JPWO2009041384A1 - 触媒およびその製法、ならびに該触媒を用いた塩素の製造方法 - Google Patents

触媒およびその製法、ならびに該触媒を用いた塩素の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、触媒の存在下で塩化水素を酸素により酸化して塩素を製造する方法等に使用可能な、銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する活性に優れる触媒を提供することを目的とする。本発明の触媒は、銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する触媒であって、前記触媒の細孔直径が5〜15nmの範囲において、0.4〜2.0ml/gの細孔容積を有することを特徴とする。

Description

本発明は、触媒およびその製法、ならびに該触媒を用いた塩素の製造方法に関する。
塩素は塩化ビニル、ホスゲン等の原料として有用である。塩素を製造する方法としては、主に食塩電解法、あるいは塩化水素の触媒的酸化等がある。
食塩電解法は、多くの電力を用いるため、エネルギー的に不利であり、また苛性ソーダを副生するため、両者のバランスを考慮しなければならない。
一方、塩化水素の触媒的酸化による製造は、塩化ビニルやホスゲンの製造などの塩化水素を副生するプロセスにおいて得られる塩化水素を原料として用いるため、副生物の有効利用の観点から有利である。
上記塩化水素の触媒的酸化による、塩化水素からの塩素の製造においては、その反応が発熱反応であり、平衡転化率が温度の影響を受け低温で行うほど有利である。この反応に用いられる触媒としては、例えば、銅を主成分とするDeacon触媒、Cr23/SiO2触媒、RuO2/TiO2触媒などが知られている(例えば、特許文献1参照)。
銅を主成分とするDeacon触媒については、例えば、比表面積200m2/g以上および平均細孔直径60Å以上のシリカゲル担体に塩化銅、アルカリ金属塩化物、塩化ジジミウム等のランタノイド類を担持した触媒(例えば、特許文献2参照)、比表面積が410m2/g、細孔容積が0.72ml/gのシリカゲルを用いて銅、カリウム、ジジミウムを含浸し調製した流動床触媒(例えば、特許文献3参照)などが知られている。
しかしながら、これらの触媒には、一長一短がある。Deacon触媒やCr23/SiO2触媒は活性成分は安価であるが、活性が不充分なため、高温での反応が必要になる。塩酸酸化の反応は発熱反応であり、反応平衡があるため、高温ほど転化率は低くなってしまう。一方、RuO2/TiO2触媒は、少量担持でも高活性であるが、廃触媒から貴金属を回収、リサイクルする必要があり、また、昨今のRuの需要増により価格が上昇するなど、安定供給やコスト面で不利である。
また、ジジミウムは、様々な希土類元素を含む混合物であるが、混合物であるが故に、その採掘場所や時期によって、組成が一定ではなく、ジジミウムを用いた触媒では活性が一定ではなく、安定した使用には不利である。
したがって、より低温での反応が可能であり、かつ、価格的にも安価で安定供給が可能である成分元素を用いた触媒の開発が望まれる。
特開平9−67103号公報 米国特許3260678号明細書 米国特許3483136号明細書
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、塩化水素を酸化して塩素を製造する際などに用いることが可能な、活性が高く、かつ価格的にも安価で安定供給が可能な触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、特定の細孔構造を有する触媒が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の触媒は、
銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する触媒であって、
前記触媒の細孔直径が5〜15nmの範囲において、
0.4〜2.0ml/gの細孔容積を有することを特徴とする。
上記触媒の比表面積が100〜500m2/gであることが好ましく、170〜500m2/gであることがより好ましい。
上記触媒100重量%あたり、銅元素を1〜11重量%含み、銅元素と、希土類元素との重量比が1:0.6〜1:1.5であり、銅元素と、アルカリ金属元素との重量比が、1:0.4〜1:1.0であることが好ましい。
上記アルカリ金属元素がカリウムであることが好ましい。
上記希土類元素がランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびユーロピウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。
本発明には、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とを、細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有する担体に分散する工程を有することを特徴とする上記触媒を製造する方法を含む。
