JP2024055348A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】接続端子とコイルとの接続箇所を覆う封止材の漏れを防止ししつつ、コイルの損傷を防止でき、かつコイルの姿勢を安定させることができる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、複数のコイル6が巻回されたステータと、複数のコイル6の端末部6bに接続されるコイル接続端子23と、複数のコイル6の端末部6bとコイル接続端子23とが収納される端子収納インシュレータ21と、を備える。端子収納インシュレータ21は、端子収納インシュレータ21の内外を連通し、コイル6が挿通されるコイル挿通溝29が形成された外側壁21eと、外側壁21eの内側からコイル6の周囲の少なくとも一部及びコイル挿通溝29を覆う内カバー41と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】回転電機は、複数のコイル6が巻回されたステータと、複数のコイル6の端末部6bに接続されるコイル接続端子23と、複数のコイル6の端末部6bとコイル接続端子23とが収納される端子収納インシュレータ21と、を備える。端子収納インシュレータ21は、端子収納インシュレータ21の内外を連通し、コイル6が挿通されるコイル挿通溝29が形成された外側壁21eと、外側壁21eの内側からコイル6の周囲の少なくとも一部及びコイル挿通溝29を覆う内カバー41と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、回転電機に関する。
回転電機は、複数のコイルが巻回されたステータと、ステータに対して回転自在に設けられたロータと、を有する。ステータは、コイルが巻回されるステータコアを有する。ステータコアは、ケース等に固定される円筒状のコア本体部と、コア本体部から径方向に突出するティース部と、を備える。ティース部に、複数のコイルが巻回される。ロータには、ステータと径方向で対向する面にマグネットが設けられている。
このような構成のもと、コイルに電流を供給すると、ステータに所定の磁界が発生する。この磁界とロータのマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力により、ロータが回転する。また、コイルに電流を供給せずに、ロータを回転させると、マグネットの磁束の変化によりコイルに電流が発生する。このように、回転電機には、モータとして使用する場合と、発電機として使用する場合の両方の使用方法がある。
ところで近年、コイルにアルミ線を使用する場合がある。これにより、回転電機の軽量化、及び製造コストを低減できる。
ここで、例えばターミナル等の接続端子に、アルミ線をはんだにより接合するのは困難である。このため、接続端子に、抵抗溶接によってアルミ線を接合するさまざまな技術が提案されている。
なお、抵抗溶接は、被接合体の金属を重ね合わせ、溶接する箇所を電極で挟み、この電極によって被接合体に適当な加圧力を加えて被接合体に電流を供給する。すると、溶接部位の接触抵抗により発生するジュール熱でお互いが溶融接着される。
ここで、例えばターミナル等の接続端子に、アルミ線をはんだにより接合するのは困難である。このため、接続端子に、抵抗溶接によってアルミ線を接合するさまざまな技術が提案されている。
なお、抵抗溶接は、被接合体の金属を重ね合わせ、溶接する箇所を電極で挟み、この電極によって被接合体に適当な加圧力を加えて被接合体に電流を供給する。すると、溶接部位の接触抵抗により発生するジュール熱でお互いが溶融接着される。
例えば、抵抗溶接を行うためには、接続端子に対するコイルの位置決めが必要である。このため、接続端子の近傍に、接続端子に対するコイルの位置決めを行うための位置決め部を設けた技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このものにおいて、位置決め部は、第1突起部及び第2突起部を有している。これら2つの突起部の間にコイルを圧入することにより、接続端子に対するコイルの姿勢を維持している。
また、接続端子とコイルとの接続箇所は、腐食等を防止するために封止材(保護樹脂)によって覆われる。この際、2つの突起部の間にコイルを圧入することにより、2つの突起部とコイルとの隙間から封止材が漏れ出てしまうことを防止している。
また、接続端子とコイルとの接続箇所は、腐食等を防止するために封止材(保護樹脂)によって覆われる。この際、2つの突起部の間にコイルを圧入することにより、2つの突起部とコイルとの隙間から封止材が漏れ出てしまうことを防止している。
しかしながら、上述の従来技術にあっては、位置決め部にコイルを圧入することにより、コイルが損傷してしまう可能性があった。コイルの圧入のみによって接続端子に対するコイルの姿勢を維持しようとしているので、経年劣化によりコイルの姿勢が不安定になる可能性があった。
そこで、本発明は、接続端子とコイルとの接続箇所を覆う封止材の漏れを防止ししつつ、コイルの損傷を防止でき、かつコイルの姿勢を安定させることができる回転電機を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明の第1態様では、回転電機は、複数のコイルが巻回されたステータと、前記複数のコイルの端末部に接続されるコイル接続端子と、前記複数のコイルの端末部と前記コイル接続端子とが収納される端子収納部と、を備え、前記端子収納部は、前記端子収納部の内外を連通し、前記コイルが挿通されるコイル挿通開口部が形成された壁部と、前記壁部の内側から前記コイルの周囲の少なくとも一部及び前記コイル挿通開口部を覆う内カバーと、を備える。
このように構成することで、壁部にコイルを圧入することなく、壁部と内カバーとによってコイルの位置決めを行うことができる。このため、コイルの損傷を防止でき、かつコイルの姿勢を安定させることができる。内カバーは、壁部の内側からコイルの周囲の少なくとも一部及びコイル挿通開口部を覆っている。このため、コイル接続端子とコイルとの接続箇所を封止材によって封止すべく端子収納部内に封止材を充填した場合であっても、端子収納部の内部からコイル挿通開口部を介して外部に封止材が漏れ出てしまうことを防止できる。
本発明の第2態様では、第1態様の回転電機において、前記端子収納部は、一面に開口部を有する箱状に形成されており、前記コイル挿通開口部は、前記端子収納部の側壁に形成され、前記側壁の前記開口部から前記端子収納部の底壁の手前に至る間に延びたコイル挿通溝を含み、前記内カバーは、前記コイルの周囲の少なくとも一部及び前記コイル挿通溝を覆っている。
このように構成することで、コイル挿通溝を介し、端子収納部にコイルの端末部を容易に配置させることができる。このため、コイル接続端子とコイルとの接続作業性を向上できる。
本発明の第3態様では、第2態様の回転電機において、前記側壁の外側を覆う外カバーと、前記内カバーにおける前記端子収納部の前記開口部側の端部と前記外カバーにおける前記端子収納部の前記開口部側の端部とを接続する端壁と、を備え、前記内カバーと前記外カバーとにより前記側壁を挟持している。
このように構成することで、内カバーと外カバーとにより、コイルの姿勢をさらに安定して保持できる。また、側壁に対して内カバー及び外カバーを確実に固着できる。内カバー及び外カバーにより、コイル挿通溝からの封止材の漏れを確実に防止できる。
本発明の第4態様では、第3態様の回転電機において、前記内カバー及び前記外カバーを、前記複数のコイルの数に応じて複数有し、前記内カバー及び前記外カバーの少なくとも何れか一方を連結する連結壁をさらに備える。
このように構成することで、複数の内カバー及び複数の外カバーを一体化できる。端子収納部に対する複数の内カバー及び複数の外カバーの位置決めを容易に行うことができる。
本発明の第5態様では、第1態様から第4態様のいずれか1項の回転電機において、前記端子収納部は、前記壁部の内側で、かつ前記コイル挿通開口部の周縁から突出するコイル保持壁をさらに備え、前記内カバーは、前記コイル保持壁における突出方向の先端に配置されている。
このように構成することで、コイル挿通開口部とコイル保持壁とにより、コイルを確実に保持できる。
また、内カバーと外カバーとにより側壁を挟持する場合、コイル保持壁分だけ内カバーと外カバーとの間隔を大きくすることができる。このため、内カバーと外カバーとにより側壁を挟持しやすくできる。
また、内カバーと外カバーとにより側壁を挟持する場合、コイル保持壁分だけ内カバーと外カバーとの間隔を大きくすることができる。このため、内カバーと外カバーとにより側壁を挟持しやすくできる。
本発明の第6態様では、第2態様から第5態様のいずれか1項の回転電機において、前記側壁の外側を覆う外カバーを備え、前記端子収納部は、少なくとも前記側壁の外側で、かつ前記コイル挿通溝の周縁を含む周囲に平坦に形成された平坦壁を有し、前記外カバーは、前記平坦壁に重ね合わさるように平坦に形成されている。
このように構成することで、側壁に対して外カバーを確実に面接触させることができる。また、平坦壁に重ね合わさるように外カバーを平坦に形成することにより、側壁に対して外カバーがずれてしまうことを防止できる。このため、端子収納部に内カバー及び外カバーを確実に固定できる。
本発明によれば、回転電機の接続端子とコイルとの接続箇所を覆う封止材の漏れを防止ししつつ、コイルの損傷を防止でき、かつコイルの姿勢を安定させることができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<回転電機>
図1は、回転電機1を第1方向からみた斜視図である。図2は、回転電機1を第1方向とは回転軸線C方向で反対側となる第2方向からみた平面図である。
