JPWO2009041628A1 - 分級装置及びそれを備えた竪型粉砕装置ならびに石炭焚ボイラ装置 - Google Patents

分級装置及びそれを備えた竪型粉砕装置ならびに石炭焚ボイラ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粗粒子の混入割合の少ない製品微粉を得ることのできる分級装置を提供する。【解決手段】固定フィン13の傾斜角度をθ、設置ピッチをP、粒子流通方向の幅をLとしたとき、50°≦θ≦70°の範囲において、P/Lの値が0.042×(θ−50)+0.64〜0.019×(θ−50)+0.22の範囲内に存在するように、固定フィン13の設置ピッチPと幅Lを組み合わせたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、固気二相流中の粒子を粗粒子と微粒子に分離する分級装置に係り、特に石炭焚ボイラ装置などの竪型粉砕装置に組み込まれるのに好適な分級装置に関する。
燃料として微粉炭を燃焼させる火力発電用の石炭焚ボイラ装置において、燃料供給装置には竪型ローラミルが使用されている。その一従来例を図27に示す。
この竪型ローラミルは、粉砕テーブル2と粉砕ローラ3とのかみ込みにより微粉炭の原料となる石炭を粉砕する粉砕部5と、その粉砕部5の上部に設置されて微粉炭を任意の粒度に分級する分級部6を備えている。
この竪型ローラミルの動作について説明すると、給炭管(原料供給管)1より供給された石炭である被粉砕物50は矢印で示すように、回転している粉砕テーブル2の中心部に落下した後、粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力によって粉砕テーブル2上を渦巻き状の軌跡を描いて外周部へ移動して、粉砕テーブル2と粉砕ローラ3との間にかみ込まれて粉砕される。
粉砕された被粉砕物は、粉砕テーブル2の周囲に設けられたスロート4から導入される熱風51によって、乾燥されながら上方に吹き上げられる。吹き上げられた粉体のうち粒度が大きいものは、分級部6へと搬送される途中で重力により落下55し、粉砕部5に戻される(一次分級)。
分級部6に到達した粒子群は、分級部6によって所定粒度以下の微粒子54と所定粒度以上の粗粒子53とに分級され(二次分級)、粗粒子53は竪型粉砕機下部にある粉砕部5に落下して再び粉砕される。一方、分級部6を出た微粒子54は、送炭管(製品微粉排出管)30を経てボイラ本体(図示なし)へと送られる。
前記分級部5を構成する従来の分級装置は図28および図29に示すように、分級装置入口に配置される固定式分級器10と、その内部に配置される回転式分級機20とを組み合わせた二段式分級装置が一般的に用いられる。
固定式分級器10は、分級部上面板40から下向きに吊り下げられ、分級装置の中心軸方向に対して任意の角度で設置された固定フィン12を円周方向に多数枚有し、その固定フィン12の下側に下向きに凸の円錐形状をした整流コーン11を有する。回転式分級機20は、板の長手方向が鉛直方向に向いており分級装置の中心軸方向に対して任意の角度で設置された回転フィン21を円周方向に多数枚有する。
前記二段式分級装置の動作を図28と図29を用いて説明する。下方より吹き上げられ分級装置へと導入された固気二相流52は、固定フィン12を通過するときに、整流化されると同時に予め弱い旋回が与えられる。
そして装置中心軸を軸心として所定の回転数で回転している回転フィン21に到達したときに強い旋回が与えられ、固気二相流52中の粒子には遠心力により回転フィン21の外側に弾き飛ばされる力が加わる。このとき質量の大きい粗粒子53は加わる遠心力が大きいため、回転フィン21を通過する気流より分離される。そして回転フィン21と固定フィン12の間の空間を重力により沈降していき、最終的には整流コーン11の内壁に沿って下部にある粉砕部5へと落下する。
一方、微粒子54は加わる遠心力は小さいため、気流に同伴され回転フィン21を通過して、図27に示すように微粉子54として竪型粉砕装置の外部へと排出される。なお、製品微粉の粒径分布は、回転式分級機20の回転数を調整することによって制御できる。なお、図中の22は回転フィン21の回転方向、41は分級部外周ハウジングである。
図32は、この竪型ローラミルを備えた石炭焚ボイラ装置全体の概略構成図である。押込送風機57により送り込まれた燃焼用空気Aは一次空気A1と二次空気A2に分岐され、一次空気A1は冷空気として一次空気用押込送風機58により直接前記竪型ローラミル59に送られるものと、排ガス式空気予熱器64により加熱されて竪型ローラミル59に送られるものとに分岐される。そして冷空気と温空気は混合空気が適温になるように混合調整されて、竪型ローラミル59に前記熱風51として供給される。
被粉砕物50である原炭は石炭バンカ65に投入された後、給炭機66により定量ずつ竪型ローラミル59に供給されて粉砕される。一次空気A1により乾燥されながら粉砕されて生成した微粉炭は、一次空気A1により搬送されウィンドボックス68内の微粉炭バーナを介してボイラ本体67に送られて着火・燃焼する。前記二次空気A2は蒸気式空気予熱器69と排ガス式空気予熱器64により加熱されてウィンドボックス68に送られ、ボイラ本体67内で微粉炭の燃焼に供される。
微粉炭の燃焼で生成した排ガスは集塵機70で塵埃が除去され、脱硝装置71で窒素酸化物(NOx)が還元されて、排ガス式空気予熱器64を経て誘引送風機72で吸引され、脱硫装置73で硫黄分が除去されて、煙突74から大気中に放出されるシステムになっている。
前記分級装置に関しては、例えば下記のような特許文献を挙げることができる。
特開2002−233825号公報
石炭焚ボイラ装置に送給する微粉炭は、NOx等の大気汚染物質や灰中未燃分を低減するために、所定の粒径分布より細かくする必要がある。特に灰中未燃分はボイラ効率に大きく影響を及ぼし、またこれを低減することで石炭灰をフライアッシュとしてリサイクルできるようになる。従来の二段式分級装置では、製品微粉の200メッシュパス(75μm以下)の微粒子の質量割合が80〜90%の通常運用時では、100メッシュ残の混入割合を2重量%以下に抑えることができる。
近年の石炭焚ボイラ装置では様々な性状の石炭が使用されており、その中には粉砕性が悪く、粒径分布を細かくするために多大な動力を必要とする石炭や、製品微粉の200メッシュパスの割合を高くすると粉砕部で自励振動を引き起こす石炭がある。このような性状の石炭では200メッシュパスを80〜90%まで高くすることができず、100メッシュ残量が数%以上に増加する。その結果、NOx等の大気汚染物質や灰中未燃分を低減することができない問題に直面している。
竪型ローラミルの特性でもあるが、固定式分級器入口で流速偏差が発生し、固定式分級器の後流側に設置している回転式分級機入口でも流速偏差は解消されることがないため、回転式分級機の分級性能が悪くなる問題がある。分級装置の性能は、大半の分離操作を行なう内部分級装置(回転式分級機)で一様な流速分布を与えることでシャープな分級が可能になる。
前記以外に、粉体濃度が高いと粒子の分散が不十分となり、分級の精度も悪くなる特性がある。これは石炭濃度が高くなる粒子同士の干渉作用または部分的な凝集によるものと推定される。通常、石炭を竪型ローラミルで粉砕する際、ミルから排出される粉体濃度は0.3kg/m3〜0.6kg/m3の範囲であるが、固定式分級器10からの粗粉回収などで循環量が増すため実質的に回転式分級機20の入口粉体濃度は約2kg/m3以上になっている。
