JP4445023B2 - 回転電機の固定子及び回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機の固定子およびその固定子を用いた回転電機に関する。
近年、電動機および発電機として使用される回転電機において、小型高出力および品質の向上が求められている。
例えば、車両に搭載される回転電機においては、車両のエンジンルームで回転電機を搭載するためのスペースが小さくなってきている一方で、車両負荷の増大による発電出力の向上が求められている。
特に、回転電機の小型高出力については、各相巻線の巻線抵抗値の低減、固定子の磁気回路内に納める電気導体の占積率の向上、さらには各相巻線のターン部の整列化および高密度化が必要であった。
このような回転電機としては、特許文献1に開示されている。特許文献1には、平角線をスロット方向(径方向)に巻きまわして、所定の形状に成形された固定子巻線を予め構成し、多数の分割コアをラップ部で重なり合った状態で固定子巻線の外周に環状に配置し、これら分割コアを径方向内方へ移動させて、固定子巻線に挿入し、その後分割コア同士を固定することで回転電機の固定子の組み付け行うことが開示されている。
しかしながら、分割コアを用いて固定子コアを形成する従来の回転電機の固定子では、固定子コアが複数の分割コアに分割されているため、分割部分(分割コアの界面)が磁気抵抗となり回転電機の出力がでにくくなるという問題点があった。
特許文献1では、ラップ部を設けることで分割部分での磁気抵抗を減らしているが、その磁気抵抗の低減の効果は限定的であった。さらに、ラップ部で渦電流が発生し鉄損が大きくなるという問題もあった。
特許第3604326号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、固定子コアでの磁気抵抗の増加が抑えられた回転電機の固定子及び回転電機を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段および効果
上記課題を解決するために、本発明者らは、回転電機の固定子において分割部分での磁気抵抗を低減することに着目して検討を重ねた結果本発明をなすに至った。
すなわち、請求項1に記載の本発明の回転電機の固定子は、周方向に複数のスロットを有する固定子コアと、線材により形成されスロットに設置されている固定子巻線と、を備える回転電機の固定子において、固定子巻線は、周方向の異なるスロットに設置されているスロット収容部と、スロットの外部でスロット収容部同士を接続しているターン部と、を有し、固定子コアは、径方向に伸びる少なくとも3本のティース部と、それぞれのティース部を径方向の端部で接続・固定するコアバック部と、を備えたコア部材を、各ティース部をコアバック方向に折り曲げた状態で固定子巻線の所定の位置に配置し、その後、折り曲げられたティース部をスロット収容部の間にのばしてなることを特徴とする。
本発明の回転電機の固定子では、固定子コアの分割部分の数を減らすことができ、分割部分における磁気抵抗を低減できる。この結果、本発明の回転電機の固定子を用いた回転電機では、固定子コアでの磁気抵抗による性能の低下が抑えられる。
請求項2に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1において、コア部材は、コアバック部が周方向の全周にわたって形成されていることを特徴とする。この構成によると、固定子コアに分割部分が無くなり、分割部分での磁気抵抗を無くすことができる。この結果、本発明の回転電機の固定子を用いた回転電機では、固定子コアでの磁気抵抗による性能の低下が抑えられる。
請求項3に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜2のいずれかにおいて、コア部材は、アモルファスの金属板よりなることを特徴とする。アモルファスの金属板は、電磁鋼板等と比較して鉄損が少ないことが知られており、コア部材をアモルファスの金属板で形成することで、固定子コアの磁気特性が向上する。
請求項4に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜3のいずれかにおいて、コア部材は、略円筒状に成形されてなる固定子巻線の軸方向の端部側から、所定の軸方向位置までスライドさせて組み付けられることを特徴とする。コア部材を軸方向にスライドさせてなることで、コア部材の形状によらずに所定の位置にコア部材を配置することができる。特に、コア部材のコアバック部が周方向の全周にわたって形成された形状であるときに効果を発揮する。
請求項5に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜4のいずれかにおいて、固定子コアは、径方向に伸びる少なくとも2本のティース部と、それぞれのティース部を径方向の端部で接続・固定するコアバック部と、を備えた金属板よりなる分割コア部材を有することを特徴とする。つまり、本発明の回転電機の固定子では、固定子コアをコア部材のみから形成しなくともよい。分割コア部材は、従来の分割コアと同等の構成の金属板よりなる部材であり、固定子コアの保持・固定や固定子コアと固定子巻線とのすき間を低減する効果を発揮する。