回転電機1は、例えば、車両用エンジンを始動するために用いられたり車両用エンジンのクランクシャフト(いずれも図示しない)の回転を利用して発電するために用いられたりする。
図1は、回転電機1を第1方向からみた斜視図である。図2は、回転電機1を第1方向とは回転軸線C方向で反対側となる第2方向からみた平面図である。
回転電機1は、例えば、車両用エンジンを始動するために用いられたり車両用エンジンのクランクシャフト(いずれも図示しない)の回転を利用して発電するために用いられたりする。
図1、図2に示すように、回転電機1は、3相ブラシレス型の回転電機である。回転電機1は、図示しないエンジンブロックに固定されるステータ2と、図示しないクランクシャフトに固定され、ステータ2の周囲を覆うように形成されたロータ3と、を備える。
以下の説明では、回転電機1の回転軸線C方向(ロータ3の回転軸線C方向)を単に軸方向と称する。回転軸線Cを中心とする円周方向(ロータ3の回転方向)を周方向と称する。軸方向及び周方向に直交するロータ3の径方向を単に径方向と称する。軸方向の一方側を第1方向と規定している。軸方向の他方側を第2方向と規定している。
以下の説明では、回転電機1の回転軸線C方向(ロータ3の回転軸線C方向)を単に軸方向と称する。回転軸線Cを中心とする円周方向(ロータ3の回転方向)を周方向と称する。軸方向及び周方向に直交するロータ3の径方向を単に径方向と称する。軸方向の一方側を第1方向と規定している。軸方向の他方側を第2方向と規定している。
<ロータ>
ロータ3は、ステータ2を第1方向側から覆うように有底円筒状に形成されている。ロータ3の内周面には、複数の磁極が設けられている。複数の磁極は、例えば複数の永久磁石を周方向に並べて成る。この場合、各永久磁石は、周方向に磁極が順番となるように配置される。複数の磁極はこれに限られるものではなく、例えばロータ3の内周面に円筒状の永久磁石を設け、永久磁石に複数の磁極を着磁してもよい。このようなロータ3の磁極(内周面)は、ステータ2と径方向で対向している。
ロータ3は、ステータ2を第1方向側から覆うように有底円筒状に形成されている。ロータ3の内周面には、複数の磁極が設けられている。複数の磁極は、例えば複数の永久磁石を周方向に並べて成る。この場合、各永久磁石は、周方向に磁極が順番となるように配置される。複数の磁極はこれに限られるものではなく、例えばロータ3の内周面に円筒状の永久磁石を設け、永久磁石に複数の磁極を着磁してもよい。このようなロータ3の磁極(内周面)は、ステータ2と径方向で対向している。
<ステータ>
図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。
図1から図3に示すように、ステータ2は、ステータコア4と、ステータコア4に軸方向両側から装着された樹脂製の2つのインシュレータ5と、ステータコア4にインシュレータ5の上から巻回されている複数のコイル6と、ステータコア4の第1方向側の端面4aに配置された中性点結線部11及び電源接続部12と、を備える。以下、第1方向側の端面や端部を第1端面や第1端部と称する。
図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。
図1から図3に示すように、ステータ2は、ステータコア4と、ステータコア4に軸方向両側から装着された樹脂製の2つのインシュレータ5と、ステータコア4にインシュレータ5の上から巻回されている複数のコイル6と、ステータコア4の第1方向側の端面4aに配置された中性点結線部11及び電源接続部12と、を備える。以下、第1方向側の端面や端部を第1端面や第1端部と称する。
ステータコア4は、電磁鋼板を積層したり、軟磁性粉を加圧成形したりして成る。ステータコア4は、円筒状に形成されたコア本体部8と、コア本体部8の外周面から径方向外側に向かって放射状に突出する複数のティース部9と、が一体成形されたものである。コア本体部8の第1端面8aには、中性点結線部11を配置するための中性点収納凹部15が形成されている。また、コア本体部8の第1端面8aには、電源接続部12を配置するための接続端子収納凹部16が形成されている。
中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16は、第1方向からみて同一形状である。中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16は、第1方向からみて、周方向に若干沿うように長円形状に形成されている。中性点収納凹部15と接続端子収納凹部16とは周方向に所定の間隔をあけて配置されている。
接続端子収納凹部16の底部16aには、軸方向に貫通する端子挿通孔17が形成されている。端子挿通孔17には、後述の脚部インシュレータ22が挿通される。
各ティース部9における径方向外側の端面は、ステータ2の外周面を構成している。各ティース部9における径方向外側の端面が、ロータ3の内周面と径方向で対向している。
各ティース部9における径方向外側の端面は、ステータ2の外周面を構成している。各ティース部9における径方向外側の端面が、ロータ3の内周面と径方向で対向している。
2つのインシュレータ5は、それぞれティース部9の周囲を覆うティース被覆部5aと、ティース被覆部5aの径方向内側端(根本)に一体成形された円筒部5bと、から成る。円筒部5bは、コア本体部8の第1端面8a、及び第2方向側の端面8bに配置されている。以下、第2方向側の端面や端部を第2端面や第2端部と称する。
円筒部5bの径方向内側に、コア本体部8の軸方向両端面8a,8bの大部分が露出されている。円筒部5bには、コア本体部8の中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16に対応する位置に、切除部5cが形成されている。切除部5cにより、円筒部5bと中性点結線部11及び電源接続部12との干渉が回避されている。中性点結線部11及び電源接続部12の詳細については後述する。
複数のコイル6は、インシュレータ5の上から各ティース部9に集中巻き方式により巻回されている。複数のコイル6は、例えば、アルミ合金により形成されており、U相、V相、W相の3相で構成されている。複数のコイル6は、スター結線(Y結線)方式により結線されている。各相のコイル6の中性点となる中性点側端末部6aは、中性点結線部11を介して結線されている。各相のコイル6の中性点側端末部6aとは反対側端の外部電源側端末部6bは、電源接続部12を介して図示しない外部電源と電気的に接続されている。
<位置検出ユニット>
位置検出部10は、ティース部9における径方向外側の端面近傍に設けられている。位置検出部10は、ティース部9の第2端面に配置された信号送信部13と、信号送信部13から第1方向に向かって突出する3つのセンサ部14と、を備える。各センサ部14は、周方向で隣り合うティース部9の間に形成されたスロット7うち、所定のスロット7に介在されている。センサ部14の径方向外側面(外周面)は、ティース部9の径方向外側面と同一円上に位置している。
位置検出部10は、ティース部9における径方向外側の端面近傍に設けられている。位置検出部10は、ティース部9の第2端面に配置された信号送信部13と、信号送信部13から第1方向に向かって突出する3つのセンサ部14と、を備える。各センサ部14は、周方向で隣り合うティース部9の間に形成されたスロット7うち、所定のスロット7に介在されている。センサ部14の径方向外側面(外周面)は、ティース部9の径方向外側面と同一円上に位置している。
センサ部14には、ロータ3の磁極を検出する図示しない磁気検出素子が設けられている。磁気検出素子は、例えばホールICである。センサ部14によってロータ3の磁極の変化を検出する。この検出結果を信号として信号送信部13から図示しない制御部に出力される。制御部は、センサ部14の検出信号に基づいて、ロータ3の回転位置を算出する。また、制御部は、ロータ3の回転位置に基づいて、複数のコイル6への通信制御を行う。
<電源接続部>
図4は、電源接続部12を第1方向からみた平面図であり、端子収納インシュレータ21及びインシュレータカバー25を軸方向と直交する方向の断面で示している。
図1、図3、図4に示すように、電源接続部12は、コア本体部8の第1端面8aに配置された端子収納インシュレータ(請求項における端子収納部の一例)21と、端子収納インシュレータ21に一体成形され、コア本体部8の端子挿通孔17に挿通される脚部インシュレータ22と、端子収納インシュレータ21に収納されたコイル接続端子23及び保護プレート24と、コイル接続端子23に一体成形された外部接続端子38と、端子収納インシュレータ21に取り付けられたインシュレータカバー25と、を備える。
図4は、電源接続部12を第1方向からみた平面図であり、端子収納インシュレータ21及びインシュレータカバー25を軸方向と直交する方向の断面で示している。
図1、図3、図4に示すように、電源接続部12は、コア本体部8の第1端面8aに配置された端子収納インシュレータ(請求項における端子収納部の一例)21と、端子収納インシュレータ21に一体成形され、コア本体部8の端子挿通孔17に挿通される脚部インシュレータ22と、端子収納インシュレータ21に収納されたコイル接続端子23及び保護プレート24と、コイル接続端子23に一体成形された外部接続端子38と、端子収納インシュレータ21に取り付けられたインシュレータカバー25と、を備える。
<端子収納インシュレータ及び脚部インシュレータ>
図5は、端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22を第1方向からみた斜視図である。図6は、端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22を第2方向からみた斜視図である。
