。
以上より、実施の形態1によれば、電動機1のステータASSY3は、環状体およびこの環状体の内周部から中心へ向かって突出する6個のティース4aが形成されたステータコア4,5と、ロータ9を回転軸方向Xに着磁する環状のマグネット部6と、ステータコア4,5の各ティース4aに装着され、ロータ9の回転力を発生させるU字コイル8と、マグネット部6を両側に設けたステータコア4,5で挟みこむと共に、各ティース4aにU字コイル8を配置して一体成形した樹脂部材から成り、マグネット部6、ステータコア4,5およびU字コイル8を保持するモールド部7とを有する構成であり、円筒状のハウジング2のロータ9外周を囲う位置に圧入固定するようにした。このため、溶接時にステータコア4,5の各ティース4aにU字コイル8を装着する手間を省くことができ、組立工程を簡略化できる。また、ステータコア4,5とU字コイル8の間をモールド部7が隔絶するので、別工程で絶縁処理を行うことなく絶縁性を確保できる。さらに、U字コイル8の隙間をモールド部7が封止するので、オイルおよび水などの液体の浸入を防止することができる。
また、モールド部7にU字コイル8が一体成形されて芯材として働くので、ステータASSY3の強度を向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、モールド部7の樹脂部材は熱硬化性を有するものにしたので、ステータASSY3の耐熱性が向上し、熱変形を抑制できる。このため、電動機1を自動車用部品等に用いて高温化で使用可能である。特に、樹脂部材として、耐熱性と耐水性に優れたPPSが好適である。
また、実施の形態1によれば、板部材をU字形に折り曲げてU字コイル8を形成し、モールド部7に保持された各U字コイル8の折り曲げた先端部の高さ位置を同じにしたので、TIG溶接時に専用の冶具を使用することなくTIG溶接部の高さ方向のばらつきを低減することができる。
また、実施の形態1によれば、電動機1の製造方法として、下金型21の空隙23に、マグネット部6を両側に設けたステータコア4,5で挟み込んだ状態で配置すると共に、U字コイル8の折り曲げた先端部を下金型21の底面内壁に設けた当て部25に当てた状態で各ティース4aの周囲に配置する工程と、上金型20、下金型21および中軸22を嵌合して樹脂部材を注入してステータASSY3を一体成形し、モールド部7を形成する工程とを実施するようにした。このため、溶接時にステータコア4,5の各ティース4aにU字コイル8を装着する手間および専用の冶具を用いて高さ調整を行う手間を省くことができ、組立工程を簡略化できる。また、TIG溶接部の高さ方向のばらつきを低減することができる。
なお、上記実施の形態1では、ロータ9を着磁する起磁力発生部として、ステータコア4,5の間に、複数の永久磁石を環状に配置したマグネット部6を用いたが、これに限定されるものではなく、図11に示すように、断面コ字状の環状のボビン40に導電材41を径方向に巻回してプリモールドした励磁コイル(起磁力発生部)42を用いてもよい。この構成の場合には、ステータコア4,5および励磁コイル42の外周部にヨーク43を設置して界磁磁路とする。
また、図示例では、ステータコアの各ティースに巻回するコイルを1回巻きのU字コイルとしたが、これに限定されるものではない。また、ステータコアのティースをU相、V相およびW相それぞれ2個ずつ、合計6個設ける構成としたが、これに限定されるものではない。
これ以外にも、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
以上のように、この発明に係る電動機は、U字コイルを含めてステータASSYを熱硬化性樹脂部材で一体成形するようにしたので、高温に晒される自動車用ターボチャージャおよび電動コンプレッサなどを回転駆動する電動機に用いるのに適している。
1 電動機、2 ハウジング、2a 圧入部、3 ステータ、4,5 ステータコア、4a ティース、4b 突起、4c 位置決め凹部、6 マグネット部、7 モールド部、7a コイル挿通孔、8 U字コイル、8a 位置決めピン挿入孔、9 ロータ、9a,9b 突部、10 結線板ASSY、11 銅板コイル、12 制御回路基板、13 カバー、14 コネクタ部、15 位置検出センサ、16 センサターゲット、17 Oリング、20 上金型、21 下金型、22 中軸、23,24 空隙、25 当て部、26 クリアランス、27 位置決めピン、28 位置決めガイド、30 ベアリングハウジング、31 シャフト、32 ベアリング、33 オイル溜り、40 ボビン、41 導電材、42 励磁コイル、43 ヨーク。

Claims (5)

  1. 円筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの中央部に回転自在に保持されるロータ部と、
    前記ハウジングの前記ロータ部外周を囲う位置に圧入固定されるステータ部とを備え、
    前記ステータ部は、
    環状体および当該環状体の内周部から中心へ向かって突出する複数のティースが形成されたステータコアと、
    前記ロータ部を回転軸方向に着磁する環状の起磁力発生部と、
    前記ステータコアの各ティースに装着され、前記ロータ部の回転力を発生させるU字形のコイルと、
    前記起磁力発生部を両側に設けた前記ステータコアで挟み込むと共に、前記各ティースに前記コイルを配置して一体成形した樹脂部材から成り、前記起磁力発生部、前記ステータコアおよび前記コイルを保持するモールド部とを有することを特徴とする電動機。
  2. モールド部の樹脂部材は熱硬化性を有することを特徴とする請求項1記載の電動機。
  3. コイルは、U字形に折り曲げた板部材であることを特徴とする請求項1記載の電動機。
  4. モールド部に保持された各コイルは、U字形に折り曲げた先端部の高さ位置が同じであることを特徴とする請求項3記載の電動機。
  5. 環状体および当該環状体の内周部から中心へ向かって突出する複数のティースが形成されたステータコアと、
    環状の起磁力発生部と、
    前記ステータコアの各ティースに装着されるU字形のコイルと、
    前記起磁力発生部、前記ステータコアおよび前記コイルを一体に保持するモールド部とを備える電動機の製造方法であって、
    金型の所定位置に、前記起磁力発生部を両側に設けた前記ステータコアで挟み込んだ状態に配置すると共に、板部材をU字形に折り曲げて成るコイルを、当該折り曲げた先端部を前記金型の底面内壁に当てた状態で、前記各ティースの周囲に配置する工程と、
    前記金型に樹脂部材を注入してステータ部を一体成形し、前記モールド部を形成する工程とを有することを特徴とする電動機の製造方法。
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