本発明の上記触媒を製造する方法は、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とを、細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有する担体に分散する工程と、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とが分散した担体を200〜600℃で焼成する工程とを有することが好ましい。
上記触媒を製造する方法において、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とがそれぞれ独立に、塩化物、硝酸塩または酢酸塩であることが好ましい。
本発明には、触媒の存在下で塩化水素を酸素により酸化して塩素を製造する方法であって、該触媒が、上記触媒であることを特徴とする塩素の製造方法を含む。
本発明の触媒は、従来の銅とアルカリ金属と希土類金属をシリカに担持した触媒と比較して、活性が高いため、より低温での反応が可能な触媒を提供することができる。また、この触媒を用いることにより、経済的に塩化水素を酸素により酸化して塩素を製造することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の触媒は、銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する触媒であって、前記触媒の細孔直径が5〜15nmの範囲において、0.4〜2.0ml/gの細孔容積を有することを特徴とする。
なお、本発明において、触媒の細孔容積、平均細孔直径はBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法(JACS 73(1951)373 参照)による窒素吸着等温線を解析した細孔分布測定によって求めた。すなわち本発明の触媒は、上記BJH法による窒素吸着等温線を解析した細孔分布測定において、細孔直径が5〜15nmの範囲における細孔容積が0.4〜2.0ml/gである。また、比表面積はBET法(JACS 60(1938)309 参照)により測定した。
本発明によれば、触媒の細孔構造として、細孔直径5〜15nmの範囲の細孔容積は0.4〜2.0ml/gである。好ましくは、上記範囲の細孔容積は0.45〜2.0ml/gである。細孔直径は反応物、および生成物の拡散、移動に関係しており、大きすぎると拡散は速いが触媒表面への到達頻度が下がり、小さすぎると逆に拡散が遅くなる。このため、反応頻度と拡散速度の兼ね合いから、細孔直径5〜15nmの範囲が触媒の活性に影響する。また、前記細孔直径における細孔容積は活性点の量に関係し、上記範囲では再現性よく、高活性が得られた。細孔容積は大きいほど望ましいように思えるが、細孔容積が2.0ml/gを越えた場合には触媒製造の段階で、触媒各成分の拡散速度の差などにより、組成にばらつきが出て複合化が均一にできないため、触媒の活性が充分でない。また、細孔容積が2.0ml/gを越えると触媒強度が充分に得られず、触媒の崩壊が懸念される。
従来から銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する触媒は知られていたが、触媒自体の細孔構造についての検討は行われておらず、例えば特許文献2に記載されているのは、活性成分を担持する担体の物性が触媒の活性に影響をおよぼすことについてのみである。本発明者らは銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する触媒において、活性成分の担持方法や担持量が異なると、同じ担体であっても活性が異なり、担体の物性を規定しても触媒の活性にはばらつきがあることを見出した。さらに検討を進めた結果、触媒自体の細孔構造が上記範囲を満たすと優れた活性を有する触媒となることをみいだした。本発明によれば、担体の物性が異なっていても、触媒成分の担持条件によって、好ましい細孔構造が形成できれば、高活性触媒を製造することが可能である。
触媒の比表面積は、通常は100m2/g〜500m2/g、好ましくは170m2/g〜500m2/g、より好ましくは200m2/g〜500m2/gである。比表面積は大きいほど活性点が増えるため好ましいが、比表面積の増大に伴って、細孔構造は崩壊しやすくなるため上記範囲であることが好ましい。
本発明の触媒には、活性成分として、銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する。以下各活性成分について説明する。
本発明の触媒に含まれる銅元素は、原子価が1価、2価いずれの状態で含まれていてもよい。銅元素の含有量は、触媒100重量%あたり、1〜11重量%が好ましく、1.3〜10重量%がより好ましく、2〜10重量%がさらに好ましい。
本発明の触媒に含まれるアルカリ金属元素としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムが挙げられる。これらのアルカリ金属は単独で使用しても、2種以上で使用しても良い。このうち、ナトリウムおよび/またはカリウムが好ましく、カリウムがより好ましい。アルカリ金属元素の含有量は、触媒100重量%あたり、0.4〜9重量%が好ましく、0.5〜9重量%がより好ましく、1〜9重量がさらに好ましく、2〜8重量%が特に好ましい。