端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。樹脂としては、例えばナイロン樹脂が挙げられる。端子収納インシュレータ21は、コイル6の外部電源側端末部6bを引き込んでこの外部電源側端末部6bとコイル接続端子23を接続する箇所である。
図5は、端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22を第1方向からみた斜視図である。図6は、端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22を第2方向からみた斜視図である。
端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。樹脂としては、例えばナイロン樹脂が挙げられる。端子収納インシュレータ21は、コイル6の外部電源側端末部6bを引き込んでこの外部電源側端末部6bとコイル接続端子23を接続する箇所である。
図3から図6に示すように、端子収納インシュレータ21は、第1方向に開口部21aを有する箱状に形成されている。すなわち、端子収納インシュレータ21は、接続端子収納凹部16に嵌る底壁21bと底壁21bの周縁から第1方向に向かって立ち上がる側壁21cと、を備える。
底壁21bの外形状は、接続端子収納凹部16の外形状に対応するように形成されている。底壁21bに、保護プレート24が配置される。底壁21bには、保護プレート24の位置決めを行うための位置決め凸部20が2か所形成されている。
底壁21bの外形状は、接続端子収納凹部16の外形状に対応するように形成されている。底壁21bに、保護プレート24が配置される。底壁21bには、保護プレート24の位置決めを行うための位置決め凸部20が2か所形成されている。
側壁21cは、径方向内側に配置された内側壁21dと、径方向外側に配置された外側壁(請求項における壁部の一例)21eと、内側壁21dと外側壁21eとに周方向の両側で掛け渡される2つの端側壁21f,21g(第1端側壁21f、第2端側壁21g)と、から成る。
第1端側壁21fは、軸方向からみて周方向外側に向かって凸となるように湾曲形成されている。第2端側壁21gは、軸方向からみて径方向に沿うように平坦に形成されている。
第1端側壁21fは、軸方向からみて周方向外側に向かって凸となるように湾曲形成されている。第2端側壁21gは、軸方向からみて径方向に沿うように平坦に形成されている。
内側壁21dは、軸方向からみて周方向に沿うように湾曲形成されている。内側壁21dには、底壁21bから若干第1方向に離間した位置から開口部21aの周縁に至る間に、端末位置決め部26が一体形成されている。
端末位置決め部26は、コイル6の相数に対応するように3つ形成されている。端末位置決め部26は、内側壁21dから径方向内側に向かって突出している。端末位置決め部26は、周方向に等間隔で配置されている。端末位置決め部26の第2方向側の端部には、各端末位置決め26を連結する連結壁27が形成されている。端末位置決め部26の径方向外側(端子収納インシュレータ21内)には、端末収納凹部26aが形成されている。
端末位置決め部26は、コイル6の相数に対応するように3つ形成されている。端末位置決め部26は、内側壁21dから径方向内側に向かって突出している。端末位置決め部26は、周方向に等間隔で配置されている。端末位置決め部26の第2方向側の端部には、各端末位置決め26を連結する連結壁27が形成されている。端末位置決め部26の径方向外側(端子収納インシュレータ21内)には、端末収納凹部26aが形成されている。
外側壁21eは、軸方向からみて周方向に沿うように湾曲形成されている。外側壁21eには、底壁21bから若干第1方向に離間した位置に段差部28が形成されている。段差部28は、連結壁27と同一平面上に位置している。段差部28から開口部21aの周縁に至る間は、径方向外側に向かって膨出している。コア本体部8の接続端子収納凹部16に端子収納インシュレータ21を嵌めた状態では、コア本体部8の第1端面8aに段差部28及び連結壁27が当接される。これにより、コア本体部8に対する端子収納インシュレータ21の軸方向の位置決めが行われる。
また、外側壁21eには、径方向で端末位置決め部26と対向する位置に、それぞれコイル挿通溝29が3つ形成されている。コイル挿通溝29は、外側壁21eの開口部21aから段差部28の手前に至る間に形成されている。
外側壁21eの内面には、コイル挿通溝29の周縁から径方向内側(端子収納インシュレータ21内)に向かって突出するコイル保持壁31が形成されている。コイル保持壁31は、径方向からみてU字状に形成されている。コイル保持壁31の周面は、コイル挿通溝29に滑らかに連結されている。
外側壁21eの外面には、平坦壁32が形成されている。平坦壁32は、コイル挿通溝29の周縁を含み、コイル保持壁31を径方向で投影した範囲よりもやや広い範囲に、平坦に形成されている。
外側壁21eの外面には、平坦壁32が形成されている。平坦壁32は、コイル挿通溝29の周縁を含み、コイル保持壁31を径方向で投影した範囲よりもやや広い範囲に、平坦に形成されている。
このような外側壁21eのコイル挿通溝29及びコイル保持壁31にコイル6の外部電源側端末部6bが挿通される。そして、内側壁21dの端末収納凹部26aに、コイル6の外部電源側端末部6bが収納される。端末収納凹部26aにコイル6の外部電源側端末部6bが収納されることにより、端子収納インシュレータ21内でのコイル6の外部電源側端末部6bの位置決めが行われる。
脚部インシュレータ22は、底壁21bからコア本体部8の第2端面8bに至る間に突出形成されている。底壁21bの脚部インシュレータ22に対応する位置に脚部開口部21hを形成することにより、脚部インシュレータ22は、一面に脚部開口部21hを有する箱状になっている。脚部インシュレータ22内には、軸方向に沿う2つの仕切板33が形成されている。仕切板33の第1方向側の端部は、底壁21bと同一平面上に位置している。仕切板33により、脚部インシュレータ22内には、3つの端子収納室30が形成される。これに対応して、脚部開口部21hも3つに分割される。
脚部インシュレータ22の底壁22aには、各端子収納室30に対応する位置に、3つの端子サポート34が第2方向に向かって突出形成されている。端子サポート34は、直方体状に形成されている。端子サポート34には、それぞれ軸方向に貫通する端子挿通孔35が形成されている。端子挿通孔35は、端子サポート34の形状に対応するように、軸方向からみて長方形状に形成されている。
軸方向からみて各端子挿通孔35の長手方向は同一方向ではなく、それぞれ若干ずれている。より具体的には、各端子挿通孔35の長手方向は、軸方向からみて周方向に対して傾斜している。以下、この傾斜の角度を端子挿通孔35の傾斜角度と称する。端子挿通孔35の傾斜角度は、端子収納インシュレータ21の第1端側壁21f側から第2端側壁21g側に向かうに従って漸次大きくなる。
<保護プレート>
図7は、端子収納インシュレータ21に収納された状態の保護プレート24を、第1方向からみた平面図である。
保護プレート24は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。保護プレート24の樹脂は、端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22の樹脂よりも耐熱性の高く、高熱でも溶けにくい樹脂である。樹脂としては、例えばフェノール樹脂が挙げられる。
図7は、端子収納インシュレータ21に収納された状態の保護プレート24を、第1方向からみた平面図である。
保護プレート24は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。保護プレート24の樹脂は、端子収納インシュレータ21及び脚部インシュレータ22の樹脂よりも耐熱性の高く、高熱でも溶けにくい樹脂である。樹脂としては、例えばフェノール樹脂が挙げられる。
図7に示すように、端子収納インシュレータ21の底壁21bに配置された保護プレート24は、外形状が端子収納インシュレータ21の側壁21cの形状に対応するように形成された板状の部材である。保護プレート24は、底壁21bに配置された状態で、端子収納インシュレータ21の側壁21cに嵌っている。保護プレート24の板厚は、端子収納インシュレータ21の底壁21bと段差部28(連結壁27)との間の幅とほぼ同一である。このため、底壁21bに保護プレート24を配置した状態では、保護プレート24と段差部28とはほぼ同一平面上に位置する。
保護プレート24には、端子収納インシュレータ21の位置決め凸部20が嵌る位置決め孔36が形成されている。位置決め孔36に位置決め凸部20が嵌るとともに、側壁21cに保護プレート24が嵌ることにより、端子収納インシュレータ21に対する保護プレート24の位置決めが行われる。
保護プレート24には、端子収納インシュレータ21の底壁21bに形成された3つの脚部開口部21hと軸方向で対向する箇所に、それぞれ凹部37が形成されている。凹部37により、保護プレート24を介して第1方向側に、端子収納室30が露出される。凹部37が形成された保護プレート24は、僅かに3つの脚部開口部21hを塞いでいる。
保護プレート24には、端子収納インシュレータ21の底壁21bに形成された3つの脚部開口部21hと軸方向で対向する箇所に、それぞれ凹部37が形成されている。凹部37により、保護プレート24を介して第1方向側に、端子収納室30が露出される。凹部37が形成された保護プレート24は、僅かに3つの脚部開口部21hを塞いでいる。
