JP6692896B2 - 電動機、送風機、圧縮機および空気調和装置 - Google Patents

電動機、送風機、圧縮機および空気調和装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動機、送風機、圧縮機および空気調和装置に関する。
近年、電動機の製造コストを低減するため、ステータに巻回される巻線を、一般に用いられている銅線からアルミニウム線に変更することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−166643号公報(要約)
しかしながら、アルミニウム線は銅線よりも電気抵抗が高い。例えば、同一線径で比較すると、アルミニウム線の電気抵抗は銅線の電気抵抗の1.6倍になる。そのため、巻線の電気抵抗によって発生する損失(いわゆる銅損)が増加するという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、製造コストを低減しつつ、電気抵抗による損失を抑制することができる電動機を提供することを目的とする。
本発明の電動機は、ステータと、ステータの内側に配置されたロータとを備える。ステータは、ステータコアと、ステータコアに分布巻で巻回され、アルミニウムで形成された巻線とを備える。ロータは、ロータコアと、ロータコアに取り付けられた第1の数の永久磁石とを備える。第1の数の永久磁石よりもロータコアの径方向内側に、ロータコアを軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、貫通孔は圧縮機の冷媒を通過させる。ステータの巻線は、ワニスで覆われている。第1の数は、6以上、10以下である。ロータの第1の数の永久磁石のそれぞれは、ネオジウム、鉄、ボロンおよびディスプロシウムを含有し、ディスプロシウムの含有量は0〜4重量%である。第1の数の永久磁石のそれぞれの残留磁束密度は、1.32T以上、1.39T以下である。
本発明では、アルミニウムで形成された巻線を用いることにより、製造コストを低減することができる。また、永久磁石の数(第1の数)を6以上とすることにより、永久磁石の減磁が発生しにくくなる。また、ディスプロシウムの含有量を0〜4重量%とすることにより、残留磁束密度が高くなり、目標とする出力を得るために必要な電流値が小さくなるため、電気抵抗による損失(銅損)を低減することができる。また、巻線を分布巻で巻回し、ワニスで覆うことにより、アルミニウムの強度を補うことができる。
実施の形態1の第1の構成例による電動機を示す断面図(A)および電動機のスロットを示す拡大図(B)である。 図1の電動機の巻線の巻きパターンを模式的に示す平面図である。 図1の電動機の巻線の巻きパターンを模式的に示す斜視図である。 実施の形態1の第2の構成例による電動機を示す断面図である。 実施の形態1の第3の構成例による電動機を示す断面図である。 比較例の電動機の構成を示す断面図である。 ディスプロシウムの含有量と、保磁力(A)および残留磁束密度(B)との関係を示すグラフである。 永久磁石の数とロータ内径側面積との関係を説明するための模式図(A)、(B)である。 永久磁石の数とロータ内径側面積との関係を示すグラフある。 実施の形態1の電動機において、ロータに貫通孔を設けた構成を示す断面図である。 ティースの断面積と巻線の周長との関係を説明するための模式図(A)、(B)である。 永久磁石の数と巻線の周長との関係を示すグラフである。 実施の形態2の電動機の第1の構成例によるロータを示す断面図である。 実施の形態2の電動機の第2の構成例によるロータを示す断面図である。 ロータにスリットを設けない電動機における極間の磁束のシミュレーション結果を表す図である。 ロータにスリットを設けた電動機における極間の磁束のシミュレーション結果を表す図である。 ロータにスリットを設けない場合、第1のスリットを設けた場合、並びに第1および第2のスリットを設けた場合のそれぞれにおけるトルク変動の数値解析結果を示すグラフである。 ロータにスリットを設けない場合、第1のスリットを設けた場合、並びに第1および第2のスリットを設けた場合のそれぞれにおけるトルクリップルの値を示すグラフである。 各実施の形態の電動機を適用した送風機を備えた空気調和装置を示す図である。 各実施の形態の電動機を適用した圧縮機を示す図である。
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1(A)は、実施の形態1の第1の構成例による電動機100を示す断面図である。図1(A)に示す電動機100は、ステータ1と、ステータ1の内側に回転可能に設けられたロータ3とを備えている。ステータ1とロータ3との間には、エアギャップ18が設けられている。
