JP6021450B2 - 加熱炉の操業支援システム - Google Patents
加熱炉の操業支援システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6021450B2 JP6021450B2 JP2012128781A JP2012128781A JP6021450B2 JP 6021450 B2 JP6021450 B2 JP 6021450B2 JP 2012128781 A JP2012128781 A JP 2012128781A JP 2012128781 A JP2012128781 A JP 2012128781A JP 6021450 B2 JP6021450 B2 JP 6021450B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- heating furnace
- steel material
- steel
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
特許文献1は、圧延機へ与えるべき複数の被処理材を連続的に加熱する連続加熱炉の温度を制御する方法において、圧延時の被処理材の温度を測定し、得られた値を1個体前の値と比較し、比較の結果、当該値が1個体前の値より低いことが所定回連続したときに連続加熱炉の設定温度を所定量だけ上昇させ、その後、下降させることを特徴とする連続加熱炉の温度制御方法を開示している。
また、特許文献2は、複数の過去実績データから誤差パラメータを算出し、算出された誤差パラメータを用いて得られた予測値についてのばらつきを算出する出力値予測方法を開示している。特許文献2は、開示した出力値予測方法を、鋼材の加熱炉工程における鋼材温度の予測値のばらつきを求めることに適用できるとしている。
が高めとなるように加熱炉内における炉温と圧延材の搬送間隔(抽出ピッチ)を操作し、鋼材の圧延中の温度を高くしようとすることが考えられる。その結果、鋼材の加熱炉からの抽出温度を高くするために余分な燃料を消費することとなり、燃料費(燃料コスト)の上昇に繋がるといった問題がある。
ここで、加熱炉出側における鋼材温度の予測方法として、加熱炉内における鋼材温度予測モデルに基づいて予測する方法が通常行われているが、炉内および、抽出直後における鋼材の実績温度を測定することは測定環境の観点から困難であるため、加熱炉内における鋼材温度予測モデルの学習を行うことが出来ない。そのため、モデルの精度が劣化し、抽出時における鋼材温度の予測精度を維持していくことは、非常に難しい状況である。そのため、特許文献1では、目標圧延温度と抽出から圧延までの予測温度降下量とを用いて、加熱炉からの目標抽出温度を1つだけ予測しているが、鋼材温度予測モデル(熱伝導方程式)に基づいて予測される1つの目標抽出温度だけでは、オペレータが加熱炉内における炉温と圧延材の搬送間隔(抽出ピッチ)を適切に操作し目標の抽出温度及び圧延温度を確保するのは困難である。
このような事情から、加熱炉のオペレータは、特許文献1に開示されるような予測値には基づかず、粗圧延機の出側などで実測された板温度を参考にして、加熱炉の設定条件を人的判断に基づき修正することがしばしばある。
本発明に係る加熱炉の操業支援システムは、粗圧延工程を有する圧延設備に送出される鋼材を加熱するための加熱炉に設けられ、且つ前記加熱炉における設定条件の人的な変更作業を支援する加熱炉の操業支援システムであって、複数の鋼材各々について粗圧延工程出側での実績温度(T1)に基づいて取得した第1の加熱炉出側温度(Tc1)と、前記複数の鋼材各々について前記加熱炉内部の温度予測モデルに基づいて取得した第2の加熱炉出側温度(Tm1)との差である出側温度偏差(ΔT)のバラツキ分布を算出し、前記算出した出側温度偏差(ΔT)のバラツキ分布を、前記鋼材の予測抽出温度の情報と共に表示器に表示するように構成されていることを特徴とする。
図1は、本実施形態による操業支援システム1、及び操業支援システム1が設けられた加熱炉2を示す模式図である。
本実施形態による操業支援システム1は、オペレータによる加熱炉2の操業を支援するものである。以下に、操業支援システム1について詳しく説明するが、まず、操業支援システム1の適用対象となる加熱炉2とそれに続く熱間圧延ラインの構成について説明する。