<コイル接続端子及び外部接続端子>
図8は、コイル接続端子23を第1方向側からみた斜視図である。
図3、図4、図8に示すように、コイル接続端子23は、端子収納インシュレータ21に収納された保護プレート24上に配置されている。コイル接続端子23は、コイル6の相数に対応して3つ設けられている。コイル接続端子23は板状に形成されており、軸方向からみて長円形状である。より具体的には、コイル接続端子23は、コイル6の外部電源側端末部6bが載置される形で当接されるコイル端当接部23aと、コイル端当接部23aに並んで配置され、コイル端当接部23aと一体成形された電極当接部23bと、から成る。コイル端当接部23aと電極当接部23bとの並び方向D1が、コイル接続端子23の長手方向と一致する。
図8は、コイル接続端子23を第1方向側からみた斜視図である。
図3、図4、図8に示すように、コイル接続端子23は、端子収納インシュレータ21に収納された保護プレート24上に配置されている。コイル接続端子23は、コイル6の相数に対応して3つ設けられている。コイル接続端子23は板状に形成されており、軸方向からみて長円形状である。より具体的には、コイル接続端子23は、コイル6の外部電源側端末部6bが載置される形で当接されるコイル端当接部23aと、コイル端当接部23aに並んで配置され、コイル端当接部23aと一体成形された電極当接部23bと、から成る。コイル端当接部23aと電極当接部23bとの並び方向D1が、コイル接続端子23の長手方向と一致する。
コイル端当接部23aには、端子凸部71がコイル接続端子23の面方向に突出形成されている。端子凸部71は、コイル端当接部23aの短手方向一側からこの短手方向に対して斜めに突出している。端子凸部71は、端子収納インシュレータ21の端末収納凹部26aに収納されて、端子収納インシュレータ21に対するコイル接続端子23の位置決めを行う。
コイル接続端子23に一体成形された外部接続端子38は、コイル接続端子23の短手方向における端子凸部71とは反対側端で、かつコイル端当接部23a寄りから第2方向に向かって屈曲延出されている。外部接続端子38は、脚部インシュレータ22に挿通されている。外部接続端子38は、コイル接続端子23から脚部インシュレータ22を介して各端子サポート34の第2方向側の端部に至るまで突出する長さに形成されている。外部接続端子38は、端子サポート34の端子挿通孔35に挿通可能なように、長方形の板状に形成されている。外部接続端子38の板厚方向とコイル接続端子23の長手方向は一致している。
外部接続端子38における第2方向側の先端には、リード線接続部39が延出形成されている。外部接続端子38とリード線接続部39とは同一平面上に位置されている。外部接続端子38は、端子サポート34における第2方向側の端部から突出している。リード線接続部39における第2方向側の先端には、凹部39aが形成されている。
凹部39aには、図示しない外部電源から延びるリード線40が挿通される。リード線40は、例えば銅線から成る。しかしながらこれに限られるものではなく、リード線40は、導電性を有する線材により構成されていればよい。凹部39aに挿通されたリード線40は、リード線接続部39に例えばはんだ付けされている。各リード線接続部39に取り付けられたリード線40は、コア本体部8の第2端面8bに設けられたリード線ホルダ18によって束ねた状態で保持されている。
ここで、リード線接続部39(外部接続端子38)が挿通されている各端子挿通孔35の長手方向は、軸方向からみて周方向に対して傾斜している。
このため、図2に詳示するように、リード線接続部39も軸方向からみて周方向に対して傾斜している。以下、この傾斜の角度をリード線接続部39の傾斜角度と称する。
リード線接続部39は、若干リード線ホルダ18側に向いた状態になっている。各リード線接続部39の傾斜角度は、リード線ホルダ18に接近するに従って漸次大きくなる。
このため、図2に詳示するように、リード線接続部39も軸方向からみて周方向に対して傾斜している。以下、この傾斜の角度をリード線接続部39の傾斜角度と称する。
リード線接続部39は、若干リード線ホルダ18側に向いた状態になっている。各リード線接続部39の傾斜角度は、リード線ホルダ18に接近するに従って漸次大きくなる。
リード線40は、径方向に対してリード線接続部39からリード線ホルダ18側に傾いて引き回されている。リード線ホルダ18に近いリード線接続部39に接続されているリード線40ほど、リード線ホルダ18側に大きく傾いて引き回される。
図4に詳示するように、リード線接続部39(外部接続端子38)が軸方向からみて周方向に対して傾斜することにより、コイル接続端子23の長手方向も軸方向からみて周方向に対して傾斜する。つまり、コイル端当接部23aと電極当接部23bとの並び方向D1も、軸方向からみて周方向に対して傾斜する。以下、この傾斜の角度をコイル接続端子23の傾斜角度と称する。コイル接続端子23の傾斜角度は、端子収納インシュレータ21の第1端側壁21f側から第2端側壁21g側に向かうに従って漸次大きくなる。
軸方向からみて、周方向に対してコイル接続端子23の長手方向が傾斜することにより、コイル端当接部23aよりも電極当接部23bが径方向外側に位置される。また、各コイル端当接部23aは、端子収納インシュレータ21に形成されている各端末位置決め部26(端末収納凹部26a)の近傍に配置される。各コイル端当接部23aに形成された端子凸部71の突出向きは、それぞれコイル接続端子23の傾斜角度に応じて変化している。このため、端末収納凹部26aに端子凸部71が収納されると、各コイル接続端子23は、適正な姿勢で位置決めされる。また、各コイル端当接部23a上に、それぞれ対応する端末位置決め部26によって位置決めされた各コイル6の外部電源側端末部6bが配置される。
そして、各コイル端当接部23aと対応する各コイル6の外部電源側端末部6bとが接続されている。これにより、各コイル6の外部電源側端末部6bは、コイル接続端子23、外部接続端子38及びリード線40を介して図示しない外部電源に電気的に接続される。
端子収納インシュレータ21には、コイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続後、コイル接続端子23及び外部電源側端末部6bの上から図示しない封止材が充填される。封止材は例えば樹脂から成り、コイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続箇所を外部から封止する機能を有する。コイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続方法の詳細については後述する。
端子収納インシュレータ21には、コイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続後、コイル接続端子23及び外部電源側端末部6bの上から図示しない封止材が充填される。封止材は例えば樹脂から成り、コイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続箇所を外部から封止する機能を有する。コイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続方法の詳細については後述する。
<インシュレータカバー>
図9は、インシュレータカバー25を第2方向からみた斜視図である。
図3、図4、図9に示すように、インシュレータカバー25は、端子収納インシュレータ21の外側壁21eに、第1方向側から取り付けられている。インシュレータカバー25は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。樹脂としては、例えばナイロン樹脂が挙げられる。
図9は、インシュレータカバー25を第2方向からみた斜視図である。
図3、図4、図9に示すように、インシュレータカバー25は、端子収納インシュレータ21の外側壁21eに、第1方向側から取り付けられている。インシュレータカバー25は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。樹脂としては、例えばナイロン樹脂が挙げられる。
インシュレータカバー25は、外側壁21eの内側(径方向内側)に配置された3つの内カバー41と、外側壁21eの外側(径方向外側)に配置された3つの外カバー42と、端子収納インシュレータ21の開口部21a側(第1方向側)で内カバー41の第1端部41aと外カバー42の第1端部42aとを接続する端壁43と、外カバー42同士を連結する連結壁44と、が一体成形されたものである。
内カバー41は、外側壁21eから突出するコイル保持壁31の先端(突出方向の先端)31aに配置されている。内カバー41は、コイル保持壁31における先端31aの全体、及びコイル挿通溝29を外側壁21eの内側から覆うように、径方向からみて四角状に形成されている。また、内カバー41は板状に形成されており、厚さ方向がコイル保持壁31の突出方向(外側壁21eの厚さ方向)と一致している。
内カバー41の第2端部41bには、コイル6の外部電源側端末部6bが挿通されるコイル挿通凹部41cが形成されている。すなわち、内カバー41は、コイル6の周囲及びコイル挿通溝29(コイル保持壁31)を覆っている。
内カバー41の第2端部41bには、コイル6の外部電源側端末部6bが挿通されるコイル挿通凹部41cが形成されている。すなわち、内カバー41は、コイル6の周囲及びコイル挿通溝29(コイル保持壁31)を覆っている。
