JPWO2009093496A1 - クリップ - Google Patents

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Abstract

比較的低い挿入力で取付孔へ係合させることができ、引き抜いて再使用することも可能なクリップを提供する。このクリップは、取付孔の表面に当接するフランジ部16と、該フランジ部16裏面から垂下するステム部24と、該ステム部24先端部から前記フランジ部16に向けて斜め上方に広がるように延出された一対の弾性係合片26,26と、該弾性係合片26が内側に所定角度撓んだとき、更に内側へ撓むことを許容しつつ、前記ステム部24又は前記フランジ部16に係合させる拡開規制手段28,30とを備えている。そして、前記弾性係合片26は、前記拡開規制手段28,30による係合位置より更に内側に撓んで取付孔13を通過し、取付孔13の裏面側で再び拡開して、取付孔13に係合するように構成されている。

Description

本発明は、被取付部材の取付孔の表面に当接するフランジ部と、該フランジ部裏面から垂下するステム部と、該ステム部先端部の周方向に対向する位置から前記フランジ部に向けて斜め上方に広がるように延出された一対の弾性係合片とを有し、取付孔に前記ステム部及び弾性係合片を挿入することにより、弾性係合片が内側に撓んで取付孔を通過し、取付孔の裏面側で係合するように構成されたクリップに関する。
自動車や電気機器の内部に組付けられる部品類をボディや機器本体のパネル部分に止付けたり、或いはこのパネル部分に他のパネルを接面状に止め付けるような場合に、合成樹脂で成形されたクリップが使用されている。
このようなクリップとして、例えば下記特許文献1には、頭部と、該頭部の下面から垂設する係止脚とを有し、該係止脚をパネルの透孔に押し入れることによってパネルに止着するようにした合成樹脂製の止め具にあって、前記係止脚は前記頭部の下面中央部から真直に垂設し、その中心部から外に向けて放射状に突き出す4つの突片を長さ方向に沿って設け、且つこれら4つの突片の各先端相互を結ぶ実質的な外径を前記パネルの透孔の直径より小さくする軸芯部と、該軸芯部の前記4つの突片の間に配置し、且つ該突片とそれぞれ所要の間隔をおくと共にそれぞれの上端部を前記軸芯部の基部若しくは前記頭部の下面に、またそれぞれの下端部を前記軸芯部の脚端に各接合して前記軸芯部と一体にする4つの弾性係止片とから構成し、且つ前記4つの弾性係止片は長さの途中の外側面にそれぞれ膨出部を形成し、該各膨出部を繋ぐ実質的直径を前記パネルの透孔の直径を超える大きさにして該透孔を通過する際の縮径時には各弾性係止片を前記突片との間隔を利用して突片間に後退させ前記中心部方向に撓めて縮径し、また係止時には弾性復元力により前記突片間から迫り出させて前記膨出部を前記パネルの透孔の縁に掛け止め係止するようにしてなる止め具が開示されている。
また、下記特許文献2には、取付板に対し、その表裏に貫通して形成されている取付孔を利用して所定の被取付部材を装着するために使用するクリップであって、前記取付孔に挿入される係合部と、前記被取付部材に組み付けられる組付部とを備え、前記係合部は、その径方向へ弾性的に撓むことができる複数個の係合片によって構成されているとともに、係合部の基端側における各係合片の外面には取付孔に係合部が挿入された状態を規定の耐荷重で保持する保持部分があり、また前記の各係合片の外形が、係合部の挿入時において各係合片が取付孔の内周に接触して撓み始めることに伴い、この接触開始位置から前記保持部分の直前位置を含む任意の位置までの範囲において各係合片の外面と取付孔の内周面とのなす当接角度が0度に向かって漸減するような徐変面になっているクリップが開示されている。
更に、下記特許文献3には、頭部と、首部と、脚部とを有し、脚部は、首部の下端面から延出した支柱と、この支柱の先端から首部方向にやや斜めに伸びた一対の弾性係止脚とからなり、弾性係止脚の先端部に係合段部が形成されたクリップが開示されている。
特許第3450342号公報 特開2001−182725号公報 特開2006−138466号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に示されるクリップは、弾性係止片の上端部が軸芯部又は頭部の下面に接合され、弾性係止片の下端部が軸芯部の脚端に接合された構造をなすので、取付孔へ挿入する際に内側に撓みにくくなり、大きな挿入力が必要とされると共に、スライド型等が必要となるので金型が複雑となるという欠点があった。
また、上記特許文献3に示されるクリップは、金型は比較的簡単となるが、取付孔に係合固定した後、引き抜いて再使用しようとすると、引き抜き時に弾性係止脚が変形してしまうので、再使用困難となるという問題点があった。
したがって、本発明の目的は、比較的低い挿入力で取付孔へ係合させることができ、引き抜いて再使用することも可能なクリップを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、取付孔の表面に当接するフランジ部と、該フランジ部裏面から垂下するステム部と、該ステム部先端部から前記フランジ部に向けて斜め上方に広がるように延出された少なくとも一対の弾性係合片と、該弾性係合片が内側に所定角度撓んだとき、更に内側へ撓むことを許容しつつ、前記ステム部又は前記フランジ部に係合させる拡開規制手段とを備え、前記弾性係合片は、前記拡開規制手段による係合位置より更に内側に撓んで前記取付孔を通過し、前記取付孔の裏面側で再び拡開して前記取付孔に係合するように構成されていることを特徴とするクリップを提供するものである。
