JP2010288424A - 回転電機の固定子及び回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定子コアを構成する金属板の剥離が抑えられた回転電機の固定子及び回転電機を提供すること。
【解決手段】本発明の請求項1に記載の回転電機の固定子は、分割コア32を周方向に配設して形成される固定子コア30と、固定子巻線4と、を備えた回転電機1の固定子3において、分割コア32は、コアバックを形成するコアバック部321と、ティースを形成するティース部320と、を備えるように、複数の金属板322,323を積層してなり、積層した金属板のうち少なくとも一方の表面を形成する表面金属板322は、その内部に位置する少なくとも一枚の内部金属板323に、固定子コア30を形成したときにひずみ応力の集中するコアバック部321の部分で固定されていることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、回転電機の固定子及び回転電機に関する。
近年、電動機及び発電機として使用される回転電機において、小型高出力及び品質の向上が求められている。
例えば、車両に搭載される回転電機においては、車両のエンジンルームで回転電機を搭載するためのスペースが小さくなってきている一方で、車両負荷の増大による発電出力の向上が求められている。また、信頼性の向上も求められている。
特許文献1には、周方向に分割された固定子コアを円環状に配置し、その外周に円筒状のケースを嵌めて固定する構造が開示されている。そして、この特許文献1には、円環状に配置された分割コアの外周に円筒状ケースをはめ込む方法として、焼きバメと呼ばれる方法を開示している。この焼きバメ工程では、円環状コアの外周寸法に比べて小さな内周寸法の円筒状ケースを用意し、この円筒状ケースを加熱して内周寸法を拡径した状態で円筒状ケース内に円環状コアを挿入する。焼きバメ後の円環状コアと円筒状ケースとは、その寸法差により生じる応力によって固定される。
焼きバメにより固定された円環状コアは、円筒状ケースにより、縮径する方向に応力が付与されている。この応力により、円環状コアを構成する分割コアには、隣接する分割コア同士が押し合っている。
そして、固定子コア(及び分割コア)は、金属板(金属薄板)を積層して形成している。このような積層構造の分割コアにおいて、隣接する分割コア同士が押し合うと、分割コアに隣接する分割コアから応力が付与され、歪み応力が集中して、座屈や金属板の浮き上がり(剥離)を生じるおそれがあった。具体的には、図21に示したように、軸方向の端面に位置する金属板の周方向の端部が浮き上がりを生じたり、図22に示したように表面に位置する金属板の周方向の中央部が浮き上がりを生じる。金属板の座屈や剥離には、このような問題が生じると、磁気特性の低下、トルク性能が低下する。また浮き上がった金属板が車両の振動等で脱落すると、脱落した金属板が回転電機を破損する。
特開2002−51485号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、回転電機の固定子において、固定子コアを構成する金属板の剥離が抑えられた回転電機の固定子及び回転電機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者は検討を重ねた結果、固定子コアを構成する金属板のうち、最も剥離を生じやすい表面に位置する金属板を少なくとも固定することで上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明の請求項1に記載の回転電機の固定子は、分割コアを周方向に配設して形成され、筒状のコアバックと、コアバックから径方向に突出し、先端面が回転子の周面と径方向に対向する複数のティースとを有する固定子コアと、複数のティースによって区画されるスロットに組み付けられる固定子巻線と、を備えた回転電機の固定子において、分割コアは、コアバックを形成するコアバック部と、ティースを形成するティース部と、を備えるように、複数の金属板を積層してなり、積層した金属板のうち少なくとも一方の表面を形成する表面金属板は、その内部に位置する少なくとも一枚の内部金属板に、固定子コアを形成したときにひずみ応力の集中するコアバック部の部分で固定されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の回転電機の固定子は、固定子コアを構成する分割コアが金属板を積層してなり、積層した金属板のうち表面金属板が少なくとも一枚の内部金属板に固定されている。このような構成により、分割コアを組み合わせて固定子コアを形成したときにコアバック部にひずみ応力が集中しても、表面金属板が内部金属板に固定されていることから、剥離しなくなっている。すなわち、本発明の回転電機の固定子は、分割コアを形成する金属板の剥離が抑えられたことで、金属板が剥離することにより生じる回転電機の不具合の発生が抑えられる効果を発揮する。
