JPH10290541A - 電動機の回転子 - Google Patents

電動機の回転子

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JPH10290541A
JPH10290541A JP9113560A JP11356097A JPH10290541A JP H10290541 A JPH10290541 A JP H10290541A JP 9113560 A JP9113560 A JP 9113560A JP 11356097 A JP11356097 A JP 11356097A JP H10290541 A JPH10290541 A JP H10290541A
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JP
Japan
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rotor
electric motor
magnets
rotor core
motor according
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Application number
JP9113560A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Uchibori
正晴 内堀
Masaaki Takezawa
正昭 竹沢
Keishiro Igarashi
恵司郎 五十嵐
Kazuhiko Arai
和彦 新井
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to KR10-1998-0012798A priority patent/KR100492238B1/ko
Priority to SG9800733A priority patent/SG81926A1/en
Priority to CNB981066089A priority patent/CN1269286C/zh
Priority to MYPI98001645A priority patent/MY120734A/en
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、かしめ固定用の貫通孔による悪影
響を低減するだけでなく、部品点数が少なく組立作業も
簡単で高特性が得られる電動機の回転子を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 複数枚の回転子用鉄板27を積層した回
転子鉄心26と、この回転子鉄心に回転軸6の軸方向に
沿って設けられる少なくとも2カ所の挿入孔36〜39
と、これら挿入孔に挿入される少なくとも4枚の平板状
の永久磁石40〜47とからなる電動機の回転子6にお
いて、前記永久磁石40〜47は隣り合う磁極間に対向
する一対の磁石40〜47が回転子6の法線を挟み所定
間隔を存して平行に配置され、前記磁極間に磁路が形成
されている構成としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機等に使用さ
れる電動機の回転子の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種圧縮機用電動機の回転子、特
にブラシレスDCモータと称される電動機の回転子は、
例えば出願人が先に出願した特願平5−138893号
の図4(C)に示されるように構成されていた。即ち、
従来の回転子は複数枚の回転子用鉄板を積層し、かしめ
固定して回転子鉄心を構成すると共に、この回転子鉄心
の外周側に沿って磁極を構成する4個(四極の場合)の
磁性体(永久磁石)を挿入し、回転子鉄心の外周面は磁
性体間において切り欠きを形成して突極部を構成するこ
とにより、磁束の短絡を防止する構造とされていた。
【0003】また、回転子鉄心の回転子用鉄板には上下
の非磁性端面部材等をかしめ固定するための貫通孔が穿
設され、この貫通孔にリベットを用いて前記端面部材や
オイル分離用のディスク等を回転子鉄心にかしめ固定し
ていた。
【0004】一方、特開昭47−27302号公報に開
