JPWO2009116432A1 - 電解銅箔製造用の電解液 - Google Patents

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Abstract

粗面のロープロファイル化を達成しながら、伸び特性を向上させることのできる電解銅箔製造用の銅電解液を提供する。電解銅箔製造用の電解液としての、臭素、その無機酸、その無機塩、又はこれらの混合物に由来する臭化物イオンと、膠と、塩化物イオンとを含有する硫酸酸性硫酸銅水溶液。

Description

本発明は電解銅箔の製造に使用される銅電解液に関する。また、本発明は電解銅箔の製造方法に関する。更に、本発明は銅張積層板の製造方法に関する。
プリント回路板は、各種電子機器を作動させる上で欠かせない部品であるが、一般に次のような製造工程を経て製造される。まず、合成樹脂ボード、フィルム等の絶縁基材に接着剤を介して或いは接着剤を使用せずに高温高圧下で銅箔を積層接着して銅張積層板を製造する。次に、目的とする回路を形成するべく必要な回路を印刷した後、不要部を除去するエッチング処理を施す。最後に、所要の電子部品を半田付けして、種々のプリント回路板とする。
銅箔には電解銅箔と圧延銅箔とがあるが、プリント回路板用に使用される銅箔は、その接着強度等の観点から、大部分が電解銅箔である。電解銅箔は、電気銅又はそれと同等の純度を有する電線スクラップを原料とし、それを硫酸銅水溶液中に溶解させて電解浴を調製し、浴中に浸漬されるカソードとしての回転ドラムの周面に電解反応により連続的に銅を電着させ、所定の厚さとなった電着物を回転ドラムから剥離し、生箔を製造することを基本とする。その後、プリント回路板用銅箔に対する品質要求に応じて、樹脂基材と接着される面(粗面)と非接着面(光沢面)とでそれぞれに多くのトリート処理(表面処理)がなされる。
近年の電子機器の小型化、高性能化ニーズの増大に伴い搭載部品の高密度実装化や信号の高周波化が進展し、プリント回路板に対して導体パターンの微細化(ファインピッチ化)や高周波対応等が求められている。そのため、プリント回路板に使用される銅箔について、そのようなプリント回路板の高性能化に応えることのできる特性が求められる。具体的には、ピンホールがないこと、寸法安定性の観点から抗張力が高いこと、クラック防止の観点から伸び率が高いことが要求され、そして、上述したような導体パターンの微細化(ファインピッチ化)や高周波対応等に対応するために、特に粗面のロープロファイル化が要求される。
粗面のロープロファイル化は、膠を電解液に添加することで達成されることが知られている。膠はピンホールの防止や回転ドラムを保護する点でも有用である。ところが、膠の添加量を増加させていくと、高温での伸びが低下するという問題がある。そのため、膠によって与えられるロープロファイル化やピンホールの防止といった利点を生かしながら、高温での伸び特性を向上させることが望まれる。
この点に関し、例えば、特公昭49−31415号公報にはポリアルキレングリコール又は膠質剤の内何れか1種又は両種と、更に塩素イオン5〜100mg/Lとを添加した酸性銅電鍍液を電解液として使用することで、硬さ及び靱性に優れ、ピンホールの少ない銅箔が得られることが記載されている。塩素イオンは電着結晶の微細化を促進し、微小ピンホールの発生を防止する役割を果たすとされている。
特開平8−53789号公報には、チオ尿素に特定量の高分子多糖類と膠を加えた三元系添加剤の組み合わせが、ロープロファイル化され、常温及び高温における伸び率が高く、そして抗張力が高い電解銅箔を得る上で有効であるとし、「添加剤として、0.05〜2.0重量ppmのチオ尿素もしくはその誘導体;0.08〜12重量ppmの高分子多糖類;及び分子量10,000以下であって0.03〜4.0重量ppmの膠を含有する電解液を用いることを特徴とする電解銅箔の製造方法」が記載されている。
また、特開平7−278866号公報には、電解液中の膠濃度を慣行的に使用されてきた量である2〜10ppmより少なく、具体的には0.5ppm以下にすることが有効であり、これによって電解銅箔の高温伸びが大幅に改善することが記載されている。また、塩化物イオンを20〜100ppm添加しなければ銅箔の基本的特性が一定とならないことが記載されている。
特公昭49−31415号公報 特開平8−53789号公報 特開平7−278866号公報
