JP6816414B2 - 光反射フィルム及び液晶表示装置用バックライトユニット - Google Patents
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Description
即ち、近年、LEDを光源とする液晶表示装置の開発が進められている。LEDは、指向性のある光源であるため、部分的に強い光を照射することが知られている。しかしながら、特許文献2に示されるような従来の反射部材にLEDからの光が長時間照射されると、強い光が照射され続ける部分から黒色の変色が生じる場合があることが見出された。この変色について検討するために、特許文献2の反射部材について、高温下でLEDからの光を長時間照射して強制劣化試験を行ったところ、いずれも光照射部分に黒色の変色が生じることが見出された。このような変色は、外観不良の原因となるだけでなく、反射率の低下の原因ともなる。
[1] 基材層Aと、有機コーティング層Bと、前記有機コーティング層Bに隣接して設けられた銀層Cと、前記銀層Cに隣接して設けられた有機コーティング層Dとをこの順に含む光反射フィルムであって、前記銀層Cの下記式(1)で表される(111)面の比率が80%以上である、光反射フィルム。
(111)面の比率(%)=I(111)/[I(111)+I(200)+I(220)+I(311)]×100…(1)
(式(1)において、
I(111):X線回折法で測定される銀の(111)面に対応するピークの積分強度
I(200):X線回折法で測定される銀の(200)面に対応するピークの積分強度
I(220):X線回折法で測定される銀の(220)面に対応するピークの積分強度
I(311):X線回折法で測定される銀の(311)面に対応するピークの積分強度
を示す)
[2] 前記(111)面の比率が95%未満である、[1]に記載の光反射フィルム。
[3] 前記銀層Cは、蒸着膜である、[1]又は[2]に記載の光反射フィルム。
[4] 前記有機コーティング層B及び前記有機コーティング層Dは、アクリル系樹脂又はその硬化物を主成分として含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の光反射フィルム。
[5] 前記有機コーティング層B及び前記有機コーティング層Dは、チオール化合物をさらに含む、[4]に記載の光反射フィルム。
[6] 前記チオール化合物は、チオール基を有する含窒素複素環化合物である、[5]に記載の光反射フィルム。
[7] 前記有機コーティング層Dの前記銀層Cとは反対側の面に、前記有機コーティング層Dよりも40℃90%RHにおける水蒸気透過率が低い保護層Eをさらに含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の光反射フィルム。
[8] 前記保護層Eの波長550nmにおける屈折率は、前記有機コーティング層Bの波長550nmにおける屈折率よりも高い、[7]に記載の光反射フィルム。
[9] 前記保護層Eは、高屈折率粒子と、硬化性樹脂の硬化物とを含む層である、[7]又は[8]に記載の光反射フィルム。
[10] 前記高屈折率粒子は、酸化ジルコニウム粒子である、[9]に記載の光反射フィルム。
[11] 光源と、[1]〜[10]のいずれかに記載の光反射フィルムとを含む、液晶表示装置用バックライトユニット。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
本発明の光反射フィルムは、基材層Aと、有機コーティング層Bと、銀層Cと、有機コーティング層Dとをこの順に含み、保護層Eをさらに含むことが好ましい。
基材層Aは、銀層を支持する機能を有する。基材層Aは、樹脂フィルムであることが好ましい。
有機コーティング層Bは、基材層Aと銀層Cとの間に配置され、基材層Aと銀層Cとの密着性を高めるアンカー層として機能し得るだけでなく、表面平滑性の高い銀層Cを形成しやすくし得る。
チオール基当量(g/eq)=チオール化合物の重量平均分子量/1分子あたりのチオール基の数
銀層Cは、有機コーティング層Bに隣接して設けられ、入射光を反射させる反射層として機能し得る。
(111)面の比率(%)=I(111)/[I(111)+I(200)+I(220)+I(311)]×100…(1)
