JPWO2009069428A1 - 光酸発生剤および光反応性組成物 - Google Patents

光酸発生剤および光反応性組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、 式(A1)、式(B1)、または式(C1):(式中、R1a〜R4a、R1b、R2b、R1c及びR2cは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3b〜R5b、R3c〜R7cは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。X−は、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩又はフェニルチオチオフェンスルホニウム塩、これを含有する光酸発生剤、並びに、当該光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物を提供する。

Description

本発明は、新規な化合物である(5−アリールチオ−チオフェン−2−イル)−ジアリールスルホニウム塩、当該(5−アリールチオ−チオフェン−2−イル)−ジアリールスルホニウム塩を含有する光酸発生剤および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の(5−アリールチオ−チオフェン−2−イル)−ジアリールスルホニウム塩の具体例は、ジチエニルスルフィドジスルホニウム塩、ジチエニルスルフィドスルホニウム塩およびフェニルチオチオフェンスルホニウム塩を含む。
本発明の第1の態様は、新規な化合物であるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩、当該ジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の第2の態様は、新規な化合物であるジチエニルスルフィドスルホニウム塩、当該ジチエニルスルフィドスルホニウム塩を含有する光酸発生剤および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の第3の態様は、新規な化合物であるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩、当該フェニルチオチオフェンスルホニウム塩を含有する光酸発生剤および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物に関する。
光反応性組成物は、取扱いが簡単であることから、印刷製版材料、各種レジスト、紫外線硬化塗料等に幅広く使用されている。
従来、光反応性組成物として、光重合性モノマーおよび/または光重合性ポリマーとアリールジアゾニウム塩の組成物(特許文献1参照)、トリアリールスルホニウム錯体塩等の光酸発生剤を添加した光反応性組成物(特許文献2参照)等が知られている。
しかしながら、これらアリールジアゾニウム塩、トリアリールスルホニウム錯体塩等の光酸発生剤を用いた場合、その極大吸収波長が300nm以下であるため、近紫外線領域である300〜400nm付近の光源を用いる条件下では当該光反応性組成物の反応速度が不充分であるという問題があった。
そこで、本発明者らはこのような従来の問題点を解決すべく研究した結果、特定の化合物が近紫外線領域での感度が高いことを見出し、当該化合物を用いた光重合開始剤およびこれを含有する光硬化性組成物を提案した(特許文献3参照)。
米国特許第3205157号明細書 米国特許第4231951号明細書 特開2004−189720号公報
光酸発生剤および光反応性組成物の用途は、今日、多様化しており、それに対応するための多種多様な光酸発生剤が求められている。特に、近紫外線領域での感度が非常に高く、各種の近紫外線光源を用いた短時間の光照射により光反応性組成物の反応を開始、完遂させることができる光酸発生剤の提案が求められている。
本発明の目的は、これらの要求に応えられる光酸発生剤であって、近紫外線領域である300〜400nm付近での感度が非常に高く、これを用いた光反応性組成物の反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤、および、非常に短時間の近紫外線照射であっても反応を開始させることができ、また所望の反応生成物を得ることができる光反応性組成物を提供することにある。
本発明は、一般式:
Figure 2009069428
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Rは、置換基を有してもよいアリール基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表される(5−アリールチオ−チオフェン−2−イル)−ジアリールスルホニウム塩、当該(5−アリールチオ−チオフェン−2−イル)−ジアリールスルホニウム塩を含有する光酸発生剤および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の第1の態様は、式(A1):
Figure 2009069428
(式中、R1a〜R4aは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩、当該ジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤、並びに、当該光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の第2の態様は、式(B1):
Figure 2009069428
(式中、R1bおよびR2bは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3b〜R5bは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるジチエニルスルフィドスルホニウム塩、当該ジチエニルスルフィドスルホニウム塩を含有する光酸発生剤、並びに、当該光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の第3の態様は、式(C1):
Figure 2009069428

(式中、R1cおよびR2cは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3c〜R7cは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩、当該フェニルチオチオフェンスルホニウム塩を含有する光酸発生剤、並びに、当該光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物に関する。
本発明の第1の態様に係るジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤を用いることにより、短時間の近紫外線照射であっても反応を開始させることができ、また所望の反応生成物を得ることができる光反応性組成物を提供することができる。
本発明の第2の態様に係るジチエニルスルフィドスルホニウム塩を含有する光酸発生剤を用いることにより、短時間の近紫外線照射であっても反応を開始させることができ、また所望の反応生成物を得ることができる光反応性組成物を提供することができる。
本発明の第3の態様に係るフェニルチオチオフェンスルホニウム塩を含有する光酸発生剤を用いることにより、短時間の近紫外線照射であっても反応を開始させることができ、また所望の反応生成物を得ることができる光反応性組成物を提供することができる。
本発明の第1の態様に係るジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は下記式(A1)で表される化合物である。
Figure 2009069428
式(A1)中、R1a〜R4aは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。
1a〜R4aで示される置換基を有してもよい単環式炭素環基としては、例えば、フェニル基および置換基を有するフェニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基としては、例えば、ナフチル基および置換基を有するナフチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい単環式複素環基としては、例えば、チエニル基および置換基を有するチエニル基等が挙げられる。
なお、上記の置換基としては、例えば、水酸基、アセトキシ基、フェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基およびハロゲン原子等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基およびデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびメトキシエトキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基およびブチルチオ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等が挙げられる。
前記式(A1)中においてR1a〜R4aで示される基としては、置換基を有してもよい単環式炭素環基が好適に用いられ、中でもフェニル基および置換基を有するフェニル基がより好適に用いられる。また、置換基を有するフェニル基における置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、メチルチオ基およびフッ素原子が好適に用いられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基およびn−ブトキシ基がより好適に用いられる。
前記置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基、および、置換基を有してもよい単環式複素環基は、それぞれ、1つの置換基を有するものであってもよく、複数の置換基を有するものであってもよい。また、複数の置換基を有する場合における当該置換基は、同種の置換基であってもよく、あるいは異なる置換基であってもよい。
前記式(A1)中においてXで示される無機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸イオンおよびジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン等が挙げられる。
前記式(A1)中においてXで示される有機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、プロパンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン、オクタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸イオン、パーフルオロヘキサンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、アントラキノン−1−スルホン酸イオン、アントラキノン−2−スルホン酸イオン、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸イオン、メタンカルボン酸イオン、エタンカルボン酸イオン、プロパンカルボン酸イオン、ブタンカルボン酸イオン、オクタンカルボン酸イオン、トリフルオロメタンカルボン酸イオン、ベンゼンカルボン酸イオン、p−トルエンカルボン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン等が挙げられる。
これらの中でも、当該ジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびパーフルオロブタンスルホン酸イオンが好ましく用いられる。
本発明の第1の態様に係るジチエニルスルフィドジスルホニウム塩の具体例としては、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ビスフェニルスルホニウム)ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ビスフェニルスルホニウム)ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ビスフェニルスルホニウム)ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ビスフェニルスルホニウム)ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エトキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−エトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホニウム] ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルチオフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルチオフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルチオフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルチオフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
[[2−(ジ(4−メチルフェニル)スルホニオ)チオフェン−5−イル]−チオ−チオフェン−5−イル](ジ(4−メトキシフェニル)スルホニウム)ビスパーフルオロブタンスルホナート、[[2−(ジ(4−メチルフェニル)スルホニオ)チオフェン−5−イル]−チオ−チオフェン−5−イル](ジ(4−メトキシフェニル)スルホニウム)ビストリフルオロメタンスルホナート、[[2−(ジ(4−メチルフェニル)スルホニオ)チオフェン−5−イル]−チオ−チオフェン−5−イル](ジ(4−メトキシフェニル)スルホニウム)ビスヘキサフルオロホスファート、[[2−(ジ(4−メチルフェニル)スルホニオ)チオフェン−5−イル]−チオ−チオフェン−5−イル](ジ(4−メトキシフェニル)スルホニウム)ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ジチエニルスルホニウム)ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ジチエニルスルホニウム)ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ジチエニルスルホニウム)ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス(ジチエニルスルホニウム)ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(2−ナフチル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(2−ナフチル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(2−ナフチル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(2−ナフチル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]等が挙げられる。
式(A1)で表されるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は、例えば、下記式(A2):
Figure 2009069428
