JPH0479741A - 永久磁石回転子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はブラシレスモータの永久磁石回転子に係り、特
に回転子の界磁用永久磁石が、永久磁石の薄板を積層す
ることによって形成され、永久磁石に生ずるうず電流を
小さくした永久磁石回転子に関する。

〔従来の技術〕

一般にブラシレスモータの永久磁石回転子として、軟磁
性材料からなる円筒状のヨークの外周面に複数の円弧状
の磁石を貼着した永久磁石回転子が知られている。

しかしながら、上記円筒状ヨークの外周面に円弧状の磁
石を貼着した従来の永久磁石回転子では、加工が困難な
円弧状の永久磁石を数多く必要とする問題かあった。

上記問題を解決するために、出願人は永久磁石回転子の
ヨークの内部に回転軸に面する側の面に同一極性を有す
る界磁用永久磁石を等間隔に装着した永久磁石回転子を
開発した（特願平２８４６号参照）。

第６図は上記従来の永久磁石回転子を有するブラシレス
モー　タの側面を示しており、ブラシレスモータ２０は
モータケース２１を有し、このモ−タケース２１の側壁
の内周面２２にはステータ鉄心２３が円筒状に配列され
て固定されている。このステータ鉄心２３には、駆動コ
イル２４が巻かれている。

永久磁石回転子２５は中心に回転軸２６を有し、軸受２
７，２８を介してモータケース２と同心的に回転自在に
支承されている。前記永久磁石回転子２５は界磁用永久
磁石２９．３０を有し、この界磁用永久磁石２９．３０
の磁束と前記駆動コイル２４に流される電流との相互作
用によって永久磁石回転子２５は回転駆動される。

第７図は、従来の永久磁石回転子を示しており、軟磁性
材料からなるヨーク３１に、Ｓ極を対向させた界磁用永
久磁石２９．３０が装着されている。

前記界磁用永久磁石２９．３０のＳ極間子の反発により
、永久磁石回転子の外周面は図中に示すように、界磁用
永久磁石のＮ極側のヨークの周面はＮ極の磁性を帯び、
これに対してＳ極側のヨークの周面はＳ極の磁性を帯び
、全体として４極の永久磁石回転子となる。

前記永久磁石回転子か回転するのにつれて、界磁用永久
磁石を横切る磁束密度か変化し、この磁束の変化を妨げ
る方向に永久磁石の内部にうす電流か発生する。

第８図は従来の永久磁石回転子の界磁用永久磁石のみを
示しており、界磁用永久磁石２９或いは３０を横切る磁
束Φの磁束密度か減少する場合、図中に示すようにこの
磁束密度の減少を打ち消す方向にうす電流ｅか発生する
。

〔発明か解決しようとする課題〕

しかしながら、前記うす電流によるエネルギ損の大きさ
は永久磁石の幅の２乗に比例し、従来の永久磁石回転子
では、各界磁用永久磁石は一体に形成されているので、
永久磁石の幅が大きく、うず電流によるエネルギ損が大
きいのてモータ効率が悪いという問題があった。

さらにうず電流が大きい場合、永久磁石の電気抵抗によ
り熱か発生し、永久磁石の温度が上昇し、このため永久
磁石の磁力が減少し、モータの出力トルクの低下、効率
の低下などのモータ性能の劣化がおこる。また、過電流
時に永久磁石が減磁しやすく、モータの寿命が短いとい
う問題かあった。

そこで、本発明の目的は上記従来の永久磁石回転子の問
題を解消し、永久磁石自体に生じるうす電流を小さくし
、モータ効率が高く、さらに寿命が長い永久磁石回転子
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明による永久磁石回転
子は、ブラシレスモータの永久磁石回転子において、前
記永久磁石回転子の外周上に少なくとも４つの偶数の磁
極が設けられ、これらの磁極の一つおきに回転軸に面す
る側に同一の極性を有する界磁用永久磁石が装着され、
この界磁用永久磁石は互いに絶縁された永久磁石の薄板
を積層することにより形成され、その積層面か磁束の通
過する方向に対してほぼ平行となることを特徴とするも
のである。

