JPWO2009013827A1 - 鋼板の製造方法及びその方法を用いた製造装置 - Google Patents
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Abstract
静止型加熱処理において、材質モデルの予測精度が向上され、それに伴う加熱条件の高精度化に従い、高品質の鋼板を得る製造方法を提供する。所望の製品を得るために加熱条件を制御して鋼板を加熱する鋼板の製造方法であって、測定される前記鋼板の所定位置の材質値と予め設定されている前記鋼板の所定位置の材質目標値の比較結果に基づいて加熱条件が設定され、前記鋼板を静止した状態で前記鋼板の所定位置を前記加熱条件で加熱する構成とした。
Description
この発明は、静止型加熱処理により、所望の鋼板製品を得るために鋼板の加熱制御を行う製造方法及びその方法を用いた製造装置に関するものである。
静止型加熱処理において、鋼板を誘導加熱装置で事前に想定した加熱条件で加熱し、所望の鋼板製品を得ている。
従来、加熱条件に対し、加熱温度目標値は製品仕様毎に長年に亘る経験に基づいて決められ、これを達成するように、温度制御を行う方法が一般的であった。ところが、近年、製品仕様への要求の高度化、多様化が著しく、経験に基づく決め方では目標値を必ずしも適正に決めることができなくなってきた。
そこで、昇温や昇温や均熱を目的として、ライン上に配置された温度計により測定された温度を用いて、誘導加熱装置の供給電力を制御して、目標温度を維持するものが提案されている。即ち、鋼板は、圧延、鍛造若しくは矯正ラインに、適宜、複数、配置される誘導過熱装置により温度を制御されて加熱された後、圧延機により加工され所望の製品となる構成である。この誘導加熱装置は、インバータを電源装置として持っており、このインバータへの加熱電力基準出力とその制御を行う装置として誘導加熱装置用制御装置が設けられている。また、製品寸法、材質、温度条件等から設定値を計算し誘導加熱装置用制御装置に電力設定値を出力する設定計算手段と、誘導加熱装置の入側温度計または出側温度計からの測定値による修正計算手段を持つ計算機がある。計算機は電力設定値を決定するために必要な製品寸法などの情報を上位計算機から与えられる。このように構成されることにより、誘導加熱装置用制御装置による加熱制御は、計算機により基本となる加熱設定モデル計算を電力設定値の基となる温度設定値として定め、その電力設定値に基づき、誘導加熱装置用制御装置が誘導加熱装置の加熱電力制御を行うこととなる。なお、ライン上に配置された温度計により測定された温度を用いて誘導加熱装置の供給電力を制御して、昇温、均熱、目標温度を維持することを目的とするものは、種々提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
また、材質センサによる測定結果により材質モデルに基づく加熱制御を行うことにより、所望の材質に制御することを特徴としたものも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載されるような温度計による温度制御では、加熱条件と鋼板の材質とその鋼板内面温度としての目標値設定と、温度計の検出精度が重要となる。ところが、温度計の検出はあくまで表面温度の測定であることと、水蒸気やスケール等の影響による測定誤差も生じて、ダイナミックな制御を行うことは困難であった。このため、事前に測定した製品温度を基にした温度設定による加熱しか出来ず、所望の材質が得られないケースが生じていた。
また、特許文献3に記載されているような材質モデルに基づく制御方法では、製品の材質を目標値に一致させるため、材質モデルの予測精度が重要となる。ところが、加熱条件と製品の材質の関係は極めて複雑であり、その予測精度は必ずしも十分ではなかった。とりわけ、製品が材質モデル同定の対象範囲から外れている場合には、予測精度の悪化が著しかった。また、材質モデルを構成する多数に亘るモデル式の個々の精度は良好であっても、それらの誤差が積み重ねられるため、トータルの精度を良好に保つことは困難であった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、材質モデルの予測精度が向上され、それに伴う加熱条件の高精度化に従い、高品質の鋼板を提供することである。
この発明に係る鋼板の製造方法は、所望の製品を得るために加熱条件を制御して鋼板を加熱する鋼板の製造方法であって、測定される前記鋼板の所定位置の材質値と予め設定されている前記鋼板の所定位置の材質目標値の比較結果に基づいて加熱条件が設定され、前記鋼板を静止した状態で前記鋼板の所定位置を前記加熱条件で加熱するものである。