(式中、R5aおよびR6aは、それぞれ、前記式(A1)におけるR1a〜R4aのうちのいずれかで示される基を示す。)で表されるスルホキシドと2,2’−ジチエニルスルフィドとを縮合剤および強酸の存在下で縮合反応させた後、引き続き、前記無機酸イオンに相当する無機酸のアルカリ金属塩、あるいは有機酸イオンに相当する有機酸のアルカリ金属塩と反応させる方法等により製造することができる。
式(A2)で表されるスルホキシドの具体例としては、
ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−フェニルフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルチオフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−アセトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−ブロモフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヨードフェニル)スルホキシド、
ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホキシド、ジ−(2−チエニル)スルホキシド、ジ−(2−ナフチル)スルホキシド等が挙げられる。
これらの中でも、ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシドおよびビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドが好適に用いられる。
スルホキシドと2,2’−ジチエニルスルフィドとを縮合剤および強酸の存在下で縮合させる前記反応において、前記スルホキシドは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。1種単独で使用した場合は、前記式(A1)において、左右が対称なジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を製造することができ、2種以上を併用した場合は、左右が非対称なジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を製造することができる。
スルホキシドは、市販されているものをそのまま使用してもよいし、適宜製造したものを使用してもよい。スルホキシドの製造方法としては特に限定されず、例えば、スルホキシドが、式(A2)におけるR5aとR6aが共に4−メチルフェニル基であるビス(4−メチルフェニル)スルホキシドである場合は、トルエンと塩化チオニルとをトリフルオロメタンスルホン酸の存在下で反応させる方法(Synlett.,1999,1397)、また、スルホキシドが、式(A2)におけるR5aが4−メチルフェニル基であり、R6aが2,4−ジメチルフェニル基である4−メチルフェニル−(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドである場合は、m−キシレンとp−トルエンスルフィニルクロリドとを塩化アルミニウムの存在下で反応させる方法(J.Org.Chem.,1974,39,1203)等の公知の方法により製造することができる。
前記2,2’−ジチエニルスルフィドは、公知の方法を用いることにより製造することができる。具体的には、例えば、2−ブロモチオフェンと2−チオフェンチオールとを酸化銅(I)触媒の存在下で反応させる方法(J.Org.Chem.,1996,61,7608)により製造することができる。また、一般的な芳香族スルフィド化合物の製造方法として知られている、ヨウ化銅(I)およびネオクプロイン触媒の存在下でヨウ素化芳香族化合物と芳香族チオールとを反応させる方法において、ヨウ素化芳香族化合物としての2−ヨードチオフェンと芳香族チオールとしての2−チオフェンチオールとを反応させる方法(Org.Lett.,2002,4,2803)等の方法により製造することができる。
スルホキシドの使用割合は、特に制限されるものではないが、収率を向上させる観点および経済性の観点から、2,2’−ジチエニルスルフィド1モルに対して1.5〜4モルの割合であることが好ましく、1.6〜3.5モルの割合であることがより好ましく、1.8〜3モルの割合であることがさらに好ましい。
前記縮合剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、濃硫酸、五酸化二リンおよびポリリン酸等が挙げられる。これらの中でも、無水酢酸、濃硫酸および五酸化二リンが好適に用いられる。これら縮合剤は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
縮合剤の使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ジチエニルスルフィド1モルに対して1〜40モルの割合であることが好ましく、1〜30モルの割合であることがより好ましい。縮合剤の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、縮合剤の使用割合が40モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
前記強酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、メタンスルホン酸が好適に用いられる。これら強酸は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
強酸の使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ジチエニルスルフィド1モルに対して1〜50モルの割合であることが好ましく、2〜30モルの割合であることがより好ましい。強酸の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、強酸の使用割合が50モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく容積効率が悪化し経済的でない。
スルホキシドと2,2’−ジチエニルスルフィドとを縮合剤および強酸の存在下で縮合させる前記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、撹拌効率を向上させる等の目的で、スルホラン、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の溶媒を反応溶媒として用いてもよい。反応溶媒を用いる場合の使用量は、2,2’−ジチエニルスルフィド100重量部に対して30〜3000重量部であることが好ましく、50〜2000重量部であることがより好ましい。
前記縮合反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、所定量の前記スルホキシド、2,2’−ジチエニルスルフィド、縮合剤および必要に応じて反応溶媒を混合、撹拌しながら、所定量の強酸を滴下する方法等を挙げることができる。
反応温度は、−20〜100℃であることが好ましく、−10〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−20℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。反応時間は、反応温度等により異なるが、通常、0.5〜48時間であり、好ましくは1〜24時間である。
式(A1)で表されるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は、スルホキシドと2,2’−ジチエニルスルフィドとの前記縮合反応に引き続いて、当該縮合反応物を前記無機酸のアルカリ金属塩あるいは有機酸のアルカリ金属塩と反応させることにより製造することができる。
無機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
ヘキサフルオロアンチモン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロヒ酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸ナトリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム等が挙げられる。
有機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
メタンスルホン酸ナトリウム、メタンスルホン酸カリウム、エタンスルホン酸ナトリウム、エタンスルホン酸カリウム、プロパンスルホン酸ナトリウム、プロパンスルホン酸カリウム、ブタンスルホン酸ナトリウム、ブタンスルホン酸カリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、オクタンスルホン酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ナトリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸カリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸カリウム、アントラキノン−1−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1−スルホン酸カリウム、アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−2−スルホン酸カリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸カリウム、
メタンカルボン酸ナトリウム、メタンカルボン酸カリウム、エタンカルボン酸ナトリウム、エタンカルボン酸カリウム、プロパンカルボン酸ナトリウム、プロパンカルボン酸カリウム、ブタンカルボン酸ナトリウム、ブタンカルボン酸カリウム、オクタンカルボン酸ナトリウム、オクタンカルボン酸カリウム、トリフルオロメタンカルボン酸ナトリウム、トリフルオロメタンカルボン酸カリウム、
ベンゼンカルボン酸ナトリウム、ベンゼンカルボン酸カリウム、p−トルエンカルボン酸ナトリウム、p−トルエンカルボン酸カリウム、
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム等を挙げることができる。
これらアルカリ金属塩の中でも、得られるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウムおよびパーフルオロブタンスルホン酸カリウムが好ましい。
前記アルカリ金属塩の使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ジチエニルスルフィド1モルに対して1.5〜4モルの割合であることが好ましく、1.6〜3モルの割合であることがより好ましい。アルカリ金属塩の使用割合が1.5モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、アルカリ金属塩の使用割合が4モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。なお、無機酸のアルカリ金属塩および有機酸のアルカリ金属塩は共に水溶液として用いることができる。水溶液として用いる場合の濃度としては、1〜80重量%であることが好ましく、3〜50重量%であることがより好ましい。
前記縮合反応物とアルカリ金属塩との反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、前記縮合反応後の反応溶液に所定量の前記アルカリ金属塩を添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量のアルカリ金属塩に添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後にアルカリ金属塩を添加する方法、および、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後に当該水溶液をアルカリ金属塩に添加する方法等が挙げられる。また、これらの操作の際に、モノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を存在させていてもよい。
反応温度は、−10〜100℃であることが好ましく、0〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−10℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。
かくして得られるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は、反応終了後、析出した固体を濾別する方法、あるいは、モノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を用いて抽出した後、当該有機溶媒を留去する方法等により単離することができる。また、ジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は、必要に応じて、モノクロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ヘプタンおよび水等の溶媒による再結晶、活性炭処理、あるいはカラム精製等の常法により精製することができる。
本発明の第2の態様に係るジチエニルスルフィドスルホニウム塩は下記式(B1)で表される化合物である。
Figure 2009069428
式(B1)中、R1bおよびR2bは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3b〜R5bは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。またXは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。
1bおよびR2bで示される置換基を有してもよい単環式炭素環基としては、例えば、フェニル基および置換基を有するフェニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基としては、例えば、ナフチル基および置換基を有するナフチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい単環式複素環基としては、例えば、チエニル基および置換基を有するチエニル基等が挙げられる。
なお、上記の置換基としては、例えば、水酸基、アセトキシ基、フェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基およびハロゲン原子等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基およびデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびメトキシエトキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基およびブチルチオ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等が挙げられる。
前記式(B1)中においてR1bおよびR2bで示される基としては、置換基を有してもよい単環式炭素環基が好適に用いられ、中でもフェニル基および置換基を有するフェニル基がより好適に用いられる。また、置換基を有するフェニル基における置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、メチルチオ基およびフッ素原子が好適に用いられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基およびn−ブトキシ基がより好適に用いられる。
前記置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基、および、置換基を有してもよい単環式複素環基は、それぞれ、1つの置換基を有するものであってもよく、複数の置換基を有するものであってもよい。また、複数の置換基を有する場合における当該置換基は、同種の置換基であってもよく、あるいは異なる置換基であってもよい。
