JP4688674B2 - 発光素子収納用パッケージおよび発光装置 - Google Patents

発光素子収納用パッケージおよび発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4688674B2
JP4688674B2 JP2005371525A JP2005371525A JP4688674B2 JP 4688674 B2 JP4688674 B2 JP 4688674B2 JP 2005371525 A JP2005371525 A JP 2005371525A JP 2005371525 A JP2005371525 A JP 2005371525A JP 4688674 B2 JP4688674 B2 JP 4688674B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plane
plating layer
light emitting
layer
emitting element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005371525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007142352A (ja
Inventor
晃一 本村
伸司 一木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2005371525A priority Critical patent/JP4688674B2/ja
Publication of JP2007142352A publication Critical patent/JP2007142352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4688674B2 publication Critical patent/JP4688674B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48225Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
    • H01L2224/48227Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation connecting the wire to a bond pad of the item

Description

本発明は、発光ダイオード等の発光素子を収容するための発光素子収納用パッケージお
よび発光装置に関する。
従来、発光ダイオード等の発光素子を収容するための発光素子収納用パッケージ(以下、パッケージともいう)としてセラミック製のパッケージが用いられている。従来のセラミック製のパッケージは、上面の中央部に発光素子を搭載するための導体層から成る搭載部を有し、搭載部およびその周辺から下面に導出される一対のメタライズ配線導体を有する略直方体状のセラミック製の基体と、基体の上面に接合され、中央部に発光素子を収容するための貫通孔を有する略四角枠状のセラミック製の枠体とから構成されている。
そして、基体の上面に導出された一方のメタライズ配線導体に接続された搭載部に発光素子を導電性接合材等を介して固着するとともに、発光素子の電極と他方のメタライズ配線導体とをボンディングワイヤを介して電気的に接続し、しかる後、枠体の貫通孔内に透明な封止樹脂を充填して発光素子を封止することによって発光装置となる(例えば、下記の特許文献1参照)。
このようなセラミック製のパッケージは、セラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)積層法により製作されており、具体的には以下のように製作される。例えば基体が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合は、酸化アルミニウムを主成分とするセラミック粉末と有機バインダーを含む基体用のグリーンシートと枠体用のグリーンシートとを準備し、これらのグリーンシートにメタライズ配線導体を導出させるための貫通孔や発光素子を収容するための貫通孔を打ち抜いて形成する。次に、基体用のグリーンシートの上面から下面にかけてメタライズ配線導体形成用のタングステン(W),モリブデン(Mo)等の高融点金属粉末から成る導体ペーストを従来周知のスクリーン印刷法等で塗布し、枠体用のグリーンシートの貫通孔の内側面にメタライズ金属層形成用の導体ペーストをスクリーン印刷法等で塗布する。基体用のグリーンシートと枠体用のグリーンシートとを上下に積層し、次にこれらを高温で焼成して焼結体と成す。その後、メタライズ配線導体およびメタライズ金属層の露出表面に、ニッケル(Ni)や金(Au)、銀(Ag)等の金属から成るめっき金属層を無電解めっき法や電解めっき法により被着させることにより製作される。
また、このようなパッケージでは反射層の最表層を発光素子の発する光の反射率が高い銀(Ag)金属から成るめっき層とすることにより、内部に収容する発光素子が発する光の反射効率が良好で、高輝度の発光装置としていた。このように銀のめっき層を形成する場合、その被着強度を高めるために下地層としてニッケルめっき層を形成することが行なわれていていた。
特開2004−207672号公報
しかしながら、反射層の最表層が銀めっき層である発光素子収納用パッケージの枠体の貫通孔内に透光性部材を充填して発光素子を封止することによって発光装置とし、発光素子を発光させて使用していると、時間が経つにつれて反射層の表面が変色して、発光装置の輝度が低下してしまう場合があった。
この反射層の変色した部分を観察してみると、銀めっき層の表面に多数のピンホールが発生していることが分かった。これは、発光装置として使用した際、封止樹脂を通って浸入した水分と発光素子の発光する光のエネルギーによるマイグレーションが発生し、つまり反射層の表面の銀がイオン化して移動することによりピンホールが発生し、このピンホールにより反射層の表面が変色しているように見えたものと考えられる。