(式(1)において、
I(111):X線回折法で測定される銀の(111)面に対応するピークの積分強度
I(200):X線回折法で測定される銀の(200)面に対応するピークの積分強度
I(220):X線回折法で測定される銀の(220)面に対応するピークの積分強度
I(311):X線回折法で測定される銀の(311)面に対応するピークの積分強度
を示す)
1)光反射フィルムを、有機コーティング層Dを溶解する溶剤に浸漬した後、乾燥させて有機コーティング層Dを除去する。
2)前記1)で得られた光反射フィルムの銀層Cについて、X線回折(XRD)分析装置(リガク社製「RINT-TTRII」)を用いて、管球Cu、管電圧30kV、管電流30mA、サンプリング幅0.020°の条件で、モノクロメータとガラスの試料ホルダを使用してX線回折測定を行う。そして、X線回折スペクトル(横軸:2θ、縦軸:ピーク強度)を得る(後述の図4参照)。得られたX線回折スペクトルから、銀層の(111)面、(200)面、(220)面及び(311)面に対応するピークの積分強度をそれぞれ求める。ピークの積分強度とは、ピークのベースライン(上記4つのピークに共通するベースライン)とピークとの間に形成される領域の面積をいう。
3)前記2)で得られた各面に対応するピークの積分強度を、上記式(1)に当てはめて、(111)面の比率を求める。
有機コーティング層Dは、銀層Cに隣接して設けられ、有機コーティング層Bと共に銀層Cを挟持することで、銀層Cを構成する銀原子のマイグレーションを抑制する機能を有する。有機コーティング層Dは、特に後述する保護層Eと組み合わせることによって、銀層Cの低波長領域(波長550nm付近)の光の反射率を高めて、反射光の色度を調整する機能をさらに有することが好ましい。即ち、有機コーティング層Dが「低屈折率層」として機能し、保護層Eが「高屈折率層」として機能することが好ましい。
保護層Eは、銀層Cへの水分の透過を抑制するバリア層として機能し得る。即ち、保護層Eは、有機コーティング層Dよりも水蒸気透過率が低いことが好ましい。
1)光反射フィルムの水蒸気透過率を、MOCON社製:PERMATRAN−W 3/32を用いて、温度40℃、湿度90%RHの環境下で測定する。
2)次いで、光反射フィルムを、保護層Eを溶解する溶剤に浸漬して保護層Eを除去した後、得られるフィルムの水蒸気透過率を前述と同様の方法で測定する。
3)前記2)の水蒸気透過率から前記1)の水蒸気透過率を差し引いて、保護層Eの水蒸気透過率を得る。
本発明の光反射フィルムに含まれる有機コーティング層Dと保護層Eは、それぞれ1つであってもよいし、複数あってもよい。複数の有機コーティング層Dは、互いに同じであっても異なってもよい。複数の保護層Eは、互いに同じであっても異なってもよい。銀層C側から、有機コーティング層Dと保護層Eがこの順序で合計2m層(mは1以上の整数、例えば1〜5、好ましくは1又は2)積層されていればよい。
A/B/C/D
A/B/C/D/E
A/B/C/D/E/D/E
本発明の光反射フィルムは、任意の方法で製造されてよく、例えば基材層A上に、有機コーティング層B、銀層C、有機コーティング層D、及び必要に応じて保護層Eをこの順に積層して製造されうる。
銀層Cの形成は、真空成膜法により行うことができる。真空成膜法の例には、真空蒸着法(抵抗加熱式、電子ビーム加熱式)、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法及びスパッタ法が含まれる。これらの中でも、真空蒸着法又はスパッタ法が好ましく、生産効率を低下させることなく成膜速度を調整しやすい点から、真空蒸着法がより好ましい。
有機コーティング層B及び有機コーティング層Dの形成は、いずれも樹脂組成物を塗布した後、乾燥又は硬化させて行うことができる。有機コーティング層B及び有機コーティング層Dを形成するときの硬化は、熱硬化であっても光硬化であってもよいが、熱硬化であることが好ましい。
保護層Eの形成は、高屈折率粒子と、樹脂とを含む樹脂組成物を塗布した後、乾燥又は硬化させて行ってもよい。保護層Eを形成するための硬化は、熱硬化であっても光硬化であってもよいが、耐傷性を高める観点では、光硬化であることが好ましい。