〔作　用〕

上記本発明の永久磁石回転子は、界磁用永久磁石が絶縁
された永久磁石の薄板を積層することにより形成され、
その積層方向を界磁用永久磁石の中心と回転子の回転軸
とを結ぶ回転子の半径方向と直交する方向としたので、
磁束が横切る界磁用永久磁石の幅が小さくなり、この結
果うす電流によるエネルギ損が永久磁石の幅の２乗に比
例して小さ（なり、効率の良いモータを得ることかでき
る。また、発熱が小さいため、モータの小型化か可能と
なる。

〔実施例〕

以下本発明の実施例について添付の図面を参照して説明
する。

第１図は本発明の一実施例の永久磁石回転子を有するブ
ラシレスモータの側面を示しており、ブラシレスモータ
１はモータケース２を有し、このモータケース２の側壁
の内周面３にはステータ鉄心４か円筒状に配列されて固
定されている。このステータ鉄心４には、駆動コイル５
か巻かれている。

永久磁石回転子６は中心に回転軸７を有し、軸受８，９
を介してモータケース２と同心的に回転自在に支承され
ている。前記永久磁石回転子６は界磁用永久磁石１０．
１１を有し、永久磁石回転子６はこの界磁用永久磁石１
０．１１の磁束と前記駆動コイル５に流される電流との
相互作用によって回転駆動される。

第２図は本発明の一実施例の永久磁石回転子を示してお
り、永久回転子６は全体として円筒状に形成され、その
ヨーク１２の内部には、一対の界磁用永久磁石１０．１
１か回転軸７に関して対称に装着されている。

前記各界磁用永久磁石１０．１１は、回転軸７に面する
側にＳ極を対向させて配置され、かつ、回転子の軸方向
に積層された複数の永久磁石の薄板］３により形成され
ている。ヨーク１２と界磁用永久磁石１０．１１とは接
着等により一体に形成されている。

前記界磁用永久磁石１０及び］１のＳ極同士の反発によ
り図中に示すように、界磁用永久磁石１０．１１の間の
ヨークの外周面はＳ極の磁力を有し、一方、界磁用永久
磁石１０．１１のＮ極側のヨークの外周面はＮ極の磁力
を有している。

第３図はブラシレスモータの正面の断面を示しており、
永久磁石回転子６は円筒状に配置されたステータ鉄心４
と同心的に回転自在に支承されている。永久磁石回転子
６の磁極の位置は図示しない磁極センサにより検知され
、対応する位置の駆動コイル５に電流が流され、この結
果、磁束は図中に示すように永久磁石１０，１．１のＮ
極から出て、ステータ鉄心４の内部を通り、永久磁石１
０１１のＳ極に達する。この磁束と駆動コイルに流され
る電流との相互作用により永久磁石回転子６は図中に示
す方向Ａに回転駆動される。このとき、界磁用永久磁石
１０．１１を横切る磁束は前記永久磁石回転子６の回転
につれて変化し、界磁用永久磁石１０１１の内部にうす
電流か発生する。

第４図は本実施例の界磁用永久磁石のみを示しており、
この界磁用永久磁石１０或いは１１は、表面か無機質或
いは樹脂の絶縁材料でコーティングされた厚さ０．５＋
ｎｉの永久磁石の薄板１３を所定枚積層することにより
形成され、その積層方向は永久磁石回転子６の軸方向と
平行である。

本実施例では、界磁用永久磁石１０．１１の材料として
はプラセオジウム−鉄−ボロン−銅系磁石を用いている
が、他の希土類−鉄−ボロン系磁石を含む任意の種類の
磁石を用いてよい。

永久磁石回転子６０回転により、界磁用永久磁石１．０
．１１を横切る磁束Φは変化し、この磁束変化の打ち消
す方向にうず電流ｅが流れる。うず電流ｅによるエネル
ギ損Ｐｅは、交流周波数をｆ１変化する磁束密度をＢｍ
、永久磁石の薄板１３の板厚をｄ、磁石の固有抵抗をｐ
とすると、下式のように示される。