ロータ3は、複数の磁石挿入孔32を備えた円筒状のロータコア31と、それぞれの磁石挿入孔32に配置された永久磁石33とを有している。ロータコア31は、例えば厚さ0.1〜0.7mmの電磁鋼板を回転軸の方向に積層し、カシメ等により締結したものである。ロータコア31の径方向の中心には、円形のシャフト孔が形成されている。シャフト孔には、回転軸であるシャフト37が圧入によって固定されている。シャフト37の中心軸Axは、ロータ3の回転軸をなしている。
以下では、ロータコア31の外周(円周)に沿った方向を、「周方向」と称する。また、ロータコア31の軸方向(すなわちシャフト37の中心軸Axの方向)を、「軸方向」と称する。また、ロータコア31の半径方向を、「径方向」と称する。
磁石挿入孔32は、ロータコア31の周方向に等間隔に複数(ここでは6個)形成されている。磁石挿入孔32は、軸方向に直交する面内において、直線状に延在する溝である。1つの磁石挿入孔32は、ステータコア1Aに形成されたスロット12(後述)のうちの3個のスロット12に対向している。また、磁石挿入孔32は、ロータコア31の外周面にできるだけ近い位置に配置されている。
磁石挿入孔32の内部には、永久磁石33が配置されている。永久磁石33は、軸方向に長さを有し、周方向(より具体的には、径方向に直交する方向)に幅を有し、径方向に厚さを有する平板状の部材である。ロータ3における永久磁石33の数を、第1の数とする。
図1(A)に示した電動機100では、6個の磁石挿入孔32のそれぞれに、1つずつ永久磁石33が配置されている。永久磁石33は、ロータ3の磁極を構成しており、永久磁石33の数(第1の数)はロータ3の極数と同じである。すなわち、図1(A)では、ロータ3の極数は6極である。但し、ロータ3の極数は6極に限らず、6〜10極であればよい。これについては後述する。
永久磁石33は、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)およびボロン(B)を主成分とする希土類磁石で構成され、0〜4重量%のディスプロシウム(Dy)を含有している。ディスプロシウムを含有するのは、永久磁石33の保磁力を高めるためである。
永久磁石33は、ロータコア31の径方向外側と径方向内側とで異なる磁極を有するように着磁されている。また、周方向に隣り合う永久磁石33は、着磁方向が逆になっている。例えば、ある永久磁石33が、径方向外側がN極で径方向内側がS極となるように着磁されている場合、周方向に隣り合う永久磁石33は、径方向外側がS極で径方向内側がN極となるように着磁されている。
磁石挿入孔32の周方向の両端には、フラックスバリア34がそれぞれ形成されている。フラックスバリア34は、磁石挿入孔32の周方向端部からロータコア31の外周に向けて径方向に延在する空隙である。フラックスバリア34は、隣り合う磁極間の漏れ磁束(すなわち極間を通って流れる磁束)を抑制するために設けられる。
ステータ1は、ステータコア1Aと、ステータコア1Aに分布巻で巻回された巻線2とを備えている。ステータコア1Aは、例えば厚さ0.1〜0.7mmの電磁鋼板を軸方向に積層し、カシメ等により締結したものである。
ステータコア1Aは、環状のヨーク部11と、ヨーク部11から径方向内側に突出する複数(ここでは18個)のティース10とを有している。これらのティース10には、アルミニウム線で形成された複数(ここでは9個)の巻線2が巻回される。
ティース10は、一定の幅W(周方向の長さ)を有して径方向に延在し、その先端に幅広の先端部15(図1(B))を有している。隣り合うティース10の間には、スロット12が形成されている。スロット12の数は、ティース10と同じ(ここでは18個)である。
図1(B)は、隣り合うティース10の間のスロット12を拡大して示す図である。スロット12には、ティース10に巻回される巻線2が収容される。隣り合うティース10の先端部15の間には、スロット12の入口である開口12aが形成されている。
次に、巻線2について説明する。巻線2は、アルミニウム線で形成されている。アルミニウム線の単位重量当たりの価格は、一般的に用いられる銅線と同等であるが、アルミニウム線の比重は銅線の1/3程度であるため、同一の使用量でコストが1/3程度となる。すなわち、アルミニウム線で構成された巻線2を用いることで、製造コストを低減することができる。
一方、アルミニウム線の電気抵抗率は、銅線の1.6倍である。そのため、巻線2をアルミニウム線で構成した場合には、電気抵抗による損失(いわゆる銅損)の低減が課題となる。
図2および図3は、ステータ1に対する巻線2の巻きパターンを模式的に示す平面図および斜視図である。図2および図3では、18個のティース10に、それぞれ符号101〜118を付す。また、9個の巻線2に、それぞれ巻線21〜29を付す。