この発明によれば、材質モデルの予測精度が向上され、それに伴う加熱条件の高精度化に従い、高品質の鋼板を提供できる。
1 鋼板、 2 誘導加熱装置、 2a 誘導加熱コイル、
2b 加熱コイルカバー、 2c 測定用覗き窓、 3 誘導加熱装置用制御装置、
4 計算機、 5 上位計算機、 6 材質センサ、 7 材質センサ、
8 押出装置、 9 巻取り線、 9a 鋼線固定具、 10 巻取り機、
11 誘導加熱装置、 11a 誘導加熱コイル
2b 加熱コイルカバー、 2c 測定用覗き窓、 3 誘導加熱装置用制御装置、
4 計算機、 5 上位計算機、 6 材質センサ、 7 材質センサ、
8 押出装置、 9 巻取り線、 9a 鋼線固定具、 10 巻取り機、
11 誘導加熱装置、 11a 誘導加熱コイル
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における鋼板の製造装置の要部概略構成図である。
図1において、1は鋼板、2は搬入される鋼板1を幅方向全体に渡って静止型加熱処理を行うソレノイド型の誘導加熱装置であって、電源装置としてインバータ(図示せず)が設けられている。インバータは半導体素子回路により誘導加熱コイル2aに供給する電力を任意に且つ素早く調整することができるものである。また、誘導加熱装置2は、適宜、製品仕様等に応じて複数設置されている場合もある。3はインバータへの加熱電力基準出力とその制御、設定を行う誘導加熱装置用制御装置である。4は誘導加熱装置2の加熱条件を制御するために、この加熱条件に対応した電力設定値を誘導加熱装置用制御装置3に出力する計算機である。5は鋼板1の寸法形状、製品の目標寸法形状、金属素材の組成(合金成分の含有率)等の目標値を計算機4に与える上位計算機である。
図1は、この発明の実施の形態1における鋼板の製造装置の要部概略構成図である。
図1において、1は鋼板、2は搬入される鋼板1を幅方向全体に渡って静止型加熱処理を行うソレノイド型の誘導加熱装置であって、電源装置としてインバータ(図示せず)が設けられている。インバータは半導体素子回路により誘導加熱コイル2aに供給する電力を任意に且つ素早く調整することができるものである。また、誘導加熱装置2は、適宜、製品仕様等に応じて複数設置されている場合もある。3はインバータへの加熱電力基準出力とその制御、設定を行う誘導加熱装置用制御装置である。4は誘導加熱装置2の加熱条件を制御するために、この加熱条件に対応した電力設定値を誘導加熱装置用制御装置3に出力する計算機である。5は鋼板1の寸法形状、製品の目標寸法形状、金属素材の組成(合金成分の含有率)等の目標値を計算機4に与える上位計算機である。
ここで、誘導加熱装置2の上流側には、材質センサ6が設けられている。この材質センサ6は、所定位置において、刻々と変化する鋼板1の誘導加熱装置2への搬入方向の材質値を測定するものである。なお、材質センサ6は、耐久性等の観点から非接触、非破壊のものが望ましく、透磁率などの材質を直接測定するものの他、電気抵抗、超音波の伝播特性、放射線の散乱特性など材質と強い相関を示す物理量を検出し、結晶粒径、成形性などの材質に換算することで間接的に測定するものでもよい。このような材質センサ6は様々なものがあり、例えば、日本特開昭57−57255号公報に開示されているような、材料内に打ち込んだ超音波の強度変化又は伝播速度の検出値に基づいて材料の結晶粒径又は集合組織を測定するものの場合もある。
さらに、超音波の送受信には、例えば、日本特開2001−255306号公報に開示されているような近年開発されたレーザ超音波装置又は電磁超音波装置(ともに図示せず)などが用いられる。特に、レーザ超音波装置は、材料表面から材質センサ6までの距離を長く取ることができる特徴があり、とりわけ、熱間測定及びオンライン測定を行う必要がある場合には利用価値が高いものである。また、材質センサ6は、日本特開昭56−82443号公報に開示されているような、磁束検出器(図示せず)で検出される磁束強度から鋼材の変態量を測定するものでもよい。
このような材質センサ6に測定された鋼板1の所定位置の材質値は、計算機4に送られる。計算機4には、上位計算機5から鋼板1の寸法形状等の目標値に加え、材質センサ6による測定位置で達成すべき材質目標値が与えられる。ここで、材質目標値とは、材質センサ6により直接測定できる材質に限定されず、例えば、引張り強さ、耐力、靱性、及び、延性などの機械的特性、透磁率などの電磁気的特性、或いは、それらと強い相関を持つ結晶粒径、結晶方位の配向性、各種の結晶組織の存在比率のうちのいくつかで、材質センサ6に測定される鋼板1の材質値に対応して予め設定されているものであればよい。そして、計算機4は、材質センサ6に測定された鋼板1の所定位置の材質値により材質モデル計算を行い、鋼板1の材質目標値と比較して誘導加熱装置2の加熱条件が計算される。その後、鋼板1の所定位置は、誘導加熱装置2に搬入され、静止した状態で計算機4による比較結果に基づいて設定された加熱条件で加熱される。
