JP6503307B2 - 粉砕装置、粉砕装置のスロート及び微粉炭焚きボイラ - Google Patents
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Description
特許文献2には、スロートから粉砕粒子が落下するのを抑制するため、スロートから吹き上がる搬送ガスの流速を調整するためのスロートの構成が開示されている。
ハウジングと、
前記ハウジング内において回転するように構成された粉砕テーブルと、
前記ハウジング内において前記粉砕テーブルの外周側に設けられ、上昇気流を形成するためのスロートと、を備える粉砕装置であって、
前記スロートは、
前記粉砕テーブルの外周に沿って延在するインナーリングと、
前記インナーリングの外周側に設けられ、該インナーリングとの間に環状流路を形成するアウターリングと、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間に設けられる複数のスロートベーンと、
を含み、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間の半径方向隙間をHとし、前記スロートベーンの長さをL、隣接する前記スロートベーンの間隔をdとしたとき、下記式(a)及び式(b)を満たす。
(a)2.0≦L/d≦4.0
(b)0.5≦H/d≦1.5
また、隙間Hはスロートの断面積で概ね決まる値である。従って、H/dはdの値、即ち、スロートベーンの枚数で増減する。dが小さいほど、スロートベーン23の枚数が多くなり、粉砕粒子を掻き上げる回数が増えるため、粉砕粒子はスロートから落下し難くなる。従って、0.5≦H/dを満たすことで、落下量を抑制できる。
他方、スロートベーンの枚数が多くなりすぎると、スロート圧力損失が増加する。そこで、H/d≦1.5を満たすことで、圧力損失の増加を抑制できる。
以上から、上記式(a)及び(b)を満たすことで、落下量を抑制しつつ、スロートを通過する気流の圧力損失の増加を抑制でき、粉砕装置の動力増加を抑制できる。
前記スロートベーンは、該スロートベーンの下端から上端に向かって前記スロートの回転方向の上流側に傾いており、
前記スロートの回転中心軸に対する前記スロートベーンの傾斜角をθとしたとき、下記式(c)を満たす。
(c)45°≦θ≦60°
上記(2)の構成によれば、上記スロートベーンは、その下端から上端に向かってスロートの回転方向の上流側に傾いているため、各々のスロートベーンによる粉砕粒子の掻き上げ効果が増加する。
また、45°≦θを満たすことで、粉砕粒子を効果的にスロートベーンによってすくい上げて落下量を抑制できる。これにより、規定値以下の落下量を実現するためのL/d及びH/dの値を小さくすることができ、粉砕装置のスロート周辺部位を小型化できる。また、θ≦60°を満たすことで、スロート圧力損失を抑制できる。
前記スロートベーンは、該スロートベーンの下端から上端に向かって前記スロートの回転方向の上流側に傾いており、
前記スロートの回転中心軸に対する前記スロートベーンの傾斜角をθとしたとき、下記式(d)を満たす。
(d)H/d≧0.95×(sinθ)−2.0×(L/d)−1.2
また、本発明者らの鋭意検討の結果、所望の落下量を実現し得るH/d及びL/dの組み合わせはスロートベーンの傾斜角θに依存し、具体的には、sinθが大きいほど、所望の落下量を実現するためのH/d及びL/dの値が相対的に小さくなることが明らかになった。このことは、スロート周方向における各スロートベーンの延在範囲がL×sinθで表されることから、sinθを、粉砕粒子の掻き上げ効果の大きさを示すパラメータであると捉えることができるためである。
上記(3)の構成は、本発明者らによる上記知見に基づくものであり、落下量をより効果的に抑制するためのH/d、L/d、sinθの組み合わせを示す数式(d)を満たすことを要求している。上記(1)で述べた式(a)及び(b)に加えて、式(d)をも満たすようにH/d、L/d、θを設定することで、スロート圧力損失の増加を抑制しつつ、粉砕粒子の落下量をより効果的に抑制することができる。
前記インナーリングは、該インナーリングの下端側に位置し、前記インナーリングの下端に向かって半径方向内側に近づくように湾曲した形状を有し、前記環状流路に下方から流入する気流を整流するための整流部を含む。
気流は、上記環状流路に粉砕装置の一方の側面側から供給されるため、スロートの周方向に沿って流量偏差が発生する。流量偏差が発生すると、流量が少ない部位の落下量が多くなる。