請求項6に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜5のいずれかにおいて、線材は、断面形状が矩形状であることを特徴とする。このような構成となることで、線材を密に配置することができる。
請求項7に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜6のいずれかにおいて、線材は、固定子コアの全周にわたって連続して配設されていることを特徴とする。このような構成となることで、固定子巻線の製造コストが低減すると共に、電気的接続箇所に腐食等が発生することを低減できる。
請求項8に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜7のいずれかにおいて、線材は導体と、導体の外周を覆う絶縁被覆とを有し、絶縁被覆は、100〜200μmの厚みであることを特徴とする。このような構成となることで、線材同士の間に絶縁紙等を挟みこまなくても、線材間の電気絶縁性を確保することができる。なお、本発明では、線材同士の間に絶縁紙等を挟みこむことを排除するものではない。
請求項9に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項8において、絶縁被覆は、内層と、内層の外周を覆い内層よりもガラス転移温度の低い外層と、を有することを特徴とする。このような構成となることで、回転電機が発生する熱により外層が内層よりも早く結晶化し、線材において表面硬度が高くなり、傷がつきにくくなる。
請求項10に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜9のいずれかにおいて、線材は、さらに絶縁被覆の外周を覆う融着材を有することを特徴とする。このような構成となることで、固定子巻線に熱を印加すると、融着材により複数の線材が一体化し、固定子巻線の機械強度が向上する。
請求項11に記載の本発明の回転電機の固定子は、請求項1〜10のいずれかにおいて、線材の導体が、アルミニウムから形成されることを特徴とする。このような構成となることで、銅を用いた場合よりも線材が柔軟性をもつようになり、線材の加工性が向上する。
また、請求項12に記載の本発明の回転電機は、請求項1〜11のいずれか1項に記載の回転電機の固定子と、回転電機の固定子の内周側または外周側に、周方向に交互に異なる磁極を形成している回転子と、を備えたことを特徴とする。
本発明の回転電機は、上記した回転電機の固定子を用いてなるものである。そして、上記の固定子が固定子巻線の冷却性に優れたものであることから、本発明の回転電機も、固定子巻線の過熱による特性の低下が抑えられたものとなっている。
以下に本発明の回転電機の固定子および回転電機を、実施の形態を用いてより具体的に説明する。
(第一実施形態)
本実施形態の回転電機の構成を図1に示した。本実施形態の回転電機1は、略有底筒状の一対のハウジング部材100,101とが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け110,111を介して回転自在に支承される回転軸20に固定された回転子2と、ハウジング10の内部で回転子2を包囲する位置でハウジング10に固定された固定子3と、を備えている。
回転子2は、永久磁石により周方向に交互に異なる磁極を、固定子3の内周側と向き合う外周側に複数形成している。回転子2の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。
固定子3は、固定子コア30と、複数の各相巻線から形成される三相の固定子巻線4と、を備えた構成を有している。
固定子コア30は、内周に複数のスロット31が形成された円環状を有している。複数のスロット31は、その深さ方向が径方向と一致するように形成されている。固定子コア30に形成されたスロット31の数は、特に限定されるものではない。
固定子コア30は、径方向にのびる多数のティース部320と、周方向に沿って配置された多数のティース部320の径方向外方に位置しティース部320と一体に形成された略円環状のコアバック部321と、から構成されるコア部材32を有する。コア部材32を図2に示した。このコア部材32は、厚さ25μmのアモルファス金属板(日本非晶質金属株式会社製、商品名:METGLAS2605TCA)を成形して形成された。コア部材32は、金属薄板よりなるため、屈曲性をもつ。
また、固定子コア30は、2本のティース部330と、周方向に沿って配置された2本のティース部330の径方向外方に位置しティース部330と一体に形成された略弧状のコアバック部331と、から構成される分割コア部材33を有する。分割コア部材33を図3に示した。この分割コア部材33は、厚さ0.35mmの電磁鋼板を成形して形成された。分割コア部材33は、コア部材32よりも厚い金属板よりなるため、屈曲性をもたない。この分割コア部材33を周方向の全周にわたって組み付けたときの状態を図4に示した。
