JP2002276659A - 超電導磁気軸受 - Google Patents
超電導磁気軸受Info
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Abstract
より永久磁石ユニットおよびヨークに発生する渦電流を
低減して、回転損失を低減できる超電導磁気軸受を提供
する。 【解決手段】 超電導磁気軸受22は、固定部分20に設け
られた環状の超電導体ユニット26を有する固定側軸受部
23と、超電導体ユニット26に対向するように回転体21に
設けられた環状の永久磁石ユニット28、29を有する回転
側軸受部24とを備え、超電導体ユニット26を構成する超
電導体のピン止め効果により固定部分20に対して回転体
21が非接触支持される。永久磁石ユニット28、29が、絶
縁層を介して積層された複数の永久磁石単体より構成さ
れている。
Description
のピン止め効果を利用して固定部分に対して回転部分を
非接触支持する超電導磁気軸受に関する。
分に設けられた環状の超電導体ユニットを有する固定側
軸受部と、超電導体ユニットに対向するように回転部分
に設けられた環状の永久磁石ユニットを有する回転側軸
受部とからなるものが知られている。また、このような
超電導磁気軸受には、2つの軸受部が径方向(ラジアル
方向)に対向するラジアル型超電導磁気軸受と軸線方向
(アキシアル方向)に対向するアキシアル型超電導磁気
軸受がある。
の1例を示している。
は固定部分(1)の周囲を回転する円筒状の回転部分を示
している。固定部分(1)には固定側軸受部(3)が、回転部
分(2)には回転側軸受部(4)が設けられている。
ユニット(5)が設けられている。図2に示すように、超
電導体ユニット(5)は、周方向に分割された複数の部分
円筒状の超電導体バルク(6)より構成されている。各超
電導体バルク(6)は、内部に微細な常電導粒子が均一に
混在された第2種超電導体よりなる。また、超電導体バ
ルク(6)は、液体窒素などにより冷却される。
配置された2個の円筒状の永久磁石ユニット(7)(8)と、
2個の永久磁石ユニット(7)(8)の互いに隣接する端面間
および2個の電磁石ユニット(7)(8)の他端に配置された
3個の磁性材料製の環状のヨーク(9)とが設けられてい
る。詳細な図示は省略したが、各永久磁石ユニット(7)
(8)は、周方向に分割された複数の部分円筒状の永久磁
石バルク(10)(11)より構成されている。各永久磁石ユニ
ット(7)(8)は軸線方向(上下方向)の両端に磁極を有
し、2つの永久磁石ユニット(7)(8)の隣接する端部が同
じ極性になっている。この場合は、上側の永久磁石ユニ
ット(7)については、上端部がN極で、下端部がS極で
あり、下側の永久磁石ユニット(8)については、上端部
がS極で、下端部がN極となっている。
磁石ユニット(7)と超電導体ユニット(5)の上側部分との
間に、図1に矢印Aで示す磁場が形成され、同様に、下
側の永久磁石ユニット(8)により、永久磁石ユニット(8)
と超電導体ユニット(5)の下側部分との間に、図1に矢
印Bで示す磁場が形成される。そして、超電導体ユニッ
ト(5)を冷却して超電導状態にすることにより、超電導
体ユニット(5)に侵入した磁場が、超電導体ユニット(5)
内部の常電導体粒子のある常電導部分(ピン止め点)に
捕捉(ピン止め)され、このピン止め効果により、固定
側軸受部(3)に対して、回転側軸受部(4)が軸線方向およ
び径方向に支持される。
では、各永久磁石ユニット(7)(8)において、周方向に関
して、各永久磁石バルク(10)(11)の部分では、磁場は均
一であるが、隣接する永久磁石バルク(10)(11)の境界部
分では、磁場は不均一になる。このような周方向の磁場
のむらを低減するためにヨーク(9)が使用されており、
ヨーク(9)があるために、各永久磁石ユニット(7)(8)に
よる磁場が周方向にほぼ均一になる。このため、永久磁
石ユニット(7)(8)が回転部分(2)とともに回転しても、