熱間圧延ラインは、圧延材Wとなる鋼材Sを加熱する加熱炉2と、加熱された鋼材Sを圧延し圧延材Wに仕上げる複数の粗圧延機3及び仕上圧延機4と、圧延作業が完了した圧延材Wをコイル状に巻き取るコイラ5を備えている。さらに、熱間圧延ラインは、複数の粗圧延機3の最終スタンドの出側に、例えば放射温度計からなる板温度計6を備えている。本実施形態による熱間圧延ラインでは、板温度の実測値をこの板温度計6によって得る。板温度計6は、板温度の実測値を、加熱炉2の制御を行うプロセスコンピュータ(プロコン)に出力するものである。本実施形態では、加熱炉2内及び粗圧延前のスラブを鋼材Sとよび、粗圧延後のスラブを圧延材Wとよぶ。
予熱帯、第1加熱帯、第2加熱帯、及び均熱帯では、各加熱区画での目的に合わせて鋼材の板温度上昇速度がそれぞれ異なるように、炉温が制御されている。例えば、予熱帯では、急速な加熱によって板に歪みが生じないように緩やかな板温度上昇速度で鋼材Sを加熱する。第1加熱帯及び第2加熱帯では、目標の抽出温度となるように、比較的高い板温度上昇速度で鋼材Sを加熱する。均熱帯では、ほぼ目標の抽出温度となった鋼材Sの温度むらを解消するよう非常に緩やかに鋼材Sを加熱する。
においてもトラッキングされる。注目スラブとなった鋼材A〜Fの粗圧延後の板温度は、粗圧延機3の最終スタンド出側に設けられた板温度計6で計測される。
上述の加熱炉2を操業するにあたっては、粗圧延機出側で板温度計6によって計測された板温度が目標の温度(粗圧延機出側温度)となるように、オペレータが、粗圧延機3の上流側に位置する加熱炉2の内部温度(炉温)や鋼材Sの搬送速度(搬送ピッチ)などの操業条件を制御している。
そこで、本実施形態の操業支援システム1は、粗圧延機3の最終スタンドから出た圧延材Wの温度(粗圧延機出側温度)が所定の目標温度となるように、加熱炉2を操業するオペレータを支援するものである。操業支援システム1は、特に、粗圧延前の鋼材A〜Fに関する情報及び加熱炉2に関する情報を提示する構成を採用することで、オペレータの経験度合いに左右されることなく、適切な操業条件の設定が可能となるようにしている。
操業支援システム1は、鋼材A〜Fに関する情報及び加熱炉2に関する情報の少なくとも1つ以上を表示可能な表示器(支援モニタ)7を有している。加えて、加熱炉2から取得した操業データを入力値として加熱炉2に関する情報を計算することが可能な数値モデル(加熱炉温度モデル)、及び粗圧延機3から取得した操業データを入力値として粗圧延機入側の温度に関する情報を計算する数値モデル(粗圧延機温度モデル)を有している。
加熱炉内の状況をモデル化した加熱炉温度モデルは、伝熱モデルから得られた式を基本とする数値モデルであって、操業支援システム1に設けられたプロコン内にソフトウエアの形で実現されている。
表示器7には、加熱炉2内の注目スラブである鋼材A〜Fに関して、過去に圧延された同種及び類似鋼種のスラブ(鋼材)の抽出温度(実績値)のバラツキを重み付けによって示す度数分布(バラツキ分布)、及び該注目スラブ(鋼材A〜F)の予測抽出温度などの情報を表示する。なお、鋼材A〜Fの抽出温度及び予測抽出温度は、プロコン内の加熱炉温度モデルに基づいて算出される。
加熱区画における鋼材A〜Fの位置関係に対応している。
なお、図4内の丸印は、鋼材A〜Fの予測抽出温度の情報であって、加熱炉温度モデルで算出される。図4内の曲線は、鋼材温度のバラツキ分布であって、詳細を後述する粗圧延機温度モデルで算出される粗圧延機入側の温度と、加熱炉温度モデルで算出される予測抽出温度との差として求められる。
この予測抽出温度は、各加熱区画においてオペレータが注目すべき鋼材A〜Fに対し、現状の操業条件(在炉時間と炉温)を仮定して、温度予測モデルに基づいて計算される。加熱炉2内には、30本程度の鋼材Sがあるが、表示器7に表示可能な領域や計算負荷を考慮して、表示器7には、一部の鋼材Sのみの情報を表示することとするが、オペレータが注目する鋼材Sを変更することにより、希望する鋼材Sの情報を提供することができるよう構成されている。
以下、図5〜図9を参照しながら、上述のバラツキ分布を求める方法について説明する。
得られた第2の加熱炉出側温度(Tm1)と第1の加熱炉出側温度(Tc1)との差である出側温度偏差(ΔT)を用いてバラツキ分布を構築する(バラツキ分布構築ステップ)。
圧延工程出側の目標鋼材温度(T0)に基づいて取得した圧延材の基準加熱炉出側温度(Tc0)を基準として、支援モニタである表示器7に表示する。