上記発明によれば、クリップの弾性係合片及びステム部を取付孔に挿入していくと、弾性係合片が取付孔内周に圧接されて内側に撓む。そして、弾性係合片が所定角度内側に撓むと、拡開規制手段によって、弾性係合片がステム部又はフランジ部に係合するが、更に内側に撓むことが許容されているため、取付孔を通過し、取付孔の裏面側で再び拡開して取付孔に係合する。
この場合、弾性係合片は、下端部のみをステム部に連結されているので、比較的弱い力で内側に撓むことができ、取付孔に挿入して係合させるときの挿入力を小さくして、挿入しやすくすることができる。
また、何らかの必要により、クリップを取付孔から引き抜く場合には、弾性係合片が拡開規制手段によって所定角度以上開くことを規制されているため、弾性係合片が外側に開いてしまうことなく、内側に撓んで取付孔から抜き出すことができる。このため、弾性係合片の変形が防止され、クリップを再使用することができる。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記弾性係合片が内側に撓むとき該弾性係合片の一側が移動する面に沿って、前記ステム部側から突片が延出されており、前記拡開規制手段は、前記突片及び前記弾性係合片の一方に形成された係合凹部と、該係合凹部に係合するように前記突片及び前記弾性係合片の他方に形成された係合突起とで構成されているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、突片によってステム部の補強ができ、また、取付孔に係合固定した状態で、弾性係合片の少なくとも突片側への動きを規制することができる。
本発明の第3は、前記第2の発明において、前記係合凹部は、前記突片に設けられた貫通孔からなり、前記係合突起は、前記弾性係合片の一側から前記突片側に突設されているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、薄い板厚の突片でも、係合突起が貫通孔に挿入されることにより、しっかりと係合させることができる。
本発明の第4は、前記第3の発明において、前記貫通孔内周には、前記弾性係合片側の縁部から前記貫通孔内にせり出す引掛け部が設けられ、前記係合突起は、前記貫通孔内周に係合して前記弾性係合片の拡開を規制する第1係合面と、前記引掛け部に係合して前記弾性係合片の拡径方向に対してほぼ直交する方向にずれるのを規制する第2係合面とを有しているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、弾性係合片の拡開方向の規制と、拡開方向に対して直交する方向の規制とを同時に行うことができるので、取付孔に係合固定した状態での弾性係合片の変形を防止でき、様々な方向に力が作用しても抜けてしまうことを防止できる。
本発明の第5は、前記第1の発明において、前記拡開規制手段は、前記フランジから延出された係合壁と、前記弾性係合片との間に形成されているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、フランジから延出された係合壁に弾性係合片が係合する構成としたので、拡開規制手段を簡単に設けることができる。
本発明の第6は、前記第1の発明において、前記ステム部は、その軸心に対して外径方向に突設された4つのリブからなり、隣り合うリブとリブとの間に、4つの前記弾性係合片がそれぞれ配置されており、前記拡開規制手段は、前記リブ及び前記弾性係合片の一方に形成された係合凹部と、該係合凹部に係合するように前記リブ及び前記弾性係合片の他方に形成された係合突起とで構成されているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、ステム部の4つのリブ間に、4つの弾性係合片が配置されているので、この4つの弾性係合片が、取付孔の周縁に比較的バランスよく係合する。その結果、クリップの周方向のどの位置から、こじり力が作用したとしても、クリップのガタ付きを抑制して、安定して係合させることができる。
本発明の第7は、前記第1〜6のいずれか1つの発明において、前記ステム部から前記弾性係合片に向けてステム部側第1突部が形成され、前記弾性係合片から前記ステム部に向けて係合片側第1突部が形成されていて、前記ステム部側第1突部と前記係合片側第1突部とは、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔に挿入するときには、前記ステム部の軸方向に位置がずれることによって互いに当接せず、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔から引き抜く力が作用したときには、前記弾性係合片の曲がりによる短縮化によって互いに当接するように構成されているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、ステム部側第1突部と係合片側第1突部とは、ステム部及び弾性係合片を取付孔に挿入するときには、ステム部の軸方向に位置がずれることによって互いに当接しないので、弾性係合片の内側への撓みが規制されることなく縮径して、スムーズに取付孔に挿入することができる。また、取付孔に係合した状態で、ステム部及び弾性係合片を取付孔から引き抜く力が作用したときには、弾性係合片の曲がりによる短縮化によって互いに当接するので、弾性係合片の内側への撓みが規制され、抜け止め力を向上させることができる。