上記(4)の構成によれば、上記整流部を有するため、スロートの流量偏差を抑制できるため、スロートの周方向に沿って落下量を均一化できる。
前記粉砕テーブルの周速が3m/s以上5m/s以下である。
粉砕テーブルの周速(以下「テーブル周速」とも言う。)が遅い領域では、テーブル周速が速いほど、被粉砕物に働く遠心力が大きくなるため、粉砕テーブルからスロートに移動する粉砕粒子量が多くなり、落下量が多くなる。
一方、テーブル周速の増加に伴い、スロートベーンが粉砕粒子を掻き上げる力が大きくなるため、落下量の増加は小さくなる。従って、テーブル周速の増加に伴って落下量は一定量に収束していく。
テーブル周速を3m/s以上とすることで、落下量を一定量に収束させつつ、粉砕能力(容量)を確保できる。
また、テーブル周速を5m/s以下とすることで、粉砕装置の動力増加を回避できる省エネ運転が可能になる。
前記スロートは、
前記インナーリングと、
前記インナーリングの外周側に設けられ、該インナーリングとの間に環状流路を形成する前記アウターリングと、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間に設けられる複数の前記スロートベーンと、
を含み、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間の半径方向隙間をHとし、前記スロートベーンの長さをL、隣接する前記スロートベーンの間隔をdとしたとき、
下記式(a)及び式(b)を満たす。
(a)2.0≦L/d≦4.0
(b)0.5≦H/d≦1.5
上記(6)の構成によれば、前述のように、2.0≦L/dを満たすことで、落下量を抑制でき、L/d≦4.0を満たすことで、スロートを通過する気流の圧力損失を抑制できる。
また、0.5≦H/dを満たすことで落下量を抑制でき、H/d≦1.5(好ましくは、H/d≦1.0)を満たすことで、スロートを通過する気流の圧力損失を抑制できる。
前記粉砕装置は、被粉砕物として石炭を粉砕するように構成される。
上記(7)の構成によれば、被粉砕物が石炭である場合、粉砕された石炭粒子がスロートから落下する落下量を抑制しつつ、スロートを通過する気流の圧力損失を抑制できる。
(7)の構成を有する粉砕装置と、
前記粉砕装置によって得られた微粉炭を燃焼させるための火炉と、
を備える。
上記(8)の構成によれば、上記粉砕装置において、粉砕された石炭粒子がスロートから落下する落下量を抑制しつつ、スロートを通過する搬送ガスの圧力損失を抑制できる。
また、これらを達成するために、石炭粒子に対する気流(搬送ガス)の割合を増加させることによって、気流(搬送ガス)の流速を増加させる必要がないため、石炭粒子を微粉炭焚きボイラで燃焼させる場合に、着火性など燃焼性を悪化させるおそれがない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
粉砕部14は、回転するように構成された粉砕テーブル18と、粉砕テーブル18の外周側に設けられ、ハウジング12の内部で上昇気流fuを形成するためのスロート20とを備える。粉砕部14では、粉砕テーブル18上に供給された被粉砕物が粉砕され、粉砕されて粒子状となった粉砕粒子はスロート20から噴き上がる上昇気流fuに随伴し、粉砕粒子及び空気の二相流となって上昇する。
図示した実施形態では、粉砕装置10は分級部16を備える。分級部16は、粉砕テーブル18の上方に設けられ、上昇気流fuに随伴される粉砕粒子を微粒子Pmと粗粒子Pcとに分級するように構成される。微粒子Pmは搬送ガスと共に分級部16を通って使用先に送られ、微粒子Pmと分級された粗粒子Pcは粉砕テーブル18に戻る。
図4及び図5に示すように、スロート20は、インナーリング21とアウターリング22との間に設けられる複数のスロートベーン23を備える。
インナーリング21とアウターリング22との間の半径方向隙間をHとし、スロートベーン23の長さをLとし、隣接するスロートベーン23の間隔をdとしたとき、スロート20は、下記式(a)及び(b)を満たすように構成される。
(a)2.0≦L/d≦4.0
(b)0.5≦H/d≦1.5
また、dが小さいほど、スロートベーン23の枚数が多くなり、被粉砕物を掻き上げる回数が増えるため、粉砕粒子はスロートから落下し難くなる。従って、0.5≦H/dを満たすことで、落下量を抑制できる。
落下量が多量になると、落下した粉砕粒子の処理が間に合わなくなり、粉砕装置10の運転に支障をきたす。
他方、スロートベーンの枚数が多くなりすぎると、スロート圧力損失が増加するので、H/d≦1.5(好ましくは、H/d≦1.0)を満たすことで、スロート圧力損失の増加を抑制できる。