図5を参照しながら、粗圧延機温度モデルの詳細、すなわち過去に圧延された圧延材の加熱炉抽出温度である第1の加熱炉出側温度(Tc1)を取得する実績抽出温度取得ステップについて説明する。
鋼材Sの搬送中や圧延中における熱移動現象を表現するモデル式としては、例えば、「“板圧延の理論と実際(日本鉄鋼協会)” 第6章“圧延における温度変化” 6.3節“圧延材の温度変化”(P157〜158)」などに記載されている公知のものを用いる。搬送中の熱移動現象としては、“輻射熱伝達率”や“デスケ冷却による熱伝達率”を、圧延中の熱移動減少としては、“加工発熱”や“圧延ロールからの抜熱”を数式モデルとして表現する。
このように、式(1)の一次元熱伝導方程式は、粗圧延による圧延材の加工発熱を考慮した温度予測モデルである。
図5を参照しながら、式(1)の温度予測モデルを用いて、過去に圧延された圧延材Wの第1の加熱炉出側温度(Tc1)を計算する方法を説明する。
ステップS20で計算された初期粗圧延機出側温度と、該初期粗圧延機出側温度の取得対象となった圧延材に関して、プロコン等に格納されている粗圧延機出側温度の実績値(T1)との偏差の値(粗圧延機出側温度偏差)を計算し、計算した粗圧延機出側温度偏差を所定の閾値である閾温度(例えば、3℃)と比較する(ステップS30)。
ステップS30で計算された粗圧延機出側温度偏差が所定の閾温度よりも大きい場合、該初期粗圧延機出側温度の取得対象となった圧延材に関して、ステップS10で与えられた初期値を修正した修正値を与える(ステップS50)。
ステップS50で与えられた修正値を用いて、ステップS20と同様に加熱炉出側から粗圧延機出側まで温度降下計算を式(1)の温度予測モデルに基づいて行い、修正粗圧延機出側温度を取得する(ステップS60)。
ステップS70で計算された偏差の値が所定の閾温度以下である場合、ステップS50で修正値として与えられた加熱炉出側における鋼材温度(抽出温度)を第1の加熱炉出側温度(Tc1)とする(ステップS40)。
以降、ステップS70において、粗圧延機出側温度偏差が所定の閾温度以下となるまでステップS50〜ステップS70を繰り返し、第1の加熱炉出側温度(Tc1)を得る。
また、ステップS50では、初期値の修正方法として、ステップS10で与えた初期値に、ステップS30で計算した偏差に所定のゲインを乗じて得られる値を加えているが、このゲインの値は、繰り返し計算の回数が少なくなるように、オフラインで検証を行いつつ、決定するのが好ましい。
さて、上述の手順で第1の加熱炉出側温度(Tc1)が取得されるが、該第1の加熱炉出側温度(Tc1)を取得した圧延材については、圧延前の鋼材Sの段階で、加熱炉温度モデルに基づいて取得した第2の加熱炉出側温度(Tm1)が、既に述べた加熱炉抽出時の鋼材温度(抽出温度)として得られている。
既に述べたように、鋼材の大きさには、長さ≫幅≫厚さの関係があるため、厚さ方向の温度分布のみを考慮することとする。そのために、厚さ方向の温度分布を考慮した次式(2)に示す一次元熱伝導方程式を用いて、差分法により計算することとする。
また、加熱炉2内における熱移動を表現するモデル式として、以下の数式を用いる。
q=σ・Φ・{(θg+273)4−(θk+273)4}
ここで、qは熱流束、σはステファン・ボルツマン定数(=4.88×10−8)、Φは総括熱吸収率、θgは炉内温度、θkは鋼材表面温度であり、総括熱吸収率Φの値は、鋼板上部・下部やスキッド部・非スキッド部それぞれに設定される。
ここまでの手順を踏むことで、同一の鋼材Sに関して、粗圧延機出側での鋼材温度に基づく第1の加熱炉出側温度(Tc1)及び加熱炉内部の温度予測モデルに基づく第2の加熱炉出側温度(Tm1)といった2つの異なる加熱炉出側温度が得られる。本実施形態では、第1の加熱炉出側温度(Tc1)と第2の加熱炉出側温度(Tm1)との差である出側温度偏差(ΔT)についての過去実績データベースを作成する。
粗圧延機出側を通過した鋼材Sの板温度が板温度計6によって取得され次第、取得された板温度を粗圧延機出側の実績温度(T1)として採用し、粗圧延機温度モデルを用いて、加熱炉出側の鋼板温度である第1の加熱炉出側温度(Tc1)を計算する。そして、加
熱炉温度モデルに基づいて計算された当鋼材Sの加熱炉出側における鋼材温度である第2の加熱炉出側温度(Tm1)を用いて、第1の加熱炉出側温度(Tc1)と第2の加熱炉出側温度(Tm1)の偏差である出側温度偏差(ΔT)の値を計算する。