従って、回転式分級機20の入口では可能な限り流速および粉体濃度を一定にして、局所的な高濃度領域を作らないことが必要である。その対策としては、固定式分級器10に使用されるフィンを水平ルーバ型(羽根板型)とし、回転式分級機20の入口での流速分布を一様にする方法が有効である。さらに、従来の固定フィンの形状を維持し、その一部を利用し水平ルーバの支持部材とする方法が有効である。
分級装置の性能が悪くなると、ミル出口から製品として排出されるべき微粉も排出されず、ミル粉砕部へ供給されて再び粉砕工程を経ることになる。このためにミルローラ内に微粉がかみ込み、それが原因でローラの自励振動が発生し、ミル粉砕部の保有炭量が増加し、結果的には粉砕量の低下および粉砕動力の増加を招く。
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みて発案されたもので、その第1の目的は、粗粒子の混入割合の少ない製品微粉を得ることのできる分級装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、装置内部における粉砕粒子層の差圧低減、粉砕動力の低減ならびに自励振動の防止を図ることが可能な竪型粉砕装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、粉砕性が悪い石炭や、竪型粉砕装置の自励振動を誘発しやすい石炭を用いる場合も、灰中未燃分を低く保つことができ、ボイラ効率の向上が図れる石炭焚ボイラ装置を提供することにある。
前記第1の目的を達成するため本発明の第1の手段は、装置の入口側に配置された略円筒状の固定式分級器と、その固定式分級器の内部に配置された回転式分級機とを備え、前記回転式分級機は、板の長手方向が鉛直方向に向いており装置の中心軸方向に対して任意の角度で設置された回転フィンを円周方向に多数枚有する分級装置において、
前記固定式分級器は、複数枚の固定フィンが装置の中心軸に対して環状に配置されて、その複数枚の固定フィン群が多数段にわたって取り付けられ、前記各固定フィンは装置の中心軸方向に向けて下向きに傾斜していることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記固定フィンと回転フィンの間に装置上面部から円筒状をした偏向リングが吊り下げられていることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第2の手段において、前記偏向リングの装置上面部からの長さをH、前記回転フィンの長さをHRFとしたとき、H/HRFの値が1/3以下に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第1ないし第3の手段において、前記固定フィンの傾斜角度が水平に対して50°〜70°の範囲に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において、前記固定フィンの傾斜角度をθ、固定フィンの段方向に対する設置ピッチをP、固定フィンの粒子流通方向の幅をLとしたとき、
50°≦θ≦70°の範囲において、P/Lの値が
0.042×(θ−50)+0.64〜0.019×(θ−50)+0.22
の範囲内に存在するように、固定フィンの設置ピッチPと粒子流通方向の幅Lを組み合わせたことを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は前記第1ないし第5の手段において、前記固定フィンを支持する支持部材が複数の板状部材からなり、前記支持部材通過後の前記分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が前記固定フィンの内側に設けられた前記回転分級機の回転方向を向くように、前記支持部材の設置角度を設定したことを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は前記第6の手段において、前記支持部材の幅を前記固定フィンの幅よりも内側に延伸したことを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は前記第1ないし第5の手段において、前記固定フィンの外周あるいは内周に近接して、鉛直方向に複数の平板で形成する整流板を設け、前記整流板通過後の前記分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が前記固定フィンの内側に設けられた前記回転分級機の回転方向を向くように、前記整流板の設置角度を設定したことを特徴とするものである。
前記第2の目的を達成するため本発明の第9の手段は、粉砕テーブルと粉砕ローラなどの粉砕子を有する粉砕部と、その粉砕部の上部に配置され分級部とを備え、前記粉砕部で粉砕された粉砕物を粉砕テーブルの外周に設けられたスロートから上昇気流とともに搬送し、搬送される粉砕物を前記分級部で分級しつつ、分級された微粒子を装置外に取り出し、分級された粗粒子を前記粉砕部で再び粉砕する竪型粉砕装置において、前記分級部が前記第1ないし第8の手段の分級装置で構成されていることを特徴とするものである。
前記第3の目的を達成するため本発明の第10の手段は、石炭を粉砕する竪型粉砕装置と、その竪型粉砕装置で粉砕して得られた微粉炭を燃焼するボイラ本体とを備えた石炭焚ボイラ装置において、前記竪型粉砕装置が前記第9の手段の竪型粉砕装置であることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、前記第1ないし第8の手段により、粗粒子の混入割合の少ない製品微粉を得ることのできる分級装置を提供することができる。
また前記第9の手段により、装置内部における粉砕粒子層の差圧低減、粉砕動力の低減ならびに自励振動の防止を図ることが可能な竪型粉砕装置を提供することができる。
さらに前記第10の手段により、粉砕性が悪い石炭や、竪型粉砕装置の自励振動を誘発しやすい石炭を用いる場合も、灰中未燃分を低く保つことができ、ボイラ効率の向上が図れる石炭焚ボイラ装置を提供することができる。
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図1ないし図3は本発明の第1実施形態に係る分級装置を説明するための図で、図1は分級装置の要部を示す縦概略断面図、図2は図1A−A線上の横概略断面図、図3は固定フィンの変形例を示す図1A−A線上の横概略断面図である。なお、この分級装置を備えた竪型ローラミルの概略構成は図27に示すものと同様であるので、その説明は省略する。
分級装置は図1に示すように、分級装置の入口側に配置された略円筒状の固定式分級器10と、それの内部に配置された回転式分級機20とを組み合わせた二段式分級装置となっている。
固定式分級器10は、長板状の支持部材14と、図2に示すように両端部が前記支持部材14に支持された固定フィン13と、支持部材14の下側に配置された下向きに凸の円錐形状の整流コーン11から構成されている。