次に、誘導加熱装置2の加熱条件の制御方法を説明する。まず、材質センサ6により、加熱前の鋼板1の所定位置の材質値が測定される。その後、計算機4により、鋼板1の材質モデル計算が行われた測定位置の材質値と材質目標値が比較され、その比較結果に基づいて誘導加熱装置用制御装置3で行う電力制御により誘導加熱装置2の加熱設定温度に修正が加えられる。これは、例えば、以下の(1)式により行われる。
TSET=TCAL−TSTA×((RCAL−RSIM)/RCAL×K1 )(1)
ここで、TSETは補正後の加熱設定温度値(℃)、TCALは補正前の加熱設定温度値(=設定計算値)(℃)、TSTAは加熱温度値(℃)、RCALは加熱前の材質設定値(=材質目標値)、RSIMは材質測定値、K1はゲイン(−)である。なお、ゲインK1は誘導加熱装置2の応答性を考慮して決定されるものである。
TSET=TCAL−TSTA×((RCAL−RSIM)/RCAL×K1 )(1)
ここで、TSETは補正後の加熱設定温度値(℃)、TCALは補正前の加熱設定温度値(=設定計算値)(℃)、TSTAは加熱温度値(℃)、RCALは加熱前の材質設定値(=材質目標値)、RSIMは材質測定値、K1はゲイン(−)である。なお、ゲインK1は誘導加熱装置2の応答性を考慮して決定されるものである。
なお、誘導加熱装置用制御装置3の電力制御値は、鋼板1の寸法、特性(比重、比熱)及び搬送速度の値を用いて処理量と昇温熱量から必要昇温量に対する電力値を電力制御モデルとして定められる。例えば、以下の(2)式で行われる。
PSET=WS×TS×SPD×G×ΔT2×C (2)
ここで、PSETは電力制御値(kW)、WSは鋼材幅(mm)、TSは鋼材厚(mm)、SPDは鋼材の搬送速度(mm/sec)、Gは 鋼材の質量(g/mm2)、ΔT2 は必要昇温量(℃)、Cは鋼材の比熱(cal/g・℃)である。
PSET=WS×TS×SPD×G×ΔT2×C (2)
ここで、PSETは電力制御値(kW)、WSは鋼材幅(mm)、TSは鋼材厚(mm)、SPDは鋼材の搬送速度(mm/sec)、Gは 鋼材の質量(g/mm2)、ΔT2 は必要昇温量(℃)、Cは鋼材の比熱(cal/g・℃)である。
計算機4により計算された(2)式を鋼板1の昇温に必要な基準電力値として誘導加熱装置用制御装置3に与えるものとする。誘導加熱装置2の電源装置であるインバータからは、誘導加熱装置用制御装置3により、上記の電力制御値PSETに誘導加熱装置2の加熱効率を加味した値が出力される。
したがって、電力制御の修正計算は上記(2)式と同等式を用いて、材質センサ6の測定値からの修正計算で得られた補正後の加熱設定値温度TSETをΔTに代入することにより行われる。即ち、以下の(3)式で行われる。
PSET1=WS×TS×SPD×G×TSET×C (3)
ここで、PSET1は補正後の電力制御値(kW)である。即ち、この補正後の電力制御値PSET1を修正値として誘導加熱用制御装置2により修正が加えられ、誘導加熱装置2の加熱条件が制御される。これにより、材質センサ6により測定された鋼板1の所定位置が誘導加熱装置2により加熱されることになる。
PSET1=WS×TS×SPD×G×TSET×C (3)
ここで、PSET1は補正後の電力制御値(kW)である。即ち、この補正後の電力制御値PSET1を修正値として誘導加熱用制御装置2により修正が加えられ、誘導加熱装置2の加熱条件が制御される。これにより、材質センサ6により測定された鋼板1の所定位置が誘導加熱装置2により加熱されることになる。
以上で説明した実施の形態1によれば、インバータは半導体素子回路により誘導加熱コイル2aに供給する電力を任意に且つ素早く調整することができるため、(1)式で示されるゲインK1が高められて誘導加熱装置2の応答性が向上する。また、誘導加熱装置用制御装置3は、計算機4から出力される電力制御値に、鋼板1の材質モデル計算が行われた測定位置の材質値と材質目標値が比較され、その比較結果に基づいて求められた修正値を加えて、誘導加熱装置2の加熱条件が制御される。このため、鋼板1の誘導加熱装置2への搬入方向全体に渡り、より精度の高いダイナミックな加熱条件の制御が可能となり、一定の材質が保たれて高品質の製品を製造できる。なお、従来と同様に温度計に測定された鋼板1表面温度も考慮して材質モデル計算してもよいのはいうまでもない。