特開平8−53789号公報ではチオ尿素の添加を必要としているが、当該公報でも指摘されているようにチオ尿素はその効果及び弊害が大きく、精密に添加量を制御する必要がある。また、有機物であるチオ尿素が分解した場合、種々の分解物が存在し、これらの分解物が銅箔特性に与える影響も種々であり、安定した特性を得るのが困難になっている。
特開平7−278866号公報では膠濃度を低くした結果、高温での伸びが改善されたが、ドラムライフが短くなるという問題がある。すなわち、膠は初期の核発生を均一化する効果があるが、膠濃度が小さいとその効果が少なくなる。膠濃度を下げた状態でドラムを使用し続けると、ドラム表面の抵抗バラツキが大きくなる。ドラム表面の抵抗バラツキが大きくなるにつれて初期の核発生の不均一が顕著となり、クラック状の欠陥となって、箔にピンホールが生じる。
また、本発明者の検討結果によれば、膠と塩化物イオンの系では、高温での伸び特性、表面粗さにいずれもが十分な特性とはいえない。
そこで、本発明は、膠の濃度を下げなくても伸び特性を向上させることのできる別の電解銅箔製造用の銅電解液を提供することを課題とする。また、本発明は伸び特性に優れた電解銅箔の製造方法を提供することを別の課題とする。本発明はそのような銅電銅箔を備えた銅張積層板の製造方法を提供することを更に別の課題とする。
本発明者は上記課題を解決すべく、鋭意検討したところ、銅電解液中に臭化物イオンと塩化物イオンが共存する場合に、常温及び高温の伸びが改善することを見出した。そのため、電解銅箔製造用の銅電解液において、臭化物イオンを供給することのできる臭素化合物と塩化物イオンを供給することのできる塩素化合物を添加することにより、伸び特性の改善を図ることが可能となる。
従って、本発明は一側面において、電解銅箔製造用の電解液としての、臭化物イオンと、膠と、塩化物イオンとを含有する硫酸酸性硫酸銅水溶液である。
本発明に係る電解液は一実施形態において、電解液中の臭化物イオンの濃度が0.25〜200mg/L(ppm)である。
本発明に係る電解液は別の一実施形態において、臭化物イオンが臭素、その無機酸、その無機塩、又はこれらの混合物に由来する。
本発明に係る電解液は更に別の一実施形態において、電解液中の臭化物イオンがアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩に由来する。
本発明に係る電解液は一実施形態において、電解液中の塩化物イオンの濃度が2.5〜200mg/Lである。
本発明に係る電解液は一実施形態において、電解液中の膠の濃度が1〜10mg/Lである。
また、本発明は別の一側面において、上記の硫酸酸性硫酸銅水溶液を電解液として用い、銅を陰極上に電着させる工程と、
電着した銅を陰極から剥ぎ取る工程と、
を含む電解銅箔の製造方法である。
本発明に係る電解銅箔の製造方法は一実施形態において、電解液の温度45〜70℃、電流密度30〜150A/dm2、で銅を陰極上に電着させる。
また、本発明は更に別の一側面において、上記の電解銅箔の製造方法を用いて電解銅箔を得る工程と、
該銅箔の粗面側を絶縁基板に対向させて、該銅箔を絶縁基板に積層する工程と、
を含む銅張積層板の製造方法である。
また、本発明は更に別の一側面において、Brを含有する電解銅箔である。
また、本発明は更に別の一側面において、上記の硫酸酸性硫酸銅水溶液を電解液として用い、銅を陰極上に電着させる工程と、
電着した銅を陰極から剥ぎ取る工程と、
を含むBrを含有する電解銅箔の製造方法である。
本発明によれば、粗面がロープロファイルであり、且つ高い伸び特性を有する電解銅箔を製造することができる。
1.電解液
(1)硫酸酸性硫酸銅水溶液
本発明において、電解銅箔を製造するために使用する電解液は硫酸酸性の硫酸銅水溶液である。電解銅箔を製造するための電解液として硫酸酸性硫酸銅水溶液を使用することは周知であり、特に説明を要しないが、一般にCuSO4・5H2OとH2SO4を主成分とし、一般にはCu:60〜110g/L、H2SO4:50〜150g/L、典型的にはCu:80〜120g/L、H2SO4:80〜105g/Lを含有する。
(2)臭化物イオン
本発明に係る電解液は臭化物イオンを含有し、その供給源は臭素、その無機酸、その無機塩、又はこれらの混合物である。塩化物イオンの不在下で臭化物イオンを膠を含む電解液に含有させても塩化物イオンを含有させた場合と同様に、高温での伸び特性、表面粗さの何れも十分な特性が得られないが、臭化物イオンが膠と塩化物イオンを含有する電解液中に含まれることで、得られる電解銅箔の伸び及び表面粗さが改善する。すなわち、臭化物イオン単独では伸び率や表面粗さへの改善効果はほとんどないが、臭化物イオンと塩化物イオンとが電解液中で共存することによって、伸び率および表面粗さが改善することという相乗効果が現れるのである。