前記式(B1)においてR3b〜R5bで示される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基およびデシル基等が挙げられる。
3b〜R5bで示される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基およびブトキシ基等が挙げられる。
3b〜R5bで示されるアシル基としては、例えば、アセチル基、ホルミル基およびベンゾイル基等が挙げられる。
これら前記式(B1)中においてR3b〜R5bで示される基としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基およびアセチル基が好適に用いられる。
前記式(B1)中においてXで示される無機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸イオンおよびジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン等が挙げられる。
前記式(B1)中においてXで示される有機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、プロパンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン、オクタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸イオン、パーフルオロヘキサンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、アントラキノン−1−スルホン酸イオン、アントラキノン−2−スルホン酸イオン、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸イオン、メタンカルボン酸イオン、エタンカルボン酸イオン、プロパンカルボン酸イオン、ブタンカルボン酸イオン、オクタンカルボン酸イオン、トリフルオロメタンカルボン酸イオン、ベンゼンカルボン酸イオン、p−トルエンカルボン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン等が挙げられる。
これらの中でも、当該ジチエニルスルフィドスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびパーフルオロブタンスルホン酸イオンが好ましく用いられる。
本発明の第2の態様に係るジチエニルスルフィドスルホニウム塩の具体例としては、
ジフェニル[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ジフェニル[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メチルフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−イソプロポキシシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファート、[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メチルフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(5−メチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファート、[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)−[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)−[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)−[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)−[5−(5−メトキシ−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、{[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ジフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、{[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メチルフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、[5−(5−アセチル−チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
式(B1)で表されるジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、例えば、下記式(B2):
Figure 2009069428
(式中、R1bおよびR2bは、それぞれ、前記式(B1)におけるR1bおよびR2bと同じ基を示す。)で表されるスルホキシドと下記式(B3):
Figure 2009069428
(式中、R3b〜R5bは、前記式(B1)におけるR3b〜R5bとそれぞれ同じ基を示す。)で表されるジチエニルスルフィド化合物とを縮合剤および強酸の存在下で縮合反応させた後、引き続き、前記無機酸イオンに相当する無機酸のアルカリ金属塩、あるいは有機酸イオンに相当する有機酸のアルカリ金属塩と反応させる方法等により製造することができる。
式(B2)で表されるスルホキシドの具体例としては、
ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−フェニルフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルチオフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−アセトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−ブロモフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヨードフェニル)スルホキシド、
ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホキシド、ジ−(2−チエニル)スルホキシド、ジ−(2−ナフチル)スルホキシド等が挙げられる。
これらの中でも、ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシドおよびビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドが好適に用いられる。
スルホキシドは、市販されているものをそのまま使用してもよいし、適宜製造したものを使用してもよい。スルホキシドの製造方法としては特に限定されず、例えば、スルホキシドが、式(B2)におけるR1bとR2bが共に4−メチルフェニル基であるビス(4−メチルフェニル)スルホキシドである場合は、トルエンと塩化チオニルとをトリフルオロメタンスルホン酸の存在下で反応させる方法(Synlett.,1999,1397)、また、スルホキシドが、式(B2)におけるR1bが4−メチルフェニル基であり、R2bが2,4−ジメチルフェニル基である4−メチルフェニル−(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドである場合は、m−キシレンとp−トルエンスルフィニルクロリドとを塩化アルミニウムの存在下で反応させる方法(J.Org.Chem.,1974,39,1203)等の公知の方法により製造することができる。
前記式(B3)で表されるジチエニルスルフィド化合物の具体例としては、2,2’−ジチエニルスルフィド、2−メチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−エチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−プロピル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−イソプロピル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−ブチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−イソブチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−メトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−エトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−プロポキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−イソプロポキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−ブトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−イソブトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−アセチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−ベンゾイル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−ヒドロキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン等が挙げられる。
これらの中でも、2,2’−ジチエニルスルフィド、2−メチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−エチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−プロピル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−ブチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−メトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−エトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−プロポキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−n−ブトキシ−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン、2−アセチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェンが好適に用いられる。
ジチエニルスルフィド化合物は、公知の方法を用いることにより製造することができる。具体的には、例えば、ジチエニルスルフィド化合物が、式(B3)におけるR3b〜R5bがすべて水素原子である2,2’−ジチエニルスルフィドである場合は、2−ブロモチオフェンと2−チオフェンチオールとを酸化銅(I)触媒の存在下で反応させる方法(J.Org.Chem.,1996,61,7608)により製造することができる。また、一般的な芳香族スルフィド化合物の製造方法として知られている、ヨウ化銅(I)およびネオクプロイン触媒の存在下でヨウ素化芳香族化合物と芳香族チオールとを反応させる方法において、ヨウ素化芳香族化合物としての2−ヨードチオフェンと芳香族チオールとしての2−チオフェンチオールとを反応させる方法(Org.Lett.,2002,4,2803)等の方法により製造することができる。
またこれと同様に、ジチエニルスルフィド化合物が、式(B3)におけるR3bがメチル基であり、R4bおよびR5bが共に水素原子である2−メチル−5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェンの場合は、2−ブロモ−5−メチルチオフェンと2−チオフェンチオールとを酸化銅(I)触媒の存在下で反応させる方法等の方法により製造することができる。
スルホキシドの使用割合は、特に制限されるものではないが、収率を向上させる観点および経済性の観点から、式(B3)で表されるジチエニルスルフィド化合物1モルに対して0.6モル以上1.5モル未満の割合であることが好ましく、0.8モル以上1.5モル未満の割合であることがより好ましく、0.9モル以上1.5モル未満の割合であることがさらに好ましい。
前記縮合剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、濃硫酸、五酸化二リンおよびポリリン酸等が挙げられる。これらの中でも、無水酢酸、濃硫酸および五酸化二リンが好適に用いられる。これら縮合剤は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
縮合剤の使用割合は、特に限定されるものではないが、ジチエニルスルフィド化合物1モルに対して1〜40モルの割合であることが好ましく、1〜30モルの割合であることがより好ましい。縮合剤の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、縮合剤の使用割合が40モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
前記強酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、メタンスルホン酸が好適に用いられる。これら強酸は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
強酸の使用割合は、特に限定されるものではないが、ジチエニルスルフィド化合物1モルに対して1〜50モルの割合であることが好ましく、2〜30モルの割合であることがより好ましい。強酸の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、強酸の使用割合が50モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく容積効率が悪化し経済的でない。
スルホキシドとジチエニルスルフィド化合物とを縮合剤および強酸の存在下で縮合させる前記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、撹拌効率を向上させる等の目的で、スルホラン、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の溶媒を反応溶媒として用いてもよい。反応溶媒を用いる場合の使用量は、ジチエニルスルフィド化合物100重量部に対して30〜3000重量部であることが好ましく、50〜2000重量部であることがより好ましい。
前記縮合反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、所定量の前記スルホキシド、ジチエニルスルフィド化合物、縮合剤および必要に応じて反応溶媒を混合、撹拌しながら、所定量の強酸を滴下する方法等を挙げることができる。
反応温度は、−20〜100℃であることが好ましく、−10〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−20℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。反応時間は、反応温度等により異なるが、通常、0.5〜48時間であり、好ましくは1〜24時間である。