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2における鋼板の製造装置の要部概略構成図、図3はこの発明の実施の形態2における鋼板の製造装置の要部平面図、図4はこの発明の実施の形態2における鋼板の製造装置の要部縦断面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図2はこの発明の実施の形態2における鋼板の製造装置の要部概略構成図、図3はこの発明の実施の形態2における鋼板の製造装置の要部平面図、図4はこの発明の実施の形態2における鋼板の製造装置の要部縦断面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1では、誘導加熱装置2の上流側に材質センサ6が設けられていた。一方、実施の形態2では、誘導加熱装置2には、誘導加熱コイル2aを覆う加熱コイルカバー2bに設けられる測定用覗き窓2c近傍に材質センサ7が配置されている。この測定用覗き窓2cは、誘導加熱コイル2aのターン間に配置され、材質センサ7が誘導加熱コイル2a内にて加熱途中である鋼板1を直視できる構成となっている。即ち、誘導加熱装置2は、材質センサ6により鋼板1の所定位置の材質値が測定されている状態で、鋼板1を加熱する構成となっている。
以上で説明した実施の形態2によれば、加熱途中における鋼板1の材質値を測定できるため、実施の形態1よりも精度の高いダイナミックな加熱条件の制御が可能となる。
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図、図6はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図であって、誘導加熱装置へ鋼板を搬入する前の状態を示す図、図7はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図であって、誘導加熱装置へ鋼板を搬入した状態を示す図、図8はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図であって、誘導加熱装置から鋼板を搬出する状態を示す図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図5はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図、図6はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図であって、誘導加熱装置へ鋼板を搬入する前の状態を示す図、図7はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図であって、誘導加熱装置へ鋼板を搬入した状態を示す図、図8はこの発明の実施の形態3における鋼板の製造装置の要部概略構成図であって、誘導加熱装置から鋼板を搬出する状態を示す図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1では、鋼板1の誘導加熱装置2への搬入出の詳細は言及されていなかった。一方、実施の形態3では、鋼板1の誘導加熱装置2への搬入出に特徴を有するものである。以下、実施の形態3について詳細に説明する。
図において、8は誘導加熱装置2の上流側に配置され、鋼板1を押し出して誘導加熱装置2に搬入させる押出装置、9は一端が鋼板1の上流側に鋼線固定具9aを介して固定される鋼線からなる巻取り線、10は巻取り線9の他端が固定され、加熱後に巻取り線9を巻き取って鋼板1を材質センサ6側へ搬出させる巻取り機である。この場合、まず、材質センサ6により、加熱前の鋼板1の所定位置の材質値が測定される。その後、計算機4により、測定された材質値に基づいて実施の形態1と同様に誘導加熱装置2の加熱条件が計算される。次いで、鋼板1が、押出装置8により押し出され、誘導加熱装置2に搬入される。そして、鋼板1は、所定時間加熱された後、巻取り機10により材質センサ6側へ搬出され、再度、材質センサ6により所定位置の材質値が測定される。このとき、鋼板1の所定位置の材質値が材質目標値と一致しない場合は、加熱後の材質値が材質目標値に一致するまで、押出装置8及び巻取り機10により鋼板1を搬入出させ、鋼板1の加熱が繰り返される。
以上で説明した実施の形態3によれば、加熱前後の鋼板1の材質評価が行え、より高品質の製品を製造できる。また、押出装置8等を誘導加熱装置2の上流側に配置することにより、鋼板1の誘導加熱装置2への搬入出を容易に行うことができる。
実施の形態4.
