JPWO2008149717A1 - 光反射板、その製造方法及び光反射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
第3の発明は、第2の発明の光反射板に係り、前記表面処理鋼板は、鋼板が鉄を主成分とし、クロムを11%未満含有するものであることを特徴とし、
第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれか1の光反射板に係り、前記反射層を構成する銀又は銀を主成分とした銀合金の結晶サイズが200nm以下であることを特徴とし、
第5の発明は、第1乃至4の発明のいずれか1の光反射板に係わり、前記有機樹脂が、塗布用の有機樹脂材料としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂或いはアセタール樹脂であり、フィルム用の有機樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹脂であることを特徴とし、
第6の発明は、第1乃至4の発明のいずれか1の光反射板に係わり、前記無機材料が、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、若しくは酸化ハフニウムの単体、或いはこれらを2種以上含んだ混合物であることを特徴とし、
第7の発明は、第1乃至第6の発明のいずれか1の光反射板に係り、前記保護層は、有機樹脂、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなることを特徴とし、
第8の発明は、第1乃至第6の発明のいずれか1の発明の光反射板に係り、前記保護層は、有機樹脂膜と、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなる無機膜との2層で構成されていることを特徴とする。
第10の発明は、第9の発明の光反射板の製造方法に係り、前記金属板が、表面処理鋼板、ステンレス板、アルミニウム板或いはアルミニウム合金板からなることを特徴とし、
第11の発明は、第10の発明の光反射板の製造方法に係り、前記表面処理鋼板は、鋼板が鉄を主成分とし、クロムを11%未満含有するものであることを特徴とし、
第12の発明は、第9乃至第11の発明のいずれか1の光反射板の製造方法に係り、銀又は銀を主成分とした銀合金のうち何れか一からなる反射層の形成において、前記銀又は銀を主成分とした銀合金の結晶サイズが200nm以下になるように調整することを特徴とし、
第13の発明は、第9乃至第11の発明のいずれか1の光反射板の製造方法に係り、前記反射層は、銀含有水溶液と還元剤水溶液とを用いた前記無電解めっき法により形成され、前記還元剤水溶液のpHが8〜12であり、かつ液温が20℃以上、30℃以下であることを特徴とし、
第14の発明は、第9乃至第13の発明のいずれか1の光反射板の製造方法に係り、前記有機樹脂は、塗布用の有機樹脂材料としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂或いはアセタール樹脂であり、フィルム用の有機樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹脂であることを特徴とし、
第15の発明は、第9乃至第13の発明のいずれか1の光反射板の製造方法に係り、前記無機材料は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、若しくは酸化ハフニウムの単体、或いはこれらを2種以上含んだ混合物であることを特徴とし、
第16の発明は、第9乃至第15の発明のいずれか1の光反射板の製造方法に係り、前記保護層は、有機樹脂、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなることを特徴とし、
第17の発明は、第9乃至第15の発明のいずれか1の光反射板の製造方法に係り、前記保護層は、有機樹脂膜と、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなる無機膜との2層で構成されていることを特徴とし、
第18の発明は、光反射装置に係り、第1乃至第8のいずれか1の光反射板を備えたことを特徴とし、
第19の発明は、光反射装置に係り、第9乃至第17の発明のいずれか1の光反射板の製造方法で製造した光反射板を備えたことを特徴とし、
第20の発明は、第18又は第19の発明の光反射装置に係り、前記光反射板を導光部の内壁に設けた光ダクト、光源の前記光反射板を備えた照明器具、外部入射光の前記光反射板を備えた液晶表示装置、前記光反射板を備えた液晶表示装置のエッジライト型バックライト、前記エッジライト型バックライトを備えた液晶表示装置、デジタルカメラのフラッシュ用反射板、又は冷凍ショーケースのうちいずれか一であることを特徴とする。
2 バインダ層
3 反射層
4 保護層
5 採光部
6 放光部
7 導光部
8 仕切り壁
9 導光板
10a、10b、12 反射板
11 光源
13 拡散シート
14 液晶パネル
101 光反射板
102 光ダクト
103 液晶表示装置のエッジライト型バックライト
(説明項目)
(本発明の第1の実施の形態の光反射板)
(i)光反射板の構造
(ii)光反射板の製造方法
(iii)光反射板の性能比較
(本発明の第2の実施の形態の光反射板)
(本発明の第3の実施の形態に係る光反射装置)
(i)光ダクト
(ii)エッジライト型バックライト及び液晶表示装置
(iii)照明器具その他
(本発明の第1の実施の形態の光反射板)
(i)光反射板の構造
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光反射板の構造について示す断面図である。
次に、上記光反射板101の製造方法について説明する。
次に、本発明の実施例の光反射板の性能を、比較例の光反射板の性能と比較して調査した結果について説明する。
以下に、本発明の実施例に係る光反射板及び比較例に係る光反射板の作製条件について説明する。実施例1〜9については、バインダー層が有機樹脂からなる場合であり、実施例10〜18については、バインダー層が無機材料からなる場合を示す。
それらは図4、図5の表にまとめて記載されている。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)の表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚を約1μmとした。引き続き、銀鏡反応により銀膜を約70nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚を約6μmとした。さらに、シリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さを0.05μmとした。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)表面に、皮膜厚さが1000mg/m2のリン酸亜鉛処理を施し、リン酸亜鉛処理皮膜の上に、厚さ15μmのポリエステル樹脂フィルムを熱圧着法で積層した。引き続き、その上に銀鏡反応により銀膜を150nmの厚さで被覆した。次いで、アルミナゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬し、銀膜の表面にアルミナ膜を0.03μmの厚さで被覆した。さらに、アルミナ膜の表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚を6μmとした。