また、本発明では臭化物イオンを臭素、その無機酸、その無機塩、又はこれらの混合物から供給しているので、有機物のように分解する心配はなく、安定した特性が得られるという点でも有利である。
臭素は液体臭素や臭素水の形態で電解液に供給することができる。臭素の無機酸としては臭化水素酸(HBr)のほか、臭素酸(HBrO3)や亜臭素酸(HBrO2)のような臭素のオキソ酸が挙げられ、これらは水溶液として供給することができる。臭素の無機塩としては、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化カリウム(KBr)、臭化カルシウム(CaBr2)、臭化マグネシウム(MgBr2)のようなアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が挙げられる。上記オキソ酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩でもよい。臭化物イオンの供給源は安定性、取り扱いの容易の観点からアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩とするのが好ましい。
前述したように、これまで塩化物イオンを含有する電解液は知られていたが、塩化物イオンはピンホールの防止の役割を果たすものであった。一方、本発明に使用する臭素は塩素と同じハロゲンであるが、伸び特性の改善、更には表面粗さの低減という異質な効果を奏するのである。臭素は抗張力に対する悪影響もほとんどない。
電解液に添加する臭化物イオン濃度は低すぎると表面粗さを低減する効果が少ない。臭化物イオン濃度が高くても改善の効果は十分得られるが、ある程度の効果で一定となってしまう。従って、電解液中の臭化物イオン(Br-)濃度は、0.25〜200mg/Lとするのが好ましく、10〜200mg/Lとするのがより好ましく、50〜100mg/Lとするのが最も好ましい。
添加した臭化物イオンは最終的に電解銅箔に取り込まれ得ることが分かっており、本発明に係る電解銅箔の一実施態様において、得られた電解銅箔はBrを含有する。
(3)膠
上述したように、膠には粗面のロープロファイル化、ピンホールの防止、回転ドラムの保護といった利点を有する。一般に、電解液中に添加される膠は0.1〜20mg/Lの濃度範囲である。粗面のロープロファイル化、ピンホールの防止、回転ドラムの保護といった膠による利点を十分に享受する観点から、電解液中の膠濃度は、0.25〜10mg/Lとするのが好ましく、2.0〜5.0mg/Lとするのがより好ましい。
本発明に使用する膠は、典型的にはゼラチンを主成分とする分子量が500〜250000程度のものであり、例えば獣・魚類の骨・皮・腱・腸などから加水分解により製造することができる。低分子側の膠は、酵素、酸又はアルカリで一般的な膠を分解することで得ることができる。本発明において使用する膠は、ドラムの保護の観点から、数平均分子量1000〜75000のものが好ましく、数平均分子量2000〜50000のものがより好ましい。
(4)塩化物イオン
本発明に係る電解液は塩化物イオンを含有する。塩化物イオンは電着結晶の結晶方位を変化させ、山形の表面形状を形成することで表面粗さを粗くするが、ピンホールの発生を防止する効果がある。塩化物イオンの供給源としては特に制限はないが、塩酸(HCl)のほか、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、塩化マグネシウム(MgCl2)のような無機塩の形態で添加することができる。塩素水の形態で添加することもできる。これらの中でも取り扱いの容易の観点から、希塩酸の形態で塩化物イオンを供給するのが好ましい。
塩化物イオンは電解液中での濃度が低すぎるとその効果が十分に得られないが、逆に高すぎると表面形状が荒れて、異常析出が発生しやすい。従って、電解液中での塩化物イオンの濃度は、2.5〜200mg/Lとするのが好ましく、10〜100mg/Lとするのがより好ましく、25〜75mg/Lとするのが最も好ましい。
(5)その他の添加物
