JP2019187179A - 回転電機の固定子およびその製造方法 - Google Patents

回転電機の固定子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、付加線による接合構造の耐振性を高め、溶接部での断線の発生を抑制できる回転電機の固定子およびその製造方法を提供する。【解決手段】この発明の固定子は、スロットに挿入配置された複数の単位コイルのそれぞれは、上記スロットから突出する端末を有し、上記端末は、上記スロットから突出して傾斜して周方向に延びる斜辺部、および上記斜辺部から軸方向に延びる接合部を有し、固定子巻線は、上記複数の単位コイルの上記接合部同士を溶接して構成され、第1の樹脂部材が、上記接合部同士の溶接部のそれぞれに被覆され、第2の樹脂部材が、上記複数の単位コイルの上記端末からなるコイルエンドに含浸、硬化されており、上記接合部同士を接続する、上記単位コイルとは別部材の付加線をさらに有し、上記付加線が、上記第1の樹脂部材により、上記斜辺部に固定されている。【選択図】図12

Description

この発明は、電動機、発電機などの回転電機の固定子およびその製造方法に関し、特に固定子巻線における付加線接続部の耐振構造に関するものである。
従来の固定子では、コイル導線は回転軸線方向に延びるコイル導線延長部を有し、バスバーは回転軸線方向に延びるバスバー延長部を有し、コイル導線延長部とバスバー延長部とは隣接配置され、コイル導線延長部とバスバー延長部との端同士が溶接されている。そして、コイル導線延長部とバスバー延長部とは、溶接された部分から離れた位置で、樹脂により溶着されていた(例えば、特許文献1参照)。
他の従来の固定子においては、中性線により接続された各相巻線とそれらに隣接する各相巻線との間を固定する固定手段を備えていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−70568号公報 特開2016−15797号公報
特許文献1では、コイル導線延長部とバスバー延長部とを溶接部に近い位置で固定することになる。このため、両者を固定する面積が極めて小さくなり、十分な固定力を確保することが困難であった。さらに、バスバー延長部以外のバスバー部分、およびバスバーを保持するバスバーモジュールが、どこにも固定されていない。このため、回転電機が振動した際に、バスバーおよびバスバーモジュールが大きく振動する。その結果、大きな応力が溶接部に作用し、溶接部に断線が発生するという課題があった。
また、特許文献2では、中性線の中間位置がどこにも固定されていない。このため、回転電機が振動した際に、中性線が大きく振動する。その結果、大きな応力が溶接部に作用し、溶接部に断線が発生するという課題があった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、付加線による接合構造の耐振性を高め、溶接部での断線の発生を抑制できる回転電機の固定子およびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明による回転電機の固定子は、スロットが周方向に複数形成された円環状の固定子鉄心と、上記スロットに挿入配置された複数の単位コイルを有する固定子巻線と、を備え、上記複数の単位コイルのそれぞれは、上記スロットから突出する端末を有し、上記端末は、上記スロットから突出して傾斜して周方向に延びる斜辺部、および上記斜辺部から軸方向に延びる接合部を有し、上記固定子巻線は、上記複数の単位コイルの上記接合部同士を溶接して構成され、第1の樹脂部材が、上記接合部同士の溶接部のそれぞれに被覆され、第2の樹脂部材が、上記複数の単位コイルの上記端末からなるコイルエンドに含浸、硬化され、上記接合部間を接続する、上記単位コイルとは別部材の付加線を有し、上記付加線が、上記第1の樹脂部材により、上記斜辺部に固定されている。
この発明によれば、単位コイルの接合部間を接続する付加線が、第1の樹脂部材により単位コイルの斜辺部に固定されているので、十分な固定力が確保されるとともに、振動時の振幅が小さくなる。これにより、付加線による接合構造の耐振性を高められ、溶接部に作用する応力が小さくなり、溶接部の破線の発生が抑制される。
この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す片側断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の要部を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子鉄心を構成する鉄心ブロックを示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を構成する第1単位コイルを軸方向外方から見た端面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を構成する第1単位コイルを径方向内方から見た正面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を構成する第2単位コイルを径方向内方から見た正面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における単位コイルのスロット収納状態を模式的に示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線の結線図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における付加線を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