巻線21〜29は、各相(U相、V相およびW相)3個ずつ設けられている。巻線21〜23は例えばU相巻線であり、巻線24〜26は例えばV相巻線であり、巻線27〜29は例えばW相巻線である。また、巻線21〜29は、それぞれ3個のティース10を跨ぐように巻回されている。
例えば、巻線21は、ティース101〜103を跨ぐように巻回され、巻線22は、ティース103〜105を跨ぐように巻回され、巻線23は、ティース105〜107を跨ぐように巻回されている。
同様に、巻線24は、ティース107〜109を跨ぐように巻回され、巻線25は、ティース109〜111を跨ぐように巻回され、巻線26は、ティース111〜113を跨ぐように巻回されている。巻線27は、ティース113〜115を跨ぐように巻回され、巻線28は、ティース115〜117を跨ぐように巻回され、巻線29は、ティース117,118,101を跨ぐように巻回されている。
なお、巻線2の巻きパターンは、ここで説明した例に限定されるものではなく、分布巻であればどのような巻パターンであってもよい。
巻線2の軸方向端部(コイルエンド)は、ステータコア1Aの軸方向端部から外側に突出している。巻線2に外力が加わった際の変形を抑制するため、巻線2にワニス(電気絶縁ワニス)を含浸させて補強する。
ワニスの含浸は、例えば、巻線2を巻回したステータコア1Aを、ワニスの入った槽にどぶ付けすることによって行う。そのため、コイルエンドだけではなく、スロット12内の巻線2にもワニスが含浸する。
巻線2を構成するアルミニウム線は、表面が酸化しやすいという特性を有しているが、上記のように巻線2がワニスによって被覆される(覆われる)ため、表面の酸化を防止することができる。
分布巻は、集中巻よりも、空間高調波を低減できるという特徴を有しており、ステータコア1A内で発生する渦電流によるジュール損失(鉄損)を低減することができる。
また、分布巻を用いる場合には、集中巻を用いる場合よりも、磁路となるティース10を分散して配置するため、q軸磁束の磁路を確保しやすく、q軸インダクタンスが大きくなる。そのため、集中巻よりもリラクタンストルクを発生させやすい。
ここで、電動機100で発生するトルクTは、以下の式(1)で表される。
Figure 0006692896
は極数、Ψは鎖交磁束、Lはd軸インダクタンス、Lはq軸インダクタンス、iはd軸電流、iはq軸電流である。
式(1)の第1項は、マグネットトルクを表す。マグネットトルクは、永久磁石による鎖交磁束Ψとq軸電流iとの積である。第2項は、ステータコア1Aとロータコア31との吸引力によって発生するリラクタンストルクを表す。q軸インダクタンスLとモータのd軸インダクタンスLとの差が大きいほど、リラクタンストルクも大きい。
上記のように、分布巻はリラクタンストルクを発生させやすいため、マグネットトルクおよびリラクタンストルクの両方を利用することができる。そのため、目標とする出力(トルク)を発生するために必要な磁力が少なくて済む。これにより、巻線2に流す電流値を小さく抑え、電気抵抗による損失(銅損)を低減することができる。
次に、電動機100の極数について説明する。図4は、実施の形態1の第2の構成例による電動機100を示す断面図である。図5は、実施の形態1の第3の構成例による電動機100を示す断面図である。図6は、比較例の電動機を示す断面図である。
図4に示す第2の構成例では、ロータ3の極数が8である。すなわち、ロータ3に、8個の永久磁石33を配設されている。具体的には、ロータコア31は、周方向に等間隔に配置された8個の磁石挿入孔32を有している。1つの磁石挿入孔32は、ステータコア1Aのスロット12のうち、3個のスロット12に対向している。
この第2の構成例では、図1(A)に示した第1の構成例と比較して、磁石挿入孔32の数が多いため、磁石挿入孔32の周方向長さは短くなる。そのため、磁石挿入孔32は、第1の構成例よりも、ロータコア31の外周面に接近した位置に配置される。磁石挿入孔32と同様に、永久磁石33の周方向長さも、第1の構成例(図1(A))より短くなる。
ステータコア1Aは、極数の3倍である24個のスロット12を有している。そのため、ティース10の幅は、図1(A)に示した第1の構成例よりも狭い。巻線2は、分布巻で各ティース10に巻回されており、ワニスが含浸している。
図5に示す第3の構成例では、ロータ3の極数が10である。すなわち、ロータ3に、10個の永久磁石33が配設されている。具体的には、ロータコア31は、周方向に等間隔に配置された10個の磁石挿入孔32を有している。1つの磁石挿入孔32は、ステータコア1Aのスロット12のうち、3個のスロット12に対向している。