光照射強度は、樹脂組成物の組成にもよるが、光ラジカル重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜1000mW/cm2となるようにすることが好ましい。
光照射時間は、樹脂組成物が硬化するのに十分な時間であればよいが、例えば照射強度と照射時間の積として表される積算光量が10〜5000mJ/cm2となるように設定され得る。
本発明の光反射フィルムは、各種用途の反射部材、例えば液晶表示装置用バックライトユニットの光反射フィルム、プロジェクションテレビの反射鏡及びランプリフレクター等として用いることができる。中でも、本発明の光反射フィルムは、長時間光照射されたときの変色を抑制できる点から、液晶表示装置用バックライトユニットの光反射フィルム、特に発光ダイオード素子(LED)を光源とする液晶表示装置用バックライトユニットの光反射フィルムとして好ましく用いられる。
液晶表示装置用バックライトユニットは、光源と、本発明の光反射フィルムとを含む。本発明の光反射フィルムは、その最外層(有機コーティング層D又は保護層E)が、光源又は導光板の裏面(液晶表示パネルと対向しない面)と対向するように配置される。
本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、バックライトユニットとを含む。図3は、本発明の液晶表示装置の一例を示す断面図である。同図は、サイドエッジ型のバックライトユニットを用いた場合の一例である。図3に示されるように、液晶表示装置20は、液晶表示パネル30と、サイドエッジ型のバックライトユニット40とを含む。
(1)有機コーティング層B(アンカー層)用/有機コーティング層D(低屈折率層)用溶液
有機コーティング層B又は有機コーティング層D用溶液として、以下の溶液1−1〜1−6を調製した。
アクリル系樹脂(三菱レーヨン(株)製のダイヤナールBR−608)と、メラミン系樹脂((株)三和ケミカル製のMX−730)とを1:1の質量比で混合し、これらの樹脂成分の合計がメチルエチルケトンに対して1質量%となるようにして、溶液1−1を得た。
メラミン系樹脂((株)三和ケミカル製のMX−730)を添加しなかった以外は溶液1−1と同様にして溶液1−2を得た。
チオール化合物として、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(TMTP)を、アクリル系樹脂(三菱レーヨン(株)製のダイヤナールBR−608):TMTP=95:5の質量比となるように添加した以外は溶液1−2と同様にして溶液1−3を得た。
チオール化合物として、1−メチル−5−メルカプト−1H−テトラゾール(MMT)を、アクリル系樹脂(三菱レーヨン(株)製のダイヤナールBR−608):MMT=95:5の質量比となるように添加した以外は溶液1−2と同様にして溶液1−4を得た。
チオール化合物として、1−(2−ジメチルアミノエチル)−5−メルカプト−1H−テトラゾール(DMT)を、アクリル系樹脂(三菱レーヨン(株)製のダイヤナールBR−608):DMT=95:5の質量比となるように添加した以外は溶液1−2と同様にして溶液1−5を得た。
シリカ粒子(平均粒子径5nm)を、全固形分に対して10質量%となるように添加した以外は溶液1−1と同様にして溶液1−6を得た。
保護層E用溶液として、以下の溶液2−1〜2−2を準備した。
溶液2−1:
酸化ジルコニウム粒子含有樹脂溶液(トーヨーケム(株)製、UV硬化型アクリル系樹脂と、平均粒子径6nmの酸化ジルコニウム粒子とを含む分散液TYZ76)
溶液2−2:
酸化チタン粒子(TiO2粒子)含有樹脂溶液(トーヨーケム(株)製、UV硬化型アクリル系樹脂と、平均粒子径6nmの酸化チタン粒子とを含む分散液TYT90)
(3−1)有機コーティング層D及び保護層Eの屈折率の測定
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に、溶液1−1〜1−6のいずれかを塗布した後、後述する実施例1と同様の条件で乾燥及び熱硬化させて、厚み50nmの有機コーティング層D(低屈折率層)を有する測定用サンプルを得た。