以上から、上記式(a)及び(b)を満たすことで、落下量を抑制しつつ、スロートを通過する気流の圧力損失の増加を抑制でき、粉砕装置10の動力増加を抑制できる。
図5(A)は式(a)及び式(b)を満たすスロート20の構成例を示し、図5(B)は式(a)及び式(b)を満たさないスロート20の構成例を示す。
図6はL/dとスロート圧力損失との関係を示し、図7はL/dとスロートから落下する石炭粒子の量を示す。図6は、L/dが2.0以下では低いスロート圧力損失を示し、L/dが増加するにつれて3.0前後からスロート圧力損失が増加傾向となることを示している。図7は、L/dが増加するにつれて落下量が減少するが、L/dが3.0以上になると落下量はこれ以上減少せず、落下量が概ね一定となる。また、L/dが4.0を超えると落下量は増加傾向を示す。図6及び図7から、2.0≦L/d≦4.0とすることで、スロート圧力損失の増加を抑えながら、落下量を低減できることがわかる。
図8はH/dとスロート圧力損失との関係を示し、図9はH/dとスロートから落下する石炭粒子の量を示す。図8は、H/d>1の範囲では、H/dが増加するにつれてスロート圧力損失が増加するが、H/d≦1の範囲ではH/dに対するスロート圧力損失の変化は小さい。また、H/d<0.5の範囲では、スロート圧力損失は概ね一定である。図9は、H/dが増加するにつれて落下量は減少するが、H/d>1の範囲では、H/dが増加しても落下量の変化はあまりない。H/d<0.5の範囲では、H/dの減少とともに落下量が急激に増大する。
従って、図8及び図9から、0.5≦H/d≦1.5とすることで、落下量を低減でき、好ましくは、H/d≦1.0とすることで、スロート圧力損失及び落下量とも低減できることがわかる。
気流fは、環状流路frに粉砕装置10の一方の側面側から供給されるため、スロート20の周方向に沿って流量偏差が発生する。流量偏差が発生すると、流量が少ない部位の落下量が多くなる。
上記構成によれば、整流部52を有するため、スロート20(20b)の流量偏差を抑制できるため、スロート20(20b)の周方向に沿って落下量を均一化できる。
供給管24はその軸線がハウジング12の中心軸Oに沿うようにハウジング12の上部に鉛直方向に設けられ、供給管24から投入された被粉砕物Mrは粉砕テーブル18上に供給される。供給管24はハウジング12に軸受(不図示)を介して矢印方向へ回転可能に支持される。
排出部26は分級部16の上部において分級部16と連通するように設けられ、分級部16で分級された微粒子Pmは排出部26から外部に排出される。
粉砕テーブル18上の被粉砕物Mrは、粉砕テーブル18の回転によって発生する遠心力により、粉砕テーブル18上を外周側へ移動し、粉砕テーブル18と粉砕ローラ28との噛み込みにより粉砕される。粉砕ローラ28は、加圧装置32によって粉砕テーブル18に押し付けられるように構成される。
搬送ガスダクト34から供給される搬送ガスgによって形成される気流がスロート20からハウジング12内に噴き上がる。搬送ガスgは、スロート20に設けられた複数のスロートベーン23によってハウジング周方向に沿う旋回を付与され、上昇気流fuを形成する。
被粉砕物Mrが粉砕された粉砕粒子は、搬送ガスgによって形成される上昇気流fuに同伴してハウジング12内の外周側領域を上昇する。上昇中に粉砕粒子に含まれる粗粒子Pcの一部は重力分級により落下して粉砕テーブル18に戻る。
環状回転部36の外側には、中心軸Oの周りに隙間を空けて環状に配列された複数の固定フィン40が設けられる。固定フィン40の下部には整流コーン42が設けられる。
分級部16では、固定フィン40及び回転フィン38による遠心分級や、粗粒子Pcが固定フィン40及び回転フィン38に衝突することによる衝突分級が行われ、微粒子Pmと粗粒子Pcとに分級される。
従って、ハウジング12をコンパクト化できると共に、分級部16を通過できない粗粒子Pcを上昇気流fuの流速が比較的遅い領域からスムーズに粉砕部14に戻すことができる。
これによって、環状回転部36付近の粗粒子Pcの滞留を抑制できるため、分級部出口側の微粒子Pmの微粉度を向上できると共に、粉砕部14における粗粒子Pcの再粉砕を促進できる。
(c)45°≦θ≦60°
上記構成によれば、スロートベーン23は、その下端から上端に向かってスロート20の回転方向の上流側に傾いているため、各々のスロートベーン23による粉砕粒子Pの掻き上げ効果が増加する。
