JP6789390B2 - リラクタンスモータ、圧縮機および空気調和装置 - Google Patents

リラクタンスモータ、圧縮機および空気調和装置 Download PDF

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Description

本発明は、リラクタンスモータ、並びに、リラクタンスモータを用いた圧縮機および空気調和装置に関する。
従来より、消費電力を抑制して製造コストを低減するため、リラクタンスモータ(より具体的には、同期リラクタンスモータ)の開発が進められている。リラクタンスモータは、永久磁石を使用せず、ロータの磁極にスリットを形成し、リラクタンストルクを利用して駆動力を得るものである。
例えば、特許文献1および特許文献2には、リラクタンスモータのロータに永久磁石を補助的に取り付けることにより、モータ出力の向上等を図る技術が開示されている。
また、特許文献3には、リラクタンスモータのロータを、永久磁石回転子部分とリラクタンス回転子部分とに分割することにより、磁気飽和によるリラクタンストルクの低下を抑制する技術が開示されている。
特開2013−192359号公報(図2参照) 特開2011−83066号公報(図1参照) 特開2004−88852号公報(図2参照)
ここで、リラクタンスモータの製造コストを低減するためには、永久磁石を使用しないことが望ましい。しかしながら、リラクタンストルクのみで高いトルクを得るためには、リラクタンスモータを大きくしなければならず、圧縮機の内部の限られたスペースに収納することが難しい。
また、圧縮機では、ロータに形成された貫通穴(風穴)等を通って冷媒が軸方向に流れるが、トルクの向上に伴い、冷媒流量を増加させる必要がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、圧縮機内の限られたスペースに収納可能で、高いトルクを発生することができ、十分な冷媒流量を確保することができるリラクタンスモータを提供することを目的とする。
本発明のリラクタンスモータは、圧縮機に用いられる。リラクタンスモータは、軸線を中心とする環状の外周を有するロータコアを有し、外周に沿って複数の磁極を有し、永久磁石を有さないロータと、軸線を中心とする径方向においてロータを外側から囲むステータコアと、ステータコアに波巻で巻かれた巻線とを有するステータとを備える。複数の磁極は、いずれも、ロータコアに形成された第1のスリットと、第1のスリットの径方向の内側に形成された第2のスリットとを有する。ロータコアは、径方向の中心に形成されたシャフト孔と、シャフト孔から第2のスリットの軸線を中心とする周方向の中心部に向かって延在する溝部とを有し、さらに、複数の磁極のうち、隣り合う2つの磁極の極間に、カシメ部および貫通孔を有する。ステータコアの外周に、冷媒を軸線の方向に流通させる冷媒通路を構成する切欠き部を有する。
本発明では、巻線が波巻で巻かれているため、コイルエンド部を小さくすることができる。そのため、リラクタンスモータの全体を大きくすることなく、ロータコアおよびステータコアを軸線方向に大きくすることができ、これにより高いトルクを得ることが可能になる。また、ステータコアに冷媒通路が設けられるため、圧縮機の冷媒の流量を増加させることができる。
実施の形態1のモータ(リラクタンスモータ)を示す断面図である。 実施の形態1のモータのロータを示す断面図である。 実施の形態1のモータのロータの一部を拡大して示す図である。 実施の形態1のモータのティースの周囲を拡大して示す模式図である。 実施の形態1のモータを示す斜視図である。 実施の形態1の巻線を示す斜視図である。 実施の形態1の巻線の一部を拡大して示す模式図である。 実施の形態1の巻線の1本の巻線部分を示す斜視図である。 実施の形態1の巻線の2本の巻線部分を示す斜視図である。 実施の形態1のステータの同一スロットに挿入される巻線部分を示す斜視図である。 実施の形態1のモータにおいて、ロータに溝部を設けない場合の磁束分布の解析結果を示す図である。 実施の形態1のモータにおいて、ロータに溝部を設けた場合の磁束分布の解析結果を示す図である。 比較例のモータを示す断面図である。 実施の形態1と比較例のモータ出力を比較して示すグラフである。 実施の形態2のモータを示す断面図である。 実施の形態2のモータのロータの一部を拡大して示す図である。 実施の形態3のモータを示す断面図である。 実施の形態3のモータのロータの一部を拡大して示す図である。 実施の形態4のモータを示す断面図である。 各実施の形態のモータが適用可能な圧縮機を示す縦断面図である。 図20の圧縮機を備えた空気調和装置を示す図である。
実施の形態1.