同様に、厚み100μmのPETフィルム上に、溶液2−1又は2−2を塗布した後、後述する実施例2と同様の条件で乾燥及び光硬化させて、厚み50nmの保護層E(高屈折率層)を有する測定用サンプルを得た。厚み100μmのPETフィルム上に、溶液2−3を塗布した後、後述する実施例10と同様の条件で乾燥させて。厚み50nmの保護層E(高屈折率層)を有する測定用サンプルを得た。
これらのサンプルの波長550nmの光の屈折率を、堀場製分光エリプソメーターUVISELを用いてそれぞれ測定した。これらの結果を、後述の表3に示す。
(3−2−1)成膜条件1〜4で成膜した銀層Cについて
厚み100μmのPETフィルム上に、後述する実施例1と同様の条件で有機コーティング層Bを形成した後、以下の成膜条件で銀層Cをさらに成膜して、PETフィルム/有機コーティング層B/銀層Cの積層構造を有する測定用サンプルを得た。
成膜条件1(本発明):真空蒸着法、蒸着温度(るつぼの加熱温度):900℃、チャンバー内の圧力:4×10−2パスカル、チャンバー内へのガスの供給流量:380cc/分、ガスの組成:アルゴンガス/キセノンガス=3/7(体積比)
成膜条件2(本発明):ガスの組成をアルゴンガス/キセノンガス=7/3(体積比)に変更した以外は成膜条件1と同じ
成膜条件3(本発明):スパッタ法、チャンバー内の圧力:4×10−2パスカル、ガスの供給流量:500cc/分、ガスの組成:アルゴンガス
成膜条件4(比較用):ガスの供給をしなかった以外は成膜条件1と同じ
(111)面の比率(%)=I(111)/[I(111)+I(200)+I(220)+I(311)]×100…(1)
厚み100μmのPETフィルム上に、後述する実施例1と同様の条件で有機コーティング層Bを形成した後、対応する実施例又は比較例と同様の条件で銀層Cをさらに成膜して、PETフィルム/有機コーティング層B/銀層Cの積層構造を有する測定用サンプルを得た。
得られたサンプルの銀層Cについて、前述の(3−2−1)と同様の条件でX線回折測定を行い、X線回折スペクトルを得た。得られたX線回折スペクトルから、前述の(3−2−1)と同様にして、銀の(111)面、(200)面、(220)面及び(311)面に対応するピークの積分強度をそれぞれ求め、それらの結果を上記式(1)に当てはめて、(111)面の比率を算出した。これらの結果を、後述の表3に示す。
ポリエステルフィルム(東レ製T60、厚み25μm)上に、対応する実施例/比較例と同様の条件で保護層Eをそれぞれ形成し、測定用サンプルを得た。一方、保護層Eを形成していないポリエステルフィルムを、ブランク測定用サンプルとした。
得られた測定用サンプルとブランク測定用サンプルの水蒸気透過率を、それぞれMOCON社製:PERMATRAN−W 3/32を用いて、温度40℃、湿度90%RHの環境下で測定した。そして、測定用サンプルの水蒸気透過率から、ブランク測定用サンプルの水蒸気透過率を差し引いて、保護層Eの水蒸気透過率を求めた。これらの結果を、後述の表3に示す。
尚、後述する実施例1の有機コーティング層Bの40℃90%RH下での水蒸気透過率を測定したところ、後述する実施例1の保護層Eの40℃90%RH下での水蒸気透過率よりも低いことを確認した。
<実施例1>
基材層Aとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポン(株)製のHB3)上に、溶液1−1を塗布した後、150℃で1分乾燥及び硬化させて、厚み100nmの有機コーティング層B(アンカー層)を形成した。
この有機コーティング層B上に、銀を以下の条件で成膜して、厚み100nmの銀層Cを形成した。銀層Cの成膜条件は、蒸着温度(るつぼの加熱温度)を900℃、チャンバー内へのアルゴンガスの供給流量を380cc/分、チャンバー内の圧力を4×10−2パスカルとした真空蒸着法にて行った(成膜条件Ag−3)。
次に、この銀層C上に、溶液1−1を塗布し、150℃で1分乾燥及び硬化させて、厚み50nmの有機コーティング層D(低屈折率層)を形成し、光反射フィルム1を得た。
有機コーティング層D上に、溶液2−1を塗布し、110℃で1分乾燥させて、塗膜を形成した。その後、得られた塗膜に、ヘレウス(株)製のUV照射装置 Light Hammer10により、照度400mW/cm2、積算光量1100mJ/cm2のUVを照射して光硬化させて、厚み50nmの保護層E(高屈折率層)をさらに形成した以外は実施例1と同様にして光反射フィルム2を得た。