磁場は変化せず、回転抵抗は発生しない。そして、この
ような周方向に均一な磁場が、上記のように、超電導体
ユニット(5)のピン止め点に捕捉される。
これが周方向に複数の超電導体バルク(6)に分割されて
いるため、超電導体ユニット(5)が作り出す磁場が周方
向に不均一になるという問題がある。
される超電導体バルク(6)について説明すると、図2に
示すように、各超電導体バルク(6)の多数のピン止め点
(12)に磁場が捕捉され、そのまわりに実線の矢印Cで示
す遮蔽電流が流れる。この遮蔽電流により形成される磁
場が、超電導体バルク(6)に捕捉された磁場になる。周
方向に関して、各超電導体バルク(6)の内側では、ピン
止め点(12)が一様に分布しているため、捕捉された磁場
は均一であるが、隣接する超電導体バルク(6)の境界部
分では、ピン止め点(12)の分布が不均一であるため、磁
場も不均一になる。これを巨視的に見ると、超電導体バ
ルク(6)の内側部分では、一様に分布するピン止め点(1
2)のまわりの遮蔽電流が打ち消し合うが、超電導体バル
ク(6)の境界部分では、最も外側のピン止め点(12)のま
わりの遮蔽電流が打ち消されることがないため、超電導
体バルク(6)全体では、図2に破線の矢印Dで示すよう
な遮蔽電流が流れることになる。そして、超電導体バル
ク(6)ごとにこのような遮蔽電流が流れるため、超電導
体ユニット(5)全体で、磁場が周方向に不均一になる。
このように、超電導体ユニット(5)が作り出す磁場が周
方向に不均一になることにより、永久磁石ユニット(7)
(8)が回転部分(2)とともに回転したときに、磁場変化を
受け、永久磁石ユニット(7)(8)に渦電流が流れる。そし
て、この渦電流により、回転損失が発生する。
らによる渦電流は、ヨーク(9)の部分にも発生する。
超電導体ユニットが作り出す磁場の不均一により永久磁
石ユニットおよびヨークに発生する渦電流を低減して、
回転損失を低減できる超電導磁気軸受を提供することに
ある。
明による超電導磁気軸受は、固定部分に設けられた環状
の超電導体ユニットを有する固定側軸受部と、超電導体
ユニットに対向するように回転部分に設けられた環状の
永久磁石ユニットを有する回転側軸受部とを備え、超電
導体ユニットを構成する超電導体のピン止め効果により
固定部分に対して回転部分が非接触支持される超電導磁
気軸受であって、永久磁石ユニットが、絶縁層を介して
積層された複数の永久磁石単体より構成されていること
を特徴とするものである。
くとも一方に積層される。
単体が、軸線方向に積層される。また、たとえば、複数
の薄肉円筒状の永久磁石単体が、径方向に積層される。
さらに、たとえば、断面が正方形状あるいは長方形状を
なす複数の環状の永久磁石単体が、軸線方向および径方
向の両方向に積層される。
一体に形成されてもよいし、周方向に複数の円弧状部分
に分割されていてもよい。すなわち、永久磁石単体は、
軸線方向、径方向および周方向の少なくとも1方向に積
層される。
向するラジアル型超電導磁気軸受の場合、たとえば、複
数の穴あき円板状の永久磁石単体が軸線方向に積層され
る。あるいは、複数の環状の永久磁石単体が軸線方向お
よび径方向の両方向に積層される。
対向するアキシアル型超電導磁気軸受の場合、たとえ
ば、複数の薄肉円筒状の永久磁石単体が径方向に積層さ
れる。あるいは、複数の環状の永久磁石単体が軸線方向
および径方向の両方向に積層される。
磁石ユニットが、絶縁層を介して積層された複数の永久
磁石単体より構成されているから、永久磁石ユニットが
回転により磁場変化を受けても、永久磁石ユニットに発
生する渦電流が低減し、それによる回転損失も低減す
る。
よれば、永久磁石ユニットに発生する渦電流を低減し
て、回転損失を低減することができる。
て一体に形成されるのが望ましい。しかし、通常は、製
造上の都合などにより、超電導ユニットは、周方向に分
割された複数の超電導体バルクより構成される。
体バルクに分割されている場合、前記のように、超電導