示され図4に示すように、複数枚の平板状の永久磁石1
00を、それらの磁路が接線方向を向くように回転子1
01の中心から放射状に挿入配置したものが示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者の回転子では上記貫通孔が切り欠きの内方、即ち、磁
性体間に穿設されていたため、磁極が四極以上の場合、
隣接する磁性体(磁極)間に渡って形成される磁路に貫
通孔が存在することになる。そのため、この貫通孔部分
で磁気抵抗が増大して、電動機出力の低下を来す問題が
生じていた。
【0006】また、後者の構成では、4カ所の挿入孔1
02に4個の磁石100を挿入後、この外周部に磁石1
00が遠心力で飛び出すのを防止するための飛び出し防
止部材103を設ける必要があり、部品点数が増加する
と共に作業が煩雑となる。しかも、磁石は4個であるた
め、磁力に限界があり意とする特性を得られないという
問題がある。
【0007】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、かしめ固定用の貫通孔に
よる悪影響を低減するだけでなく、部品点数が少なく組
立作業も簡単で高特性が得られる電動機の回転子を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は請求項1に記載
の如く、複数枚の回転子用鉄板を積層した回転子鉄心
と、この回転子鉄心に回転軸の軸方向に沿って設けられ
る少なくとも2カ所の挿入孔と、これら挿入孔に挿入さ
れる少なくとも4枚の平板状の永久磁石とからなる電動
機の回転子において、前記永久磁石は隣り合う磁極間に
対向する一対の磁石が回転子の法線を挟み所定間隔を存
して平行に配置され、前記磁極間に磁路が形成されてい
るものである。
【0009】また、請求項2に記載の如く、複数の永久
磁石はフェライト又は希土類により複数枚全て同一な平
板状に形成されているものである。
【0010】また、請求項3に記載に如く、永久磁石
は、磁極を構成する一対の磁石の各外周側先端と回転子
の中心との成す角度(磁極角度)が55度から70度の
範囲になるよう挿入孔に8枚挿入されているものであ
る。
【0011】また、請求項4に記載の如く、回転子鉄心
の両端面に設けた挿入孔を塞ぐ端面部材と、この両端面
部材と回転子鉄心とを回転軸方向に沿って貫く複数の貫
通孔と、この貫通孔を用いて前記両端面部材と前記回転
子鉄心とを一体に成すリベットとを備え、前記貫通孔は
隣り合う磁極間に対向する一対の磁石間に設けられてい
るものである。
【0012】また、請求項5記載の如く、回転子鉄心の
両端面に設けた挿入孔を塞ぐ端面部材と、この両端面部
材と回転子鉄心とを回転軸方向に沿って貫く複数の貫通
孔と、この貫通孔を用いて前記両端面部材と前記回転子
鉄心とを一体に成すリベットとを備え、前記貫通孔は隣
り合う磁極間に対向する一対の磁石間に設けられ、各磁
極の中央部には前記貫通孔より外側の位置に反回転方向
に傾斜した長円状の風穴が設けられているものである。
【0013】また、請求項6に記載の如く、回転子用鉄
板を互いに積層しかしめるかしめ部を各磁極の中央部に
形成したものである。
【0014】また、請求項7に記載の如く、各挿入孔の
外周側先端に形成され隣り合う磁極間で対向しているブ
リッジ部のうち、回転方向前方のブリッジ部の外周面に
切欠部が形成されているものである。
【0015】また、請求項8に記載の如く、回転子は各
磁極のうち、回転方向前方の外周面に切除部が形成され
ているものである。
【0016】更に、請求項9に記載の如く、挿入孔は直
角部が回転子の中心に対向するようなL字状に形成さ
れ、各々の直線部に各1枚の平板状の永久磁石が挿入さ
れると共に、前記直角部には各直線部の幅より大きな空
隙が形成されているものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
例を詳述する。図1は本発明の電動機の回転子を適用す
る圧縮機Cの縦断側面図である。この図において、1は
密閉容器であり、内部の上側に電動機(ブラシレスDC
モータ)2、下側にこの電動機2で回転駆動される圧縮
要素3が収納されている。密閉容器1は予め2分割され
たものに電動機2、圧縮要素3を収納した後、高周波溶
着などによって密閉されたものである。