図1に示すように固定フィン13は、分級装置の中心軸方向に対して下向きに一定の角度θで、所定の間隔をおいて多数段に取り付けられ、図2に示すように各固定フィン13(ルーバ)どうしは支持部材14を介して環状に接続されている。
固定フィン13は図2に示すように内側と外側の周縁が円弧状をした平板から構成され、両端を支持部材14で固定している。固定フィン13の固定方法は支持部材14に差し込み、溶接またはネジ止めなどで固定している。固定フィン13の平面形状は円弧状に限定されたものではなく、図3に示すような平面形状が長方形の固定フィン13も用いられる。この場合も固定フィン13は分級装置の中心軸に対して環状に配列され、各フィン13は分級装置の中心に向かって下方に傾斜している。
この固定フィン13と回転フィン21の間には、円筒状をした偏向リング33が分級部上面板40から吊り下げられている。
次に図1を用いて分級装置の作用を説明する。粉砕部5(図27参照)より上昇してきた固気二相流52中の粒子は、固定フィン13と分級部外周ハウジング41の間に入り、固定フィン13と固定フィン13の間を通る際、固定フィン(ルーバ)13の面に衝突した後に下向きの流れに変わる。このとき質量の大きな粗粒子は下向きの慣性力と重力により、回転フィン21を通過する気流から分離され、下部にある整流コーン11側へ向かって落下する。一方、微粒子は下向きに加わる慣性力と重力が小さいため、気流に同伴されて回転フィン21へ向かって流れる。
次に固定フィン(ルーバ)13の傾斜角度、幅、ピッチおよび偏向リング33の長さについて流動解析およびコールドモデル試験により最適化した検討結果を示す。図4は、分級装置の各部位に記号を付した参考図である。図中の各記号は下記の通りである。
L:固定フィン(ルーバ)13の粒子流通方向の幅(ルーバ幅)
θ:ルーバ13の水平方向に対する傾斜角度(ルーバ角度)
P:ルーバ13の段方向に対する設置ピッチ(ルーバピッチ)
H:偏向リング33の下向きの長さ(偏向リング長さ)
RF:回転フィン21の下向きの長さ(回転フィン長さ)
Rr:ルーバ13の内径(ルーバ内径)
RH:分級装置の中心から偏向リング33までの距離(偏向リング位置)
図5は、A、B、Cの3タイプの分級装置の構成と各分級装置の流動解析結果を示す図である。図中のAタイプは図28で説明した従来構造の分級装置で、縦に長い平板状の固定フィン12と回転フィン21が設置されている。Bタイプはその縦に長い平板状の固定フィン12と回転フィン21の間に偏向リング33が設置されている分級装置で、前記特許文献1に記載されている構成である。Cタイプは、図1に示した本発明の実施形態に係る分級装置である。
これら3タイプの分級装置における回転フィン21の入口流速分布を図5Dに示す。横軸は回転フィンへの粒子の流入流速、縦軸は回転フィンの長さ位置を示している。なお、縦軸において例えば回転フィン長さ位置−0.06mとは、回転フィン21の付け根部から0.06m下がった位置を示している。
この図5Dの結果から明らかなように、Aタイプのものは回転フィン21の付け根部付近において回転フィンへの流入流速にピークがあり、流速分布の偏差が大きい。Bタイプのものはそのピーク位置が回転フィンのほぼ中央位置まで下がるが、流速分布は依然として偏っている。これらに比べてCタイプのものは回転フィンへの流入流速のピークは殆どなく、回転フィン入口での流速がほぼ均一であることが分かる。なお、このテストに用いたCタイプの分級装置は、ルーバ角度θを60°に設定したものである。
図30は、前記Aタイプの分級装置における回転フィン入口の流速分布を示す図である。この図に示すように、流速分布が回転フィンの高さ方向において不均一で、分級装置上部に流速が高く、下部で低い傾向がある。これは固定式分級器の隙間が縦方向に開口しているためである。
粒子の分離割合は固定式分級器に比べて回転式分級機が大きく、回転式分級機入口の流速分布が重要である。回転式分級機による分離径は、回転式分級機への空気流入速度による流体抗力と回転式分級機で発生する遠心力の比によって一義的に決まる。従い、回転式分級機入口での空気流の不均一が粒子の分離性能を下げる原因になる。逆に、回転式分級機入口の流速分布が一様であることが分級性能を上げることに繋がる。
回転式分級の理論分級粒子径Dthは(1)式に示すように、回転フィンの周速度Vr(遠心力)と回転フィンへの空気流入速度Vaの比で決まるため、回転式分級機入口の流速分布の変動はDthの変動に直接的に繋がる。

Dth=C/Vr(18μrVa/(ρs−ρ))0.5 ・・・・・・・・・(1)

ここで、r:回転フィンの外径、μ:空気粘度、ρs:粒子密度、ρ:空気密度、C:
補正係数である。
図31は、粉砕部から搬送された固定式分級器および内部の回転式分級機への粒子挙動を示す図である。粉砕部からガスまたは空気で吹き上げられた石炭粒子はミル上部(固定式分級器上部)に衝突し、固定式分級器を経由して回転式分級機へ導かれる。当然ながら固定式分級器上部に石炭濃度の高い層が形成され、これは回転式分級機の入口になっても平滑化されることなく濃度偏差は発生している。このように、ミル上部で発生した粉体濃度偏差が従来の固定式分級器では容易に解消することはできない。
次に本発明の分級装置におけるルーバ構造の最適化について検討した結果を説明する。図6は、ルーバ角度θと、回転フィン入口流速分布の均一性を表す回転フィン入口流速の最大流速Vmaxとその平均流速Vaveの比(Vmax/Vave)との関係を示す図である。この図でVmax/Vaveが1に近いほど粒子の回転フィン入口流速分布が均一化されていることを示す。
この図から明らかなように、ルーバ角度が40°と80°の場合はVmax/Vaveが3を超えてしまう。ルーバ角度が小さい場合は固定式分級器の入口で発生した流速偏差を整流する効果が小さく、一方、ルーバ角度が大きい場合は回転式分級機下方に空気流れが集中して、流速偏差が大きくなることが実験で確認されている。これに対してルーバ角度を50°〜70°の範囲に設定した場合はVmax/Vaveを2.5以下にすることができ、回転フィン入口における流速分布の均一化が図れ、特にルーバ角度60°ではVmax/Vaveが最も小さくなっている。
図7は、ルーバ角度と固定式分級器の圧力損失比との関係を示す図である。図中の圧力損失比は、ルーバ角度40°の固定式分級器の圧力損失ΔPを基準とし、各ルーバ角における圧力損失ΔP1との比(ΔP1/ΔP)で示している。
この図から明らかなように、ルーバ角度が大きくなるほど圧力損失が増加する傾向があるが、ルーバ角度が70°においても圧力損失比は1.1で小さいことが分かる。また、ルーバ角度が一定でもルーバピッチPを小さくするとルーバによる圧力損失は高くなる傾向があり、ルーバ角度が大きいほどその傾向は強い。
図8は、ルーバ角度60°におけるルーバ幅LおよびルーバピッチPの最適化について、回転式分級機入口の流速分布(Vmax/Vave)との関係を流動解析で求めた図である。この図で横軸にルーバピッチPとルーバ幅Lの比(P/L)、横軸に(Vmax/Vave)をとっている。
この図から明らかなように、P/Lが小さいほどVmax/Vaveが小さく、回転式分級機入口の流速分布が均一になる。P/Lが1.2でVmax/Vaveが急激に増加する傾向にある。これはP/Lが増加するとルーバ間の隙間が大きくなり、そのために空気流の整流効果が減少するためである。