本発明の触媒に含まれる希土類元素としては、周期律表第3族のスカンジウム、イットリウム、原子数57〜71のいわゆるランタノイドが挙げられる。これらの希土類金属は、単独で使用しても、2種以上で使用しても構わない。このうち、イットリウム、スカンジウム、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユ−ロピウム、ガドリニウム、ディスプロシウム、イッテルビウムが好ましく、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウムがより好ましい。希土類元素の含有量は、触媒100重量%あたり、0.6〜11重量%が好ましく、0.8〜11重量%がより好ましく、1〜11重量%がさらに好ましく、2〜10重量%が特に好ましい。
本発明の触媒は、銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含むが、銅元素と、希土類元素との重量比が1:0.6〜1:1.5であり、銅元素と、アルカリ金属元素との重量比が、1:0.4〜1:1.0であることが好ましい。また、銅元素と、希土類元素との重量比が1:0.8〜1:1.3であり、銅元素と、アルカリ金属元素との重量比が、1:0.5〜1:0.9あることがより好ましい。上記範囲では各元素が複合化しやすく、触媒の活性に優れる。
本発明の触媒は、通常上記活性成分が担体に担持されている。活性成分を分散、担持する担体は、塩酸、塩素に対して分解しない耐腐食性を有するものであり、細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有するものを用いることが好ましく、0.5〜2.0ml/gの細孔容積を有するものがより好ましい。
また、担体の形状は粒子状、顆粒状、あるいは種々の成形体でも構わないが、活性成分を均一に分散担持するためには、粒子状であることが好ましい。また、担体の素材としては、シリカ、シリカアルミナ、チタニア、ジルコニア、などが挙げられるが、なかでもシリカが好ましい。シリカ担体は通常の市販のシリカゲル、ヒュームドシリカ等、いずれも用いることができる。触媒中の担体の含有量は、触媒100重量%あたり、通常98〜65重量%、好ましくは97〜69重量%、より好ましくは94〜72重量%である。上記範囲では、触媒の活性と強度とを両立することができるため好ましい。
また本発明の触媒は、上記活性成分および担体以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。その成分としては、パラジウム元素、イリジウム元素、クロム元素、バナジウム元素、ニオブ元素、アルカリ土類金属元素などがあげられる。これら他の成分が含まれる場合には、担体100重量部あたり、通常0.01〜10重量部の範囲で含まれる。
本発明の上記触媒を製造するための方法としては特に限定されないが、例えば次のような方法で製造することができる。
本発明の上記触媒を製造する方法は、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とを、細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有する担体に分散する工程を有する。また、上記触媒を製造する方法としてはさらに、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とが分散した担体を200〜600℃で焼成する工程を有することが好ましい。
上記製造方法において、活性成分である銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素は、それぞれ銅化合物とアルカリ金属化合物、および希土類化合物として担体に分散される。担体としては、細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有するものを用いることが好ましく、0.5〜2.0ml/gの細孔容積を有するものがより好ましい。前記担体に分散する方法については特に限定されず、真空チャンバー内での上記元素の蒸着、気相担持、液相担持のいずれの方法も使用できるが、操作性や、均一分散性を考慮すると、液相担持が望ましい。液相担持の場合、各活性成分を含む化合物を溶媒に添加し、原料溶液や原料が溶媒中に分散した原料分散液とした後に、触媒担体に吹き付けてもよいし、あるいは、触媒担体を、前記原料溶液や原料分散液中に浸した後、そのまま、原料溶液や原料分散液を攪拌しながら蒸発乾固を行ってもよく、また、触媒担体を、前記原料溶液や原料分散液中に浸した後、触媒担体をこの原料溶液や原料分散液中から引き上げ、乾燥する方法でも構わない。触媒担体を原料溶液や原料分散液中に浸して分散担持する場合は、担持量が少ない場合には、再度触媒担体を原料溶液や原料分散液中に浸すことにより、活性成分の含有率を上げることができる。前記原料溶液や原料分散液中の活性成分は、担体の細孔内へ入る大きさであれば、溶媒中に溶解していない、固体状態のままでも構わないが、活性成分を均一に細孔内へ分散させるためには、各活性成分が溶媒中に溶解した状態すなわち原料溶液であることが好ましい。
