JPWO2009016805A1 - 横編機の選針機構、横編機の選針機構用セレクタ及び横編機の選針機構用スペーサ - Google Patents

横編機の選針機構、横編機の選針機構用セレクタ及び横編機の選針機構用スペーサ Download PDF

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Abstract

キャリッジを高速で移動させたときでも選針ミスが生じ難い選針機構と、その選針機構に用いるセレクタおよびスペーサを提供する。本発明横編機の選針機構は、針床に形成される針溝内の所定位置に保持されたスペーサ7と、針溝内で摺動自在にスペーサ7と並列されるセレクタ6とを備える。このスペーサ7は、直線状の長尺片で、セレクタ6に面して形成されるスペーサ側摺動抵抗作用部(弾性屈曲部71)を有する。セレクタ6は、直線状の長尺片で、その先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタ6を基底位置に位置決めする基点係合部と、セレクタ側摺動抵抗作用部(押出片65)とを備える。セレクタ側摺動抵抗作用部とスペーサ側摺動抵抗作用部は、互いの接触により、セレクタ6の摺動抵抗が生じる領域を限定するように形成される。

Description

本発明は、横編機の選針機構、横編機の選針機構用セレクタ及び横編機の選針機構用スペーサに関するものである。
従来から、横編機では、針床に並設される多数の針溝内で摺動される編針を、針床の長手方向に沿って往復運動するキャリッジに搭載される編成用カムシステムで駆動して、編成動作を行なわせている(例えば、特許文献1を参照)。編成動作は、ニット、タック、ミスの3つを基本とする。編針の歯口側への突出位置は、ニットの場合が最も突出した進出位置、タックの場合が中間位置、ミスの場合が歯口とは反対側に後退した基底位置となる。
これらの編成動作は、選針機構により編針の動作を制御することにより行われる。この選針機構を図8に基づいて説明する。編針Kは、ニードル本体1と、ニードルジャック2と、セレクトジャック3と、セレクタ4とを備える(図8(A))。この編針Kが配置される針床10には、多数のニードルプレート10pが紙面と垂直な方向に所定間隔で立設されており、隣り合うニードルプレート10p間が針溝となる。この針溝一つに付き、編針Kが一つ収納されている。さらに、針溝内には、セレクタ4に並列してスペーサ5が保持されている。
ニードル本体1は、フック11と、フック11を開閉するラッチ12とを備えたべら針であり、ニードル本体1の基底側には、ニードルジャック2が連結されている。
ニードルジャック2は、ニードル1を針溝沿いに移動させて編成動作を行なわせる部材である。ニードルジャック2には、目移し動作用バット21および編成や編目受けなどの動作時に使用される編成動作用バット22が設けられている。これらのバット21,22が、後述するカムシステムにより動作されると、ニードルジャック2が歯口g方向に移動して、ニードル本体1を歯口gに進出させる。また、ニードルジャック2の中間部は、ニードルプレート10pを貫通するピアノ線10aに当接される。そして、ニードルジャック2は、基底側端部が針溝の底部に接触されており、次述するセレクトジャック3の先端により針溝の底部側に押圧を受けた際、弾性変形して湾曲される。
セレクトジャック3は、後述するように、自身のポジションによりニードルジャック2を押圧するかどうかの選択を行なう部材である。このセレクトジャック3は、編針Kのニット、タック、ミスの各ポジションに対応した3つの凹部を尾部32側に備え、いずれかの凹部がピアノ線10dに係合することで、進退方向の位置決めがなされる。セレクトジャック3の先端部には、選択用バット31が設けられている。この選択用バット31が針溝の底部側に押圧されると、セレクトジャック3の先端部が針溝内に沈み、ニードルジャック2の中間部を湾曲させ、ニードルジャック2の編成動作用バット22を針溝に沈ませる。編成用バット22が針溝内に沈むと、上述した編成用カムシステムが編成用バット22に作用しないため、ニードルジャック2は針溝に沿った方向に摺動されない。
セレクタ4は、セレクトジャック3の位置を変化させるための部材で、針溝内において、ピアノ線10b、10cにより支持されている。セレクタ4には、編成用カムシステムの作用により、セレクタ4を基底側に押し下げる下げ用バット41と、セレクタ4を歯口gに向かって押し上げる上げ用バット42とが設けられている。また、下げ用バット41を上げ用バット42との間には、選針用バット43が設けられている。針床上で隣接される各セレクタ4に設けられた選針用バット43は、両バット41、42の間で、セレクタ4の長さ方向の位置が順次異なるように設けられている。