【0018】電動機2は、密閉容器1の内壁に固定され
た固定子4と、この固定子4の内側に回転軸6を中心に
して回転自在に支持された回転子5とから構成されてい
る。そして、固定子4は回転子5に回転磁界を与える固
定子巻線7を備えている。圧縮要素3は中間仕切板8で
仕切られた第1のロータリー用シリンダ9及び第2のロ
ータリーシリンダ10を備えている。各のシリンダ9、
10には回転軸6で回転駆動される偏心部11、12が
取り付けられており、これら偏心部11、12は偏心位
置がお互いに180度位相がずれている。
【0019】13、14はそれぞれシリンダ9、10内
を回転する第1のローラ、第2のローラであり、それぞ
れ偏心部11、12の回転でシリンダ内を回る。15、
16はそれぞれ第1の枠体、第2の枠体であり、第1の
枠体15は仕切板8との間にシリンダ9の閉じた圧縮空
間を形成させ、第2の枠体16は同様に仕切板8との間
にシリンダ10の閉じた圧縮空間を形成させている。ま
た、第1の枠体15、第2の枠体16はそれぞれ回転軸
6の下部を回転自在に軸支する軸受部17、18を備え
ている。
【0020】19、20は吐出マフラーであり、それぞ
れ第1の枠体15、第2の枠体16を覆うように取付ら
れている。尚、シリンダ9と吐出マフラー19は第1の
枠体15に設けられた図示しない吐出孔にて連通されて
おり、シリンダ10と吐出マフラー20も第2の枠体1
6に設けられた図示しない吐出孔にて連通されている。
21は密閉容器1の外部に設けられたバイパス管であ
り、吐出マフラー20の内部に連通している。
【0021】22は密閉容器1の上に設けられた吐出管
であり、23、24はそれぞれシリンダ9、10へつな
がる吸入管である。また、25は密閉ターミナルであ
り、密閉容器1の外部から固定子4の固定子巻線7へ電
力を供給するものである(密閉ターミナル25と固定子
巻線7とをつなぐリード線は図示せず)。
【0022】図2は固定子4と回転子5の位置関係を示
す要部平面図、図3は永久磁石を装着した回転子5の平
面図、図4は回転子鉄心の平面図である(永久磁石を圧
入する前の状態)。
【0023】各図において、26は回転子鉄心であり、
厚さ0.3mm〜0.7mmの電磁鋼板から図4の如き
形状に打ち抜いた回転子用鉄板27を複数枚積層し、お
互いにかしめて一体に積層されている。
【0024】この回転子用鉄板27は、図2及び3に示
す如く四極の磁極を構成する磁極部28〜31が形成さ
れるように電磁鋼板から打ち抜かれている。このとき、
各磁極部28〜31の頂点間の外径Dは30mm〜70
mmの範囲とされ、実施例では例えば50mmである。
【0025】36〜39は前記回転子鉄心26に回転軸
6の軸方向に沿って設けられた4カ所のL字状の挿入孔
である。40〜47はこれら挿入孔36〜39に挿入さ
れた8枚の平板状の永久磁石である。
【0026】前記永久磁石40〜47は隣り合う磁極2
8,29,30,31間に対向する一対の磁石40〜4
7が回転子5の法線を挟み所定間隔を存して平行に配置
されている。 また、前記一対の磁石40〜47間に対
応する外周よりには回転子5の回転方向と反対に傾斜し
た長円状の風穴32〜35が形成されている。
【0027】また、永久磁石40〜47は、磁極28〜
31を構成する一対の磁石(例えば40と41)の各外
周側先端A,Bと回転子5の中心Oとの成す角度αが5
5度から70度の範囲になるよう挿入孔36〜39に8
枚挿入されている。
【0028】回転子鉄心5の両端面には挿入孔を塞ぐ端
面部材48,49と、この両端面部材48,49と回転
子鉄心26とを回転軸方向に沿って貫く複数の貫通孔5
0と、この貫通孔を用いて前記両端面部材48,49と
前記回転子鉄心26とを一体に成すリベット51とを備
え、前記貫通孔50は隣り合う磁極28〜31間に対向
する一対の磁石40〜47間に設けられている。
【0029】前記挿入孔36〜39は挿入孔36で説明
すると直角部52が回転子5の中心Oに対向するような
L字状に形成され、各々の直線部53,54に各1枚の
平板状の永久磁石40,41が挿入されると共に、前記
直角部52には各直線部53,54の幅より大きな空隙
55が形成されている。
【0030】各挿入孔36〜39の外周側先端に形成さ