本発明の第8は、前記第7の発明において、前記ステム部の前記ステム部側第1突部よりも前記ステム部の先端側に、前記弾性係合片に向けてステム部側第2突部が形成され、前記弾性係合片の前記係合片側第1突部よりも前記弾性係合片の基端側に、係合片側第2突部が形成されており、前記弾性係合片を内側に撓ませたとき、前記係合片側第2突部が前記ステム部側第2突部よりも前記ステム部の基端側に配置されると共に、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔から強制的に引き抜こうとするときには、前記弾性係合片の曲がりによる短縮化によって前記係合片側第2突部が前記ステム部側第2突部に当接するように構成されているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、ステム部及び弾性係合片を取付孔から強制的に引き抜こうとするとき、弾性係合片の曲がりによる短縮化によって係合片側第2突部がステム部側第2突部に当接するので、弾性係合片のそれ以上の曲がりが抑制され、クリップを取付孔から引き抜いたときの弾性係合片の損傷をできるだけ少なくすることができる。
本発明の第9は、前記第8の発明において、前記係合片側第2突部と前記ステム部側第2突部との当接面は、前記クリップの外径方向に向けて、次第に前記ステム部の基部側に傾くように形成された傾斜面をなしているクリップを提供するものである。
上記発明によれば、ステム部及び弾性係合片を取付孔から強制的に引き抜こうとするとき、弾性係合片の曲がりによる短縮化によって係合片側第2突部がステム部側第2突部に当接し、該当接面が上記傾斜面をなしていることにより、前記弾性係合片を内側に閉じさせる力として作用するので、弾性係合片のそれ以上の曲がりが抑制され、クリップを取付孔からスムーズにかつ弾性係合片の損傷をできるだけ少なくして引き抜くことができる。
本発明のクリップによれば、弾性係合片は、下端部のみをステム部に連結されているので、比較的弱い力で内側に撓むことができ、取付孔に挿入して係合させるときの挿入力を小さくして、挿入しやすくすることができる。また、何らかの必要により、クリップを取付孔から引き抜く場合には、弾性係合片が拡開規制手段によって所定角度以上開くことを規制されているため、弾性係合片が外側に開いてしまうことなく、内側に撓んで取付孔から抜き出すことができ、弾性係合片の変形が防止されるので、クリップを再使用することができる。
以下、本発明によるクリップの実施形態を説明する。
図1〜9には、本発明によるクリップの第1実施形態が示されている。図1に示すように、このクリップ10は、トリムボード11を車体パネル12の取付孔13に固定するために用いられる。
クリップ10は、上方から第1フランジ部14、第2フランジ部15、第3フランジ部16を有し、これらのフランジ部によって頭部17が構成されている。図2を併せて参照すると、第1フランジ部14、第2フランジ部15及び第3フランジ部16は、それぞれ首部18によって連結されており、第2フランジ部15の周縁には下方に向かって傾斜したテーパ面15aが設けられている。これらのフランジ部の内、車体パネル12に当接する最下部の第3フランジ部16が、本発明におけるフランジ部を構成している。
最下部の第3フランジ部16の下面には、脚部19が設けられている。一方、トリムボード11には、下面から垂設された少なくとも一対の側壁20,20と、この側壁20の下端部に設けられた底壁21とによって、枠体部22が形成されている。底壁21には、挿入溝23が形成されており、その奥方は拡径部23aとなっている。
クリップ10は、首部18を挿入溝23に挿入されて、第1フランジ部14を枠体部22内に挿入され、第1フランジ部14と第2フランジ部15とで底壁21を挟み込むことにより、トリムボード11に取り付けられる。このとき、第2フランジ部15のテーパ面15aにより、第1フランジ部14の挿入がしやすくなり、首部18が挿入溝23の拡径部23aに嵌合することによって、クリップ10の抜け止めがなされるようになっている。
こうして、トリムボード11にクリップ10を装着した後、脚部19を車体パネル12の取付孔13に挿入することにより、脚部19が取付孔13に係合して、トリムボード11が車体パネル12に固定されるようになっている。
更に、図3を併せて参照すると、脚部19は、第3フランジ部16の下面中央からほぼ板状をなして垂設されたステム部24を有している。ステム部24の下端には、円錐体の頂部を曲面状にした形状の先端部25が形成されている。先端部25の基端面25aは、ステム部24の下端から円板状に広がっている。
この基端面25aの前記ステム部24を挟んで周方向に対向する2箇所から、弾性係合片26,26が第3フランジ部16に向けて斜め上方に広がるように延出されている。各弾性係合片26は、外径側に最も突出した突出部26aと、この突出部26aから内径側に傾斜した係合段部26bと、この係合段部26bの上端から弾性係合片26の延出方向に向けて突出された取付孔挿入部26cとを有している。
また、弾性係合片26の上端部には、ステム部24側に向けて延出された内径側突出部26dが設けられている。また、弾性係合片26が内側に撓むとき、該弾性係合片26の一側が移動する面に沿って、ステム部24側から各弾性係合片26に向けて、突片27がそれぞれ延出されている。各突片27の上部には貫通孔28が設けられている。貫通孔28の内周には、弾性係合片26の縁部から突片27の面沿いに貫通孔28内にせり出す引掛け部29が設けられている。