第1の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを示す要部斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第1の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第2の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における実施態様の第2の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の製造方法を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の製造方法における付加線固定工程を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の製造方法における付加線固定工程を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第1コイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図である。 図19のA−A矢視断面図である。 図19のA−A矢視断面図である。 図19のA−A矢視断面図である。 図19のA−A矢視断面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子におけるコイルエンドの付加線周りを径方向外側から見た正面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子における付加線を示す正面図である。 この発明の実施態様の回転電機の固定子におけるコイルエンドの付加線周りを径方向外側から見た正面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す片側断面図、図2は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の要部を示す斜視図、図3は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子を示す斜視図、図4は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子鉄心を構成する鉄心ブロックを示す斜視図、図5は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を示す斜視図、図6は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を構成する単位コイルを軸方向外方から見た端面図、図7は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を構成する単位コイルを径方向内方から見た正面図、図8は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線を構成する第2単位コイルを径方向内方から見た正面図、図9は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における単位コイルのスロット収納状態を模式的に示す要部断面図、図10は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における固定子巻線の結線図、図11は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における付加線を示す斜視図、図12は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第1の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを示す要部斜視図、図13は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第1の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図、図14は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第2の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図、図15は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における実施態様の第2の絶縁部材が塗布されたコイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図である。なお、図8中、巻線体はスロット収容部のみを示し、1,2,・・・12,13は周方向の並び順にスロットに付したスロット番号である。
図1および図2において、回転電機100は、有底円筒状のフレーム2およびフレーム2の開口を塞口する端板3を有するハウジング1と、フレーム2の円筒部の内部に挿入、保持された固定子10と、フレーム2の底部および端板3に軸受4を介して回転可能に支持された回転軸6に固着されて、固定子10の内周側に回転可能に配置された回転子5と、を備えている。
回転子5は、軸心位置に挿通された回転軸6に固着された回転子鉄心7と、回転子鉄心7の外周面側に埋設されて周方向に等ピッチで配列され、磁極を構成する永久磁石8と、を備えた永久磁石型回転子である。
つぎに、固定子10の構成について図3から図12を参照しつつ説明する。なお、説明の便宜上、回転軸6の軸方向を軸方向、回転軸6の半径方向を径方向、回転軸6の軸心を中心とする回転方向を周方向とする。