さらに、セレクタ4は、針溝内でピアノ線10bによって針溝長手方向に位置決めされ、その位置でピアノ線10bとの接触点を支点として揺動可能に支持される。具体的には、セレクタ4の歯口側にピアノ線10bに係合する基点係合部4Aがあり、下げ用バット41の下方付近にピアノ線10cに係合する凹部4Bが形成されている。基点係合部4Aをピアノ線10bに係合した状態において、前記凹部4Bの分だけセレクタ4の揺動が許容される。
スペーサ5は、針溝内にセレクタ4と並列して収納され、セレクタを薄く(軽く)することで、選針アクチュエータ及び編成用カムシステムで摺動されるセレクタの反応速度をより高速にさせるための部材である。スペーサ5は、図8(B)に示すように、針溝内においてセレクタ4の動作範囲とほぼ重複する領域に配置され、ピアノ線10b、10c、10eにより支持されている。
このような選針機構が、キャリッジを針床に沿って走行させた際、どのように動作するかを図8(B)、図9、図10を用いて説明する。
選針機構による選針には、ミスする編針Kか、ニット若しくはタックする編針Kかを選針する1段階目の選抜と、タックする編針Kか、ニットする編針Kかを選針する2段階目の選抜とがある(類似の機構を示す文献として特許文献2)。キャリッジは、図10の中心線100cに対して左右対称に一対のカムシステム100を備えており、例えばキャリッジが左行したときに、右側のカムシステム100に対して、左側のカムシステム(図示略)の右側の選針アクチュエータ99Lが第1の選針アクチュエータとなり、右側のカムシステム100の左側の選針アクチュエータ99Rが、第2の選針アクチュエータとなる。図10中の矢印は、カムが作用したときの各バットの遷移状態を示す。
まず、図8(B)に示す編針Kの配置状態(以下、この状態のときのセレクタ4とセレクトジャック3の位置をBポジション(基底位置)とする)で、カムシステム100が編針Kを通過すると、図10の選針アクチュエータ99Lにより、選針用バット43を針溝内に沈めないことで1段階目の選針が行われる。編針Kが非選針状態になると、選針用バッド43、上げ用バット42が針溝内に沈められて(図9(A)参照)、セレクタ4は、上げ用セレクタガイドカム88、セレクタレイジングカム89及び後段の選針アクチュエータ99Rの作用を受けなくなる。つまり、ニードルジャック2、ニードル本体1が歯口側に進出しないミスとなる。
一方、編針Kが、第1の選針アクチュエータ99Lにより選針された場合、上げ用バット42と上げ用セレクタガイドカム88の上げ部88aの係合で、セレクタ4が歯口側に進出する。このとき、押出片45がセレクトジャック3を歯口側に進出させ、図9(B)の配置状態(以下、この状態のときのセレクタ4とセレクトジャック3の位置をHポジション(中間位置)とする)になる。そして、下げ用セレクタガイドカム87の作用により、セレクタ4のみがBポジションに戻り、セレクトジャック3がHポジションを維持したまま、編針Kは、選針アクチュエータ99Rにより2段階目の選抜を受ける。
2段階目の選抜で非選針となった編針Kは、上げ用バット42が針溝内に沈められる。つまり、セレクトジャック3が、Hポジションに維持されたまま、固定ニードルレイジングカム82の作用でニードルジャック2を歯口側に移動し、ニードル本体1を歯口gに進出させ、タックが行なわれる。
さらに、2段階目の選抜により編針Kが選針された場合、上げ用バット42は、セレクタレイジングカム89に突き上げられ、セレクタ4とセレクトジャック3とが歯口側に進出し、図9(C)の配置状態(以下、この状態のセレクタ4とセレクトジャック3の位置をAポジション(進出位置)とする)になる。セレクタレイジングカム89により突き上げられたセレクタ4は、下げ用バット41に作用する下げ部87aにより、直ちにBポジションに戻される。
そして、Aポジションにおいて、編成用バット22は、固定ニードルレイジングカム82と可動ニードルレイジングカム83の作用を受けてニードル本体1を進出させ、ステッチカム84の作用でニードル本体を後退させて、ニットを行なわせる。2段階目の選針が行なわれた後は、セレクタ4の尾部44が復帰カム90により押し上げられて選針用バット42が針溝から突出され、セレクタ4は次の編成の選針に備える状態になる。
特公平7−33619号公報 特開平8−74146号公報(図1)
ところで、近年では、横編機において、編成速度の更なる高速化に対応するため、キャリッジの移動速度を高速化することが検討されている。しかし、キャリッジの移動速度を高速化するには、従来の選針機構では選針ミスや選針機構の構成部材の摩耗などが生じる虞がある。
既述したように、セレクタ4は針溝に沿った摺動だけではなく、ピアノ線10bとの接触点を支点として揺動され、その基底側を針溝内に沈み込ませる動作も伴う。これらのセレクタ4の動作は、重力や振動などの影響を受けることなく、カムシステム100の作用によってのみ行われるようにする必要がある。そのため、従来のセレクタ4は、全長に亘って弓なりに湾曲され、セレクタ4の両端部をニードルプレート10pに、中間部をスペーサ5に接触させることで、セレクタ4の動作に対して所定の摺動抵抗を発生させている。