一方、弾性係合片26には、突片27側に向けて係合突起30が形成されている。図6に示すように、係合突起30には弾性係合片26の内側角部に相当する部分にテーパ面30aが形成されている。また、外径側には貫通孔28の内周に係合する第1係合面30bが設けられている。また、突片27の突出方向先端部には、係合突起30のテーパ面30aと同じ方向に傾斜したテーパ面32が形成されている。更に、図8に示すように、突片27の外周面33は、脚部19が取付孔13に係合した状態で、取付孔13の内周に適合する円弧状をなしている。同様にステム部24の両側面34も、取付孔13の内周に適合する位置に配置されている。また、図5,7に示すように、係合突起30の突出側の下端には、前記突片27の引掛け部29に係合する爪部31が突設されている。
なお、この実施形態においては、貫通孔28と係合突起30とが、本発明における拡径規制手段をなしている。
次に、このクリップ10の使用方法について説明する。
クリップ10の使用に際しては、トリムボード11の枠体部22に前述した方法で、クリップ10を装着する。そして、クリップ10の脚部19を、車体パネル12の取付孔13に挿入する。すると、一対の弾性係合片26が、取付孔13の内周に押圧されて内側に撓む。このとき、弾性係合片26のテーパ面30aが、突片27のテーパ面32に当接し、図6中の想像線で示すように、弾性係合片26が幅方向に撓んで、テーパ面32を乗り越え、係合突起30が貫通孔28に嵌合する。
また、このとき図7に示すように、係合突起30から下方に突出された爪部31は、突片27の貫通孔28の内周に形成された引掛け部29を乗り越えて、貫通孔28において引掛け部29の側方に嵌り込む。その結果、弾性係合片26は、図6の第1係合面30bが貫通孔28の内周に係合するので、弾性係合片26の外径側への移動が規制されると共に、図7の第2係合面31aが引き掛け部29に係合するので、弾性係合片26の拡径方向に対してほぼ直交する方向にずれるのが規制される。
そして、弾性係合片26は、上記の状態から図8の想像線で示すように、更に内径側に撓むことができるようになっている。すなわち、脚部19を取付孔13に更に押し込むことにより、図8の想像線で示すように、弾性係合片26が更に内側に撓み、突出部26aが取付孔13の内周を通過することができる。こうして、弾性係合片26の突出部26aが取付孔13を通過すると、弾性係合片26は再び外径側に拡張し、図9に示すように、係合段部26bが取付孔13の裏面側に係合する。なお、第3フランジ部16は、車体パネル12の表面側に当接し、弾性係合片26の係合段部26bとの間に、車体パネル12を挟持する。第3フランジ部16は、スカート状に広がるパッド状をなすため、車体パネル12の表面に弾性的に密着し、クリップ10をがたつきなく車体パネル12に固定する。
こうして、クリップ10及び枠体部22を介して、トリムボード11を車体パネル12に取り付けることができる。
なお、この実施形態では、ステム部24の下端部に曲面状をなして先細とされた先端部25が設けられているので、車体パネル12の取付孔13内周に加工時のバリ等が残っていたとしても、脚部19の挿入抵抗を増大させることなく、比較的容易に挿入することができる。
また、弾性係合片26は、それらの下端部をステム部24の下端部に、先端部25を介して連結された構造をなすので、比較的弱い力で内側に撓むことができ、脚部19の挿入抵抗を小さくすることができる。こうして、クリップ10を固定した状態では、図7に示すように、ステム部24の両側面34と、弾性係合片26の外周と、突片27の外周面33とが、取付孔13の内周に当接するため、取付孔13に対してがたつきなく固定され、横方向の外力が作用しても、弾性係合片26の変形が防止されて、十分な固定力を付与することができる。
次に、トリムボード11の内側の内部配線の修理等により、トリムボード11を車体パネル12から取り外す必要が生じた場合について説明する。
この場合には、トリムボード11を外側に引っ張って、クリップ10の脚部19を、車体パネル12の取付孔13から強制的に引き抜くことになる。このとき、クリップ10においては、図6に示すように、弾性係合片26の係合突起30が、突片27の貫通孔28に係合し、外径側への移動を阻止されているので、弾性係合片26が外側に開いてしまうことが抑制されて、係合段部26bの傾斜面に沿って内側に撓み、突出部26aを取付孔13に通過させて、脚部19を引き抜くことができる。
こうして、弾性係合片26が内側に撓むだけで、脚部19が引き抜かれるので、引き抜き時の損傷を防止することができ、再びトリムボード11を車体パネル12に固定する際に、クリップ10を再使用することができる。
図10〜13には、本発明によるクリップの第2実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略することにする。
このクリップ40は、弾性係合片26を内側に撓めたとき、係合させて所定角度以上の拡開を規制する手段が、前記実施形態と異なっている。
図10及び図11に示すように、このクリップ40は、ステム部24の両側に周方向に沿ってそれぞれ反対方向に突出された突出リブ41を有している。図13に示すように、クリップ40を取付孔13に係合固定した状態で、突出リブ41の外周面41aは、取付孔13の内周に沿った円弧形状をなしている。
