JPH0665182A - 3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノンの分離精製法 - Google Patents

3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノンの分離精製法

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JPH0665182A
JPH0665182A JP4215834A JP21583492A JPH0665182A JP H0665182 A JPH0665182 A JP H0665182A JP 4215834 A JP4215834 A JP 4215834A JP 21583492 A JP21583492 A JP 21583492A JP H0665182 A JPH0665182 A JP H0665182A
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JP
Japan
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ipcn
acid
reaction solution
alkali catalyst
distillation
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Withdrawn
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JP4215834A
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English (en)
Inventor
Shoichi Terasawa
正一 寺沢
Yoshikimi Kondo
義公 近藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルカリ触媒を用いてイソホロンに青酸を付
加反応させることにより得られた3−シアノ−3、5、
5−トリメチル−1−シクロヘキサノンを、蒸留により
分離精製するにあたり、簡便な操作で3−シアノ−3、
5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノンを高収率で
精製することである。 【構成】 未反応イソホロンと3−シアノ−3、5、5
−トリメチル−1−シクロヘキサノンおよびアルカリ触
媒を含む反応液に、酸を加えて中和させることにより、
触媒または中和により生成する塩または過剰の酸を分離
除去することなく、そのまま反応液を蒸留操作に送るこ
とができることを特徴とする分離精製法。 【効果】 アルカリ触媒を洗浄分離する工程を省くこと
ができ、3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1−シ
クロヘキサノンの分離精製を、簡便な工程で工業的規模
での実施を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ触媒を用いて
イソホロン(以後IPと略する)への青酸の付加反応に
より得られた3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1
−シクロヘキサノン(以後IPCNと略する)の分離精
製方法に関するものである。IPCNは3−アミノメチ
ル−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキシルアミ
ンの原料として有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】従来より、イソホロンと青酸または青酸
化合物を原料としたIPCNの製造方法は知られてい
る。例えば、西独特許第1240854号公報にはアル
カリ金属塩触媒のメタノール溶液を用いて、IPと青酸
を反応させIPCNを製造する方法が記載されている。
この方法では、IPCNの他、未反応のIPおよびアル
カリ触媒を含む反応液を蒸留精製する前に、反応液を
0.5〜1%HNO3 水溶液で洗浄し、アルカリ金属塩
触媒を分離除去する工程が必要であると記載されてい
る。また、特公昭57−116038号公報には、塩基
性触媒とグリコール類の存在下、IPと青酸を反応させ
て、IPCNを製造する方法が記載されている。この方
法では、反応終了後、反応液にリン酸を加えて中和した
後、生成した中和塩を濾過して蒸留精製する方法が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、アルカ
リ触媒を用いてIPに青酸または青酸化合物を反応させ
てIPCNを製造したとき、これを分離精製するには、
その前段階において触媒を系外に除去する操作が必要に
なる。その方法は、反応液に中性または酸性の水溶液を
加えて反応液を水で洗浄することにより、アルカリ触媒
および、または中和塩を水相側に溶出させ、IPCNお
よび未反応IPと少量の水を含む有機相のみを分離し
て、蒸留操作に送る方法である。このため、水洗工程お
よび水相と有機相の分離工程が必要な他、青酸化合物を
含有する廃水の処理施設が必要になる。また、水洗によ
り水相へ溶解するIPCNおよびIPの分離回収、高温
の反応液を一度水で冷却し、蒸留工程で再び加熱して、
有機相に溶解した水を分離回収する必要があるなど、操
作が複雑なものになるという問題があった。
【0004】ところで、IPCNを蒸留により分離精製
するとき、アルカリ触媒が共存したまま蒸留操作を行う
と、アルカリ触媒はIPCNの分解を引き起こし、収量
を著しく低下させる。また、IPCNは、アルカリだけ
でなく、酸の過剰な存在下でも蒸留分離精製を行うと、
分解が起こることも判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この点を
鋭意検討したところ、アルカリ触媒が存在する反応液に
酸を加えて中和して得られる中和塩、低濃度の酸性叉は