式(B1)で表されるジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、スルホキシドとジチエニルスルフィド化合物との前記縮合反応に引き続いて、当該縮合反応物を前記無機酸のアルカリ金属塩あるいは有機酸のアルカリ金属塩と反応させることにより製造することができる。
無機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
ヘキサフルオロアンチモン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロヒ酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸ナトリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム等が挙げられる。
有機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
メタンスルホン酸ナトリウム、メタンスルホン酸カリウム、エタンスルホン酸ナトリウム、エタンスルホン酸カリウム、プロパンスルホン酸ナトリウム、プロパンスルホン酸カリウム、ブタンスルホン酸ナトリウム、ブタンスルホン酸カリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、オクタンスルホン酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ナトリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸カリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸カリウム、アントラキノン−1−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1−スルホン酸カリウム、アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−2−スルホン酸カリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸カリウム、
メタンカルボン酸ナトリウム、メタンカルボン酸カリウム、エタンカルボン酸ナトリウム、エタンカルボン酸カリウム、プロパンカルボン酸ナトリウム、プロパンカルボン酸カリウム、ブタンカルボン酸ナトリウム、ブタンカルボン酸カリウム、オクタンカルボン酸ナトリウム、オクタンカルボン酸カリウム、トリフルオロメタンカルボン酸ナトリウム、トリフルオロメタンカルボン酸カリウム、
ベンゼンカルボン酸ナトリウム、ベンゼンカルボン酸カリウム、p−トルエンカルボン酸ナトリウム、p−トルエンカルボン酸カリウム、
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム等を挙げることができる。
これらアルカリ金属塩の中でも、得られるジチエニルスルフィドスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウムおよびパーフルオロブタンスルホン酸カリウムが好ましい。
前記アルカリ金属塩の使用割合は、特に限定されるものではないが、前記ジチエニルスルフィド化合物1モルに対して0.6〜1.8モルの割合であることが好ましく、0.8〜1.6モルの割合であることがより好ましい。アルカリ金属塩の使用割合が0.6モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、アルカリ金属塩の使用割合が1.8モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。なお、無機酸のアルカリ金属塩および有機酸のアルカリ金属塩は共に水溶液として用いることができる。水溶液として用いる場合の濃度としては、1〜80重量%であることが好ましく、3〜50重量%であることがより好ましい。
前記縮合反応物とアルカリ金属塩との反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、前記縮合反応後の反応溶液に所定量の前記アルカリ金属塩を添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量のアルカリ金属塩に添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後にアルカリ金属塩を添加する方法、および、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後に当該水溶液をアルカリ金属塩に添加する方法等が挙げられる。また、これらの操作の際に、モノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を存在させていてもよい。
反応温度は、−10〜100℃であることが好ましく、0〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−10℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。
かくして得られるジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、反応終了後、析出した固体を濾別する方法、あるいは、モノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を用いて抽出した後、当該有機溶媒を留去する方法等により単離することができる。また、ジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、必要に応じて、モノクロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ヘプタンおよび水等の溶媒による再結晶、活性炭処理、あるいはカラム精製等の常法により精製することができる。
本発明の第3の態様に係るフェニルチオチオフェンスルホニウム塩は下記式(C1)で表される化合物である。
Figure 2009069428
式(C1)中、R1cおよびR2cは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3c〜R7cは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。またXは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。
1cおよびR2cで示される置換基を有してもよい単環式炭素環基としては、例えば、フェニル基および置換基を有するフェニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基としては、例えば、ナフチル基および置換基を有するナフチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい単環式複素環基としては、例えば、チエニル基および置換基を有するチエニル基等が挙げられる。
なお、上記の置換基としては、例えば、水酸基、アセトキシ基、フェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基およびハロゲン原子等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基およびデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびメトキシエトキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基およびブチルチオ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等が挙げられる。
前記式(C1)中においてR1cおよびR2cで示される基としては、置換基を有してもよい単環式炭素環基が好適に用いられ、中でもフェニル基および置換基を有するフェニル基がより好適に用いられる。また、置換基を有するフェニル基における置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、メチルチオ基およびフッ素原子が好適に用いられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基およびn−ブトキシ基がより好適に用いられる。
前記置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基、および、置換基を有してもよい単環式複素環基は、それぞれ、1つの置換基を有するものであってもよく、複数の置換基を有するものであってもよい。また、複数の置換基を有する場合における当該置換基は、同種の置換基であってもよく、あるいは異なる置換基であってもよい。
前記式(C1)においてR3c〜R7cで示される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基およびデシル基等が挙げられる。
3c〜R7cで示される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基およびブトキシ基等が挙げられる。
3c〜R7cで示されるアシル基としては、例えば、アセチル基、ホルミル基およびベンゾイル基等が挙げられる。
これら前記式(C1)中においてR3c〜R7cで示される基としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基およびアセチル基が好適に用いられる。
前記式(C1)中においてXで示される無機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸イオンおよびジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン等が挙げられる。
前記式(C1)中においてXで示される有機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、プロパンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン、オクタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸イオン、パーフルオロヘキサンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、アントラキノン−1−スルホン酸イオン、アントラキノン−2−スルホン酸イオン、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸イオン、メタンカルボン酸イオン、エタンカルボン酸イオン、プロパンカルボン酸イオン、ブタンカルボン酸イオン、オクタンカルボン酸イオン、トリフルオロメタンカルボン酸イオン、ベンゼンカルボン酸イオン、p−トルエンカルボン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン等が挙げられる。
これらの中でも、当該フェニルチオチオフェンスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびパーフルオロブタンスルホン酸イオンが好ましく用いられる。
本発明の第2の態様に係るフェニルチオチオフェンスルホニウム塩の具体例としては、
ジフェニル(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ジフェニル(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メチルフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メチルフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ジフェニル[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ジフェニル[5−(4−メトキシ−フェニル)チオ−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−メトキシ−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ジフェニル[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メチルフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(4−アセチル−フェニルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
式(C1)で表されるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩は、例えば、下記式(C2):
Figure 2009069428
(式中、R1cおよびR2cは、それぞれ、前記式(C1)におけるR1cおよびR2cと同じ基を示す。)で表されるスルホキシドと下記式(C3):
Figure 2009069428
(式中、R3c〜R7cは、前記式(C1)におけるR3c〜R7cとそれぞれ同じ基を示す。)で表されるフェニルチオチオフェン化合物とを縮合剤および強酸の存在下で縮合反応させた後、引き続き、前記無機酸イオンに相当する無機酸のアルカリ金属塩、あるいは有機酸イオンに相当する有機酸のアルカリ金属塩と反応させる方法等により製造することができる。
式(C2)で表されるスルホキシドの具体例としては、
ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−フェニルフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−sec−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルチオフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−アセトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−ブロモフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヨードフェニル)スルホキシド、
ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホキシド、ジ−(2−チエニル)スルホキシド、ジ−(2−ナフチル)スルホキシド等が挙げられる。
これらの中でも、ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシドおよびビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドが好適に用いられる。
スルホキシドは、市販されているものをそのまま使用してもよいし、適宜製造したものを使用してもよい。スルホキシドの製造方法としては特に限定されず、例えば、スルホキシドが、式(C2)におけるR1cとR2cが共に4−メチルフェニル基であるビス(4−メチルフェニル)スルホキシドである場合は、トルエンと塩化チオニルとをトリフルオロメタンスルホン酸の存在下で反応させる方法(Synlett.,1999,1397)、また、スルホキシドが、式(C2)におけるR1cが4−メチルフェニル基であり、R2cが2,4−ジメチルフェニル基である4−メチルフェニル−(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドである場合は、m−キシレンとp−トルエンスルフィニルクロリドとを塩化アルミニウムの存在下で反応させる方法(J.Org.Chem.,1974,39,1203)等の公知の方法により製造することができる。