また、第3フランジ部16の下面には係合壁42が所定長さで突設されている。図13に示すように、係合壁42は、弾性係合片26の一側に重なり合うように、周方向に対向して2箇所に設けられている。係合壁42は、ステム部24とほぼ平行な内側面42aと、取付孔13の内周に沿った形状の外側面42bと、内径側に向けて斜めに傾斜したテーパ面42cとで囲まれた断面形状をなしている。
一方、弾性係合片26の上端部の一側には、突出部43が設けられている。そして、突出部43の内側面角部には、第3フランジ部16から伸びる係合壁42に係合する爪部44が突設されている。爪部44の内側面にはテーパ面44aが形成され、係合壁42のテーパ面42cと摺接して、弾性係合片26を内側に撓ませたときに、爪部44が係合壁42にスムーズに係合するようにされている。
弾性係合片26の上端部の他側部には、切欠部45が設けられており、弾性係合片26を内側に撓めたとき、係合壁42がこの切欠部45を通って、爪部44に係合するようになっている。
この実施形態においても、図13に示すように、弾性係合片26は、爪部44が係合壁42に係合した状態から、更に内径側に撓むことができるようになっている。したがって、クリップ40の脚部19を、車体パネル12の取付孔13に押し込むことにより、弾性係合片26が図13に示す状態から更に内側に撓んで、突出部26aが取付孔13を通過し、再び弾性係合片26が拡径して、係合段部26bが取付孔13の裏面側に係合して、クリップ40が車体パネル12に固定されるようになっている。
そして、前述したような理由により、クリップ40を取付孔13から引き抜く必要が生じた場合には、クリップ40が装着されたトリムボード等を引っ張ることにより、弾性係合片26が再び内側に撓んで損傷することなく引き抜くことができる。すなわち、この実施形態においても、挿入時に内側に撓んだ弾性係合片26が、爪部44と係合壁42との係合により、所定角度以上拡開することを規制されるため、引き抜き力に対して弾性係合片26が外側に広がってしまうことがなく、スムーズに内側に撓んで取付孔13を通過できるからである。
なお、この実施形態においては、係合壁42と爪部44とが、本発明における拡径規制手段をなしている。
図14〜16には、本発明によるクリップの第3実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略することにする。
このクリップ50においては、ステム部24の両面から弾性係合片26の一側に向けて、それぞれ突片51が延出されている。突片51の先端部には、対応する弾性係合片26の一側に向けて、係合突起52が突設されている。係合突起52の先端部には、テーパ面52aが形成されている(図16(b)参照)。一方、弾性係合片26の対応する一側には、内径側に向けて突出部53が形成されており、この突出部53の突片51側に係合凹部54が形成されている。
したがって、弾性係合片26を図14及び図15に示した状態から内側に撓ませると、係合突起52のテーパ面52aが突出部53に当接して、弾性係合片26を幅方向にやや撓ませた後、係合突起52が弾性係合片26の係合凹部54に係合する。こうして、係合突起52が係合凹部54に係合することにより、弾性係合片26はその角度以上の外径側への拡開を規制される。この状態が図16に示されている。なお、図16に示す状態から、弾性係合片26は更に内側に撓むことができるため、弾性係合片26の突出部26aが取付孔13を通過して、取付孔13の裏面側に26bを係合させることができる。
このクリップ50においても、何らかの理由により、クリップ50を取付孔13から引き抜く必要が生じた場合には、クリップ50を引っ張ることにより、係合突起52と係合凹部54の係合により拡開を規制された弾性係合片26が、内側に撓んで損傷することなく、取付孔13から抜き出すことができる。
なお、この実施形態においては、係合凹部54と係合突起52とが、本発明における拡径規制手段をなしている。また、この実施形態では、弾性係合片26側に係合凹部54を設け、突片51側に係合突起52を設けたが、弾性係合片26側に係合突起を設け、突片51側に係合凹部を設けてもよい。
このように、本発明のクリップによれば、弾性係合片26がその下端部のみをステム部24に連結されているので、取付孔13に挿入する際の挿入力を比較的小さくすることができ、また、何らかの必要によりクリップを取付孔13から引き抜く場合には、前述したそれぞれの係合手段により所定角度以上の拡開を規制されているため、弾性係合片が外側に開くことなく内側に撓んで、取付孔13から損傷することなく抜き出すことができる。したがって、抜き出したクリップを再使用することができる。
図17〜19には、本発明によるクリップの第4実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略することにする。
このクリップ60は、ステム部24の形状及び弾性係合片26の個数が、前記第1〜3の実施形態と異なっている。すなわち、このクリップ60におけるステム部24は、図18(b)に示すように、その軸心C1に対して、軸心C1を通る面と平行な面に沿って外径方向に突設された、4つのリブ61から構成されている。各リブ61の厚さ中心C2は、前記ステム部24の軸心C1に対して偏倚している。また、隣り合うリブ61どうしは、90度の角度でそれぞれ配置されている。そして、周方向に隣り合うリブ61とリブ61との間に、4つの弾性係合片26がそれぞれ配置されている。