有機コーティング層B(アンカー層)と有機コーティング層D(低屈折率層)の材料を、表3に示されるものに変更した以外は実施例2と同様にして光反射フィルム3〜6を得た。
銀層Cの成膜方法・成膜条件を、特開2007−58194の実施例1に開示されているスパッタリング方法・条件(成膜条件Ag−1)に変更した以外は実施例2と同様にして光反射フィルム7を得た。
保護層Eの材料を、表3に示されるものに変更した以外は実施例2と同様にして光反射フィルム8を得た。
有機コーティング層B及びDを形成せず、且つ銀層Cの成膜条件を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして光反射フィルム11を得た。銀層Cの成膜条件は、蒸着温度(るつぼの加熱温度)を900℃、チャンバー内へのアルゴンガスの供給流量を0cc/分、チャンバー内の圧力を4×10−2パスカルとした真空蒸着法にて行った(成膜条件Ag−2)。
有機コーティング層B及びDを形成しなかった以外は実施例1と同様にして光反射フィルム12を得た。
銀層Cの成膜条件を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして光反射フィルム13を得た。銀層Cの成膜条件は、蒸着温度を900℃、チャンバー内へのアルゴンガスの供給流量を0cc/分、チャンバー内の圧力を4×10−2パスカルとした真空蒸着法にて行った(成膜条件Ag−2)。
有機コーティング層Bを形成しなかった以外は実施例1と同様にして光反射フィルム14を得た。
基材層Aとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポン(株)製のHB3)上に、銀を、特開2007−58194の実施例1に開示されたスパッタリング方法・条件(成膜条件Ag−1)でスパッタし、厚み100nmの銀層を形成した。
この銀層上に、窒化珪素を、同実施例1に開示されたスパッタリング方法・条件にてさらにスパッタし、厚み8nmの窒化珪素膜を形成し、光反射フィルム15を得た。
得られた光反射フィルムを160℃に設定したホットプレート上に置き、日亜化学工業(株)製の、中心波長405nmのLEDを用いて、176mW/cm2で3hの光照射を行った。
上記UV−LED照射試験後の光反射フィルムの外観を目視で観察し、次の基準に基づいて評価した。
5: 変色がなく、照射前の光反射フィルムと区別がつかない。
4: LED光源の直下は変色しているが黒くはなく、その周辺は変色していない。
3: LED光源の直下とその周辺が変色しているが、いずれも黒くはない。
2: LED光源の直下が黒くなり、その周辺は変色しているが黒くはない。
1: LED光源の直下とその周辺が黒く変色している。
尚、本発明においては、上記試験において評価結果が3以上のものを、実用に耐えうるフィルムとする。
上記UV−LED照射試験の開始前及び終了後に、光反射フィルムの全光線反射率を日立ハイテクノロジーズ社製の分光光度計U−4100を用いて、波長360〜830nm、入射角5°の条件で測定した。試験前の全光線反射率に対する試験後の全光線反射率の変化量(%)を次の式に基づいて算出した。
全光線反射率の変化量(%)=[(試験後の全光線反射率)−(試験前の全光線反射率)]/(試験前の全光線反射率)×100
液晶表示装置(商品名:LC−37GX1W、シャープ製)からバックライトユニットを取り出し、当該バックライトユニットの光反射フィルムを、上記作製した光反射フィルムに取り換えた。光反射フィルムは、有機コーティング層D又は保護層Eが光入射面となるように配置した。
得られたバックライトユニットの光反射フィルムが配置された面とは反対側で、且つ光反射フィルムからの高さが200mmの位置に、輝度計(コニカミノルタ社製、製品名「CS−2000」)を設置した。そして、面光源装置の中央部を、平行に配列された光源の垂直方向に横断する形で、端から端まで0.6mm間隔で色度を測定した。測定は、25℃で行った。
色度のリファレンスとして、ESR65(3M Company製)を用いて、リファレンスの色度を0としたときのリファレンスの色度との差Δx及びΔyを、それぞれ算出した。