上式から明らかなように、永久磁石の薄板１３の板厚ｄ
が小さいほど、うず電流によるエネルギ損Ｐｅを小さく
することかできる。

また、界磁用永久磁石１０．１１を構成する永久磁束の
薄板１３は、それぞれ絶縁コーティングされているので
、仮に一部の永久磁石に錆が発生したとしても、その錆
はその発生した磁石の薄板１３にのみ止まり、他の永久
磁石の薄板１３に広がらす、全体として寿命の長い磁石
回転子を得ることができる。

第５図は本発明の他の実施例の界磁用永久磁石を示して
おり、界磁用永久磁石１０．１１は前記同様に永久磁石
の薄板１３を所定枚数積層することにより形成されてい
る。

この実施例においては、前記永久磁石の薄板１３の積層
面は、界磁用永久磁石１０．１１を通過する磁束の方向
に対して平行に配置されているが、永久磁石回転子６の
軸方向端面とは角度αをなして交叉している。前記うす
電流によるエネルギ損Ｐｅは永久磁石の薄板１３の板厚
ｄの２乗にのみ比例するので、角度αは任意の角度であ
っても、うず電流によるエネルギ損を小さくすることが
できる。

上記実施例は４つの磁極を有する永久磁石回転子につい
て説明したが、本発明は４極の永久磁石回転子に限るこ
となく、４極以上の偶数の磁極を有する永久磁石回転子
においても、同様にしてうず電流によるエネルギ損を小
さくすることがてきる。

また、上記実施例の永久回転子は軟磁性材料のヨークに
界磁用永久磁石を接着しているか、回転軸に面する側の
面に同一極性を有する界磁用磁石を配置した永久磁石′
回転子ならば、ヨークの形態は任意である。すなわち、
たとえば鋼板を積層したヨークの内部にスロットを設け
、上記のようにして界磁用永久磁石を挿入して永久磁石
回転子を形成することも可能である。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように本発明によれば、界磁用
永久磁石を永久磁石の薄板を積層して形成したことによ
り、磁束が横切る永久磁石の幅を小さくでき、その結果
うず電流によるエネルギ損を小さくすることができる。

したかって、本発明によれば、前記うす電流によるエネ
ルギ損を小さくすることにより、効率のよいモータを得
ることかできる。

さらにうず電流か小さいことにより、界磁用永久磁石の
電流抵抗によって発生する熱量も小さいので、永久磁石
の高温減磁も少なく、寿命か長い永久磁石回転子を得る
ことかできる。

さらに本発明の界磁用永久磁石を構成する永久磁石の薄
板は、それぞれ絶縁コーティングされているので、一部
の永久磁石に発生した錆はその薄板にのみ止まり、他の
永久磁石に広がることな（、全体として寿命が長い永久
磁石回転子を得ることかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の永久磁石回転子を有するブラシレスモ
ータの側面断面図、第２図は本発明の永久磁石回転子を
示す斜視図、第３図は本発明のブラシレスモータの正面
断面図、第４図は本発明の永久磁石回転子の界磁用永久
磁石の一実施例を示す斜視図、第５図は本発明の永久磁
石回転子の界磁用永久磁石の他の実施例を示す斜視図、
第６図は従来の永久磁石回転子を有するブラシレスモー
タの側面断面図、第７図は従来の永久磁石回転子の斜視
図、第８図は従来の永久磁石回転子の界磁用永久磁石の
斜視図である。 １・・・ブラシレスモータ、４・・・ステータ鉄心、５
・・・駆動コイル、６・・永久磁石回転子、１０．１１
・・・界磁用永久磁石、１２・・・ヨーク、１３・・・
永久磁石の薄板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ブラシレスモータの永久磁石回転子において、前記永久
   磁石回転子の外周上に少なくとも４つの偶数の磁極が設
   けられ、これらの磁極の一つおきに回転軸に面する側に
   同一の極性を有する界磁用永久磁石が装着され、この界
   磁用永久磁石は互いに絶縁された永久磁石の薄板を積層
   することにより形成され、その積層面が磁束の通過する
   方向に対してほぼ平行となることを特徴とする永久磁石
   回転子。