上述した出側温度偏差(ΔT)の分布をそのまま利用して、バラツキ分布とすることもできるが、本実施形態では、以下のように、鋼材条件や操業条件などを加味した上で、バラツキ分布を構築する。
まず、加熱炉2内で加熱中である鋼材Sの鋼材条件(サイズ、鋼種など)や操業条件(炉装入温度、在炉時間など)と、図6に示す過去実績データベース内の鋼材条件(サイズ、鋼種など)や操業条件(炉装入温度、在炉時間など)との間の類似度を計算する。この類似度を計算するために、過去実績データベース内の各鋼材の鋼材条件や操業条件を示す変数を導入して、例えば、次式(3)で定義する計算式に基づいて、加熱中鋼材の鋼材条件及び操業条件と過去実績データベース内の鋼材条件及び操業条件との間の距離の値djを計算する。
重み変数aの値は、計算されるバラツキ分布の形状などを考慮して、ランダムに変化させながら決定する。
調整変数gの値は、計算されるバラツキ分布の形状などを考慮して、ランダムに変化させながら決定する。
次に、ΔT=0℃を中心に、ある温度範囲(−T(℃)〜T(℃))を定義し、K(℃)≦yj<(K+1)(℃)を満足するjの集合をS(K)とする。ここで、Kの値は、−T≦K≦(T−1)を満足する整数値である。よって、集合S(K)は、温度範囲(−T(℃)〜T(℃))にて1℃区分ごとの集合となる。また、値yjは、過去実績データベース内の各鋼材における第1の加熱炉出側温度(Tc1)と第2の加熱炉出側温度(Tm1)の出側温度偏差(ΔT)である。
このように過去実績データベースに保存された出側温度偏差(ΔT)の値を用いて構築されたバラツキ分布において、出側温度偏差(ΔT)が0℃となるときの集合S(K)に関する値F(K)に、該バラツキ分布に関連する鋼材の粗圧延機出側の目標温度(T0)を用いて計算した基準加熱炉出側温度(Tc0)を基準値として対応させることで、当鋼材の加熱炉出側における鋼材温度のバラツキ分布を構築することができる。なお、粗圧延機出側の目標温度(T0)は、仕上圧延出側の目標温度や、仕上げ圧延中の圧延材Wの強度、スケールの発生具合などを考慮して決定されている。本実施形態による操業支援システム1は、基準加熱炉出側温度(Tc0)を基準値として構築した鋼材温度のバラツキ分布を操業オペレータに表示する。
基準加熱炉出側温度(Tc0)の計算方法には、図5を参照して説明した第1の加熱炉出側温度(Tc1)と同様の方法を用いる。
まず、加熱炉出側における鋼材温度(抽出温度)としてある初期値を与える(ステップS110)。この与えられた初期値を用いて、加熱炉出側から粗圧延機出側まで温度降下計算を温度予測モデルに基づいて行い、初期加熱炉出側温度を取得する(ステップS120)。
ステップS130で計算された偏差の値が所定の閾温度以下である場合、ステップS110で初期値として与えられた加熱炉出側における鋼材温度(抽出温度)を基準加熱炉出側温度(Tc0)とする(ステップS140)。
ステップS150で与える修正値は、例えば、ステップS130で計算した偏差に所定のゲインを乗じて得られる値に、ステップS110で与えた初期値を加えた値とすると良い。
続いて、ステップS130と同様に、ステップS160で計算された修正加熱炉出側温度と該初期加熱炉出側温度の取得対象となった圧延材に関する粗圧延機出側の目標温度(T0)との偏差(目標温度偏差)の値を計算し、計算した偏差を所定の閾温度と比較する(ステップS170)。
ステップS170で計算された目標温度偏差の値が所定の閾温度よりも大きい場合、ステップS150に戻って、前回のステップS150で与えられた修正値をさらに修正した再修正値を与える(ステップS150)。
ここで、ステップS110で与える初期値としては、加熱炉2内の鋼板温度モデルに基づいて計算された抽出時の鋼材温度予測値(抽出温度)を用いるとよい。初期値として抽出温度を用いることで、ステップS150〜ステップS170の繰り返し計算を少なくし計算負荷を低減することができる。
以上のバラツキ分布構築ステップとしての手順によって、第2の加熱炉出側温度(Tm1)との差である出側温度偏差(ΔT)のバラツキ分布を構築し、その上で、構築した出側温度偏差(ΔT)のバラツキ分布を、基準加熱炉出側温度(Tc0)を基準として構築することができる。本実施形態による操業支援システム1は、このように構築したバラツキ分布を、支援モニタである表示器7に表示する。