固定子10は、図3に示されるように、固定子鉄心11と、固定子鉄心11に装着された固定子巻線20と、を備える。なお、固定子巻線20と固定子鉄心11とを絶縁する対地絶縁部材14が、固定子鉄心11のスロット13に装着されている。また、固定子巻線20の相間を絶縁する相間絶縁部材(図示せず)が、固定子巻線20のコイルエンドに装着されている。
ここで、説明の便宜上、回転子5の極数を8、固定子鉄心11のスロット数を48、固定子巻線20を三相巻線とする。すなわち、スロット13は、毎極毎相当たり2個の割合で固定子鉄心11に形成されている。
固定子鉄心11は、48個の鉄心ブロック12により構成される。鉄心ブロック12は、図4に示されるように、断面円弧状のコアバック部12aと、コアバック部12aの内周壁面から径方向内方に突出するティース12bと、を備える。鉄心ブロック12は、例えば、電磁鋼板から打ち抜かれたT字状のコア片を積層して構成される。48個の鉄心ブロック12は、コアバック部12aの周方向の側面同士を突き合わせて円環状に配列した状態で、フレーム2の円筒部内に圧入、焼き嵌めなどにより挿入、保持される。48個の鉄心ブロック12が円環状に配列されて、固定子鉄心11が構成される。固定子鉄心11は、48個のコアバック部12aからなる円環状のコアバックと、それぞれ、コアバックの内周面から径方向内方に延びて、周方向に等ピッチで配列された48本のティース12bと、から構成される。隣り合うティース12b間に形成されるスペースがスロット13となる。
固定子巻線20は、複数の単位コイル21を有する。単位コイル21は、端末線の延びる方向が異なる第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bとにより構成される。ここで、第1単位コイル21Aおよび第2単位コイル21Bは基本的に同一であり、添え字A,Bによって区別する。また、単位コイルを総称するときには、参照符号のみを用いる。また、説明の便宜上、単位コイルがスロットに挿入された状態に基づいて単位コイルのコイルパターンを説明する。
第1単位コイル21Aは、絶縁被覆された、かつ接続部のない連続した銅線、アルミニウム線などからなる矩形断面の導体線19が、周方向に6スロット間隔で並ぶ第1スロット、第2スロットおよび第3スロットに、第2スロット、第1スロット、第2スロット、第3スロット、第2スロットおよび第1スロットの順に、かつ第1スロット、第2スロットおよび第3スロットへの軸方向からの挿入方向を交互に変えて、かつスロット13内の径方向の挿入位置を径方向外方に順次1層ずつシフトするように挿入されるコイルパターンに構成されている。つまり、第1単位コイル21Aは、径方向内方から見て、「8」の字を横向きにしたコイルパターンに構成されている。このように作製された第1単位コイル21Aは、分布巻きの重ね巻きの巻線である。また、6スロット間隔とは、周方向に連続する6本のティース12bの両側に位置するスロット13の間の間隔であり、ここでは1磁極ピッチに相当する。また、導体線19の絶縁被膜は、例えば、エナメル樹脂を裸線に被覆して形成される。
第1単位コイル21Aは、図6および図7に示されるように,6スロット間隔離れて3列となった、第1、第2、第3、第4、第5および第6スロット収容部S1〜S6と、第1スロット収容部S1の一端から延び出す第1端末T1Aと、第1および第2スロット収容部S1,S2の他端同士を連結する第1コイルエンド部T12と、第2および第3スロット収容部S2,S3の一端同士を連結する第2コイルエンド部T23と、第3および第4スロット収容部S3,S4の他端同士を連結する第3コイルエンド部T34と、第4および第5スロット収容部S4,S5の一端同士を連結する第4コイルエンド部T45と、第5および第6スロット収容部S5,S6の他端同士を連結する第5コイルエンド部T56と、第6スロット収容部S6の一端から延び出す第2端末T6Aと、を備える。第1端末T1Aが第1単位コイル21Aの内径側の端末線、第2端末T6Aが第1単位コイル21Aの外径側の端末線となる。
第1および第2スロット収容部S1,S2は、第1コイルエンド部T12の周方向中間位置に形成されたクランク部により、導体線19の径方向厚みdだけ、径方向にシフトされている。第2および第3スロット収容部S2,S3は、第2コイルエンド部T23の周方向中間位置に形成されたクランク部により、dだけ径方向にシフトされている。第3および第4スロット収容部S3,S4は、第3コイルエンド部T34の周方向中間位置に形成されたクランク部により、dだけ径方向にシフトされている。第4および第5スロット収容部S4,S5は、第4コイルエンド部T45の周方向中間位置に形成されたクランク部により、dだけ径方向にシフトされている。第5および第6スロット収容部S5,S6は、第5コイルエンド部T56の周方向中間位置に形成されたクランク部により、dだけ径方向にシフトされている。
第1コイルエンド部T12は、頂部となるクランク部と、クランク部の内径側端部と第1スロット収容部S1の他端およびクランク部の外径側端部と第2スロット収容部S2の他端とを接続する一対の斜辺部と、により構成されている。単位コイル21が固定子鉄心11に装着された際に、一方の斜辺部は、第1スロット収容部S1の他端から、径方向位置を維持して、かつクランク部の内径側端部に向かって固定子鉄心11から漸次離間するように延びてクランク部の内径側端部に接続されている。また、他方の斜辺部は、第2スロット収容部S2の他端から、径方向位置を維持して、かつクランク部の外径側端部に向かって固定子鉄心11から漸次離間するように延びてクランク部の外径側端部に接続されている。第2コイルエンド部T23、第3コイルエンド部T34、・・、第5コイルエンド部T56も、第1コイルエンド部T12と同様に構成されている。