一方、P/Lが小さくなると再びVmax/Vaveが増加する傾向にある。P/Lが増加すると分級器の圧力損失は小さくなる特性(図示なし)があるが、分級性能の面からP/Lの上限値は1.1で、0.8以下が好ましい。一方、P/Lの下限は0.4で、0.5以上が好ましい。従ってP/Lの規制範囲は0.4〜1.1、好ましくは0.5〜0.8である。
図9は、ルーバ角度70°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。ルーバ角度が70°と高い場合、P/Lが1.1で最もVmax/Vaveが小さくなることが分かる。これはルーバ角度60°の場合に比べてルーバピッチを大きくまたはルーバ幅を小さく(すなわちP/Lを大きく)することで、分級装置出口流速の均等化が図れることになる。ルーバ角度が70°の場合、P/Lを0.6〜1.5、好ましくは1.0〜1.1の範囲に規制するとよい。
図10は、ルーバ角度50°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。ルーバ角度50°の場合は、ルーバ角度60°と比較するとP/Lが広い範囲でVmax/Vaveが大きい値を持ち、回転フィン出口の流速の均等化が難しいと推定される。ただし、Vmax/Vaveが小さくなる傾向はルーバ角60°と類似し、P/Lを小さくすることでVmax/Vaveを小さくすることが可能である。ルーバ角度が小さくなると一定のP/Lでも圧力損失は小さくなる傾向にあり、Vmax/Vaveの最適値も小さい値に移行する。ルーバ角度が50°の場合、P/Lを0.22〜0.65の範囲に規制するとよい。
以上の解析結果から、ルーバ角度が50°の場合はP/Lを0.22〜0.65の範囲、ルーバ角度が60°の場合はP/Lを0.4〜1.1の範囲、ルーバ角度が70°の場合はP/Lを0.6〜1.5の範囲に規制することにより、Vmax/Vaveを小さく維持することができる。
図11は、これらの結果に基づいてルーバ角度が50°〜70°の範囲でのP/Lの最適範囲をまとめて示した図である。
図中の上限線はP/L=0.042×(θ−50)+0.64で、下限線はP/L=0.019×(θ−50)+0.22で表すことができる。なお式中の0.042および0.019は係数で、1/degの単位を持つ。
従って50°≦θ≦70°の範囲においてP/Lが、
上限線P/L=0.042×(θ−50)+0.64と、
下限線P/L=0.019×(θ−50)+0.22
の範囲内に存在するようにルーバ幅LとルーバフィンピッチPを組み合わせることにより、回転分級機入口の流速分布を一様にすることができる。
次に、偏向リング長さの最適化について検討した結果を説明する。図12は、ルーバ角度θを60°に一定にした場合の回転フィン長さHRFに対する偏向リング長さHの比率(H/HRF)とVmax/Vaveの関係を示す図である。
この図から明らかなように、偏向リング長さ比(H/HRF)が0から0.3の範囲でVmax/Vaveはやや小さくなるが0.35を超える範囲からVmax/Vaveが高くなることが分かる。このことは偏向リングの長さが増すと回転式分級機への空気流路が狭くなると同時に、下降流が増加するため回転式分級機の入口流速分布が均一にならないためであると考えられる。
図13は、偏向リング長さ比(H/HRF)に対する分級装置の圧力損失の実験結果を示す図である。ここでΔP2は偏向リングがない場合の分級装置の圧力損失、ΔP3は分級装置の圧力損失を示す。
この図から明らかなように、分級装置の圧力損失比(ΔP3/ΔP2)は偏向リング長さ比(H/RF)が0のとき最も小さく、偏向リング長さ比(H/HRF)が増すと分級装置の圧力損失比(ΔP3/ΔP2)は高くなり、偏向リング長さ比(H/HRF)が0.35を超えると急激に増加している。圧力損失を低減するという観点では、偏向リング長さ比(H/HRF)は0から1/3の範囲に規定する必要がある。
図12ならびに図13ではルーバ角度θを60°に設定した場合について説明したが、ルーバ角度θが50°ならびに70°の場合も同様の傾向を示す。
図14は、分級特性例としてミル出口から回収した微粉の200メッシュパス量を変化させたときの100メッシュオーバ(粗粉粒径が150μm以上)の混合割合を示す分級特性図である。
この図から明らかなように、従来技術および本発明(ルーバ角度60°)ともに200メッシュパス量が増加すると、100メッシュ残分は減少する傾向はある。ミルにおける通常の200メッシュパス量の運用は重量割合で80%〜90%の範囲であるが、従来技術においては200メッシュパス量80%のとき100メッシュオーバ分は約2%であることに対して本発明では0.5%以下であり、従来技術においては200メッシュパス量90%のとき100メッシュオーバ分は約0.7%であることに対して本発明では0%である。
なお、100メッシュ残分はルーバのみの場合とルーバと偏向リング(H/HRF=30%)を組み合わせた場合の差異はなく同等の結果であった。ルーバは水平に対して下流側に60°傾斜しているため、粗粒子も流れに沿って搬送される。これは、回転フィンの周囲では比較的粗い粒子がフィンでの衝突で弾き飛ばされ浮遊しているが、ルーバにより下降流を形成するため粉砕部へ戻されると推定される。また、ルーバ設置により回転式分級機入口の流速分布を均等化できるため、粗い粒子が分級装置内に入りにくく、粒径が一様になると推定される。これらの結果から、ルーバを固定フィンに設置することにより、分級がシャ−プ化できると推定される。
さらに、ミルの粉砕動力を低減するにはミル粉砕部へ微粒を混入させないことも重要になる。分級装置で回収された微粉は再びミル内に戻され、過粉砕される。戻された粗粉内に微細な粒子が混入するとミル内の保有炭量が増し、ミル炭層差圧が増加し、ミル動力が増す原因になる。そのため分級装置で回収した粒子内には微細粒子がないことが望ましい。
図15は、分級装置出口粒度(200メッシュ通過量)と分級装置内に戻された微粒子38μmのコールドモデル試験結果を示す図である。分級装置内に戻される微粉38μm通過量は分級装置出口の粒度が細かいほど減少し、従来技術に比べて本発明[ルーバと偏向リング(H/HRF=0.3)の組み合わせ]を用いた場合、38μm通過量は約50%以下になる。
従って本発明のルーバ構造を用いることで微紛はミル出口から排出され、再びミル粉砕部で戻る割合が少なくなることから、ミル内の炭層(ホールドアップ)が減少することになる。
次に分級精度について述べる。分級精度は、分級試験で求めた粒度分布およびマスバランス結果から(2)式に基づき部分分級効率を算出することができる。

Ci=1−(Wf・dFf/dx)/(Wc・dFc/dx)・・・・・(2)

ここでCiは部分分級効率、Wfは分級機出口での試料回収量、Wcは試料投入量、Ffは分級機出口回収試料の通過率、Fcは投入試料の通過率、xは粒径、dFf/dxは分級機出口回収試料の頻度分布、dFc/dxは投入試料の頻度分布である。
また、(2)式で求めた部分分級効率をロジン・ラムラー線図(RR線図)で近似し、その勾配n(シャープネス)を算出する方法を用いた。
図16は、従来技術と本発明による分級精度シャープネスのコールドモデル試験結果を比較した図である。分級精度シャープネスは各粒度分布別の分離効率であり、値が大きいほどシャープであることを示す。