外カバー42の形状は、内カバー41と同一である。すなわち、外カバー42は、径方向からみて四角状に形成されており、内カバー41と同一の大きさである。また、外カバー42は板状に形成されており、厚さ方向がコイル保持壁31の突出方向(外側壁21eの厚さ方向)と一致している。外カバー42は、内カバー41と平行に配置されている。外カバー42は、外側壁21eの外面に形成された平坦壁32と重なり合う。また、外カバー42の第2端部42bには、コイル6の外部電源側端末部6bが挿通されるコイル挿通凹部42cが形成されている。
連結壁44は、周方向で隣り合う外カバー42で互いに対向する側辺から延出されて成る。連結壁44は、延出された外カバー42と同一平面上に形成されている。各外カバー42は周方向に沿って並んで配置されているので、連結壁44には、周方向で隣り合う外カバー42の間の中央で折れ曲がった角部44aが形成される。
このような構成のもと、インシュレータカバー25は、外側壁21eを内カバー41と外カバー42とで挟持するように、外側壁21eの第1方向側から取り付けられる。このとき、外側壁21eに対し、インシュレータカバー25は圧入となる。
このような構成のもと、インシュレータカバー25は、外側壁21eを内カバー41と外カバー42とで挟持するように、外側壁21eの第1方向側から取り付けられる。このとき、外側壁21eに対し、インシュレータカバー25は圧入となる。
<中性点結線部>
図10は、中性点結線部11を第1方向からみた平面図である。以下の中性点結線部11の説明において、電源接続部12と同一態様には同一符号を付して説明を省略する。
図1、図10に示すように、中性点結線部11の基本的構成は、電源接続部12の基本的構成と同一である。すなわち、中性点結線部11は、コア本体部8の第1端面8aに配置された端子収納インシュレータ21と、端子収納インシュレータ21に収納されたコイル接続端子51及び保護プレート24と、端子収納インシュレータ21に取り付けられたインシュレータカバー25と、を備える。
図10は、中性点結線部11を第1方向からみた平面図である。以下の中性点結線部11の説明において、電源接続部12と同一態様には同一符号を付して説明を省略する。
図1、図10に示すように、中性点結線部11の基本的構成は、電源接続部12の基本的構成と同一である。すなわち、中性点結線部11は、コア本体部8の第1端面8aに配置された端子収納インシュレータ21と、端子収納インシュレータ21に収納されたコイル接続端子51及び保護プレート24と、端子収納インシュレータ21に取り付けられたインシュレータカバー25と、を備える。
中性点結線部11における端子収納インシュレータ21は、コア本体部8の第1端面8aに形成された中性点収納凹部15に端子収納インシュレータ21の底壁21b側が嵌り込んでいる。中性点収納凹部15に端子収納インシュレータ21を嵌めた状態では、コア本体部8の第1端面8aに段差部28及び連結壁27が当接される。これにより、コア本体部8に対する中性点結線部11の端子収納インシュレータ21の軸方向の位置決めが行われる。
ここで、電源接続部12と中性点結線部11との相違点は、電源接続部12に設けられた脚部インシュレータ22が、中性点結線部11に設けられていない点にある。また、電源接続部12と中性点結線部11との相違点は、以下の点にある。すなわち、電源接続部12には、3つのコイル接続端子23と、各コイル接続端子23に一体成形された外部接続端子38と、が設けられている。これに対し、中性点結線部11には、中性点用のコイル接続端子51が1つ設けられている。
中性点用のコイル接続端子51は、3つのコイル接続端子23を一体化した形状を成している。すなわち、コイル接続端子51は、コイル端当接部23aと電極当接部23bとの対を3つ有する。コイル端当接部23aと電極当接部23bとの対は、周方向に並んで配置されている。各コイル端当接部23aと対応する電極当接部23bとの並び方向D2は、3つのコイル接続端子23と同様にそれぞれ軸方向からみて周方向に対して傾斜している。
コイル接続端子51において、各コイル端当接部23aは、端子収納インシュレータ21に形成されている各端末位置決め部26(端末収納凹部26a)の近傍に配置される。端末収納凹部26aに、各コイル端当接部23aに形成された端子凸部71が収納される。そして、各コイル端当接部23a上に、それぞれ対応する端末位置決め部26によって位置決めされた各コイル6の中性点側端末部6aが配置される。
そして、各コイル端当接部23aと対応する各コイル6の中性点側端末部6aとが接続されている。これにより、各相のコイル6の中性点結線が行われる。
端子収納インシュレータ21には、コイル端当接部23aと中性点側端末部6aとの接続後、コイル接続端子23及び中性点側端末部6aの上から図示しない封止材が充填される。封止材は、コイル端当接部23aと中性点側端末部6aとの接続箇所を外部から封止する機能を有する。以下、コイル端当接部23aと中性点側端末部6aとの接続方法、及びコイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続方法について詳述する。
端子収納インシュレータ21には、コイル端当接部23aと中性点側端末部6aとの接続後、コイル接続端子23及び中性点側端末部6aの上から図示しない封止材が充填される。封止材は、コイル端当接部23aと中性点側端末部6aとの接続箇所を外部から封止する機能を有する。以下、コイル端当接部23aと中性点側端末部6aとの接続方法、及びコイル端当接部23aと外部電源側端末部6bとの接続方法について詳述する。
<コイル接続端子への接続方法、及びインシュレータカバーの作用>
次に、コイル接続端子23への中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの接続方法、及びインシュレータカバー25の作用について説明する。
コイル接続端子23とコイル6の中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bとの接続前に、まず、コア本体部8の第1端面8aに形成された中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16に、それぞれ端子収納インシュレータ21の底壁21bを向ける。そして、中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16に、それぞれ端子収納インシュレータ21を嵌め込む。
次に、コイル接続端子23への中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの接続方法、及びインシュレータカバー25の作用について説明する。
コイル接続端子23とコイル6の中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bとの接続前に、まず、コア本体部8の第1端面8aに形成された中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16に、それぞれ端子収納インシュレータ21の底壁21bを向ける。そして、中性点収納凹部15及び接続端子収納凹部16に、それぞれ端子収納インシュレータ21を嵌め込む。
次に、中性点結線部11の端子収納インシュレータ21の開口部21a側からこの端子収納インシュレータ21に、保護プレート24、中性点用のコイル接続端子51を、この順に収納する。また、電源接続部12の端子収納インシュレータ21の開口部21a側からこの端子収納インシュレータ21と脚部インシュレータ22とに、保護プレート24、コイル接続端子51及び外部接続端子38を、この順に収納する。
続いて、各端子収納インシュレータ21の各コイル挿通溝29及びコイル保持壁31に、対応するコイル6の中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bを挿通する。コイル保持壁31が設けられている分、端子収納インシュレータ21の外側壁21eと、この外側壁21eを通る中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの根本との接触面積が増大される。この結果、外側壁21eに中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bが確実に保持される。
この後、中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bを端末位置決め部26の端末収納凹部26aに差し込む。そして、端子収納インシュレータ21に対する中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの位置決めを行う。位置決めされた中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bは、コイル接続端子51の対応するコイル端当接部23a上に配置される。
続いて、端子収納インシュレータ21の外側壁21eに、第1方向側からインシュレータカバー25を取り付ける。このとき、内カバー41及び外カバー42の各コイル挿通凹部41c,42cに、対応する中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bが嵌り込む。そして、外側壁21eのコイル挿通溝29と各コイル挿通凹部41c,42cとにより、各中性点側端末部6a及び各外部電源側端末部6bが挟持されるようにして確実に保持される。また、外側壁21eにインシュレータカバー25が圧入されているので、外側壁21eからインシュレータカバー25が脱落してしまうことが抑制される。