第1端末T1Aは、第1スロット収容部S1の一端から延び出た後の第1クランク部T1Aaで、dだけ径方向内方にシフトされ、その後、第2コイルエンド部T23の第3スロット収容部S3の一端に接続される斜辺部と平行に、かつ径方向位置を維持して延び出し、その後曲げられて、軸方向外方に延びている。すなわち、第1端末T1Aは、第1クランク部T1Aaと、第2コイルエンド部T23の第3スロット収容部S3の一端に接続される斜辺部と平行な第1斜辺部T1Abと、第1斜辺部T1Abの端部から軸方向に延びる第1接合部T1Acと、を備える。なお、第1接合部T1Acの絶縁被膜は除去される。
第2端末T6Aは、第6スロット収容部S6の一端から延び出た後の第2クランク部T6Aaで、dだけ径方向外方にシフトされ、その後、第2コイルエンド部T23の第3スロット収容部S3の一端に接続される斜辺部と平行に、かつ径方向位置を維持して延び出し、その後曲げられて、軸方向外方に延びている。すなわち、第2端末T6Aは、第2クランク部T6Aaと、第2コイルエンド部T23の第3スロット収容部S3の一端に接続される斜辺部と平行な第2斜辺部T6Abと、第2斜辺部T6Abの端部から軸方向に延びる第2接合部T6Acと、を備える。なお、第2接合部T6Acの絶縁被膜は除去される。
第2単位コイル21Bは、図8に示されるように、第1単位コイル21Aと同様に、導体線19が、周方向に6スロット間隔で並ぶ第1スロット、第2スロットおよび第3スロットに、第2スロット、第1スロット、第2スロット、第3スロット、第2スロットおよび第1スロットの順に、かつ第1スロット、第2スロットおよび第3スロットへの軸方向からの挿入方向を交互に変えて、かつスロット13内の径方向の挿入位置を径方向外方に順次1層ずつシフトするように挿入されるコイルパターンに構成されている。第2単位コイル21Bも、径方向内方から見て、8の字を横向きにしたコイルパターンに構成されている。
具体的には、第2単位コイル21Bは、第1、第2、第3、第4、第5および第6スロット収容部S1〜S6と、第1端末T1B、第1、第2、第3、第4および第5コイルエンド部T12,T23,T34,T45,T56および第2端末T6Bと、を備える。第1端末T1Bが第2単位コイル21Bの内径側の端末線、第2端末T6Bが第2単位コイル21Bの外径側の端末線となる。
第1端末T1Bは、第1スロット収容部S1の一端から、第4コイルエンド部T45の第5スロット収容部S5の一端に接続される斜辺部と平行に、かつ径方向位置を維持して延び出し、その後曲げられて、軸方向外方に延びている。すなわち、第1端末T1Bは、第4コイルエンド部T45の第5スロット収容部S5の一端に接続される斜辺部と平行な第1斜辺部T1Bbと、第1斜辺部T1Bbの端部から軸方向に延びる第1接合部T1Bcと、を備える。
第2端末T6Bは、第6スロット収容部S6の一端から、第2コイルエンド部T23の第2スロット収容部S2の一端に接続される斜辺部と平行に、かつ径方向位置を維持して延び出し、その後曲げられて、軸方向外方に延びている。すなわち、第2端末T6Bは、第2コイルエンド部T23の第3スロット収容部S3の一端に接続される斜辺部と平行な第2斜辺部T6Bbと、第2斜辺部T6Bbの端部から軸方向に延びる第2接合部T6Bcと、を備える。
このように、第2単位コイル21Bは、第1端末T1Bおよび第2端末T6Bが異なる点を除いて、第1単位コイル21Aと同様に作製されている。
単位コイル21は、図9に示されるように、第1スロット収容部S1が7番のスロット13の第1層の位置に挿入され、第2スロット収容部S2が1番のスロット13の第2層の位置に挿入され、第3スロット収容部S3が7番のスロット13の第3層の位置に挿入され、第4スロット収容部S4が13番のスロット13の第4層の位置に挿入され、第5スロット収容部S5が7番のスロット13の第5層の位置に挿入され、第6スロット収容部S6が1番のスロット13の第6層の位置に挿入される。
このようにスロット13に装着された単位コイル21は、周方向に1スロットピッチで、固定子鉄心11にスロット13と同数配列される。これにより、各スロット13には、3つの単位コイル21により構成される第1、第2、第3、第4、第5および第6スロット収容部S1〜S6が、径方向に1列に並んで6層に挿入される。なお、第1層は、スロット13内に1列に並んで挿入される第1から第6スロット収容部S1〜S6の6層のなかの最内径位置の層であり、第6層は、最外径位置の層である。
具体的には、第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bとは、2つずつ、周方向に交互に配列された状態で、固定子鉄心11に装着されている。すなわち、第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bの配列状態は、第1単位コイル21A、第1単位コイル21A、第2単位コイル21B、第2単位コイル21B、第1単位コイル21A、第1単位コイル21A・・・となる。これにより、図5に示される円環状の固定子巻線20が構成される。
これにより、固定子鉄心11の軸方向の一端側には、第2コイルエンド部T23が1スロットピッチで周方向に配列された第2コイルエンド部T23の層と、第4コイルエンド部T45が1スロットピッチで周方向に配列された第4コイルエンド部T45の層と、が径方向に2層に配列され、第1コイルエンド20aを構成している。そして、スロット13の第1層から延び出る第1端末T1A,T1Bの第1斜辺部T1Ab、T1Bbの傾斜方向が2本ずつ交互に逆方向となって、第1コイルエンド20aの内径側に周方向に配列されている。同様に、スロット13の第6層から延び出る第2端末T6A,T6Bの第2斜辺部T6Ab,T6Bbの傾斜方向が2本ずつ交互に逆方向となって、第1コイルエンド20aの外径側に周方向に配列されている。