アルカリ性反応液の蒸留分離操作を行うという簡便な操
作により、IPCNの分解が著しく抑制されることを見
いだし本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、アルカリ触媒を用い
てイソホロンへの青酸の付加反応により得られた3−シ
アノ−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノン
を未反応イソホロンおよびアルカリ触媒が存在する反応
液から蒸留により分離精製する方法において、上記アル
カリ触媒に酸を加えて中和し、引き続き蒸留を行うこと
を特徴とする3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1
−シクロヘキサノンを分離精製する方法である。
【0007】以下、本発明を説明する。本発明は、未反
応のIP、IPCNおよびアルカリ触媒を含む反応液に
酸を加えて中和し、得られた反応液中の酸/アルカリ当
量比が0.8〜1.2で、かつ反応液中に残留する酸叉
はアルカリの濃度が5.0×10-2mol%以下である
ことが好ましい。この範囲の酸/アルカリ当量比、およ
び酸叉はアルカリの濃度をもつ反応液を引き続き蒸留し
ても、IPCNの分解は生じない。そのため、中和のた
めの酸を加えた後に生成する中和塩、中和不足のアルカ
リ触媒、叉は過剰の酸を系外に分離除去しなくても、ア
ルカリ触媒はIPCNの分解を引き起こすことがないか
ら、反応液をそのまま蒸留操作に送ることができる。そ
の結果、アルカリ触媒、中和により生成する塩、および
中和のために過剰に加えられた酸等を洗浄分離する工程
を省くことができるため、工業的に簡便な操作により、
IPCNを分離精製することができる。
【0008】また、IPCNを製造する際、溶媒または
添加物として水を使用しない非水系での反応液中では、
アルカリ触媒は系内に不均一状態で存在する。そのた
め、反応液内に過剰の酸またはアルカリが反応液内に存
在することになっても、pHでは確認することが困難で
あり、pHにより中和をコントロールするのは難しい。
そこで、中和のために酸を加えるときは、供給アルカリ
触媒量に比例するように酸の量を制御する簡便法も取り
得るが、反応液を一部サンプリングし、水を加えて中和
点を求める方法で制御することが好ましい。
【0009】本発明の方法で、アルカリ触媒の中和に用
いられる酸としては、例えば硫酸、またはリン酸等が用
いられる。IPCNの蒸留分離は、常法の減圧蒸留が行
われるが、200℃より高温においてはIPCNの熱分
解による回収率の低下が予想されるため、これより低温
で行うのが望ましい。
【0010】
【実施例】以下の実施例により、本発明を具体的に説明
するが、これにより何ら本発明が制限を受けるものでは
ない。また、とくに断りのない限り部および%は、重量
単位で表される。
【0011】
【実施例1および比較例1〜3】IPCNを40ccス
テンレススチールの容器にとり、添加物として、IPC
Nを製造するアルカリ触媒を酸で中和したときにできる
塩、IPCNを製造するアルカリ触媒、またはアルカリ
触媒を中和する酸を添加して、容器を密封したまま、オ
イルバス中で5時間静置加熱した後、開栓してガスクロ
マトグラフィーにより分析したIPCNの分解率を表1
に示した。
【0012】実施例1は、IPCNを製造するアルカリ
触媒に、水酸化カリウムを用いて行い、この触媒を酸/
アルカリ当量比1.0になるように硫酸で中和したとき
にできる硫酸カリウムが、IPCNと蒸留条件において
共存しても、分解を起こさないことを示している。比較
例1〜3は、5.0×10-2mol%よりも過剰の酸、
またはアルカリがIPCNの蒸留条件で存在する場合で
は、IPCNの分解が著しく起こることを示している。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例2】IPと青酸と触媒として水酸化カリウムと
を反応させることにより得られた、IPCNと未反応I
P、およびアルカリ触媒を含む反応液について、ガスク
ロマトグラフィーにより分析したところ、IP38重量
%、IPCN60.5重量%であった。反応液中のアル
カリ触媒の濃度は0.30mol%であった。
【0015】この反応液に97%硫酸を加え、酸/アル
カリの当量比は1.2とし、過剰に存在する酸の濃度は
4.9×10-2mol%にした。この反応液540部を
フラスコに仕込み単蒸留を行った。絶対圧力4ミリバー
ル、最高温度110℃までで、未反応IPとIPCNか
らなる226部の留分を得て、絶対圧力3ミリバール、
温度115〜120℃で、結晶性生成物を286部を得
た。これをガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、99.5重量%のIPCNであり、回収率は87.
1%であった。未反応IPとIPCNからなる留分中の
IPCN濃度は12.7重量%であり、これを加える
と、IPCNの全回収率は95.9%であった。
【0016】
【実施例3】IPと青酸と触媒として水酸化ナトリウム
とを反応させることにより得られた、IPCNと未反応
IP、およびアルカリ触媒を含む反応液について、ガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、IP30重
量%、IPCN68.5重量%であった。反応液中のア
ルカリ触媒の濃度は0.28mol%であった。
【0017】この反応液に97%硫酸を加え、酸/アル
カリの当量比を0.8とし、過剰に存在するアルカリの
濃度は4.5×10-2mol%にした。この反応液54
0部をフラスコに仕込み単蒸留を行った。絶対圧力4ミ
リバール、最高温度110℃までで、未反応IPとIP
CNからなる196部の留分を得て、絶対圧力3ミリバ
ール、温度115〜120℃で、結晶性生成物を328
部を得た。これをガスクロマトグラフィーにより分析し
た結果、99.5重量%のIPCNであり、回収率は8
8.2%であった。未反応IPとIPCNからなる留分