これらの各活性成分を担体に分散することにより得られた本発明の触媒は、該触媒に残存する、原料溶液や原料分散液由来の溶媒量が、該触媒の細孔容積より少ない量にすることが好ましい。触媒に残存する溶媒量が、触媒の細孔容積よりも大きいと、活性成分を分散した触媒を反応器に充填した後に、触媒表面に出ている溶媒が触媒表面から蒸発、あるいは揮散する際に、活性成分が移動することになり、活性成分の触媒担体への担持量が不均一となる。触媒に残存する溶媒量が、触媒の細孔容積よりも少ない量であれば、触媒中に溶媒を含んでいても、表面は濡れずに、活性成分は触媒細孔内に固定されたままのため、担持量は均一で変化することはない。
これら液相で担持する場合の各活性成分の溶媒としては、活性成分を含む化合物を溶解または分散できるものであれば特に限定されないが、取り扱いの容易さから水が好ましい。活性成分を溶媒に溶解、分散するときの濃度は、活性成分の化合物が均一に溶解または分散できれば、特に制限されないが、濃度が低すぎると、担持に時間がかかるため、活性成分および溶媒の合計100重量%当たりの、活性成分量は、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは2〜40重量%である。
本発明の触媒の製造方法においては、前記分散後の触媒に細孔容積以上の量の溶媒が残存する場合には、前記分散後、反応器への充填前に溶媒除去が必要となるが、細孔容積以下の溶媒量であれば、そのままの状態で反応に用いても、溶媒除去を行ってもよい。溶媒を除去する場合には、乾燥だけでも良いが、更に焼成を行ってもよい。乾燥条件としては、特に限定はないが、通常は大気中または減圧下、0〜120℃、10min〜24hrの条件で実施される。
本発明の触媒の製造方法においては、銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とが分散した担体を200〜600℃で焼成することが好ましい。温度以外の焼成条件としては、通常大気中、1〜10hrの条件で実施される。
担体に分散される銅化合物、アルカリ金属化合物、および希土類化合物は、どのような化合物でもよいが、通常はそれぞれ独立にハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、アルコキシドまたは錯塩である。中でも塩化物、硝酸塩または酢酸塩であることが複合塩を形成しやすいという点で好ましい。さらに硝酸塩または酢酸塩であることが、触媒製造の際にステンレス等の鉄系材料を含む装置を用いた場合であっても、装置を腐食することが少なく好ましい。
銅化合物、アルカリ金属化合物、希土類化合物および担体の使用量としてはその担持方法によっても異なるが、得られる触媒に含まれる銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素が前述の範囲内になる量を用いることが好ましい。
上記製造方法によって得られる触媒の形状は、特に限定されず、いずれの形状でも用いることができるが、例えば、粉体状、顆粒状、ペレット状、球状、ヌードル状等が挙げられる。サイズについても、反応器に充填可能なサイズであればいずれのものでもよい。
また担体として、シリカ担体を用いる場合には、市販されているものをそのまま使用することもできるが、30〜700℃の温度で乾燥または焼成して使用することもできる。
さらに上記銅化合物とアルカリ金属化合物、および希土類化合物に加えて、パラジウム化合物、イリジウム化合物、クロム化合物、バナジウム化合物、ニオブ化合物、アルカリ土類金属化合物などその他の化合物を担体に分散させる場合にも、その添加方法は特に限定されず、銅化合物とアルカリ金属化合物、および希土類化合物と一緒に溶液にして担体に分散しても良いし、別途、先に担体に分散しても、あるいは後から担体に分散しても良い。このようにして上記活性成分および担体以外の成分を含んでいる触媒を得ることができる。本発明の触媒にこれら他の成分が含まれる場合には、担体100重量部あたり、金属元素換算で通常0.01〜10重量部の範囲である。
次に、本発明の上記触媒を用いた塩素の製造法について説明する。本発明の塩素の製造方法は、触媒の存在下で塩化水素を酸素により酸化して塩素を製造する方法であって、該触媒が、上記触媒であることを特徴とする。
上記触媒は、塩化水素を酸素により酸化して塩素を製造する際の触媒として好適に用いることができる。
塩化水素と酸素とが反応する範囲であれば、反応条件は特に限定されない。また反応方式については、バッチ式、流通式のいずれでもよい。流通式の場合、反応器は流動床、固定床、あるいは移動床のいずれでもよく、それぞれの反応様式によって、触媒形状も決まる。本反応は平衡反応であるため、反応温度が高すぎると転化率が低下し、低すぎると触媒の活性が充分でないため、反応温度は、通常は250〜500℃、好ましくは320〜420℃で行う。反応時の圧力は、操作性を考慮すれば、大気圧〜50気圧程度がよい。