まず、オペレータが選択した加熱炉内部の鋼材A〜Fに対して、現状の鋼材温度を初期値として、現状設定された在炉時間と炉温を用いて、加熱炉2内の温度予測モデルに基づいて、加熱炉出側における鋼材予測温度(抽出温度)を計算する(処理P1)。
処理P1で計算された抽出温度を初期値として、粗圧延機出側まで温度降下計算を行い、計算された粗圧延機出側における温度と粗圧延機出側の目標温度(T0)の偏差の値がある閾値以下となるまで、加熱炉出側における鋼材予測温度(抽出温度)を変化させ、閾値以下となったときの抽出温度を基準加熱炉出側温度(Tc0)とする(処理P2)。
処理P3で計算されたバラツキ分布を加熱炉2の運転台にある表示器7に転送して表示する(処理P4)。
図8及び図9は、構築されたバラツキ分布を例示している。図8及び図9とも、縦軸は加熱炉出側の鋼材温度(抽出温度)(℃)を示し、横軸は上述の式(5)で得られる値F(K)である頻度を百分率で示している。
注目スラブである鋼材A〜Fについて、図8及び図9に示すバラツキ分布を構築し、このバラツキ分布と共に、現在の操業条件下で予測される予測抽出温度を重ねて表示することで、図4に示す表示器7の表示を実現することができる。
2 加熱炉
3 粗圧延機
4 仕上圧延機
5 コイラ
6 板温度計
7 表示器(支援モニタ)
Claims (1)
- 粗圧延工程を有する圧延設備に送出される鋼材を加熱するための加熱炉に設けられ、且つ前記加熱炉における設定条件の人的な変更作業を支援する加熱炉の操業支援システムであって、
複数の鋼材各々について粗圧延工程出側での実績温度に基づいて取得した第1の加熱炉出側温度と、前記複数の鋼材各々について前記加熱炉内部の温度予測モデルに基づいて取得した第2の加熱炉出側温度との差である出側温度偏差のバラツキ分布を算出し、前記算出した出側温度偏差のバラツキ分布を、前記鋼材の予測抽出温度の情報と共に表示器に表示するように構成されていることを特徴とする加熱炉の操業支援システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012128781A JP6021450B2 (ja) | 2012-06-06 | 2012-06-06 | 加熱炉の操業支援システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012128781A JP6021450B2 (ja) | 2012-06-06 | 2012-06-06 | 加熱炉の操業支援システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013252531A JP2013252531A (ja) | 2013-12-19 |
JP6021450B2 true JP6021450B2 (ja) | 2016-11-09 |
Family
ID=49950495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012128781A Active JP6021450B2 (ja) | 2012-06-06 | 2012-06-06 | 加熱炉の操業支援システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6021450B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6021659B2 (ja) * | 2013-01-29 | 2016-11-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 加熱炉の操業支援システム |
JP6237492B2 (ja) * | 2014-06-25 | 2017-11-29 | Jfeスチール株式会社 | 加熱炉の加熱制御装置及び燃焼制御方法、圧延材製造方法 |
JP6766794B2 (ja) * | 2017-11-10 | 2020-10-14 | Jfeスチール株式会社 | 熱延鋼板の製造方法及び製造装置 |
JP7428868B2 (ja) * | 2019-08-01 | 2024-02-07 | 日本製鉄株式会社 | 加熱炉における金属片の抽出温度予測装置、及び予測モデルの学習装置 |
CN114570775B (zh) * | 2020-11-30 | 2024-08-13 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种减少加热炉钢坯出炉温差的自动控制方法 |
