JPWO2009122940A1 - ピリジンの精製方法および塩素化ピリジンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

粗製ピリジンを工業的に安価で簡便な方法によって精製する方法であって、粗製ピリジンを、アルカリ処理して蒸留するピリジンの精製方法、または粗製ピリジンに、酸または水を添加した後、アルカリ処理して蒸留するピリジンの精製方法を提供する。本発明の精製方法によれば、粗製ピリジンを工業的に安価で簡便な方法によって精製することができる。また、かくして得られたピリジンは、高純度であることから、種々の有機合成原料に有用であり、例えば、これと塩素とを反応させることにより塩素化ピリジンを高収率で製造することができる。

Description

本発明は、ピリジンの精製方法および塩素化ピリジンの製造方法に関する。さらに詳しくは、粗製ピリジンを蒸留するピリジンの精製方法、および当該精製方法によって得られたピリジンを用いる塩素化ピリジンの製造方法に関する。
ピリジンは、医薬、農薬等の有機合成原料や溶剤等として幅広く用いられている。市販の粗製ピリジンには、通常、不純物として、アルデヒド類、アルコール類、アミン類等が含まれ、このような粗製ピリジンを有機合成原料として用いると、目的とする反応生成物の収率や品質を低下させることとなる。
ピリジンの精製方法としては、これまでに種々の方法が提案されている。例えば、純度99%以上のピリジンを気相で固体アルカリ処理することによる精製方法(特許文献1)、粗ピリジン塩基もしくはピリジン塩基含有溶液に過マンガン酸塩または重クロム酸塩を添加混合し、常温もしくは加温下に放置した後、ベンゼンを添加し、共沸脱水し、さらに精留することによるピリジン塩基類の精製方法(特許文献2)、ピリジンに還元剤としての水素化ホウ素ナトリウムを接触させることによる精製方法(特許文献3)等が開示されている。
しかしながら、これらの方法には、種々の不具合な点がある。例えば、特許文献1に記載の方法によると、固体アルカリ相の作製に多量のアルカリが必要であり、多量のアルカリ廃棄物が発生するため、経済的でなく、さらに固体アルカリの潮解により、アルカリ層の閉塞が起こる可能性があるため、工業的に好ましい方法とは言い難い。特許文献2に記載の方法によると、操作が煩雑となり、また重金属塩を用いるため、廃液の処理費用が高くなり、工業的に有利な方法とは言い難い。特許文献3に記載の方法によると、高価な水素化ホウ素ナトリウムを使用するため、工業的に有利な方法とは言い難い。
特開昭61−251662号公報 特開昭62−129269号公報 特開平1−261368号公報
本発明は、粗製ピリジンを工業的に安価で簡便な方法によって精製する方法を提供することを目的とする。
本発明は、粗製ピリジンを、アルカリ処理して蒸留するピリジンの精製方法に関する。また、本発明は、粗製ピリジンに、酸または水を添加した後、アルカリ処理して蒸留するピリジンの精製方法に関する。
さらに本発明は、前記の精製方法により得られたピリジンと塩素とを反応させることを特徴とする塩素化ピリジンの製造方法にも関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るピリジンの精製方法において用いられる粗製ピリジンの純度としては、特に限定されるものではないが、純度99%以上、100%未満である。ここで粗製ピリジンとは、公知の合成法によって得られたものや、市販品のものをいい、例えば、不純物として、イミン類100〜5000ppmまたはアルデヒド類100〜5000ppmを含み、その他に、アルコール類、アミン類等を含有するものをいう。
アルカリ処理の具体的方法としては、例えば、粗製ピリジンに所定量の塩基を加えた後、均一に攪拌する方法等を挙げることができる。
アルカリ処理に用いられる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、酢酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、および水酸化リチウム等が挙げられる。これらの中でも、経済性の観点から水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが好ましく用いられる。これら塩基は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、これらの塩基は必要に応じて、水に添加し、塩基性水溶液として粗製ピリジンに添加してもよい。