<モータの構成>
本発明の実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1のモータ100を示す断面図である。このモータ100は、ブラシレスDCモータであり、後述する圧縮機500(図20)に用いられる。また、このモータ100は、永久磁石を用いずに、リラクタンストルクによって駆動力を発生するリラクタンスモータ(より具体的には、同期リラクタンスモータ)である。
モータ100は、ステータ1と、ステータ1の内側に回転可能に設けられたロータ3とを有する。ステータ1とロータ3との間には、エアギャップが設けられている。また、ステータ1は、圧縮機500の円筒状のシェル4の内周面41側に組み込まれている。
ロータ3は、円筒状のロータコア30を有する。ロータコア30は、例えば厚さ0.25〜0.5mmの積層鋼板(電磁鋼板)を回転軸の方向に積層し、カシメ等により固定したものである。ロータコア30の径方向の中心には、円形のシャフト孔37が形成されている。シャフト孔37には、回転軸であるシャフト38が圧入によって固定されている。シャフト38の中心軸である軸線C1は、ロータ3の回転軸をなしている。
以下では、シャフト38の軸線C1の方向を、「軸方向」と称する。また、軸線C1を中心とする円周方向(図1等に矢印R1で示す)を、「周方向」と称する。軸線C1を中心とする半径方向を、「径方向」と称する。
<ロータの構成>
図2は、ロータ3を示す断面図である。ロータ3は、周方向に延在する環状の外周面30a(外周)を有し、周方向に6個の磁極を有する。言い換えると、ロータ3の極数Pは、6である。図2では、6個の磁極に、符号P1,P2,P3,P4,P5,P6を付している。但し、極数Pは6に限らず、2以上であればよい。各磁極の周方向の中心位置は、極中心となる。また、周方向に隣り合う任意の磁極の間は、極間(図2に符号Mで示す)となる。
ロータコア30の外周に沿って、第1のスリット31が形成されている。また、第1のスリット31の径方向内側には、第2のスリット32が形成されている。第1のスリット31および第2のスリット32は、1磁極に対応する。言い換えると、6個の磁極のそれぞれが、第1のスリット31と第2のスリット32とを有する。第1のスリット31および第2のスリット32は、フラックスバリアとも称する。
第1のスリット31は、周方向の中心部31aが周方向の両端部31bよりも径方向内側に突出する円弧形状を有する。同様に、第2のスリット32は、周方向の中心部32aが周方向の両端部32bよりも径方向内側に突出する円弧形状を有する。
図2に示した軸線C1に直交する断面において、第1のスリット31の中心部31aと第2のスリット32の中心部32aとは、軸線C1を通る同一の軸線(径方向の軸線)上にある。この軸線は、q軸(すなわち磁極の中心線)に相当する。一方、周方向に隣り合う磁極の間を通る径方向の軸線は、d軸(すなわち極間の中心線)に相当する。
図3は、ロータコア30の1つの磁極を含む部分を拡大して示す図である。第1のスリット31は、いずれも円弧状の外周側端辺311と内周側端辺312とを有する。第1のスリット31とロータコア30の外周面30aとの間(より具体的には、第1のスリット31の外周側端辺311とロータコア30の外周面30aとの間)には、ステータ1からの磁束が流れる領域B1が形成される。
第2のスリット32は、いずれも円弧状の外周側端辺321と内周側端辺322とを有する。第1のスリット31と第2のスリット32との間(より具体的には、第1のスリット31の内周側端辺312と第2のスリット32の外周側端辺321との間)には、ステータ1からの磁束が流れる領域B2が形成される。
また、6つの磁極の第2のスリット32によって囲まれる領域(より具体的には、第2のスリット32の内周側端辺312によって囲まれる領域)には、ステータ1からの磁束の流れの少ない内周側領域B3が形成される。
ロータコア30の第1のスリット31と第2のスリット32とにより、d軸のインダクタンスLdと、q軸のインダクタンスLqとに差が生じ、リラクタンストルクが発生する。
また、第1のスリット31の端部31bとロータコア30の外周面30aとの間には、薄肉部である外周ブリッジが形成されている。同様に、第2のスリット32の端部32bとロータコア30の外周面30aとの間には、薄肉部である外周ブリッジが形成されている。外周ブリッジの厚さは、例えば、積層鋼板の1枚の板厚と同じである。
ロータコア30の径方向中心部には、シャフト38(図2)に嵌合する円形のシャフト孔37が形成されている。シャフト孔37の外周面から径方向外側に、溝部35が形成されている。溝部35は、ロータコア30を軸方向に貫通している。溝部35の径方向外側の端部35aは、第2のスリット32の中心部32aに接近している。溝部35の端部35aと第2のスリット32との最短距離は、例えば、積層鋼板の1枚の板厚と同じである。
図2に戻り、ロータコア30には、極数Pと同数の溝部35が、放射状に形成されている。ここでは極数Pが6であるため、6個の溝部35が形成されている。また、それぞれの溝部35の周方向位置は、各磁極に対応している。溝部35の中心線(溝部35の周方向中心を規定する径方向の線)は、磁極の中心線と一致している。
シャフト孔37にシャフト38(図1)が嵌合した状態でも、溝部35は塞がれず、そのため、溝部35の内部を冷媒が軸方向に流れる。溝部35は、冷媒を流通させる冷媒通路を構成する。なお、溝部35は、シャフト孔37に連続して形成されているが、シャフト孔37から径方向外側に離間していてもよい。また、溝部35の数は、極数Pと同数に限らず、1つ以上であればよい。