また、45°≦θを満たすことで、粉砕粒子Pに対するスロートベーン23の掻き上げ効果を増大できるため、落下量を抑制できる。これによって、規定値以下の落下量を実現するためのL/d及びH/dの値を小さくすることができ、粉砕装置10のスロート周辺部位を小型化できる。また、θ≦60°を満たすことにより、スロート圧力損失を抑制できる。
図11は、θが15°から45°付近のとき、スロート圧力損失は低いレベルにあり、θが45°付近から増加するにつれてスロート圧力損失は増加するが、θ≦60°ではスロート圧力損失の増加を抑えられることを示している。また、図12は、θが増加するにつれて落下量は減少するが、θ≧45°の範囲では、θに対する落下量の変化が小さくなる。
図11及び図12から、45°≦θ≦60°のとき、スロート圧力損失及び落下量を共に効果的に低減することができる。
図13はテーブル周速と粉砕粒子の落下量との関係を示している。図13に示すように、テーブル周速が遅い領域では、テーブル周速が増加するにつれて、被粉砕物に働く遠心力が大きくなるため、粉砕テーブル18からスロート20に移動する粉砕粒子量が多くなり、落下量が多くなる。
一方、テーブル周速の増加に伴い、スロートベーン23が粉砕粒子を掻き上げる力が大きくなるため、落下量の増加は小さくなる。従って、図13に示すように、テーブル周速の増加に伴って落下量は一定量に収束していく。
図14の(A)は、テーブル周速が遅いときの粉砕粒子Pの層厚Dを示し、(B)はテーブル周速が速いときの粉砕粒子Pの層厚Dを示している。図14(A)に示すように、テーブル周速が遅いときは、粉砕粒子Pの層厚Dは粉砕テーブル18の半径方向内側ほど厚くなり、スロート付近の層厚Dは一定とならない。他方、図14(B)に示すように、テーブル周速が速いときのスロート20付近の層厚Dは一定に収束するため、落下量も一定量に収束する。
テーブル周速を3m/s以上と速くすることで、落下量を一定量に収束させつつ、粉砕能力(容量)を確保できる。
また、テーブル周速を5m/s以下とすることで、粉砕装置10の動力増加を回避できる省エネ運転が可能になる。
(d)H/d≧0.95×(sinθ)−2.0×(L/d)−1.2
同図に示すように、本発明者らが、H/d及びL/dの変化が落下量に与える影響を検討した結果、所望の落下量を実現するためには、H/dを大きくすればL/dを小さくすることができ、逆にL/dを大きくすればH/dを小さくすることができることを見出した。即ち、隙間Hに対してスロートベーン23間の間隔dが小さい場合(即ち、スロートベーン数が比較的多い場合)、スロートベーン23による粉砕粒子の掻き上げ効果を期待できるため、L/dが比較的小さくても所望の落下量を実現できる。逆に、隣接するスロートベーンの間隔dに対してスロートベーンの長さLが大きい場合、スロート内部において気流を十分に縮流させることで粉砕粒子の落下を抑制できるため、H/dが小さくても所望の落下量を実現できる。逆に、隣接するスロートベーンの間隔dに対してスロートベーンの長さLが大きい場合、スロート内部において気流を十分に縮流させることで粉砕粒子Pの落下を抑制できるため、H/dが小さくても所望の落下量を実現できる。
また、図15に示すように、所望の落下量を実現し得るH/d及びL/dの組み合わせはスロートベーンの傾斜角θに依存し、具体的には、sinθが大きいほど、所望の落下量を実現するためのH/d及びL/dの値が相対的に小さくなることが明らかになった。このことは、スロート周方向における各スロートベーンの延在範囲がL×sinθで表されることから、sinθを、粉砕粒子の掻き上げ効果の大きさを示すパラメータであると捉えることができるためである。
従って、式(a)及び(b)に加えて、式(d)をも満たすようにH/d、L/d、θを設定することで、スロート圧力損失の増加を抑制しつつ、粉砕粒子の落下量をより効果的に抑制することができる。
上記構成によれば、前述のように、2.0≦L/dを満たすことで、落下量を抑制でき、L/d≦4.0を満たすことで、スロートを通過する気流の圧力損失を抑制できる。
また、0.5≦H/dを満たすことで、落下量を抑制でき、H/d≦1.5を満たすことで、スロート圧力損失を抑制できる。
従って、式(a)及び(b)を満たすことで、落下量及びスロート圧力損失を共に低減できる。
これによって、被粉砕物Mrが石炭である場合、粉砕された石炭粒子がスロート20から落下する落下量を抑制しつつ、スロート20を通過する気流の圧力損失を抑制できる。
図示した実施形態では、粉砕装置10には、送風機64から空気Aが送り込まれるとともに、石炭バンカ70及び給炭機72から原料(被粉砕物Mr)としての石炭が供給されるようになっている。