請求項2に記載の本発明の回転電機の固定子は、コアバック部のひずみ応力の集中する部分は、コアバック部の周縁部であることを特徴とする。コアバック部の周縁部にひずみ応力が集中して金属板が剥離を生じようとしても、この部分で表面金属板が内部金属板に固定されており、金属板の剥離が生じなくなる。
請求項3に記載の本発明の回転電機の固定子は、コアバック部のひずみ応力の集中する部分は、コアバック部の周方向及び径方向での端部近傍であることを特徴とする。コアバック部の周縁部にひずみ応力が集中して金属板が剥離を生じようとしても、この部分で表面金属板が内部金属板に固定されており、金属板の剥離が生じなくなる。
請求項4に記載の本発明の回転電機の固定子は、表面金属板と内部金属板との合計の厚さは、分割コアの厚さの10%以下であることを特徴とする。本発明において、表面金属板が固定された内部金属板の厚さが厚いほど、表面金属板の剥離を抑えることができる。そして、分割コアのそれぞれに加わる応力により表面金属板に加わるひずみ応力の大きさが変化するため、表面金属板を内部金属板に固定する固定力(接合力)の大きさは、特に限定されるものではなく、表面金属板の剥離が生じないだけの固定力で固定することが好ましい。そして、表面金属板と内部金属板との固定力は、一体に固定された金属板の厚さにより決定することができ、表面金属板が固定される内部金属板との厚さが10%程度で表面金属板の剥離を抑えることができる。
請求項5に記載の本発明の回転電機の固定子は、表面金属板と内部金属板とが、カシメで固定されていることを特徴とする。カシメにより表面金属板と内部金属板とを、高い固定力で固定することができる。
請求項6に記載の本発明の回転電機の固定子は、表面金属板と内部金属板とが、溶接で固定されていることを特徴とする。カシメにより表面金属板と内部金属板とを、高い固定力で固定(溶接)することができる。
請求項7に記載の本発明の回転電機の固定子は、固定子コアが、径方向内方に向かってティースが突出していることを特徴とする。すなわち、コアバック部が径方向外方に位置する回転電機の固定子において、本発明はその効果をより発揮する。
請求項8に記載の本発明の回転電機の固定子は、固定子コアが、外筒に嵌入されていることを特徴とする。すなわち、外筒によりコアバック部に応力が付与された回転電機の固定子において、本発明はその効果をより発揮する。
請求項9に記載の本発明の回転電機の固定子は、外筒が、固定子コアを焼きバメしていることを特徴とする。すなわち、焼きバメにより外筒が分割コアのコアバック部に応力が付与された回転電機の固定子において、本発明はその効果をより発揮する。
請求項10に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜9のいずれかに記載の回転電機の固定子を用いてなることを特徴とする。上記したように、本発明の回転電機の固定子は、分割コアを形成する金属板の剥離が抑えられたことで、金属板が剥離することにより生じる回転電機の不具合の発生が抑えられる効果を発揮するものであり、この回転電機の固定子を用いてなる本発明の回転電機は、分割コアを構成する金属板の剥離による性能の低下や損傷が抑えられる効果を発揮する。
第一実施形態の回転電機の構成を示した断面図である。 第一実施形態の回転電機の固定子を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子コアを構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子コアを構成する分割コアを示した図である。 第一実施形態の回転電機の分割コアの端面を示した図である。 第一実施形態の回転電機の分割コアの側面を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線を構成する各相巻線の構成を示す断面図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線の結線を示した図である。 