この第3の構成例では、図4に示した第2の構成例と比較して、磁石挿入孔32の数がさらに多いため、磁石挿入孔32の周方向長さはさらに短くなる。そのため、磁石挿入孔32は、第2の構成例よりも、ロータコア31の外周面にさらに接近した位置に配置される。磁石挿入孔32と同様に、永久磁石33の周方向長さも、第2の構成例(図4)より短くなる。
ステータコア1Aは、極数の3倍である30個のスロット12を有している。そのため、ティース10の幅は、図4に示した第2の構成例よりもさらに狭い。巻線2は、分布巻で各ティース10に巻回されており、ワニスが含浸している。
図6に示す比較例では、ロータ3の極数が4である。すなわち、ロータ3に、4個の永久磁石33が配設されている。具体的には、ロータコア31は、周方向に等間隔に配置された4個の磁石挿入孔32を有している。1つの磁石挿入孔32は、ステータコア1Aのスロット12のうち、3個のスロット12に対向している。
この比較例では、図1(A)に示した第1の構成例と比較して、磁石挿入孔32の数が少ないため、磁石挿入孔32の周方向長さは長い。そのため、磁石挿入孔32は、第1の構成例よりも、ロータコア31の外周面から離れた位置に配置される。磁石挿入孔32と同様に、永久磁石33の周方向長さも、第1の構成例(図1(A))より長い。
ステータコア1Aは、極数の3倍である12個のスロット12を有している。そのため、ティース10の幅は、図1(A)に示した第1の構成例よりも太い。巻線2は、分布巻で各ティース10に巻回されており、ワニスが含浸している。
ロータ3の極数を6極以上にすると、極数を4極とした場合よりも、永久磁石33の減磁が生じにくくなる。これは、極数の増加によって、1つの永久磁石33に及ぶ減磁磁束(巻線2の電流によって発生し、永久磁石33の減磁を生じる磁束)が少なくなるためである。このように、極数の増加によって減磁が生じにくくなるため、保磁力を高める目的で添加するディスプロシウムの含有量を減少させることができる。
図7(A)は、ディスプロシウムの含有量と保磁力との関係を示すグラフである。なお、この図7(A)では、ディスプロシウムの含有量に対する保磁力の変化の傾向のみを示している。図7(B)は、ディスプロシウムの含有量と残留磁束密度との関係を示すグラフである。なお、残留磁束密度の値は、あくまでも一例である。
図7(A)および(B)から、ディスプロシウムの含有量が増加すると、保磁力がほぼ比例して増加するのに対し、残留磁束密度は低下することが分かる。例えば、ディスプロシウムの含有量が0重量%から6重量%まで増加すると、残留磁束密度は1.39T(テスラ)から1.24Tまで減少する。
このように、ディスプロシウムは、保磁力を高める一方、残留磁束密度を低下させる。そのため、ディスプロシウムの含有量を減少させることにより、残留磁束密度を高めることができる。その結果、目標とする出力を得るために必要な電流値が小さくて済み、電気抵抗による損失(銅損)を低減することができる。
本実施の形態では、永久磁石33を構成する希土類磁石におけるディスプロシウムの含有量を0〜4重量%(最も望ましくは、0%)としている。ディスプロシウムの含有量を0〜4重量%としたときの残留磁束密度は、図7(B)から、1.32T〜1.39Tの範囲に相当する。
ディスプロシウムは供給が不安定であるため、ディスプロシウムの含有量が多いと、製造コストの上昇の原因となりやすい。従って、ディスプロシウムの含有量を減少させることは、製造コストの低減につながる。
さらに、ロータ3の極数を6極以上とすることで、極数を4極とした比較例(図6)よりも、永久磁石33をロータコア31の外周側に配置することができる。その結果、永久磁石33よりも径方向内側の領域を広く確保することができる。
図8(A)および(B)は、図6に示した比較例のロータ3(4極)と、図4に示した第2の構成例のロータ3(8極)とで、永久磁石33よりも径方向内側の面積を比較した図である。図8(A)に示したように、4極のロータ3では、永久磁石33よりも径方向内側に正方形の領域が確保される。この領域の面積を、ロータ内径側面積A1とする。図8(B)に示したように、8極のロータ3では、永久磁石33よりも径方向内側に八角形の領域が確保される。この領域の面積を、ロータ内径側面積A2とする。
図8(A)と(B)とを比較すると、4極のロータ3のロータ内径側面積A1よりも、8極のロータ3のロータ内径側面積A2が大きいことが分かる。
図9は、ロータ3の極数と、ロータ内径側面積との関係を示すグラフである。ロータ内径側面積は、極数の増加と共に単調に増加するのではなく、8極をピークとして、その後は減少に転じる。すなわち、ロータ3が10極の場合には、8極の場合よりもロータ内径側面積が減少する。そのため、ロータ内径側面積を大きく確保する上では、6極以上で、10極以下であることが望ましい。