<ステータの構成>
図1に戻り、ステータ1は、ステータコア10と、ステータコア10に波巻で巻かれた巻線2(図5)とを有する。ステータコア10は、例えば厚さ0.25〜0.5mmの積層鋼板(電磁鋼板)を軸方向に積層し、カシメ部17により固定したものである。
ステータコア10は、周方向に延在する環状のヨーク部11と、ヨーク部11から径方向内側に延在する複数のティース12とを有する。周方向に隣り合うティース12の間に、スロット13が形成される。スロット13は、ティース12に巻かれる巻線2を収容する部分であり、径方向に延在している。
ティース12の数とスロット13の数(スロット数Sと称する)とは、互いに同じであり、図1に示した例では、36である。すなわち、ロータ3の1磁極に、6個のスロット13が対応している。3相分布巻の場合には、スロット数Sは、極数Pの3n(nは自然数)倍となる。そのため、極数Pに対するスロット数Sの比(割合)S/Pは、例えば3、6、9、12、15等となる。
ステータコア10の外周面18には、切欠き部16が形成されている。切欠き部16は、円筒状の外周面18を、軸線C1に平行な平面で切り欠いたものであり、ステータコア10の軸方向の全域に亘って延在している。切欠き部16は、ヨーク部11において、周方向の複数箇所に形成されている。ここでは、極数Pと同数である6個の切欠き部16が、周方向に等間隔に配置されている。切欠き部16は、シェル4の内周面41との間に、冷媒を軸方向に通過させる冷媒通路を構成する。
また、ヨーク部11には、ステータコア10を構成する積層鋼板を互いに固定するカシメ部17が形成されている。カシメ部17をティース12ではなくヨーク部11に形成する理由は、磁束の流れをカシメ部17で妨げないようにするためである。ここでは、極数Pと同数である6個のカシメ部17が、周方向に等間隔に形成されている。また、カシメ部17は、切欠き部16の周方向における中央部に対応する位置に形成されている。
図4は、ステータ1の一部を拡大して示す模式図である。ティース12の幅(周方向の長さ)は、ティース12の先端部12aに近づくほど狭くなる。すなわち、ティース12の先端部12a(径方向の内側端部)での幅W1は、ティース12の根元部12b(径方向の外側端部)での幅W2よりも狭い。
ティース12の径方向の長さ(すなわち根元部12bから先端部12aまでの距離)を、H1とする。H1は、スロット13の長さでもある。また、ティース12の根元部12bからヨーク部11の外周面18までの距離(ヨーク幅)を、H2とする。ヨーク幅H2は、ヨーク部11内を周方向に流れる磁路の幅である。
スロット13には、巻線2が一列に配列される。スロット13の周方向の幅Wsは、巻線2が一列に配列される程度の幅に設定される。すなわち、スロット13は、周方向の幅Wsおよび径方向の長さH1を有する長方形形状を有する。スロット13の径方向内側の端部は、巻線2を挿入する開口部13aであり、径方向外側の端部は、終端部13bである。
<巻線の構成>
次に、巻線2について説明する。図5は、ステータコア10に巻線2を巻き付けたモータ100を示す斜視図である。巻線2は、ステータコア10の36個のティース12(図1)に、波巻で巻かれる。巻線2は、波巻で巻かれているため、ティース12から径方向外側への突出量が少ない。そのため、巻線2は、切欠き部16を通過する冷媒の流れの妨げにならない。
また、巻線2が波巻で巻かれているため、同心巻で巻かれた場合と比較して、巻線2のステータコア10からの軸方向の突出量も少ない。巻線2の軸方向の突出量が少ない分だけ、ステータコア10およびロータコア30の軸方向の長さを長くすることができる。また、巻線2の全長のうち、コイルエンド部以外の部分(スロット13に挿入される部分)を長くすることができるため、より高いトルクを得ることができる。
巻線2は、導体(例えば銅)に、耐腐食性の被膜、例えばポリエステルイミドまたはポリアミドイミドの被膜を形成したものである。巻線2は、モータ100が設けられる圧縮機500の内部を循環する冷媒に接触するためである。
図6は、波巻で巻かれた巻線2のみを取り出して示す模式図である。巻線2は、スロット13(図1)内に挿入される直線部22と、ロータコア30の軸方向の一端面で周方向に延在するコイルエンド部21と、ロータコア30の軸方向の他端面で周方向に延在するコイルエンド部23とを有する。ここでは、1つのスロット13(図1)に、巻線2の8本の巻線部分20が挿入されているものとする。
図7は、巻線2のコイルエンド部21の一部を拡大して示す図である。コイルエンド部21では、径方向の同じ巻き付け位置(例えば最内周位置)に、9本の巻線部分20が、1スロット分ずつ周方向位置をずらしながら巻き回されている。最内周に巻かれた9本の巻線部分20のうちの3本を、巻線部分20a,20b,20cとする。
図8は、1本の巻線部分20aを取り出して示す模式図である。巻線部分20aは、2つのコイルエンド部21aと、4つの直線部22aと、2つのコイルエンド部23aとを有する。巻線部分20aは、9個のティース12にまたがるように巻き回される。すなわち、巻線部分20aの直線部22aは、9個おきのスロット13に挿入される。
コイルエンド部21aは、直線部22aの軸方向一端(図8における上端)同士をつなぐように延在し、コイルエンド部23aは、直線部22aの軸方向他端(図8における下端)同士をつなぐように延在する。コイルエンド部21aとコイルエンド部23aとは、軸線C1を中心とする周方向に交互に配置されている。