また、粗粒子Pcの混入が抑制された微粉炭Cmを燃焼させるので、燃焼ガスにおけるNOxなどの大気汚染物質を低減でき、かつ灰中未燃分を低減することができ、これによって、ボイラ効率を向上させることができる。
12 ハウジング
12a 円環部
14 粉砕部
16 分級部
18 粉砕テーブル
20(20a、20b) スロート
21(21a、21b) インナーリング
22 アウターリング
23 スロートベーン
24 被粉砕物供給管
26 微粒子排出部
28 粉砕ローラ
30 駆動部
31、44 モータ
32 加圧装置
34 搬送ガスダクト
36 環状回転部
38 回転フィン
40 固定フィン
42 整流コーン
52 整流部
60 微粉炭焚きボイラ
62 火炉
Cm 微粉炭
D 層厚
O 中心軸
P 粉砕粒子
Pc 粗粒子
Pm 微粒子
f 気流
fr 環状流路
fu 上昇気流
g 搬送ガス
Claims (8)
- ハウジングと、
前記ハウジング内において回転するように構成された粉砕テーブルと、
前記ハウジング内において前記粉砕テーブルの外周側に設けられ、上昇気流を形成するためのスロートと、を備える粉砕装置であって、
前記スロートは、
前記粉砕テーブルの外周に沿って延在するインナーリングと、
前記インナーリングの外周側に設けられ、該インナーリングとの間に環状流路を形成するアウターリングと、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間に設けられる複数のスロートベーンと、
を含み、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間の半径方向隙間をHとし、前記スロートベーンの長さをL、隣接する前記スロートベーンの間隔をdとしたとき、
下記式(a)及び式(b)を満たすことを特徴とする粉砕装置。
(a)2.0≦L/d≦4.0
(b)0.5≦H/d≦1.5 - 前記スロートベーンは、該スロートベーンの下端から上端に向かって前記スロートの回転方向の上流側に傾いており、
前記スロートの回転中心軸に対する前記スロートベーンの傾斜角をθとしたとき、下記式(c)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の粉砕装置。
(c)45°≦θ≦60° - 前記スロートベーンは、該スロートベーンの下端から上端に向かって前記スロートの回転方向の上流側に傾いており、
前記スロートの回転中心軸に対する前記スロートベーンの傾斜角をθとしたとき、下記式(d)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉砕装置。
(d)H/d≧0.95×(sinθ)−2.0×(L/d)−1.2 - 前記インナーリングは、該インナーリングの下端側に位置し、前記インナーリングの下端に向かって半径方向内側に近づくように湾曲した形状を有し、前記環状流路に下方から流入する気流を整流するための整流部を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の粉砕装置。
- 前記粉砕テーブルの周速が3m/s以上5m/s以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の粉砕装置。
- 請求項1乃至5の何れか一項に記載の粉砕装置のスロートであって、
前記スロートは、
前記インナーリングと、
前記インナーリングの外周側に設けられ、該インナーリングとの間に環状流路を形成する前記アウターリングと、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間に設けられる複数の前記スロートベーンと、
を含み、
前記インナーリングと前記アウターリングとの間の半径方向隙間をHとし、前記スロートベーンの長さをL、隣接する前記スロートベーンの間隔をdとしたとき、
下記式(a)及び式(b)を満たすことを特徴とする粉砕装置用のスロート。
(a)2.0≦L/d≦4.0
(b)0.5≦H/d≦1.5 - 前記粉砕装置は、被粉砕物として石炭を粉砕するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の粉砕装置。
- 請求項7に記載の粉砕装置と、
前記粉砕装置によって得られた微粉炭を燃焼させるための火炉と、
を備えることを特徴とする微粉炭焚きボイラ。
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