板厚0.5mmの溶融亜鉛−55質量%アルミニウム合金めっき鋼板を用意した。なお、この鋼板はガルバリウム鋼板と称される。その表面にポリカーボネート樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚を5μmとした。引き続き、銀鏡反応により銀膜を100nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚を25μmとした。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)の表面にABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さを5μmとした。引き続き、銀鏡反応により銀膜を83nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に、アルミナを3質量%含有したアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さを10μmとした。
板厚0.5mmの電気亜鉛−コバルト−モリブデン複合めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意した。その表面にクロメート処理(両面処理、片面あたりCrとして40mg/m2付着)を施した。さらに、その上にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は10μmである。引き続き、銀鏡反応により銀膜を130nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は6μmであった。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意した。その表面にクロメート処理(両面処理、片面あたりCrとして10mg/m2付着)を施した。その上に、アクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は15μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで被覆した。次いで、アルミナゾルを含む水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上の銀膜の表面に析出したアルミナ膜の膜厚は0.1μmであった。さらに、アルミナ膜の表面にポリエステル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は6μmであった。
板厚0.5mmのステンレス板(SUS304)からなる基板を用意し、その表面に、ポリイミド樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は3μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を150nmの厚さで被覆した。次いで、酸化ジルコニウムゾルを含む水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上の銀膜の表面に析出した酸化ジルコニウム膜の膜厚は0.05μmであった。さらに、酸化ジルコニウム膜の表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は8μmであった。
板厚0.5mmのAl板(JIS H 4000、合金番号:1050)を用意し、その表面にウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は12μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を120nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に3質量%のシリカを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は15μmであった。さらに、3質量%のシリカを含んだアクリル樹脂表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は3μmであった。
板厚0.5mmのAl合金板(JIS H 4000、合金番号:5052)を用意し、その表面に、アクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は15μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を75nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に厚み15μmのポリエステル樹脂フィルムを熱圧着法によりラミネートした。さらに、ポリエステル樹脂フィルム表面に、2質量%のシリカを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は3μmであった。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)の表面にアルミナゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のアルミナ膜の厚さは0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を100nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは6μmであった。その上に、さらに、シリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカの厚さは0.05μmであった。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意する。次いで、皮膜厚さが700mg/m2のリン酸亜鉛処理を施し、シリカゾルを含んだ水溶液に亜鉛めっき鋼板を浸漬し、その亜鉛めっき鋼板を陰極とし、ステンレス鋼板を陽極として、リン酸亜鉛処理皮膜の上にシリカゾルを含んだ水溶液で電解処理を行い、乾燥した。これにより、亜鉛めっき鋼板の表面に膜厚が0.2μmであるシリカ膜が成膜される。引き続き、シリカ膜の上に、銀鏡反応により銀膜を120nmの厚さで成膜した。次いで、アルミナゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬して、銀膜の上にアルミナ膜を0.03μmの厚さで成膜した。さらに、アルミナ膜の上にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは6μmであった。