コイルエンド部21aの周方向の中心部には、径方向に変位量E1だけ変位するノーズ部25aが設けられている。コイルエンド部21aは、図8に矢印A1で示すように軸線C1を中心とする時計回りに周方向に延在し、ノーズ部25aで径方向内側に変位量E1だけ変位して、再び矢印A1で示す方向に延在する。
また、コイルエンド部23aの周方向の中心部には、径方向に変位量E1だけ変位するノーズ部26aが設けられている。コイルエンド部23aは、図8に矢印A2で示すように軸線C1を中心とする時計回りに周方向に延在し、ノーズ部26aで径方向外側に変位量E1だけ変位して、再び矢印A2で示す方向に延在する。
図9は、2本の巻線部分20a,20bを示す模式図である。巻線部分20aと同様に、巻線部分20bは、2つのコイルエンド部21bと、4つの直線部22bと、2つのコイルエンド部23bとを有する。
巻線部分20bの直線部22bは、巻線部分20aの直線部22aに対して、軸線C1を中心とする時計回りに1スロット分だけシフトした位置にある。コイルエンド部21b,23bの周方向の中心部には、コイルエンド部21a,23aのノーズ部25a,26aと同様に、ノーズ部25b,26bがそれぞれ形成されている。
巻線部分20a,20bのコイルエンド部21a,21bは、軸方向に重なり合って周方向に延在し、ノーズ部25a,25bを経て上下(軸方向の位置関係)が逆転する。同様に、巻線部分20a,20bのコイルエンド部23a,23bは、軸方向に重なり合って周方向に延在し、ノーズ部26a,26bを経て上下が逆転する。そのため、巻線部分20a,20bの直線部22a,22bを、互いに干渉することなく、隣り合うスロット13(図1)に挿入することができる。
図9には、2本の巻線部分20a,20bのみを示しているが、巻線部分20a,20bと同じ径方向の巻き付け位置(例えば最内周位置)に、これらを含む合計9本の巻線部分20が巻き回される。すなわち、ステータコア10の36個の全てのスロット13に、巻線2の直線部22が挿入される。
図10は、図8に示した巻線部分20aと同じスロット13に挿入される合計8本の巻線部分20を示す模式図である。8本の巻線部分20は、径方向に等間隔に巻き回されている。このように、巻線部分20を周方向に1スロット分だけずらして巻き回し(図9)、また径方向にも巻き回すことにより、図6に示した波巻の巻線2が形成される。
なお、1つのスロット13に挿入される巻線部分20の数、および巻線部分20がまたがるティース12の数は、図6〜図10に示した例に限定されるものではなく、極数Pおよびスロット数Sに応じて任意に設定することができる。
図11は、ロータコア30に溝部35を設けない場合のモータ100における磁束分布の解析結果を示す図である。ステータ1のスロット13内の巻線2(図11では省略)に電流を流すと、この巻線電流によって生じる磁束は、図11に示すように分布する。ロータコア30では、第1のスリット31よりも外周側の領域B1、および第1のスリット31と第2のスリット32との間の帯状の領域B2を、磁束が流れる。一方、6つの磁極の第2のスリット32に囲まれた内周側領域B3に流れる磁束は、僅かである。
図12は、ロータコア30に溝部35を設けた場合のモータ100における磁束分布の解析結果を示す図である。溝部35は、ロータコア30の内周側領域B3に形成されており、内周側領域B3には僅かな磁束しか流れない。そのため、溝部35は、ロータコア30内の磁束の流れを妨げず、モータ100の磁気特性には影響を及ぼさない。
<比較例>
図13は、比較例のモータ100Dを示す、軸線C1に直交する断面における断面図である。比較例のモータ100Dは、ステータ1Dとロータ3Dとを有する。ステータ1Dは、ステータコア10Dと、ステータコア10Dに巻かれた巻線2Dとを有する。ステータコア10Dは、環状のヨーク部11Dと、ヨーク部11Dから径方向内側に突出する18個のティース12Dとを有する。周方向に隣り合うティース12Dの間には、スロット13Dが形成されている。ティース12Dには、巻線2Dが、同心巻で巻かれている。ロータ3Dは、溝部35を有さない点を除き、実施の形態1のロータ3と同様に構成されている。
比較例のモータ100Dでは、巻線2Dが同心巻で巻かれているため、コイルエンド部が大きい。そのため、モータ100Dを圧縮機内の限られたスペースに収納するためには、ステータコア10Dおよびロータコア30の軸方向の長さを小さくする必要がある。
<モータ出力の向上>
次に、この実施の形態1によるモータ出力の向上効果について説明する。図14は、実施の形態1のモータ100(図1)の出力と、比較例のモータ100D(図13)の出力とを比較して示すグラフである。ここでは、実施の形態1のモータ100と比較例のモータ100Dについて、モータ全体の大きさ(軸方向および径方向における寸法)を同一として、モータ出力を比較している。
波巻で巻かれた巻線2は、同心巻で巻かれた巻線2よりもコイルエンド部が小さい。そのため、実施の形態1のモータ100は、同一寸法の比較例のモータ100Dと比較して、ステータコア10およびロータコア30の軸方向の長さを長くすることができ、巻線2のスロット13に挿入される長さ(駆動力発生に寄与する長さ)も長くすることができる。
このようにステータコア10およびロータコア30の軸方向長さおよび巻線2の駆動力発生に寄与する長さを長くすることにより、トルク定数を大きくすることができる。そのため、巻線2に同一の電流を流した場合、実施の形態1のモータ100は、比較例のモータ100Dよりも高い出力を発生することができる。図14に示した解析結果では、実施の形態1のモータ100は、比較例のモータ100Dよりも60%高い出力を発生している。
