JPH05105641A - グリオキシル酸水溶液中のグリオキサールの除去方法 - Google Patents

グリオキシル酸水溶液中のグリオキサールの除去方法

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JPH05105641A
JPH05105641A JP29493491A JP29493491A JPH05105641A JP H05105641 A JPH05105641 A JP H05105641A JP 29493491 A JP29493491 A JP 29493491A JP 29493491 A JP29493491 A JP 29493491A JP H05105641 A JPH05105641 A JP H05105641A
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JP
Japan
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glyoxal
glyoxylic acid
aqueous solution
solution
acid
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Pending
Application number
JP29493491A
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English (en)
Inventor
Takehiko Kakimoto
本 武 彦 柿
Yukio Kawase
瀬 幸 雄 川
Tatsufumi Fukuda
田 達 史 福
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】グリオキシル酸水溶液中に含有されるグリオキ
サールを効率良く除去する方法を提供する。 【構成】グリオキシル酸水溶液中にアセトアルデヒドを
添加してグリオキサールを化1で示されるビス(環状ア
セタール)とし、該アセタールを留去する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリオキシル酸水溶液
中に含有されるグリオキサールを効率良く除去する方法
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】グリオキシル酸は通常グリオキサール水
溶液を酸素又は空気の存在下あるいは不存在下に硝酸と
反応させて製造されるが、かかる方法で得られる反応生
成液中には未反応グリオキサール、硝酸、シュウ酸等の
不純物がかなり含まれており、とりわけグリオキサール
はグリオキシル酸と類似した反応性を示すため、かかる
グリオキシル酸水溶液を例えば抗生物質の化学修飾剤の
原料等、医薬中間体原料として使用する場合等において
製品品質の悪化及び収率低下等を来し、上記グリオキサ
ールの低減は必須条件である。
【0003】即ち、硝酸によるグリオキサールの酸化に
際しては反応を追込めば未反応のグリオキサールを減少
させることが出来るが、一方では生成したグリオキシル
酸が更に酸化されてシュウ酸等の副生成物が多くなる欠
点を有する。従って、工業的にはグリオキサールの変化
率をあまり高くしないで反応を停止するため、反応生成
液中にグリオキサールがかなり多く残存するわけであ
る。
【0004】その結果、不純物を含有する粗グリオキシ
ル酸水溶液(以下、単に粗グリオキシル酸水溶液とす
る)からグリオキサールを除去し、精製することが必要
となるのである。ところがグリオキサールとグリオキシ
ル酸は性質が類似するためこれらを分離することは容易
ではなく、蒸留法や抽出法等任意の操作が行われてお
り、例えば特開昭51−95018号公報には1−ブタ
ノール、2−ブタノール、1−ペンタノール等の有機溶
剤を用いて粗グリオキシル酸水溶液中からグリオキシル
酸を抽出する方法等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来法においては大掛かりな設備が必要とされたり、
あるいは時間面及びエネルギー面等の負担が大きく、工
業生産の点から好ましいものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者等はグ
リオキシル酸水溶液中のグリオキサールを留去して、純
度の高いグリオキシル酸水溶液中を効率良くかつ安価に
製造することを目的として鋭意研究を重ねた結果、グリ
オキシル酸水溶液中にアセトアルデヒドを添加してグリ
オキサールを化1で示されるビス(環状アセタール)と
し、該アセタールを留去する場合に前記の目的を達成し
得ること見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
【化1】
【0008】かかるビス(環状アセタール)の製造工程
は非常に単純であり、更に該アセタールは揮発性に優れ
ているため蒸留法等により極めて容易にグリオキシル酸
水溶液中から留去できる。故に設備上及びエネルギー上
の経費節減が可能となり工業的にみてその有用性は極め
て大である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の方法を実施するに当たっては、まずグリオキサー
ルを不純物として含有する粗グリオキシル酸水溶液中に
アセトアルデヒドを添加することによりグリオキサール
をビス(環状アセタール)とする。かかる反応における
アセトアルデヒドの添加量はモル比においてアセトアル