さらに、外側壁21eの外面には、平坦壁32が形成されている。インシュレータカバー25のうち、板状の外カバー42は、外側壁21eの平坦壁32と重なり合う。各外カバー42及び各平坦壁32は延在方向が異なっているので、外カバー42と平坦壁32とが重なり合うことにより、端子収納インシュレータ21に対するインシュレータカバー25の周方向の移動が規制される。このため、端子収納インシュレータ21に対してインシュレータカバー25の位置決めが確実に行われるともに、インシュレータカバー25の周方向のずれが防止される。外側壁21eにインシュレータカバー25を取り付けた後、コイル接続端子23と中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bとを接続する。
図11は、コイル接続端子23へのコイル6の中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの接続方法を示す説明図である。
図11に示すように、コイル接続端子23とコイル6の中性点側端末部6a、及びコイル接続端子23と外部電源側端末部6bの接続は、抵抗溶接により行われる。
図11に示すように、コイル接続端子23とコイル6の中性点側端末部6a、及びコイル接続端子23と外部電源側端末部6bの接続は、抵抗溶接により行われる。
より具体的には、コイル接続端子23,51におけるコイル端当接部23aに、抵抗溶接機60の主電極60aを中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bの上から(第1方向から)押し付ける。また、コイル接続端子23,51における電極当接部23bに、抵抗溶接機60の副電極60bを第1方向から押し付ける。そして、中性点側端末部6aや外部電源側端末部6b及びコイル接続端子23,51に電流を供給する。
すると、中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bとコイル接続端子23,51との間の抵抗により、ジュール熱が発生する。このため、中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bとコイル接続端子23,51とが溶融接続される。これにより、コイル接続端子23への中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの接続が完了する。
このように、コイル端当接部23aの第1端面は、主電極60aが押圧される第1溶接面23cとしての役割を有する。外部電源側端末部6bの第1端面は、第1溶接面23cと同一平面上で副電極60bが押圧される第2溶接面23dとしての役割を有する。
このように、コイル端当接部23aの第1端面は、主電極60aが押圧される第1溶接面23cとしての役割を有する。外部電源側端末部6bの第1端面は、第1溶接面23cと同一平面上で副電極60bが押圧される第2溶接面23dとしての役割を有する。
ところで、上述のような抵抗溶接は、端子収納インシュレータ21内で行われる。端子収納インシュレータ21は、例えばナイロン樹脂により形成されているので、抵抗溶接によって生じるジュール熱により、端子収納インシュレータ21が損傷してしまうことが考えられる。しかしながら、端子収納インシュレータ21の底壁21bには、耐熱性の高い保護プレート24が配置されている。この保護プレート24上にコイル接続端子23,51が配置されている。このため、ジュール熱によって端子収納インシュレータ21が損傷してしまうことが防止される。
コイル接続端子23への中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの接続が完了した後、端子収納インシュレータ21内に開口部21a側から図示しない封止材を注入する。そして、端子収納インシュレータ21内に、コイル接続端子23、中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの上から封止材を充填する。これによって、コイル接続端子23、中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bが封止される。
ここで、端子収納インシュレータ21の外側壁21eには、中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bを内部に引き込むためのコイル挿通溝29及びコイル保持壁31が形成されている。これらコイル挿通溝29及びコイル保持壁31を介し、端子収納インシュレータ21内の封止材が漏れ出ることが考えられる。しかしながら、コイル挿通溝29及びコイル保持壁31は、内カバー41によって覆われている。このため、端子収納インシュレータ21の内部からコイル挿通溝29及びコイル保持壁31を介して外部に封止材が漏れ出てしまうことが防止される。
このように、上述の回転電機1は、端子収納インシュレータ21の外側壁21eに形成され、コイル6が挿通されるコイル挿通溝29(コイル保持壁31)は、内側(径方向内側)から内カバー41によって覆われている。コイル挿通溝29(コイル保持壁31)と内カバー41とにより、コイル6を挟持するように保持する。このため、外側壁21eにコイル6を圧入することなく、外側壁21eと内カバー41とによってコイル6の位置決めを行うことができる。したがって、コイル6の損傷を防止でき、かつコイル6の姿勢を安定させることができる。
また、コイル接続端子23,51とコイル6(中性点側端末部6a、外部電源側端末部6b)との接続箇所を封止材によって封止すべく端子収納インシュレータ21内に封止材を充填した場合であっても、端子収納インシュレータ21の内部からコイル挿通溝29(コイル保持壁31)を介して外部に封止材が漏れ出てしまうことを防止できる。
端子収納インシュレータ21の内外を挿通させるために、外側壁21eの開口部21aから段差部28の手前に至る間にコイル挿通溝29を形成している。このように開口部21aに連なるコイル挿通溝29は、コイル6を挿通しやすい。このため、コイル接続端子23,51とコイル6との接続作業性を向上できる。
インシュレータカバー25は、内カバー41の他に外側壁21eの外側(径方向外側)に配置された外カバー42と、内カバー41の第1端部41aと外カバー42の第1端部42aとを接続する端壁43と、を備える。そして、内カバー41と外カバー42とにより、外側壁21eを挟持している。このため、内カバー41と外カバー42とにより、コイル6の姿勢をさらに安定して保持できる。また、外側壁21eに対して内カバー41及び外カバー42を確実に固着できる。内カバー41及び外カバー42により、コイル挿通溝29(コイル保持壁31)からの封止材の漏れを確実に防止できる。
インシュレータカバー25は、3つの外カバー42同士を連結する連結壁44をさらに備える。このため、3つの内カバー41及び3つの外カバー42を一体化できる。端子収納インシュレータ21に対する各内カバー41及び各外カバー42の位置決めを容易に行うことができる。
連結壁44は、外カバー42を連結するように形成されているので、内カバー41を連結する場合に対して端子収納インシュレータ21内に連結壁44が存在しない。このため、コイル接続端子23,51とコイル6との接続作業時(抵抗溶接時)に連結壁44が邪魔になることがない。
連結壁44は、外カバー42を連結するように形成されているので、内カバー41を連結する場合に対して端子収納インシュレータ21内に連結壁44が存在しない。このため、コイル接続端子23,51とコイル6との接続作業時(抵抗溶接時)に連結壁44が邪魔になることがない。
外側壁21eの内面には、コイル挿通溝29の周縁から径方向内側(端子収納インシュレータ21内)に向かって突出するコイル保持壁31が形成されている。コイル保持壁31により、端子収納インシュレータ21の外側壁21eと、この外側壁21eを通る中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bの根本との接触面積が増大される。この結果、外側壁21eに中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bを確実に保持できる。
また、コイル保持壁31が形成される分、内カバー41と外カバー42との間隔を大きくすることができる。このため、内カバー41と外カバー42とによって単に外側壁21eのみを挟持する場合と比較して、コイル保持壁31が形成される分、内カバー41と外カバー42とによって外側壁21eを挟持しやすくできる。
外側壁21eの外面には、平坦壁32が形成されている。インシュレータカバー25のうち、板状の外カバー42は、外側壁21eの平坦壁32と重なり合う。各外カバー42及び各平坦壁32は延在方向が異なっているので、外カバー42と平坦壁32とが重なり合うことにより、端子収納インシュレータ21に対するインシュレータカバー25の周方向の移動を規制できる。このため、端子収納インシュレータ21に対してインシュレータカバー25の位置決めが確実に行われるともに、インシュレータカバー25の周方向のずれを防止できる。よって、端子収納インシュレータ21に内カバー41及び外カバー42を確実に固定できる。
回転電機1は、コイル6の中性点側端末部6aを結線したり、コイル6の外部電源側端末部6bと外部電源とを電気的に接続したりするためのコイル接続端子23,51を備える。コイル接続端子23,51は、コア本体部8の第1端面8a上に配置されている。コイル接続端子23,51は、コイル端当接部23aと、コイル端当接部23aと一体成形された電極当接部23bと、から成る。コイル端当接部23aの第1端面は、主電極60aが押圧される第1溶接面23cとしての役割を有する。外部電源側端末部6bの第1端面は、第1溶接面23cと同一平面上で副電極60bが押圧される第2溶接面23dとしての役割を有する。