第一実施形態の回転電機の巻線集積体を示した図である。 第一実施形態の回転電機の巻線集積体を巻回した巻回体を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線を固定子コアに組み付けてなる組み付け体を示した図である。 第一実施形態の回転電機の外筒を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子コアに加わる応力を示した図である。 第二実施形態の回転電機の分割コアの端面を示した図である。 第三実施形態の回転電機の分割コアの端面を示した図である。 第四実施形態の回転電機の分割コアの端面を示した図である。 第四実施形態の回転電機の分割コアの側面を示した図である。 第五実施形態の回転電機の分割コアの端面を示した図である。 第一変形形態の回転電機の固定子コアを構成する分割コアを示した図である。 第一変形形態の回転電機の固定子コアを示した図である。 従来の回転電機の固定子の金属板の浮き上がりを示した図である。 従来の回転電機の固定子の金属板の浮き上がりを示した図である。
以下に本発明の回転電機の固定子及び回転電機を、実施の形態を用いてより具体的に説明する。
(第一実施形態)
本実施形態の回転電機の構成を図1に示した。本実施形態の回転電機1は、略有底筒状の一対のハウジング部材100,101とが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け110,111を介して回転自在に支承される回転軸20に固定された回転子2と、ハウジング10の内部で回転子2を包囲する位置でハウジング10に固定された固定子3と、を備えている。
回転子2は、永久磁石により周方向に交互に異なる磁極を、固定子3の内周側と向き合う外周側に複数形成している。回転子2の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。本実施形態においては、8極(N極:4、S極:4)の回転子が用いられている。
固定子3は、図2に示したように、固定子コア30と、複数の各相巻線から形成される三相の固定子巻線4と、固定子コア30に外挿された外筒5と、を備えた構成を有している。
固定子コア30は、図3に示したように、内周に複数のスロット31が形成された円環状を有している。複数のスロット31は、その深さ方向が径方向と一致するように形成されている。固定子コア30に形成されたスロット31の数は、回転子2の磁極数に対し、固定子巻線4の一相あたり2個の割合で形成されている。すなわち、8×3×2=48個のスロット31が形成されている。
固定子コア30は、図4に示した形状の分割コア32を24個、周方向に配設して形成されている。分割コア32は、ひとつのスロット31を区画するとともに、周方向で隣接する分割コア32との間でひとつのスロットを区画する形状(径方向内方に伸びるティース部320と、ティース部320が形成されるコアバック部321)に形成されている。
固定子コア30(を構成する分割コア32)は、0.3mmの厚さの鋼板(ケイ素鋼板)410枚を積層させて形成されている。なお、積層された鋼板の間には、絶縁薄膜が配置されている。なお、固定子コア30は、この鋼板の積層体からだけでなく、従来公知の電磁鋼板等の金属板及び絶縁薄膜を用いて形成してもよい。
分割コア32を、上面図として図5で、側面図として図6で示した。分割コア32は、図5〜6に示したように、積層した厚さ方向(固定子コアの軸方向)の全長に渡ってカシメによりそれぞれが接合されている。このカシメにより、積層した鋼板が一体に固定され、分割コア32を形成できる。カシメは、コアバック部321の内径側の周縁部であって、二つのティース部320,320に挟まれた部分に加工が施されている。さらに、カシメは、加工治具が固定子コアの径方向にのびた状態で加工されている。
また、分割コア32は、積層した厚さ方向(固定子コアの軸方向)の端面を区画する表面鋼板322,322と、表面鋼板320の隣接する内部に位置する少なくとも一枚の内部鋼板323,323と、を備えている。なお、そして、表面鋼板322と内部鋼板323のそれぞれは、積層した厚さ方向でカシメられている。このカシメは、図5に示したように、コアバック部321の径方向および周方向の周縁部(外径側の両端部)に加工が施されている。さらに、カシメは、加工治具が固定子コアの周方向にのびた状態で加工されている。