図10は、図1(A)に示した電動機100のロータ3において、永久磁石33よりも径方向内側の領域に貫通孔38を設けた構成を示す断面図である。電動機100を冷凍サイクルの圧縮機(図20参照)として使用する場合、冷媒の流路として、ロータコア31を軸方向に貫通する貫通孔38を設ける。貫通孔38の総面積が大きいほど、貫通孔38を通る冷媒の流量が増加するため、圧縮効率が高まり、冷凍サイクルを高効率化することができる。そのため、ロータ内径側面積(すなわち、貫通孔38を形成可能な領域の面積)が大きいほど、冷凍サイクルを高効率化する上で有利である。
この実施の形態1では、ロータ3における永久磁石33の数(第1の数)を6〜10(6〜10極)とすることで、ロータ内径側面積を大きく確保している。これにより、電動機100を圧縮機として用いた場合の圧縮効率を高め、冷凍サイクルを高効率化している。
さらに、ロータ3を6極以上とすることにより、ロータ3を4極とした場合よりも、巻線2の周長を短縮することができる。なお、巻線2の周長とは、巻線2のティース10に巻回される長さを言う。巻線2の周長の短縮は、巻線2での電気抵抗によって生じる損失(銅損)の低減に寄与する。以下では、巻線2の周長について説明する。
図11(A)は、ロータ3が4極の場合(図6)にティース10に巻回された1つの巻線2の周長を説明するための模式図である。図11(B)は、ロータ3が6極の場合(図1)にティース10に巻回された1つの巻線2の周長を説明するための模式図である。
図11(A)に示すように、ロータ3が4極の場合のティース10の断面を、幅すなわち周方向長さが「a」、軸方向長さが「b」の長方形とする。ロータ3が6極の場合には、ティース10の数が12から18に(すなわち極数に比例して)増加する。そのため、図11(B)に示すように、1つのティース10の周方向長さ(スロットピッチ)は4/6倍となる。一方、ティース10の軸方向長さ(b)は、極数に関わらず一定である。
ティース10の磁束密度を一定にするためには、1つのティース10を通過する磁束量を、極数に反比例させる必要がある。磁束量は、1つの巻線2の巻数に比例するため、1つの巻線2の巻数は、極数に反比例することになる。そのため、ロータ3が4極の場合の1つの巻線2の巻き数をNとすると、ロータ3が6極の場合には、1つの巻線2の巻き数は(4/6)×Nとなる。
ロータ3が4極の場合の1つの巻線2の周長をLとすると、この周長Lは、次式(2)で表される。
Figure 0006692896
同様に、ロータ3が6極の場合には、ティース10の周方向長さは(4/6)a、軸方向長さはb、巻き数は(4/6)Nであるため、1つの巻線2の周長Lは、次式(3)で表される。
Figure 0006692896
また、ロータ3の極数をpで表すと、ティース10の周方向長さは(4/p)a、軸方向長さはb、巻き数は(4/p)Nであるため、1つの巻線2の周長Lは、次式(4)で表される。
Figure 0006692896
式(2)〜(4)から、極数pが増加するにつれて、巻線2の周長Lが短くなることが分かる。
図12は、極数を2極から12極まで変化させた場合の、巻線2の周長Lの算出結果を示すグラフである。ここでは、ロータ3が4極の場合のティース10の周方向長さaを60mmとし、軸方向長さbを60mmとし、巻き数Nを30とした。
図12から、ロータ3の極数を4極から6極に増加させると、1つの巻線2の周長を16.7%低減できることが分かる。また、極数が10極を超えると、極数の増加に対する巻線2の周長の減少が横ばいになり、飽和状態となることが分かる。
この結果から、ロータ3の極数を6極〜10極の範囲とする(すなわち永久磁石33の数を6〜10とする)ことで、巻線2の周長を短くし、これにより、巻線2の電気抵抗によって生じる損失(銅損)を低減できることが分かる。
なお、実施の形態1の上述した各構成例では、永久磁石33の数(第1の数)と磁石挿入孔32の数(第2の数)とは同じである。但し、1つの磁石挿入孔32に2つ以上の永久磁石33を挿入する構成も可能であるため、磁石挿入孔32の数(第2の数)が永久磁石33の数(第1の数)よりも少ない場合もある。
以上説明したように、本発明の実施の形態1の電動機100では、アルミニウムで形成された巻線2がステータコア1Aに分布巻で巻回され、ワニスで覆われている。ロータ3の永久磁石33の数(第1の数)は、6以上、10以下であり、永久磁石33は、ネオジウム、鉄、ボロンおよびディスプロシウムを含有し、ディスプロシウムの含有量は0〜4重量%である。
このように永久磁石33の数を6〜10個(6〜10極)とすることにより、永久磁石の減磁を生じにくくし、ディスプロシウムの含有量を0〜4重量%と少なくすることができる。ディスプロシウムの含有量を少なくすることで、永久磁石33の残留磁束密度が高くなるため、目標とする出力を得るために必要な電流値が小さくなる。その結果、電気抵抗による損失、すなわち銅損を低減することができる。