しかし、このセレクタ4では、セレクタ4をHポジションからBポジションに復帰させる場合、揺動の支点よりも上方に位置する下げ用バット41を基底側に押圧するため、セレクタの尾部44側が針溝底部側に下がりやすい。特に、従来のセレクタ4では、力点となる下げ用バット41に近い位置で、かつ下げ用バット41よりも下方(針溝底部側)の位置に摺動抵抗が作用すると考えられる。そのため、この摺動抵抗により、セレクタ4をBポジションに戻す際、尾部44側が針溝内に沈められる方向にセレクタ4を揺動させるモーメントが作用する。また、このモーメントは、セレクタ4を後退させる速度が速いほど大きくなる。その結果、セレクタ4が真直ぐに基底側に後退せず、尾部44側が揺動されながら基底側に後退し、セレクタ4がBポジションに戻ったときに選針バット43が針溝に沈みこんだ状態となることがある。このような状態となった編針Kは、上例の場合、選針アクチュエータ99Rの選針を受けることができず、選針ミスが生じることになる。
また、従来のセレクタでは、そのポジションに関わらず、摺動抵抗がセレクタの進退動作と揺動動作の双方に対して常時作用する。編成を高速化した際、この進退動作に対する摺動抵抗が大きいと、セレクタ、スペーサ、ニードルプレート又は選針アクチュエータの可動突起の摩耗・損傷を招く虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、キャリッジを高速で移動させたときでも選針ミスが生じ難い選針機構と、その選針機構に用いるセレクタおよびスペーサを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、キャリッジを高速で移動させたときでも構成部材の摩耗や損傷が生じ難い選針機構と、その選針機構に用いるセレクタおよびスペーサを提供することにある。
本発明者は、以下の各点に着目して検討を行った結果、セレクタの進退方向の特定位置でのみ、セレクタの進退動作と揺動動作に対する摺動抵抗が作用するようにセレクタとスペーサの構成に工夫を施し、本発明を完成するに至った。
(1)セレクタの揺動動作に対しては、基本的にはセレクタがBポジションの場合に摺動抵抗が作用すれば良く、他のポジションでは摺動抵抗が作用しなくてもよい。
(2)セレクタの進退動作に対する摺動抵抗は小さい方が好ましく、HポジションやAポジションでは、この摺動抵抗が作用しなくてもよい。
(3)摺動抵抗は、力点となる下げ用バットから離れた位置でセレクタに作用する方が揺動抑制に有効である。
すなわち、本発明横編機の選針機構は、針床に形成される針溝内の所定位置に保持されたスペーサと、スペーサと並列され針溝内で摺動自在なセレクタとを備える。このセレクタは、編成用カムシステム、第一の選針アクチュエータ及び第二の選針アクチュエータが搭載されたキャリッジを針床の長手方向に沿って往復走行させた際、編成用カムシステムの作用を受けるセレクトジャックを、3つのポジションのいずれかに位置決めして進退させる。3つのポジションには、第一の選針アクチュエータの非選択状態により規定される基底位置、第一の選針アクチュエータの選択状態により規定される中間位置、第二の選針アクチュエータの選択状態により規定される進出位置があり、各位置は順次歯口側に近づく。ここで、このスペーサは、針溝に沿った直線状の長尺片で、セレクタに面して形成されるスペーサ側摺動抵抗作用部を有する。前記セレクタは、針溝に沿った直線状の長尺片で、歯口側に配される先端と、歯口とは反対側に配される後端とを有する。さらに、セレクタは、その先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタを基底位置に位置決めする基点係合部と、セレクタ側摺動抵抗作用部とを備える。そして、セレクタ側摺動抵抗作用部は、架設部とセレクタとの接触点を支点として、セレクタの後端側が針溝の深さ方向に揺動可能な状態においては、スペーサ側摺動抵抗作用部と接触して前記揺動動作に対する摺動抵抗を作用させ、セレクタが進出位置の状態においては、スペーサ側摺動抵抗作用部と非接触となってセレクタの進退動作に対する摺動抵抗が作用されないように形成されたことを特徴とする。
この選針機構において、さらに、前記セレクタは、第一の選針アクチュエータ又は第二の選針アクチュエータの選択状態に応じてセレクトジャックを歯口方向に押し出す押出片を備え、セレクタ側摺動抵抗作用部が前記押出片に設けられていることが好ましい。
また、本発明選針機構において、セレクタが基底位置にある場合のみセレクタ側摺動抵抗作用部がスペーサ側摺動抵抗作用部に接するように構成されることが好適である。