この図から明らかなように、本発明ならびに従来技術の分級装置ともに分級装置出口粒度200メッシュパス量が大きいほどシャ−プネスが大きくなり、分級がシャープになり、本発明は従来構造に比べてすべての粒度範囲で分級精度シャープネスが高いことが分かる。200メッシュパス量90%の条件ではシャープネスが1.29倍になる。
図16の結果に基づき、シミュレーションによるシャープネスと粉砕動力低減率の関係を図17示す。シャープネスが高いほど粉砕動力低減率が高くなることがわかる。これは、分級がシャープになることで、ミル粉砕部への戻り微粉量が低減し、ミル内のホールドアップが減少することによる。その結果、本発明のルーバ型固定式分級器を用いることで、粉砕動力低減率約10%の達成が可能となる。
図18は、本発明と従来の分級装置を比較した炭層差圧のパイロットミルによる試験結果を示す図である。この図から明らかなように本発明の分級装置は従来の分級装置に比べて、炭層差圧が粉砕粒度200メッシュ通過率85%時で約65%、粉砕粒度200メッシュ通過率90%時でも約50%低減することができた。
これは分級がシャープになることで、ミル粉砕部への戻り微粉量が低減し、ミル内のホールドアップが減少することによる。ミル動力は粉砕動力と空気源であるファンの動力で構成される。これらの構成比率は粉砕動力が70%、ファン動力が30%に相当するため、ミル全体の動力低減が図れる。
図19は第2実施形態に係る分級装置を説明するための側断面図、図20は図19のB−B線上の横概略要部を示す図である。
本実施形態では固定フィン13の支持部材16が円周方向に固定フィン13と同一幅の複数板状で、装置中心軸に対して鉛直方向に配置される。その固定フィン13が回転分級機20の回転半径方向となす角度および方向は固定フィン13の内側に設置された回転分級機20の回転フィン21と同方向に同位置角度で配置される。ただし、その角度は特に限定されたものでなく、回転半径方向となす角度が20°から50°の範囲にある。固定フィン支持部材16は周方向に等間隔で配置され、その数は固定フィン13を補強するに十分な数8個から16個で構成される。
さらに、固定フィン13と回転フィン21の間には偏向リング33が配置される。従って、支持部材16により、支持部材16通過後の分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が、固定フィン13の内側に設けられた回転分級機20の回転方向に形成されるようになる。これら固定フィン支持部材16と固定フィン13の施工法は、支持部材16に固定フィン13が挟まるように切り裂きを入れることで溶接箇所を少なくすることができる。
図21は第3実施形態に係る分級装置を説明するための側断面図、図22は図21のD−D線上の横概略要部を示す図である。基本的な構造は図19および図20と同様である。
本実施形態では支持部材17の幅が固定フィン13より長く、固定フィン13の内側に延長されている。その幅は固定フィン幅の2倍程度で構成される。固定フィン支持部材17は、装置中心軸に対して鉛直方向に配置され、その角度は固定フィン13の内側に設置された回転分級機20の回転フィン21と回転半径方向となす角度が同方向に同位置に配置される。その角度は特に限定されたものでなく、回転半径方向となす角度が20°から50°の範囲で運用される。固定フィン支持部材17は周方向に等間隔で配置され、その数は8個から16個で構成される。固定フィン13と回転フィン21の間には偏向リング33が配置される。
従って、支持部材17により、支持部材17通過後の分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が固定フィン13の内側に設けられた回転分級機20の回転方向に形成されるようになる。本実施形態は図19で説明した実施形態に比べて支持部材17の幅が延伸されているため、回転フィン入口の旋回流の強化が図れる。
図23は第4実施形態に係る分級装置を説明するための側断面図、図24は図23のE−E線上の横概略要部を示す図である。
本実施形態では固定フィン13の外側に縦方向の整流板19を追設したものであるが、固定フィン13の外側に代えて固定フィン13の内側に縦方向の整流板19を追設することも可能である。図24では固定フィン13と整流板19は近接しているが、特に限定したものではなく、整流板19と固定フィン13の間に隙間があってもよい。整流板19と回転分級機20の回転半径方向となす角度は固定フィン13の内側に設置された回転分級機20と同方向に配置される。
従って、整流板19により、整流板19通過後の分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が固定フィン13の内側に設けられた回転分級機20の回転方向に形成されるようになる。本実施形態では固定フィン13の支持部材14は図2と同じ構成からなる。整流板19の数は回転フィン21の外側に位置されるため、その数は多くすることが望ましい。
固定フィン(ルーバ)が回転分級機入口の縦方向の流速分布均等化を促進したのに対して、前記第2〜第4実施形態は回転分級機内部の平面方向の流速分布の均等化を図ったものである。図25に回転分級機内の粒子および空気の流れの模式図を示す。
気流で搬送された粒子中の微粒子は回転フィンに衝突しないで分級されて、系外へ排出される。一方、粗粒子は気流から外れ回転フィンに衝突して、分級され粉砕部へ再び戻るものに別れる。図25に示すように、回転フィンの回転方向反対側(裏側)に気流の剥離が発生する。剥離領域が増加すると反対の流れが発生するため、粒子が滞留し、分級が不安定になると同時に回転フィンの磨耗が起こる可能性がある。
図26は、流動解析により2つの回転フィン間の中心部における流速分布を整理して示した図である。この図において本発明は、回転フィン入口側の支持部材の角度を回転フィンと同じ方向に45度傾斜した構造、従来技術は支持部材が放射線状に設置された構造である。同図の縦軸は2枚の回転フィン間中心部の速度比(速度/平均速度)を表し、横軸は2枚の回転フィンの距離を表している。
回転フィン間中心部の速度比でマイナス側は逆方向の流れで、前述の剥離が発生していることを示している。この図から明らかなように、本発明では従来技術に比べて剥離領域が半分以下に減少している。
さらに、回転フィン間の流速分布も均等になり、従来技術では回転フィン間中心部の速度比の最大値は4.3であるのに対して、本発明では回転フィン間中心部の速度比の最大値は3.0と小さくなっている。回転フィンの入口で縦方向の設置した支持部材または回転フィンに近接して設けた整流板で、支持部材または整流板通過後の分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向を回転フィン回転角と同方向にすることで剥離領域を小さくし、回転フィン間の流速分布も均等化することができ、その結果分級効率の向上が図れる。
本発明の実施により、分級性能が向上することによる粉砕部への粉砕物の循環量が低下するためミル内の保有炭量が下がり、ミル差圧が低減すると同時にミル動力が低減できる効果がある。当然ながら一定動力下では粉砕粒度が向上する効果がある。従って、比較的硬い石炭でも粗粒子の混入割合が少ない製品微粉を生成することが可能な分級装置及びこれを備えた竪型粉砕装置を実現することができる。
