JP2017140573A - 分級機、粉砕分級装置及び微粉炭焚きボイラ - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な分級精度が得られる分級機を提供する。【解決手段】分級機は、内部空間のうち外周側領域に下方から気流を取り込むように構成された分級機ハウジングと、前記外周側領域の内周側において前記分級機ハウジングの前記内部空間に回転可能に設けられ、前記外周側領域からの前記気流に随伴される粒子を分級するように構成された環状回転部と、を備え、前記環状回転部は、該環状回転部の回転軸周りに隙間を空けて配列された複数の回転フィンを有し、前記複数の回転フィンによって形成される前記環状回転部の外形は、前記環状回転部の上端と下端との間に最大外径部を有する。【選択図】 図1
Description
本開示は分級機、粉砕分級装置及び微粉炭焚きボイラに関する。
回転体の回転により生じる遠心力を利用して、異なる粒径を有する粒子を分級する分級機が知られている。
例えば、特許文献1には、回転軸周りに複数の回転フィンを有する回転式分級機が開示されている。この分級機では、該分級機の外周側から粒子を随伴して流れてくる気流に対して、回転フィンの回転によって旋回が付与される。その結果、気流に随伴される粒子には、回転フィンによって形成される遠心場に起因した半径方向外側に向かう遠心力が作用する。このため、粒径が比較的大きい粗粒子は、半径方向内側に向かう気流の速度成分に起因した抗力よりも遠心力が大きくなり、回転フィンの外側にはじき飛ばされる。一方、粒径が比較的小さい微粒子は、遠心力よりも気流から受ける半径方向内側に向かう抗力が大きくなり、回転フィンを通過する。このように、特許文献1に記載の分級機では、気流に含まれる粗粒子を回転フィンの外側にはじき飛ばすとともに、微粒子を回転フィンの内周側に通過させることによって、気流によって運ばれてきた粒子が分級されるようになっている。
ところで、回転体の回転により生じる遠心力を利用して粒子を分級する分級機では、回転フィンなどの回転体(回転部)に流入する気体の流入速度が回転軸方向に関して分布を有するため、かかる速度分布の影響を分級精度が受けてしまう場合がある。
例えば、上述の分級機において、気流の流入速度が大きい位置では、気流の流入速度が小さい位置に比べて粒子の運動エネルギーが大きい。このため、このような位置では、気流から分離されるべき粗粒子が遠心力により回転フィンの外方にはじき出されずに、微粒子とともに回転フィンを通過しやすくなる。この場合、回転フィンによる適切な分級ができず、分級機の分級精度が良好とならない場合がある。
この点、特許文献1には、回転軸方向における気体の流入速度の分布に応じて良好な分級精度を得るための方策について、具体的な記載はない。
例えば、上述の分級機において、気流の流入速度が大きい位置では、気流の流入速度が小さい位置に比べて粒子の運動エネルギーが大きい。このため、このような位置では、気流から分離されるべき粗粒子が遠心力により回転フィンの外方にはじき出されずに、微粒子とともに回転フィンを通過しやすくなる。この場合、回転フィンによる適切な分級ができず、分級機の分級精度が良好とならない場合がある。
この点、特許文献1には、回転軸方向における気体の流入速度の分布に応じて良好な分級精度を得るための方策について、具体的な記載はない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、良好な分級精度が得られる分級機を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る分級機は、
内部空間のうち外周側領域に下方から気流を取り込むように構成された分級機ハウジングと、
前記外周側領域の内周側において前記分級機ハウジングの前記内部空間に回転可能に設けられ、前記外周側領域からの前記気流に随伴される粒子を分級するように構成された環状回転部と、を備え、
前記環状回転部は、該環状回転部の回転軸の周りに隙間を空けて配列された複数の回転フィンを有し、
前記複数の回転フィンによって形成される前記環状回転部の外形は、前記環状回転部の上端と下端との間に最大外径部を有する。
内部空間のうち外周側領域に下方から気流を取り込むように構成された分級機ハウジングと、
前記外周側領域の内周側において前記分級機ハウジングの前記内部空間に回転可能に設けられ、前記外周側領域からの前記気流に随伴される粒子を分級するように構成された環状回転部と、を備え、
前記環状回転部は、該環状回転部の回転軸の周りに隙間を空けて配列された複数の回転フィンを有し、
前記複数の回転フィンによって形成される前記環状回転部の外形は、前記環状回転部の上端と下端との間に最大外径部を有する。
分級機ハウジングの内部空間のうち外周側領域に下方から取り込まれた気流は、径方向に流れの方向を変えて環状回転部の外周側から環状回転部に流入する。この際、環状回転部に流入する気流の流入速度は、通常、回転軸方向において一定ではなく、環状回転部の上端と下端との間の軸方向位置において流入速度が最大となるような分布を有する。
この点、上記(1)の構成では、気流の流入速度が大きくなる環状回転部の上端と下端との間に最大外径部を有するので、気流の流入速度が大きくなる軸方向位置において比較的大きな遠心力を得ることができる。このため、質量が比較的大きな粗粒子が、環状回転部の上端と下端との間の軸方向位置において気流とともに比較的大きな速度で環状回転部に流入しようとしても、粗粒子に大きな遠心力が加わるので、該粗粒子を回転フィンの外周側にはじき飛ばして微粒子を含む気流から分離することができる。よって、上記(1)の構成によれば、比較的大きな速度で環状回転部に流入しようとする粗粒子を比較的大きな遠心力により分離することにより、分級機の分級精度を向上させることができる。
この点、上記(1)の構成では、気流の流入速度が大きくなる環状回転部の上端と下端との間に最大外径部を有するので、気流の流入速度が大きくなる軸方向位置において比較的大きな遠心力を得ることができる。このため、質量が比較的大きな粗粒子が、環状回転部の上端と下端との間の軸方向位置において気流とともに比較的大きな速度で環状回転部に流入しようとしても、粗粒子に大きな遠心力が加わるので、該粗粒子を回転フィンの外周側にはじき飛ばして微粒子を含む気流から分離することができる。よって、上記(1)の構成によれば、比較的大きな速度で環状回転部に流入しようとする粗粒子を比較的大きな遠心力により分離することにより、分級機の分級精度を向上させることができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記下端における前記環状回転部の外径D1、前記上端における前記環状回転部の外径D3、及び、前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2は、D2/D1≧1.05、かつ、D2/D3≧1.05の関係式を満たす。
上記(2)の構成によれば、環状回転部において、下端における外径D1、上端における外径D3、及び、最大外径部における外径D2は、D2/D1≧1.05、かつ、D2/D3≧1.05の関係式を満たすので、環状回転部の上端と下端との間の流入速度が大きくなる位置において適度に大きな遠心力を粗粒子に加えることができる。このため、環状回転部の入口にて微粒子を含む気流から粗粒子を効果的に分離することができる。
前記下端における前記環状回転部の外径D1、前記上端における前記環状回転部の外径D3、及び、前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2は、D2/D1≧1.05、かつ、D2/D3≧1.05の関係式を満たす。
上記(2)の構成によれば、環状回転部において、下端における外径D1、上端における外径D3、及び、最大外径部における外径D2は、D2/D1≧1.05、かつ、D2/D3≧1.05の関係式を満たすので、環状回転部の上端と下端との間の流入速度が大きくなる位置において適度に大きな遠心力を粗粒子に加えることができる。このため、環状回転部の入口にて微粒子を含む気流から粗粒子を効果的に分離することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記下端における前記環状回転部の外径D1、および、前記上端における前記環状回転部の外径D3は、D1=D3の関係式を満たす。
上記(3)の構成によれば、環状回転部において、下端における外径D1と、上端における外径D3とを等しくしたので、環状回転部の上端部と下端部において同程度の旋回力を得ることができる。
前記下端における前記環状回転部の外径D1、および、前記上端における前記環状回転部の外径D3は、D1=D3の関係式を満たす。
上記(3)の構成によれば、環状回転部において、下端における外径D1と、上端における外径D3とを等しくしたので、環状回転部の上端部と下端部において同程度の旋回力を得ることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の何れかの構成において、
前記回転軸に直交する平面内において、各々の前記回転フィンが占める前記回転軸を中心とした角度範囲をαと、前記回転フィン間の前記隙間が占める前記回転軸を中心とした角度範囲をβとの比である重なり度α/(α+β)は、0.6≦α/(α+β)≦1.0の関係式を満たす。
上記(4)の構成では、重なり度α/(α+β)を上記数値範囲内とすることで、回転フィン間に適度な間隙を確保することができる。これにより、気流に同伴する粗粒子が前記間隙を通過しにくくなり、気流に同伴する微粒子が前記間隙を通過しやすくなる。よって、上記(4)の構成によれば、より効果的に分級機の分級精度を向上させることができる。
前記回転軸に直交する平面内において、各々の前記回転フィンが占める前記回転軸を中心とした角度範囲をαと、前記回転フィン間の前記隙間が占める前記回転軸を中心とした角度範囲をβとの比である重なり度α/(α+β)は、0.6≦α/(α+β)≦1.0の関係式を満たす。