更に、各リブ61の、ステム部軸心C1に対する偏倚方向とは反対側の面であって、その上部側(軸方向基端部側)に係合壁62が突設されている。また、この係合壁62の下方に、押え壁63がほぼ直交して突設されている。これらの係合壁62及び押え壁63の内側部分が係合凹部65をなしている(図17,18(a)参照)。この係合壁62の外側先端部には、リブ61の突出方向に向かって次第に高さが低くなるテーパ面62aが形成されている(図18(b)参照)。
一方、各弾性係合片26の上端部には、対応するリブ61側に向けて、係合突起67が突設されている(図18(b)参照)。
したがって、図18(a),(b)に示す状態から、4つの弾性係合片26をそれぞれ内径側に撓ませると、係合壁62のテーパ面62aに、係合突起67のテーパ面67aが押圧されて、弾性係合片26を幅方向にやや撓ませた後、係合凹部65内に係合突起67が入り込んで、係合凹部65内面の係合壁62に係合突起67が係合する。この状態が、図19(a),(b)に示されている。
こうして、係合突起67が係合凹部65に係合することにより、各弾性係合片26の外径側への移動が規制される。また、係合突起67が係合凹部65に係合した、図19(a),(b)に示す状態では、弾性係合片26は更に内径側に撓むことが可能となっている。そのため、各弾性係合片26の突出部26aが、車体パネル12の取付孔13を通過して、取付孔13の裏面側に26bを、4つの弾性係合片26をそれぞれ係合させることができる(図19(b)想像線参照)。
そして、この実施形態では、ステム部24の4つのリブ61間に、4つの弾性係合片26が配置されているので、これら4つの弾性係合片26を、取付孔13の裏側周縁に比較的バランスよく係合させることができるようになっている。その結果、クリップ60の周方向のどの位置から、こじり力が作用したとしても、クリップ60のガタ付きを効果的に抑制することができ、クリップ60を取付孔13に安定して係合させることができる。
また、このクリップ60においても、取付孔13から引き抜く場合には、クリップ60を引っ張ることにより、弾性係合片26が損傷することなく内径側に撓んで、取付孔13から抜き出すことができる。
なお、この実施形態においては、係合凹部65と係合突起67とが、本発明における拡径規制手段をなしている。また、この実施形態では、弾性係合片26側に係合突起67を設け、リブ61側に係合凹部65を設けたが、弾性係合片26側に係合凹部を設け、リブ61側に係合突起を設けてもよい。更に、係合凹部は、貫通した孔をなしていてもよい。
図20〜24には、本発明によるクリップの第5実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略することにする。
このクリップ70は、基本的には図1〜9に示す第1実施形態のクリップ10と同様の構造をなしており、ステム部24及び弾性係合片26の両者に、複数の突部が設けられている点で異なっている。
すなわち、ステム部24の基端側(上端部側)の両面から、一対の弾性係合片26,26に向けて、ステム部側第1突部71,71がそれぞれ突設され、更に一対の弾性係合片26,26の先端部(上端部側)の内面側から、前記ステム部24の両面に向けて、係合片側第1突部72,72がそれぞれ突設されている。なお、前記係合片側第1突部72は、第1実施形態のクリップ10における内径側突出部26dに相当するものであるが、便宜上別符号を付して説明する。
また、図22に示すように、ステム部24及び弾性係合片26を取付孔13に挿入すると、取付孔13の内周に弾性係合片26の外側面が押圧されて内径側に撓むと共に、軸方向にやや伸びるようになる。一方、図24に示すように、取付孔13の裏側周縁に弾性係合片26が係合した状態で、クリップ70に引き抜き力が作用すると、取付孔13の裏側周縁に弾性係合片26の係合段部26bが押圧されて、弾性係合片26が軸方向に圧縮されるようにやや湾曲して、その延出長さが若干短くなる。
そして、ステム部側第1突部71と係合片側第1突部72とは、ステム部24及び弾性係合片26を取付孔13に挿入するときには、弾性係合片26の伸長によってステム部24の軸方向に位置がずれるため、互いに当接せず(図22参照)、ステム部24及び弾性係合片26を、取付孔13から引き抜く力が作用したときには、弾性係合片26の曲がりによる短縮化によって互いに当接するように構成されている(図24参照)。なお、この実施形態では、ステム部24及び弾性係合片26を取付孔13に挿入するときに、弾性係合片26の伸長によって、ステム部側第1突部71と係合片側第1突部72とが互いに当接しない構成としたが、ステム部側第1突部71と係合片側第1突部72とを予めステム部24の軸方向にずらしてラップしないように配置してもよい。
更に、ステム部24の、ステム部側第1突部71よりも先端側(下端部側)の両面から、一対の弾性係合片26,26に向けて斜め上方かつ外方に、ステム部側第2突部73,73がそれぞれ突設されており、また、一対の弾性係合片26,26の、係合片側第1突部72よりも基端側(ここでは弾性係合片26の延出長さのほぼ中間位置)の内面側から、前記ステム部24に向けて、斜め下方かつ内方に係合片側第2突部74,74がそれぞれ突設されている。
