JPH11220847A - 永久磁石モータおよびそれを用いたエレベータ装置 - Google Patents

永久磁石モータおよびそれを用いたエレベータ装置

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JPH11220847A
JPH11220847A JP10021756A JP2175698A JPH11220847A JP H11220847 A JPH11220847 A JP H11220847A JP 10021756 A JP10021756 A JP 10021756A JP 2175698 A JP2175698 A JP 2175698A JP H11220847 A JPH11220847 A JP H11220847A
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JP
Japan
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permanent magnet
back yoke
laminated
motor
magnet motor
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Application number
JP10021756A
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English (en)
Inventor
Hideki Nihei
秀樹 二瓶
Takanori Nakada
孝則 中田
Tokuaki Hino
徳昭 日野
Masaji Kitamura
正司 北村
Noboru Arahori
荒堀  昇
Hiroshi Nagase
長瀬  博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11220847A publication Critical patent/JPH11220847A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、永久磁石の渦電流損を低減するのに
好適な磁石分割を実現でき、外転形回転子でも適用可能
で、周方向に対する磁束密度分布の無い磁石モータの回
転子の構造を得ることを目的とする。 【解決手段】上記課題は、帯状の永久磁石を絶縁材によ
りコーティングし、磁性材のバックヨーク片に先の永久
磁石を、積層断面が露出するように積層して構成するバ
ックヨーク付き積層永久磁石を回転子に設けることによ
り解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は永久磁石モータに関
わり、特に、エレベータ装置のトラクションマシン用に
好適な永久磁石モータの永久磁石の渦電流損を抑制する
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ネオジウム(Nd)を主材料とし
たネオジウム・鉄・ボロン(Nd−Fe−B)永久磁石
の改良が進み、永久磁石モータの性能が向上している。
しかしながら、このような永久磁石材料を用いた場合、
材料に導電性があるため、電機子側からの磁束が永久磁
石を交番すると、渦電流が流れ渦電流損が発生しモータ
の効率が低下するという問題がある。
【0003】このような永久磁石に発生する渦電流損を
低減させる永久磁石モータの従来技術としては、特開平
6−70520号公報に記載のように、回転子の磁極を周方向
に配列された複数の永久磁石片により構成し、各永久磁
石片を個々に絶縁状態で接合することにより、渦電流の
発生を低減する構造が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、永久磁
石片を回転子ヨークに直接配列し、外周部にバインド線
を巻き付けて固定している。渦電流損を低減するために
は、珪素鋼板のように、渦電流の流れる方向は薄く磁束
の流れる方向は磁束を妨げない、すなわち帯のような形
状が適切である。
【0005】しかしながら、従来例のように、各永久磁
石片を回転子ヨークに直接取り付ける構造では、各永久
磁石片の形状は、永久磁石の厚さに対してヨークへの接
触面積をある程度確保した形状、すなわち扁平な形状で
ないと、安定して配置できない。また、この構造は内転
形の回転子には適用できるが、外転形の回転子ではバイ
ンド線が巻けないので、適用が不可能である。
【0006】また、従来例では、周方向に分割した永久
磁石を配列しているので、各永久磁石の特性のばらつき
や、各永久磁石間の絶縁材および製作状の空隙等のばら
つきにより、周方向の磁束密度分布が変動する。この結
果、周方向でトルクが変動し、モータ特性としては、回
転角度に対するトルク脈動を生じることになり、速度変
動や、振動,騒音の原因となる。
【0007】本発明の目的は、永久磁石の渦電流損を低
減するのに好適な磁石分割を実現でき、外転形回転子で
も適用可能で、周方向に対する磁束密度分布の無い磁石
モータの回転子の構造を得る永久磁石モータを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、帯状の永久
磁石を絶縁材によりコーティングし、磁性材のバックヨ
ーク片の先の永久磁石を、積層断面が露出するように積
層して構成するバックヨーク付き積層永久磁石を回転子