アルカリ処理において塩基性水溶液を用いた場合、塩基性水溶液の濃度としては、5〜90重量%であることが好ましく、10〜70重量%であることがより好ましい。塩基性水溶液の濃度が5重量%未満の場合は、精製されたピリジン中に水分が混入し純度が低下したり、また水分によりピリジンの精製が不十分になる傾向があり、塩基性水溶液の濃度が90重量%を超える場合は、反応系が不均一となりピリジンの精製効果が低下するなどの傾向がある。
塩基の使用量は、粗製ピリジン100重量部に対して、0.01〜20重量部であることが好ましく、0.02〜3重量部であることがさらに好ましい。塩基の使用量が0.01重量部未満の場合は、ピリジンの精製が、不十分になるおそれがあり、塩基の使用量が20重量部を超える場合は、使用量に見合う効果が得られにくく経済的でない。
また、粗製ピリジンに酸を添加した後、アルカリ処理を行う場合、塩基の使用量は、残存する酸を中和するために要する使用量より多く用いる必要がある。従って、前記アルカリ処理の前に酸を添加した場合の塩基の使用量は、酸を添加しない場合の前記塩基の使用量に加え、残存する酸の中和に相当する塩基を追加して、アルカリ処理することが好ましい。当該塩基の使用量は、酸の種類及び使用量によって異なるが、粗製ピリジン100重量部に対して、例えば、0.02〜40重量部であることが好ましく、0.04〜6重量部であることがより好ましい。
前記アルカリ処理の温度は、好ましくは−10〜115℃であり、さらに好ましくは−10〜90℃であり、最も好ましくは10〜70℃である。処理温度が−10℃未満の場合は、ピリジンの精製が不十分になるおそれがあり、処理温度が115℃を超える場合は、投入エネルギーに見合う効果が得られにくく、経済的でない。
また、アルカリ処理する時間は、例えば、0.5〜20時間であり、1〜10時間が好ましい。処理時間が0.5時間未満の場合は、ピリジンの精製が不十分になるおそれがあり、処理時間が、20時間を超えても、処理時間に見合う効果が得られにくく経済的でない。
粗製ピリジンをアルカリ処理して蒸留することにより精製できる理由は定かではないが、例えば不純物として含まれるアルデヒド類が縮合することにより、高沸点化合物となり、蒸留におけるピリジンとの分離が容易になるためではないかと考えられる。
本発明に係るピリジンの精製方法においては、前記アルカリ処理に先立ち、粗製ピリジンに、酸または水を添加してもよい。酸または水を添加することで、得られる精製ピリジンの純度をさらに高めることができる。
酸としては、例えば、硫酸、塩酸、ホウ酸、硝酸、リン酸および臭化水素酸等の無機酸、並びに、蟻酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。これらの中でも、経済性の観点から、硫酸、塩酸およびリン酸が好ましく用いられる。これら酸は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、これら酸は、必要に応じて水に添加し、酸水溶液として粗製ピリジンに添加してもよい。
酸水溶液を添加する場合、酸水溶液の濃度としては、0.5〜100重量%であることが好ましく、50〜100重量%であることがより好ましい。酸水溶液の濃度が0.5重量%未満の場合は、精製されたピリジン中に水分が混入し純度が低下する傾向がある。
酸の使用量は、粗製ピリジン100重量部に対し、0.01〜20重量部であることが好ましく、0.02〜3重量部であることがさらに好ましい。酸の使用量が0.01重量部未満の場合は、ピリジンの精製が不十分になるおそれがあり、酸の使用量が20重量部を超える場合は、使用量に見合う効果が得られにくく経済的でない。
本発明において、アルカリ処理に先立ち用いられる水としては、特に限定されるものではなく、脱イオン水、蒸留水等を挙げることができる。
水の使用量は、例えば、粗製ピリジン100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましく、0.3〜5重量部であることがさらに好ましい。水の使用量が0.1重量部未満の場合は、ピリジンの精製が不十分になるおそれがあり、水の使用量が30重量部を超える場合は、使用量に見合う効果が得られにくく経済的でない。
本発明において、粗製ピリジンに酸または水を添加した後、アルカリ処理の前に、攪拌するのが好ましい。
粗製ピリジンに酸または水を添加し攪拌する温度としては、通常、−10〜100℃であり、10〜70℃であることが好ましい。添加する温度が−10℃未満の場合は、ピリジンの精製が不十分になるおそれがあり、添加する温度が100℃を超える場合は、加熱によるエネルギーに見合う効果が得られにくく経済的でない。攪拌時間は、0.1〜10時間であることが好ましく、0.5〜3時間であることがより好ましい。