このため、コイル接続端子23,51にコイル6(中性点側端末部6a、外部電源側端末部6b)を接続するにあたり、ステータコア4の第1端面4aに主電極60a及び副電極60bを並べて配置させることができる。各電極60a,60bは、軸方向からステータコア4の第1端面4a(コア本体部8の第1端面8a)に押し付ければよい。このため、コイル接続端子23,51を大型化することなく、抵抗溶接時に各電極60a,60bがコイル6等に接触してしまうことを防止できる。よって、回転電機1の大型化を防止できる。
また、抵抗溶接時に、コイル接続端子23,51の同一平面上(第1溶接面23c上及び第2溶接面23d上)に各々電極60a,60bを押し付ければよく、抵抗溶接を容易に行うことができる。しかも、第1溶接面23c上にコイル6の外部電源側端末部6bを配置するだけでよく、コイル6の外部電源側端末部6bの位置決めも容易にできる。このため、回転電機1の生産性や接続品質を向上できる。
コイル接続端子23,51において、コイル端当接部23aと電極当接部23bとの並び方向D1,D2は、軸方向からみて周方向に対して傾斜している。このため、コイル端当接部23aよりも電極当接部23bが径方向外側に位置される。したがって、コイル端当接部23aと電極当接部23bとの並び方向D1,D2が周方向に沿っている場合と比較して周方向で隣り合うコイル端当接部23a同士の間隔や電極当接部23b同士の間隔を短くでき、コイル接続端子23,51の周方向の幅を短くできる。よって、コイル接続端子23,51を小型化でき、回転電機1を小型化できる。
回転電機1は、絶縁性を有する端子収納インシュレータ21を備え、この端子収納インシュレータ21内にコイル接続端子23,51が収納される。このため、端子収納インシュレータ21によって、コイル接続端子23,51とステータコア4との絶縁を確実に確保することができる。
端子収納インシュレータ21の底壁21bには、耐熱性の高い保護プレート24が配置されている。この保護プレート24上にコイル接続端子23,51が配置されている。このため、ジュール熱によって端子収納インシュレータ21が損傷してしまうことを防止できる。
端子収納インシュレータ21の底壁21bには、耐熱性の高い保護プレート24が配置されている。この保護プレート24上にコイル接続端子23,51が配置されている。このため、ジュール熱によって端子収納インシュレータ21が損傷してしまうことを防止できる。
端子収納インシュレータ21の内側壁21dには、端末位置決め部26が一体成形されている。この端末位置決め部26により、端子収納インシュレータ21内でのコイル6の中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bの位置決めを容易に行うことができる。このため、抵抗溶接をさらに容易に行うことができ、回転電機1の生産性や接続品質を向上できる。
端末位置決め部26の径方向外側(端子収納インシュレータ21内)には、端末収納凹部26aが形成されている。この端末収納凹部26aに、コイル6の中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bを収納することにより、端子収納インシュレータ21内でのコイル6の中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bの位置決めを行っている。このように、端末収納凹部26aを形成するだけで端子収納インシュレータ21内でのコイル6の中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bの位置決めを行うことができる。このため、端末位置決め部26を容易に形成することができる。
コイル端当接部23aには、端子凸部71がコイル接続端子23の面方向に突出形成されている。端子収納インシュレータ21の端末収納凹部26aには、コイル6の中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bの他に、端子凸部71も収納されている。これにより、端子収納インシュレータ21に対するコイル接続端子23,51の位置決めも行うことができる。このため、コイル接続端子23,51(コイル端当接部23a)とコイル6の中性点側端末部6aや外部電源側端末部6bとの相対位置を容易、かつ精度よく決めることができる。よって、抵抗溶接をさらに容易に行うことができる。
ステータコア4における接続端子収納凹部16の底部16aには、軸方向に貫通する端子挿通孔17が形成されている。端子挿通孔17には、端子収納インシュレータ21に一体成形された脚部インシュレータ22が挿通される。脚部インシュレータ22を介し、コイル接続端子23,51から第2方向に向かって屈曲延出された外部接続端子38が、コア本体部8の第2端面8bから突出されている。この突出された外部接続端子38の先端に、リード線接続部39が延出形成されている。リード線接続部39に、外部電源から延びるリード線40が接続される。
このため、コイル接続端子23,51にコイル6を抵抗溶接する際に外部接続端子38(リード線接続部39)が邪魔になることがない。よって、抵抗溶接をさらに容易に行うことができ、回転電機1の生産性や接続品質を向上できる。
例えば、コイル接続端子23,51と同一平面上に外部接続端子38(リード線接続部39)を配置する場合、抵抗溶接の邪魔にならないように、同一平面上でコイル接続端子23,51と外部接続端子38(リード線接続部39)とを十分に離間する必要がある。この結果、ステータコア4上での各接続端子23,51,38の占有スペースが大型化してしまう。上記構成とすることでこのような事が無くなるので、回転電機1の大型化を抑制できる。
例えば、コイル接続端子23,51と同一平面上に外部接続端子38(リード線接続部39)を配置する場合、抵抗溶接の邪魔にならないように、同一平面上でコイル接続端子23,51と外部接続端子38(リード線接続部39)とを十分に離間する必要がある。この結果、ステータコア4上での各接続端子23,51,38の占有スペースが大型化してしまう。上記構成とすることでこのような事が無くなるので、回転電機1の大型化を抑制できる。
リード線接続部39における第2方向側の先端には、凹部39aが形成されている。この凹部39aにリード線40を挿通し、リード線接続部39とリード線40とを例えばはんだ付けしている。リード線接続部39は、軸方向からみて周方向に対して傾斜しており、若干リード線ホルダ18側に向いた状態になっている。このため、径方向に対し、リード線接続部39からリード線ホルダ18側にリード線40を傾けて引き回すことができる。したがって、リード線接続部39に接続されたリード線40の引き回し時に、ステータコア4上にリード線40を収めるべく、リード線40を無理に折り曲げる等の必要がなくなる。よって、リード線40に無理な応力がかかることがなく、回転電機1を小型化できるとともに、信頼性の高い回転電機1を提供できる。
しかも、各リード線接続部39の傾斜角度は、リード線ホルダ18に接近するに従って漸次大きくなる。このため、リード線ホルダ18に近いリード線接続部39に接続されているリード線40ほど、リード線ホルダ18側に大きく傾かせることができる。よって、全てのリード線40に対し、無理に折り曲げる等の必要がなくなるので、リード線40の損傷を確実に防止できる。
また、回転電機1は、コイル接続端子23,51とコイル6との接続箇所を覆う図示しない封止材の漏れを防止ししつつ、コイル6の損傷を防止でき、かつコイル6の姿勢を安定させることができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」、及び目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの促進を図る」に貢献することが可能となる。
回転電機1の大型化を防止でき、回転電機1の生産性や接続品質を向上できるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」、目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの促進を図る」、及び目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」に貢献することが可能となる。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、例えば、上述の各実施形態及び変形例では、コイル6は、アルミ合金により形成されている場合について説明した。端子収納インシュレータ21、脚部インシュレータ22、及びインシュレータカバー25は、ナイロン樹脂により形成されている場合について説明した。保護プレート24は、フェノール樹脂により形成されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、それぞれ機能を満足することを前提にさまざまな材料を用いることができる。
例えば、上述の実施形態では、例えば、上述の各実施形態及び変形例では、コイル6は、アルミ合金により形成されている場合について説明した。端子収納インシュレータ21、脚部インシュレータ22、及びインシュレータカバー25は、ナイロン樹脂により形成されている場合について説明した。保護プレート24は、フェノール樹脂により形成されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、それぞれ機能を満足することを前提にさまざまな材料を用いることができる。
例えば、端子収納インシュレータ21、脚部インシュレータ22、及びインシュレータカバー25は、樹脂でなくてもよい。絶縁性を有していればよい。