よって石炭焚ボイラ用の竪型粉砕装置に本発明を適用すれば、粉砕性が悪い石炭や、竪型粉砕装置の自励振動を誘発しやすい石炭を用いる場合も、灰中未燃分を低く保つことができ、ボイラ効率の向上が可能となる。さらには、安価な低品位石炭を利用することが可能となるので、発電コストの低減に大きく寄与する。
前記実施形態では竪型ローラミルの場合について説明したが、本発明は竪型ボールミルにも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る分級装置の要部を示す縦概略断面図である。 図1A−A線上の横概略断面図である。 固定フィンの変形例を示す図1A−A線上の横概略断面図である。 分級装置の各部位に記号を付した参考図である。 各タイプの分級装置の構成とそれらの流動解析結果例を示す図である。 ルーバ角度θと回転フィン入口の流速分布Vmax/Vaveとの関係を示す図である。 ルーバ角度θと固定式分級器の圧力損失比との関係を示す図である。 ルーバ角度60°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。 ルーバ角度70°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。 ルーバ角度50°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。 ルーバ角度が50°〜70°の範囲でのP/Lの最適範囲をまとめて示した図である。 H/HRHとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。 H/HRHと分級機圧力損失との関係を求めた図である。 ミル出口から回収した微粉の200メッシュパス量を変化させたときの100メッシュオーバの混合割合を示す分級特性図である。 分級装置出口粒度(200メッシュ通過量)と分級装置内に戻された微粒子38μmのコールドモデル試験結果を示す図である。 従来技術と本発明による分級精度シャープネスのコールドモデル試験結果を比較した図である。 シミュレーションによるシャープネスと粉砕動力低減率の関係を示す図である。 本発明と従来の分級装置を比較した炭層差圧(ミル差圧)のパイロットミルによる試験結果を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る分級装置の要部を示す縦概略断面図である。 図19B−B線上の横概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係る分級装置の要部を示す縦概略断面図である。 図21D−D線上の横概略断面図である。 本発明の第4実施形態に係る分級装置の要部を示す縦概略断面図である。 図23E−E線上の横概略断面図である。 回転分級機内の粒子および空気の流れを示す模式図である。 流動解析により2つの回転フィン間の中心部における流速分布を整理して示す図である。 竪型ローラミルの概略構成を示す図である。 従来の分級装置の要部を示す縦概略断面図である。 図28C−C線上での横概略断面図である。 従来の分級装置における流速分布の解析結果を示す説明図である。 従来の分級装置における粉体濃度の解析結果を示す説明図である。 竪型ローラミルを備えた石炭焚ボイラ装置全体の概略構成図である。
【0004】
ることでシャープな分級が可能になる。
[0019]
前記以外に、粉体濃度が高いと粒子の分散が不十分となり、分級の精度も悪くなる特性がある。これは石炭濃度が高くなる粒子同士の干渉作用または部分的な凝集によるものと推定される。通常、石炭を竪型ローラミルで粉砕する際、ミルから排出される粉体濃度は0.3kg/m〜0.6kg/mの範囲であるが、固定式分級器10からの粗粉回収などで循環量が増すため実質的に回転式分級機20の入口粉体濃度は約2kg/m以上になっている。
[0020]
従って、回転式分級機20の入口では可能な限り流速および粉体濃度一定にして、局所的な高濃度領域を作らないことが必要である。その対策としては、固定式分級器10に使用されるフィンを水平ルーバ型(羽根板型)とし、回転式分級機20の入口での流速分布を一様にする方法が有効である。さらに、従来の固定フィンの形状を維持し、その一部を利用し水平ルーバの支持部材とする方法が有効である。
[0021]
分級装置の性能が悪くなると、ミル出口から製品として排出されるべき微粉も排出されず、ミル粉砕部へ供給されて再び粉砕工程を経ることになる。このためにミルローラ内に微粉がかみ込み、それが原因でローラの自励振動が発生し、ミル粉砕部の保有炭量が増加し、結果的には粉砕量の低下および粉砕動力の増加を招く。
[0022]
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みて発案されたもので、その第1の目的は、粗粒子の混入割合の少ない製品微粉を得ることのできる分級装置を提供することにある。
[0023]
本発明の第2の目的は、装置内部における粉砕粒子層の差圧低減、粉砕動力の低減ならびに自励振動の防止を図ることが可能な竪型粉砕装置を提供することにある。
[0024]
本発明の第3の目的は、粉砕性の悪い石炭や、竪型粉砕装置の自励振動を誘発しやすい石炭を用いる場合も、灰中未燃分を低く保つことができ、ボイラ効率の向上が図れる石炭焚ボイラ装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0025]
前記第1の目的を達成するため本発明の第1の手段は、
装置上面部から吊り下げられた略円筒状の固定式分級器と、
その固定式分級器の内部に配置された回転式分級
【0005】
機と、
前記固定式分級器と回転式分級機の間に装置上面部から吊り下げられて下降流を形成する円筒状の偏向リングと、
下向きに凸の円錐形状をして前記固定フィンの下側に配置された整流コーンと、
前記固定式分級器、回転式分級機、偏向リングならびに整流コーンなどで構成された分級部を覆う分級部外周ハウジングを備え、
前記回転式分級機は、板の長手方向が鉛直方向に向いており、装置の中心軸方向に対して任意の角度で設置された回転フィンを円周方向に多数枚有する分級装置において、
前記固定式分級器は、複数枚の固定フィンが装置の中心軸に対して環状に配置されて、その複数枚の固定フィン群が多数段にわたって取り付けられ、前記各固定フィンは装置の中心軸方向に向けて下向きに傾斜しており、
上昇してきた固体粒子と気体の混合物からなる固気二相流が前記分級部外周ハウジングと固定フィン群の間に入り、前記下向きに傾斜した固定フィンと固定フィンの間を通る際に固定フィンの面に衝突して下向きの流れに変わり、このとき質量の大きい粗粒子は下部にある前記整流コーン側へ向って落下し、一方落下しなかった固体粒子は気流に同伴されて前記偏向リングならびに回転フィン側へ向って流れる構成になっていることを特徴とするものである。
[0026]
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記固定フィンの両端部が支持部材に支持されて、各固定フィンどうしは前記支持部材を介して環状に接続されていることを特徴とするものである。
[0027]
本発明の第3の手段は前記第2の手段において、前記偏向リングの装置上面部からの長さをH、前記回転フィンの長さをHRFとしたとき、H/HRFの値が1/3以下に規制されていることを特徴とするものである。