また、極数を増加させることで巻線2の周長が短くなるため、巻線2の電気抵抗が減少し、銅損をさらに低減することができる。
また、永久磁石33の数を6〜10個とすることにより、ロータ3の永久磁石33よりも径方向内側に広い領域を確保することができる。そのため、ロータ3の当該領域に設ける貫通孔38を大きくし、電動機100を用いた圧縮機の圧縮効率を高めることができる。
また、巻線2を分布巻で巻回し、ワニスを含浸する(ワニスで覆う)ことにより、アルミニウム線の強度を補い、また表面の酸化を抑制することができる。
また、ロータ3の磁石挿入孔32が、ロータコア31の軸方向に直交する面内において直線的に延在しているため、磁石挿入孔32よりも径方向内側に広い領域を確保しやすくなる。
また、ロータ3の磁石挿入孔32の周方向における端部に、ロータコア31の外周面に向かって延在するフラックスバリア34(空隙部)を有しているため、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2では、ロータコア31の磁石挿入孔32よりも径方向外側に、周方向に延在するスリット35(第1のスリット)を設けることにより、漏れ磁束の抑制を図っている。また、ロータコア31の磁石挿入孔32よりも径方向外側に、径方向に延在するスリット36(第2のスリット)を設けることにより、トルクリップルの抑制を図っている。
図13は、実施の形態2の第1の構成例による電動機のロータ3の一部を拡大して示す断面図である。スリット35は、ロータコア31の磁石挿入孔32よりも径方向外側に設けられている。スリット35は、磁束の流れを抑制し、磁気抵抗を大きくするものである。スリット35は、ロータコア31の周方向に長い形状を有している。スリット35は、空隙であるが、非磁性体を充填してもよい。
スリット35は、磁石挿入孔32の周方向両端部に対向するように、それぞれ1つずつ配置されている。スリット35は、また、磁石挿入孔32の周方向両端部に連続して形成された2つのフラックスバリア34に対し、周方向の内側に隣接した位置に配置されている。
このようにスリット35を設けることにより、永久磁石から発生した磁束が極間を超えて隣接する永久磁石33に流れること(隣り合う磁極間の漏れ磁束)を抑制することができる。
図13には、ロータ3の一部のみ示しているが、このロータ3の永久磁石33の数(すなわち磁石挿入孔32の数)は、6個以上、10個以下であればよい。ロータコア31において磁石挿入孔32よりも径方向内側には、実施の形態1で説明した貫通孔38が設けられている。ロータ3の他の構成、およびステータの構成は、実施の形態1と同様である。
図14は、実施の形態2の第2の構成例による電動機のロータ3を拡大して示す断面図である。図14に示した第2の構成例では、ロータコア31の磁石挿入孔32よりも径方向外側に、上述したスリット35に加えて、径方向に長い複数のスリット36(第2のスリット)を設けている。
ここでは、1つの磁石挿入孔32に対して、複数(例えば8つ)のスリット36が形成されている。スリット36は、磁石挿入孔32の周方向両端に配置された2つのスリット35の間に配置されている。スリット36は、磁束の流れを抑制し、磁気抵抗を大きくするものである。
スリット36を設けることにより、トルクリップルを抑制することができる。また、スリット36を設けることにより、巻線2の電流によって生じる磁束がロータコア31を吸引する力が減少するため、径方向加振力を抑制することができる。
アルミニウム線は、比重が銅線の1/3程度と軽いため、上述したように巻線2をアルミニウム線で構成すると、電動機の重量は軽くなる。そのため、トルクリップルが振動および騒音の原因となりやすい。この実施の形態2では、スリット36を設けることにより、トルクリップルを低減し、電動機の振動および騒音を抑制している。
また、スリット35,36を設けることで、ロータ3に発生する径方向加振力(径方向の電磁加振力)も低減することができる。径方向加振力は、組み立てばらつきなどの要因によりロータ3の軸が偏心している場合に、ステータ1の巻線2の電流によって生じる磁束がロータコア31を吸引することで生じる。スリット35,36を設けると、巻線2の電流によって生じる磁束がロータコア31を吸引する力が減少するため、径方向加振力を抑制することができる。そのため、電動機の振動および騒音をさらに抑制することができる。
なお、図14では、1つの磁石挿入孔32に対して8つのスリット36を設けているが、スリット36の数は任意である。また、図14では、ロータコア31に、周方向に延在するスリット35と、径方向に延在するスリット36の両方を設けているが、径方向に延在するスリット36のみを設けてもよい。