体ユニットが作り出す磁場が周方向に不均一になり、永
久磁石ユニットが回転部分とともに回転したときに、磁
場変化を受ける。しかし、この発明による超電導磁気軸
受では、永久磁石ユニットが、絶縁層を介して積層され
た複数の永久磁石単体より構成されているから、永久磁
石ユニットに発生する渦電流が低減し、それによる回転
損失も低減する。
り、超電導体ユニットが作り出す磁場の不均一により永
久磁石ユニットに発生する渦電流を低減して、回転損失
を低減することができる。
石ユニットと、永久磁石ユニットに隣接して超電導体ユ
ニットに対向する環状のヨークとを備え、ヨークが、絶
縁層を介して積層された複数の磁性材料製ヨーク単体よ
り構成されている。
イ素鋼板が使用される。
えば、複数の穴あき円板状のヨーク単体が軸線方向に積
層される。アキシアル型の超電導磁気軸受の場合、たと
えば、複数の薄肉円筒状のヨーク単体が径方向に積層さ
れる。
くとも1個設けられる。
合、好ましくは、ヨークは、永久磁石ユニットの両側の
2箇所に配置される。
軸受部に複数個設けられる。さらに好ましくは、2個設
けられる。永久磁石ユニットが2個設けられている場
合、好ましくは、ヨークは、2個の永久磁石ユニットの
間と両側の3箇所に配置される。
ば、2個の永久磁石ユニットが軸線方向に並べられ、こ
れらの間と軸線方向両側の3箇所にヨークが配置され
る。
えば、2個の永久磁石ユニットが径方向に並べられ、こ
れらの間と径方向両側の3箇所にヨークが配置される。
の少なくとも1方向に積層されるが、構造上可能なら
ば、多方向に積層されるのが望ましい。
化を受けると、ヨークにも渦電流が発生するが、ヨーク
が、絶縁層を介して積層された磁性材料製ヨーク単体よ
り構成されていれば、ヨークに発生する渦電流が低減
し、それによる回転損失も低減する。
り、超電導体ユニットが作り出す磁場の不均一により永
久磁石ユニットに発生する渦電流を低減するとともに、
ヨークに発生する渦電流の低減して、回転損失を低減す
ることができる。
の発明の2つの実施形態について説明する。
る。
ある回転体(21)を非接触支持するラジアル型超電導磁気
軸受(22)の部分を示している。超電導磁気軸受(22)は、
固定部分(20)側に設けられた固定側軸受部(23)と、回転
体(21)側に設けられた回転側軸受部(24)とを備えてい
る。
軸線を中心とする環状の冷却タンク(25)が設けられ、タ
ンク(25)内の外周部に、固定側軸受部(23)が設けられて
いる。
部に同心状に固定された円筒状の超電導体ユニット(26)
を備えている。詳細な図示は省略したが、超電導体ユニ
ット(26)は、周方向に分割された複数の超電導体バルク
(27)より構成されている。各超電導体バルク(27)は、内
部に微細な常電導粒子が均一に混在された第2種超電導
体よりなる。この例では、超電導体バルク(27)は、イッ
トリウム系超電導体であるイットリウム123(YBa
2Cu3O7−x)の内部にイットリウム系常電導体で
あるイットリウム211(Y2BaCu)の微細粒子を均
一に混在させたものである。
冷却流体排出管(47)を介して、図示しない適当な冷却装
置に接続されており、この冷却装置により、タンク(25)
内をたとえば液体窒素からなる冷却流体が循環させら
れ、タンク(25)内に満たされる冷却流体により、超電導
体ユニット(26)が冷却される。
状に配置された鉛直軸部(21a)と、軸部(21a)の下端に同
心状に固定された円板部(21b)と、円板部(21b)の下面に
同心状に固定された支持円筒部(21c)とを備えており、
円筒部(21c)の内周部に回転側軸受部(24)が設けられて
いる。
6)に径方向の外側からわずかな空隙をあけて対向するよ
うに配置された2個の円筒状の永久磁石ユニット(28)(2
9)および3個の円筒状のヨーク(30)を備えている。2個
の永久磁石ユニット(28)(29)は、軸線方向(上下方向)
に並べて配置されている。ヨーク(30)は、上下の永久磁