れるブリッジ部56は、0.3mm以上0.5mm以下
の幅に形成されている。
【0031】また、回転子鉄心5を構成する両端部の回
転子用鉄板27の内径は中央部の回転子用鉄板27の内
径より稍大きく形成されている。
【0032】また、回転子5は、回転子鉄心26の外径
をD、積層厚をL、磁石の厚さをt、磁石の長さをlと
した場合、下式(1)(2)を満足するよう構成されて
いる。 0.30<L/D<1.20……(1) 0.02<t/l<0.20……(2)
【0033】更に、端面部材48の上面には油分離機能
を持ったバランスウエイト57が取り付けられている。
【0034】このように構成された電動機の回転子にお
いて、永久磁石40〜47は隣り合う磁極28,29,
30,31間に対向する一対の磁石40〜47が回転子
5の法線を挟み所定間隔を存して平行に配置されている
ため、限られたスペースで磁石の個数を有効に配置でき
特性を向上できると共に、前記間隔での磁路を確保する
ことができ、リラクタンストルクを有効に活用できる。
【0035】また、磁石40〜47は平板状であるた
め、成形も簡単で全て同一形状のものを使用でき、生産
性を向上し、コスト低減を促進できる。
【0036】また、前記一対の磁石40〜47間には回
転方向と反対に傾斜した長円状の風穴32〜35が形成
されているため、磁力線を遮って特性を低下させること
なく、油分離効果を促進できる。
【0037】また、永久磁石40〜47は、磁極28〜
31を構成する一対の磁石(例えば40と41)の各外
周側先端A,Bと回転子5の中心Oとの成す角度αが5
5度から70度の範囲になるよう挿入孔36〜39に8
枚挿入されているため、磁極の角度を最適とすることが
でき磁束の有効活用を図ることができる。
【0038】リベット51が挿入される貫通孔50は隣
り合う磁極28〜31間に対向する一対の磁石40〜4
7間に設けられており強磁性体で形成されているため、
特性を低下させることもない。
【0039】また、挿入孔36〜39(例えば39)は
直角部52が回転子5の中心Oに対向するようなL字状
に形成され、各々の直線部53,54に各1枚の平板状
の永久磁石40,41が挿入されると共に、前記直角部
52には各直線部53,54の幅より大きな空隙55が
形成されているため、磁石40〜47の内側端部の磁束
の漏れを抑制できる。即ち、この空隙55がないと磁石
40〜47の着磁時に磁力線が漏れてしまう。
【0040】また、各挿入孔36〜39の外周側先端に
形成されるブリッジ部56は、0.3mm以上0.5m
m以下の幅に形成されているため、ブリッジ部56での
磁気漏れを抑制できる。
【0041】また、回転子鉄心5を構成する両端部の回
転子用鉄板27の内径は中央部の回転子用鉄板27の内
径より稍大きく形成されているため、回転子5の外径部
の当たりによる回転子5端部の内径縮小を抑制できる。
【0042】また、回転子5は、回転子鉄心26の外径
をD、積層厚をL、磁石の厚さをt、磁石の長さをlと
した場合、下式(1)(2)を満足するよう構成されて
いるため、共通部品化された磁石40〜47を回転子5
に有効に組み込むことができる。 0.30<L/D<1.20……(1) 0.02<t/l<0.20……(2)
【0043】更に、端面部材48の上面には油分離機能
を持ったバランスウエイト57が取り付けられているた
め、特に別個の分離板を設けることなく、回転子5と固
定子4の間のエアーギャップを上昇してくる冷媒中の油
を効率良く分離できる。
【0044】また、61は回転子用鉄板を積層かしめる
ためのかしめ部であり、磁極部28〜31の中央に形成
されている。このため、回転子用鉄板27がめくれ易い
箇所を効果的に締め付けて鉄板のめくれを防止できる。
【0045】また、各挿入孔36〜39の外周側先端に
形成され隣り合う磁極28〜31間で対向しているブリ
ッジ部62,63のうち、回転方向前方のブリッジ部6
3の外周面に切欠部64が形成されているものである。
このため、各磁石40〜47の端部での磁気短絡を防止
できる。
【0046】また、回転子5は各磁極28〜31のう
ち、回転方向前方の外周面に切除部65が形成されてい
る。例えば、磁極28において、回転方向前方の外径F
は後方の外径Eより切除部65の分だけ短く形成されて
いる。このため、固定子4との間のエアーギャップが大