また、固定子鉄心11の軸方向の他端側には、第1コイルエンド部T12が1スロットピッチで周方向に配列された第1コイルエンド部T12の層と、第3コイルエンド部T34が1スロットピッチで周方向に配列された第3コイルエンド部T34の層と、第5コイルエンド部T56が1スロットピッチで周方向に配列された第5コイルエンド部T56の層と、が径方向に3層に配列され、第2コイルエンド20bを構成している。
そして、同相の相巻線を構成する第1単位コイル21Aおよび第2単位コイル21Bの第1接合部T1Ac,T1Bc同士がTIG溶接などにより接合され、第2接合部T6Ac,T6Bc同士がTIG溶接などにより接合されて、各相巻線が構成される。各相巻線においては、一の第1単位コイル21Aが、6スロット間隔離れたスロット13に挿入されている、接続対象の第2単位コイル21Bに接続される。
これにより、6つの相巻線、例えばU相巻線、V相巻線、W相巻線、X相巻線、Y相巻線およびZ相巻線が得られる。そして、例えば、図10に示されるように、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線がスター結線され、X相巻線、Y相巻線、およびZ相巻線がスター結線される。これにより、2組の三相巻線からなる固定子巻線20が構成される。
つぎに、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線の結線構造について説明する。なお、X相巻線、Y相巻線、およびZ相巻線の結線構造は、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線の結線構造と同じであるので、その説明を省略する。
U相巻線、V相巻線、およびW相巻線をスター結線するには、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線を接続する中性点201が必要となる。そこで、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線のそれぞれの外径側の第2端末T6A,T6Bを一纏めにして接続する場合には、いずれか1本の第2端末T6A,T6Bを長くする必要がある。これにより、単位コイル21の取り扱い性が悪化する。さらに、単位コイル21の種類が多くなり、単位コイル21の製造工程が煩雑となる。
本実施の形態1では、図11に示される付加線30を用いて、第2端末T6A,T6Bが長くなることを防ぎ、単位コイル21の種類が多くなることを防いでいる。付加線30は、図11に示されるように、絶縁被覆された銅線、アルミニウム線などの導体線を曲げ成形して作製され、円弧状の底部31と、底部31の両端から略直角に突出する先端部32a,32bと、からなる略U字状に構成されている。そして、先端部32a,32bの先端側の絶縁被膜が除去される。
U相巻線とV相巻線との第2端末T6A,T6Bの第2接合部T6Ac,T6Bc同士が、図12に示されるように、径方向に重ねられる。さらに、付加線30の先端部32aが、U相巻線の第2接合部T6Acに周方向に重ねられる。そして、2本の第2接合部T6Ac,T6Bcと先端部32aとが一纏めに把持され、TIG溶接により溶接される。ついで、付加線30の先端部32bがW相巻線の第2端末T6Bの第2接合部T6Bcに径方向外側から重ねられる。第2接合部T6Bcと先端部32aとが一纏めに把持され、TIG溶接により溶接される。付加線30が中性点201となる。また、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線の残る端部である第2端末T6A,T6Bが、それぞれ、口出し線となる。これにより、U相巻線、V相巻線、およびW相巻線がスター結線される。なお、X相巻線、Y相巻線、およびZ相巻線も、同様に、スター結線される。
このように構成された固定子巻線20においては、付加線30は、図12および図13に示されるように、接触部A,Bの2箇所で、第2端末T6Bの第2斜辺部T6Bbおよび第1端末T6Aの第2斜辺部T6Abに接している。さらに、図13に示されるように、固定子巻線20の第1コイルエンド20aの付加線30を含む軸方向領域には、電気絶縁性の第1の樹脂部材300が塗布されている。すなわち、第1接合部T1Ac,T1Bc同士の溶接部50a、第2接合部T6Ac,T6Bc同士の溶接部50b、付加線30と第2接合部T6cとの溶接部51a,51b、および付加線30と第2端末T6A,T6Bとの接触部A,Bが、第1の樹脂部材300により覆われている。
これにより、第1接合部T1Ac,T1Bc同士の溶接部50a、第2接合部T6Ac,T6Bc同士の溶接部50b、および付加線30と第2接合部T6Ac,T6Bcとの溶接部51a,51bの電気絶縁性が確保される。また、付加線30は、2箇所で第2端末T6A,T6Bに接触している状態で、第1の樹脂部材300により第2端末T6A,T6Bに固定されている。
さらに、第1の樹脂部材300の塗布後、絶縁性の第2の樹脂部材、例えばワニス301が第1コイルエンド20aおよび第2コイルエンド20bに塗布される。これにより、第1コイルエンド20aにおいては、図14に示されるように、第1の樹脂部材300の全領域がワニス301により覆われている。