に設けることにより解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1,図2,図3,図4に本発明
の実施例の永久磁石モータの構造を示す。
【0010】図1が本発明の実施例のバックヨーク付き
の積層永久磁石1の斜視図である。厚さt,幅dの帯形
状で、外周部を樹脂などの絶縁材によりコーティングさ
れた永久磁石片1aが、バックヨーク1bに対して、厚
さtを重ねる方向に積層して、配列し固定されている。
バックヨーク1bの表面、すなわち永久磁石1aの接触
面には溝1cが複数設けられている。
【0011】永久磁石片1aの厚さtは、その幅に対し
て十分小さく、バックヨーク付き積層永久磁石は、数十
枚の永久磁石片から構成される。たとえば、Nd系の永
久磁石を用いると、磁石モータに必要な磁石厚さは、ギ
ャップ長を1,2mmとすれば、5,6ミリ程度で済む。
また、磁石片としての厚さが1,2mmというのが妥当な
寸法であろう。このような構造とすることにより、永久
磁石上の渦電流は低減し、モータ効率が向上できる。
【0012】また、この構造では、長方形のバックヨー
ク片1bに永久磁石を取り付けるので、取り付けし易
い。更に、バックヨーク表面に複数の溝を切ってあるの
で、バックヨーク上の渦電流も減り、回転子全体の渦電
流損を低減できるという効果もある。
【0013】図2が本発明の実施例の外転形回転子の斜
視図である。このように回転子ヨーク2の内側に永久磁
石片が軸方向に配列するようにバックヨーク付き積層永
久磁石1を配置している。バックヨーク付き積層永久磁
石1つで1極分とすれば、1極の周方向には磁束密度分
布を変動させる要因は着磁、および永久磁石材料自体の
特性の変化(たとえば、磁性材粒子の偏りなど)しかな
い。
【0014】これらの要因は、モータ製作,組立精度に
関係しないので、モータ製作の精度に関わらず、周方向
に均一な磁束密度分布を得ることができる。
【0015】図3は、本発明の実施例の永久磁石モータ
の横断面図で、図4は縦断面図である。図3に示すよう
に、固定子コア3とコイル4から固定子(電機子)が構
成され、バックヨーク付き積層永久磁石1が回転子ヨー
ク2の内側に設けられた回転子が、固定子の外側にある
ギャップを介して、配置される。
【0016】また、図4に示されるように、固定子フレ
ーム5と軸受け6により、回転子2は固定子に対して回
転自在に取り付けられている。従って、公知の永久磁石
形同期モータの駆動方法である、バックヨーク付き積層
永久磁石1の磁極位置を、センサ(図示せず)により検
出して、その磁極位置に応じて、固定子コイル4に電流
を通電するように、インバータ(図示せず)によって電
流を切り替えることにより、所望のトルクが磁石モータ
に発生し、モータは回転する。
【0017】本発明では、永久磁石に渦電流損を発生し
にくいので、モータ効率が向上する。また、積層した磁
石の厚さtが小さくできるので、より一層渦電流損が小
さくなり、効率の向上が著しい。また、周方向には永久
磁石は1極分の長さを有するので、周方向の磁束密度分
布が変動せず、トルクリプルが小さく速度変動,振動,
騒音が小さいという効果もある。
【0018】図5は、本発明の実施例の永久磁石モータ
をトラクションマシンに組み込んで、昇降路内に配置し
たエレベータの斜視図を示す。
【0019】本発明の実施例の永久磁石モータを組み込
んだトラクションマシン10を昇降路25の下部に配置
し、トラクションマシン1のシーブにロープ26をか
け、このロープ26の一端は頂部プーリ27,かご28
下のプーリ29を介して、ロープ止め30で昇降路頂部
に固定され、ロープ26の他端は同様に他の頂部プーリ
27,カウンタフェイト31上のプーリ32を介して、
もう一つのロープ止め30で昇降路頂部に固定される。
かご28はかごレール33で水平方向にずれないようガ
イドされ、カウンタウェイト31はカウンタウェイトレ
ール34で水平方向にずれないようにガイドされる。
【0020】トラクションマシン10のモータ,ブレー
キ(図示せず)は図示していない制御盤により電源を供
給されその動作を制御される。モータはシーブを回転さ
せ、ロープを駆動することによりかごを目的階に上下動
させる。ブレーキはかご停止時にシーブを保持し、かご
を所定階に確実に停止させる。
【0021】本実施例によれば、トラクションマシン1
0はモータの効率が向上するので、消費電力を低減でき
る。またインバータ容量を低減できるので、インバータ
部品を小容量化でき、インバータの小型化が可能とな
る。昇降路内にトラクションマシンを配置できるエレベ
ータを提供できるという効果がある。
【0022】更に、エレベータは特にかごの振動が少な
いことが、利用者の快,不快を左右する。本発明によれ
ば、モータのトルクリプルが小さいので、かご振動を小
さくでき、利用者にとって快適な、乗り心地の良いエレ
ベータを得ることができるという効果もある。
【0023】本実施例では、トラクションマシンは昇降
路下部に配置したが、昇降路頂部、あるいは昇降路途中
階でも配置可能であり、それぞれの昇降路の状況によっ
て、好適な位置に配置すればよい。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、長方形のバックヨーク
片に帯状の永久磁石をあらかじめとりつけたバックヨー
ク付き積層永久磁石をモータの回転子に取り付けるの
で、積層した永久磁石の厚さを薄くでき渦電流損低減の
効果を大きくでき、モータ製作が比較的容易で、かつモ
