JP6610418B2 - ロータ,回転電機およびロータの製造方法 - Google Patents

ロータ,回転電機およびロータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ロータ鉄心,磁極部,巻線を有するロータ、当該ロータを含む回転電機、ロータの製造方法に関する。
従来では、例えば下記の特許文献1において、巻線が遠心力で外側に飛び出すのを防止することを目的とする回転電機のロータに関する技術が開示されている。開示されたロータのロータ磁心は巻線用スロット,磁極ティース部,巻線保持部を含み、巻線は磁極ティース部に2ターン以上巻回されている。巻線は、複数のU字型電線を一端側から磁極ティース部を跨ぐようにして巻線用スロットに挿入し、他端側においてU字型電線の足同士を接続して構成されている。
特開2013−038862号公報
しかし、特許文献1に明確な記載は見当たらないものの、回転数が数万[rpm]あたりまでは巻線が遠心力で外側に飛び出すのを防止できると考えられる。回転数が高まるにつれて、巻線に生じる遠心力も大きくなる。具体的には、回転数がn倍(nは正の実数)になると、巻線に生じる遠心力はn2倍になる。巻線は、複数のU字型電線を一端側から磁極ティース部を跨ぐようにして巻線用スロットに挿入しているに過ぎず、磁極ティース部に巻き付けてはいない。したがって、特許文献1に記載の技術を適用しても、回転数が数万[rpm]を大きく超えると、巻線保持部への応力も大きくなる。そのため、巻線が遠心力で外側に飛び出すのを防止するのは困難であるという問題がある。
巻線保持部の剛性を高めるには、例えば巻線保持部の径方向厚みを増やすことが考えられる。しかしながら、巻線保持部の径方向厚みが増えると、漏れ磁束が大きくなって回転電機の性能が低下するという問題がある。
また、特許文献1に記載のロータ鉄心は、巻線用スロット,磁極ティース部,巻線保持部が一体に設けられている。この構成では、磁極ティース部に巻線を巻装するのが容易ではなく、巻装作業に時間と手間を要するという問題がある。
これに対して、巻線用スロットおよび磁極ティース部と、巻線保持部とを分離する構成では、真円度の確保が困難になる。真円度が低いと回転が安定しないので、回転電機の性能が低下するという問題がある。また、外径側にコイルが飛び出すのを防止するため、磁極ティース部と巻線保持部とを接合しなければならない。接合は一体に設けるよりも保持強度が低下するという問題があり、接合によって隣接する電磁鋼板の相互間で導通状態となるために渦電流による損失の増加が問題となる。
本開示はこのような点に鑑みてなしたものであり、漏れ磁束を増やすことなく、従来よりも高い回転数で回転させても巻線が遠心力で外側に飛び出すのを防止できるロータ,回転電機およびロータの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、ロータ鉄心(13a)と、磁極部(13b)と、前記磁極部に巻装される巻線(13c)とを有するロータ(13)において、前記ロータ鉄心(13a)は、本体部(13a5)と、前記本体部から径方向に延びる凸状部(13a2)と、前記磁極部との結合を行う結合部(13a3)と、周方向に隣り合う前記凸状部の先端部どうしを架橋して前記巻線を保持する巻線保持部(13a1)と、前記本体部,前記凸状部および前記巻線保持部で囲まれる穴部(13a4)とを有し、前記磁極部は、前記本体部との結合を行う被結合部(13b2)を有し、前記穴部は、前記磁極部に前記巻線が巻装された磁極コイル(13f)が収容され、かつ、前記結合部と前記被結合部とで結合されている。この構成によれば、巻線保持部によってロータの外径側(すなわち径方向の外側)に巻線が飛び出すのを防止できる。ロータ鉄心と磁極部が別体であるので、巻線を磁極部に巻装する作業が容易に行える。磁極部の被結合部はロータ鉄心の結合部に結合されるので、磁極部に働く径方向力(すなわち遠心力)を受けることで巻線保持部の負担を軽減することができる。
第2の発明は、回転電機(10)において、請求項1から6のいずれか一項に記載のロータ(13)と、前記ロータに対向して設けられるステータ(11)とを有する。この構成によれば、ロータの外径側に巻線が飛び出すのを防止する回転電機を提供できる。