なお、積層した鋼板のうち、内部鋼板323,323とに挟まれた鋼板同士は、二つのティース部320,320に挟まれた部分に施された加工によってのみ接合されている。つまり、隣接する内部鋼板323とは外径側の両端部で固定されていない。
また、本実施形態においては、カシメられた表面鋼板322と内部鋼板323の合計の厚さは、分割コア32の全体の厚さの10%であった。すなわち、図6に示したように、両端面から10%の鋼板がそれぞれ周縁部で固定され、内部鋼板323,323とに挟まれた残りの80%の鋼板は周縁部で固定されていない。
固定子巻線4は、複数の巻線40を所定の巻回方法で巻回してなる。固定子巻線4を構成する巻線40は、図7(A)に示したように、銅製の導体41と、導体41の外周を覆い導体41を絶縁する内層420及び外層421からなる絶縁皮膜42とから形成されている。内層420及び外層421を合わせた絶縁皮膜42の厚みは、100μm〜200μmの間に設定されている。このように、内層420及び外層421からなる絶縁皮膜42の厚みが厚いので、巻線40同士を絶縁するために巻線40同士の間に絶縁紙等を挟み込んで絶縁する必要がなくなっているが、線材同士を絶縁するためにあるいは固定子コア30との間に絶縁紙を配してもよい。
外層421はナイロン等の絶縁材、内層420は外層よりもガラス転移温度の高い熱可塑性樹脂またはポリアミドイミド等の絶縁材で形成されている。これにより、回転電機に発生する熱により外層421は内層420よりも早く軟化するので、同じスロット31に設置されている巻線40同士が外層421同士で熱接着する。その結果、同じスロット31に設置されている複数の巻線40が一体化し巻線40同士が剛体化するので、スロット31内の線巻線40の機械的強度が向上する。また、過剰な振動が発生しても、内層420と導体41の接着箇所よりも内層420と外層421との接着箇所が先に剥離するので、内層420と導体41との接着を維持し絶縁を確保できる。
さらに、固定子巻線4の巻線40は、図7(B)に示したように、内層420及び外層421からなる絶縁皮膜42の外周をエポキシ樹脂等からなる融着材43で被覆してもよい。これにより、回転電機に発生する熱により融着材43は絶縁皮膜42よりも早く溶融するので、同じスロット31に設置されている複数の巻線40同士が融着材43同士により熱接着する。その結果、同じスロット31に設置されている複数の巻線40が一体化し巻線40同士が剛体化することで、スロット31の巻線40の機械的強度が向上する。
固定子巻線4を構成する巻線40の絶縁皮膜42には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)よりなる皮膜を用いてもよい。
固定子巻線4は、図8に示したように、それぞれ二本の三相巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)により形成されている。
そして、固定子巻線4は、所定の波形形状に成形した12本の巻線40を所定の状態に積み重ねて帯状に形成した巻線集積体46(図9)を渦巻き状に巻き付けることにより円筒状に形成されている(図10)。なお、本実施形態では、巻線集積体46が6周巻き付けられている。
固定子巻線4は、固定子コア30に形成されたスロット31に収容される直線状のスロット収容部44と、隣り合ったスロット収容部44同士を接続するターン部45と、を備えている。スロット収容部44は、所定のスロット数(本実施形態では3相×2個=6個)ごとのスロット31に収容されている。ターン部45は、固定子コア30の軸方向の端面から突出して形成されている。
そして、固定子巻線4は、複数の巻線40を一方の端部が固定子コア30の軸方向の端面から突出した状態で、周方向に沿って波状に巻装して形成されている。固定子巻線4の巻線40は、径方向外方から径方向内方に向かって巻装されている。最内周面側で巻線40の端部が固定子巻線4の端面から突出している。
なお、固定子巻線4の巻線40の巻回方法は、特に限定されるものではなく、固定子巻線4の1相は、周方向に沿って波状でありかつ異なる巻装方向に巻装された2本の巻線を巻装方向が反転する折り返し部で接続された構成としてもよい。
固定子巻線4を固定子コア30を組み付けてなる組み付け体33を、斜視図で図11に示した。この組み付け体33の外周に焼きバメする外筒5を斜視図で図12に示した。
組み付け体33の外周には軸方向に積層された分割コア32のコアバック部321が表れている。外筒5は、たとえば、厚さ2mmの円筒形状をしており、磁束が通過可能な低炭素鋼などによって形成されている。また、外筒5には、固定子3をハウジング10に固定する際に用いられる貫通孔5aが設けられている。