なお、ワニス301は、第1の樹脂部材300の全領域を覆う必要はなく、例えば、図15に示されるように、第1の樹脂部材300の被覆領域を避けて、第1コイルエンド20aに塗布されてもよく、第1の樹脂部材300の被覆領域の一部を覆うように、第1コイルエンド20aに塗布されてもよい。
実施の形態1によれば、U相巻線とV相巻線の2本の第2接合部T6Ac,T6Bcの組と、W相巻線の1本の第2接合部T6Bcとを、付加線30により接続しているので、W相巻線の中性点接続用の第2端末T6Bを長くする必要がない。これにより、単位コイル21の取り扱い性が容易となる。さらに、単位コイル21の種類が多くならないので、単位コイル21の製造工程が簡易となり、単位コイル21を安価に製造できる。また、付加線30が第2端末T6A,T6Bに固定されているので、付加線30と第2端末T6A,T6Bとが相対的に移動することを抑制できる。これにより、特別な固定部材を設けることなく、付加線30と第2端末T6A,T6Bとの溶接部51a,51bにかかる応力を低減でき、溶接部51a,51bが断線するリスクを低減できる。
また、第1接合部T1Ac、T1Bc同士の溶接部50aおよび第2接合部T6Ac,T6Bc同士の溶接部50bを絶縁被覆するための第1の樹脂部材300を用いて、付加線30と第2端末T6A,T6Bとを固定している。これにより、専用の接着剤などを用いることなく、付加線30と第2端末T6A,T6Bとを固定できるので、付加線30と第2端末T6A,T6Bとを安価に固定することができる。
また、絶縁被覆された付加線30を用いているので、接触部A,Bでの第2端末T6A,T6Bとの電気絶縁が確実に確保される。
つぎに、付加線30が接触部A,Bの2箇所で第2端末T6A,T6Bに固定されていることによる効果について説明する。
付加線30が溶接部51a,51bのみで第2端末T6A,T6Bに固定されている場合には、付加線30の溶接部51a,51b間の固定されていない領域が、自由に振動してしまう。そのため、回転電機100が振動した場合には、付加線30は、溶接部51aから溶接部51bまでの長さで振られることになり、振幅が大きくなる。その結果、溶接部51a,51bにかかる応力が大きくなり、溶接部51a,5bが破断するおそれがあった。
一方、付加線30が溶接部51a,51b間の2箇所の接触部A,Bで第2端末T6A,T6Bに固定されている場合には、付加線30は、溶接部51aから接触部Aまでの長さ、接触部Aから接触部Bまでの長さ、および接触部Bから溶接部51bまでの長さで、それぞれ振られることになり、振幅が小さくなる。その結果、溶接部51a,51bにかかる応力が小さくなり、溶接部51a,5bの破断発生が抑制される。このように、実施の形態1によれば、付加線30による接合構造の耐振性を向上させることができる。
また、付加線30は、接触部Bで、付加線30と溶接される第2端末T6A,T6Bと異なる第2端末T6Aに固定されている。これにより、付加線30と固定される第2端末T6A,T6Bの本数が多くなり、回転電機100が振動した際の付加線30の振幅をより小さくすることができ、耐振性がより向上される。
また、ワニス301が第1コイルエンド20aおよび第2コイルエンド20bに塗布されているので、第1コイルエンド20aおよび第2コイルエンド20bの剛性が高められ、耐振性が向上される。また、ワニス301は、スロット13内に含浸されるので、固定子鉄心11と固定子巻線20とがワニス301により固定され、耐振性が向上される。
つぎに、固定子10の製造方法について説明する。図16は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の製造方法を示すフロー図、図17は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の製造方法における付加線固定工程を説明する図、図18は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の製造方法における付加線固定工程を説明する図である。
まず、絶縁被覆された導体線19を曲げ成形して第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bとを作製する(S100)。ついで、第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bとを固定子鉄心11に組み付ける(S101)。S101では、第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bとを、1スロットピッチで、2つずつ周方向に交互に円環状に配列して、図5に示される固定子巻線20を作製する。ついで、図4に示される鉄心ブロック12のティース12bを、固定子巻線20の外径側から、径方向に1列に配列している第1〜第6スロット収容部S1〜S6の各列間に挿入する。これにより、48個の鉄心ブロック12が固定子巻線20に装着され、固定子巻線20が固定子鉄心11に組み付けられる。