[0028]
本発明の第4の手段は前記第1の手段において、前記固定フィンの傾斜角度が水平に対して50°〜70°の範囲に規制されていることを特徴とするものである。
[0029]
本発明の第5の手段は前記第4の手段において、前記固定フィンの傾斜角度をθ、固定フィンの段方向に対する設定ピッチをP、固定フィンの粒子流通方向の幅をLとしたとき、P/Lの値が、
50°≦θ≦70°の範囲における上限線P/L=0.042×(θ−50)+0.65と、
50°≦θ≦60°の範囲における下限線P/L=0.4と、60°≦θ≦70°の範囲における下限線P/L=0.019×(θ−60)+0.4
の範囲内に存在するように、固定フィンの設置ピッチPと粒子流通方向の幅Lを組み合わせたことを特徴とするものである。
[0030]
本発明の第6の手段は前記第1ないし第5の手段において、前記固定フィンを支持する支持部材が複数の板状部材からなり、前記支持部材通過後の前記分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が前記固定フィンの内側に設けられた前記回転式分級機の回転方向を向くように、前記支持部材の設置角度を設定したことを特徴とするものである。
[0031]
本発明の第7の手段は前記第6の手段において、前記支持部材の幅を前記固定フ
【0008】
[0045]
次に固定フィン(ルーバ)13の傾斜角度、幅、ピッチおよび偏向リング33の長さについて流動解析およびコールドモデル試験により最適化した検討結果を示す。図4は、分級装置の各部位に記号を付した参考図である。図中の各記号は下記の通りである。
[0046]
L:固定フィン(ルーバ)13の粒子流通方向の幅(ルーバ幅)
θ:ルーバ13の水平方向に対する傾斜角度(ルーバ角度)
P:ルーバ13の段方向に対する設置ピッチ(ルーバピッチ)
H:偏向リング33の下向きの長さ(偏向リング長さ)
RF:回転フィン21の下向きの長さ(回転フィン長さ)
Rr:ルーバ13の内径(ルーバ内径)
Rh:分級装置の中心から偏向リング33までの距離(偏向リング位置)
図5は、A、B、Cの3タイプの分級装置の構成と各分級装置の流動解析結果を示す図である。図中のAタイプは図28で説明した従来構造の分級装置で、縦に長い平板状の固定フィン12と回転フィン21が設置されている。Bタイプはその縦に長い平板状の固定フィン12と回転フィン21の間に偏向リング33が設置されている分級装置で、前記特許文献1に記載されている構成である。Cタイプは、図1に示した本発明の実施形態に係る分級装置である。
[0047]
これら3タイプの分級装置における回転フィン21の入口流速分布を図5Dに示す。横軸は回転フィンへの粒子の流入流速、縦軸は回転フィンの長さ位置を示している。なお、縦軸において例えば回転フィン長さ位置−0.06mとは、回転フィン21の付け根部から0.06m下がった位置を示している。
[0048]
この図5Dの結果から明らかなように、Aタイプのものは回転フィン21の付け根部付近において回転フィンへの流入流速にピークがあり、流速分布の偏差が大きい。Bタイプのものはそのピーク位置が回転フィンのほぼ中央位置まで下がるが、流速分布は依然として偏っている。これらに比べてCタイプのものは回転フィンへの流入流速のピークは殆どなく、回転フィン入口での流速がほぼ均一であることが分かる。なお、このテストに用いたCタイプの分級装置は、ルーバ角度θを60°に設定したものである。
【0010】
[0055]
この図から明らかなように、ルーバ角度が40°と80°の場合はVmax/Vaveが3を超えてしまう。ルーバ角度が小さい場合は固定式分級器の入口で発生した流速偏差を整流する効果が小さく、一方、ルーバ角度が大きい場合は回転式分級機下方に空気流れが集中して、流速偏差が大きくなることが実験で確認されている。これに対してルーバ角度を50°〜70°の範囲に設定した場合はVmax/Vaveを2.5以下にすることができ、回転フィン入口における流速分布の均一化が図れ、特にルーバ角度60°ではVmax/Vaveが最も小さくなっている。
[0056]
図7は、ルーバ角度と固定式分級器の圧力損失比との関係を示す図である。図中の圧力損失比は、ルーバ角度40°の固定式分級器の圧力損失ΔPを基準とし、各ルーバ角における圧力損失ΔP1との比(ΔP1/ΔP)で示している。
[0057]
この図から明らかなように、ルーバ角度が大きくなるほど圧力損失が増加する傾向があるが、ルーバ角度が70°においても圧力損失比は1.1で小さいことが分かる。また、ルーバ角度が一定でもルーバピッチPを小さくするとルーバによる圧力損失は高くなる傾向があり、ルーバ角度が大きいほどその傾向は強い。
[0058]
図8は、ルーバ角度60°におけるルーバ幅LおよびルーバピッチPの最適化について、回転式分級機入口の流速分布(Vmax/Vave)との関係を流動解析で求めた図である。この図で横軸にルーバピッチPとルーバ幅Lの比(P/L)、横軸に(Vmax/Vave)をとっている。
[0059]
この図から明らかなように、P/Lが1.2でVmax/Vaveが急激に増加する傾向にある。これはP/Lが増加するとルーバ間の隙間が大きくなり、そのために空気流の整流効果が減少するためである。
[0060]
一方、P/Lの値が0.1〜1.1の範囲だとVmax/Vaveを2.5以下にすることができ、回転フィン入口における流速分布の均一化が図れる。但し、P/Lの値が0.1と低くなると、ルーバによる固定式分級器の圧力損失は高くなる傾向にあるから、P/Lの値は0.4以上にするとよい。よってP/Lの上限値は1.1で、0.8以下が好ましい。一方、P/Lの下限は0.4で、0.5以上が好ましい。従ってP/Lの規制範囲は0.4〜1.1、好ましくは0.5〜0.8である。
[0061]
図9は、ルーバ角度70°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である
【0011】
。ルーバ角度が70°と高い場合、P/Lが1.1で最もVmax/Vaveが小さくなることが分かる。これはルーバ角度60°の場合に比べてルーバピッチを大きくまたはルーバ幅を小さく(すなわちP/Lを大きく)することで、分級装置出口流速の均等化が図れることになる。ルーバ角度が70°の場合、P/Lを0.6〜1.5、好ましくは1.0〜1.1の範囲に規制するとよい。
[0062]
図10は、ルーバ角度50°におけるP/LとVmax/Vaveとの関係を求めた図である。ルーバ角度50°の場合は、P/Lの値が0.4〜0.75の範囲だとVmax/Vaveを2.5以下にすることができ、回転フィン入口における流速分布の均一化が図れる。但し、ルーバ角度が50°と比較的ルーバの傾斜が緩やかなうえP/Lの値が0.75だと、ルーバ間の隙間が大きくなり、そのために空気流の整流効果が減少する傾向にあり、場合によってはVmax/Vaveが2.5を超える心配があるから、ルーバ角度50°ではP/Lの上限値は0.65に留めておく方がよい。従って、ルーバ角度が50°の場合、P/Lを0.4〜0.65の範囲に規制するとよい。
[0063]
以上の解析結果から、ルーバ角度が50°の場合はP/Lを0.4〜0.65の範囲、ルーバ角度が60°の場合はP/Lを0.4〜1.1の範囲、ルーバ角度が70°の場合はP/Lを0.6〜1.5の範囲に規制することにより、Vmax/Vaveを小さく維持することができる。