反応に用いる酸素の酸素源としては、空気をそのまま使用してもよいが、平衡反応であるため、転化率は100%に至らず、未反応塩酸と生成物である塩素との分離が必要である。したがって、酸素源は不活性な窒素ガスを含まない純酸素がより好ましい。酸素に対する塩化水素の理論モル比(塩化水素/酸素)は4であるが、一般的に理論量よりも酸素を過剰に供給する方が高活性を得ることができるため、酸素に対する塩化水素のモル比(塩化水素/酸素)は1〜2.9が好ましい。また触媒重量に対する塩化水素の供給速度は、触媒1kgあたり、通常130〜3000L/hである。
以下、本発明を実施例、比較例によって更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例、比較例において触媒の細孔容積、平均細孔直径は、オートソープ3(カンタクローム製)を用いて測定した吸着等温線を、BJH(Barrett−Joyner−Halenda)法で解析して求めた。比表面積は、BET法により求めた。測定によって得られる細孔直径の測定範囲は1〜100nmである。
なお、以下の実施例または比較例で得た触媒の触媒活性評価は、特に記述がない限りは、以下の条件にて、実施した。
得られた触媒を10〜20メッシュの粒径にそろえた。次いで該触媒を1/2インチの反応管に2g充填し、塩化水素を57ml/min、酸素を28.5ml/min供給し、反応温度390℃で反応させた。ヨウ化カリウム(関東化学、オキシダント測定用)を水に溶解し、0.2mol/l溶液を調整し、この溶液300mlに生成ガスを8分間吸収させ、0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液(関東化学)で生成した塩素の量を測定し塩化水素の転化率を求めた。結果を表2に示した。
[実施例1]
平均細孔直径12.3nm、比表面積556m2/g、全細孔容積1.7ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積1.6ml/gのシリカ粉体(富士シリシア製、粒径3.9μm、C−1504)を空気中、500℃で2h焼成した(シリカ担体1とする)。ガラス製フラスコに水30gと塩化第二銅(和光純薬、特級)1.29g、塩化ランタン・七水和物(和光純薬、特級)1.6g、塩化カリウム(和光純薬、特級)0.67gを加えて水溶液とし、これにシリカ担体1を10.1g加え、ロータリーエバポレーターを用いて、80℃で蒸発乾固した。これを、空気中、250℃で3h焼成し、Cu:K:La:SiO2=5:3:5:87の重量比率の担持触媒を得た(触媒1とする)。触媒1の細孔分布測定を行った結果、比表面積316m2/g、細孔直径5〜15nmの範囲における細孔容積は1.05ml/gであった。
[実施例2]
平均細孔直径18.1nm、比表面積254m2/g、全細孔容積1.2ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積0.88ml/gの富士シリシア製、Q−10(粒径75〜500μm、シリカ担体2とする)に変更した以外は実施例1と同様の方法で同様の重量比率の担持触媒を得た(触媒2とする)。触媒2の細孔分布測定を行った結果、比表面積 177m2/g、細孔直径5〜15nmの範囲における細孔容積は0.74ml/gであった。
[実施例3]
平均細孔直径が5.5nm、比表面積355m2/g、全細孔容積0.76ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積0.67ml/gの富士シリシア製、Q−6(粒径75〜500μm、シリカ担体3とする)に変更した以外は実施例1と同様の方法で同様の重量比率の担持触媒を得た(触媒3とする)。触媒3の細孔分布測定を行った結果、比表面積 280m2/g、細孔直径5〜15nmの範囲における細孔容積は0.55ml/gであった。
[比較例1]
平均細孔直径10.6nm、比表面積722m2/g、全細孔容積が1.9ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積0.42ml/gの旭硝子製、H−33(粒径3.1μm、シリカ担体4とする)に変更した以外は実施例1と同様の方法で同様の重量比率の担持触媒を得た(触媒4とする)。触媒4の細孔分布測定を行った結果、比表面積277m2/g、細孔直径5〜15nmの範囲における細孔容積は0.35ml/gであった。
[比較例2]
平均細孔直径2.6nm、比表面積675m2/g、全細孔容積が0.43ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積0.01ml/gの富士シリシア製、Q−3(粒径75〜500μm、シリカ担体5とする)に変更した以外は実施例1と同様の方法で同様の重量比率の担持触媒を得た(触媒5とする)。触媒5の細孔分布測定を行った結果、比表面積175m2/g、細孔直径5〜15nmの範囲における細孔容積は0.06ml/gであった。
[実施例4〜9]
触媒成分の重量比率を以下のように変えた以外は実施例1と同様に触媒を調製した。
Figure 2009041384
[実施例10〜12]
ランタン成分をプラセオジム(実施例10)、サマリウム(実施例11)、ユーロピウム(実施例12)に変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を得た(触媒12〜14)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例13〜19]