ータ効率を大幅に向上できるという効果がある。
【0025】また、バックヨーク表面に複数の溝を切っ
てあるので、バックヨーク上の渦電流も減り、回転子全
体の渦電流損を低減できるという効果もある。
【0026】更に、周方向には永久磁石は1極分の長さ
を有するので、周方向の磁束密度分布が変動せず、トル
クリプルが小さく速度変動,振動,騒音が小さいという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の永久磁石の斜視図である。
【図2】本発明の実施例の外転形回転子の斜視図であ
る。
【図3】本発明の実施例の永久磁石モータの横断面図で
ある。
【図4】本発明の実施例の永久磁石モータの縦断面図で
ある。
【図5】本発明の実施例の永久磁石モータを組み込んだ
トラクションマシンを用いたエレベータの斜視図であ
る。
【図6】本発明の他の実施例の永久磁石の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…バックヨーク付き積層永久磁石、2…回転子ヨー
ク、3…固定子コア、4…固定子コイル、10…トラク
ションマシン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 正司 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 荒堀 昇 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 長瀬 博 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状の永久磁石が絶縁材によりコーティン
    グされ、該永久磁石片を複数枚積層し、磁性材のバック
    ヨーク片に前記積層した永久磁石を積層断面が露出する
    ように向けて、固定したバックヨーク付き積層永久磁石
    を回転子に設けたことを特徴とする永久磁石モータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の永久磁石モータにおいて、
    前記バックヨークの永久磁石との接触面に、積層された
    永久磁石と方向と直交する方向に溝を設けたことを特徴
    とする永久磁石モータ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の永久磁石モータにおいて、
    前記積層永久磁石のモータ周方向のずれを防止するサイ
    ドヨークを、前記バックヨークに設けたことを特徴とす
    る永久磁石モータ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の永久磁石モータにおいて、
    前記積層永久磁石のモータ軸方向のずれを防止するエン
    ドヨークを、前記バックヨークに設けたことを特徴とす
    る永久磁石モータ。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか1項記載の永久
    磁石モータにおいて、前記積層永久磁石はモータの軸方
    向に積層されるようにしたことを特徴とする永久磁石モ
    ータ。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか1項記載の永久
    磁石モータにおいて、コイルは集中巻きとすることを特
    徴とするエレベータ。
  7. 【請求項7】カウンタウェイトとかごをロープを介して
    接続して、該ロープをトラクションマシンで駆動し、前
    記乗りかごを上下移動せしめるロープ式エレベータであ
    って、トラクションマシンは、ラジアルギャップ方式の
    永久磁石モータと、該モータの回転子に直結したブレー
    キディスクと、該ブレーキディスクと直結したシーブ
    と、前記永久磁石モータの固定子フレームに固定された
    ブレーキとからなるエレベータ装置において、前記永久
    磁石モータは請求項1から6のいずれか1項記載の永久
    磁石モータであることを特徴とするエレベータ装置。
JP10021756A 1998-02-03 1998-02-03 永久磁石モータおよびそれを用いたエレベータ装置 Pending JPH11220847A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000069699A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Toshiba Corp 電動機のロータ
JP2002276659A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Kenzo Miya 超電導磁気軸受
US9350219B2 (en) 2011-02-14 2016-05-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Rotor magnet, rotor, and rotor manufacturing method
EP3334010B1 (en) * 2015-08-07 2023-12-13 Robert Bosch GmbH Rotor for use in motor and motor adopting same

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