上記(4)の構成では、重なり度α/(α+β)を上記数値範囲内とすることで、回転フィン間に適度な間隙を確保することができる。これにより、気流に同伴する粗粒子が前記間隙を通過しにくくなり、気流に同伴する微粒子が前記間隙を通過しやすくなる。よって、上記(4)の構成によれば、より効果的に分級機の分級精度を向上させることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(4)の何れかの構成において、
各々の前記回転フィンは、該回転フィンの上端が該回転フィンの下端に比べて、前記環状回転部の回転方向に関して下流側に位置するように鉛直方向に対して斜めになっており、
前記回転フィンが前記鉛直方向に対してなす角度θ3は、0°<θ3≦30°である。
上記(5)の構成では、回転フィンが鉛直方向に対してなす角度(以降において「捻り角」とも称する)θ3を0°よりも大きくしたので、粒子を同伴する気流が径方向外方から回転フィンに向かって流入しようとする際に、回転フィンに衝突した粗粒子を下方へ落下させやすい。このため、気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。また、捻り角θ3を30°よりも小さくしたので、回転フィンの回転により粗粒子に与える遠心力を過度に低下させることがないため、気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができ、これにより分級機の分級精度を向上させることができる。
各々の前記回転フィンは、該回転フィンの上端が該回転フィンの下端に比べて、前記環状回転部の回転方向に関して下流側に位置するように鉛直方向に対して斜めになっており、
前記回転フィンが前記鉛直方向に対してなす角度θ3は、0°<θ3≦30°である。
上記(5)の構成では、回転フィンが鉛直方向に対してなす角度(以降において「捻り角」とも称する)θ3を0°よりも大きくしたので、粒子を同伴する気流が径方向外方から回転フィンに向かって流入しようとする際に、回転フィンに衝突した粗粒子を下方へ落下させやすい。このため、気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。また、捻り角θ3を30°よりも小さくしたので、回転フィンの回転により粗粒子に与える遠心力を過度に低下させることがないため、気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができ、これにより分級機の分級精度を向上させることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の何れかの構成において、前記分級機は、
前記分級機ハウジングの前記内部空間において、前記外周側領域の内周側かつ前記環状回転部の外周側に設けられた環状の偏向リングをさらに備え、
前記偏向リングは、前記最大外径部よりも上方に位置する。
上記(6)の構成によれば、外周側領域の内周側かつ環状回転部の外周側に偏向リングを設けたので、環状回転部に向かう気流を下方に偏向して、環状回転部に流入する気流の環状回転部の上部への偏りを低減できる。これにより、環状回転部における分級負荷の環状回転部の上部への偏りを抑制し、環状回転部全体における分級負荷を均一に近づけることができる。
また、偏向リングの設置により、気流の流入速度がピークとなる位置は偏向リングの下端よりも低い位置となる。そこで、上記(6)の構成のように、最大外径部よりも上方に偏向リングを設置することで、気流の流入速度がピークとなる位置を最大外径部に近づけることができ、比較的大きな速度で環状回転部に流入しようとする粗粒子をより効果的に分離して、分級機の分級精度を向上させることができる。
前記分級機ハウジングの前記内部空間において、前記外周側領域の内周側かつ前記環状回転部の外周側に設けられた環状の偏向リングをさらに備え、
前記偏向リングは、前記最大外径部よりも上方に位置する。
上記(6)の構成によれば、外周側領域の内周側かつ環状回転部の外周側に偏向リングを設けたので、環状回転部に向かう気流を下方に偏向して、環状回転部に流入する気流の環状回転部の上部への偏りを低減できる。これにより、環状回転部における分級負荷の環状回転部の上部への偏りを抑制し、環状回転部全体における分級負荷を均一に近づけることができる。
また、偏向リングの設置により、気流の流入速度がピークとなる位置は偏向リングの下端よりも低い位置となる。そこで、上記(6)の構成のように、最大外径部よりも上方に偏向リングを設置することで、気流の流入速度がピークとなる位置を最大外径部に近づけることができ、比較的大きな速度で環状回転部に流入しようとする粗粒子をより効果的に分離して、分級機の分級精度を向上させることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2及び前記偏向リングの外径D4は、1.02≦D4/D2≦1.2の関係式を満たす。
上記(7)の構成によれば、最大外径部における環状回転部の外径D2及び偏向リングの外径D4は1.02≦D4/D2を満たすので、偏向リングと回転フィンとの距離が小さすぎない。このため、下方から分級機ハウジングに取り込まれた気流は、偏向リングを通過後、偏向リングよりも下方のみならず、偏向リングと同じ高さ位置においても環状回転部に流入しやすい。よって、上下方向における回転フィンへ気流の流入量の偏りが緩和されて、流入速度が局所的に大きくなることが抑制されるため、粗粒子が回転フィンを通過しにくくなる。また、D2及びD4はD4/D2≦1.2を満たすので、外周側領域から環状回転部に流入しようとする気流に随伴される粒子と、偏向リングに衝突して跳ね返った粒子との干渉が抑制されるため、固気比の増大を抑制することができる。これにより、固気比の増大による分級性能の低下を抑制することができる。
よって、上記(7)の構成によれば、環状回転部に流入しようとする粗粒子をより効果的に分離して、分級機の分級精度を向上させることができる。
前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2及び前記偏向リングの外径D4は、1.02≦D4/D2≦1.2の関係式を満たす。
上記(7)の構成によれば、最大外径部における環状回転部の外径D2及び偏向リングの外径D4は1.02≦D4/D2を満たすので、偏向リングと回転フィンとの距離が小さすぎない。このため、下方から分級機ハウジングに取り込まれた気流は、偏向リングを通過後、偏向リングよりも下方のみならず、偏向リングと同じ高さ位置においても環状回転部に流入しやすい。よって、上下方向における回転フィンへ気流の流入量の偏りが緩和されて、流入速度が局所的に大きくなることが抑制されるため、粗粒子が回転フィンを通過しにくくなる。また、D2及びD4はD4/D2≦1.2を満たすので、外周側領域から環状回転部に流入しようとする気流に随伴される粒子と、偏向リングに衝突して跳ね返った粒子との干渉が抑制されるため、固気比の増大を抑制することができる。これにより、固気比の増大による分級性能の低下を抑制することができる。
よって、上記(7)の構成によれば、環状回転部に流入しようとする粗粒子をより効果的に分離して、分級機の分級精度を向上させることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(7)の何れかの構成において、
前記分級機ハウジングの前記内部空間において、前記外周側領域の内周側かつ前記環状回転部の外周側に設けられ、前記外周側領域に取り込まれた前記気流を整流するための固定フィンを有する環状固定部をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、外周側領域に取り込まれた気流は、固定フィンにより整流されるため、固定フィンを用いない場合よりも環状回転部に適切に流入しやすくなる。よって、気流に随伴される粒子が環状回転部に流入しやすくなるため、分級される微粒子の回収率を向上させることができる。
前記分級機ハウジングの前記内部空間において、前記外周側領域の内周側かつ前記環状回転部の外周側に設けられ、前記外周側領域に取り込まれた前記気流を整流するための固定フィンを有する環状固定部をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、外周側領域に取り込まれた気流は、固定フィンにより整流されるため、固定フィンを用いない場合よりも環状回転部に適切に流入しやすくなる。よって、気流に随伴される粒子が環状回転部に流入しやすくなるため、分級される微粒子の回収率を向上させることができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)の構成において、
前記固定フィンは、前記環状固定部の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように、前記環状固定部の周方向に沿って配置されている。
上記(9)の構成によれば、環状固定部の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように配置された固定フィンによって、環状回転部の入口における気流の流入速度の偏りはより緩和される。よって、環状回転部において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができ、これにより分級機の分級精度を向上させることができる。
前記固定フィンは、前記環状固定部の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように、前記環状固定部の周方向に沿って配置されている。
上記(9)の構成によれば、環状固定部の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように配置された固定フィンによって、環状回転部の入口における気流の流入速度の偏りはより緩和される。よって、環状回転部において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができ、これにより分級機の分級精度を向上させることができる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係る粉砕分級装置は、