一方、本発明横編機の選針機構用セレクタは、針床に形成される針溝内の所定位置に保持されたスペーサと、編成用カムシステム、第一の選針アクチュエータ及び第二の選針アクチュエータが搭載されたキャリッジを針床の長手方向に沿って往復走行させた際、編成用カムシステムの作用を受けるセレクトジャックとを備える横編機の選針機構に用いるセレクタである。このセレクタは、スペーサに並列して針溝内に摺動自在に設けられ、セレクトジャックを、3つのポジションで位置決めして進退させる。3つのポジションには、第一の選針アクチュエータの非選択状態により規定される基底位置、第一の選針アクチュエータの選択状態により規定される中間位置、第二の選針アクチュエータの選択状態により規定される進出位置があり、各位置は順次歯口側に近づく。このセレクタは、直線状の長尺片で、歯口側の先端と、歯口とは反対側の後端とを有する。また、このセレクタは、その先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタを基底位置に位置決めする基点係合部と、セレクタ側摺動抵抗作用部とを備える。そして、このセレクタ側摺動抵抗作用部は、架設部とセレクタとの接触点を支点として、セレクタの後端側が針溝の深さ方向に揺動可能な状態においては、前記スペーサに設けられたスペーサ側摺動抵抗作用部と接触して前記回転動作に対する摺動抵抗を作用させ、セレクタが進出位置の状態においては、スペーサ側摺動抵抗作用部と非接触となり、セレクタの進退動作に対する摺動抵抗が作用されないように形成されたことを特徴とする。
さらに、本発明横編機の選針機構用スペーサは、編成用カムシステム、第一の選針アクチュエータ及び第二の選針アクチュエータが搭載されたキャリッジを針溝が列設された針床の長手方向に沿って往復走行させた際、編成用カムシステムの作用を受けるセレクトジャックと、セレクトジャックを、3つのポジションで位置決めして進退させるためのセレクタとを備える横編機の選針機構に用いるスペーサである。3つのポジションには、第一の選針アクチュエータの非選択状態により規定される基底位置、第一の選針アクチュエータの選択状態により規定される中間位置、第二の選針アクチュエータの選択状態により規定される進出位置があり、各位置は順次歯口側に近づく。このセレクタは、直線状の長尺片で、歯口側の先端と、歯口とは反対側の後端とを有する。また、このセレクタは、その先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタを基底位置に位置決めする基点係合部と、スペーサに面して設けられたセレクタ側摺動抵抗作用部とを備える。一方、スペーサは、セレクタに並列して針溝内の所定位置に保持される、直線状の長尺片である。そして、このスペーサは、架設部とセレクタとの接触点を支点として、セレクタの後端側が針溝の深さ方向に揺動可能な状態においては、前記セレクタ側摺動抵抗作用部と接触して前記揺動動作に対する摺動抵抗を作用させ、セレクタが進出位置の状態においては、セレクタ側摺動抵抗作用部と非接触となってセレクタの進退動作に対する摺動抵抗が作用されないように形成されたスペーサ側摺動抵抗作用部とを備えることを特徴とする。
本発明の横編機の選針機構によれば、セレクタの針溝内における進退方向の所定位置でのみ、セレクタの進退動作および揺動動作に対する摺動抵抗を作用させることができる。そのため、セレクタをHポジション(中間位置)からBポジション(基底位置)に復帰させる際、セレクタの後端側が針溝内に沈み込むことを抑制でき、選針ミスの発生を低減できる。
また、上記摺動抵抗の作用するセレクタの位置を特定することで、セレクタの進退動作に対する摺動抵抗を極力低減し、キャリッジを高速走行させた場合でも、セレクタ、スペーサ、ニードルプレート、選針アクチュエータの可動突起の摩耗・損傷を抑制することができる。
さらに、セレクタもスペーサも直線状の形状で良いため、従来のようにセレクタ全体を湾曲加工する必要もない。
その他、本発明選針機構において、セレクタ側摺動抵抗作用部をセレクタの押出片に設ければ、押出片とは別にセレクタ側摺動抵抗作用部を設ける必要がない。通常、押出片はセレクトジャックの後端(基底側)に位置するため、この押出片をセレクタ側摺動抵抗作用部とすれば、セレクタを基底位置に復帰させる際、力点から基底側に離れた箇所に摺動抵抗を作用させることができ、セレクタの揺動を効果的に抑制できる。
そして、本発明選針機構において、セレクタが基底位置にある場合のみセレクタ側摺動抵抗作用部がスペーサ側摺動抵抗作用部に接するようにすれば、セレクタが基底位置である場合のみ摺動抵抗が作用し、他の位置では摺動抵抗作用部同士の接触による摺動抵抗が作用しないことになる。そのため、特にセレクタの進退動作に対する摺動抵抗を大幅に軽減でき、セレクタ、スペーサ、ニードルプレートおよび選針アクチュエータの可動突起の摩耗・損傷を抑制できる。
一方、本発明の選針機構用セレクタまたはスペーサによれば、上記の本発明選針機構を構成するのに好適に利用できる。