石ユニット(28)(29)の上下対向端面、上側永久磁石ユニ
ット(28)の上端面および下側永久磁石ユニット(29)の下
端面に隣接するように配置されている。各永久磁石ユニ
ット(28)(29)は、上下両端に磁極を有し、2つの永久磁
石ユニット(28)(29)の隣接する端部が同じ極性になって
いる。この例では、上側の永久磁石ユニット(28)につい
ては、上端部がN極で、下端部がS極であり、下側の永
久磁石ユニット(29)については、上端部がS極で、下端
部がN極となっている。
に示されている。図4は回転側軸受部(24)の一部を示す
部分切欠き斜視図、図5は、回転側軸受部(24)の一部を
分解して示す部分切欠き斜視図である。
方向に積層された複数の穴あき円板状の磁性材料製ヨー
ク単体(32)より構成されている。ヨーク単体(32)は、た
とえばケイ素鋼板により、周方向全体にわたって一体に
形成されている。各ヨーク単体(32)の上下両面には、絶
縁皮膜が形成されており、これにより、絶縁層(31)が形
成される。
3)(34)を介して軸線方向に積層された複数の穴あき円板
状の永久磁石単体(35)(36)より構成されている。各永久
磁石単体(35)(36)の上下両面には、絶縁皮膜が形成され
ており、これにより、絶縁層(33)(34)が形成される各永
久磁石単体(35)(36)は、周方向全体にわたって一体に形
成されてもよいし、周方向に複数の円弧状部分に分割さ
れていてもよい。この例では、各永久磁石単体(35)(36)
は、周方向に分割された複数の円弧状部分(35a)(36a)よ
り構成されている。
ト(28)は、周方向に分割された複数の部分円筒状ブロッ
ク(37)より構成されている。各ブロック(37)は、複数の
円弧状部分(35a)が軸線方向に積層されたものである。
各円弧状部分(35a)の上下方向厚さは、たとえば、約
0.5mmである。各円弧状部分(35a)の上下両面に
は、絶縁皮膜が形成されており、これにより、絶縁層(3
3)が形成される。また、各円弧状部分(35a)は上下両面
に磁極を有し、上面がN極、下面がS極となっている。
そして、このような円弧状部分(35a)が積層されること
により、ブロック(37)全体として、上端部がN極、下端
部がS極となっている。上下のヨーク(30)の間に、複数
のブロック(37)が周方向に並べて配置されることによ
り、永久磁石ユニット(28)が構成される。
弧状部分(36a)が軸線方向に積層された複数の部分円筒
状ブロック(38)より構成されている。下側の永久磁石ユ
ニット(29)の場合、各円弧状部分(36a)は、上面がS
極、下面がN極となっており、ブロック(38)全体とし
て、上端部がS極、下端部がN極となっている。他は、
上側の永久磁石ユニット(28)の場合と同様である。
環境下など、超電導体ユニット(26)が常電導状態にある
ときは、永久磁石ユニット(28)(29)により形成される磁
場が超電導体ユニット(26)の内部に侵入する。このよう
な状態で、超電導体ユニット(26)を冷却して超電導状態
にすると、超電導体ユニット(26)に侵入した磁場が超電
導体ユニット(26)内部のピン止め点に捕捉され、このピ
ン止め効果により、固定側軸受部(23)に対して回転側軸
受部(24)が軸線方向および径方向に非接触支持される。
数のブロック(37)(38)に分割されているが、ヨーク(30)
が使用されているため、各永久磁石ユニット(28)(29)の
磁場は周方向にほぼ均一になる。このため、永久磁石ユ
ニット(28)(29)が回転体(21)とともに回転しても、磁場
は変化せず、回転抵抗は発生しない。そして、このよう
な周方向に均一な磁場が、上記のように、超電導体ユニ
ット(26)のピン止め点に捕捉される。
電導体バルク(27)に分割されているため、前記のよう
に、超電導体ユニット(26)が作り出す磁場が周方向に不
均一になり、回転側軸受部(24)が回転体(21)とともに回
転したときに、永久磁石ユニット(28)(29)およびヨーク
(30)が磁場変化を受ける。しかし、各永久磁石ユニット