CN115612830A (zh) * | 2022-09-24 | 2023-01-17 | 本溪北营钢铁(集团)股份有限公司 | 一种用于缩小炉间温差的控制机构及控制方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60124411A (ja) * | 1983-12-12 | 1985-07-03 | Hitachi Ltd | 圧延機の仕上温度制御方法 |
JPH11293349A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-26 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 連続加熱炉の温度制御方法及びその装置 |
-
2012
- 2012-06-06 JP JP2012128781A patent/JP6021450B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013252531A (ja) | 2013-12-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6021450B2 (ja) | 加熱炉の操業支援システム | |
JP5685208B2 (ja) | 薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法 | |
JP5391205B2 (ja) | 制御装置 | |
JP6068146B2 (ja) | 設定値計算装置、設定値計算方法、及び設定値計算プログラム | |
CN104271277B (zh) | 温度控制装置 | |
CN104815853B (zh) | 温度分布预测装置 | |
JP7135962B2 (ja) | 鋼板の仕上出側温度制御方法、鋼板の仕上出側温度制御装置、及び鋼板の製造方法 | |
JP4402502B2 (ja) | 巻取温度制御装置 | |
JP4983589B2 (ja) | 冷間連続圧延設備の制御装置 | |
JP6558060B2 (ja) | 厚鋼板の冷却制御方法、冷却制御装置、製造方法、および、製造装置 | |
JP2012011448A (ja) | 圧延材の冷却制御方法、及びこの冷却制御方法が適用された連続圧延機 | |
JP4696775B2 (ja) | 板幅制御方法および装置 | |
JP5493993B2 (ja) | 厚鋼板の冷却制御装置、冷却制御方法、及び、製造方法 | |
JP2008043967A (ja) | 熱間圧延における板形状の制御方法 | |
JP6021659B2 (ja) | 加熱炉の操業支援システム | |
JP5407444B2 (ja) | 熱間圧延における変形抵抗予測方法 | |
JP2014217848A (ja) | 仕上圧延前温度算出方法、仕上圧延前温度制御方法、仕上圧延前温度算出装置および仕上圧延前温度制御装置 | |
JP2007301603A (ja) | 圧延材の巻き取り温度制御方法及び圧延装置 | |
JP5381740B2 (ja) | 熱間圧延機の板厚制御方法 | |
JP6627609B2 (ja) | 冷却制御方法及び冷却装置 | |
WO2024189790A1 (ja) | 圧延製品の材質特性予測装置 | |
JP5176554B2 (ja) | 圧延製品の品質管理システム | |
JP6822390B2 (ja) | 厚鋼板の粗圧延時間算出方法、厚鋼板の粗圧延時間算出装置、及び厚鋼板の製造方法 | |
JP6551282B2 (ja) | 熱間仕上圧延方法 | |
JP6874730B2 (ja) | 熱間圧延ライン制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160517 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160707 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161004 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6021450 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |