JPH05171528A - 紡機用リング - Google Patents
紡機用リングInfo
- Publication number
- JPH05171528A JPH05171528A JP33707391A JP33707391A JPH05171528A JP H05171528 A JPH05171528 A JP H05171528A JP 33707391 A JP33707391 A JP 33707391A JP 33707391 A JP33707391 A JP 33707391A JP H05171528 A JPH05171528 A JP H05171528A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- spinning
- present
- spinning machine
- traveler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 なじみ性に優れ、歪が少なく、形状精度の良
好な紡機用リングを提供する。 【構成】 リング内部がＣ0.３％以下、Ｐb 0.１〜0.５
％を含有し、表面層が浸炭焼入によりＣ0.７〜1.０％に
形成してなることを特徴とする。
好な紡機用リングを提供する。 【構成】 リング内部がＣ0.３％以下、Ｐb 0.１〜0.５
％を含有し、表面層が浸炭焼入によりＣ0.７〜1.０％に
形成してなることを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、紡績の精紡に使用さ
れ、特になじみ性において優れた性能を発揮し、歪の少
ない紡機用リングに関するものである。
れ、特になじみ性において優れた性能を発揮し、歪の少
ない紡機用リングに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の紡機用リングは、一般に低炭素鋼
が用いられ、表面硬化処理として浸炭焼入処理が行なわ
れている。然るに上記の従来のリングでは、スピンドル
回転数が１4,５００r.p.m.以上となると、リングとトラ
ベラ間の摩擦抵抗の増大と、摩擦熱の急激な上昇のた
め、トラベラが早期に焼き付き易く、リングのなじみ運
転に長時間かかるという問題点があった。
が用いられ、表面硬化処理として浸炭焼入処理が行なわ
れている。然るに上記の従来のリングでは、スピンドル
回転数が１4,５００r.p.m.以上となると、リングとトラ
ベラ間の摩擦抵抗の増大と、摩擦熱の急激な上昇のた
め、トラベラが早期に焼き付き易く、リングのなじみ運
転に長時間かかるという問題点があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決せんとしてなされたものであり、その
目的とするところは、リングのなじみ性を向上すると共
に、リングフランジ上を走行するトラベラの摩耗も減少
して、安定操業できる紡機用リングを提供するにある。
術の問題点を解決せんとしてなされたものであり、その
目的とするところは、リングのなじみ性を向上すると共
に、リングフランジ上を走行するトラベラの摩耗も減少
して、安定操業できる紡機用リングを提供するにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
消するためになされたものであり、Ｐb を0.１〜0.５％
含有する低炭素鋼を所定のリング形状に旋削成形し、リ
ング内部がＣ0.３％以下、Ｐb 0.１〜0.５％を含有し、
表面層が浸炭焼入によりＣ0.７〜1.０％に形成した紡機
用リングを提供するものである。
消するためになされたものであり、Ｐb を0.１〜0.５％
含有する低炭素鋼を所定のリング形状に旋削成形し、リ
ング内部がＣ0.３％以下、Ｐb 0.１〜0.５％を含有し、
表面層が浸炭焼入によりＣ0.７〜1.０％に形成した紡機
用リングを提供するものである。
【０００５】なお、Ｐb の含有率が0.１％未満では、潤
滑性能が劣り、なじみ性の改善が不十分となる。また、
0.５％を超えると耐疲労性が劣化するため好ましくな
い。なお、なじみ性からＰb の含有率は0.１〜0.３５％
が最適である。
滑性能が劣り、なじみ性の改善が不十分となる。また、
0.５％を超えると耐疲労性が劣化するため好ましくな
い。なお、なじみ性からＰb の含有率は0.１〜0.３５％
が最適である。
【０００６】
【作用】本発明の紡機用リングは、リングフランジ部を
Ｐb を0.１〜0.５％含有する低炭素鋼で形成した。Ｐb
は鋼中に微粒となって均一に介在するため、トラベラの
走行によりリング表面にＰb の潤滑性皮膜を形成する。
そのために潤滑性に優れ、トラベラに対する初期なじみ
性が良好となり、なじみ運転期間が短縮され、運転初期
より高速操業に適するものである。
Ｐb を0.１〜0.５％含有する低炭素鋼で形成した。Ｐb
は鋼中に微粒となって均一に介在するため、トラベラの
走行によりリング表面にＰb の潤滑性皮膜を形成する。
そのために潤滑性に優れ、トラベラに対する初期なじみ
性が良好となり、なじみ運転期間が短縮され、運転初期
より高速操業に適するものである。
【０００７】また分散したＰb は切削性を改善し、バイ
トの持ちを良くするとともにフランジの形状精度を上
げ、リングのバラツキを少なくし、紡出張力をそろえ安
定した紡出が可能となる。
トの持ちを良くするとともにフランジの形状精度を上
げ、リングのバラツキを少なくし、紡出張力をそろえ安
定した紡出が可能となる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１に示すように、Ｐb を0.２％、Ｃを0.１５
％含有する炭素鋼を素材として所定の形状に切削加工し
た後、浸炭焼入焼戻し処理を施して本発明の紡機用リン
グ１を形成する。なお、リング表面層２は浸炭焼入によ
りＣ含有率は0.８５％に形成されている。
明する。図１に示すように、Ｐb を0.２％、Ｃを0.１５
％含有する炭素鋼を素材として所定の形状に切削加工し
た後、浸炭焼入焼戻し処理を施して本発明の紡機用リン