実施形態1のセレクタの概略構成図であって、(A)は正面図、(B)は下面図である。 実施形態1のスペーサを示す概略構成図であって、(A)は正面図、(B)は下面図、(C)は(B)の丸で囲った部分の拡大図である。 (A),(B)は、実施形態1の選針機構において編針がBポジションにある状態を示す概略部分断面図で、(A)は選針状態を、(B)は非選針状態を示す。 (A)は、実施形態1の選針機構において編針がHポジションにある状態を、(B)は、実施形態1の選針機構において編針がAポジションにある状態を示す概略部分断面図である。 実施形態2のセレクタの概略構成図であって、(A)は正面図、(B)は下面図、(C)は(B)の丸で囲った部分の拡大図である。 実施形態2のスペーサの概略構成図であって、(A)は正面図、(B)は下面図である。 実施形態2におけるセレクタとスペーサとの位置関係を示す概略説明図であって、(A)はBポジションで選針状態にあるとき、(B)はBポジションで非選針状態にあるとき、(C)はHポジションにあるとき、(D)はAポジションにあるときを示す。 (A)は、編針の概略構成図と針床の概略部分断面図を示し、(B)は、針床に編針が収納された状態を示す概略部分断面図であって、編針がBポジションにある状態を示す。 (A)〜(C)は、従来の選針機構の概略部分断面図であって、(A)は、編針がBポジションで非選針の状態を、(B)は、編針がHポジションにあるときの状態を、(C)は、編針がAポジションにあるときの状態を示す。 選針機構の動作状態を示す説明図である。
符号の説明
K 編針 g 歯口
6,60 セレクタ 61 下げ用バット 62 上げ用バット
63 選針用バット 64 尾部 65、650 押出片
66 先端部 6A 基点係合部 6B 凹部
7,70 スペーサ 71 弾性屈曲部 72〜75 凹部
710 空所 750 突片 7A 水平片 7B L型片
1 ニードル本体 11 フック 12 ラッチ
2 ニードルジャック
21 目移し動作用バット 22 編成動作用バット
3 セレクトジャック 31 選択用バット 32 尾部
4 セレクタ 41 下げ用バット 42 上げ用バット
43 選針用バット 44 尾部 45 押出片 4A 基点係合部
4B 凹部
5 スペーサ
10 針床 10p ニードルプレート 10a〜10e ピアノ線
100 カムシステム 100c 中心線
82 固定ニードルレイジングカム
83 可動ニードルレイジングカム 84 ステッチカム
87 下げ用セレクタガイドカム 87a 下げ部
88 上げ用セレクタガイドカム 88a 上げ部
89 セレクタレイジングカム
90 復帰カム
99,99L,99R 選針アクチュエータ
99n 可動突起
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。本発明の選針機構は、編針のうち、セレクタとスペーサの形状に特徴があり、これらセレクタとスペーサ以外の構成は、図8〜10を参照して既に説明した従来の横編機の選針機構と同一である。また、編針の選針方法や、編針に対するカムシステムの作用機構、編針の編成動作なども従来の横編機と同一である。従って、以下の実施形態では、従来の横編機との相違点を中心に説明する。
<実施形態1>
図1(A)は、本発明セレクタの正面図、図1(B)はセレクタの下面図である。図2(A)は、本発明スペーサの正面図、図2(B)は、スペーサの下面図、図2(C)は、図2(B)の丸で囲った部分の拡大図である。
セレクタ6は、正面から見た形状が、従来のセレクタとほぼ同じ形状を有する長尺片である。しかし、このセレクタ6を下面からみたときに、従来のセレクタと異なり、厚さ方向に湾曲しておらず、真直ぐになっている。このセレクタ6には、歯口側となる先端部66に基点係合部6Aがあり、後述するバット61の下方付近に凹部6Bが形成されている。また、セレクタ6の先端部66側に下げ用バット61が、基底側に配置される尾部64側(後端側)に上げ用バット62が、下げ用バット61と上げ用バット62との間に選針用バット63が設けられている。いずれのバット61、62、63もセレクタ6の上方に突設されている。さらに、セレクタ6には、セレクタ6の上げ用バット62の近傍に、下方に突出する押出片65が設けられている。これらの部位6A、6B、61〜65は、図8,9,10を参照して説明した従来のセレクタにおける同一名称の部位と同じ機能を有している。但し、押出片65は、後述するスペーサ7と接触して、セレクタ6の進退動作および揺動動作に対する摺動抵抗を生じさせるセレクタ側摺動抵抗作用部としての機能を持つ。