(28)(29)が、絶縁層(33)(34)を介して積層された複数の
永久磁石単体(35)(36)より構成され、また、各ヨーク(3
0)も絶縁層(31)を介して積層された複数のヨーク単体(3
2)より構成されているから、永久磁石ユニット(28)(29)
およびヨーク(30)に発生する渦電流が低減し、それによ
る回転損失も低減する。
ニットの変形例を示している。
が正方形状あるいは長方形状をなす複数の環状の永久磁
石単体(41)が絶縁層(42)を介して軸線方向および径方向
の両方向に積層されたものである。
向全体にわたって一体に形成されてもよいし、周方向に
複数の円弧状部分に分割されていてもよい。
る。
ある回転体(51)を非接触支持するアキシアル型超電導磁
気軸受(52)の部分を示している。超電導磁気軸受(52)
は、固定部分(50)側に設けられた固定側軸受部(53)と、
回転体(51)側に設けられた回転側軸受部(54)とを備えて
いる。
軸線を中心とする扁平環状の冷却タンク(55)が設けら
れ、タンク(55)内の上端部に、固定側軸受部(53)が設け
られている。
部に同心状に固定された比較的厚肉の穴あき円板状の超
電導体ユニット(56)を備えている。詳細な図示は省略し
たが、超電導体ユニット(56)は、周方向に分割された複
数の超電導体バルク(57)より構成されている。各超電導
体バルク(27)は、第1実施形態の場合と同様の第2種超
電導体よりなる。
冷却流体排出管(49)を介して、図示しない適当な冷却装
置に接続されており、第1実施形態の場合と同様に、超
電導体ユニット(56)が冷却される。
状に配置された鉛直軸部(51a)と、軸部(51a)の下端に同
心状に固定された支持円板部(51b)とを備えており、円
板部(51b)の外周に回転側軸受部(54)が設けられてい
る。
6)に軸線方向の上側からわずかな空隙をあけて対向する
ように配置された2個の永久磁石ユニット(58)(59)およ
び3個のヨーク(60)を備えている。2個の永久磁石ユニ
ット(58)(59)は、径方向に並べて同心状に配置されてい
る。ヨーク(60)は、内外の永久磁石ユニット(58)(59)の
内外対向周面、内側永久磁石ユニット(58)の外周面およ
び外側永久磁石ユニット(59)の内周面に隣接するように
配置されている。各永久磁石ユニット(58)(59)は、内外
両周面に磁極を有し、2つの永久磁石ユニット(58)(59)
の隣接する周面が同じ極性になっている。この例では、
内側の永久磁石ユニット(58)については、内周面がN極
で、外周面がS極であり、外側の永久磁石ユニット(59)
については、内周面がS極で、外周面がN極となってい
る。
示されている。図8は回転軸受部(54)の一部を示す部分
切欠き斜視図、図9は、回転軸受部(54)の一部を分解し
て示す部分切欠き斜視図である。
向に積層された複数の円筒状の磁性材料製ヨーク単体(6
2)より構成されている。ヨーク単体(62)は、たとえばケ
イ素鋼板により、周方向全体にわたって一体に形成され
ている。各ヨーク単体(62)の内外両周面には、絶縁皮膜
が形成されており、これにより、絶縁層(61)が形成され
る。
3)(64)を介して径方向に積層された複数の円筒状の永久
磁石単体(65)(66)より構成されている。各永久磁石単体
(65)(66)の内外両周面には、絶縁皮膜が形成されてお
り、これにより、絶縁層(63)(64)が形成される各永久磁
石単体(65)(66)は、周方向全体にわたって一体に形成さ
れてもよいし、周方向に複数の円弧状部分に分割されて
いてもよい。この例では、各永久磁石単体(65)(66)は、
周方向に分割された複数の円弧状部分(65a)(66a)より構
成されている。
ト(58)は、周方向に分割された複数の部分円筒状ブロッ
ク(67)より構成されている。各ブロック(67)は、複数の
円弧状部分(65a)が径方向に積層されたものである。各
円弧状部分(65a)の内外方向厚さは、たとえば、約0.