このように、この実施の形態1のモータ100は、永久磁石を用いないリラクタンスモータでありながら、高い出力を発生することができる。
ここでは、各磁極に2つのスリット(第1のスリット31および第2のスリット32)を形成したが、各磁極に3つ以上のスリットを形成してもよい。その場合には、各磁極の最も外周側のスリットを第1のスリットと称し、最も内周側のスリットを第2のスリットと称する。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、本発明の実施の形態1のモータ100は、ロータ3の各磁極に第1のスリット31と第2のスリット32とを有するリラクタンスモータであって、ステータコア10には巻線2が波巻で巻かれ、また冷媒を軸方向に流通させる切欠き部16(冷媒通路)が形成されている。
巻線2が波巻で巻かれているため、コイルエンド部が小さく、そのため、モータ100全体を大きくすることなく、ステータコア10およびロータコア30の軸方向長さおよび巻線2の駆動力発生に寄与する長さを長くすることができる。その結果、永久磁石を有さないリラクタンスモータであっても、高い出力を得ることができる。
また、巻線2が波巻で巻かれており、径方向外側への張り出しが少ないため、切欠き部16を通過する冷媒の流れが巻線2によって妨げられず、冷媒の十分な流量を確保することができる。すなわち、モータ100の出力向上に応じた流量の冷媒を流すことができる。
また、ロータコア30のシャフト孔37の径方向外側に、ロータコア30を方向に貫通する溝部35を有するため、ロータコア30内の磁束の流れを妨げることなく、冷媒の流量を増加させることができる。
また、溝部35は、シャフト孔37に連続して形成されているため、積層鋼板の加工が容易であり、また溝部35の面積(すなわち流路面積)を大きく確保することができる。
また、スリット31,32は、周方向の中心部31a,32aが両端部31b,32bよりも径方向内側に突出する円弧形状を有するため、d軸のインダクタンスLdと、q軸のインダクタンスLqとに差を生じさせ、リラクタンストルクを生じさせることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図15は、実施の形態2のモータ100Aの構成を示す、軸線C1に直交する面における断面図である。モータ100Aは、ステータ1と、ロータ3Aとを有している。
モータ100Aのステータ1は、実施の形態1のモータ100のステータ1と同様の構成を有する。すなわち、ステータ1のステータコア10は、ヨーク部11とティース12とを有し、ティース12には巻線2が波巻で巻かれ、ヨーク部11には冷媒を軸方向に流通させる切欠き部16(冷媒通路)が形成されている。
モータ100Aのロータ3Aは、実施の形態1のモータ100のロータ3に、カシメ部33とリベット穴(貫通孔)34とを設けたものである。カシメ部33の数およびリベット穴34の数は、いずれも極数Pと同じである。ここでは、極数Pが6であるため、カシメ部33の数およびリベット穴34の数は、いずれも6個である。
図16は、ロータ3Aの一部を拡大して示す図である。ロータ3のカシメ部33は、ロータコア30を構成する積層鋼板を互いに固定するものである。カシメ部33は、ロータコア30において各磁極の第2のスリット32に囲まれた内周側領域B3に形成されている。また、カシメ部33は、極間に形成されている。より具体的には、カシメ部33は、周方向に隣り合う2つの第2のスリット32に挟まれる位置に形成されている。
ロータ3のリベット穴34は、カシメ部33と同様、ロータコア30において各磁極の第2のスリット32に囲まれた内周側領域B3に形成されている。また、リベット穴34は、極間に形成されており、カシメ部33よりも径方向内側に位置している。
実施の形態1で説明したように、ロータコア30の各磁極の第2のスリット32に囲まれた内周側領域B3では磁束の流れが少ないため、カシメ部33およびリベット穴34はロータコア30内の磁束の流れを妨げない。
また、リラクタンスモータでは、永久磁石埋込型モータよりもロータコア30の空隙部分(スリット31,32)の占有面積が広く、カシメ部33を形成可能な領域が少ない。カシメ部33を極間に形成することで、ロータコア30内の限られた領域を有用に利用することができる。
また、リラクタンスモータでは、スリット31,32内に永久磁石が挿入されないため、永久磁石埋込型モータと比較して、ロータ3の回転中に積層鋼板の位置ずれが生じやすい。そのため、積層鋼板を、カシメ部33とリベットとによって確実に締結する必要がある。また、リベットを挿通するリベット穴34は、カシメ部33よりも占有面積が広い。そこで、この実施の形態2では、リベット穴34をカシメ部33よりも径方向内側に形成している。
また、カシメ部33およびリベット穴34は、6個の極間の全てに形成されているため、ロータコア30の周方向の重量バランスが向上する。なお、ここでは、カシメ部33およびリベット穴34は、それぞれ6個ずつ形成されているが、いずれも少なくとも1つ形成されていればよい。
また、ここでは、ロータコア30にカシメ部33およびリベット穴34の両方を形成したが、カシメ部33のみを形成してもよく、リベット穴34のみを形成してもよい。また、リベット穴34は、冷媒を軸方向に通過させる貫通孔として用いても良い。
また、ここでは各磁極に2つのスリット(第1のスリット31および第2のスリット32)を形成したが、3つ以上のスリットを形成してもよい。その場合には、各磁極の最も内周側のスリット(第2のスリットと称する)に囲まれた領域に、カシメ部33およびリベット穴34を形成すればよい。