前記式(C3)で表されるフェニルチオチオフェン化合物の具体例としては、2−(フェニルチオ)チオフェン、2−(4−メチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−エチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−n−プロピル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−イソプロピル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−n−ブチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−イソブチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−メトキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−エトキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−n−プロポキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−イソプロポキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−n−ブトキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−イソブトキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−アセチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−ヒドロキシ−フェニルチオ)チオフェン等が挙げられる。
これらの中でも、2−(フェニルチオ)チオフェン、2−(4−メチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−エチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−n−プロピル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−n−ブチル−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−メトキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−エトキシ−フェニルチオ)−チオフェン、2−(4−n−プロポキシ−フェニルチオ)−チオフェン、2−(4−n−ブトキシ−フェニルチオ)チオフェン、2−(4−アセチル−フェニルチオ)チオフェンが好適に用いられる。
フェニルチオチオフェン化合物は、公知の方法を用いることにより製造することができる。具体的には、例えば、フェニルチオチオフェン化合物が、式(C3)におけるR3c〜R7cがすべて水素原子である2−(フェニルチオ)チオフェンである場合は、2−ヨードチオフェンとチオフェノールとをヨウ化銅(I)およびネオクプロイン触媒の存在下で反応させる方法(Org.Lett.,2002,4,2803)等の方法により製造することができる。またこれと同様に、フェニルチオチオフェン化合物が、式(C3)におけるR5cがメチル基であり、R3c、R4c、R6cおよびR7cがすべて水素原子である2−(4−メチル−フェニルチオ)チオフェンの場合は、2−ヨードチオフェンと4−メチル−チオフェノールとをヨウ化銅(I)およびネオクプロイン触媒の存在下で反応させる方法等の方法により製造することができる。
スルホキシドの使用割合は、特に制限されるものではないが、収率を向上させる観点および経済性の観点から、式(C3)で表されるフェニルチオチオフェン化合物1モルに対して0.6〜2.0モルの割合であることが好ましく、0.8〜1.8モルの割合であることがより好ましく、0.9〜1.6モルの割合であることがさらに好ましい。
前記縮合剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、濃硫酸、五酸化二リンおよびポリリン酸等が挙げられる。これらの中でも、無水酢酸、濃硫酸および五酸化二リンが好適に用いられる。これら縮合剤は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
縮合剤の使用割合は、特に限定されるものではないがフェニルチオチオフェン化合物1モルに対して1〜40モルの割合であることが好ましく、1〜30モルの割合であることがより好ましい。縮合剤の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、縮合剤の使用割合が40モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
前記強酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、メタンスルホン酸が好適に用いられる。これら強酸は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
強酸の使用割合は、特に限定されるものではないが、フェニルチオチオフェン化合物1モルに対して1〜50モルの割合であることが好ましく、2〜30モルの割合であることがより好ましい。強酸の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、強酸の使用割合が50モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく容積効率が悪化し経済的でない。
スルホキシドとフェニルチオチオフェン化合物とを縮合剤および強酸の存在下で縮合させる前記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、撹拌効率を向上させる等の目的で、スルホラン、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の溶媒を反応溶媒として用いてもよい。反応溶媒を用いる場合の使用量は、ジチエニルスルフィド化合物100重量部に対して30〜3000重量部であることが好ましく、50〜2000重量部であることがより好ましい。
前記縮合反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、所定量の前記スルホキシド、フェニルチオチオフェン化合物、縮合剤および必要に応じて反応溶媒を混合、撹拌しながら、所定量の強酸を滴下する方法等を挙げることができる。
反応温度は、−20〜100℃であることが好ましく、−10〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−20℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。反応時間は、反応温度等により異なるが、通常、0.5〜48時間であり、好ましくは1〜24時間である。
式(C1)で表されるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩は、スルホキシドとフェニルチオチオフェン化合物との前記縮合反応に引き続いて、当該縮合反応物を前記無機酸のアルカリ金属塩あるいは有機酸のアルカリ金属塩と反応させることにより製造することができる。
無機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
ヘキサフルオロアンチモン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロヒ酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸ナトリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム等が挙げられる。
有機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
メタンスルホン酸ナトリウム、メタンスルホン酸カリウム、エタンスルホン酸ナトリウム、エタンスルホン酸カリウム、プロパンスルホン酸ナトリウム、プロパンスルホン酸カリウム、ブタンスルホン酸ナトリウム、ブタンスルホン酸カリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、オクタンスルホン酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ナトリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸カリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸カリウム、アントラキノン−1−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1−スルホン酸カリウム、アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−2−スルホン酸カリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸カリウム、
メタンカルボン酸ナトリウム、メタンカルボン酸カリウム、エタンカルボン酸ナトリウム、エタンカルボン酸カリウム、プロパンカルボン酸ナトリウム、プロパンカルボン酸カリウム、ブタンカルボン酸ナトリウム、ブタンカルボン酸カリウム、オクタンカルボン酸ナトリウム、オクタンカルボン酸カリウム、トリフルオロメタンカルボン酸ナトリウム、トリフルオロメタンカルボン酸カリウム、
ベンゼンカルボン酸ナトリウム、ベンゼンカルボン酸カリウム、p−トルエンカルボン酸ナトリウム、p−トルエンカルボン酸カリウム、
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム等を挙げることができる。
これらアルカリ金属塩の中でも、得られるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウムおよびパーフルオロブタンスルホン酸カリウムが好ましい。
前記アルカリ金属塩の使用割合は、特に限定されるものではないが、前記フェニルチオチオフェン化合物1モルに対して0.6〜1.8モルの割合であることが好ましく、0.8〜1.6モルの割合であることがより好ましい。アルカリ金属塩の使用割合が0.6モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、アルカリ金属塩の使用割合が1.8モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。なお、無機酸のアルカリ金属塩および有機酸のアルカリ金属塩は共に水溶液として用いることができる。水溶液として用いる場合の濃度としては、1〜80重量%であることが好ましく、3〜50重量%であることがより好ましい。
前記縮合反応物とアルカリ金属塩との反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、前記縮合反応後の反応溶液に所定量の前記アルカリ金属塩を添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量のアルカリ金属塩に添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後にアルカリ金属塩を添加する方法、および、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後に当該水溶液をアルカリ金属塩に添加する方法等が挙げられる。また、これらの操作の際に、モノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を存在させていてもよい。
反応温度は、−10〜100℃であることが好ましく、0〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−10℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。
かくして得られるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩は、反応終了後、析出した固体を濾別する方法、あるいは、モノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を用いて抽出した後、当該有機溶媒を留去する方法等により単離することができる。また、ジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、必要に応じて、モノクロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ヘプタンおよび水等の溶媒による再結晶、活性炭処理、あるいはカラム精製等の常法により精製することができる。
本発明に係る光酸発生剤は、前記式(A1)で表されるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を含有するものである。光酸発生剤において、前記ジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る光酸発生剤は、前記式(B1)で表されるジチエニルスルフィドスルホニウム塩を含有するものである。光酸発生剤において、前記ジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る光酸発生剤は、前記式(C1)で表されるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩を含有するものである。光酸発生剤において、前記フェニルチオチオフェンスルホニウム塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る光反応性組成物は、前記光酸発生剤および酸反応性化合物を含有するものである。
本発明において、酸反応性化合物は、例えば、特定波長の光線を照射された光酸発生剤から発生する酸により重合や分解等の化学反応を生じる化合物である。酸反応性化合物としては、例えば、カチオン重合性モノマー、カチオン重合性オリゴマーおよびカチオン重合性ポリマー等のカチオン重合性化合物、並びに、ポリマー中のエステル結合やエーテル結合等が分解、あるいはポリマー側鎖が架橋する各種レジスト材料等が挙げられる。
前記カチオン重合性化合物の具体例としては、
アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル等の単官能グリシジルエーテル化合物;
1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多官能グリシジルエーテル化合物;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルジフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート等のグリシジルエステル化合物;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ブロモ化ビスフェノールA、ビフェノール、レゾルシン、ビスフェノールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂等をグリシジルエーテル化した化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド、アリルシクロヘキセンジオキシド、3,4−エポキシ−4−メチルシクロヘキシル−2−プロピレンオキシド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル等の脂環式エポキシ化合物;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、スチレン、ナトリウムスチレンスルホネート、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、tert−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブタジエン、クロロプレン、ビニルケトン、N−ビニルピロリドン等のビニル化合物;
エチレングリコールビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;
トリメチレンオキシド、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロルメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス{ [(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、トリ〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルフェニル〕エーテル、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)オリゴジメチルシロキサン、スピロ[ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3’−オキセタン]、スピロ[7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタン]、5−メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノナン、スピロ[3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタン]等のオキセタン化合物;
2,3−エピチオプロピルチオベンゼン、2,3−エピチオプロピルチオブタン、2,3−エピチオプロピルチオヘキサン、2,3−エピチオプロピルチオベンゼン、2,3−エピチオプロピルオキシベンゼン、2,3−エピチオプロピルオキシブタン、2,3−エピチオプロピルオキシヘキサン、2,3−エピチオプロピル(メタ)アクリレート、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]エーテル、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]メタン等のエピスルフィド化合物等を挙げることができる。なお、前記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。
これらカチオン重合性化合物の中でも、前記光酸発生剤の高い酸発生能力を有効に活用する観点から、単官能グリシジルエーテル化合物、多官能グリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、脂環式エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物およびオキセタン化合物が好ましく用いられる。
本発明において前記酸反応性化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る光反応性組成物において、光酸発生剤の使用量は、特に限定されるものではないが、酸反応性化合物100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。光酸発生剤の使用量が0.01重量部未満である場合は、当該酸反応が不充分となるおそれがある。また、光酸発生剤の使用量が10重量部を超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
本発明に係る光反応性組成物は、溶媒としての有機溶媒を含有していてもよい。含有していてもよい有機溶媒の具体例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンおよびイソプロピルアルコール等が挙げられる。
有機溶媒の使用量は、酸反応性化合物100重量部に対して0.1〜100重量部であることが好ましく、1〜50重量部であることがより好ましい。
また、本発明に係る光反応性組成物は、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール等の重合禁止剤;エオシン、メチレンブルー、マラカイトグリーン等の染料;2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン等の増感剤;ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル等の、本発明に係る光酸発生剤以外の光酸発生剤等を含有していてもよい。
重合禁止剤の使用量は、酸反応性化合物100重量部に対して0.001〜5重量部であることが好ましく、0.005〜1重量部であることがより好ましい。また、染料、増感剤および本発明に係る光酸発生剤以外の光酸発生剤の使用量は、酸反応性化合物100重量部に対してそれぞれ、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.01〜5重量部であることがより好ましい。
本発明に係る光反応性組成物は、例えば、所定量の前記光酸発生剤および酸反応性化合物、並びに、必要に応じて、有機溶媒、重合禁止剤、染料、増感剤および本発明に係る光酸発生剤以外の光酸発生剤等を、撹拌混合する方法により製造することができる。
撹拌混合する温度は、特に限定されないが、通常、0〜100℃であり、好ましくは10〜60℃である。撹拌混合する時間は、0.1〜24時間であることが好ましく、0.1〜6時間であることがより好ましい。
かくして得られた光反応性組成物は、そのままの状態で、あるいは必要に応じて使用された有機溶媒を蒸発させた状態または残存させた状態で、近紫外線等を照射することにより反応させることができる。
具体的には、例えば、酸反応性化合物としてカチオン重合性モノマーを用いた場合、当該酸反応性化合物を含有する光反応性組成物を、膜厚が0.1〜200μmになるように平滑なアルミ板あるいはガラス板上に塗布した後、近紫外線等を照射することにより重合し硬化した樹脂の薄膜を得ることができる。
近紫外線等の光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、殺菌灯およびレーザー光等が挙げられる。照射時間は、使用する光源、光酸発生剤の種類および使用量により異なるので一概には規定できないが、0.1秒〜10時間が好ましく、0.5秒〜1時間がより好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
実施例A1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド5.2g(0.02モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸10.2g(0.1モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸7.7g(0.08モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム3.7g(0.02モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物9.3gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの淡黄色固体7.9g(0.008モル)を得た。得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.6%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は80%であった。
得られた淡黄色固体が、前記式(A1)におけるR1a、R2a、R3a、R4aがすべて4−メトキシフェニル基であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;44.1%、H;3.3%、F;23.5%、O;6.4%、S;16.6%(理論値:C;44.17%、H;3.29%、F;23.29%、O;6.54%、S;16.38%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):3.93(s、12H)、7.18−7.24(m、8H)、7.45(d、2H)、7.59(d、2H)、7.64−7.69(m、8H)
モル吸光係数(365nm);1.2×10
実施例A2
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド6.9g(0.02モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸10.2g(0.1モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸7.7g(0.08モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム3.7g(0.02モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物11.5gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの淡黄色固体9.0g(0.008モル)を得た。得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.5%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は78%であった。
得られた淡黄色固体が、前記式(A1)におけるR1a、R2a、R3a、R4aがすべて4−n−ブトキシフェニル基であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;50.1%、H;4.8%、F;20.1%、O;5.6%、S;14.2%(理論値:C;50.25%、H;4.92%、F;19.87%、O;5.58%、S;13.98%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):0.98(t、12H)、1.45−1.56(m、8H)、1.76−1.85(m、8H)、4.08(t、8H)、7.16−7.22(m、8H)、7.44(d、2H)、7.58(d、2H)、7.63−7.68(m、8H)
モル吸光係数(365nm);1.1×10
実施例A3
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド6.4g(0.02モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸10.2g(0.1モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸7.7g(0.08モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム3.7g(0.02モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物12.0gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの淡黄色固体8.9g(0.008モル)を得た。得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.8%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は82%であった。
得られた淡黄色固体が、前記式(A1)におけるR1a、R2a、R3a、R4aがすべて4−イソプロポキシフェニル基であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;48.6%、H;4.3%、F;21.0%、O;5.8%、S;14.9%(理論値:C;48.43%、H;4.43%、F;20.89%、O;5.87%、S;14.69%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):1.38(d、24H)、4.65−4.75(m、4H)、7.12−7.20(m、8H)、7.44(d、2H)、7.56(d、2H)、7.62−7.67(m、8H)
モル吸光係数(365nm);0.6×10
実施例A4
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド4.6g(0.02モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸10.2g(0.1モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸7.7g(0.08モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム3.7g(0.02モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物8.5gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの淡黄色固体6.4g(0.007モル)を得た。得られたチオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.3%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は70%であった。
得られた淡黄色固体が、前記式(A1)におけるR1a、R2a、R3a、R4aがすべて4−メチルフェニル基であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;47.1%、H;3.4%、F;25.1%、S;17.6%(理論値:C;47.26%、H;3.53%、F;24.92%、S;17.52%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):2.50(s、12H)、7.46−7.48(m、2H)、7.52−7.56(m、8H)、7.57−7.62(m、8H)、7.69(d、2H)
モル吸光係数(365nm);1.5×10
実施例A5
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド5.2g(0.02モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸10.2g(0.1モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸7.7g(0.08モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム(73wt%−ジエチルエーテル錯体)18.8g(0.02モル)、水100gおよびモノクロロベンゼン50gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物21.0gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]の淡黄色固体15.3g(0.007モル)を得た。得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]の純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.5%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は75%であった。
得られた淡黄色固体が、前記式(A1)におけるR1a、R2a、R3a、R4aがすべて4−メトキシフェニル基であり、Xがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオンである、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]であることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;49.4%、H;1.5%、F;37.1%、O;3.0%、S;8.0%(理論値:C;49.29%、H;1.58%、F;37.12%、O;3.13%、S;7.83%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):3.90(s、12H)、7.11−7.16(m、8H)、7.33(d、2H)、7.42(d、2H)、7.48−7.53(m、8H)