図9はこの発明の実施の形態4における鋼板の加熱制御装置の概略構成図である。なお、実施の形態3と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図9はこの発明の実施の形態4における鋼板の加熱制御装置の概略構成図である。なお、実施の形態3と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1の誘導加熱装置2は、ソレノイド型であった。一方、実施の形態4の誘導加熱装置11は、鋼板1幅方向両側部の上方及び下方に誘導加熱コイル11aが配置されるトランスバース型である。このトランスバース型の誘導加熱装置11は、鋼板1中中央部に比べ、幅方向両側部の温度が低い場合に、誘導加熱コイル11aで当該両側部を加熱するものである。
以上で説明した実施の形態4によれば、各状況に適した誘導加熱装置を選択でき、より
高品質の製品を製造できる。
高品質の製品を製造できる。
以上のように、この発明にかかる鋼板の製造方法及びその方法を用いた製造装置によれば、材質モデルの予測精度が向上され、それに伴う加熱条件の高精度化に従い、高品質の鋼板を提供できる。
Claims (9)
- 所望の製品を得るために加熱条件を制御して鋼板を加熱する鋼板の製造方法であって、
測定される前記鋼板の所定位置の材質値と予め設定されている前記鋼板の所定位置の材質目標値の比較結果に基づいて加熱条件が設定され、前記鋼板を静止した状態で前記鋼板の所定位置を前記加熱条件で加熱することを特徴とする鋼板の製造方法。 - 所望の製品を得るために加熱条件を制御して鋼板を加熱する鋼板の製造装置であって、
前記鋼板の所定位置の材質値を測定する材質センサと、
前記材質センサにより測定された前記鋼板の所定位置の材質値を、予め設定されている前記鋼板の所定位置の材質目標値と比較する計算機と、
前記計算機による前記材質値と前記材質目標値の比較結果に基づいて加熱条件が設定され、前記鋼板を静止させた状態で前記鋼板の所定位置を前記加熱条件で加熱する加熱装置と、
を備えたことを特徴とする鋼板の製造装置。 - 加熱装置は、材質センサにより鋼板の材質値が測定された後に、前記鋼板を加熱することを特徴とする請求項2記載の鋼板の製造装置。
- 加熱装置は、
材質センサに、加熱後の鋼板の材質値を測定させ、
計算機に、前記材質センサにより測定された加熱後の前記鋼板の材質値を、前記鋼板の材質目標値と比較させ、
前記材質センサにより測定された加熱後の前記鋼板の材質値が前記鋼板の材質目標値に一致するまで、前記鋼板の加熱を繰り返すことを特徴とする請求項3記載の鋼板の製造装置。 - 加熱装置は、
鋼板を押し出して搬入させる押出装置と、
一端が、前記鋼板に固定される巻取り線と、
前記巻取り線の他端が固定され、加熱後に前記巻取り線を巻き取って前記鋼板を材質センサ側へ搬出させる巻取り機と、
を備え、前記鋼板の加熱を繰り返す際は、前記押出装置及び前記巻取り機により前記鋼板を搬入出させることを特徴とする請求項4記載の鋼板の製造装置。 - 加熱装置は、材質センサにより鋼板の材質値が測定されている状態で、前記鋼板を加熱することを特徴とする請求項2記載の鋼板の製造装置。
- 加熱装置は、鋼板幅方向全体に渡って加熱するソレノイド型誘導加熱装置であることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の鋼板の製造装置。
- 加熱装置は、鋼板幅方向両側部を加熱するトランスバース型誘導加熱装置であることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の鋼板の製造装置。
- 加熱装置は、
加熱コイルと、
前記加熱コイルを覆う加熱コイルカバーと、
前記加熱コイルカバーに設けられ、材質センサに前記加熱コイルのターン間から鋼板の材質値を測定させる測定用覗き窓と、
を備えたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の鋼板の製造装置。
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