一方、セレクタ6と同様に、スペーサ7も、下面からみたときに全長が厚さ方向に湾曲しておらず、真直ぐになっている。このスペーサ7には、スペーサ7を下面からみたときに、V字状に屈曲した形状を有し、スペーサ7の厚さ方向に突出する弾性屈曲部71を有する。弾性屈曲部71は、セレクタ6とスペーサ7とが並列されたときに、押出片65に接触してセレクタ6を弾性屈曲部71の突出方向に付勢する箇所で、スペーサ側摺動抵抗作用部に相当する。本例では、この弾性屈曲部71を形成するため、スペーサ7を基底側(図2の左側)の途中でスペーサ幅方向に二股に分岐して、一方を水平片7Aとし、他方をL型片7Bとしている。この水平片7Aは、基底側に延びて、その先端が自由端となっている。水平片7Aを形成した箇所の近傍は、他の箇所に比べて厚さを薄くし、その薄い箇所で水平片7Aを構成した。一方、L型片7Bは、水平片7Aの上部に平行に位置して基底側に延びる細幅部と、細幅部の先端から下方に回りこんで、水平片7Aの自由端に対して間隔を開けて位置される幅広の端縁部とからなっている。そして、この水平片7AをV字状に屈曲することで弾性屈曲部71を形成した。水平片7Aは、その近傍領域以外の箇所に比べて厚さが薄いため、V字状に屈曲した際、セレクタ6に対して微妙な弾性力を付与させることに好適である。このような弾性屈曲部71が形成された結果、スペーサ7のうち、水平片7A以外の領域は、実質的に同一平面上に構成されている。その他、スペーサ7には、針床のニードルプレートを貫通するピアノ線(架設部)に係合する凹部72〜75が設けられている。
上述したセレクタ6とスペーサ7を用いた編針を針床に収納した選針機構を図3,4に示す。図3は、編針がBポジションにある選針機構の概略構成を示し、図4(A)は編針がHポジション、(B)はAポジションにある選針機構の概略構成を示す。なお、図3(B)と図4においては、ニードルプレートを省略し、さらに図4では、選針アクチュエータを省略している。
図3(A)は、基底状態であるいわゆるBポジションにある選針状態の編針Kの状態を示す。スペーサ7は、その凹部72〜75(図2)が、それぞれ針床10のピアノ線10b〜10eに係合することで位置決めされている。また、セレクタ6は、その厚さ方向にスペーサ7と重なるように、針溝に嵌め込まれている。セレクタ6とスペーサ7(但し、弾性屈曲部71とその近傍の厚さの薄いところを除く)とを合わせた厚さは、針溝の幅とほぼ同じである。
ここで、図3(A)に示すように、スペーサ7の弾性屈曲部71と、セレクタ6の押出片65とが、厚さ方向に重なっており、セレクタ6が、弾性屈曲部71の突出方向(紙面奥方向)に付勢される。このとき、弾性屈曲部71の屈曲の頂点部分が、押出片65の側面に当接する位置にあり、セレクタ6を付勢する力は最大になる。その結果、セレクタ6が、ニードルプレート10pの側壁に押し付けられて、重力や振動程度では上げ用バット62および選針用バット63が針溝内に沈み込まないように摺動抵抗を作用させられる。
次に、編針KがBポジションの位置で、非選針とされた状態を図3(B)に示す。このとき、選針アクチュエータ99の可動突起99nが、選針用バット63を針溝側に押圧する位置に駆動される。この状態で、選針アクチュエータ99が編針K上を通過すると、可動突起99nが選針用バット63を押圧して、上げ用バット62が針溝内に沈められた状態になる。このとき、スペーサ7の弾性屈曲部71が、屈曲の頂点で押出片65の側面を弾性屈曲部71の突出方向に押圧している。この押圧力は、ピアノ線10bとの接触点を支点とするセレクタ6の揺動動作に対する摺動抵抗となるため、重力や振動によりセレクタ6の位置が変化することはない。
また、編針Kが、図4(A)に示すHポジションにある場合、弾性屈曲部71と押出片65とが、弾性屈曲部71の根元から頂点に至る傾斜部分で当接している。つまり、弾性屈曲部71は、Bポジションのときよりも緩い力で押出片65(セレクタ6)をスペーサ7の厚さ方向に押圧している。さらに、編針Kが、図4(B)に示すAポジションにある場合、弾性屈曲部71と押出片65とが、弾性屈曲部71(水平片7A)の根元部分で対面しており、押出片65(セレクタ6)は、その厚さ方向に実質的に付勢されない。そのため、AポジションとHポジションの間、HポジションとBポジションとの間におけるセレクタ6の進退動作に対する摺動抵抗は、従来のセレクタに比べて大幅に軽減され、円滑なセレクタ6の進退を可能にすることができる。それに伴い、キャリッジを高速走行させても、セレクタ6、スペーサ7、ニードルプレート10P(図3)、選針アクチュエータの可動突起99nの摩耗・損傷を抑制することができる。
なお、H,Aポジションでは、ピアノ線10cとセレクタ6の下端面で凹部6Bのない箇所とが接触しており、弾性屈曲部71によりセレクタ6がその厚さ方向に押圧される力が弱くても又はなくても、セレクタ6の上げ用バット62および選針用バット63が、針溝内に沈み込むことはない。