モル吸光係数(365nm);0.9×10
実施例A6
5mL容のガラス製容器に、光酸発生剤として実施例A1で得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mg、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物である3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1gおよびビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル1g、並びに、溶媒としてプロピレンカーボネート0.45gを仕込み、25℃で30分間撹拌混合することにより、光反応性組成物を得た。
実施例A7
実施例A6において、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例A2で得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例A6と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例A8
実施例A6において、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例A3で得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例A6と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例A9
実施例A6において、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例A4で得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例A6と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例A10
実施例A6において、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例A5で得られた(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]50mgを用いた以外は、実施例A6と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例A1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド3.5g(0.015モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸7.7g(0.075モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸5.8g(0.06モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌した後、さらに20〜30℃で2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム2.8g(0.015モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して緑色の濃縮物7.5gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、前記特許文献3に記載の芳香族スルホニウム塩であって淡黄色固体のビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート5.4gを得た。得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.9%であった。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
モル吸光係数(365nm);1.2×10
比較例A2
実施例A6において、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、比較例A1で得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例A6と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例A3
実施例A6において、(チオジ−5,2−チエニレン)ビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、従来より光酸発生剤として多用されているトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例A6と同様にして光反応性組成物を得た。
光反応性の評価
実施例A6〜A10および比較例A2〜A3で得られた光反応性組成物について、それぞれの光反応性を評価した。
評価方法としては、光化学反応熱熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の商品名:PDC121)を用いて、光照射後の発熱開始時間および発熱量を測定した。また、評価したすべての光反応性組成物は、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物を含有することから、測定後の硬化状態についても観察した。
反応発熱量の測定方法としては、所定のアルミニウム製オープンカップに所定量の光反応性組成物を仕込み、365nm(i線)および405nm(h線)の光線を、それぞれ光強度10mW/cmで2分間照射して測定した。光反応性組成物の仕込み量は、それぞれ3mgとした。
評価の結果を表1に示す。
Figure 2009069428
表1から、実施例A6〜A10で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域である365nmおよび405nmの光照射後、非常に短時間で発熱が認められ、発熱量も大きいことがわかる。また、実施例A6〜A10で得られた光反応性組成物は、測定後すべて硬化していたことが観察された。
したがって、実施例A6〜A10で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域の光照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物であって、当該光反応性組成物に用いられた本発明に係るジチエニルスルフィドジスルホニウム塩は、近紫外線領域での感度が非常に高く、光反応性組成物の反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤であるといえる。
実施例B1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド2.6g(0.01モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸5.1g(0.05モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸3.8g(0.04モル)を30分かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム1.8g(0.01モル)、水20gおよびモノクロロベンゼン20gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物5.9gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートの淡黄色タール状物4.2g(0.007モル)を得た。得られたビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.7%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は71%であった。
得られた淡黄色タール状物が、前記式(B1)におけるR1bおよびR2bが共に4−メトキシフェニル基であり、R3b〜R5bがすべて水素原子であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;44.8%、H;3.1%、F;19.6%、O;5.4%、S;21.7%(理論値:C;44.89%、H;3.25%、F;19.37%、O;5.44%、S;21.79%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):3.92(s、6H)、7.10−7.14(m、1H)、7.16−7.21(m、5H)、7.40−7.42(m、1H)、7.54−7.59(m、4H)、7.60−7.63(m、2H)
極大吸収波長:315.5nm
モル吸光係数(365nm):0.2×10
実施例B2
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド3.5g(0.01モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸5.1g(0.05モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸3.8g(0.04モル)を30分かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム1.8g(0.01モル)、水20gおよびモノクロロベンゼン20gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して黄色の濃縮物7.3gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、ビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートの淡黄色タール状物4.4g(0.007モル)を得た。得られたビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.7%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は66%であった。
得られた淡黄色タール状物が、前記式(B1)におけるR1bおよびR2bが共に4−n−ブトキシフェニル基であり、R3b〜R5bがすべて水素原子であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、ビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;50.0%、H;4.6%、F;17.1%、O;4.6%、S;19.3%(理論値:C;49.99%、H;4.64%、F;16.94%、O;4.76%、S;19.06%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):0.98(t、6H)、1.44−1.57(m、4H)、1.76−1.85(m、4H)、4.07(t、4H)、7.10−7.20(m、6H)、7.40−7.42(m、1H)、7.52−7.57(m、4H)、7.59−7.63(m、2H)
モル吸光係数(365nm):0.2×10
実施例B3
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド3.2g(0.01モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸5.1g(0.05モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸3.8g(0.04モル)を30分かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム1.8g(0.01モル)、水20gおよびモノクロロベンゼン20gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物6.6gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、ビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートの淡黄色固体5.2g(0.008モル)を得た。得られたビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.6%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は80%であった。
得られた淡黄色固体が、前記式(B1)におけるR1bおよびR2bが共に4−イソプロポキシフェニル基であり、R3b〜R5bがすべて水素原子であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、ビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;48.3%、H;4.2%、F;17.6%、O;5.2%、S;20.1%(理論値:C;48.44%、H;4.22%、F;17.68%、O;4.96%、S;19.89%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):1.38(d、12H)、4.63−4.74(m、2H)、7.10−7.16(m、5H)、7.16−7.18(m、1H)、7.40−7.42(m、1H)、7.51−7.56(m、4H)、7.58−7.60(m、1H)、7.60−7.62(m、1H)
モル吸光係数(365nm):0.2×10
実施例B4
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド2.6g(0.01モル)、2,2’−ジチエニルスルフィド2.0g(0.01モル)および無水酢酸5.1g(0.05モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸3.8g(0.04モル)を30分かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム(73wt%−ジエチルエーテル錯体)9.4g(0.01モル)、水50gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物10.9gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの微黄色固体7.6g(0.007モル)を得た。得られたビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.8%であった。また、2,2’−ジチエニルスルフィドに対する収率は68%であった。
得られた微黄色固体が、前記式(B1)におけるR1bおよびR2bが共に4−メトキシフェニル基であり、R3b〜R5bがすべて水素原子であり、Xがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオンである、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;49.3%、H;1.7%、F;33.6%、O;2.9%、S;11.3%(理論値:C;49.21%、H;1.71%、F;33.84%、O;2.85%、S;11.42%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):3.90(s、6H)、7.10−7.13(m、1H)、7.13−7.18(m、5H)、7.39−7.42(m、1H)、7.46−7.51(m、5H)、7.60−7.62(m、1H)
モル吸光係数(365nm):0.3×10
実施例B5