本発明は上記従来の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、反射層の表面にピンホールが発生するのを抑制し、発光素子が発する光を長期間にわたって良好に外部に放射することができる発光素子収納用パッケージおよび発光装置を提供することにある。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、銀めっき層の結晶構造の状態によって銀めっき層のピンホールの発生率が異なるという知見が得られた。銀めっき層のX線回折分析を行なった結果、ピンホールの発生した銀めっき層はピンホールの発生しない銀めっき層と比較して、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度の割合が高いものであるというものである。そこで、本発明者は銀めっき層の結晶構造とピンホールの発生との関係に対する知見に基き、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の発光素子収納用パッケージは、上面に発光素子を搭載するための搭載部を有する基体と、該基体の上面に前記搭載部を囲繞するように接合された枠体と、該枠体の貫通孔の内側面に形成されたメタライズ金属層上に順次積層されて被着形成されためっき層の最表面が銀めっき層である反射層と、を具備してなる発光素子収納用パッケージであって、前記銀めっき層は、X線回折分析において、計測角度を変化させた際の(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(20
0)面、(220)面、(311)面、(222)面以外における角度の回折X線強度の総和との合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下であることを特徴とするものである。
本発明の発光素子収納用パッケージは、好ましくは、前記銀めっき層の下地に金めっき層が被着されてなり、前記銀めっき層の厚みが1μ以上10μ未満であり、前記金めっき層の厚みと前記銀めっき層の厚みの関係が下式の関係にあることを特徴とするものである
Y ≧ −0.11Ln(X)+0.33
X:銀めっき層の厚み(μm)
Y:金めっき層の厚み(μm)
発明の発光装置は、本発明の発光素子収納用パッケージと、前記搭載部に搭載された発光素子と、該発光素子を覆う透光性部材とを具備していることを特徴とするものである。
本発明の発光素子収納用パッケージによれば、反射層の最表面の銀めっき層は、X線回折分析において、計測角度を変化させた際の(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の面における角度の回折X線強度の総和との合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下であることから、反射層の最表面の銀めっき層にエネルギー的に不安定な結晶が少ないので、マイグレーションによる銀めっき層の表面のピンホールの発生が抑制される発光素子収納用パッケージとなる。
また、本発明の発光素子収納用パッケージによれば、銀めっき層の下地に金めっき層が被着されてなり、銀めっき層の厚みが1μ以上10μ未満であり、金めっき層の厚みと銀めっき層の厚みの関係が、Y ≧ −0.11Ln(X)+0.33(X:銀めっき層の厚み(μm)、Y:金めっき層の厚み(μm))であることから、銀めっき層のX線回折分析において、計測角度を変化させた際の(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の面における角度の回折X線強度の総和との合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下となるので、反射層の最表面の銀めっき層にエネルギー的に不安定な結晶が少なく、マイグレーションによる銀めっき層の表面のピンホールの発生が抑制される発光素子収納用パッケージとなる。
また、銀めっき層の厚みが1μm以上であることから、銀めっき層の光沢度を光沢が下地の金めっき層の光沢度よりも高いものとなるので、下地の金めっき層よりも発光素子の発光する光に対する拡散反射の割合を低減させ正反射の割合を高めることとなり、銀めっき層の反射層としての効果をより高いものとすることができるようになり、発光素子が発光する光を外部に良好に放射することができるようになる。
また、銀めっき層の厚みが10μ未満であることから、下地めっきとして金めっき層を形成せずに銀めっき層の厚みを厚くすることにより、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下とする場合と比較して、めっき層の全体厚みを薄くして反射層を形成できるので、反射層の厚みのばらつきを小さなものとすることができ、めっき層が厚くなることによる配線層と反射層との周辺部における短絡の可能性やめっき層の応力によるメタライズ金属層の剥がれの可能性を低減することができる。
本発明の発光装置は、上記特徴を有する発光素子収納用パッケージの搭載部に発光素子を搭載し、発光素子を透光性部材で覆い封止したものであるから、発光素子が発する光を長期間にわたって良好に放射することができる発光装置となる。
本発明の発光素子収納用パッケージを以下に詳細に説明する。図1は、本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の一例を示す断面図であり、1は基体、2は枠体、3は反射層であり、主としてこれらで発光素子5を収容するためのパッケージが構成されている。
本発明の発光素子収納用パッケージは、基体1の上面に発光素子5を搭載するための搭載部1aが形成され、搭載部1aを囲繞するように枠体2が接合されており、枠体2の貫通孔2aの内側面には、メタライズ金属層3aおよびめっき層が順次積層されて反射層3が形成されており、反射層3の最表面のめっき層3cは銀めっき層3cである。
基体1は、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)、窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス質焼結体等のセラミックスから成る板状のものである。
基体1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー、溶剤等を添加混合して泥漿状となし、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等によりシート状に成形してグリーンシート(セラミック生シート)を得、しかる後、グリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数枚積層し、高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