ついで、固定子巻線20の第1コイルエンド20aにおいて、第1端末T1A,T1Bの第1接合部T1Ac,T1Bc同士を溶接し、第2端末T6A,T6Bの第2接合部T6Ac,T6Bc同士を溶接し、付加線30の先端部32a,32bを第2端末T6A,T6Bの第2接合部T6Ac,T6Bcに溶接する(S102)。これにより、固定子巻線20が2組の三相巻線に構成される。ついで、固定子巻線20の第1コイルエンド20aにおいて、付加線30を第2端末T6A,T6Bに固定する(S103)。S103では、図17および図18に示されるように、固定子10の固定子巻線20を粉体樹脂310の硬化温度である150℃程度に熱し、第1コイルエンド20aを槽311内のエポキシ樹脂を主成分とする粉体樹脂310に浸漬する。このとき、第1コイルエンド20aは、付加線30の全体が粉体樹脂310内に没するまで粉体樹脂310に浸漬される。これにより、粉体樹脂310が、浸漬されている金属表面に被覆し、硬化される。その結果、第1接合部T1Ac,T1Bc同士の溶接部50a、第2接合部T6Ac,T6Bc同士の溶接部50b、および付加線30と第2接合部T6Ac,T6Bcとの溶接部51a,51bが、粉体樹脂310からなる第1の樹脂部材300により絶縁被覆される。さらに、付加線30が、接触部A,Bで第2端末T6A,T6Bに接触している状態で、第1の樹脂部材300により第2端末T6A,T6Bに固定される。このとき、粉体樹脂310の内部に圧縮空気を送って粉体樹脂310を浮遊させた状態とする流動浸漬槽を用いることで、すなわち第1の樹脂部材300の形成に誘導浸漬法を用いることで、形成された第1の樹脂部材300の厚さの均一化が図られる。ついで、固定子巻線20の第1および第2コイルエンド20a,20bにワニス301を塗布し(S104)、固定子10が製造される。
上記実施の形態1では、絶縁被覆された付加線30を用いているが、銅線、アルミニウム線などの裸線を付加線としてもよい。また、実施の形態1では、矩形断面の付加線30を用いているが、断面円形の付加線を用いてもよい。
ここで、付加線30の形態による効果について図19から図23を用いて説明する。図19は、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子における第1コイルエンドの付加線周りを径方向外方から見た正面図、図20から図23は、図19のA−A矢視断面図である。なお、図20は、付加線30が矩形断面の裸線である場合であり、図21は、付加線30が円形断面の裸線である場合であり、図22は、付加線30が矩形断面の絶縁被覆線である場合であり、図23は、付加線30が円形断面の絶縁被覆線である場合である。
矩形断面の付加線30は、図20および図22に示されるように、矩形断面の第2斜辺部T6Abの平坦な側面に面接触している。一方、円形断面の付加線30は、図21および図23に示されるように、矩形断面の第2斜辺部T6Abの平坦な側面に点接触している。このように、矩形断面の付加線30は、第2斜辺T6Abとの接触面積が多くなり、付加線30と第2斜辺部T6Abとの間の固定力を大きくできる。そこで、付加線30と第2斜辺部T6Abとの間の固定力を確保する必要がある場合には、矩形断面の付加線30を用いることが望ましい。また、付加線30と第2斜辺部T6Abとの間の固定力に余裕がある場合には、円形断面の付加線30を用いてもよい。この場合、付加線30を安価に作製できる。
絶縁被覆線の付加線30の導体30aは、図22および図23に示されるように、2層の絶縁被膜30b、19bを介して第2斜辺部T6Abの導体19aに接している。一方、裸線の付加線30である導体30aは、図20および図21に示されるように、1層の絶縁被膜19bを介して第2斜辺部T6Abの導体19aに接している。このように、付加線30と第2斜辺部T6Abとの間の電気絶縁性を確保する必要があるときには、絶縁被覆線の付加線30を用いることが望ましい。
なお、上記実施の形態1では、単位コイル21が矩形断面の導体線19を用いて作製されているが、導体線の断面は矩形に限定されず、例えば円形でもよい。
また、上記実施の形態1では、第2斜辺部T6Ab,T6Bbの平坦な側面で付加線30を固定しているので、固定面積が大きくなり、固定力を大きくでき、耐振性が向上する。このことから、耐振性を向上させる観点から、第2斜辺部と付加線との少なくとも一方の断面を矩形とすることが望ましい。
実施の形態2.
図24は、この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子におけるコイルエンドの付加線周りを径方向外側から見た正面図、図25は、この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子における付加線を示す正面図である。
図25において、付加線40は、絶縁被覆された銅線、アルミニウム線などの導体線を曲げ成形して作製され、底部41と、底部41の両端から突出する先端部42a,42bと、からなる略U字状に構成されている。そして、底部41は、長さ方向の略中央部の底曲げ部41aで曲げられており、底曲げ部41aの両側が斜辺部41bとなる。さらに、先端部42a,42bの先端側の絶縁被膜が除去される。
なお、実施の形態2は、付加線30に代えて付加線40を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態2においても、U相巻線とV相巻線との第2端末T6A,T6Bの第2接合部T6Ac,T6Bc同士が、径方向に重ねられる。さらに、付加線40の先端部42aが、U相巻線の第2接合部T6Acに周方向に重ねられる。そして、2本の第2接合部T6Ac,T6Bcと1本の先端部42aとが一纏めに把持され、TIG溶接により溶接される。ついで、付加線40の先端部42bがW相巻線の第2端末T6Bの第2接合部T6Bcに径方向外側から重ねられる。第2接合部T6Bcと先端部42aとが一纏めに把持され、TIG溶接により溶接される。
このとき、付加線40の底部41は、斜辺部41bが第2端末T6Aの第2斜辺部T6Abに沿うように底曲げ部41aで曲げられている。これにより、図24に示されるように、付加線40の斜辺部41bと第2端末T6Aの第2斜辺部T6Abとが、接触部Bで面接触する。さらに、付加線40の先端部42aが第2端末T6Bの第2接合部T6Bcと接触部Aで接触し、底部41の斜辺部41bが第2端末T6Bの第2斜辺部T6Bbと接触部Cで接触する。