アルカリ処理に先立ち、粗製ピリジンに、酸または水を添加することで、得られる精製ピリジンの純度をさらに高めることができる理由は定かではないが、例えば、粗製ピリジンに不純物として含まれるイミン類の分解がかかわっているものと考えられる。
すなわち、粗製ピリジンに酸または水を添加することで、イミン類を加水分解してアルデヒド類となし、これをアルカリ処理することで、当該アルデヒド類が縮合して高沸点物となり、蒸留におけるピリジンとの分離が容易になるためではないかと考えられる。
なお、粗製ピリジンに水を添加する方法に比べ、酸を添加する方法は、得られる精製ピリジンへの水分の混入を低減でき、また、種々のイミン類を分解する効果が期待できることから好ましい。
本発明にかかるピリジンの精製方法において、蒸留温度は、圧力によるが、通常、30〜150℃である。蒸留塔の段数としては、例えば、1〜100段である。また、還流比は、例えば、50/1〜1/1である。
かくして得られたピリジンは、高純度であることから、種々の有機合成原料に有用であり、例えば、これと塩素とを反応させることにより塩素化ピリジンを高収率で製造することができる。
塩素化ピリジンとしては、例えば2−クロロピリジンや2,6−ジクロロピリジン等が挙げられる。
ピリジンと塩素とを反応させる方法としては、特に限定されず、例えば、液相または気相において、ピリジンと塩素とを、ラジカル開始剤を用いて反応させたり、高圧水銀灯などの光を照射することで反応させることができる。
中でも、塩素化反応の効率を高める観点から、ピリジンと塩素とを、水を希釈剤として紫外線照射下に気相で反応させる方法が好ましい。
塩素の使用割合は、目的とする塩素化ピリジンの種類によるが、例えばピリジン1モルに対して、0.1〜3モルである。
水の使用割合は、例えばピリジン1モルに対して、1〜30モルである。
反応温度は、例えば180〜300℃である。
紫外線を発生させる光源としては、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、紫外線LED等を用いることができる。
かくして得られる塩素化ピリジンは、冷却して凝縮し、水酸化ナトリウム等の塩基を加えた後、蒸留する方法等により単離することができる。
本発明の方法によれば、ピリジンを主成分とする粗製ピリジンを工業的に安価で簡便に精製することができる。また、当該方法によって精製されたピリジンは、粗製ピリジン中に含有するイミン類及びアルデヒド類などの不純物の含有量を低減することができるため、本発明の方法により精製されたピリジンを原料として用いることにより、塩素化ピリジンを高収率で製造することができる。
実施例1
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2000mL容の4つ口フラスコに、粗製ピリジン(純度99.53%、イミン含量1000ppm、アルデヒド含量2600ppm)1000g、48%水酸化ナトリウム水溶液0.6gを加え、40℃で4時間撹拌した。その後、単蒸留操作を行い、精製ピリジン986gを得た。得られた精製ピリジンの純度は99.7%(水分0%、イミン含量は950ppm、アルデヒド含量は60ppm)であった。
次に、この精製ピリジンを用いて、光塩素化反応を行った。2480mLのガラス製反応器に高圧水銀灯を取り付け反応温度220℃でピリジンの光塩素化反応を行なった。ピリジン水溶液吹き込み管、塩素吹き込み管各2本を反応器壁に交互に対称の位置になるように取り付け、各導入ガスの吹き込み方向を同一に円周水平方向とした。反応に用いた精製ピリジン、塩素および水の使用割合は、モル比で、精製ピリジン:塩素:水=1:0.5:7.0とした。38重量%ピリジン水溶液を1190g/hrの割合でピリジン吹き込み管から導入すると同時に、210g/hrの塩素を、塩素吹き込み管から導入した。上記の条件で反応ガス滞留時間を8.1秒として反応を40分行なうことにより、2−クロロピリジン114.9g(1.0mol)を得た。得られた2−クロロピリジンの収率は、精製ピリジンに対して23.0%であった。
実施例2
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2000mL容の4つ口フラスコに、粗製ピリジン(純度99.53%、イミン含量1000ppm、アルデヒド含量2600ppm)1000g、水5.0gを仕込み、40℃で1時間撹拌した。その後、48%水酸化ナトリウム水溶液0.6gを加え、40℃で4時間撹拌した。その後、単蒸留操作を行い、精製ピリジン979gを得た。得られた精製ピリジンの純度は99.20%(水分0.4%、イミン含量85ppm、アルデヒド含量60ppm)であった。