図15および図16は、スリット35を有さないロータ3(図1(A))と、スリット35を有するロータ3(図13)における、極間部での磁束の流れのシミュレーション結果を示す模式図である。図15に示すように、スリット35を有さないロータ3では、図中に丸Dで囲んだように、永久磁石33から発生した磁束が、ロータコア31の外周部分およびステータコア1Aを通って、隣接する永久磁石33に流れている。すなわち、極間を通って流れる漏れ磁束が発生している。この漏れ磁束は、電動機の駆動力の発生に寄与しない無駄な磁束である。
一方、図16に示すように、スリット35を有するロータ3(図13)では、図中に丸Dで囲んだように、極間を通って流れる磁束が減少している。これは、磁石挿入孔32の周方向端部に配置されたスリット35が磁束の流れを妨げ、極間の磁気抵抗が増加したためである。このように、ロータコア31の外周側にスリット35を設けることにより、漏れ磁束を抑制し、電動機の駆動力の発生に寄与する有効な磁束を増加させることができる。そのため、目標とする出力を得るために必要な電流値を小さく抑え、銅損を低減することができる。
図17は、ロータ3がスリットを有さない電動機(図1(A))と、ロータ3がスリット35を有する電動機(図13)と、ロータ3がスリット35およびスリット36を有する電動機(図14)のそれぞれにおける、トルク変動の数値解析結果を示すグラフである。図17の縦軸はトルクであり、横軸はロータ3の回転角(電気角)である。
図17において、曲線C1は、ロータ3がスリットを有さない電動機(図1(A))におけるトルク変動を示す。曲線C2は、ロータ3がスリット35を有する電動機(図13)におけるトルク変動を示す。曲線C3は、ロータ3がスリット35およびスリット36を有する電動機(図14)におけるトルク変動を示す。
図18は、図17に示した曲線C1,C2,C3からそれぞれ算出したトルクリップルの値を示すグラフである。図17および図18から、ロータ3にスリット35およびスリット36を設けた電動機(曲線C3)では、トルクリップルが大きく減少していることが分かる。
以上説明したように、本発明の実施の形態2では、ロータコア31の永久磁石33の径方向外側(すなわち磁石挿入孔32の径方向外側)に、周方向に延在するスリット35を設けることにより、漏れ磁束の発生を抑制することができる。
特に、スリット35を、永久磁石33の周方向両端部に対向するように配置することで、漏れ磁束の発生を効果的に抑制することができる。
また、ロータコア31の永久磁石33の径方向外側に、径方向に延在するスリット36を設けることにより、トルクリップルをさらに抑制することができる。巻線2をアルミニウム線で構成した場合、電動機の軽量化により、トルクリップルに起因して振動および騒音が発生しやすくなるが、この実施の形態2では、トルクリップルの抑制により、振動および騒音を抑制することができる。
<空気調和装置>
次に、上述した各実施の形態の電動機を用いた空気調和装置について説明する。図19は、各実施の形態の電動機を用いた空気調和装置400の構成を示す図である。空気調和装置400は、室外機401と、室内機402と、これらを接続する冷媒配管403とを備える。
室外機401は、送風機としての室外送風機405を備えている。室内機402は、室内送風機407を備えている。図19には、室外機401において冷媒を圧縮する圧縮機408も示されている。
室外機401の室外送風機405は、各実施の形態で説明した電動機が適用される電動機100を備えている。電動機100のシャフト37(図1(A))には、羽根406が取り付けられている。電動機100のロータ3(図1(A))が回転すると、シャフト37に取り付けられた羽根406が回転し、室外に送風する。
空気調和装置400が冷房運転を行う場合には、圧縮機408で圧縮された冷媒が凝縮器(図示せず)で凝縮する際に放出された熱を、室外送風機405の送風によって室外に放出する。
上記の通り、各実施の形態の電動機は、製造コストを低減し、銅損を抑制することができるため、空気調和装置400の製造コストを低減し、また運転効率を向上することができる。また、実施の形態2で説明した電動機は、振動および騒音を抑制することができるため、空気調和装置400の振動および騒音を基準値以下に抑制することができる。
なお、ここでは、室外機401の室外送風機405の電動機100に、各実施の形態で説明した電動機を適用したが、室内機402の室内送風機407に各実施の形態の電動機を適用してもよい。
<スクロール圧縮機>
次に、上述した各実施の形態の電動機を用いたスクロール圧縮機について説明する。図20は、上述した各実施の形態の電動機を用いたスクロール圧縮機500の構成を示す断面図である。