板厚0.5mmの溶融亜鉛−55質量%アルミニウム合金めっき鋼板の表面に酸化ハフニウムゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後の酸化ハフニウムの厚さは1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を150nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは25μmであった。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意した。酸化チタンゾルを含んだ水溶液に亜鉛めっき鋼板を浸漬し、亜鉛めっき鋼板をカソードとし、ステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上の銀膜の表面に堆積された酸化チタンの膜厚は0.5μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を50nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に3質量%のアルミナを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは10μmであった。
板厚0.5mmの電気亜鉛−コバルト−モリブデン複合めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意した。その表面にクロメート処理(両面処理、片面あたりCrとして40mg/m2付着)を施した。さらに、その上に酸化ジルコニウムゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後の酸化ジルコニウム膜の厚さは2μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を250nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは6μmであった。さらに、上記処理した電気亜鉛めっき鋼板を、シリカゾルを含んだ水溶液中に浸漬し、乾燥した。これにより、乾燥後の厚さが0.1μmのシリカ膜が成膜された。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意した。その表面にクロメート処理(両面処理、片面あたりCrとして10mg/m2付着)を施した。次いで、シリカゾルとアルミナゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上に堆積されたシリカとアルミナの混合物からなる膜の膜厚は3μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで成膜した。次いで、アルミナゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上の銀膜表面に堆積されたアルミナ膜の膜厚は0.1μmであった。さらに、アルミナ膜の表面にポリエステル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは6μmであった。
板厚0.5mmのステンレス板(SUS304)からなる基板を用意し、その表面に、シリカを塗布し、乾燥した。すなわち、シリカゾルを含む水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス板をアノードとして陰極処理し、乾燥後の膜厚は0.2μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を150nmの厚さで被覆した。次いで、シリカゾルを含む水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上の銀膜の表面に析出したシリカ膜の膜厚は0.05μmであった。さらに、シリカ膜の表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は8μmであった。
板厚0.5mmのAl板(JIS H 4000、合金番号:1050)を用意し、その表面にアルミナを塗布し、乾燥した。すなわち、アルミナゾルを含む水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス板をアノードとして陰極処理し、乾燥後の膜厚は0.3μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を120nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に3質量%のシリカを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は15μmであった。さらに、3質量%のシリカを含んだアクリル樹脂表面にアクリルウレタン樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は3μmであった。
板厚0.5mmのAl合金板(JIS H 4000、合金番号:5052)を用意し、その表面に、アルミナとシリカの混合物を塗布し、乾燥した。すなわち、アルミナゾルとシリカゾルを含む水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス板をアノードとして陰極処理し、乾燥後の膜厚は0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を75nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に厚み15μmのポリエステル樹脂フィルムを熱圧着法によりラミネートした。さらに、ポリエステル樹脂フィルム表面に、2質量%のシリカを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の膜厚は3μmであった。
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)の表面に、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは40μmであった。その上に、さらに、シリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカの厚さは0.05μmであった。
上記のように作製した実施例に係る光反射板及び比較例に係る光反射板について下記に示すような評価方法及び条件で特性評価を行った。その評価結果を図6の表に示す。