固定子コア30は、図5に概略図で示したように、コア部材32及び分割コア部材33を積層させてなる。固定子コア30は、ステンレスよりなる固定金具34により、コア部材32及び分割コア部材33が固定されている。
固定子巻線4は、複数の巻線40を所定の巻回方法で巻回してなる。固定子巻線4を構成する巻線40は、図6(A)に示したように、銅製の導体41と、導体41の外周を覆い導体41を絶縁する内層420及び外層421からなる絶縁皮膜42とから形成されている。内層420および外層421を合わせた絶縁皮膜42の厚みは、100μm〜200μmの間に設定されている。このように、内層420および外層421からなる絶縁皮膜42の厚みが厚いので、巻線40同士を絶縁するために巻線40同士の間に絶縁紙等を挟み込んで絶縁する必要がなくなっているが、線材同士を絶縁するために絶縁紙を配してもよい。
外層421はナイロン等の絶縁材、内層420は外層よりもガラス転移温度の高い熱可塑性樹脂またはポリアミドイミド等の絶縁材で形成されている。これにより、回転電機に発生する熱により外層421は内層420よりも早く結晶化し、巻線40において表面硬度が高くなり、傷が付きにくくなる。
さらに、固定子巻線4の巻線40は、図6(B)に示したように、内層420および外層421からなる絶縁皮膜42の外周をエポキシ樹脂等からなる融着材43で被覆してもよい。これにより、回転電機に発生する熱により融着材43は絶縁皮膜42よりも早く溶融するので、同じスロット31に設置されている複数の巻線40同士が融着材43同士により熱接着する。その結果、同じスロット31に設置されている複数の巻線40が一体化し巻線40同士が鋼体化することで、スロット31の巻線40の機械的強度が向上する。
固定子巻線4は、図7に示したように、それぞれ二本の三相巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)により形成されている。
固定子巻線4は、図8に示したように、複数の巻線40を所定の形状に巻回してなる。固定子巻線4を構成する巻線40は、固定子コア30の内周側で周方向にそって波巻きされた形状で成形されている。そして、固定子コア30に形成されたスロット31に収容される直線状のスロット収容部44と、隣り合ったスロット収容部44同士を接続するターン部45と、を備えている。スロット収容部44は、所定のスロット数(本実施形態では3相×2個=6個)ごとのスロット31に収容されている。ターン部45は、固定子コア30の軸方向の端面から突出して形成されている。
そして、固定子巻線4は、複数の巻線40を一方の端部が固定子コア30の軸方向の端面から突出した状態で、周方向に沿って波状に巻装した状態で形成されている。固定子巻線4の1相は、周方向に沿って波状に巻装された2本の巻線40を他方の端部同士で溶接で接合して形成されている。2本の巻線40は、同一スロット31にスロット収容部44が収容される。このとき、第一の巻線40のスロット収容部44と、第二の巻線のスロット収容部44は、スロット31の深さ方向で交互にスロット収容部44が位置するように設置されている。そして、2本の巻線40a,40bの接合部45は、2本の巻線40の巻装される方向が反転するスロット収容部44よりなる折り返し部46に形成されている。
固定子巻線4は、図9に展開図で示したように、互いに巻装方向が異なる二つの巻線部40a,40bをもつ成形体を各相(U1,U2,V1,V2,W1,W2)ごとに、6組用いて形成されている。二つの巻線部40a,40bのそれぞれは、中性点側の端部および相端子側の端部とは反対の端部側が、スロット収容部44(折り返し部46)を介して接続されている。各相の巻線40の結線方法は同様である。
固定子巻線4は、図9に展開図を示した成形体を形成し、この成形体を折り返し部46が軸心側に位置するように所定の巻き数(たとえば、4回)に巻回して製造される。製造された固定子巻線4は、図8に示したように、各相の巻線40のスロット収容部44が径方向に並んだ状態で形成されている。このとき、径方向に並んだスロット収容部44は、固定子巻線4の周方向で小間隔を隔てた状態で位置している。
このような構成の固定子巻線4に、以下に示した方法で、固定子コア30を形成する。
まず、コア部材32のティース部320をコアバック部321方向(径方向外方)に向かって折り返す。このティース部320の折り返しにより、コア部材32の軸心部には、固定子巻線4の外径と略一致(固定子巻線4がわずかに小径)する中空部が形成される。そして、ティース部320が折り返された状態で、固定子巻線4を形成された中空部に挿入し、コア部材32を固定子巻線4の軸方向に沿ってスライドさせていく。コア部材320が軸方向にスライドして、固定子巻線4の軸方向の端部(端面)から所定の位置まで到達すると、図10に示したように、折り返されているティース部320が自身の弾性により、径方向内方にむかってのびる(元の薄板形状にもどる)。これにより、ティース部320が固定子巻線4のスロット収容部44の間を径方向に貫通する。これにより、周方向に隣り合った二つのティース部320の間にスロット収容部44が収容される。