このように、実施の形態2によれば、付加線40が、接触部A,B,Cの3箇所で第2端末T6A,T6Bに接した状態で、第1の樹脂部材300により第2端末T6A,T6Bに固定されている。さらに、付加線40と第2端末T6Aとが接触部Bで面接触しているので、付加線40と第2端末T6Aとの接触面積を大きくできる。これにより、特別な固定部材を設けることなく、付加線40と第2端末T6Aとの間の固定力を大きくでき、耐振性をより向上させることができる。
ここで、各実施の形態では、付加線30,40を用いて3相巻線をスター結線する場合について説明しているが、付加線30,40を用いて、相巻線を構成する第1単位コイル21Aと第2単位コイル21Bとを結線してもよい。図26は、この発明の実施態様の回転電機の固定子におけるコイルエンドの付加線周りを径方向外側から見た正面図である。
図26に示されるように、U相の第2端末T6Aの第2接合部T6Acと付加線30の先端部32aとが径方向に重ねられ、TIG溶接により溶接される。また、U相の第2端末T6Bの第2接合部T6Bcと付加線30の先端部32bとが径方向に重ねられ、TIG溶接により溶接される。これにより、U相の第2端末T6A、T6Bが結線される。このとき、付加線30は、接触部A,Bで、付加線30と溶接される第2端末T6Aと異なる第2端末T6Aの第2斜辺部T6Abと接している。
このように、付加線30を用いて同相の単位コイルを結線する場合においても、付加線と単位コイルとの溶接部を第1の樹脂部材により絶縁被覆し、ワニスをコイルエンドに含浸、硬化することにより、上記各実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、各実施の形態では、単位コイル21を用いて固定子巻線20を構成しているが、単位コイルは、単位コイル21に限定されず、亀甲形コイル、波巻きコイル、U字状のセグメントコイルを用いることができる。
また、上記各実施の形態では、固定子10は、48スロット8極に構成されているが、スロット数と極数はこれに限定されない。また、固定子10は、毎極毎相当たりスロット数が2であるが、毎極毎相当たりのスロット数は2に限定されず、例えば1でもよい。
11 固定子鉄心、13 スロット、20 固定子巻線、20a 第1コイルエンド、20b 第2コイルエンド、21 単位コイル、21A 第1単位コイル、21B 第2単位コイル、30,40 付加線、41b 斜辺部、300 第1の樹脂部材、301 ワニス(第2の樹脂部材)、A,B,C 接触部、T1A,T1B 第1端末、T1Ab,T1Bb 第1斜辺部、T1Ac,T1Bc 第1接合部、T6A,T6B 第2端末、T6Ab,T6Bb 第2斜辺部、TA6c,T6Bc 第2接合部。

Claims (9)

  1. スロットが周方向に複数形成された円環状の固定子鉄心と、
    上記スロットに挿入配置された複数の単位コイルを有する固定子巻線と、を備える回転電機の固定子において、
    上記複数の単位コイルのそれぞれは、上記スロットから突出する端末を有し、
    上記端末は、上記スロットから突出して傾斜して周方向に延びる斜辺部、および上記斜辺部から軸方向に延びる接合部を有し、
    上記固定子巻線は、上記複数の単位コイルの上記接合部同士を溶接して構成され、
    第1の樹脂部材が、上記接合部同士の溶接部のそれぞれに被覆され、
    第2の樹脂部材が、上記複数の単位コイルの上記端末からなるコイルエンドに含浸、硬化されており、
    上記接合部同士を接続する、上記単位コイルとは別部材の付加線を有し、
    上記付加線が、上記第1の樹脂部材により、上記斜辺部に固定されている回転電機の固定子。
  2. 上記付加線は、上記斜辺部と2箇所以上の接触部で接触しており、上記第1の樹脂部材により、上記2箇所以上の接触部で上記斜辺部に固定されている請求項1記載の回転電機の固定子。
  3. 上記付加線は、上記第1の樹脂部材に完全に覆われている請求項1又は請求項2記載の回転電機の固定子。
  4. 上記単位コイルは、矩形断面であり、
    上記付加線は、上記斜辺部の平坦な側面に固定されている請求項1から請求項3の何れか1項に記載の回転電機の固定子。
  5. 上記付加線は、矩形断面であり、
    上記斜辺部は、上記付加線の平坦な側面に固定されている請求項1から請求項4の何れか1項に記載の回転電機の固定子。
  6. 上記付加線は、上記接合部に溶接される領域を除いて、絶縁被膜に覆われている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  7. 上記付加線は、上記斜辺部に沿った付加線斜辺部を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  8. 上記付加線が固定される上記斜辺部は、上記付加線が溶接された上記端末と異なる端末の斜辺部である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転電機の固定子の製造方法であって、
    上記複数の単位コイルを製造する単位コイル製造工程と、
    上記複数の単位コイルを上記固定子鉄心に挿入配置するコイル・コア組立工程と、
    上記複数の単位コイルの上記接合部同士、および上記付加線と上記接合部とを溶接するコイル溶接工程と、
    上記第1の樹脂部材により上記溶接部を被覆すると共に、上記付加線を上記斜辺部に固定する付加線固定工程と、
    上記第2の樹脂部材を上記コイルエンドに塗布する第2の樹脂部材塗布工程と、
    を備える回転電機の固定子の製造方法。
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