以上説明したように、この実施の形態2では、ロータコア30の各磁極の第2のスリット32によって囲まれた内周側領域B3にカシメ部33が形成されるため、ロータコア30内の磁束の流れを妨げないようにカシメ部33を設け、ロータコア30の積層要素を強固に固定することができる。
また、カシメ部33の径方向内側にリベット穴(貫通孔)34が形成されるため、ロータコア30内の磁束の流れを妨げないようにリベット穴34を設け、ロータコア30の積層要素をさらに強固に固定することができる。
また、カシメ部33およびリベット穴34が極間に形成されるため、ロータコア30の内周側領域B3の限られたスペースを有効に利用することができる。カシメ部33およびリベット穴34が全ての極間に設けられているため、ロータコア30の周方向の重量バランスが向上する。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図17は、実施の形態3のモータ100Bの構成を示す、軸線C1に直交する面における断面図である。モータ100Bは、ステータ1と、ロータ3Bとを有している。
モータ100Bのステータ1は、実施の形態1のモータ100のステータ1と同様の構成を有する。すなわち、ステータ1のステータコア10は、ヨーク部11とティース12とを有し、ティース12には巻線2が波巻で巻かれ、ヨーク部11には冷媒を軸方向に流通させる切欠き部16(冷媒通路)が形成されている。
モータ100Bのロータ3Bは、実施の形態1のモータ100のロータ3に対して、スリットの形状が異なるものである。実施の形態のロータ3Bは、ロータコア30の外周面30aに沿って形成された第1のスリット51と、第1のスリット51の径方向内側に形成された第2のスリット52とを有する。第1のスリット51および第2のスリット52は、1磁極に対応する。言い換えると、6個の磁極のそれぞれが、第1のスリット51と第2のスリット52とを有する。
図18は、ロータ3Bの一部を拡大して示す図である。第1のスリット51は、周方向の中心部51aを含んで直線状に延在する第1の部分51bと、第1の部分51bの周方向の各端部からロータコア30の外周に向けて直線状に延在する一対の第2の部分51cとを有する。第1の部分51bは、中心部51aを通る径方向の直線(磁極の中心線)に対して直交する方向に延在している。一対の第2の部分51cは、径方向外側ほど両者の間隔が広がるように、中心部51aを通る径方向の直線に対して、互いに対称に延在している。
第2のスリット52は、周方向の中心部52aを含んで直線状に延在する第1の部分52bと、第1の部分52bの周方向の各端部からロータコア30の外周に向けて直線状に延在する一対の第2の部分52cとを有する。第1の部分52bは、中心部52aを通る径方向の直線(磁極の中心線)に対して直交する方向に延在している。一対の第2の部分52cは、径方向外側ほど両者の間隔が広がるように、中心部52aを通る径方向の直線に対して、互いに対称に延在している。
第1のスリット51の外周側には、ステータ1からの磁束が流れる領域B1が形成される。第1のスリット51と第2のスリット52との間には、ステータ1からの磁束が流れる帯状の領域B2が形成される。各磁極の第2のスリット52によって囲まれた領域には、磁束の流れの少ない内周側領域B3が形成される。なお、ここでは、ロータ3Bの各磁極に2つのスリット(第1のスリット51および第2のスリット52)を形成しているが、3つ以上のスリットを形成してもよい。
ロータコア30のシャフト孔37および溝部35の構成は、実施の形態1と同様である。また、ロータコア30の内周側領域B3に、実施の形態2で説明したカシメ部33およびリベット穴34を形成してもよい。
以上説明したように、この実施の形態3においても、ロータ3Bの各磁極に第1のスリット51と第2のスリット52とを有するリラクタンスモータであって、ステータコア10には巻線2が波巻で巻かれ、また冷媒を軸方向に流通させる切欠き部16(冷媒通路)が形成されている。そのため、実施の形態1と同様、モータ100B全体を大きくすることなく、高い出力を得ることができる。また、巻線2が波巻で巻かれており、径方向外側への張り出しが少ないため、切欠き部16を通過する冷媒の十分な流量を確保することができる。
また、ロータコア30のシャフト孔37の径方向外側に、ロータコア30を方向に貫通する溝部35を有するため、ロータコア30内の磁束の流れを妨げることなく、冷媒の流量を増加させることができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明する。図19は、実施の形態のモータ100Cの構成を示す、軸線C1に直交する面における断面図である。モータ100Cは、ステータ1Cと、ロータ3とを有している。
モータ100Cのステータ1Cは、ステータコア10と巻線2とを有する。ステータコア10は、実施の形態1と同様、ヨーク部11とティース12とを有し、ティース12に巻線2が波巻で巻かれている。但し、ヨーク部11には、切欠き部16の代わりに、冷媒を軸方向に流通させる貫通穴15(冷媒通路)が形成されている。
ここでは、極数Pと同数である6個の貫通穴15が、周方向に等間隔に形成されている。貫通穴15は、例えば、ティース12の周方向の中心位置を通る径方向の軸線上に位置している。また、貫通穴15は、ステータコア10のカシメ部17と、周方向に交互に形成されていることが望ましい。
ティース12に波巻で巻かれた巻線2は、径方向外側への張り出しが少ないため、貫通穴15を通過する冷媒の流れを妨げることがなく、冷媒の十分な流量を確保することができる。また、ヨーク部11に、貫通穴15に加えて、実施の形態1で説明した切欠き部16(図1)を形成してもよい。なお、貫通穴15の数は、極数Pと同数に限らず、1つ以上であればよい。