以上説明したような構成を備える実施形態1の編針では、セレクタ6が針溝内をスライドするときに摺動抵抗が強く作用する弾性屈曲部71の位置が、セレクタ6の揺動支点となるピアノ線10b及び力点となる下げ用バット61から非常に離れた位置にあるので、セレクタ6が、HポジションからBポジションに戻るときに、回転し難い。また、セレクタ6が、HポジションからBポジションに戻るときに、セレクタ6とスペーサ7との摺動抵抗が段階的に増すようになっているので、さらにセレクタ6が回転し難い。なお、本実施形態では、図10の編成カムシステムを前提としているため、HポジションからBポジションに移動する際のセレクタの回転さえ抑制すれば、2段階目の選針ミスを回避できる。ただし、他の編成カムシステムにおいて、AポジションからBポジションに移動する際のセレクタの回転が選針ミスにつながる場合であっても、本実施形態または次の実施形態であればセレクタの回転を抑制して、その選針ミスを回避することができる。
<実施形態2>
実施形態2では、実施形態1と異なり、スペーサではなく、セレクタに部分的に屈曲した箇所を形成した編針Kを使用した横編機の選針機構を説明する。本実施形態の選針機構は、スペーサとセレクタの形状が異なる以外は、実施形態1と同様である。従って、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図5(A)は、本発明セレクタの正面図、図5(B)はセレクタの下面図、図5(C)は、図5(B)の丸で囲った部分の拡大図である。また、図6(A)は、本発明スペーサの正面図、図6(B)は、スペーサの下面図である。
本実施形態のセレクタ60は、正面から見た形状が、実施形態1のセレクタとほぼ同じ形状を有する。しかし、このセレクタ6を下面からみたときに、押出片650が、セレクタ60の厚さ方向にV字状に突出しており、この押出片650がセレクタ側摺動抵抗作用部となる。また、押出片650は、その根元側から先端側に向かって傾斜しており、セレクタ60に並列される部材を、押出片650の突出方向に付勢する弾性を有する。
一方、スペーサ70は、下面からみたときに厚さ方向に湾曲しておらず、真直ぐになっており、しかも、厚さ方向に突出する部分が形成されていない。このスペーサ70には、実施形態1で弾性屈曲部71が設けられていた箇所に空所710が形成されている。また、凹部75の近傍で、先端(歯口)側(図の右側)に突出する突片750が形成されている。この突片750がスペーサ側摺動抵抗作用部となる。
次に、これらセレクタ60とスペーサ70とを用いた編針を針溝に収納したときの配置状態を図7に基づいて説明する。図7は、セレクタ60とスペーサ70との位置関係のみを示す図であり、(A)はBポジションで選針状態にあるとき、(B)はBポジションで非選針状態にあるとき、(C)はHポジションにあるとき、(D)はAポジションにあるときを示す。
図7(A),(B)に示すように、本実施形態の構成を有する編針では、Bポジションのときに、セレクタ60の押出片650と、スペーサ70の突片750とが重なる位置にある。そのため、押出片650が、押出片650の突出方向にスペーサ70を付勢する。そして、この付勢に対する反力を受けて、セレクタ60が針溝の側壁に押し付けられるので摺動抵抗が作用する。その結果、振動や重力程度でセレクタ60の上げ用バット62および選針用バット63が針溝内に沈み込んだり、セレクタ6の位置が変化することがない。
また、図7(C),(D)に示すように、本実施形態の編針では、HポジションやAポジションのときに、セレクタ60の押出片650は、空所710の位置にあり、スペーサ70の突片750と重ならないようになっている。そのため、押出片650により、押出片650の突出方向にスペーサ70が付勢されることがなく、従って、HポジションとAポジションとの間でセレクタ60が進退するときは、摺動抵抗作用部同士の接触による摺動抵抗が生じない。
以上説明したような構成を備える実施形態2の編針では、セレクタ60が、AポジションとHポジションの間で移動するときに、セレクタ60と針溝との摺動抵抗がほぼ一定で、しかも、従来の構造における摺動抵抗よりも小さい。また、本実施形態では、セレクタ60が、HポジションからBポジションに戻るときに、徐々に摺動抵抗が大きくなるようになっている。従って、HポジションからBポジションに向かって、セレクタ6を高速で移動させても、セレクタ60が回転し難い。
本発明の選針機構は、編成速度を高速化することができる横編機の構成部材として好適に利用可能である。また、本発明のセレクタ或いはスペーサは、編成速度の高速化に対応した選針機構に好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. 針床に形成される針溝内の所定位置に保持されたスペーサと、スペーサと並列され針溝内を摺動自在なセレクタで、編成用カムシステム、第一の選針アクチュエータ及び第二の選針アクチュエータが搭載されたキャリッジを針床の長手方向に沿って往復走行させた際、編成用カムシステムの作用を受けるセレクトジャックを、第一の選針アクチュエータの非選択状態により規定される基底位置、第一の選針アクチュエータの選択状態により規定される中間位置、第二の選針アクチュエータの選択状態により規定される進出位置という順次歯口側に近づく3つのポジションのいずれかに位置決めして針溝内で進退させるためのセレクタとを有する横編機の選針機構であって、