一般に、電解銅箔を製造するために、使用する電解液には各種の添加剤を添加することで、得られる電解銅箔の特性向上を図っているが、本発明に係る電解液にはBr-による特性向上効果を妨害したり、打ち消したりしてしまう添加剤は添加しないのが好ましい。例えば、リン酸系化合物、アミン化合物、有機硫黄化合物(例:チオ尿素)なども添加剤として知られているが、このような添加剤を本発明に係る電解液に添加すると、高温での機械特性を低下させるといった悪影響を与えるため、本発明に係る電解液には含有させないのが好ましい。但し、高分子多糖類、ポリエチレングリコールのような添加剤はBr添加による特性向上効果に悪影響を及ぼさないか及ぼしたとしても軽微であるので、適宜使用可能である。
2.電解銅箔の製造
電解銅箔は、本発明に係る電解液を用い、常法に従って製造することができる。すなわち、上記の硫酸酸性硫酸銅水溶液を電解液として用い、銅を陰極上に電着させ、電着した銅を陰極から剥ぎ取ることにより製造することができる。より具体的には、表面を研磨した回転する金属製陰極ドラムと、該陰極ドラムのほぼ下半分の位置に配置した該陰極ドラムの周囲を囲む不溶性金属アノード(陽極)を使用し、前記陰極ドラムとアノードとの間に電解液を流動させるとともに、これらの間に電位を与えて陰極ドラム上に銅を電着させ、所定厚みになったところで該陰極ドラムから電着した銅を引き剥がして連続的に銅箔を製造することができる。銅箔の厚みとしては特に制限はないが、ファインピッチ用の銅箔であれば18μm以下とするのが一般的である。このようにして得た銅箔には更に表面処理工程及び切断工程を経て銅箔製品となる。表面処理工程では粗化処理、耐熱層形成及び/又は防錆層形成等を行うのが一般的である。
但し、本発明に係る電解液中に含まれる臭化物イオンの効果を最大限に発揮するために、一定の電解条件下で電解銅箔を電着させるのが好ましい。
まず、好ましい電解液の温度は40〜75℃、より好ましくは45〜70℃である。電解液の温度が低すぎるとやけめっきになりやすく、正常な銅箔が得られない。逆に高すぎると膠の分解が速く、分解物の蓄積が多くなり、機械特性の低下が生じやすくなる。
また、好ましい電流密度は30〜150A/dm2、より好ましくは60〜130A/dm2である。電流密度が低すぎると生産スピードが遅くなり、生産性が低下する。逆に高すぎるとやけめっきになり、正常な銅箔が得られない。
3.銅張積層板の製造
上記のように製造された銅箔製品を用いて、常法に従って銅張積層板を製造することができる。具体的には、該銅箔の粗面側を絶縁基板に対向させて、該銅箔を絶縁基板に積層することで銅張積層板を製造することができる。
銅箔と絶縁基板を接着させる方法としては、例えば、加熱加圧する方法、接着剤を用いる方法、絶縁基板となるポリマーの前駆体を溶剤に分散して塗布したのちに加熱重合反応させるもの等がある。
銅箔が積層される絶縁基板はプリント回路板(PCB)に適用可能な特性を有するものであれば特に制限を受けないが、例えば、リジッドPCB用に紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂等を使用し、FPC用にポリエステルフィルムやポリイミドフィルム等を使用する事ができる。
銅張積層板を常法によって加工することで、各種のプリント配線板、更にはプリント回路板を形成することができる。
以下、本発明及びその利点をより理解するために実施例を紹介するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験例1(Br - の濃度変化による影響)
Cu:90g/L、H2SO4:80g/Lの硫酸酸性硫酸銅水溶液に膠(数平均分子量20000)、臭化カリウム及び塩酸を添加して電解液を調製し、クロム製陰極ドラム(外径0.64m)上に、厚さ18μmの電解銅箔を連続製造した。
電解液中の膠、臭化物イオン及び塩化物イオンの電解液中の濃度は以下の方法で測定した。各例について、測定結果を表1に示す。
<膠>
CVS分析装置(北斗電工社製)
既知の膠濃度に対して、CVS法(cyclic voltammetric stripping method)にて測定した銅が電解液中で溶解することにより発生するクーロン量から検量線を作成し、実際の電解液にてCVSを測定した値を比較することにより、膠濃度を決定した。
<臭化物イオン>
イオンクロマトグラフ(DIONEX社製、型式ICS−2000)
<塩化物イオン>