5mmである。各円弧状部分(65a)の内外両周面には、
絶縁皮膜が形成されており、これにより、絶縁層(63)が
形成される。また、各円弧状部分(65a)は内外両周面に
磁極を有し、内周面がN極、外周面がS極となってい
る。そして、このような円筒状部分(65a)が積層される
ことにより、ブロック(67)全体として、内周面がN極、
外周面がS極となっている。内外のヨーク(60)の間に、
複数のブロック(67)が周方向に並べて配置されることに
より、永久磁石ユニット(58)が構成される。
弧状部分(66a)が軸線方向に積層された複数の部分円筒
状ブロック(68)より構成されている。外側の永久磁石ユ
ニット(59)の場合、各円筒状部分(66a)は、内周面がS
極、外周面がN極となっており、ブロック(68)全体とし
て、内周面がS極、外周面がN極となっている。他は、
内側の永久磁石ユニット(58)の場合と同様である。
遠心力によるヨーク単体(62)および永久磁石単体(65)(6
6)の膨張およびそれによる破壊を防止するための複数層
の円環状の補強部材(69)が、同心状に取り付けられてい
る。補強部材(69)は、たとえば、CFRP(炭素繊維強
化プラスチックス)などから作られている。
環境下など、超電導体ユニット(56)が常電導状態にある
ときは、永久磁石ユニット(58)(59)により形成される磁
場が超電導体ユニット(56)の内部に侵入する。このよう
な状態で、超電導体ユニット(56)を冷却して超電導状態
にすると、超電導体ユニット(56)に侵入した磁場が超電
導体ユニット(56)内部のピン止め点に捕捉され、このピ
ン止め効果により、固定側軸受部(53)に対して回転側軸
受部(54)が軸線方向および径方向に非接触支持される。
数のブロック(67)(68)に分割されているが、ヨーク(60)
が使用されているため、各永久磁石ユニット(58)(59)の
磁場は周方向にほぼ均一になる。このため、永久磁石ユ
ニット(58)(59)が回転体(51)とともに回転しても、磁場
は変化せず、回転抵抗は発生しない。そして、このよう
な周方向に均一な磁場が、上記のように、超電導体ユニ
ット(56)のピン止め点に捕捉される。
電導体バルク(57)に分割されているため、前記のよう
に、超電導体ユニット(56)が作り出す磁場が周方向に不
均一になり、回転側軸受部(54)が回転体(51)とともに回
転したときに、永久磁石ユニット(58)(59)およびヨーク
(60)が磁場変化を受ける。しかし、各永久磁石ユニット
(58)(59)が、絶縁層(63)(64)を介して積層された複数の
永久磁石単体(65)(66)より構成され、また、各ヨーク(6
0)も絶縁層(61)を介して積層された複数のヨーク単体(6
2)より構成されているから、永久磁石ユニット(58)(59)
およびヨーク(60)に発生する渦電流が低減し、それによ
る回転損失も低減する。
ット(58)(59)は、断面が正方形状あるいは長方形状をな
す複数の環状の永久磁石単体が絶縁層を介して軸線方向
および径方向の両方向に積層されたものであってもよ
い。この場合も、各永久磁石単体は、周方向全体にわた
って一体に形成されてもよいし、周方向に複数の円弧状
部分に分割されていてもよい。
例を概略的に示す縦断面図である。
斜視図である。
ル型超電導磁気軸受の縦断面図である。
切欠き斜視図である。
切欠き分解斜視図である。
トの変形例を示す部分切欠き斜視図である。
アル型超電導磁気軸受の縦断面図である。
切欠き斜視図である。
切欠き分解斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】固定部分に設けられた環状の超電導体ユニ
ットを有する固定側軸受部と、超電導体ユニットに対向
するように回転部分に設けられた環状の永久磁石ユニッ
トを有する回転側軸受部とを備え、超電導体ユニットを
構成する超電導体のピン止め効果により固定部分に対し
て回転部分が非接触支持される超電導磁気軸受であっ
て、 永久磁石ユニットが、絶縁層を介して積層された複数の
永久磁石単体より構成されていることを特徴とする超電
導磁気軸受。 - 【請求項2】超電導体ユニットが、周方向に分割された
複数の超電導体バルクより構成されていることを特徴と
する請求項1の超電導磁気軸受。 - 【請求項3】回転側軸受部が、環状の永久磁石ユニット
と、永久磁石ユニットに隣接して超電導体ユニットに対
向する環状のヨークとを備え、ヨークが、絶縁層を介し
て積層された複数の磁性材料製ヨーク単体より構成され
ていることを特徴とする請求項1または2の超電導磁気
軸受。
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- 2001-03-16 JP JP2001076170A patent/JP4756120B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4756120B2 (ja) | 2011-08-24 |
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