スクロール圧縮機500は、密閉容器502内に、圧縮機構510と、圧縮機構510を駆動する電動機100と、圧縮機構510と電動機100とを連結する主軸501と、主軸501の圧縮機構510の反対側の端部(副軸部)を支持するサブフレーム503と、密閉容器502の底部の油だめ505に貯留される冷凍機油504とを備える。
圧縮機構510は、それぞれの板状渦巻歯の間に圧縮室を形成するように組み合わされた固定スクロール511および揺動スクロール512と、オルダムリング513と、コンプライアントフレーム514と、ガイドフレーム515とを備える。
固定スクロール511には、密閉容器502を貫通した吸入管506が圧入されている。また、密閉容器502を貫通して、固定スクロール511の吐出ポートから吐出される高圧の冷媒ガスを外部(冷凍サイクル)に吐出する吐出管507が設けられている。
密閉容器502には、電動機100のステータ1と駆動回路とを電気的に接続するためのガラス端子508が溶接により固定されている。電動機100は、各実施の形態の電動機が適用される。
上記の通り、各実施の形態の電動機は、製造コストを低減し、銅損を抑制することができるため、スクロール圧縮機500の製造コストを低減し、運転効率を向上することができる。また、実施の形態2で説明した電動機は、振動および騒音を抑制することができるため、スクロール圧縮機500の振動および騒音を基準値以下に抑えることができる。
なお、ここでは、圧縮機の一例としてスクロール圧縮機500について説明したが、各実施の形態の電動機は、スクロール圧縮機500以外の圧縮機に適用してもよい。
以上、本発明の望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変形を行なうことができる。
1 ステータ、 1A ステータコア、 10 ティース、 11 ヨーク部、 12 スロット、 2 コイル、 3 ロータ、 31 ロータコア、 32 磁石挿入孔、 33 永久磁石、 34 フラックスバリア、 35 スリット(第1のスリット)、 36 スリット(第2のスリット)、 37 シャフト、 38 貫通孔、 100 電動機、 400 空気調和装置、 401 室外機、 402 室内機、 403 冷媒配管、 405 送風機、 406 羽根、 500 スクロール圧縮機(圧縮機)、 501 主軸、 502 密閉容器、 510 圧縮機構。

Claims (7)

  1. ステータと、ステータの内側に配置されたロータとを備え、
    前記ステータは、
    ステータコアと、
    前記ステータコアに分布巻で巻回され、アルミニウムで形成された巻線と
    を備え、
    前記ロータは、
    ロータコアと、
    前記ロータコアに取り付けられた第1の数の永久磁石と
    を備え、
    前記第1の数の永久磁石よりも前記ロータコアの径方向内側に、前記ロータコアを軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔は圧縮機の冷媒を通過させ、
    前記ステータの前記巻線は、ワニスで覆われており、
    前記第1の数は、6以上、10以下であり、
    前記ロータの前記第1の数の永久磁石のそれぞれは、ネオジウム、鉄、ボロンおよびディスプロシウムを含有し、ディスプロシウムの含有量は0〜4重量%であり、
    前記第1の数の永久磁石のそれぞれの残留磁束密度は、1.32T以上、1.39T以下である、
    電動機。
  2. 前記ロータコアは、前記第1の数の永久磁石を挿入する第2の数の磁石挿入孔を有し、
    前記第2の数の磁石挿入孔は、いずれも、前記ロータコアの軸方向に直交する面内において、直線的に延在している、請求項に記載の電動機。
  3. 前記ロータコアは、前記ロータコアの周方向における前記第2の数の磁石挿入孔のそれぞれの端部に、空隙部を有している、請求項に記載の電動機。
  4. 前記ロータコアは、前記第1の数の永久磁石のそれぞれに対して前記ロータコアの径方向の外側に、前記ロータコアの周方向に延在する第1のスリットを有している、請求項1からまでの何れか1項に記載の電動機。
  5. 前記第1のスリットは、前記第1の数の永久磁石のそれぞれの前記周方向の端部に対向するように配置されている、請求項に記載の電動機。
  6. 前記ロータコアは、前記第1の数の永久磁石のそれぞれに対して前記ロータコアの径方向の外側に、前記ロータコアの径方向に延在する第2のスリットを有している、請求項1からまでの何れか1項に記載の電動機。
  7. 密閉容器と、前記密閉容器内に配置された圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する請求項1からまでの何れか1項に記載の電動機とを備えた圧縮機。
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