本実施形態においては、組み付け体33の外径をAとし、外筒5の内径をBとし、外筒5の焼きバメ工程の加熱時に熱膨張した内径をCとしたとき、C>A>Bの関係になるように寸法を定めて各部品を製造した。
ここで、(A−B)を締め代と呼ぶ。この締め代(A−B)が大きいほど、外筒5に組み付け体33を焼きバメして冷却したときの締め付け力が強まるが、固定に必要な締め付け力を大きく超えるような締め付け力これによる応力が掛かってしまうと、この応力によって損失が発生する虞、また、分割コアの変形、コア内径寸法のばらつき、コア内径の真円度の低下などの問題も生じてくる。
組み付け体3を外筒5に焼きバメで嵌め込む。焼きバメによる挿入は、まず、図示しないヒータによって外筒5を所定温度(たとえば300℃)に加熱する。この加熱により、外筒5は拡径する。続いて、加熱した外筒5に組み付け体33を挿入する。挿入が完了したならば、図示しない送風機などによって30分程度冷却して外筒5を縮径させる。これにより、焼きバメが完了する。
本実施形態では、固定子コア30と固定子巻線4とからなる組み付け体33が、外筒5の内部に焼きバメで嵌め込まれている。すなわち、固定子コア30を構成する分割コア32は、隣接する分割コア32同士で互いに押し合う状態で配置されている。すなわち、図13に示したように、応力が付与されている。
そして、本実施形態は、固定子コア30を構成する分割コア32は、積層した厚さ方向(固定子コアの軸方向)の端面を区画する表面鋼板322と少なくとも一枚の内部鋼板323とがカシメにより固定(接合)されている。焼きバメした外筒5により径方向に縮径するように応力が付与されて、分割コア32のコアバック部321近傍にひずみ応力が集中しても、表面鋼板322が内部鋼板323に固定(接合)されており、表面鋼板322の周縁部が浮き上がって剥離することが抑えられている。この結果、本実施例の回転電機1は、性能の低下や損傷が抑えられる効果を発揮する。
(第二実施形態)
本実施形態は、分割コア32が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子および回転電機である。本実施形態の分割コア32を図14に示した。
図14に示したように、本実施形態の分割コア32は、コアバック部321の径方向外方側の周縁部の周方向の両端部と中央部の3カ所で、表面鋼板322と内部鋼板323とがカシメられている。
本実施形態においても、第一実施形態と同様に、表面鋼板322が浮き上がって剥離することが抑えられている。この結果、本実施例の回転電機1は、性能の低下や損傷が抑えられる効果を発揮する。さらに、本実施形態は、周方向の中央部にひずみ応力が集中する場合に、特に効果を発揮する。
(第三実施形態)
本実施形態は、分割コア32が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子および回転電機である。本実施形態の分割コア32を図15に示した。
図15に示したように、本実施形態の分割コア32は、コアバック部321の径方向外方側の周縁部の周方向の両端部と中央部の3カ所と、周方向の両端の周縁部の径方向の中央部と、で、表面鋼板322と内部鋼板323とがカシメられている。
本実施形態においても、第一実施形態と同様に、表面鋼板322が浮き上がって剥離することが抑えられている。この結果、本実施例の回転電機1は、性能の低下や損傷が抑えられる効果を発揮する。
(第四実施形態)
本実施形態は、分割コア32が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子および回転電機である。本実施形態の分割コア32を図16〜17に示した。
図16〜17に示したように、本実施形態の分割コア32は、コアバック部321の周方向の端部(端面)で、表面鋼板322と内部鋼板323とが溶接により接合されている。
本実施形態においても、第一実施形態と同様に、表面鋼板322が浮き上がって剥離することが抑えられている。この結果、本実施例の回転電機1は、性能の低下や損傷が抑えられる効果を発揮する。さらに、本実施形態は、周方向の中央部にひずみ応力が集中する場合に、特に効果を発揮する。
(第五実施形態)
本実施形態は、分割コア32が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子および回転電機である。本実施形態の分割コア32を図18に示した。