モータ100Cのロータ3は、実施の形態1のロータ3と同様の構成を有する。但し、実施の形態2で説明したようにロータ3にカシメ部33およびリベット穴34を形成してもよく、実施の形態3で説明したスリット51,52の形状を採用してもよい。
以上説明したように、この実施の形態4では、ステータ1Cのヨーク部11に冷媒を通過させる貫通穴15が形成されており、ティース12に巻線2が波巻で巻かれているため、貫通穴15を通過する冷媒の流れが巻線2によって妨げられず、冷媒の十分な流量を確保することができる。また、ステータ1Cのヨーク部11に貫通穴15と切欠き部16の両方を設ければ、冷媒の流量をさらに増加させることができる。
<圧縮機>
次に、上述した実施の形態1のモータ100を用いた圧縮機について説明する。図20は、上述した実施の形態1のモータ100を用いた圧縮機(スクロール圧縮機)500の構成を示す断面図である。
圧縮機500は、スクロール圧縮機であり、密閉容器502内に、圧縮機構510と、圧縮機構510を駆動するモータ100と、圧縮機構510とモータ100とを連結する主軸501と、主軸501の圧縮機構510の反対側の端部(副軸部)を支持するサブフレーム503と、密閉容器502の底部の油だめ505に貯留される潤滑油504とを備える。
圧縮機構510は、固定スクロール511と、主軸501に取り付けられた揺動スクロール512とを有する。固定スクロール511および揺動スクロール512は、いずれも渦巻部分を有し、両者の間に渦巻き状の圧縮室516が形成される。圧縮機構510は、さらに、揺動スクロール512の自転を規制して揺動スクロール512を揺動させるオルダムリング513と、揺動スクロール512が取り付けられたコンプライアントフレーム514と、これらを支持するガイドフレーム515とを備える。
固定スクロール511には、密閉容器502を貫通した吸入管506が圧入されている。また、密閉容器502を貫通して、固定スクロール511の吐出ポート511aから吐出される高圧の冷媒ガスを外部に吐出する吐出管507が設けられている。
密閉容器502は、円筒状のシェル4(図1)を有し、このシェル4の内周側に、実施の形態1のモータ100が取り付けられる。密閉容器502には、モータ100のステータ1と駆動回路とを電気的に接続するためのガラス端子508が溶接により固定されている。主軸501は、モータ100のシャフト38(図1)である。
圧縮機500の動作は、以下の通りである。モータ100が回転すると、ロータ3と共に主軸501(シャフト38)が回転する。主軸501が回転すると、揺動スクロール512が揺動し、固定スクロール511と揺動スクロール512との間の圧縮室516の容積を変化させる。これにより、吸入管506から圧縮室516に冷媒ガスを吸入して圧縮する。
圧縮室516内で圧縮された高圧の冷媒ガスは、固定スクロール511の吐出ポート511aから密閉容器502内に排出され、吐出管507から外部に排出される。また、圧縮室516から密閉容器502内に排出された冷媒ガスの一部は、ステータ1の切欠き部16(図1)を通過し、モータ100および潤滑油504を冷却する。
上記の通り、実施の形態1のモータ100は、高いトルクを発生し、製造コストが低いため、圧縮機500の出力を高め、また製造コストを低減することができる。
なお、圧縮機500には、モータ100の代わりに、実施の形態2〜4で説明したモータ100A〜100Cを用いても良い。また、ここでは、圧縮機の一例としてスクロール圧縮機について説明したが、実施の形態1〜4のモータ100〜100Cは、スクロール圧縮機以外の圧縮機に適用してもよい。
<空気調和装置>
次に、図20に示した圧縮機500を有する空気調和装置(冷凍サイクル装置)について説明する。図21は、空気調和装置400の構成を示す図である。図21に示した空気調和装置400は、圧縮機401と、凝縮器402と、絞り装置(減圧装置)403と、蒸発器404とを備えている。圧縮機401、凝縮器402、絞り装置403および蒸発器404は、冷媒配管407によって連結されて冷凍サイクルを構成している。すなわち、圧縮機401、凝縮器402、絞り装置403および蒸発器404の順に、冷媒が循環する。
圧縮機401、凝縮器402および絞り装置403は、室外機410に設けられている。圧縮機401は、図20に示した圧縮機500で構成されている。室外機410には、凝縮器402に室外の空気を供給する室外側送風機405が設けられている。蒸発器404は、室内機420に設けられている。この室内機420には、蒸発器404に室内の空気を供給する室内側送風機406が設けられている。
空気調和装置400の動作は、次の通りである。圧縮機401は、吸入した冷媒を圧縮して送り出す。凝縮器402は、圧縮機401から流入した冷媒と室外の空気との熱交換を行い、冷媒を凝縮して液化させて冷媒配管407に送り出す。室外側送風機405は、凝縮器402に室外の空気を供給する。絞り装置403は、開度を変化させることによって、冷媒配管407を流れる冷媒の圧力等を調整する。
蒸発器404は、絞り装置403により低圧状態にされた冷媒と室内の空気との熱交換を行い、冷媒に空気の熱を奪わせて蒸発(気化)させて、冷媒配管407に送り出す。室内側送風機406は、蒸発器404に室内の空気を供給する。これにより、蒸発器404で熱が奪われた冷風が、室内に供給される。
圧縮機401(図20の圧縮機500)には、実施の形態1〜4で説明したモータ100〜100Cが適用されるため、空気調和装置400の空調能力を高め、また製造コストを低減することができる。