デヒド/グリオキサールが5〜50、好ましくは20〜
30が適当である。又反応温度は通常30〜60℃、好
ましくは40〜50℃の範囲から選ばれる。
【0010】上記の反応工程には酸触媒を用いることが
特に有利であり、硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸を1〜2
0重量%程度の水溶液として用いたり、あるいはカチオ
ン交換樹脂等が使用され得るが特に本発明においては粗
グリオキシル酸水溶液との除去あるいは分離操作が容易
又は不用であるカチオン交換樹脂を用いることが好まし
い。本発明においていうところのカチオン交換樹脂とは
スルホン酸型の強酸性カチオン交換樹脂(ゲルタイプ、
ポーラスタイプ、ハイポーラスタイプいずれでも使用可
能)等市販の交換樹脂が任意に使用できる。
【0011】かかるカチオン交換樹脂の市販商品の主な
ものを列挙するとAmberlite(Rohm&Hass Co製)、ダイ
ヤオン(三菱化成 (株)製)、Dowex(Dow Chemical Co
製)、Duolite(Chemical Process製)、Lewatit(Baye
r製)等が挙げられる。上記のアセトアルデヒドを添加
した粗グリオキシル酸水溶液をカチオン交換樹脂によっ
て処理するに当たっては、特にその方法に制限はなく、
粗グリオキシル酸水溶液とカチオン交換樹脂とを混合す
るバッチ方式、あるいは塔、充填管等にカチオン交換樹
脂を充填し、上部より粗グリオキシル酸水溶液を通過さ
せる連続方式等任意の方法が実施できるが工業的には後
者が実用的である。更に水溶液をカチオン交換樹脂膜に
よって処理することももちろん可能である。
【0012】かかる方法により得られた粗グリオキシル
酸水溶液中のビス(環状アセタール)は、例えばフラッ
シュ蒸留方法等により圧力100〜200Torr、温度1
00〜150℃で加熱することによって容易にグリオキ
シル酸水溶液中から除去され、精グリオキシル酸水溶液
が得られる。本発明に供される粗グリオキシル酸水溶液
としてはグリオキサールを硝酸酸化した反応生成液をそ
のまま用いても良いが、必要とあれば硝酸、シュウ酸あ
るいはグリオキサールの一部を別途適当な手段で除去し
た反応液であっても何等差支えない。
【0013】本発明の方法が最も効率良く実施出来るの
はグリオキシル酸の濃度が20〜70重量%、好ましく
は55〜65重量%、グリオキサールの濃度が1〜20
重量%、好ましくは2.5〜10重量%の粗グリオキシ
ル酸水溶液である。かくして得られる精グリオキシル酸
のその純度はグリオキサール(重量%)/グリオキシル
酸(重量%)で0.5以下であり極めて高品位である。
該精グリオキシル酸水溶液は必要であれば濃縮等を行っ
て、濃度調整を行い、通常40〜50重量%のグリオキ
シル酸水溶液として製品化される。
【0014】
【作 用】本発明は、グリオキシル酸水溶液のグリオキ
サールをアセトアルデヒドでアセタール化することによ
り蒸留法等により効率良く除去できる新規な方法を見出
し、その意義は極めて大きい。
【0015】
【実施例】以下、本発明について実施例をあげて更に詳
細に説明する。尚、例中「%」とあるのは特にことわり
のない限り重量基準である。 実施例1 グリオキサール2.54g、グリオキシル60gを含有
する水溶液100gに100%のアセトアルデヒド3
8.5g(モル比においてはアセトアルデヒド/グリオ
キサール=20)を添加してよく混合した。
【0016】かかる混合液をダイヤオンSK−1B(S
V=0.5、三菱化成(株)製カチオン交換樹脂商品
名)100mlをつめたカラム(サイズ:直径33mm、長
さ15cm)に反応温度40℃で通液した。該処理液は、
処理液100gに対して50gの水を添加した後、蒸留
器に付され100Torr、90〜100℃にてビス(環状
アセタール)及び未反応のアセトアルデヒドを留去して
精製し、40%のグリオキシル酸水溶液に調整した。か
かる40%のグリオキシル酸にはグリオキサールが0.
8g含有されており、グリオキサールの除去率は52.
7%であった。
【0017】
【発明の効果】本発明は、グリオキシル酸水溶液中に含
有される不純物であるグリオキサールをアセトアルデヒ
ドによりアセタール化することにより非常に簡単に効率
良く除去出来るので工業的にみて非常に有利である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリオキシル酸水溶液中に含有されるグリ
    オキサールを除去するにあたり、グリオキシル酸水溶液
    中にアセトアルデヒドを添加してグリオキサールを化1
    で示されるビス(環状アセタール)とし、該アセタール
    を留去することを特徴とするグリオキシル酸水溶液中の
    グリオキサールの除去方法 【化1】
JP29493491A 1991-10-14 1991-10-14 グリオキシル酸水溶液中のグリオキサールの除去方法 Pending JPH05105641A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1162178A3 (en) * 2000-06-06 2003-10-15 BP Köln GmbH Process for removing cyclic acetals from wastewater streams

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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