イオンクロマトグラフ(DIONEX社製、型式ICS−2000)
得られた電解銅箔の粗面側の表面粗さRa、Rt及びRz(μm)は、JISB0601に準じて小坂研究所社製型式SE−3Cを用いて測定し、室温抗張力(kgf/mm2)、室温伸び(%)、高温抗張力(kgf/mm2)、高温伸び(%)、はIPC−TM650に準じて島津製作所社製型式AGS−H−500Nを用いて測定した。各例について、測定結果を表1に示す。
ドラムライフは以下のように評価した。厚さ18μm箔を連続的に製箔し、6時間毎に周期的なピンホールの有無を調べ、周期的なピンホールが5個以上になったときをドラムライフとした。
試験例2(膠の濃度変化による影響)
試験例1のNo.2を基準にして、電解液中の膠濃度を変化させたときの電解銅箔の特性変化を調べた。結果を表2に示す。
試験例3(塩化物イオン変化による影響)
電解液中の塩化物イオン濃度を変化させたときの電解銅箔の特性変化を調べた。結果を表3に示す。
Figure 2009116432
Figure 2009116432
Figure 2009116432
考察
表1より、Cl-を含有する電解液にBr-を添加することで、ドラムライフや表面粗さに悪影響を与えることなく、室温及び高温での伸び率が改善していくことが分かる。また、Br濃度を増加させるにつれて伸び率も上昇し、概ね100mg/Lで効果が飽和していることがわかる。
表2より、膠の濃度を適正化することで、ドラムライフ及び得られる銅箔の特性向上が可能であることが分かる。
表3より、添加するCl-はかなり低濃度でよいことがわかる。No.21とNo.22を比べることにより、Br-単独添加ではあまり効果が見られないことがわかる。
電解銅箔中のBrの有無
No.1,5,7で得られた電解銅箔について、TOF−SIMS(日立ハイテクトレーディング社型式TOF−SIMS IV)により銅箔にBrが含まれるか調べた。その結果、何れの電解銅箔からも105オーダー(ion counts)のBr強度が検出された。

Claims (11)

  1. 電解銅箔製造用の電解液としての、臭化物イオンと、膠と、塩化物イオンとを含有する硫酸酸性硫酸銅水溶液。
  2. 臭化物イオンの濃度が0.25〜200mg/Lである請求項1記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液。
  3. 臭化物イオンが臭素、その無機酸、その無機塩、又はこれらの混合物に由来する請求項1又は2記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液。
  4. 臭化物イオンがアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩に由来する請求項3記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液。
  5. 電解液中の塩化物イオンの濃度が2.5〜200mg/Lである請求項1〜4何れか一項記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液。
  6. 電解液中の膠の濃度が1〜10mg/Lである請求項1〜5何れか一項記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液。
  7. 請求項1〜6何れか一項記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液を電解液として用い、銅を陰極上に電着させる工程と、
    電着した銅を陰極から剥ぎ取る工程と、
    を含む電解銅箔の製造方法。
  8. 電解液の温度45〜70℃、電流密度30〜150A/m2で銅を陰極上に電着させる請求項7記載の製造方法。
  9. 請求項7又は8記載の電解銅箔の製造方法を用いて電解銅箔を得る工程と、
    該銅箔の粗面側を絶縁基板に対向させて、該銅箔を絶縁基板に積層する工程と、
    を含む銅張積層板の製造方法。
  10. Brを含有する電解銅箔。
  11. 請求項1〜6何れか一項記載の硫酸酸性硫酸銅水溶液を電解液として用い、銅を陰極上に電着させる工程と、
    電着した銅を陰極から剥ぎ取る工程と、
    を含む請求項10記載の電解銅箔の製造方法。
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