きくなり、回転子5の回転時に電機子反作用で回転方向
前側の磁束波形が歪むのを抑制できる。
【0047】以上のように構成される回転子5は、回転
子用鉄板27の中心に形成された孔5aを回転軸6に焼
バメされる構成である。
【0048】また、上記実施例の永久磁石は、例えばプ
ラセオジウム系磁石、若しくは表面にニッケルメッキを
施したネオジウム系磁石等の希土類系磁石材にて構成さ
れており、その外形は上述した通り矩形状とされてい
る。
【0049】また、回転子鉄心26の上下端に取りつけ
られる平板状の端面部材48,49は、アルミや樹脂材
料等の非磁性材料により、前記回転子用鉄板27と略同
形状に成形されている。
【0050】そして、この回転子5は固定子2の固定子
巻線7に直流電流を通電すると、永久磁石40〜47か
ら生ずる磁界との反発・吸引作用により、固定子巻線7
に印加される電圧と負荷とがバランスする速度(例えば
印加電圧を変えることによって500rpm〜1000
0rpmの範囲で可変される)で図2,3中矢印方向へ
回転する。回転子5の回転によって回転軸6は回転し、
それによって偏心部11、12が回転することにより、
第1及び第2のローラ13、14が回転して圧縮機は圧
縮作用を発揮する。
【0051】尚、各実施例では四極の磁極を有した回転
子に本発明を適用したが、それに限らず、例えば八極
等、四極以上の電動機の回転子にも本発明は有効であ
る。また、実施例ではかしめ部61にて回転子用鉄板2
7を相互にかしめて固定したが、それに限らず、回転子
用鉄板27は溶接によって積層固定して回転子鉄心26
を構成し、前記リベット51によって上下の端面部材4
8,49を回転子鉄心26にかしめ固定するものにも本
発明は有効である。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明では永久磁石
は隣り合う磁極間に対向する一対の磁石が回転子の法線
を挟み所定間隔を存して平行に配置されているため、限
られたスペースで磁石の個数を有効に配置でき特性を向
上できると共に、前記間隔での磁路を確保することがで
き、リラクタンストルクを有効に活用できる。
【0053】また、磁石は平板状であるため、成形も簡
単で全て同一形状のものを使用でき、生産性を向上し、
コスト低減を促進できる。
【0054】また、永久磁石は、磁極を構成する一対の
磁石の各外周側先端と回転子の中心との成す角度が55
度から70度の範囲になるよう挿入孔に8枚挿入されて
いるため、磁極の角度を最適とすることができ磁束の有
効活用を図ることができる。
【0055】リベットが挿入される貫通孔は隣り合う磁
極間に対向する一対の磁石間に設けられており強磁性体
で形成されているため、特性を低下させることもない。
【0056】また、挿入孔は直角部が回転子の中心に対
向するようなL字状に形成され、各々の直線部に各1枚
の平板状の永久磁石が挿入されると共に、前記直角部に
は各直線部の幅より大きな空隙が形成されているため、
磁石の内側端部の磁束の漏れを抑制できる。
【0057】また、各挿入孔の外周側先端に形成される
ブリッジ部は、0.3mm以上0.5mm以下の幅に形
成されているため、ブリッジ部での磁気漏れを抑制でき
る。
【0058】また、一対の磁石間には回転方向と反対に
傾斜した長円状の風穴が形成されているため、風穴の面
積を磁路に沿って大きく確保することができ、磁力線を
遮って特性を低下させることなく、油分離効果を促進で
きる。
【0059】また、回転子用鉄板を積層かしめるための
かしめ部は、磁極部に形成されているため、回転子用鉄
板がめくれ易い箇所を効果的に締め付けて鉄板のめくれ
を防止できる。
【0060】また、各挿入孔の外周側先端に形成され隣
り合う磁極間で対向しているブリッジ部のうち、回転方
向前方のブリッジ部の外周面に切欠部が形成されている
ため、各磁石の端部での磁気短絡を防止できる。
【0061】また、回転子は各磁極のうち、回転方向前
方の外周面に切除部が形成されているため、固定子との
間のエアーギャップが大きくなり、回転子の回転時に電
機子反作用で回転方向前側の磁束波形が歪むのを抑制で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する圧縮機の縦断側面図であ