そして、このティース部320がのびた状態で、コア部材32を固定子巻線4の所定の軸方向位置までスライドし、その位置で保持する。
このようにして、コア部材32を繰り返し固定子巻線4に組み付けていき、所定の枚数のコア部材32を組み付ける。
なお、上記においては、コア部材32の組み付け時に、折り返されたティース部32自身がのびることで、ティース部320が固定子巻線4を貫通するようになっていたが、折り返されたティース部320を治具等を用いてのばしてもよい。
その後、図11に示したように、積層されたコア部材32の軸方向の両端に、分割コア部材33を組み付ける。分割コア部材33は、固定子巻線4の径方向外方から軸心方向に向かって組み付ける。分割コア部材33を組み付けたことにより、積層されたコア部材32の軸方向の両端面と固定子巻線4の端部(端面)とのすき間が埋められた。
なお、コア部材32および分割コア部材33を積層するときに、それぞれの金属板の間に絶縁被膜を形成してもよい。
分割コア部材33が組み付けられた積層体に、軸方向にのびる帯状の固定金具34が外装され、分割コア部材33と固定金具34が接合される。このとき、積層体は、軸方向に圧縮されていることが好ましい。これにより、固定子コア30が形成される。固定子コア30は、分割コア部材33と固定金具34が接合されたことで、高い剛性を持っている。なお、本実施形態においては、分割コア部材33と固定金具34が接合されるが、この固定金具34はコア部材32と接合していてもよい。
このように、本実施形態の回転電機の固定子3では、固定子コア30が円周方向で分割されていないため、分割部(分割部の界面)における磁気特性の低下が発生しなくなっている。この結果、本実施形態の回転電機1では、固定子コア30での磁気特性の低下による性能の低下が抑えられた回転電機となった。
さらに、本実施形態においては、アモルファス金属よりなるコア部材32を有することで固定子コア30自身における鉄損が低減している。固定子コア30における磁気特性の低下が抑えられている。特に、回転子が高回転で回転するときに、鉄損の低減の効果が顕著となる。
(第二実施形態)
本実施形態は、図12〜13に示したように、分割コア部材33を固定子コア30の軸方向の端部のみだけでなく、コア部材32の積層体の間に配置したこと以外は、第一実施形態と同様な構成である。
本実施形態では、固定子コア30の軸方向の複数箇所に分割コア部材33が配置されている。これにより、固定金具34との接合箇所が多くなっている。この結果、固定子コア30の剛性がより向上する効果を発揮する。
本実施形態は、このこと以外は、第一実施形態と同様な効果を発揮する。
(第三実施形態)
本実施形態は、図14に示したように、分割コア部材33と接合される固定金具の形態が異なること以外は、第一実施形態と同様な構成である。
本実施形態では、分割コア部材33と接合される固定金具35は、コア部材32及び分割コア部材33の積層体が嵌入される円筒状の部材である。この結果、固定子コア30の剛性がより向上する効果を発揮する。
本実施形態は、このこと以外は、第一実施形態と同様な効果を発揮する。
(第四実施形態)
本実施形態は、コア部材32を固定子巻線4に組み付けるときにティース部320を折り返したときの形状が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成である。
本実施形態では、図15に示したように、ティース部320の先端部がコア部材32のスライド方向に向いた状態で、湾曲している。このような湾曲した状態でティース部を折り曲げた場合には、コアバック部321と固定子巻線4の外周面との距離を短くすることができる効果を発揮する。
本実施形態は、このこと以外は、第一実施形態と同様な効果を発揮する。
(第五実施形態)
本実施形態では、図16に示したように、コア部材32のティース部320とコアバック部321との接合部に、ティース部320にそった切れ込みが形成されていること以外は、第一実施形態と同様な構成である。
本実施形態では、コアバック部321に切れ込みが形成されたことで、ティース部320を簡単に折り曲げることができる。つまり、コア部材32を固定子巻線4に組み付ける組み付け性が向上する。
本実施形態は、このこと以外は、第一実施形態と同様な効果を発揮する。
(第六実施形態)
本実施形態では、図17に示したように、コア部材32が周方向に複数部(4つ)に分割されてなること以外は、第一実施形態と同様な構成である。
本実施形態では、コア部材32が、固定子コア30の磁気特性に影響を及ぼさない数に分割されてなる。つまり、本実施形態においても、固定子コア30が磁気特性の低下が抑えられたものとなっている。
本実施形態は、このこと以外は、第一実施形態と同様な効果を発揮する。