ランタン成分重量の半分を各々プラセオジム(実施例13)、ネオジム(実施例14)、サマリウム(実施例15)、ユーロピウム(実施例16)、ガドリニウム(実施例17)、ジスプロシウム(実施例18)、イッテルビウム(実施例19)に変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を得た(触媒15〜21)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例20]
カリウム成分をナトリウムに変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を得た(触媒22)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例21]
カリウム成分をセシウムに変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を得た(触媒23)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例22]
塩化物原料を硝酸塩原料に変更し、焼成温度を250℃から400℃に変更した以外は実施例11と同様の方法で調製し、Cu:K:Sm:SiO2=5:3:5:87の重量比率の触媒を得た(触媒24)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例23]
塩化物原料を酢酸塩原料に変更し、焼成温度を250℃から400℃に変更した以外は実施例11と同様の方法で調製し、Cu:K:Sm:SiO2=5:3:5:87の重量比率の触媒を得た(触媒25)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例24]
実施例22の原料比を変え、Cu:K:Sm:SiO2=7:4.2:7:81.8の重量比率の触媒を得た(触媒26)。細孔分布測定を行った結果を表2に示す。
[実施例25]
シリカ(C−1504)を8g、メチルセルロース(信越化学、SM−4000)を0.22g、シリカゾル(日産化学、スノーテックスS)13.6g、水10gを乳鉢で混練し、2.0mm径のサイズに押し出した。これを120℃、3h乾燥後、500℃、2h焼成し、10〜20メッシュの粒径にそろえた(シリカ担体6)。シリカ担体6の細孔分布測定を行った結果、平均細孔直径8.2nm、比表面積339m2/g、全細孔容積0.69ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積は0.61ml/gであった。シリカ担体6を用いて実施例13と同様の方法で、実施例13と同じ組成の触媒を調製した(触媒27)。
[実施例26]
シリカ(C−1504)を8g、メチルセルロース(信越化学、SM−4000)を0.22g、シリカゾル(日産化学、スノーテックスS)6.8g、水20gを乳鉢で混練し、2.0mm径のサイズに押し出した。これを120℃、3h乾燥後、500℃、2h焼成し、10〜20メッシュの粒径にそろえた(シリカ担体7)。シリカ担体7の細孔分布測定を行った結果、平均細孔直径8.7nm、比表面積366m2/g、全細孔容積0.80ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積は0.74ml/gであった。シリカ担体7を用いて実施例13と同様の方法で、実施例13と同じ組成の触媒を調製した(触媒28)。
[実施例27]
硝酸第二銅(関東化学、特級)4.4g、硝酸カリウム(純正化学、特級)1.8g、硝酸サマリウム(和光純薬、特級)3.4gを50gの水に溶解した(溶液A)。シリカ(C−1504)を20g、メチルセルロース(信越化学、SM−4000)を0.6gをニーダーに入れ混合しながら、シリカゾル17gを添加し、さらに溶液Aを添加した後10分間混練し、2.0mm径のサイズに押し出した。これを120℃、3h乾燥後、400℃、3h焼成し、10〜20メッシュの粒径にそろえた。実施例22と同じ組成の触媒を調製した(触媒29)。
[実施例28]
平均細孔直径21.1nm、比表面積230m2/g、全細孔容積1.2ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積0.50ml/gの富士シリシア製、Q−15(粒径75〜500μm、シリカ担体8とする)に変更した以外は実施例1と同様の方法で同様の重量比率の担持触媒を得た(触媒30とする)。
[実施例29]
実施例28の原料比を変え、Cu:K:Sm:SiO2=3.5:2.1:3.5:90.9の重量比率の触媒を得た(触媒31)。
[実施例30]
実施例28の原料比を変え、Cu:K:Sm:SiO2=2.5:1.5:2.5:93.5の重量比率の触媒を得た(触媒32)。
[実施例31]
実施例28の原料比を変え、Cu:K:Sm:SiO2=1.5:0.9:1.5:96.1の重量比率の触媒を得た(触媒33)。
[実施例32]