る。
【図2】 本発明の回転子鉄心を示す平面図である。
【図3】 本発明の回転子の平面図である。
【図4】 従来例を示す回転子の平面図である。
【符号の説明】
2 電動機 4 固定子 5 回転子 6 回転軸 26 回転子鉄心 27 回転子用鉄板 28〜31 磁極 32〜35 風穴 36〜39 挿入孔 40〜47 永久磁石 50 貫通孔 61 かしめ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 和彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の回転子用鉄板を積層した回転子
    鉄心と、この回転子鉄心に回転軸の軸方向に沿って設け
    られる少なくとも2カ所の挿入孔と、これら挿入孔に挿
    入される少なくとも4枚の平板状の永久磁石とからなる
    電動機の回転子において、前記永久磁石は隣り合う磁極
    間に対向する一対の磁石が回転子の法線を挟み所定間隔
    を存して平行に配置され、前記磁極間に磁路が形成され
    ていることを特徴とする電動機の回転子。
  2. 【請求項2】 複数の永久磁石はフェライト又は希土類
    により複数枚全て同一な平板状に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の電動機の回転子。
  3. 【請求項3】 永久磁石は、磁極を構成する一対の磁石
    の各外周側先端と回転子の中心との成す角度(磁極角
    度)が55度から70度の範囲になるよう挿入孔に8枚
    挿入されていることを特徴とする請求項1記載の電動機
    の回転子。
  4. 【請求項4】 回転子鉄心の両端面に設けた挿入孔を塞
    ぐ端面部材と、この両端面部材と回転子鉄心とを回転軸
    方向に沿って貫く複数の貫通孔と、この貫通孔を用いて
    前記両端面部材と前記回転子鉄心とを一体に成すリベッ
    トとを備え、前記貫通孔は隣り合う磁極間に対向する一
    対の磁石間に設けられていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の電動機の回転子。
  5. 【請求項5】 回転子鉄心の両端面に設けた挿入孔を塞
    ぐ端面部材と、この両端面部材と回転子鉄心とを回転軸
    方向に沿って貫く複数の貫通孔と、この貫通孔を用いて
    前記両端面部材と前記回転子鉄心とを一体に成すリベッ
    トとを備え、前記貫通孔は隣り合う磁極間に対向する一
    対の磁石間に設けられ、各磁極の中央部には前記貫通孔
    より外側の位置に反回転方向に傾斜した長円状の風穴が
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の電動機
    の回転子。
  6. 【請求項6】 回転子用鉄板を互いに積層しかしめるか
    しめ部を各磁極の中央部に形成したことを特徴とする請
    求項4に記載の電動機の回転子。
  7. 【請求項7】 各挿入孔の外周側先端に形成され隣り合
    う磁極間で対向しているブリッジ部のうち、回転方向前
    方のブリッジ部の外周面に切欠部が形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機の回転子。
  8. 【請求項8】 回転子は各磁極のうち、回転方向前方の
    外周面に切除部が形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の電動機の回転子。
  9. 【請求項9】 挿入孔は直角部が回転子の中心に対向す
    るようなL字状に形成され、各々の直線部に各1枚の平
    板状の永久磁石が挿入されると共に、前記直角部には各
    直線部の幅より大きな空隙が形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の電動機の回転子。
JP9113560A 1997-04-14 1997-04-14 電動機の回転子 Pending JPH10290541A (ja)

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