中のIPCN濃度は15.4重量%であり、これを加え
ると、IPCNの全回収率は96.4%であった。
【0018】
【比較例4】IPと青酸を反応させることにより得られ
た、IPCNと未反応IP、およびアルカリ触媒を含む
反応液について、ガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、IP36.3重量%、IPCN61.2重量
%であった。反応液中のアルカリ触媒の濃度は0.57
mol%であった。
【0019】この反応液540部を中和することなくフ
ラスコに仕込み単蒸留を行った。絶対圧力13ミリバー
ル、最高温度160℃までで、未反応IPとIPCNか
らなる252部の留分を得、絶対圧力10〜13ミリバ
ール、温度160〜170℃で、結晶性生成物を255
部を得た。これをガスクロマトグラフィーにより分析し
た結果95重量%のIPCNであり、回収率は78.4
%であった。未反応IPとIPCNからなる留分中のI
PCN濃度は20.8重量%であり、これを加えると、
IPCNの全回収率は89.2%であった。
【0020】
【比較例5】IPと青酸を反応させることにより得られ
た、IPCNと未反応IP、およびアルカリ触媒を含む
反応液について、ガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、IP41.1重量%、IPCN58.5重量
%であった。反応液中のアルカリ触媒の濃度は0.22
mol%であった。
【0021】この反応液97850部に97%硫酸を9
5.4部加え、酸/アルカリの当量比は1.5で、過剰
に存在する酸の濃度は0.32mol%にした。この反
応液を蒸留釜に仕込み、50cmの充填高さを持つ蒸留
塔でバッチ蒸留を行った。絶対圧力60〜13ミリバー
ル、最高温度160℃までで、未反応IPとIPCNか
らなる留分を46520部を得た。絶対圧力10〜13
ミリバール、温度範囲160〜200℃で結晶性生成物
を45440部を得た。これをガスクロマトグラフィー
により分析した結果99重量%のIPCNであり、回収
率は78.6%であった。未反応IPとIPCNからな
る留分中のIPCN濃度は13.0重量%であり、これ
を加えると、IPCNの全回収率は89.2%であっ
た。
【0022】以上の実施例からわかるように、反応液中
の酸/アルカリ当量比が0.8〜1.2に、かつ反応液
中に残留する酸叉はアルカリの濃度を5.0×10-2
ol%以下になるように反応液を中和することにより、
反応液をそのまま蒸留操作に送っても、非常に高い収率
で高純度のIPCNを分離精製することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ触媒を用い
て、イソホロンと青酸を反応させて製造した3−シアノ
−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノンを分
離精製するにあたり、アルカリ触媒を含む反応液に酸を
加えて中和させることにより、アルカリ触媒、中和によ
り生成する塩、および中和のために過剰に加えられた酸
等を洗浄分離する行程を省くことができ、工業的に極め
て簡便な方法で高純度の3−シアノ−3、5、5−トリ
メチル−1−シクロヘキサノンを分離精製することが可
能であり、工業的意義は極めて大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ触媒を用いてイソホロンへの青
    酸の付加反応により得られた3−シアノ−3、5、5−
    トリメチル−1−シクロヘキサノンを未反応イソホロン
    およびアルカリ触媒が存在する反応液から蒸留により分
    離精製する方法において、上記アルカリ触媒に酸を加え
    て中和し、引き続き蒸留を行うことを特徴とする3−シ
    アノ−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノン
    を分離精製する方法。
JP4215834A 1992-06-19 1992-08-13 3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノンの分離精製法 Withdrawn JPH0665182A (ja)

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JP4-160927 1992-06-19
JP16092792 1992-06-19
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012076317A1 (de) 2010-12-08 2012-06-14 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur herstellung von 3-aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
CN105985260A (zh) * 2015-03-19 2016-10-05 赢创德固赛有限公司 由异佛尔酮腈产物混合物分离阳离子的方法

Cited By (3)

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WO2012076317A1 (de) 2010-12-08 2012-06-14 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur herstellung von 3-aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
DE102010062603A1 (de) 2010-12-08 2012-06-14 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
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Effective date: 19991102