5mL容のガラス製容器に、光酸発生剤として実施例B1で得られたビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mg、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物である3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1gおよびビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル1g、並びに、溶媒としてプロピレンカーボネート0.45gを仕込み、25℃で30分間撹拌混合することにより、光反応性組成物を得た。
実施例B6
実施例B5において、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例B2で得られたビス(4−n−ブトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例B5と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例B7
実施例B5において、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例B3で得られたビス(4−イソプロポキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例B5と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例B8
実施例B5において、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、実施例B4で得られたビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート50mgを用いた以外は、実施例B5と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例B1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド3.5g(0.015モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸7.7g(0.075モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸5.8g(0.06モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌した後、さらに20〜30℃で2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム2.8g(0.015モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して緑色の濃縮物7.5gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、前記特許文献3に記載の芳香族スルホニウム塩であって淡黄色固体のビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート5.4gを得た。得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.9%であった。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
モル吸光係数(365nm):1.2×10
比較例B2
実施例B5において、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、比較例B1で得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例B5と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例B3
実施例B5において、ビス(4−メトキシフェニル)[5−(チオフェン−2−イルチオ)−チオフェン−2−イル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、従来より光酸発生剤として多用されているトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例B5と同様にして光反応性組成物を得た。
光反応性の評価
実施例B5〜B8および比較例B2〜B3で得られた光反応性組成物について、それぞれの光反応性を評価した。
評価方法としては、光化学反応熱熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の商品名:PDC121)を用いて、光照射後の発熱開始時間および発熱量を測定した。また、評価したすべての光反応性組成物は、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物を含有することから、測定後の硬化状態についても観察した。
反応発熱量の測定方法としては、所定のアルミニウム製オープンカップに所定量の光反応性組成物を仕込み、365nm(i線)および405nm(h線)の光線を、それぞれ光強度10mW/cmで2分間照射して測定した。光反応性組成物の仕込み量は、それぞれ3mgとした。
評価の結果を表2に示す。
Figure 2009069428
表2から、実施例B5〜B8で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域である365nmおよび405nmの光照射後、非常に短時間で発熱が認められ、発熱量も充分大きいことがわかる。また、実施例B5〜B8で得られた光反応性組成物は、測定後、硬化していたことが観察された。
したがって、実施例B5〜B8で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域の光照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物であって、当該光反応性組成物に用いられた本発明に係るジチエニルスルフィドスルホニウム塩は、近紫外線領域での感度が非常に高く、光反応性組成物の反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤であるといえる。
実施例C1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド2.6g(0.01モル)、2−(フェニルチオ)チオフェン1.9g(0.01モル)および無水酢酸5.1g(0.05モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸4.8g(0.05モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら3時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム1.8g(0.01モル)、水30gおよびモノクロロベンゼン20gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して褐色の濃縮物5.5gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートの淡黄色タール状物4.8g(0.008モル)を得た。得られたビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.8%であった。また、2−(フェニルチオ)チオフェンに対する収率は82%であった。
得られた淡黄色タール状物が、前記式(C1)におけるR1cおよびR2cが共に4−メトキシフェニル基であり、R3c〜R7cがすべて水素原子であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
元素分析:C;49.3%、H;3.7%、F;19.7%、O;5.4%、S;16.8%(理論値:C;49.48%、H;3.63%、F;19.57%、O;5.49%、S;16.51%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):3.91(s、6H)、7.16−7.22(m、4H)、7.25(d、1H)、7.39−7.44(m、3H)、7.46−7.51(m、2H)、7.56−7.62(m、4H)、7.65(d、1H)
モル吸光係数(365nm):1.3×10
実施例C2
5mL容のガラス製容器に、光酸発生剤として実施例C1で得られたビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mg、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物である3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1gおよびビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル1g、並びに、溶媒としてプロピレンカーボネート0.45gを仕込み、25℃で30分間撹拌混合することにより、光反応性組成物を得た。
比較例C1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド3.5g(0.015モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸7.7g(0.075モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸5.8g(0.06モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌した後、さらに20〜30℃で2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、ヘキサフルオロリン酸カリウム2.8g(0.015モル)、水40gおよびモノクロロベンゼン30gを仕込み、内温を30〜50℃に保ちながら30分かけて前記反応溶液の全量を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン層を分取し、モノクロロベンゼンを留去して緑色の濃縮物7.5gを得た。
この濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、前記特許文献3に記載の芳香族スルホニウム塩であって淡黄色固体のビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート5.4gを得た。得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.9%であった。なお、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製の商品名:UV−2500(PC)S)を用いて測定して求めた。
モル吸光係数(365nm):1.2×10
比較例C2
実施例C2において、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、比較例C1で得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例C2と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例C3
実施例C2において、ビス(4−メトキシフェニル)(5−フェニルチオ−チオフェン−2−イル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、従来より光酸発生剤として多用されているトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例C2と同様にして光反応性組成物を得た。
光反応性の評価
実施例C2および比較例C2〜C3で得られた光反応性組成物について、それぞれの光反応性を評価した。
評価方法としては、光化学反応熱熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の商品名:PDC121)を用いて、光照射後の発熱開始時間および発熱量を測定した。また、評価したすべての光反応性組成物は、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物を含有することから、測定後の硬化状態についても観察した。
反応発熱量の測定方法としては、所定のアルミニウム製オープンカップに所定量の光反応性組成物を仕込み、365nm(i線)および405nm(h線)の光線を、それぞれ光強度10mW/cmで2分間照射して測定した。光反応性組成物の仕込み量は、それぞれ3mgとした。
評価の結果を表3に示す。
Figure 2009069428
表3から、実施例C2で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域である365nmおよび405nmの光照射後、非常に短時間で発熱が認められ、発熱量も充分大きいことがわかる。また、実施例C2で得られた光反応性組成物は、測定後、硬化していたことが観察された。
したがって、実施例C2で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域の光照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物であって、当該光反応性組成物に用いられた本発明に係るフェニルチオチオフェンスルホニウム塩は、近紫外線領域での感度が非常に高く、光反応性組成物の反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤であるといえる。

Claims (9)

  1. 式(A1):
    Figure 2009069428
    (式中、R1a〜R4aは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるジチエニルスルフィドジスルホニウム塩。
  2. 請求項1に記載のジチエニルスルフィドジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤。
  3. 請求項2に記載の光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物。
  4. 式(B1):
    Figure 2009069428


    (式中、R1bおよびR2bは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3b〜R5bは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるジチエニルスルフィドスルホニウム塩。
  5. 請求項4に記載のジチエニルスルフィドスルホニウム塩を含有する光酸発生剤。
  6. 請求項5に記載の光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物。
  7. 式(C1):
    Figure 2009069428

    (式中、R1cおよびR2cは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、R3c〜R7cは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アシル基または水酸基を示す。Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるフェニルチオチオフェンスルホニウム塩。
  8. 請求項7に記載のフェニルチオチオフェンスルホニウム塩を含有する光酸発生剤。
  9. 請求項8に記載の光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物。
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