原料を粉砕するための粉砕ローラと、少なくとも前記粉砕ローラを収容する粉砕機ハウジングとを含む粉砕機と、
前記粉砕機における前記原料の粉砕により生成された粒子を分級するための上記(1)〜(9)の何れかに記載の分級機と、を備え、
前記分級機は、前記環状回転部によって前記粒子中の微粒子を前記環状回転部の内周側に取り出すとともに、前記粒子中の粗粒子を前記環状回転部の外周側にて下方に落下させるように構成され、
前記粉砕機は、前記環状回転部の下方に位置し、前記環状回転部から下方に落下する前記粗粒子を前記粉砕ローラに戻すためのホッパを含み、
前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2及び前記ホッパの最大外径D6は、0.7≦D2/D6≦0.9の関係式を満たす。
原料を粉砕するための粉砕ローラと、少なくとも前記粉砕ローラを収容する粉砕機ハウジングとを含む粉砕機と、
前記粉砕機における前記原料の粉砕により生成された粒子を分級するための上記(1)〜(9)の何れかに記載の分級機と、を備え、
前記分級機は、前記環状回転部によって前記粒子中の微粒子を前記環状回転部の内周側に取り出すとともに、前記粒子中の粗粒子を前記環状回転部の外周側にて下方に落下させるように構成され、
前記粉砕機は、前記環状回転部の下方に位置し、前記環状回転部から下方に落下する前記粗粒子を前記粉砕ローラに戻すためのホッパを含み、
前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2及び前記ホッパの最大外径D6は、0.7≦D2/D6≦0.9の関係式を満たす。
上記(10)の構成では、最大外径部における環状回転部の外径D2及びホッパの最大外径D6は、0.7≦D2/D6を満たすので、粒子を伴う気流の流入速度が比較的大きい環状回転部の最大外径部において、比較的大きな遠心力を得ることができる。このため、環状回転部において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。また、D2及びD6は、D2/D6≦0.9を満たすので、回転フィンではじかれた粗粒子は、環状回転部から下方に落下して、環状回転部の下方に位置するホッパにより受け取られやすいため、外周側領域において下方から取り込まれた気流に随伴される粒子との干渉を起しにくい。このため、環状回転部に流入しようとする気流における固気比が増加しにくく、これにより、粗粒子が回転フィンを通過することを抑制することができる。よって、上記(10)の構成によれば、粉砕分級装置の分級精度を向上させることができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、
前記粉砕機は、前記原料としての石炭を粉砕し、
前記分級機は、前記微粒子としての微粉炭を外部に取り出すように構成される。
上記(11)の構成によれば、分級精度が向上された粉砕分級装置により、粗粒子の混入が抑制された微粉炭を得ることができる。
前記粉砕機は、前記原料としての石炭を粉砕し、
前記分級機は、前記微粒子としての微粉炭を外部に取り出すように構成される。
上記(11)の構成によれば、分級精度が向上された粉砕分級装置により、粗粒子の混入が抑制された微粉炭を得ることができる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係る微粉炭焚きボイラは、
上記(11)に記載の粉砕分級装置と、
前記粉砕分級装置によって得られた前記微粉炭を燃焼させるための火炉と、を備える。
上記(11)に記載の粉砕分級装置と、
前記粉砕分級装置によって得られた前記微粉炭を燃焼させるための火炉と、を備える。
上記(12)の構成によれば、粗粒子の混入が抑制された微粉炭を燃焼させるので、燃焼ガスにおけるNOxなどの大気汚染物質を低減することができるとともに、灰中未燃分を低減することができ、これによりボイラ効率を向上させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、良好な分級精度が得られる分級機が提供される。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず、図1及び図2を用いて、一実施形態に係る粉砕分級装置の構成について説明する。図1は、一実施形態に係る粉砕分級装置の概略構成図であり、図2は、図1に示す粉砕分級装置のII−II断面図である。
図1に示すように、一実施形態に係る粉砕分級装置1は、原料を粉砕するための粉砕機10と、該原料を粉砕機10により粉砕して得られた粒子を分級するための分級機20とを備える。なお、図1に示す粉砕分級装置1は、粉砕機10の上方に分級機20が配置された竪型粉砕分級装置である。
粉砕機10及び分級機20は、粉砕機ハウジング11及び分級機ハウジング21をそれぞれ含み、粉砕機ハウジング11の上端部と分級機ハウジング21の下端部とが接続されることにより一体的に粉砕分級装置1を構成している。
粉砕機10及び分級機20は、粉砕機ハウジング11及び分級機ハウジング21をそれぞれ含み、粉砕機ハウジング11の上端部と分級機ハウジング21の下端部とが接続されることにより一体的に粉砕分級装置1を構成している。
粉砕分級装置1は、原料を供給するための供給管50と、粉砕及び分級された粒子を外部に排出するための排出管52と、を有している。供給管50は、粉砕分級装置1の上部に設けられており、粉砕分級装置1の上方から供給される原料が粉砕機10の内部に落下するように構成されている。また、排出管52は、粉砕分級装置1の上部において分級機20の一部と連通するように設けられており、粉砕機10及び分級機20で粉砕及び分級された粒子を外部に排出できるようになっている。
粉砕機10は、原料を粉砕するための粉砕テーブル12及び粉砕ローラ14を含み、これら粉砕テーブル12及び粉砕ローラ14は、粉砕機ハウジング11に収容されている。粉砕機10は、粉砕テーブル12と粉砕ローラ14との噛み込みにより原料を粉砕するように構成される。
分級機20は、粒子を分級するための環状回転部24を含む。環状回転部24は、分級機ハウジング21の内部空間における外周側領域R1よりも内周側において、上下方向に沿った回転軸Oの周りを回転可能に設けられている。環状回転部24は、図2に示すように、回転軸O回りに隙間Gを空けて配列された複数の回転フィン25を有する。
また、図1に示す実施形態では、分級機20は、分級機ハウジング21の内部空間において、環状回転部24の外周側に設けられた環状固定部26をさらに備える。環状固定部26は、周方向に沿って配列される複数の固定フィン27を有し、外周側から流れ込む気流を整流するように構成されている。
また、図1に示す実施形態では、分級機20は、分級機ハウジング21の内部空間において、環状回転部24の外周側に設けられた環状固定部26をさらに備える。環状固定部26は、周方向に沿って配列される複数の固定フィン27を有し、外周側から流れ込む気流を整流するように構成されている。
ここで、上述の構成を有する粉砕分級装置1の動作について説明する。なお、図1及び図2の中の矢印は、原料又は原料を粉砕して得られる粒子の流れの方向を示す。
供給管50より供給された原料(被粉砕物)は、回転する粉砕テーブル12に落下した後、粉砕テーブル12の回転に伴う遠心力により粉砕テーブル12上を外周側へ移動し、粉砕テーブル12と粉砕ローラ14との噛み込みにより粉砕される。なお、粉砕テーブル12は、モータ(不図示)により所定速度で回転するようになっている。また、粉砕ローラ14は、加圧装置15により粉砕テーブル12に押し付けられるようになっている。
供給管50より供給された原料(被粉砕物)は、回転する粉砕テーブル12に落下した後、粉砕テーブル12の回転に伴う遠心力により粉砕テーブル12上を外周側へ移動し、粉砕テーブル12と粉砕ローラ14との噛み込みにより粉砕される。なお、粉砕テーブル12は、モータ(不図示)により所定速度で回転するようになっている。また、粉砕ローラ14は、加圧装置15により粉砕テーブル12に押し付けられるようになっている。
原料を粉砕して得られた粒子は、粉砕テーブル12の周囲に設けられた気体吹出し口16から吹き出される気流に同伴されて、粉砕分級装置1の内部における外周側領域を、粉砕機10側から分級機20側へと、上方へ搬送される(図1の矢印a,b)。この際、粒度の大きい粒子は、重力の影響により気流の流れから脱落し(図1の矢印c)、下方へ落下して粉砕テーブル12に戻り、再び粉砕される(一次分級)。
気流に搬送されて分級機20の内部空間における外周側領域R1に到達した粒子は、分級機20において所定粒度以下の微粒子(製品粒子)と所定粒度以上の粗粒子とに分級される(二次分級)。
すなわち、粒子を随伴する気流は、外周側領域R1に到達すると、流れの向きが半径方向内側向きに変わり、環状固定部26の複数の固定フィン27の間に流れ込む(図1及び図2の矢印d)。該気流は、固定フィン27を通過して整流された後、中心軸O周りを所定速度で回転する環状回転部24の外周側に到達する。そして、気流に随伴される粒子は、環状回転部24の回転により生じる遠心力により、比較的粒径の大きい粗粒子と、比較的粒径の小さい微粒子とに分離される。
すなわち、粒子を随伴する気流は、外周側領域R1に到達すると、流れの向きが半径方向内側向きに変わり、環状固定部26の複数の固定フィン27の間に流れ込む(図1及び図2の矢印d)。該気流は、固定フィン27を通過して整流された後、中心軸O周りを所定速度で回転する環状回転部24の外周側に到達する。そして、気流に随伴される粒子は、環状回転部24の回転により生じる遠心力により、比較的粒径の大きい粗粒子と、比較的粒径の小さい微粒子とに分離される。
なお、分級機20において環状固定部26は任意の構成要素であり、幾つかの実施形態では、分級機20は環状固定部26を有していなくてもよい。この場合、下方からの気流に搬送されて外周側領域R1に到達した粒子は、固定フィンによって整流されることなく環状回転部24の外周側に到達し、環状回転部24の回転により生じる遠心力により分級される。