得られた精製ピリジンを用いて、実施例1と同様にして光塩素化反応を行い、2−クロロピリジン118.8g(1.04mol)を得た。得られた2−クロロピリジンの収率は、精製ピリジンに対して27.5%であった。
実施例3
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2000mL容の4つ口フラスコに、粗製ピリジン(純度99.53%、イミン含量1000ppm、アルデヒド含量2600ppm)1000g、98%硫酸水溶液0.6gを加え、40℃で1時間撹拌した。その後、48%水酸化ナトリウム水溶液1.6gを加え、40℃で4時間撹拌した。その後、単蒸留操作を行い、精製ピリジンを986g得た。得られた精製ピリジンの純度は99.82%(水分0%、イミン含量25ppm、アルデヒド含量60ppm)であった。
得られた精製ピリジンを用いて、実施例1と同様にして光塩素化反応を行い、2−クロロピリジン128.5g(1.13mol)を得た。得られた2−クロロピリジンの収率は、精製ピリジンに対して29.7%であった。
比較例1
実施例1において、精製ピリジンに代えて、精製ピリジンの製造に用いた粗製ピリジンを用いて、実施例1と同様にしてピリジンの光塩素化反応を実施し、2−クロロピリジン77.1g(0.68mol)を得た。
得られた2−クロロピリジンの粗製ピリジンに対する収率は16.9%であった。
比較例2
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2000mL容の4つ口フラスコに、粗製ピリジン(純度99.53%、イミン含量1000ppm、アルデヒド含量2600ppm)1000gを仕込み、攪拌下に単蒸留操作を行い、精製ピリジン986gを得た。得られた精製ピリジンの純度は99.60%(水分0%、イミン含量は900ppm、アルデヒド含量は2600ppm)であった。
得られた精製ピリジンを用いて、実施例1と同様にして光塩素化反応を行い、2−クロロピリジンは79.9g(0.70mol)を得た。得られた2−クロロピリジンの収率は、精製ピリジンに対して17.6%であった。
比較例3
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2000mL容の4つ口フラスコに、粗製ピリジン(純度99.53%、イミン含量1000ppm、アルデヒド含量2600ppm)1000g、98%硫酸0.6gを仕込み、40℃で1時間撹拌した。その後、単蒸留操作を行い、精製ピリジンを986g得た。得られた精製ピリジンの純度は99.60%(水分0%、イミン含量は25ppm、アルデヒド含量は3300ppmであった。
得られた精製ピリジンを用いて、実施例1と同様にして光塩素化反応を行い、2−クロロピリジン81.8g(0.72mol)を得た。得られた2−クロロピリジンの収率は、精製ピリジンに対して17.8%であった。
本発明の方法によれば、ピリジンを主成分とする粗ピリジンを工業的に安価で簡便に精製することができるピリジンの精製方法を提供することができる。また、当該方法によって精製されたピリジンは、粗製ピリジン中に含有するイミン類及びアルデヒド類などの不純物の含有量を低減することができるため、本発明の方法により精製されたピリジンを原料として用いることにより、高収率の塩素化ピリジンの製造方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. 粗製ピリジンを、アルカリ処理して蒸留するピリジンの精製方法。
  2. 粗製ピリジンに、酸または水を添加した後、アルカリ処理して蒸留するピリジンの精製方法。
  3. 酸が、硫酸、塩酸またはリン酸である請求項2に記載のピリジンの精製方法。
  4. アルカリ処理に用いる塩基が、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである請求項1から3のいずれかに記載のピリジンの精製方法。
  5. アルカリ処理の温度が、−10〜115℃である請求項1から4のいずれかに記載のピリジンの精製方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の精製方法により得られたピリジンと塩素とを反応させることを特徴とする塩素化ピリジンの製造方法。
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