第3の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のロータの製造方法であって、板材(20)を加工してロータ鉄心シート(22)と磁極シート(21)とを製作し、複数の前記ロータ鉄心シートを積層して前記ロータ鉄心を製作し、複数の前記磁極シートを積層して前記磁極部を製作し、前記磁極部に前記巻線を巻装して前記磁極コイル(13f)を製作し、前記ロータ鉄心の前記結合部(13a3)と前記磁極コイルの前記被結合部(13b2)とを結合する。この方法によれば、外径側に巻線が飛び出すのを防止するロータを製造して提供できる。
なお、「ロータ」は、永久磁石を含まず、巻線を有する。「巻線」は一本状の巻線でもよく、複数の導体線やコイル等を電気的に接続して一本状にしたものでもよい。「巻装」は巻いて装うことを意味し、巻き回す意味の「巻回」と同義の巻き付けである。「架橋」は、周縁に沿って架け渡して、連結や連絡する意味を含む。「回転電機」は、シャフトを有する機器であれば任意であり、例えば発電機,電動機,電動発電機等が該当する。発電機には電動発電機が発電機として作動する場合を含み、電動機には電動発電機が電動機として作動する場合を含む。
回転電機の構成例を模式的に示す断面図である。 図1に示すII線から見たロータの第1構成例を示す平面図である。 図1に示すIII−III線から見たロータの第1構成例を示す断面図である。 ロータの製造方法を示すフローチャート図である。 板材の加工例を示す模式図である。 磁極部の第1構成例を示す斜視図である。 磁極コイルの第1構成例を示す斜視図である。 磁極部に対する巻線の巻装例を示す模式図である。 磁極コイルをロータ鉄心に収容して結合する過程を示す斜視図である。 磁極部の第1構成例を含むロータの一部を拡大して示す断面図である。 ロータの第1構成例における磁束の流れを示す断面図である。 図1に示すIII−III線から見たロータの第2構成例を示す断面図である。 磁極部の第2構成例を示す斜視図である。 磁極コイルの第2構成例を示す斜視図である。 図1に示すIII−III線から見たロータの第3構成例を示す断面図である。 磁極部の第3構成例を示す斜視図である。 磁極部の第4構成例を含むロータの一部を拡大して示す断面図である。 磁極部の第5構成例を含むロータの一部を拡大して示す断面図である。 磁極部の第6構成例を含むロータの一部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。結合には固定を含む。部材間の固定方法は任意であり、例えばボルト,ネジ,ピン等の締結部材を用いる締結や、母材を溶かして溶接等を行う接合などが該当する。「外径側」は径方向における外側や外周側を意味し、「内径側」は径方向における内側や内周側を意味する。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は図1〜図11を参照しながら説明する。図1に示す回転電機10は、インナーロータ型であって、ステータ11,ロータ13,軸受14,シャフト15などをフレーム12内に有する。シャフト15は、「回転軸」に相当する動力伝達部材である。
筐体やハウジングなどに相当するフレーム12は、ステータ11,ロータ13,軸受14,シャフト15などを収容できれば、形状や物質等を任意に設定してよい。このフレーム12は、少なくともステータ11を支持して固定するとともに、軸受14を介してシャフト15を回転自在に支持する。本形態のフレーム12は、非磁性体のフレーム部材12a,12bなどを含む。フレーム部材12a,12bは一体に設けてもよく、個別に形成した後に固定部材を用いて固定してもよい。
「電機子」や「固定子」などに相当するステータ11は、多相巻線11aやステータ鉄心11bなどを含む。ステータ鉄心11bは「電機子鉄心」や「ステータコア」などとも呼ばれ、図示を省略した複数のスロットを含む。各スロットは、多相巻線11aを収容するためにステータ鉄心11bに設けられた空間部位である。多相巻線11aは、一本状の巻線でもよく、複数の導体線やコイル等を接続して一本状にしたものでもよい。多相巻線11aの相数は、三相以上であれば問わない。ステータ鉄心11bは軟磁性体であれば任意に構成してよく、本形態の構成例については後述する。