そして、ステム部側第2突部73と係合片側第2突部74とは、弾性係合片26を内側に撓ませたときに、係合片側第2突部74が、ステム部側第2突部73よりも、ステム部24の基端側に配置されると共に(図22,23参照)、ステム部24及び弾性係合片26を、取付孔13から強制的に引き抜こうとするときには、弾性係合片26の曲がりによる短縮化によって、係合片側第2突部74がステム部側第2突部73に当接するように構成されている(図24参照)。
また、上記のように、弾性係合片26が曲がったとき、係合片側第2突部74の下面(ステム部側第2突部73側の面)と、ステム部側第2突部73の上面(係合片側第2突部74側の面)とが互いに当接するようになっている。これらの面が本発明における「当接面」をなしている。この当接面75は、クリップ70の外径方向に向けて、次第にステム部24の基部側に傾くように形成された傾斜面をなしている。
上記構造をなすクリップ70の一対の弾性係合片26,26を、内径側にそれぞれ撓ませると、前述した第1実施形態のクリップ10と同様に、係合突起30が貫通孔28に係合して、弾性係合片26の外径側への移動が規制されると共に、更に内径側に撓むことが可能なように保持される。
そして、ステム部24及び弾性係合片26を取付孔13に挿入していくと、図22に示すように、取付孔13内周に弾性係合片26が押圧されて内径側に撓むと共に、軸方向にやや伸長しつつ挿入される。このとき、このクリップ70では、ステム部側第1突部71と係合片側第1突部72とが互いに当接しないように構成されているので、弾性係合片26の内側への撓みが規制されることなく縮径して、スムーズに取付孔13に挿入することができる。
弾性係合片26の突出部26aが取付孔13を通過すると、弾性係合片26が再び外径側に拡開して、図23に示すように、係合段部26bが取付孔13の裏面側に係合して、クリップ70が取付孔13に固定される。
上記のように、取付孔13に弾性係合片26が係合した状態で、クリップ70のステム部24及び弾性係合片26に、予期しない引き抜き力が作用すると、取付孔13の裏側周縁に弾性係合片26の係合段部26bが押圧されて、弾性係合片26が内方にやや曲って短縮化されるが、このとき、ステム部側第1突部71の外側面に、係合片側第1突部72の内側面が当接して、弾性係合片26の内側への撓みが規制されるようになっている(図24参照)。その結果、弾性係合片26の抜け止め力を向上させることができるので、クリップ70に予期しない引き抜き力が作用しても、取付孔13にクリップ70をしっかりと固定した状態に維持することができる。
ところで、修理等の理由により、クリップ70を取付孔13から取外す場合には、ステム部24及び弾性係合片26を、図24の矢印に示すうように、取付孔13から強い引き抜き力で強制的に引き抜く。この場合、前述したように弾性係合片26の曲がりにより短縮化によって、係合片側第2突部74がステム側第2突部73に当接するので、弾性係合片26のそれ以上の曲りが抑制され、クリップ70を取付孔13から引き抜いたときの弾性係合片26の損傷をできるだけ少なくすることができる。
また、このとき、係合片側第2突部74とステム部側第2突部73との当接面75は、クリップ70の外径方向に向けて、次第にステム部24の基部側に傾くように形成された傾斜面をなしているので、クリップ70に作用している引き抜き力が、弾性係合片26を内側に閉じさせる力として作用する。その結果、弾性係合片26の外側への曲りを、より効果的に抑制することができ、クリップ70を取付孔13からスムーズにかつ弾性係合片26の損傷を、より少なくして引き抜くことができる。
なお、この第5実施形態においては、前記第1実施形態と同様に、貫通孔28と係合突起30とが、本発明における拡径規制手段をなしている。
本発明の第1実施形態によるクリップを用いて、トリムボードを車体パネルに固定する状態を示す説明図である。 同クリップの一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は同クリップの側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片を内側に撓ませステム部の突片に係合させた状態における、一部を切欠いて示す斜視図である。 図4の状態における同クリップを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片をステム部の突片に係合させる状態を示す説明図である。 図5におけるB−B矢示線に沿った断面図である。 図5におけるA−A矢示線に沿った断面図である。 同クリップを用いて、トリムボードを車体パネルに固定した状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態によるクリップの一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は同クリップの側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片をフランジ部から伸びる係合壁に係合させた状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図12におけるC−C矢示線に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態によるクリップの一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は同クリップの側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片をステム部の突片に係合させた状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のD−D矢示線に沿った断面図である。 