第一実施形態の回転電機の構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子を構成するコア部材の構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子を構成するコア部材の構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子を構成するコア部材を周方向に沿って配置した状態を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子の構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線を構成する各相巻線の構成を示す断面図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線の結線を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子巻線の展開図である。 第一実施形態の回転電機の固定子の製造方法を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子の製造方法を示した図である。 第二実施形態の回転電機の固定子の製造方法を示した図である。 第二実施形態の回転電機の固定子を示した図である。 第三実施形態の回転電機の固定子を示した図である。 第四実施形態の回転電機の固定子の製造方法を示した図である。 第五実施形態の回転電機の固定子のコア部材の部分拡大図である。 第六実施形態の回転電機の固定子のコア部材の構成を示した図である。
符号の説明
1:回転電機 10:ハウジング
110,111:軸受け
2:回転子 20:回転軸
3:固定子 30:固定子コア
31:スロット 32:コア部材
320:ティース部 321:コアバック部
33:分割コア部材 34,35:固定金具
4:固定子巻線 40:巻線
41:導体 42:絶縁皮膜
43:融着材 44:スロット収容部
45:ターン部 46:折り返し部

Claims (12)

  1. 周方向に複数のスロットを有する固定子コアと、
    線材により形成され該スロットに設置されている固定子巻線と、
    を備える回転電機の固定子において、
    該固定子巻線は、周方向の異なる該スロットに設置されているスロット収容部と、該スロットの外部で該スロット収容部同士を接続しているターン部と、を有し、
    該固定子コアは、径方向に伸びる少なくとも3本のティース部と、それぞれの該ティース部を径方向の端部で接続・固定するコアバック部と、を備えたコア部材を、各該ティース部を該コアバック方向に折り曲げた状態で該固定子巻線の所定の位置に配置し、その後、折り曲げられた該ティース部を該スロット収容部の間にのばしてなることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記コア部材は、前記コアバック部が周方向の全周にわたって形成されている請求項1記載の回転電機の固定子。
  3. 前記コア部材は、アモルファスの金属板よりなる請求項請求項1〜2のいずれか1項に1記載の回転電機の固定子。
  4. 前記コア部材は、略円筒状に成形されてなる前記固定子巻線の軸方向の端部側から、所定の軸方向位置までスライドさせて組み付けられる請求項3記載の回転電機の固定子。
  5. 前記固定子コアは、径方向に伸びる少なくとも2本のティース部と、それぞれの該ティース部を径方向の端部で接続・固定するコアバック部と、を備えた金属板よりなる分割コア部材を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  6. 前記線材は、断面形状が矩形状である請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  7. 前記線材は、前記固定子コアの全周にわたって連続して配設されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  8. 前記線材は、導体と、該導体の外周を覆う絶縁被覆と、を有し、
    該絶縁被覆は、100〜200μmの厚みである請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記絶縁被覆は、内層と、該内層の外周を覆い前記内層よりもガラス転移温度の低い外層と、を有する請求項8に記載の回転電機の固定子。
  10. 前記線材は、さらに前記絶縁被覆の外周を覆う融着材を有する請求項8〜9のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  11. 前記線材の前記導体が、アルミニウムから形成される請求項8〜10のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の回転電機の固定子と、
    該回転電機の固定子の内周側または外周側に、周方向に交互に異なる磁極を形成している回転子と、
    を備えたことを特徴とする回転電機。
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