水10gに塩化第二銅0.69g、塩化サマリウム・六水和物0.76g、塩化カリウム0.36gを加えて水溶液とした(溶液B)。シリカ担体8を20g、直径25cmのパン型ミキサ−に入れ、回転数30rpmで回転させながら溶液Bをスプレー状に吹き付けながら加えて、回転を2h行い吸液させた。その後、ロータリーエバポレーターに移し95℃で30min乾燥し、Cu:K:Sm:SiO2=1.5:0.9:1.5:96.1の重量比率の担持触媒を得た(触媒34)。
[実施例33]
実施例32において、ロータリーエバポレーターで95℃乾燥せず、同等の重量比率の触媒を得た(触媒35)。このときの水による細孔内の容積充填は45%となる。
[実施例34]
平均細孔直径13.6nm、比表面積236m2/g、全細孔容積0.96ml/gであり、細孔直径5〜18nmの範囲における細孔容積0.85ml/gのサンゴバン製、SS62138(粒径φ4mm、シリカ担体9とする)に変更し、10〜20メッシュの粒径にそろえて用いた以外は実施例1と同様の方法で同様の重量比率の担持触媒(10〜20メッシュの粒径にそろえた)を得た(触媒36)。
[実施例35]
実施例31の原料比を変え、Cu:K:Sm:SiO2=7:4.2:7:81.8の重量比率の触媒を得た(触媒37)。
Figure 2009041384
[実施例36]
流動床反応に対する本発明の触媒の効果を確認するため、得られた触媒30を、1インチの反応管のフィルター上部に9g充填し、フィルター下部には予熱層として3mm径のガラスを40ml充填し、塩化水素を90ml/min、酸素を45ml/min反応管下部より供給し、反応温度370℃で反応させた。0.2mol/lヨウ化カリウム溶液300mlに生成ガスを4分間吸収させ、0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液(関東化学)で生成した塩素の量を測定し塩化水素の転化率を求めた。結果を表3に示す。
[比較例3]
実施例28のシリカ担体8をシリカ担体5に変えた以外は、同様の方法により、触媒を得た(触媒38)。触媒38の細孔分布測定を行った結果、比表面積170m2/g、細孔直径5〜15nmの範囲における細孔容積は0.07ml/gであった。
触媒38を用いた以外は実施例36と同様に行い、塩化水素の転化率を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2009041384

Claims (10)

  1. 銅元素、アルカリ金属元素、および希土類元素を含有する触媒であって、
    前記触媒の細孔直径が5〜15nmの範囲において、
    0.4〜2.0ml/gの細孔容積を有することを特徴とする触媒。
  2. 比表面積が100〜500m2/gである請求項1に記載の触媒。
  3. 比表面積が170〜500m2/gである請求項1に記載の触媒。
  4. 触媒100重量%あたり、
    銅元素を1〜11重量%含み、
    銅元素と、希土類元素との重量比が1:0.6〜1:1.5であり、
    銅元素と、アルカリ金属元素との重量比が、1:0.4〜1:1.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
  5. アルカリ金属元素がカリウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の触媒。
  6. 希土類元素がランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびユーロピウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の触媒。
  7. 銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とを、
    細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有する担体に分散する工程を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の触媒を製造する方法。
  8. 銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とを、
    細孔直径が5〜18nmの範囲において、0.5〜2.5ml/gの細孔容積を有する担体に分散する工程と、
    銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とが分散した担体を200〜600℃で焼成する工程とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の触媒を製造する方法。
  9. 銅化合物とアルカリ金属化合物と希土類化合物とがそれぞれ独立に、塩化物、硝酸塩または酢酸塩であることを特徴とする請求項7または8に記載の触媒を製造する方法。
  10. 触媒の存在下で塩化水素を酸素により酸化して塩素を製造する方法であって、該触媒が、請求項1〜6のいずれかに記載の触媒であることを特徴とする塩素の製造方法。
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