グ１を形成する。なお、リング表面層２は浸炭焼入によ
りＣ含有率は0.８５％に形成されている。
【０００９】次に、下記の条件で紡出を行ない、初期の
糸切れを従来のリングと比較した。 紡出条件 糸 ：綿４０番手 リング ：ＫＳ９2 ４５×５7.５ トラベラ：Ｈi −Ｎi ＯＳ 5/0 スピンドル回転数：１4,５００r.p.m. 図２に運転開始後５００時間までの糸切れ数の変化を示
す。本発明品Ａのリングは初期の糸切れの多い部分が約
５０時間であるが、従来のリングＢでは約２００時間で
ある。また、初期なじみが付いた後の糸切れレベルも本
発明品Ａの方が少なくなっている。
糸切れを従来のリングと比較した。 紡出条件 糸 ：綿４０番手 リング ：ＫＳ９2 ４５×５7.５ トラベラ：Ｈi −Ｎi ＯＳ 5/0 スピンドル回転数：１4,５００r.p.m. 図２に運転開始後５００時間までの糸切れ数の変化を示
す。本発明品Ａのリングは初期の糸切れの多い部分が約
５０時間であるが、従来のリングＢでは約２００時間で
ある。また、初期なじみが付いた後の糸切れレベルも本
発明品Ａの方が少なくなっている。
【００１０】図３はリング素材を所定形状（ＫＳ９2 ４
５×５7.５）に旋削した後のリング内径部の歪みの分布
状態（ｎ＝５０）を示す。本発明品Ａは切削性がよいた
め歪が少なく、また、切粉の搬出も良好で、むしれも少
なく、さらにリングの必要とする形状精度をよくするこ
とができる。また、リング内部を軟かい組織としている
ため、焼入歪も小さくすることができる。
５×５7.５）に旋削した後のリング内径部の歪みの分布
状態（ｎ＝５０）を示す。本発明品Ａは切削性がよいた
め歪が少なく、また、切粉の搬出も良好で、むしれも少
なく、さらにリングの必要とする形状精度をよくするこ
とができる。また、リング内部を軟かい組織としている
ため、焼入歪も小さくすることができる。
【００１１】
【発明の効果】本発明の紡機用リングは上記のように構
成されているので、トラベラとリングの摩擦摺動部にＰ
b の潤滑層が介在し、トラベラのリングに対する初期な
じみ性を大巾に向上する。
成されているので、トラベラとリングの摩擦摺動部にＰ
b の潤滑層が介在し、トラベラのリングに対する初期な
じみ性を大巾に向上する。
【００１２】また、分散したＰb は切削性を改善し、バ
イトの持ちを良くすると共にフランジの形状精度を上
げ、リングのバラツキを少なくし、紡出張力をそろえ、
安定した紡出が可能となる。また、切削時の歪も少な
く、熱処理時の歪も少ないので、リングの内径歪が小さ
く、高速紡出においても良好な紡出ができるという優れ
た効果を有する発明である。
イトの持ちを良くすると共にフランジの形状精度を上
げ、リングのバラツキを少なくし、紡出張力をそろえ、
安定した紡出が可能となる。また、切削時の歪も少な
く、熱処理時の歪も少ないので、リングの内径歪が小さ
く、高速紡出においても良好な紡出ができるという優れ
た効果を有する発明である。
【図１】本発明の紡機用リングの一実施例を示す一部破
断断面図である
断断面図である
【図２】運転開始後５００時間までの糸切れ数の変化を
示す曲線図である。
示す曲線図である。
【図３】歪み量と度数の関係曲線図である。
１ 紡機用リング ２ 表面層
Claims (2)
- 【請求項１】 少なくともトラベラと接触するフランジ
部分を、Ｐb を0.１〜0.５％含有する炭素鋼よりなるこ
とを特徴とする紡機用リング。 - 【請求項２】 リング内部がＣ0.３％以下、Ｐb 0.１〜
0.５％を含有し、表面層が浸炭焼入によりＣ0.７〜1.０
％に形成してなることを特徴とする紡機用リング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33707391A JPH05171528A (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | 紡機用リング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33707391A JPH05171528A (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | 紡機用リング |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05171528A true JPH05171528A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18305179
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33707391A Pending JPH05171528A (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | 紡機用リング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05171528A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009013827A1 (ja) * | 2007-07-26 | 2009-01-29 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation | 鋼板の製造方法及びその方法を用いた製造装置 |
-
1991
- 1991-12-19 JP JP33707391A patent/JPH05171528A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009013827A1 (ja) * | 2007-07-26 | 2009-01-29 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation | 鋼板の製造方法及びその方法を用いた製造装置 |
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