ここで、回転フィン25の回転による粒子の分級の原理について説明する。
外周側領域R1から粒子を随伴して流れてくる気流には、環状回転部24の回転フィン25の回転によって旋回が付与される。その結果、気流に随伴される粒子には、回転フィン25によって形成される遠心場に起因した半径方向外側に向かう遠心力と、半径方向内側に向かう気流の速度成分に起因した抗力とが作用する。これら遠心力と抗力とが釣り合う粒径が理論分級径である。この理論分級径よりも粒径が大きい粗粒子は、該気流の速度成分に起因した抗力よりも遠心力が大きくなり、回転フィン25の外側にはじき飛ばされる。一方、理論分級径よりも粒径が小さい微粒子は、遠心力よりも気流から受ける抗力が大きくなるため、気流に同伴されて回転フィン25間を通過する。このようにして、気流によって搬送されてきた粒子が粗粒子と微粒子とに分級されるようになっている。
外周側領域R1から粒子を随伴して流れてくる気流には、環状回転部24の回転フィン25の回転によって旋回が付与される。その結果、気流に随伴される粒子には、回転フィン25によって形成される遠心場に起因した半径方向外側に向かう遠心力と、半径方向内側に向かう気流の速度成分に起因した抗力とが作用する。これら遠心力と抗力とが釣り合う粒径が理論分級径である。この理論分級径よりも粒径が大きい粗粒子は、該気流の速度成分に起因した抗力よりも遠心力が大きくなり、回転フィン25の外側にはじき飛ばされる。一方、理論分級径よりも粒径が小さい微粒子は、遠心力よりも気流から受ける抗力が大きくなるため、気流に同伴されて回転フィン25間を通過する。このようにして、気流によって搬送されてきた粒子が粗粒子と微粒子とに分級されるようになっている。
上述のようにして分離された粒子のうち、比較的粒径の大きい粗粒子は、回転フィン25の外周側にはじき出された後、下方に落下して(図1及び図2の矢印e)粉砕テーブル12に戻り、再び粉砕される。なお、幾つかの実施形態では、図1に示すように、回転フィン25の外側にはじき出された粗粒子は、環状回転部24の下方に設けられたホッパ18によって、下方の粉砕テーブル12に戻るように案内されてもよい。
一方、上述のようにして分離された粒子のうち、比較的粒径の小さい微粒子は、気流に同伴されて回転フィン25間を通過し(図1及び図2の矢印f)、環状回転部24の内周側に取り出される。該微粒子は、環状回転部24の内周側と連通する排出管52から気流とともに排出されて、製品微粒子として取り出されてもよい。
一方、上述のようにして分離された粒子のうち、比較的粒径の小さい微粒子は、気流に同伴されて回転フィン25間を通過し(図1及び図2の矢印f)、環状回転部24の内周側に取り出される。該微粒子は、環状回転部24の内周側と連通する排出管52から気流とともに排出されて、製品微粒子として取り出されてもよい。
以下、一実施形態に係る分級機20及び粉砕分級装置1についてより詳細に説明する。
図3は、一実施形態に係る粉砕分級装置1を模式的に示す図である。図4は、図3に示す粉砕分級装置1の要部の拡大図である。なお、図3及び図4では、環状固定部26の図示を省略している。
図3は、一実施形態に係る粉砕分級装置1を模式的に示す図である。図4は、図3に示す粉砕分級装置1の要部の拡大図である。なお、図3及び図4では、環状固定部26の図示を省略している。
分級機20の環状回転部24は、上述したように、回転軸O回りに隙間Gを空けて配列された複数の回転フィン25を有する(図2参照)。
一実施形態では、図3に示すように、複数の回転フィン25によって形成される環状回転部24の外形は、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する。すなわち、下端31における環状回転部24の外径D1、上端33における環状回転部24の外径D3、及び、最大外径部32における環状回転部24の外径D2は、D1<D2かつD3<D2の関係式を満たす。
ここで、環状回転部24の外形は、複数の回転フィン25が回転軸O周りを回転して形成される回転体の外形によって形成される。
一実施形態では、図3に示すように、複数の回転フィン25によって形成される環状回転部24の外形は、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する。すなわち、下端31における環状回転部24の外径D1、上端33における環状回転部24の外径D3、及び、最大外径部32における環状回転部24の外径D2は、D1<D2かつD3<D2の関係式を満たす。
ここで、環状回転部24の外形は、複数の回転フィン25が回転軸O周りを回転して形成される回転体の外形によって形成される。
この場合、外周側領域R1から流入する気流の流入速度が大きくなる軸方向位置において比較的大きな遠心力を得ることができる。このため、質量が比較的大きな粗粒子が、環状回転部24の上端33と下端31との間の軸方向位置において気流とともに比較的大きな速度で環状回転部24に流入しようとしても、粗粒子に大きな遠心力が加わるので、該粗粒子を回転フィン25の外周側にはじき飛ばして微粒子を含む気流から分離することができる。よって、比較的大きな速度で環状回転部24に流入しようとする粗粒子を比較的大きな遠心力により分離することにより、分級機20の分級精度を向上させることができる。
また、上述の分級機20では、複数の回転フィン25の形状や配列を適切に選択して最大外径部32を有する環状回転部24を構成することで比較的大きな遠心力を得ることができるため、比較的大きな遠心力を得るために、環状回転部24の回転数を増加させる必要がない。よって、上述の分級機20によれば、運転コストの増大を抑制しながら、分級機20の分級精度を向上させることができる。
幾つかの実施形態において、下端31における環状回転部24の外径D1、上端33における環状回転部24の外径D3、及び、最大外径部32における環状回転部24の外径D2は、D2/D1≧1.05、かつ、D2/D3≧1.05の関係式を満たす。
この場合、環状回転部24の上端33と下端31との間の流入速度が大きくなる軸方向位置において適度に大きな遠心力を粗粒子に加えることができる。このため、環状回転部24の入口にて微粒子を含む気流から粗粒子を効果的に分離することができる。
この場合、環状回転部24の上端33と下端31との間の流入速度が大きくなる軸方向位置において適度に大きな遠心力を粗粒子に加えることができる。このため、環状回転部24の入口にて微粒子を含む気流から粗粒子を効果的に分離することができる。
幾つかの実施形態では、回転軸Oを含む平面内において、回転軸Oに直交する直線L1,L1’と、複数の回転フィン25の各々の延在方向の直線L2,L2’との間の角度である傾斜角θ2,θ2’(図4参照)は、60°≦θ2≦75°及び60°≦θ2’≦75°の関係式を満たす。
この場合、環状回転部24の上端33と下端31との間の流入速度が大きくなる軸方向位置において適度に大きな遠心力を粗粒子に加えることができる。このため、環状回転部24の入口にて微粒子を含む気流から粗粒子を効果的に分離することができる。
この場合、環状回転部24の上端33と下端31との間の流入速度が大きくなる軸方向位置において適度に大きな遠心力を粗粒子に加えることができる。このため、環状回転部24の入口にて微粒子を含む気流から粗粒子を効果的に分離することができる。
幾つかの実施形態では、下端31における環状回転部24の外径D1、および、上端33における環状回転部24の外径D3は、D1=D3の関係式を満たす。
この場合、環状回転部24において、下端31における外径D1と、上端33における外径D3とを等しくしたので、環状回転部24の上端部と下端部において同程度の旋回力を得ることができる。
この場合、環状回転部24において、下端31における外径D1と、上端33における外径D3とを等しくしたので、環状回転部24の上端部と下端部において同程度の旋回力を得ることができる。
図5A〜図5Dは、それぞれ、一実施形態に係る回転フィン25の構成を示す図である。一実施形態では、分級機20において、例えば図5A〜図5Dの何れかに示される形状を有する回転フィン25を用いることにより、環状回転部24の外形が上端33と下端31との間に最大外径部32を有する。
図5A〜図5Dに示すように、幾つかの実施形態において、回転フィン25は、環状回転部24の軸方向において下方及び上方にそれぞれ配置され、環状回転部24の下端31及び上端33にそれぞれ対応する下端25a及び上端25bを有する。また、回転フィン25は、環状回転部24の軸方向において環状回転部24の最大外径部32に対応する軸方向位置に位置する突出部23を有する。環状回転部24において、各回転フィン25は、突出部23が外周側を向くように配置される。
幾つかの実施形態では、図5A及び図5Bに示すように、回転フィン25は、環状回転部24の軸方向に延びる輪郭部分のうち、環状回転部24の外形を形成する外周側部25cが直線により構成されていてもよい。
幾つかの実施形態では、図5C及び図5Dに示すように、回転フィン25は、環状回転部24の軸方向に延びる輪郭部分のうち、環状回転部24の外形を形成する外周側部25cが円弧状の曲線により構成されていてもよい。
幾つかの実施形態では、図5C及び図5Dに示すように、回転フィン25は、環状回転部24の軸方向に延びる輪郭部分のうち、環状回転部24の外形を形成する外周側部25cが円弧状の曲線により構成されていてもよい。
図5A及び図5Cに示す回転フィン25は、下端25aにおける幅W1、上端25bにおける幅W3、及び、突出部23における幅W2がそれぞれ等しい。幾つかの実施形態では、回転フィン25は、環状回転部24の軸方向において下端25aから上端25bまでの全域にわたって、同一の幅を有していてもよい。
図5B及び図5Dに示す回転フィン25は、下端25aにおける幅W1と上端25bにおける幅W3とが等しく、突出部23における幅W2は、W1又はW3よりも大きい。
幾つかの実施形態では、回転フィン25は、下端25aにおける幅W1と上端25bにおける幅W3とが異なっていてもよい。
図5B及び図5Dに示す回転フィン25は、下端25aにおける幅W1と上端25bにおける幅W3とが等しく、突出部23における幅W2は、W1又はW3よりも大きい。
幾つかの実施形態では、回転フィン25は、下端25aにおける幅W1と上端25bにおける幅W3とが異なっていてもよい。
図6は、環状回転部24の回転軸Oに直交する断面の一部を模式的に示した図である。
幾つかの実施形態では、環状回転部24の回転軸Oに直交する平面内において、各々の回転フィン25が占める回転軸Oを中心とした角度範囲をα(図6参照)と、回転フィン25間の隙間Gが占めるO回転軸を中心とした角度範囲をβ(図6参照)との比である重なり度α/(α+β)は、0.6≦α/(α+β)≦1.0の関係式を満たす。
幾つかの実施形態では、環状回転部24の回転軸Oに直交する平面内において、各々の回転フィン25が占める回転軸Oを中心とした角度範囲をα(図6参照)と、回転フィン25間の隙間Gが占めるO回転軸を中心とした角度範囲をβ(図6参照)との比である重なり度α/(α+β)は、0.6≦α/(α+β)≦1.0の関係式を満たす。
環状回転部24に向かって径方向内側向きに流れる気流に同伴する粒子は、上述したように、回転フィン25を含む環状回転部24の回転により生じる遠心力により分級されるが、これとは別に、粒子と回転フィン25との衝突によっても分級される。
この際、回転フィン25の重なり度が小さすぎると、気流に同伴する粒子が回転フィン25に衝突しにくくなり、微粒子のみならず、粗粒子までもが回転フィン25と回転フィン25との間の隙間Gを内周側へ通過しやすくなる。一方、回転フィン25の重なり度が大きすぎると、気流に同伴する粒子が回転フィン25との衝突により回転フィン25の外周側にはじき出されやすくなり、粗粒子のみならず、微粒子までもが隙間Gを通過しにくくなる。このように、回転フィン25の重なり度が適切な範囲内でないと、粒子と回転フィン25との衝突に基づく分級が適切に行われない場合がある。
この際、回転フィン25の重なり度が小さすぎると、気流に同伴する粒子が回転フィン25に衝突しにくくなり、微粒子のみならず、粗粒子までもが回転フィン25と回転フィン25との間の隙間Gを内周側へ通過しやすくなる。一方、回転フィン25の重なり度が大きすぎると、気流に同伴する粒子が回転フィン25との衝突により回転フィン25の外周側にはじき出されやすくなり、粗粒子のみならず、微粒子までもが隙間Gを通過しにくくなる。このように、回転フィン25の重なり度が適切な範囲内でないと、粒子と回転フィン25との衝突に基づく分級が適切に行われない場合がある。
この点、上述のように重なり度α/(α+β)が、0.6≦α/(α+β)≦1.0を満たす場合、回転フィン25間に適度な隙間Gを確保することができる。これにより、気流に同伴する粗粒子が隙間Gを通過しにくくなり、気流に同伴する微粒子が隙間Gを通過しやすくなる。これにより、より効果的に分級機20の分級精度を向上させることができる。
回転フィン25の重なり度α/(α+β)は、軸方向において環状回転部24の上端33から下端31まで一定であってもよく、あるいは、軸方向において変化するようになっていてもよい。
回転フィン25の幅が軸方向において一定である場合(例えば、図5A又は図5Cに示す回転フィン25の場合)、外形が比較的大きな軸方向位置では、重なり度α/(α+β)が小さくなる。
一方、軸方向位置において環状回転部24の外径が大きい位置において大きな幅を有する回転フィン25(例えば、図5B又は図5Dに示す回転フィン25)を用いることで、重なり度α/(α+β)を、軸方向において環状回転部24の上端33から下端31まで一定に近づけることができる。
このように、各軸方向位置において所望の重なり度α/(α+β)が得られるように、回転フィン25の形状を決定することができる。
回転フィン25の幅が軸方向において一定である場合(例えば、図5A又は図5Cに示す回転フィン25の場合)、外形が比較的大きな軸方向位置では、重なり度α/(α+β)が小さくなる。
一方、軸方向位置において環状回転部24の外径が大きい位置において大きな幅を有する回転フィン25(例えば、図5B又は図5Dに示す回転フィン25)を用いることで、重なり度α/(α+β)を、軸方向において環状回転部24の上端33から下端31まで一定に近づけることができる。
このように、各軸方向位置において所望の重なり度α/(α+β)が得られるように、回転フィン25の形状を決定することができる。
なお、図6において、θ1は、環状回転部24における回転フィン25の取付け角を示す。取付け角θ1は、図6に示すように、回転軸Oに直交する平面において、回転フィン25の外周側端と、回転軸Oとを通る直線L4と、回転フィン25の幅方向の直線との間の角度である。
図7は、一実施形態に係る環状回転部24における回転フィン25の構成を示す図である。なお、図7では、環状回転部24を構成する複数の回転フィン25のうち1枚を代表的に示している。また、環状回転部24の外形22は、複数の回転フィン25により形成される。
幾つかの実施形態では、各々の回転フィン25は、該回転フィン25の上端25bが該回転フィン25の下端25aに比べて、環状回転部24の回転方向に関して下流側に位置するように鉛直方向に対して傾斜している。そして、回転フィン25が鉛直方向に対してなす角度である捻り角θ3は、0°<θ3≦30°である。
幾つかの実施形態では、各々の回転フィン25は、該回転フィン25の上端25bが該回転フィン25の下端25aに比べて、環状回転部24の回転方向に関して下流側に位置するように鉛直方向に対して傾斜している。そして、回転フィン25が鉛直方向に対してなす角度である捻り角θ3は、0°<θ3≦30°である。
図7において、捻り角はθ3及びθ3’で表される。捻り角θ3は、鉛直方向の直線Lvと、回転フィン25の下端25aにおける延在方向の直線L3との間の角度である。また、捻り角θ3’は、鉛直方向の直線Lv’と、回転フィン25の上端25bにおける延在方向の直線L3’との間の角度である。
幾つかの実施形態では、回転フィン25が鉛直方向に対してなす角度である捻り角θ3及びθ3’は、0°<θ3≦30°又は0°<θ3’≦30°の何れかの関係式を満たす。
なお、図7に示す環状回転部24の回転方向は、環状回転部24を平面視したときの時計回りの方向である。
幾つかの実施形態では、回転フィン25が鉛直方向に対してなす角度である捻り角θ3及びθ3’は、0°<θ3≦30°又は0°<θ3’≦30°の何れかの関係式を満たす。
なお、図7に示す環状回転部24の回転方向は、環状回転部24を平面視したときの時計回りの方向である。
上述したように、環状回転部24に向かって径方向内側向きに流れる気流に同伴する粒子は、粒子と回転フィン25との衝突によっても分級される。この際、回転フィン25の上端25bが、下端25aに比べて、環状回転部24の回転方向に関して下流側に位置するように鉛直方向に対して傾斜していると(即ち捻り角θ3が0°よりも大きい場合)、気流に同伴する粒子が回転フィン25に衝突した際に下方へ落下させやすくなる。一方、回転フィン25の鉛直方向に対する上述の傾斜が過大であると、回転フィン25の回転により生じる遠心力が十分でなくなり、遠心力に基づく分級が適切に行われなくなる場合がある。
この点、上述のように、捻り角θ3が0°よりも大きいと、粒子を同伴する気流が径方向外方から回転フィン25に向かって流入しようとする際に、回転フィン25に衝突した粗粒子を下方へ落下させやすい。このため、気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。また、捻り角θ3が30°よりも小さいと、回転フィン25の回転により粗粒子に与える遠心力を過度に低下させることがないため、気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。
幾つかの実施形態では、分級機20は、図1に示すように、外周側領域R1から環状回転部24に向かう気流を偏向するための偏向リング29を備えていてもよい。
偏向リング29は環状の部材であり、分級機ハウジング21の内部空間において、外周側領域R1の内周側かつ環状回転部24の外周側において、環状回転部24の最大外径部32よりも上方に位置するように設けられる。
偏向リング29は、環状回転部24のうち上部を取り囲んでおり、偏向リング29の下端29Aは、環状回転部24の最大外径部32よりも上方に位置する。また、環状回転部24は、最大外径部32よりも上方の領域のうち少なくとも一部が偏向リング29によって覆われている。幾つかの実施形態では、偏向リング29は分級機ハウジング21に固定されていてもよい。
偏向リング29は環状の部材であり、分級機ハウジング21の内部空間において、外周側領域R1の内周側かつ環状回転部24の外周側において、環状回転部24の最大外径部32よりも上方に位置するように設けられる。
偏向リング29は、環状回転部24のうち上部を取り囲んでおり、偏向リング29の下端29Aは、環状回転部24の最大外径部32よりも上方に位置する。また、環状回転部24は、最大外径部32よりも上方の領域のうち少なくとも一部が偏向リング29によって覆われている。幾つかの実施形態では、偏向リング29は分級機ハウジング21に固定されていてもよい。
上述の偏向リング29を設けることで、環状回転部24に向かう気流を下方に偏向して、環状回転部24に流入する気流の環状回転部24の上部への偏りを低減できる。これにより、環状回転部24における分級負荷の環状回転部24の上部への偏りを抑制し、環状回転部24全体における分級負荷を均一に近づけることができる。
また、偏向リング29の設置により、気流の流入速度がピークとなる位置は偏向リング29の下端よりも低い位置となる。よって、上述のように、最大外径部32よりも上方に偏向リング29を設置することで、気流の流入速度がピークとなる位置を最大外径部32に近づけることができ、比較的大きな速度で環状回転部24に流入しようとする粗粒子をより効果的に分離することができる。
また、偏向リング29の設置により、気流の流入速度がピークとなる位置は偏向リング29の下端よりも低い位置となる。よって、上述のように、最大外径部32よりも上方に偏向リング29を設置することで、気流の流入速度がピークとなる位置を最大外径部32に近づけることができ、比較的大きな速度で環状回転部24に流入しようとする粗粒子をより効果的に分離することができる。
幾つかの実施形態では、最大外径部32における環状回転部24の外径D2及び偏向リング29の外径D4(図3参照)は、1.02≦D4/D2≦1.2の関係式を満たす。
1.02≦D4/D2である場合、偏向リング29と回転フィン25との距離が小さすぎない。このため、下方から分級機ハウジング21に取り込まれた気流は、偏向リング29を通過後、偏向リング29よりも下方のみならず、偏向リング29と同じ高さ位置(軸方向位置)においても環状回転部24に流入しやすい。よって、上下方向(軸方向)における回転フィン25へ気流の流入量の偏りが緩和されて、流入速度が局所的に大きくなることが抑制されるため、粗粒子が回転フィン25を通過しにくくなる。また、D2及びD4はD4/D2≦1.2である場合、外周側領域R1から環状回転部24に流入しようとする気流に随伴される粒子と、偏向リング29に衝突して跳ね返った粒子との干渉が抑制されるため、固気比の増大を抑制することができる。これにより、固気比の増大による分級性能の低下を抑制することができる。
図1に示す分級機20は、上述したように、複数の固定フィン27を有する環状固定部26を備えている。環状固定部26は、分級機ハウジング21の内部空間において、外周側領域R1の内周側かつ環状回転部24の外周側に設けられている。そして、複数の固定フィン27は、下方から外周側領域R1に取り込まれた気流を整流するように構成される。
分級機20が上述の環状固定部26を有する場合、外周側領域R1に取り込まれた気流は、固定フィン27により整流されるため、固定フィン27を用いない場合よりも環状回転部24に適切に流入しやすくなる。よって、気流に随伴される粒子が環状回転部24に流入しやすくなるため、分級される微粒子の回収率を向上させることができる。
分級機20が上述の環状固定部26を有する場合、外周側領域R1に取り込まれた気流は、固定フィン27により整流されるため、固定フィン27を用いない場合よりも環状回転部24に適切に流入しやすくなる。よって、気流に随伴される粒子が環状回転部24に流入しやすくなるため、分級される微粒子の回収率を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図1及び図2に示すように、複数の固定フィン27は、環状固定部26の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように、環状固定部26の周方向に沿って配置されていてもよい。なお、図1及び図2に示す実施形態において、複数の固定フィン27は、周方向における両端部において支持部材28によって支持されている。また、図1に示すように、周方向に沿って配置される固定フィン27は、軸方向において複数配列されたルーバ型のフィンであってもよい。
この場合、環状固定部26の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように配置された固定フィン27によって、環状回転部24の入口における気流の流入速度の偏りはより緩和される。よって、環状回転部24において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。
この場合、環状固定部26の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように配置された固定フィン27によって、環状回転部24の入口における気流の流入速度の偏りはより緩和される。よって、環状回転部24において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。
図1に示す粉砕分級装置1において、粉砕機10は、環状回転部24の下方に配置され、環状回転部24から下方に落下する粗粒子を粉砕ローラ14に戻すためのホッパ18を含む。ホッパ18は、下方に近づくにしたがって直径が小さくなる円錐形状の斜面を有しており、上方から落下してきた粒子が該斜面によって円滑に粉砕ローラ14へ戻るようになっている。
幾つかの実施形態では、最大外径部32における環状回転部24の外径D2及びホッパ18の最大外径D6(図3参照)は、0.7≦D2/D6≦0.9の関係式を満たす。
0.7≦D2/D6である場合、粒子を伴う気流の流入速度が比較的大きい環状回転部24の最大外径部32において、比較的大きな遠心力を得ることができる。このため、環状回転部24において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。また、D2/D6≦0.9である場合、回転フィン25ではじかれた粗粒子は、環状回転部24から下方に落下して、環状回転部24の下方に位置するホッパ18により受け取られやすいため、外周側領域R1において下方から取り込まれた気流に随伴される粒子との干渉を起しにくい。このため、環状回転部24に流入しようとする気流における固気比が増加しにくく、これにより、粗粒子が回転フィン25を通過することを抑制することができる。
0.7≦D2/D6である場合、粒子を伴う気流の流入速度が比較的大きい環状回転部24の最大外径部32において、比較的大きな遠心力を得ることができる。このため、環状回転部24において気流に随伴される粗粒子をより効果的に分離することができる。また、D2/D6≦0.9である場合、回転フィン25ではじかれた粗粒子は、環状回転部24から下方に落下して、環状回転部24の下方に位置するホッパ18により受け取られやすいため、外周側領域R1において下方から取り込まれた気流に随伴される粒子との干渉を起しにくい。このため、環状回転部24に流入しようとする気流における固気比が増加しにくく、これにより、粗粒子が回転フィン25を通過することを抑制することができる。
幾つかの実施形態では、粉砕分級装置1は、原料としての石炭を粉砕及び分級するための粉砕分級装置であってもよい。この場合、粉砕機10は、原料としての石炭を粉砕するように構成され、分級機20は、粉砕機10により石炭を粉砕して得られた粒子を分級して、微粒子としての微粉炭を外部に取り出すように構成される。
上述に説明した粉砕分級装置1は分級精度が良好であるため、該粉砕分級装置1により、粗粒子の混入が抑制された微粉炭を得ることができる。
上述に説明した粉砕分級装置1は分級精度が良好であるため、該粉砕分級装置1により、粗粒子の混入が抑制された微粉炭を得ることができる。
また、上述に説明した粉砕分級装置1を用いて、微粉炭焚きボイラを構成してもよい。
図8は、一実施形態に係る微粉炭焚きボイラの概略構成図である。図8に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係る微粉炭焚きボイラ100は、上述した粉砕分級装置1と、粉砕分級装置1によって得られた微粉炭を燃焼させるための火炉62と、を備える。粉砕分級装置1には、送風機53からの空気が送り込まれるとともに、石炭バンカ60及び給炭機61から原料としての石炭が供給されるようになっている。
図8は、一実施形態に係る微粉炭焚きボイラの概略構成図である。図8に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係る微粉炭焚きボイラ100は、上述した粉砕分級装置1と、粉砕分級装置1によって得られた微粉炭を燃焼させるための火炉62と、を備える。粉砕分級装置1には、送風機53からの空気が送り込まれるとともに、石炭バンカ60及び給炭機61から原料としての石炭が供給されるようになっている。
送風機53に送り込まれた燃焼用空気Aは空気A1と空気A2に分岐される。このうち、空気A1は、送風機54によって粉砕分級装置1に搬送される。空気A1の一部は、予熱器58によって加熱されて温空気として粉砕分級装置1に搬送される。ここで、予熱器58によって加熱された温空気と、送風機54から予熱器58を経由せずに直接搬送される冷空気とは、混合空気が適温となるように混合調整されてから粉砕分級装置1に供給されるようになっていてもよい。このようにして粉砕分級装置1に供給された空気A1は、粉砕分級装置1の内部において気体吹出し口16(図1参照)から吹き出されるようになっている。
原料としての石炭は、石炭バンカ65に投入された後、給炭機61により定量ずつ、供給管50(図1参照)を介して粉砕分級装置1に供給される。気体吹出し口16からの空気A1の気流により乾燥されながら粉砕分級装置1にて粉砕されて生成した微粉炭は、排出管52(図1参照)から空気A1により搬送されて、ウィンドボックス63内の微粉炭バーナを介して火炉(ボイラ本体)62に送られて、バーナにより着火されて燃焼する。
なお、送風機53に送り込まれた燃焼用空気Aのうち空気A2は、予熱器56及び予熱器58により加熱されて、ウィンドボックス63を介して火炉62に送られて、火炉62内で微粉炭の燃焼に供される。
火炉62において微粉炭の燃焼で生成した排ガスは、集塵機64で塵埃が除去された後、脱硝装置66に送られて、排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)が還元される。そして、該排ガスは、予熱器58を経て送風機68で吸引され、脱硫装置70で硫黄分が除去されて、煙突72から大気中に放出されるようになっている。
上述した微粉炭焚きボイラ100では、粗粒子の混入が抑制された微粉炭を燃焼させるので、燃焼ガスにおけるNOxなどの大気汚染物質を低減することができるとともに、灰中未燃分を低減することができ、これによりボイラ効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態に係る分級機により良好な分級性能が得られることについて、実施例及び比較例により説明する。
(試験例1)
試験例1では、表1に示す特徴をそれぞれ有する実施例1〜3及び比較例1の分級機を備えた粉砕分級装置1を用いて、所定の空気流量及び所定の固気比において運転を行い、環状回転部24の回転数を変化させながら、所定量の原料を粉砕及び分級した。粉砕分級装置1の出口(排出管52)で取り出された粒子、又は、粉砕機10に戻った(循環した)粒子の粒径及び重量に基づいて、出口微粉率(重量%)、出口粗粒子残率(重量%)、及び、微粒子循環率(重量%)を算出した。
試験例1では、表1に示す特徴をそれぞれ有する実施例1〜3及び比較例1の分級機を備えた粉砕分級装置1を用いて、所定の空気流量及び所定の固気比において運転を行い、環状回転部24の回転数を変化させながら、所定量の原料を粉砕及び分級した。粉砕分級装置1の出口(排出管52)で取り出された粒子、又は、粉砕機10に戻った(循環した)粒子の粒径及び重量に基づいて、出口微粉率(重量%)、出口粗粒子残率(重量%)、及び、微粒子循環率(重量%)を算出した。
なお、下記表1及の「回転フィン形状」の行において、“A”は図5Aに示す形状の回転フィン25を用いたことを示し、“B”は、図9に示す従来型の長方形状の回転フィン125を用いたことを示す。ここで、図9は、比較例1で用いた従来型の回転フィンの形状を示す図である。図9に示す長方形状の回転フィン125において、下端125aの幅W1と上端125bの幅W3とは同じである。この長方形状の回転フィン125を用いて環状回転部24を構成した場合、環状回転部24の外形は円筒形状となる。
各実施例及び比較例において、回転フィンの傾斜角θ2、捻り角θ3、重なり度α/(α+β)及び、取付け角θ1は、表1に示すとおりである。
各実施例及び比較例において、回転フィンの傾斜角θ2、捻り角θ3、重なり度α/(α+β)及び、取付け角θ1は、表1に示すとおりである。
実施例1〜3で用いた分級機において、環状回転部には図5Aに示す形状の回転フィンが用いられており、環状回転部24の外形は、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する。
一方、比較例1で用いた分級機において、環状回転部には図9に示すような長方形の回転フィンが用いられており、環状回転部の外径は軸方向において一定である。即ち、比較例1の分級機において、環状回転部の外径は、環状回転部の上端と下端との間に、該上端と該下端よりも外径が大きい最大外径部を有しない。
また、本試験例1で用いた実施例1〜3及び比較例1の分級機は、固定フィン含む環状固定部を有していない。
一方、比較例1で用いた分級機において、環状回転部には図9に示すような長方形の回転フィンが用いられており、環状回転部の外径は軸方向において一定である。即ち、比較例1の分級機において、環状回転部の外径は、環状回転部の上端と下端との間に、該上端と該下端よりも外径が大きい最大外径部を有しない。
また、本試験例1で用いた実施例1〜3及び比較例1の分級機は、固定フィン含む環状固定部を有していない。
ここで、出口微粉率は、粉砕分級装置1の出口(排出管52)で回収された粒子のうち、200メッシュの篩を通過した粒子(粒径が75μm以下の微粒子)の重量割合(出口200メッシュパス率)である。
また、出口粗粒子残率は、粉砕分級装置1の出口で回収された粒子のうち、100メッシュの篩に残留した(通過しなかった)粒子(粒径が150μ以上の粗粒子)の重量割合(出口100メッシュ残率)である。
また、微粒子循環率は、原料を粉砕して生成された200メッシュパス量(粒径が75μm以下の微粒子の量)のうち、環状回転部の内周側から製品として取り出されずに、環状回転部24の外周側から粉砕テーブルへ落下して戻った(循環した)微粒子の量の割合を重量%で表したものである。すなわち、粉砕分級装置1の出口で回収された粒子の重量をMf、その200メッシュパス率(すなわち、上述の出口微粉率)をx、粉砕テーブルへ循環した粒子の重量をMc、その200メッシュパス率をyとすれば、微粒子循環率C200#Pは、下記式で表される。
また、出口粗粒子残率は、粉砕分級装置1の出口で回収された粒子のうち、100メッシュの篩に残留した(通過しなかった)粒子(粒径が150μ以上の粗粒子)の重量割合(出口100メッシュ残率)である。
また、微粒子循環率は、原料を粉砕して生成された200メッシュパス量(粒径が75μm以下の微粒子の量)のうち、環状回転部の内周側から製品として取り出されずに、環状回転部24の外周側から粉砕テーブルへ落下して戻った(循環した)微粒子の量の割合を重量%で表したものである。すなわち、粉砕分級装置1の出口で回収された粒子の重量をMf、その200メッシュパス率(すなわち、上述の出口微粉率)をx、粉砕テーブルへ循環した粒子の重量をMc、その200メッシュパス率をyとすれば、微粒子循環率C200#Pは、下記式で表される。
なお、分級機20の環状回転部24の回転数を変化させることにより、製品微粉率を変化させて上述の各種データを計測及び算出した。
図10は、上述において説明した出口微粉率を横軸にとり、出口粗粒子残率を縦軸にとったグラフである。また、図11は、出口微粉率を横軸にとり、微粒子循環率を縦軸にとったグラフである。
図10のグラフに示すように、出口微粉率が約65〜95%の範囲において、環状回転部の外径が最大外径部を有しない比較例1の分級機に比べて、環状回転部24の外径が環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する実施例1〜3の分級機では、出口粗粒子残率が低くなっている。
このことから、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する場合、粉砕分級装置の出口で取り出される製品微粒子中の粗粒子の割合が少ないため、品質が良好な製品微粒子が得られる、ということができる。
図10のグラフに示すように、出口微粉率が約65〜95%の範囲において、環状回転部の外径が最大外径部を有しない比較例1の分級機に比べて、環状回転部24の外径が環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する実施例1〜3の分級機では、出口粗粒子残率が低くなっている。
このことから、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する場合、粉砕分級装置の出口で取り出される製品微粒子中の粗粒子の割合が少ないため、品質が良好な製品微粒子が得られる、ということができる。
なお、粉砕分級装置は、通常、出口微粉率が80%以上となるような運転条件で運転されることが想定される。この点、図10のグラフによれば、出口微粉率が80%の付近において、実施例1〜3の分級機では、比較例1の分級機よりも出口粗粒子残率が50%程度以上小さく、品質が良好な製品微粒子が得られる。
また、図11のグラフに示すように、出口微粉率が約65〜95%の範囲において、回転フィン25の捻り角θ3が比較的大きい実施例1、及び、重なり度α/(α+β)が比較的大きい実施例2では、微粒子循環率が比較例1より小さい傾向にある。特に、実施例2の分級機において、比較例1の分級機に比べて微粒子循環率が顕著に小さくなっている。
よって、捻り角θ3又は重なり度α/(α+β)が適度な大きさである場合に、微粒子の循環率を低くすることができ、このため、製品微粒子を所定量得るために必要な動力を低減することができ、分級効率を向上させることができることがわかる。
よって、捻り角θ3又は重なり度α/(α+β)が適度な大きさである場合に、微粒子の循環率を低くすることができ、このため、製品微粒子を所定量得るために必要な動力を低減することができ、分級効率を向上させることができることがわかる。
このように、実施例1〜3の各分級機によれば、同一の出口微粉率に対して、出口粗粒子残率(図10参照)又は微粒子循環率(図11参照)の少なくとも一方について、比較例1に比べて良好な結果が得られた。よって、実施例1〜3の各分級機は、比較例1の分級機に比べて分級精度が良好であることが確認された。
(試験例2)
試験例2では、表2に示す特徴をそれぞれ有する実施例4,5及び比較例1の分級機を用いて、以下の試験を行った。なお、実施例4,5はそれぞれ本発明の実施例である。
なお、下記表2の「回転フィン形状」の行において、“A”は図5Aに示す形状の回転フィンを用いたことを示し、“B”は、図9に示す形状の回転フィンを用いたことを示す。各実施例及び比較例において、回転フィンの傾斜角θ2、捻り角θ3、重なり度α/(α+β)及び、取付け角θ1は、表2に示すとおりである。
試験例2では、表2に示す特徴をそれぞれ有する実施例4,5及び比較例1の分級機を用いて、以下の試験を行った。なお、実施例4,5はそれぞれ本発明の実施例である。
なお、下記表2の「回転フィン形状」の行において、“A”は図5Aに示す形状の回転フィンを用いたことを示し、“B”は、図9に示す形状の回転フィンを用いたことを示す。各実施例及び比較例において、回転フィンの傾斜角θ2、捻り角θ3、重なり度α/(α+β)及び、取付け角θ1は、表2に示すとおりである。
実施例4,5で用いた分級機では、試験例1で用いた実施例1〜3の分級機と同様に、環状回転部には図5Aに示す形状の回転フィンが用いられており、環状回転部24の外形は、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有する。また、実施例4,5で用いた分級機は、複数の固定フィン27を含む環状固定部26を備えており、該固定フィン27は、軸方向において複数配列されたルーバ型のフィンである。
一方、比較例1の分級機は、試験例1で用いた比較例1の分級機と同一の分級機である。なお、比較例1の分級機は、固定フィン含む環状固定部を有さない。
一方、比較例1の分級機は、試験例1で用いた比較例1の分級機と同一の分級機である。なお、比較例1の分級機は、固定フィン含む環状固定部を有さない。
各実施例又は比較例の分級機20を備えた粉砕分級装置1を用いて、環状回転部24の回転数を変化させながら、所定量の原料を粉砕及び分級し、試験例1と同様に、粉砕分級装置1の出口(排出管52)で取り出された粒子、又は、粉砕機10に戻った(循環した)粒子の粒径及び重量に基づいて、出口微粉率(重量%)、出口粗粒子残率(重量%)、及び、微粒子循環率(重量%)を算出した。
図12は、出口微粉率を横軸にとり、出口粗粒子残率を縦軸にとったグラフである。また、図13は、出口微粉率を横軸にとり、微粒子循環率を縦軸にとったグラフである。
図12及び図13のグラフに示すように、出口微粉率が約65〜95%の範囲において、実施例4,5の分級機では、出口粗粒子残率及び微粒子循環率のいずれもが、比較例1の分級機に比べて低くなっている。
また、図10と図12、及び、図11と図13をそれぞれ比較すると、実施例4,5の分級機では、実施例1〜3の分級機と同等又はそれ以上に、出口粗粒子残率及び微粒子循環率が小さくなっている。
図12及び図13のグラフに示すように、出口微粉率が約65〜95%の範囲において、実施例4,5の分級機では、出口粗粒子残率及び微粒子循環率のいずれもが、比較例1の分級機に比べて低くなっている。
また、図10と図12、及び、図11と図13をそれぞれ比較すると、実施例4,5の分級機では、実施例1〜3の分級機と同等又はそれ以上に、出口粗粒子残率及び微粒子循環率が小さくなっている。
このことから、回転フィンを備える環状固定部を有する実施例4,5の分級機によれば、粉砕分級装置の出口で取り出される製品微粒子中の粗粒子の割合がより低減されて、品質がより良好な製品微粒子が得られる、ということができる。また、実施例4,5の分級機によれば、微粒子の循環率をより低減することができ、このため、製品微粒子を所定量得るために必要な動力をより低減することができ、分級効率をより向上させることができることがわかる。
このように、実施例4,5の各分級機によれば、同一の出口微粉率に対して、出口粗粒子残率(図12参照)及び微粒子循環率(図13参照)について、比較例1に比べて良好な結果が得られた。よって、実施例4,5の各分級機は、比較例1の分級機に比べて分級精度が良好であることが確認された。
図14は、実施例における炭層差圧のグラフであり、本発明の実施例である実施例6と比較例1の分級機を用いた粉砕分級装置1を同一条件で運転したときの炭層差圧の計測結果をグラフ化したものである。図14のグラフにおいて、横軸は出口微粉率を、縦軸は炭層差圧(ミル差圧)を示す。
実施例6の分級機は、実施例4,5の分級機と同様に、環状回転部には図5Aに示す形状の回転フィンが用いられており、環状回転部24の外形は、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有するとともに、複数の固定フィン27を含む環状固定部26を備えており、該固定フィン27は、軸方向において複数配列されたルーバ型のフィンである。
一方、比較例1の分級機は、上述の比較例1の分級機と同一の分級機である。なお、比較例1の分級機は、固定フィン含む環状固定部を有さない。
実施例6の分級機は、実施例4,5の分級機と同様に、環状回転部には図5Aに示す形状の回転フィンが用いられており、環状回転部24の外形は、環状回転部24の上端33と下端31との間に最大外径部32を有するとともに、複数の固定フィン27を含む環状固定部26を備えており、該固定フィン27は、軸方向において複数配列されたルーバ型のフィンである。
一方、比較例1の分級機は、上述の比較例1の分級機と同一の分級機である。なお、比較例1の分級機は、固定フィン含む環状固定部を有さない。
図14のグラフに示すように、実施例6の場合と比較例1の場合とで比較すると、出口微粉率が80%以上の範囲において、実施例6のほうが炭層差圧が小さく、すなわち、粉砕分級機における圧力損失が小さい。これは、実施例6の分級機は実施例4,5と同様の構造を有するため、実施例6の分級機を用いた場合、微粒子循環率を低減させることができるからであると考えられる。
このように、実施例6の分級機によれば、粉砕分級機における圧力損失を低減することができ、このため、製品微粒子を所定量得るために必要な動力を低減することができ、分級効率を向上させることができる。
このように、実施例6の分級機によれば、粉砕分級機における圧力損失を低減することができ、このため、製品微粒子を所定量得るために必要な動力を低減することができ、分級効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 粉砕分級装置
10 粉砕機
11 粉砕機ハウジング
12 粉砕テーブル
14 粉砕ローラ
15 加圧装置
16 気体吹出し口
18 ホッパ
20 分級機
21 分級機ハウジング
23 突出部
24 環状回転部
25 回転フィン
25a 下端
25b 上端
25c 外周側部
26 環状固定部
27 固定フィン
28 支持部材
29 偏向リング
31 下端
32 最大外径部
33 上端
50 供給管
52 排出管
53,54 送風機
56,58 予熱器
60 石炭バンカ
61 給炭機
62 火炉
63 ウィンドボックス
64 集塵機
65 石炭バンカ
66 脱硝装置
68 送風機
70 脱硫装置
100 微粉炭焚きボイラ
G 隙間
O 回転軸
R1 外周側領域
10 粉砕機
11 粉砕機ハウジング
12 粉砕テーブル
14 粉砕ローラ
15 加圧装置
16 気体吹出し口
18 ホッパ
20 分級機
21 分級機ハウジング
23 突出部
24 環状回転部
25 回転フィン
25a 下端
25b 上端
25c 外周側部
26 環状固定部
27 固定フィン
28 支持部材
29 偏向リング
31 下端
32 最大外径部
33 上端
50 供給管
52 排出管
53,54 送風機
56,58 予熱器
60 石炭バンカ
61 給炭機
62 火炉
63 ウィンドボックス
64 集塵機
65 石炭バンカ
66 脱硝装置
68 送風機
70 脱硫装置
100 微粉炭焚きボイラ
G 隙間
O 回転軸
R1 外周側領域
Claims (12)
- 内部空間のうち外周側領域に下方から気流を取り込むように構成された分級機ハウジングと、
前記外周側領域の内周側において前記分級機ハウジングの前記内部空間に回転可能に設けられ、前記外周側領域からの前記気流に随伴される粒子を分級するように構成された環状回転部と、を備え、
前記環状回転部は、該環状回転部の回転軸の周りに隙間を空けて配列された複数の回転フィンを有し、
前記複数の回転フィンによって形成される前記環状回転部の外形は、前記環状回転部の上端と下端との間に最大外径部を有することを特徴とする分級機。 - 前記下端における前記環状回転部の外径D1、前記上端における前記環状回転部の外径D3、及び、前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2は、D2/D1≧1.05、かつ、D2/D3≧1.05の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の分級機。
- 前記下端における前記環状回転部の外径D1、および、前記上端における前記環状回転部の外径D3は、D1=D3の関係式を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の分級機。
- 前記回転軸に直交する平面内において、各々の前記回転フィンが占める前記回転軸を中心とした角度範囲をαと、前記回転フィン間の前記隙間が占める前記回転軸を中心とした角度範囲をβとの比である重なり度α/(α+β)は、0.6≦α/(α+β)≦1.0の関係式を満たすことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の分級機。
- 各々の前記回転フィンは、該回転フィンの上端が該回転フィンの下端に比べて、前記環状回転部の回転方向に関して下流側に位置するように鉛直方向に対して斜めになっており、
前記回転フィンが前記鉛直方向に対してなす角度θ3は、0°<θ3≦30°であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の分級機。 - 前記分級機ハウジングの前記内部空間において、前記外周側領域の内周側かつ前記環状回転部の外周側に設けられた環状の偏向リングをさらに備え、
前記偏向リングは、前記最大外径部よりも上方に位置することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の分級機。 - 前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2及び前記偏向リングの外径D4は、1.02≦D4/D2≦1.2の関係式を満たすことを特徴とする請求項6に記載の分級機。
- 前記分級機ハウジングの前記内部空間において、前記外周側領域の内周側かつ前記環状回転部の外周側に設けられ、前記外周側領域に取り込まれた前記気流を整流するための固定フィンを有する環状固定部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の分級機。
- 前記固定フィンは、前記環状固定部の内周側に近づくにつれて下方に傾斜するように、前記環状固定部の周方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項8に記載の分級機。
- 原料を粉砕するための粉砕ローラと、少なくとも前記粉砕ローラを収容する粉砕機ハウジングとを含む粉砕機と、
前記粉砕機における前記原料の粉砕により生成された粒子を分級するための請求項1乃至9の何れか一項に記載の分級機と、を備え、
前記分級機は、前記環状回転部によって前記粒子中の微粒子を前記環状回転部の内周側に取り出すとともに、前記粒子中の粗粒子を前記環状回転部の外周側にて下方に落下させるように構成され、
前記粉砕機は、前記環状回転部の下方に位置し、前記環状回転部から下方に落下する前記粗粒子を前記粉砕ローラに戻すためのホッパを含み、
前記最大外径部における前記環状回転部の外径D2及び前記ホッパの最大外径D6は、0.7≦D2/D6≦0.9の関係式を満たすことを特徴とする粉砕分級装置。 - 前記粉砕機は、前記原料としての石炭を粉砕し、
前記分級機は、前記微粒子としての微粉炭を外部に取り出すように構成されたことを特徴とする請求項10に記載の粉砕分級装置。 - 請求項11に記載の粉砕分級装置と、
前記粉砕分級装置によって得られた前記微粉炭を燃焼させるための火炉と、を備えることを特徴とする微粉炭焚きボイラ。
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