図18に示したように、本実施形態の分割コア32は、コアバック部321の径方向外方側の周縁部の中央部で、表面鋼板322と内部鋼板323とがカシメられている。
本実施形態においても、第一実施形態と同様に、表面鋼板322が浮き上がって剥離することが抑えられている。この結果、本実施例の回転電機1は、性能の低下や損傷が抑えられる効果を発揮する。さらに、本実施形態は、周方向の中央部にひずみ応力が集中する場合に、特に効果を発揮する。
(第一変形形態)
上記の各実施形態においては、コアバック部321が略扇形の形状に形成された分割コア32が用いられていたが、本発明はこの形状に限定されるものではない。たとえば、図19〜20に示したように、コアバック部321の内径側の端部と外径側の端部との周方向位置が異なる形状であってもよい。なお、図20は、図19に示した分割コア32を用いて形成される固定子コア30を示したである。
(第二変形形態)
上記の各実施形態においては、分割コア32の厚さに対して10%の厚さで表面鋼板322と内部鋼板323のそれぞれが固定されているが、本形態では、表面鋼板322と内部鋼板323の合計の厚さが5%となるように固定されている。
本形態では、カシメあるいは溶接による加工量が小さくなっており、カシメあるいは溶接による鉄損がより小さくなっている。すなわち、上記の各実施例の効果をより発揮できる。
1:回転電機 10:ハウジング
110,111:軸受け
2:回転子 20:回転軸
3:固定子 30:固定子コア
31:スロット 32:分割コア
320:ティース部 321:コアバック部
322:表面鋼板 323:内部鋼板
4:固定子巻線 40:巻線
41:導体 42:絶縁皮膜
43:融着材 44:スロット収容部
45:ターン部 46:巻線集積体
5:外筒

Claims (10)

  1. 分割コアを周方向に配設して形成され、筒状のコアバックと、該コアバックから径方向に突出し、先端面が回転子の周面と径方向に対向する複数のティースとを有する固定子コアと、
    複数の該ティースによって区画されるスロットに組み付けられる固定子巻線と、
    を備えた回転電機の固定子において、
    該分割コアは、該コアバックを形成するコアバック部と、該ティースを形成するティース部と、を備えるように、複数の金属板を積層してなり、
    積層した該金属板のうち少なくとも一方の表面を形成する表面金属板は、その内部に位置する少なくとも一枚の内部金属板に、該固定子コアを形成したときにひずみ応力の集中する該コアバック部の部分で固定されていることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記コアバック部のひずみ応力の集中する部分は、該コアバック部の周縁部である請求項1記載の回転電機の固定子。
  3. 前記コアバック部のひずみ応力の集中する部分は、該コアバック部の周方向及び径方向での端部近傍である請求項1〜2のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  4. 前記表面金属板と前記内部金属板との合計の厚さは、前記分割コアの厚さの10%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  5. 前記表面金属板と前記内部金属板とは、カシメで固定されている請求項1〜4のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  6. 前記表面金属板と前記内部金属板とは、溶接で固定されている請求項1〜4のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  7. 前記固定子コアは、径方向内方に向かって前記ティースが突出している請求項1〜6のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  8. 前記固定子コアは、外筒に嵌入されている請求項7記載の固定子巻線の固定部材。
  9. 前記外筒は、前記固定子コアを焼きバメしている請求項7〜8のいずれかに記載の固定子巻線の固定部材。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の回転電機の固定子を用いてなることを特徴とする回転電機。
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