測定装置としてミノルタ製CM−3500d(光源:D65、口径:8mm)を用いて、JIS Z8722に準じて、波長550nmにおける光反射率を測定した。なお、硫酸バリウム標準白色板による反射率を基準とする校正を行った。
H2Sを1.5ppmとNO2を3ppm含んだ大気中(温度:30℃、湿度:70%RH)に、サンプルを24時間放置し、正反射率の低下率を測定した。正反射率は波長550nmで測定し、(初期の光正反射率−24時間経過後の光正反射率)×100/初期の光正反射率を正反射率の低下率と定義した。
光反射板に粘着テープを貼り付けて引き剥がすことにより試験を行った。膜剥がれが起こったものを×印で示し、起こらなかったものを○印で示した。
図6の表によれば、実施例1〜18では、いずれもバインダ層を設けているため、膜剥がれは生じなかった。また、保護層4の厚さが5〜30μmなので、正反射率の経時的な劣化が少なくて、良好である。
(本発明の第2の実施の形態に係る光反射板)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光反射板について説明する。
(本発明の第3の実施の形態に係る光反射装置)
(i)光ダクト
図2は、本発明の第3の実施の形態に係る光ダクト102の構成を示す斜視図である。
図3(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る液晶表示装置のエッジライト型バックライト103の構成を示す斜視図である。同図(b)は、図3(a)のI−I線に沿う断面図である。
第1の実施形態の光反射板を、照明器具の光反射板、例えば蛍光灯や水銀灯から出射される光の反射板として用いることができる。
Claims (20)
- 金属板からなる基板と、
前記基板上に形成された有機樹脂或いは無機材料からなるバインダ層と、
前記バインダ層の上に形成された銀又は銀を主成分とした銀合金のめっき層からなる反射層と、
前記反射層の上に形成された保護層と
を有することを特徴とする光反射板。 - 前記金属板は、表面処理鋼板、ステンレス板、アルミニウム板或いはアルミニウム合金板であることを特徴とする請求項1記載の光反射板。
- 前記表面処理鋼板は、鋼板が鉄を主成分とし、クロムを11%未満含有するものであることを特徴とする請求項2記載の光反射板。
- 前記反射層を構成する銀又は銀を主成分とした銀合金の結晶サイズが200nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光反射板。
- 前記有機樹脂は、塗布用の有機樹脂材料としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂或いはアセタール樹脂であり、フィルム用の有機樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光反射板。
- 前記無機材料は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、若しくは酸化ハフニウムの単体、或いはこれらを2種以上含んだ混合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光反射板。
- 前記保護層は、有機樹脂、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光反射板。
- 前記保護層は、有機樹脂膜と、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなる無機膜との2層で構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光反射板。
- 金属板からなる基板上に、有機樹脂或いは無機材料からなるバインダ層を形成する工程と、
該バインダ層上に、無電解めっき法によって、銀又は銀を主成分とした銀合金のうち何れか一からなる反射層を形成する工程と、
該反射層上に保護層を形成する工程と
を有することを特徴とする光反射板の製造方法。 - 前記金属板は、表面処理鋼板、ステンレス板、アルミニウム板或いはアルミニウム合金板であることを特徴とする請求項9記載の光反射板の製造方法。
- 前記表面処理鋼板は、鋼板が鉄を主成分とし、クロムを11%未満含有するものであることを特徴とする請求項8記載の光反射板の製造方法。
- 前記銀又は銀を主成分とした銀合金のうち何れか一からなる反射層の形成において、前記銀又は銀を主成分とした銀合金の結晶サイズが200nm以下になるように調整することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法。
- 前記反射層は、銀含有水溶液と還元剤水溶液とを用いた前記無電解めっき法により形成され、前記還元剤水溶液のpHが8〜12であり、かつ液温が20℃以上、30℃以下であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法。
- 前記有機樹脂は、塗布用の有機樹脂材料としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂或いはアセタール樹脂であり、フィルム用の有機樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹脂であることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法。
- 前記無機材料は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、若しくは酸化ハフニウムの単体、或いはこれらを2種以上含んだ混合物であることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法。
- 前記保護層は、有機樹脂、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法。
- 前記保護層は、有機樹脂膜と、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン或いは酸化ハフニウムのいずれか1種、又はこれらを2種以上含んだ混合物からなる無機膜との2層で構成されていることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光反射板を備えたことを特徴とする光反射装置。
- 請求項9乃至17のいずれか1項に記載の光反射板の製造方法で製造した光反射板を備えたことを特徴とする光反射装置。
- 前記光反射装置は、前記光反射板を導光部の内壁に設けた光ダクト、光源の前記光反射板を備えた照明器具、外部入射光の前記光反射板を備えた液晶表示装置、前記光反射板を備えた液晶表示装置のエッジライト型バックライト、前記エッジライト型バックライトを備えた液晶表示装置、デジタルカメラのフラッシュ用反射板、又は冷凍ショーケースのうちいずれか一であることを特徴とする請求項18又は19に記載の光反射装置。
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