「回転子」に相当するロータ13は、ステータ鉄心11bに対向して設けられるとともに、シャフト15に直接的または間接的に固定される。すなわち、ロータ13とシャフト15は一体的に回転する。ロータ13の構成例については後述する。ロータ13とステータ11との間には、ギャップGが設けられる。ギャップGは、ロータ13とステータ11との間で磁束が流れる範囲において任意の数値を設定してよい。
図1に示すロータ13は、ロータ鉄心13a,磁極部13b,巻線13c,高熱伝導材料13d,貫通穴13eなどを有する。ロータ鉄心13aは、軟磁性体であれば任意に構成してよく、本形態では後述するように積層体を用いる。磁極部13bは、巻線13cを巻装する部材であるとともに、巻線13cへの通電に伴って励磁される部材でもある。巻線13cは、多相巻線11aと同様の巻線である。接続点を減らして、機械的強度を確保するため、巻線13cを一本状の巻線を用いるのが良い。貫通穴13eはシャフト15を通す穴である。
高熱伝導材料13dは、例えば高分子材料または高分子材料に絶縁性のフィラーを配合したものを適用する。高分子材料は、巻装された巻線13cの隙間も埋めるので熱伝導性と絶縁性を兼ねる材料が望ましく、例えばポリフェニレンサルフィド(Poly Phenylene Sulfideであり、PPSと略称される)やエポキシ樹脂などが該当する。絶縁性のフィラーは、例えば窒化アルミニウム,窒化ホウ素,アルミナなどが該当する。
図1において、ロータ鉄心13aの積厚L2は、巻線13cが巻装された磁極部13bの軸方向長さL1よりも長い。ロータ鉄心13aに含まれる巻線保持部の剛性が高められるので、高速回転時に生じる巻線13cの遠心力に抗する保持力も高まる。
図2,図3には、周方向に沿って設けられる8つの磁極部13bを有するロータ13の第1構成例を示す。ただし見易くするため、図2では高熱伝導材料13dの図示を省略し、図3では巻線13cの図示を省略している。
図2,図3に示すロータ鉄心13aは、本体部13a5を基体として、巻線保持部13a1,凸状部13a2,結合部13a3,穴部13a4などを有する。凸状部13a2は、本体部13a5から径方向に延びる部位であって、磁束の通路になる。結合部13a3は、本体部13a5に設けられる凹状部位であって、磁極部13b(具体的には図6に示す凸状部位の被結合部13b2)との結合を行う。巻線保持部13a1は、周方向に隣り合う凸状部13a2の先端部どうしを架橋する部位であって、ロータ13の回転時に巻線13cを保持する。穴部13a4は、本体部13a5,凸状部13a2および巻線保持部13a1で囲まれる部位である。穴部13a4は、磁極部13bに巻線13cが巻装された磁極コイルが収容されるとともに、隙間が高熱伝導材料13dで充填される。
次に図4〜図9を参照しながら、上述したロータ13の製造方法について説明する。図4のステップS10では、板材を加工してロータ鉄心シートと磁極シートとを製作する。例えば図5に示すように、1枚の板材20を加工して、1つのロータ鉄心シート22と、8つの磁極シート21とを製作する。板材20は、例えば電磁鋼板などのような軟磁性材である。加工は、磁極シート21とロータ鉄心シート22を製作できれば任意であり、例えば打ち抜き加工,レーザー加工,ウォータージェット加工などが該当する。板材20の加工は、ロータ鉄心13aや磁極部13bの積層に必要な枚数について行う。
なお図5は模式図であるが、区別し易くするために、積層体の材料として用いる部位をハッチングしている。磁極シート21は、ロータ鉄心シート22の穴部相当部位22aを加工して製作するので、加工後に利用されない部位を抑制できる。穴部相当部位22aは、図3に示す穴部13a4に相当する部位である。
図4のステップS11では、複数のロータ鉄心シート22を積層してロータ鉄心13aを製作する。製作されたロータ鉄心13aは、例えば図9に一部を示す。
図4のステップS12では、複数の磁極シート21を積層して磁極部13bを製作する。例えば図6に示すように、積層方向を軸方向に合わせて、複数の磁極シート21を積層して磁極部13bを製作する。
図4のステップS13では、磁極部13bに巻線13cを巻装して磁極コイル13fを製作する。例えば図7に示すように、磁極部13bに巻線13cを巻装して磁極コイル13fを製作する。巻線13cは、ロータ13の回転時に磁極部13bに保持されるようにするため、可能な限りにおいて磁極部13bへの巻装力(すなわち巻き付ける力)を強く設定すると良い。一本状の巻線13cは、8つの磁極部13bに対して、図8に矢印D1または矢印D2で示すように巻き方向をすべて同一とするのが良い。図8には1本の巻線13cを用いて磁極部13bに巻装する例を示すが、2本以上で目的とする磁束やトルク等が得られる複数本の巻線13cを用いて磁極部13bに巻装してもよい。
図4のステップS14では、ロータ鉄心13aと磁極コイル13fとを結合して固定する。例えば図9に示すロータ鉄心13aの穴部13a4に対して、磁極コイル13fを矢印D3のように移動させて収容する。この収容とともに、ロータ鉄心13aの結合部13a3と磁極部13bの被結合部13b2を結合して固定する。
図示を省略したが、磁極コイル13fが収容された穴部13a4の隙間には、高熱伝導材料13dを充填する。ロータ13の回転時における抵抗を少なくするために、高熱伝導材料13dは凸状部13a2の表面と同一面になるように充填するのが良い。
製造されたロータ13について、1極分の磁極部13bを含む断面図を図10に示す。結合部13a3と被結合部13b2にかかる幅Wや接触面積は、ロータ13の回転時に磁極部13bに生じる遠心力に抗するため、広く確保するのが望ましい。
図1に示す回転電機10に含まれるロータ13に対して、巻線13cに電流を流したときに生じる磁束φを図11に示す。図11に太線矢印で示す磁束φは、磁極部13bでステータ11に向かって流れ、凸状部13a2でステータ11から流れる。図示を省略するが、巻線13cに電流を図11と逆方向に流す場合は、磁極部13bでステータ11から流れ、凸状部13a2でステータ11に向かって流れる。
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各作用効果を得ることができる。
(1)図1に示すロータ13は、ロータ鉄心13a,磁極部13b,巻線13cなどを有する。図2,図3に示すロータ鉄心13aは、本体部13a5と、本体部13a5から径方向に延びる凸状部13a2と、磁極部13bとの結合を行う結合部13a3と、周方向に隣り合う凸状部13a2の先端部どうしを架橋して巻線13cを保持する巻線保持部13a1と、本体部13a5,凸状部13a2および巻線保持部13a1で囲まれる穴部13a4とを有する。図6に示す磁極部13bは、本体部13a5との結合を行う被結合部13b2を有する。図10に示す穴部13a4は、磁極部13bに巻線13cが巻装された磁極コイル13fが収容され、かつ、結合部13a3と被結合部13b2とで結合されている。この構成によれば、巻線13cは磁極部13bに巻装されているので、巻線保持部13a1によってロータ13の外径側に巻線13cが飛び出すのを従来よりも防止できる。ロータ鉄心13aと磁極部13bが別体であるので、巻線13cを磁極部13bに巻装する作業が容易に行える。磁極部13bとロータ鉄心13aとが結合して固定されるので、磁極部13bに働く径方向力(すなわち遠心力)を受けることで巻線保持部13a1の負担を軽減することができる。したがって、巻線保持部13a1に加わる負荷が減るので、例えば5万〜数十万[rpm]のように回転数を大幅に増やすことができる。
また、磁極部13bに巻線13cを巻装してから、ロータ鉄心13aに結合すればよいので、巻線13cの巻装作業が容易になる。巻線保持部13a1は径方向厚みを増やす必要がないので、漏れ磁束を抑制して回転電機10の性能が低下するのを防止できる。ロータ鉄心13aは、巻線保持部13a1,凸状部13a2および本体部13a5が一体に設けられるので、真円度を確保して回転電機10の性能が低下するのを防止できる。板材20を加工すればよく、接合を行う必要がないので、渦電流による損失も防止できる。
(2)図1に示すように、ロータ鉄心13aの積厚L2は、巻線13cが巻装された磁極部13bの軸方向長さL1よりも長い。この構成によれば、巻線保持部13a1の剛性が高められるので、ロータ13の外径側に巻線13cが飛び出すのをより確実に防止できる。
(3)ロータ鉄心13aは、図5に示す所要の形状に加工された板材20を積層した積層体である。図6に示す磁極部13bは、図4に示す穴部13a4に相当する部位の板材20を加工して得られたものを積層した積層体である。この構成によれば、材料となる板材20を有効に利用することができ、歩留まりを向上させることもできる。
(4)図8に示す巻線13cは、磁極部13bに巻装する巻き方向をすべて同一とする。この構成によれば、ロータ鉄心13aに磁極部13bを結合する前に、あらかじめ連続的に巻線13cを磁極部13bに巻装することができる。接続点が減るので、機械的強度を確保するとともに、電気的接続の信頼性を高めることができる。
(5)図8,図9に示す穴部13a4は、磁極コイル13fが収容されるとともに、隙間が高熱伝導材料13dで充填されている。この構成によれば、高熱伝導材料13dを充填するための枠に専用の部材を必要とせず、巻線13cの冷却性能が向上する。
(7)図1に示す回転電機10は、ロータ13と、ロータ13に対向して設けられるステータ11とを有する。この構成によれば、ロータ13の外径側に巻線13cが飛び出すのを従来よりも防止できる回転電機10を提供できる。
(8)図4に示すロータ13の製造方法において、板材20を加工してロータ鉄心シート22と磁極シート21とを製作し、複数のロータ鉄心シート22を積層してロータ鉄心13aを製作し、複数の磁極シート21を積層して磁極部13bを製作し、磁極部13bに巻線13cを巻装して磁極コイル13fを製作し、ロータ鉄心13aの結合部13a3と磁極コイル13fの被結合部13b2とを結合することによってロータ13を製造する。この構成によれば、磁極部13bに巻線13cを巻装してから、ロータ鉄心13aに結合すればよいので、巻線13cの巻装作業が容易になる。また、外径側に巻線13cが飛び出すのを従来よりも防止できるロータ13を製造して提供できる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は図12〜図14を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1と相違する点を説明する。
図12に示す第2構成例のロータ13は、図3に示す第1構成例のロータ13に代わる。第2構成例のロータ13が第1構成例と相違するのは、磁極部13bの構成である。当該磁極部13bの第2構成例を図13に示す。第2構成例の磁極部13bに巻線13cを巻装した磁極コイル13fを図14に示す。
図13に示す磁極部13bは、第1構成例と同様の磁極本体13b1と被結合部13b2を有するとともに、鍔部位13b3を有する。鍔部位13b3は、被結合部13b2とは反対側の端部から周方向の両側に延びる部位である。鍔部位13b3は、ロータ13の回転時において、巻線保持部13a1とともに巻線13cを保持する。
鍔部位13b3の径方向厚みは、漏れ磁束と剛性を考慮して適切に設定する。漏れ磁束を少なく抑えるには薄いほうがよい。ロータ13の最高回転数で生じる巻線13cに生じる遠心力に対しては、巻線保持部13a1とともに抗するために厚いほうがよい。したがって、回転電機10の性能に影響しない漏れ磁束の範囲内であって、巻線保持部13a1とともに抗する剛性を有する径方向厚みを設定するとよい。
上述した実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができるとともに、次の作用効果を得ることができる。
(6)図12,図13に示す磁極部13bは、被結合部13b2とは反対側の端部から周方向に延びる鍔部位13b3を有する。鍔部位13b3は、巻線保持部13a1とともに巻線13cを保持する。この構成によれば、鍔部位13b3は巻線保持部13a1とともに巻線13cを保持するので、ロータ13の外径側に巻線13cが飛び出すのをさらに確実に防止できる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は図15,図16を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1,2と相違する点を説明する。
図15に示す第3構成例のロータ13は、図3に示す第1構成例のロータ13に代わる。第3構成例のロータ13が第1構成例と相違するのは、ロータ鉄心13aと磁極部13bの構成である。
図15に示すロータ鉄心13aは、本体部13a5を基体として、巻線保持部13a1,凸状部13a2,穴部13a4,結合部13a6などを有する。図3に示すロータ鉄心13aは凹状の結合部13a3を有するのに対して、図15に示すロータ鉄心13aは凸状の結合部13a6を有する点が相違する。
図16に示す磁極部13bは、磁極本体13b1と被結合部13b4を有する。被結合部13b4は、凸状である被結合部13b2に対して、凹状である。すなわち被結合部13b4は、上述した結合部13a6と結合する形状で設けられる。
上述した実施の形態3によれば、ロータ鉄心13aの結合部および磁極部13bの被結合部にかかる形状が相違するに過ぎない。結合部13a3を結合部13a6に読み替え、被結合部13b2を被結合部13b4に読み替えて、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
図示を省略するが、図6に示す磁極部13bに対する図13に示す磁極部13bと同様にして、図16に示す磁極部13bについて周方向の両側に延びる鍔部位13b3を設ける構成としてもよい。この構成によれば、実施の形態2と同様の作用効果が得られる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜3に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態1〜3では、図3,図10,図12,図15に示すように、巻線保持部13a1と磁極本体13b1とが接する接触面を平面で構成した。この形態に代えて、図17に示すように、巻線保持部13a1の接触面13asと、磁極本体13b1の接触面13bsを曲面で構成してもよい。図17では巻線13cの図示を省略している。図示を省略するが、平面や曲面に限らず、接触面が凹凸状となる凹凸面で構成してもよい。要するに、ステータ11,巻線保持部13a1,磁極部13bを通じて、図11に示す磁束φが流れるように接触面を構成すればよい。接触面の形状が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜3では、図3,図10,図12,図15に示すように、磁極部13bにかかる周方向の側面を平行に構成した。この形態に代えて、図18に示すように、磁極部13bにかかる周方向の側面を傾斜面13biで構成してもよい。傾斜面13biは、ロータ13の中心から放射状に形成し得る放射面と交差する面であり、周方向に広がる。傾斜面13biは、図示する平面でもよく、曲面でもよく、階段状の凹凸面でもよい。ロータ13の回転時には傾斜面13biが磁極部13bに巻装される巻線13cの一部を保持するので、巻線保持部13a1の負担を軽減することができる。したがって、巻線保持部13a1に加わる負荷が減るので、回転数を大幅に増やすことができる。
上述した実施の形態1〜3では、図3,図10,図12,図15に示すように、磁極部13bの被結合部13b2,13b4にかかる断面形状が台形状となるように構成した。この形態に代えて、断面形状を他の形状で構成してもよい。例えば図19において、実線で示すように逆T字形状で構成してもよく、二点鎖線で示すように楕円形状で構成してもよい。図示を省略するが、三角形状以上の多角形状や、円形状などで構成してもよい。ロータ鉄心13aの結合部13a3は、被結合部13b2,13b4と結合する形状で構成する。要するに、磁極部13bとロータ鉄心13aが結合できる形状であれば、どのような形状で構成してもよい。上述したように、結合部13a3と被結合部13b2にかかる幅Wや接触面積は、広く確保するのが望ましい。被結合部13b2,13b4の断面形状が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3と同様の作用効果が得られる。