上記作製した光反射フィルムにおける60℃90%RH下で500時間保存した。その後、銀層C/有機コーティング層Dの界面の密着性を、JIS K 5600−5−6:1999に準拠した碁盤目試験により評価した。
具体的には、上記光反射フィルムの表面(銀層Cが形成された面側)を、1mm間隔で縦、横に11本の切れ目を入れ、1mm角の碁盤目を100個作製した。この上にセロハンテープ(登録商標)を貼り付け、90度の角度で素早く剥がした。そして、剥がれずに残った碁盤目の数をカウントした。測定は、25℃で行った。
銀層Cの成膜開始から成膜終了までに要した時間(但し、成膜開始までの準備時間を除く)をそれぞれ測定し、以下の基準で評価した。
5:1時間以上3時間未満
4:3時間以上6時間未満
3:6時間以上9時間未満
2:9時間以上12時間未満
1:12時間以上
また、有機コーティング層Bと有機コーティング層Dの両方を有していても、銀層Cの(111)面の比率が80%未満である比較例3の光反射フィルム、及び銀層Cの(111)面の比率が80%以上であっても、有機コーティング層Bと有機コーティング層Dの少なくとも一方を有しない比較例2、4及び5の光反射フィルムは、いずれもUV−LED照射試験後の外観変化や反射率の変化量が依然として多いことがわかる。
11 基材層A
13 有機コーティング層B
15 銀層C
17 有機コーティング層D
19 保護層E
20 液晶表示装置
30 液晶表示パネル
31 液晶セル
33、35 偏光板
40 サイドエッジ型のバックライトユニット
41 光源
42 ランプリフレクター
43 導光板
45 光学フィルム
47 光拡散フィルム
49 プリズムフィルム
Claims (7)
- 基材層Aと、有機コーティング層Bと、前記有機コーティング層Bに隣接して設けられた銀層Cと、前記銀層Cに隣接して設けられた有機コーティング層Dと、保護層Eとをこの順に含む光反射フィルムであって、
前記銀層Cの下記式(1)で表される(111)面の比率が80%以上であり、
前記有機コーティング層Bと前記有機コーティング層Dのそれぞれは、アクリル系樹脂またはその硬化物と、チオール基を有する含窒素複素環化合物とを含み、
前記有機コーティング層Dの厚みは、40〜80nmであり、
前記保護層Eは、高屈折率粒子と、硬化性樹脂の硬化物とを含み、
前記保護層Eの波長550nmにおける屈折率は、前記有機コーティング層Dの波長550nmにおける屈折率よりも高く、
前記保護層Eの厚みは、30〜80nmである、
光反射フィルム。
(111)面の比率(%)=I(111)/[I(111)+I(200)+I(220)+I(311)]×100…(1)
(式(1)において、
I(111):X線回折法で測定される銀の(111)面に対応するピークの積分強度
I(200):X線回折法で測定される銀の(200)面に対応するピークの積分強度
I(220):X線回折法で測定される銀の(220)面に対応するピークの積分強度
I(311):X線回折法で測定される銀の(311)面に対応するピークの積分強度
を示す) - 前記(111)面の比率が95%未満である、
請求項1に記載の光反射フィルム。 - 前記銀層Cは、蒸着膜である、
請求項1又は2に記載の光反射フィルム。 - 前記保護層Eの40℃90%RHにおける水蒸気透過率は、前記有機コーティング層Dよりも低い、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の光反射フィルム。 - 前記高屈折率粒子は、酸化ジルコニウム粒子である、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の光反射フィルム。 - 前記保護層Eは、最表面に配置されている、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の光反射フィルム。 - 光源と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光反射フィルムとを含む、
液晶表示装置用バックライトユニット。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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