[0064]
図11は、これらの結果に基づいてルーバ角度が50°〜70°の範囲でのP/Lの最適範囲をまとめて示した図である。
図中の上限線はルーバ角度θが50°〜70°の範囲でP/L=0.042×(θ−50)+0.65で表すことができ、下限線はルーバ角度θが50°〜60°の範囲でP/L=0.4で表すことができ、またルーバ角度θが60°〜70°の範囲でP/L=0.019×(θ−60)+0.4で表すことができる。なお、式中の0.042および0.019は係数で、1/degの単位を持つ。
従ってP/Lの値が、
50°≦θ≦70°の範囲における上限線P/L=0.042×(θ−50)+0.65と、
50°≦θ≦60°の範囲における下限線P/L=0.4と、60°≦θ≦70°の範囲における下限線P/L=0.019×(θ−60)+0.4
の範囲内に存在するようにルーバ幅LとルーバフィンピッチPを組み合わせることにより、回転分級機入口の流速分布を一様にすることができる。
[0065]
次に、偏向リング長さの最適化について検討した結果を説明する。図12は、ルー
【0013】
流側に60°傾斜しているため、粗粒子も流れに沿って搬送される。これは、回転フィンの周囲では比較的粗い粒子がフィンでの衝突で弾き飛ばされ浮遊しているが、ルーバにより下降流を形成するため粉砕部へ戻されると推定される。また、ルーバ設置により回転式分級機入口の流速分布を均等化できるため、粗い粒子が分級装置内に入りにくく、粒径が一様になると推定される。これらの結果から、ルーバ(固定フィン)を設置することにより、分級がシャープ化できると推定される。
[0073]
さらに、ミルの粉砕動力を低減するにはミル粉砕部へ微粒を混入させないことも重要になる。分級装置で回収された微粉は再びミル内に戻され、過粉砕される。戻された粗粉内に微細な粒子が混入するとミル内の保有炭量が増し、ミル炭層差圧が増加し、ミル動力が増す原因になる。そのため分級装置で回収した粒子内には微細粒子がないことが望ましい。
[0074]
図15は、分級装置出口粒度(200メッシュ通過量)と分級装置内に戻された微粒子38μmのコールドモデル試験結果を示す図である。分級装置内に戻される微粉38μm通過量は分級装置出口の粒度が細かいほど減少し、従来技術に比べて本発明[ルーバと偏向リング(H/HRF=0.3)の組み合わせ]を用いた場合、38μm通過量は約50%以下になる。
[0075]
従って本発明のルーバ構造を用いることで微紛はミル出口から排出され、再びミル粉砕部で戻る割合が少なくなることから、ミル内の炭層(ホールドアップ)が減少することになる。
[0076]
次に分級精度について述べる。分級精度は、分級試験で求めた粒度分布およびマスバランス結果から(2)式に基づき部分分級効率を算出することができる。
[0077]
Ci=1−(Wf・dFf/dx)/(Wc・dFc/dx)・・・・・(2)
ここでCiは部分分級効率、Wfは分級機出口での試料回収量、Wcは試料投入量、Ffは分級機出口回収試料の通過率、Fcは投入試料の通過率、xは粒径、dFf/dxは分級機出口回収試料の頻度分布、dFc/dxは投入試料の頻度分布である。
[0078]
また、(2)式で求めた部分分級効率をロジン・ラムラー線図(RR線図)で近似し、その勾配n(シャープネス)を算出する方法を用いた。
[0079]
図16は、従来技術と本発明による分級精度シャープネスのコールドモデル試験結

Claims (10)

  1. 装置の入口側に配置された略円筒状の固定式分級器と、その固定式分級器の内部に配置された回転式分級機とを備え、
    前記回転式分級機は、板の長手方向が鉛直方向に向いており装置の中心軸方向に対して任意の角度で設置された回転フィンを円周方向に多数枚有する分級装置において、
    前記固定式分級器は、複数枚の固定フィンが装置の中心軸に対して環状に配置されて、その複数枚の固定フィン群が多数段にわたって取り付けられ、前記各固定フィンは装置の中心軸方向に向けて下向きに傾斜していることを特徴とする分級装置。
  2. 請求項1項に記載の分級装置において、前記固定フィンと回転フィンの間に装置上面部から円筒状をした偏向リングが吊り下げられていることを特徴とする分級装置。
  3. 請求項2項に記載の分級装置において、前記偏向リングの装置上面部からの長さをH、前記回転フィンの長さをHRFとしたとき、H/HRRの値が1/3以下に規制されていることを特徴とする分級装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の分級装置において、前記固定フィンの傾斜角度が水平に対して50°〜70°の範囲に規制されていることを特徴とする分級装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の分級装置において、前記固定フィンの傾斜角
    度をθ、固定フィンの段方向に対する設置ピッチをP、固定フィンの粒子流通方向の幅を
    Lとしたとき、
    50°≦θ≦70°の範囲において、P/Lの値が
    0.042×(θ−50)+0.64〜0.019×(θ−50)+0.22
    の範囲内に存在するように、固定フィンの設置ピッチPと粒子流通方向の幅Lを組み合
    わせたことを特徴とする分級装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の分級装置において、前記固定フィンを支持する支持部材が複数の板状部材からなり、前記支持部材通過後の前記分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が前記固定フィンの内側に設けられた前記回転分級機の回転方向に向くように、前記支持部材の設置角度を設定したことを特徴とする分級装置。
  7. 請求項6に記載の分級装置において、前記支持部材の幅を前記固定フィンの幅よりも内側に延伸したことを特徴とする分級装置。
  8. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の分級装置において、前記固定フィンの外周あるいは内周に近接して、鉛直方向に複数の平板で形成する整流板を設け、前記整流板通過後の前記分級装置の断面におけるガスおよび粒子の流れ方向が前記固定フィンの内側に設けられた前記回転分級機の回転方向に向くように、前記整流板の設置角度を設定したことを特徴とする分級装置。
  9. 粉砕テーブルと粉砕子を有する粉砕部と、その粉砕部の上部に配置され分級部とを備え、前記粉砕部で粉砕された粉砕物を粉砕テーブルの外周に設けられたスロートから上昇気流とともに搬送し、搬送される粉砕物を前記分級部で分級しつつ、分級された微粒子を装置外に取り出し、分級された粗粒子を前記粉砕部で再び粉砕する竪型粉砕装置において、
    前記分級部が前記請求項1ないし8のいずれか1項に記載の分級装置で構成されていることを特徴とする竪型粉砕装置。
  10. 石炭を粉砕する竪型粉砕装置と、その竪型粉砕装置で粉砕して得られた微粉炭を燃焼するボイラ本体とを備えた石炭焚ボイラ装置において、前記竪型粉砕装置が請求項9に記載の竪型粉砕装置であることを特徴とする石炭焚ボイラ装置。
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