なお、図17〜図19に示す磁極部13bは、実施の形態2と同様に、二点鎖線で示す鍔部位13b3を有する構成としてもよい。この構成によれば、実施の形態2と同様の作用効果が得られる。鍔部位13b3は、二点鎖線で図示する位置以外であって、磁極部13bの外径側と被結合部13b2,13b4との間に一以上を設けてもよい。図示を省略するが、実施の形態3と同様に、結合部13a3を図15に示す結合部13a6に変え、被結合部13b2を図16に示す被結合部13b4に変える構成としてもよい。この構成によれば、実施の形態3と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜3では、図2,図3,図11,図12,図15に示すように、ロータ13に設ける磁極部13bの数を8(つまり16極)に設定する構成とした。この形態に代えて、回転電機10の仕様などに応じて、磁極部13bの数を8以外の任意値で設定してもよい。磁極部13bの数が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態1〜3では、図2,図3,図9,図11,図12,図15に示すように、ロータ鉄心13aの結合部13a3,13a6と磁極部13bの被結合部13b2,13b4とを結合する構成とした。この形態に代えて、結合に加えて、さらに図1に示す軸方向の端面で接合したり、図1に二点鎖線で示す端板16を設けたりしてもよい。ロータ鉄心13aと磁極部13bの固定が高められるので、巻線保持部13a1に加わる負荷を減らして、回転数を大幅に増やすことができる。
上述した実施の形態1〜3では、インナーロータ型の回転電機10に適用する構成とした。この形態に代えて、アウターロータ型の回転電機に適用する構成としてもよい。ステータ11とロータ13の配置が相違するに過ぎず、外径側と内径側とを読み替えることで実施の形態1〜3と同様の作用効果が得られる。
10 回転電機
11 ステータ
13 ロータ
13a ロータ鉄心
13a1 巻線保持部
13a3,13a6 結合部
13a5 本体部
13b 磁極部
13b2,13b4 被結合部
13c 巻線

Claims (8)

  1. ロータ鉄心(13a)と、磁極部(13b)と、前記磁極部に巻装される巻線(13c)とを有するロータ(13)において、
    前記ロータ鉄心(13a)は、本体部(13a5)と、前記本体部から径方向に延びる凸状部(13a2)と、前記磁極部との結合を行う結合部(13a3)と、周方向に隣り合う前記凸状部の先端部どうしを架橋して前記巻線を保持する巻線保持部(13a1)と、前記本体部,前記凸状部および前記巻線保持部で囲まれる穴部(13a4)とを有し、
    前記磁極部は、前記本体部との結合を行う被結合部(13b2)を有し、
    前記穴部は、前記磁極部に前記巻線が巻装された磁極コイル(13f)が収容され、かつ、前記結合部と前記被結合部とで結合されているロータ。
  2. 前記ロータ鉄心の積厚(L2)は、前記巻線が巻装された前記磁極部の軸方向長さ(L1)よりも長い請求項1に記載のロータ。
  3. 前記ロータ鉄心と前記磁極部は、それぞれ所要の形状をなす板材(20)を積層した積層体であって、
    前記磁極部に相当する前記板材は、前記穴部に相当する部位(22a)の前記板材を加工して得られたものである請求項1または2に記載のロータ。
  4. 前記巻線を前記磁極部に巻装する巻き方向はすべて同一とする請求項1から3のいずれか一項に記載のロータ。
  5. 前記穴部は、前記磁極コイルが収容されるとともに、隙間が高熱伝導材料(13d)で充填されている請求項1から4のいずれか一項に記載のロータ。
  6. 前記磁極部は、前記被結合部とは反対側の端部から周方向に延びる鍔部位(13b3)を有し、
    前記鍔部位は、前記巻線保持部とともに前記巻線を保持する請求項1から5のいずれか一項に記載のロータ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のロータ(13)と、
    前記ロータに対向して設けられるステータ(11)とを有する回転電機(10)。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載のロータの製造方法であって、
    板材(20)を加工してロータ鉄心シート(22)と磁極シート(21)とを製作し、
    複数の前記ロータ鉄心シートを積層して前記ロータ鉄心を製作し、
    複数の前記磁極シートを積層して前記磁極部を製作し、
    前記磁極部に前記巻線を巻装して前記磁極コイル(13f)を製作し、
    前記ロータ鉄心の前記結合部(13a3)と前記磁極コイルの前記被結合部(13b2)とを結合するロータの製造方法。
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