本発明の第4実施形態によるクリップの一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は(a)のE−E矢示線に沿った断面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片を内側に撓ませ、ステム部の係合凹部に係合させた状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のF−F矢示線に沿った断面図である。 本発明の第5実施形態によるクリップの一部を切欠いて示す斜視図である。 同クリップの正面図である。 同クリップを取付孔に挿入する状態を示す説明図である。 同クリップを用いて、トリムボードを車体パネルに固定した状態を示す説明図である。 同クリップを取付孔から引き抜く状態を示す説明図である。
符号の説明
10,40,50,60,70 クリップ
13 取付孔
16 フランジ部(第3フランジ部)
25 先端部
26 弾性係合片
27,51 突片
28 貫通孔
29 引掛け部
30,52 係合突起
54 係合凹部
61 リブ
65 係合凹部
67 係合突起
71 ステム部側第1突部
72 係合片側第1突部
73 ステム部側第2突部
74 係合片側第2突部

Claims (9)

  1. 取付孔の表面に当接するフランジ部と、
    該フランジ部裏面から垂下するステム部と、
    該ステム部先端部から前記フランジ部に向けて斜め上方に広がるように延出された少なくとも一対の弾性係合片と、
    該弾性係合片が内側に所定角度撓んだとき、更に内側へ撓むことを許容しつつ、前記ステム部又は前記フランジ部に係合させる拡開規制手段とを備え、
    前記弾性係合片は、前記拡開規制手段による係合位置より更に内側に撓んで前記取付孔を通過し、前記取付孔の裏面側で再び拡開して前記取付孔に係合するように構成されていることを特徴とするクリップ。
  2. 前記弾性係合片が内側に撓むとき該弾性係合片の一側が移動する面に沿って、前記ステム部側から突片が延出されており、前記拡開規制手段は、前記突片及び前記弾性係合片の一方に形成された係合凹部と、該係合凹部に係合するように前記突片及び前記弾性係合片の他方に形成された係合突起とで構成されている請求項1記載のクリップ。
  3. 前記係合凹部は、前記突片に設けられた貫通孔からなり、前記係合突起は、前記弾性係合片の一側から前記突片側に突設されている請求項2記載のクリップ。
  4. 前記貫通孔内周には、前記弾性係合片側の縁部から前記貫通孔内にせり出す引掛け部が設けられ、前記係合突起は、前記貫通孔内周に係合して前記弾性係合片の拡開を規制する第1係合面と、前記引掛け部に係合して前記弾性係合片の拡径方向に対してほぼ直交する方向にずれるのを規制する第2係合面とを有している請求項3記載のクリップ。
  5. 前記拡開規制手段は、前記フランジから延出された係合壁と、前記弾性係合片との間に形成されている請求項1記載のクリップ。
  6. 前記ステム部は、その軸心に対して外径方向に突設された4つのリブからなり、
    隣り合うリブとリブとの間に、4つの前記弾性係合片がそれぞれ配置されており、
    前記拡開規制手段は、前記リブ及び前記弾性係合片の一方に形成された係合凹部と、該係合凹部に係合するように前記リブ及び前記弾性係合片の他方に形成された係合突起とで構成されている請求項1記載のクリップ。
  7. 前記ステム部から前記弾性係合片に向けてステム部側第1突部が形成され、前記弾性係合片から前記ステム部に向けて係合片側第1突部が形成されていて、前記ステム部側第1突部と前記係合片側第1突部とは、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔に挿入するときには、前記ステム部の軸方向に位置がずれることによって互いに当接せず、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔から引き抜く力が作用したときには、前記弾性係合片の曲がりによる短縮化によって互いに当接するように構成されている請求項1〜6のいずれか1つに記載のクリップ。
  8. 前記ステム部の前記ステム部側第1突部よりも前記ステム部の先端側に、前記弾性係合片に向けてステム部側第2突部が形成され、前記弾性係合片の前記係合片側第1突部よりも前記弾性係合片の基端側に、係合片側第2突部が形成されており、前記弾性係合片を内側に撓ませたとき、前記係合片側第2突部が前記ステム部側第2突部よりも前記ステム部の基端側に配置されると共に、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔から強制的に引き抜こうとするときには、前記弾性係合片の曲がりによる短縮化によって前記係合片側第2突部が前記ステム部側第2突部に当接するように構成されている請求項7記載のクリップ。
  9. 前記係合片側第2突部と前記ステム部側第2突部との当接面は、前記クリップの外径方向に向けて、次第に前記ステム部の基部側に傾くように形成された傾斜面をなしている請求項8記載のクリップ。
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