このうち、端子収納インシュレータ21は、保護プレート24と同様に耐熱性の高い材料により形成してもよい。この場合、保護プレート24を設けなくてもよい。端子収納インシュレータ21をナイロン樹脂等により形成する場合、回転電機1の製造コストを抑えることができる。
このうち、端子収納インシュレータ21は、保護プレート24と同様に耐熱性の高い材料により形成してもよい。この場合、保護プレート24を設けなくてもよい。端子収納インシュレータ21をナイロン樹脂等により形成する場合、回転電機1の製造コストを抑えることができる。
上述の実施形態では、回転電機1は、3相ブラシレス型の回転電機である場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、2相や3相以上の多相のブラシレス型の回転電機にも上述の構成を採用できる。
上述の実施形態では、コイル6はスター結線(Y結線)方式で結線されている場合について説明した。しかながらこれに限られるものではなく、端子を用いてさまざまな結線方法を採用することができる。例えばデルタ結線方式を採用できる。デルタ結線の場合、中性点結線部11を設ける必要がなくなる。
上述の実施形態では、コイル6はスター結線(Y結線)方式で結線されている場合について説明した。しかながらこれに限られるものではなく、端子を用いてさまざまな結線方法を採用することができる。例えばデルタ結線方式を採用できる。デルタ結線の場合、中性点結線部11を設ける必要がなくなる。
上述の実施形態では、端子収納インシュレータ21に対するコイル6の位置決めを行うために、内側壁21dに端末位置決め部26を一体成形した場合について説明した。そして、端末位置決め部26に端末収納凹部26aを形成し、この端末収納凹部26aに中性点側端末部6a及び外部電源側端末部6bを収納することにより、端子収納インシュレータ21に対するコイル6の位置決めを行う場合について説明した。端末収納凹部26aにコイル接続端子23,51の端子凸部71を収納することにより、端子収納インシュレータ21に対するコイル接続端子23,51の位置決めを行う場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、端末位置決め部26は、端子収納インシュレータ21に対するコイル6やコイル接続端子23,51の位置決めを行えればよい。例えば、突起を2つ設け、コイル6やコイル接続端子23,51の端子凸部71を挟み込むようにして端子収納インシュレータ21に対するコイル6の位置決めを行ってもよい。
上述の実施形態では、端末位置決め部26によって、コイル6及びコイル接続端子23,51の両者の位置決めを行う場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、端末位置決め部26によって、コイル6及びコイル接続端子23,51の少なくともいずれか一方の位置決めを行うようにしてもよい。
上述の実施形態では、端末位置決め部26は、コイル6の相数に対応するように3つ形成されている。電源接続部12のコイル接続端子23は、コイル6の相数に対応して3つ設けられている。端子収納インシュレータ21には、コイル挿通溝29が3つ形成されている。脚部インシュレータ22内には、3つの端子収納室30が形成されている。これらに対応するように、内カバー41及び外カバー42が3つ設けられている。しかしながらこれに限られるものではなく、それぞれの個数は任意に設定することができる。個数についてもコイル6の相数に対応していなくてもよい。
上述の実施形態では、端子収納インシュレータ21の内部にコイル6を引き込むために、外側壁21eにコイル挿通溝29を形成した場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、外側壁21eにコイル6を挿通できる開口部が形成されていればよい。この開口部の形状に対応してコイル保持壁31の形状を変更してもよい。コイル保持壁31の形状は、コイル挿通溝29に挿通されたコイル6を保持できる形状であればよい。
内カバー41は、コイル6が挿通される開口部を覆うように形成されていればよい。開口部を覆う形状によって、内カバー41は、コイル6の全周又は周囲の一部を覆うことになる。
内カバー41は、コイル6が挿通される開口部を覆うように形成されていればよい。開口部を覆う形状によって、内カバー41は、コイル6の全周又は周囲の一部を覆うことになる。
上述の実施形態では、インシュレータカバー25は、内カバー41と、外カバー42と、端壁43と、連結壁44と、が一体成形されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、少なくとも内カバー41があればよい。内カバー41により、端子収納インシュレータ21に対するコイル6の姿勢を安定させることができるとともに、端子収納インシュレータ21の内部からコイル挿通溝29(コイル保持壁31)を介して外部に図示しない封止材が漏れ出てしまうことを防止できる。
上述の実施形態では、インシュレータカバー25において、連結壁44は、外カバー42同士を連結する場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、連結壁44は、内カバー41同士を連結するように構成してもよい。
1…回転電機、2…ステータ、3…ロータ、4…ステータコア、4a…第1端面、5…インシュレータ、5a…ティース被覆部、5b…円筒部、5c…切除部、6…コイル、6a…中性点側端末部、6b…外部電源側端末部、7…スロット、8…コア本体部、8a…第1端面、8b…第2端面、9…ティース部、11…中性点結線部、12…電源接続部、15…中性点収納凹部、16…接続端子収納凹部、16a…底部、17…端子挿通孔、18…リード線ホルダ、20…凸部、21…端子収納インシュレータ(端子収納部)、21a…開口部、21b…底壁、21c…側壁、21d…内側壁、21e…外側壁(壁部)、21f…第1端側壁、21g…第2端側壁、21h…脚部開口部、22…脚部インシュレータ、22a…底壁、23…コイル接続端子、23a…コイル端当接部、23b…電極当接部、23c…第1溶接面、23d…第2溶接面、24…保護プレート、25…インシュレータカバー、26…端末位置決め部、26a…端末収納凹部、27…連結壁、28…段差部、29…コイル挿通溝(コイル挿通開口部)、30…端子収納室、31…コイル保持壁、31a…先端、32…平坦壁、33…仕切板、34…端子サポート、35…端子挿通孔、36…位置決め孔、37…凹部、38…外部接続端子、39…リード線接続部、39a…凹部、40…リード線、41…内カバー、41a…第1端部、41b…第2端部、41c…コイル挿通凹部、42…外カバー、42a…第1端部、42b…第2端部、42c…コイル挿通凹部、43…端壁、44…連結壁、44a…角部、51…コイル接続端子、60…抵抗溶接機、60a…主電極、60b…副電極、60b…副電極、71…端子凸部、C…回転軸線
Claims (6)
- 複数のコイルが巻回されたステータと、
前記複数のコイルの端末部に接続されるコイル接続端子と、
前記複数のコイルの端末部と前記コイル接続端子とが収納される端子収納部と、
を備え、
前記端子収納部は、
前記端子収納部の内外を連通し、前記コイルが挿通されるコイル挿通開口部が形成された壁部と、
前記壁部の内側から前記コイルの周囲の少なくとも一部及び前記コイル挿通開口部を覆う内カバーと、
を備える、
ことを特徴とする回転電機。 - 前記端子収納部は、一面に開口部を有する箱状に形成されており、
前記コイル挿通開口部は、前記端子収納部の側壁に形成され、前記側壁の前記開口部から前記端子収納部の底壁の手前に至る間に延びたコイル挿通溝を含み、
前記内カバーは、前記コイルの周囲の少なくとも一部及び前記コイル挿通溝を覆っている、
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 請求項2に記載の回転電機において、
前記側壁の外側を覆う外カバーと、
前記内カバーにおける前記端子収納部の前記開口部側の端部と前記外カバーにおける前記端子収納部の前記開口部側の端部とを接続する端壁と、
を備え、
前記内カバーと前記外カバーとにより前記側壁を挟持している、
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項3に記載の回転電機において、
前記内カバー及び前記外カバーを、前記複数のコイルの数に応じて複数有し、
前記内カバー及び前記外カバーの少なくとも何れか一方を連結する連結壁をさらに備える、
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の回転電機において、
前記端子収納部は、前記壁部の内側で、かつ前記コイル挿通開口部の周縁から突出するコイル保持壁をさらに備え、
前記内カバーは、前記コイル保持壁における突出方向の先端に配置されている、
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の回転電機において、
前記側壁の外側を覆う外カバーを備え、
前記端子収納部は、少なくとも前記側壁の外側で、かつ前記コイル挿通溝の周縁を含む周囲に平坦に形成された平坦壁を有し、
前記外カバーは、前記平坦壁に重ね合わさるように平坦に形成されている、ことを特徴とする回転電機。
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2022
- 2022-10-07 JP JP2022162191A patent/JP2024055348A/ja active Pending
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