なお、実施の形態1〜4のモータ100〜100Cを適用した圧縮機500は、図21に示した空気調和装置400に限らず、他の種類の空気調和装置に用いてもよい。
以上、本発明の望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変形を行なうことができる。
1,1C ステータ、 2,2A,2B,2C,2D,2E,2F 巻線、 3,3A,3B ロータ、 4 シェル、 10 ステータコア、 11 ヨーク部、 12 ティース、 12a 先端部、 12b 根元部、 13 スロット、 15 貫通穴、 16 切欠き部、 17 カシメ部、 18 外周面、 20,20a,20b,20c 巻線部分、 30 ロータコア、 31 第1のスリット、 31a 中心部、 31b 端部、 32 第2のスリット、 32a 中心部、 32b 端部、 33 カシメ部、 34 リベット穴(貫通孔)、 35 溝部、 37 シャフト孔、 38 シャフト、 51 第1のスリット、 51a 中心部、 51b 第1の部分、 51c 第2の部分、 52 第2のスリット、 52a 中心部、 52b 第1の部分、 52c 第2の部分、 100,100A,100B,100C モータ、 400 空気調和装置、 401 圧縮機、 402 凝縮器、 403 絞り装置(減圧装置)、 405 室外送風機、 406 室内送風機、 500 圧縮機(スクロール圧縮機)、 501 主軸、 502 密閉容器、 510 圧縮機構。

Claims (13)

  1. 圧縮機に用いられるリラクタンスモータであって、
    軸線を中心とする環状の外周を有するロータコアを有し、前記外周に沿って複数の磁極を有し、永久磁石を有さないロータと、
    前記軸線を中心とする径方向において前記ロータを外側から囲むステータコアと、前記ステータコアに波巻で巻かれた巻線とを有するステータと
    を備え、
    前記複数の磁極は、いずれも、前記ロータコアに形成された第1のスリットと、前記第1のスリットの前記径方向の内側に形成された第2のスリットとを有し、
    前記ロータコアは、前記径方向の中心に形成されたシャフト孔と、前記シャフト孔から前記第2のスリットの前記軸線を中心とする周方向の中心部に向かって延在する溝部とを有し、
    前記ロータコアは、さらに、前記複数の磁極のうち、隣り合う2つの磁極の極間に、カシメ部および貫通孔を有し、
    前記ステータコアの外周に、冷媒を前記軸線の方向に流通させる冷媒通路を構成する切欠き部を有する
    リラクタンスモータ。
  2. 前記溝部の数は、前記磁極の極数と同数である
    請求項に記載のリラクタンスモータ。
  3. 前記カシメ部の数は、前記磁極の極数と同数である
    請求項1または2に記載のリラクタンスモータ。
  4. 前記貫通孔は、前記カシメ部よりも前記径方向の内側に形成されている
    請求項1から3までの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  5. 前記貫通孔の数は、前記磁極の極数と同数である
    請求項1から4までの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  6. 前記第1のスリットおよび前記第2のスリットは、いずれも、前記軸線を中心とする周方向の中心部が前記周方向の両端部よりも前記径方向の内側に突出する円弧形状を有する
    請求項1からまでの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  7. 前記第1のスリットおよび前記第2のスリットは、いずれも、前記周方向の中心部を含み直線状に延在する第1の部分と、前記第1の部分の前記周方向の両端部から前記ロータの前記外周に向けて直線状に延在する一対の第2の部分とを有する
    請求項1からまでの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  8. 前記切欠き部は、前記ステータコアの前記外周において、前記ステータコアの前記軸線の方向の全域に亘って形成されている
    請求項1からまでの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  9. さらに、前記ステータコアを前記軸線の方向に貫通し、冷媒を前記軸線の方向に流通させる貫通穴を有する
    請求項1からまでの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  10. 前記巻線は、ポリエステルイミドまたはポリアミドイミドの被膜を有する
    請求項1からまでの何れか1項に記載のリラクタンスモータ。
  11. 請求項1から10までの何れか1項に記載のリラクタンスモータと、前記リラクタンスモータによって駆動される圧縮機構とを備えた
    圧縮機。
  12. 前記圧縮機は、円筒状のシェルを有し、
    前記ステータコアは、前記シェルの内側に嵌合する
    請求項11に記載の圧縮機。
  13. 圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器を備えた空気調和装置であって、
    前記圧縮機は、請求項1から10までの何れか1項に記載のリラクタンスモータと、前記リラクタンスモータによって駆動される圧縮機構とを備える
    空気調和装置。
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