    前記スペーサは、
    針溝に沿った直線状の長尺片で、セレクタに面して形成されるスペーサ側摺動抵抗作用部を有し、
    前記セレクタは、
    針溝に沿った直線状の長尺片で、歯口側に配される先端と、歯口とは反対側に配される後端とを有し、
    この先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタを基底位置に位置決めする基点係合部と、
    前記架設部とセレクタとの接触点を支点として、セレクタの後端側が針溝の深さ方向に揺動可能な状態においては、スペーサ側摺動抵抗作用部と接触して前記揺動動作に対する摺動抵抗を作用させ、セレクタが進出位置の状態においては、スペーサ側摺動抵抗作用部と非接触となってセレクタの進退動作に対する摺動抵抗が作用されないように形成されたセレクタ側摺動抵抗作用部とを備えることを特徴とする横編機の選針機構。
  2. さらに、前記セレクタは、第一の選針アクチュエータ又は第二の選針アクチュエータの選択状態に応じてセレクトジャックを歯口方向に押し出す押出片を備え、
    セレクタ側摺動抵抗作用部が前記押出片に設けられていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の横編機の選針機構。
  3. セレクタが基底位置にある場合のみセレクタ側摺動抵抗作用部がスペーサ側摺動抵抗作用部に接するように構成されたことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の横編機の選針機構。
  4. 針床に形成される針溝内の所定位置に保持されたスペーサと、編成用カムシステム、第一の選針アクチュエータ及び第二の選針アクチュエータが搭載されたキャリッジを針床の長手方向に沿って往復走行させた際、編成用カムシステムの作用を受けるセレクトジャックとを備える横編機の選針機構に用いるセレクタで、スペーサに並列して針溝内に摺動自在に設けられ、セレクトジャックを、第一の選針アクチュエータの非選択状態により規定される基底位置、第一の選針アクチュエータの選択状態により規定される中間位置、第二の選針アクチュエータの選択状態により規定される進出位置の3つのポジションのいずれかに位置決めして順次歯口側に近づくよう針溝内で進退させるための横編機の選針機構用セレクタであって、
    このセレクタは、
    直線状の長尺片で、歯口側に配される先端と、歯口とは反対側に配される後端とを有し、
    この先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタを基底位置に位置決めする基点係合部と、
    前記架設部とセレクタとの接触点を支点として、セレクタの後端側が針溝の深さ方向に揺動可能な状態においては、前記スペーサに設けられたスペーサ側摺動抵抗作用部と接触して前記揺動動作に対する摺動抵抗を作用させ、セレクタが進出位置の状態においては、スペーサ側摺動抵抗作用部と非接触となってセレクタの進退動作に対する摺動抵抗が作用されないように形成されたセレクタ側摺動抵抗作用部とを備えることを特徴とする横編機の選針機構用セレクタ。
  5. 編成用カムシステム、第一の選針アクチュエータ及び第二の選針アクチュエータが搭載されたキャリッジを針溝が列設された針床の長手方向に沿って往復走行させた際、編成用カムシステムの作用を受けるセレクトジャックと、セレクトジャックを、第一の選針アクチュエータの非選択状態により規定される基底位置、第一の選針アクチュエータの選択状態により規定される中間位置、第二の選針アクチュエータの選択状態により規定される進出位置の3つのポジションのいずれかに位置決めして順次歯口側に近づくよう針溝内で進退させるためのセレクタとを備える横編機の選針機構に用いるスペーサで、セレクタに並列して針溝内の所定位置に保持される横編機の選針機構用スペーサであって、
    前記セレクタは、
    直線状の長尺片で、歯口側に配される先端と、歯口とは反対側に配される後端とを有し、
    この先端側に形成されると共に、針溝内に固定された架設部に係合して、セレクタを基底位置に位置決めする基点係合部と、
    スペーサに面して設けられたセレクタ側摺動抵抗作用部とを備え、
    前記スペーサは、
    直線状の長尺片で、
    前記架設部とセレクタとの接触点を支点として、セレクタの後端側が針溝の深さ方向に揺動可能な状態においては、前記セレクタ側摺動抵抗作用部と接触して前記揺動動作に対する摺動抵抗を作用させ、セレクタが進出位置の状態においては、セレクタ側摺動抵抗作用部と非接触となってセレクタの進退動作に対する摺動抵抗が作用されないように形成されたスペーサ側摺動抵抗作用部とを備えることを特徴とする横編機の選針機構用スペーサ。
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