基体1には上面の搭載部1aから下面にかけて導出される配線層4aおよび搭載部1aの周辺から下面にかけて導出される配線層4bが被着形成されている。搭載部1aおよび配線層4a,4bはW,Mo,Mn,Ag,Cu等の金属粉末のメタライズから成り、配線層4a,4bはパッケージ内部に収容する発光素子5を外部に電気的に接続する導電路である。
この配線層4a,4bおよび搭載部1aは、例えば基体1が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、W,Mo,Mn等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、溶媒を添加混合して得た導体ペーストを、基体1となるグリーンシートに予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておき、基体1となるグリーンシートと同時に焼成することによって基体1の所定位置に被着形成される。
枠体2は、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、ガラスセラミックス質焼結体等のセラミックスからなる枠状のものであり、基体1の上面に発光素子5の搭載部を囲繞するように接合される。
この枠体2は、基体1となるセラミックグリーンシートと同様にして得た枠体2となるセラミックグリーンシートに金型による打ち抜き加工等により貫通孔2aを形成し、焼成することによって製作される。
基体1と枠体2とは、同一の材料からなるものであっても異なる材質からなるものであってもよいし、基体1と枠体2とを個々に形成したものを接合材等により接合させたものであってもよいし、基体1と枠体2とを焼結一体化させたものであってもよい。基体1と枠体2とを個々に形成したものを接合材等により接合するには、基体1と枠体2の接合面、すなわち基体1の上面および枠体2の下面の所定の位置に、前述した配線層4a,4bや後述する反射層のメタライズ金属層3aと同様の方法でそれぞれ接合用メタライズ層を形成しておき、Agろう材等の接合材を介して基体1と枠体2とを接合すればよい。基体1と枠体2を同一の材料とし、基体1となるグリーンシートと貫通孔2aを形成した枠体2となるグリーンシートとを積層した後に焼成すると、基体1および枠体2の作製と基体1と枠体2の接合が同時にできるので好ましい。
また、枠体2の貫通孔2aの内側面が基体1の上面となす角度θは、35〜70度が好ましい。θが35度未満では、貫通孔2aの内側面を打ち抜き加工で安定かつ効率よく形成することが困難となるとともにパッケージが大型化しやすくなる。70度を超えると発光素子5から発光された光を外部に良好に反射することが困難となる。このような枠体2は、枠体2となるグリーンシートに貫通孔をパンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスを大きく設定した打ち抜き金型を用いて打ち抜くことによって形成される。すなわち、打ち抜き金型のパンチの径に対してダイスの穴の径を大きく設定しておくことで、グリーンシートを一方の主面側から他方の主面側に向けて打ち抜く際に、グリーンシートはパンチとの接触面の縁からダイスの穴との接触面の縁に向けて剪断されて、貫通孔が一方の主面側から他方の主面側に広がるように形成される。グリーンシートの厚み等に応じてパンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスを設定することで、グリーンシートに形成される貫通孔の角度は調節される。通常のパンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスの小さい打ち抜き金型による加工によりθが約90度の貫通孔を形成した後に、貫通孔の内側面に型を押し当てることでも、上述のような一方の主面側から他方の主面側に広がる角度を有する貫通孔を形成することはできるが、上述の方法は打ち抜き加工のみで形成できることから生産性が高く、型を押し当てた際のグリーンシートへの変形等の影響が少ないので好ましい。
反射層3は、枠体2の貫通孔2aの内側面に形成されたメタライズ金属層3aとその上に順次積層されて形成されためっき層とからなる。
メタライズ金属層3aは、W,Mo,Mn,Ag,Cu等の金属粉末を焼結させたものであり、金属粉末に適当な有機バインダーおよび溶媒を添加混合して得た金属ペーストを、従来周知のスクリーン印刷法により枠体2となるグリーンシートの貫通孔2aの内側面に所定パターンに印刷塗布しておき、枠体2となるグリーンシートと同時に焼成することによって枠体2の貫通孔2aの内側面の全面または所定位置に被着形成される。金属ペーストは上述した導体ペーストと同じものでもよいし、印刷性を考慮して有機バインダーや溶媒の種類や量を変更したものでもよく、いずれも焼成後は配線層4a,4bと同様のメタライズとなる。
このメタライズ金属層3a上に電解めっき法や無電解めっき法によりめっき層が被着形成される。めっき層の最表層は銀めっき層3cであり、銀めっき層3cの被着性を高めるために、銀めっき層3cの下地層としてメタライズ金属層3a上にニッケルめっき層3bが被着される。
銀めっき層3cは、X線回折分析において、計測角度を変化させた際の(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の面における角度の回折X線強度の総和との合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下であることが重要である。このことにより、反射層3の最表面の銀めっき層3cにエネルギー的に不安定な結晶が少ないので、マイグレーションによる銀めっき層3cの表面のピンホールの発生が抑制され
る発光素子収納用パッケージとなる。
理論上の銀の結晶構造は、X線回折分析において(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面のX線回折ピークが検出される。しかしながら、メタライズ金属層3a上にニッケルめっき層3bおよび銀めっき層3cを被着させてなる反射層3の場合、ニッケルと銀とは格子定数(ニッケル:0.352nm、銀:0.409nm)が異なるため、ニッケルめっき層3b上に銀の結晶の一部がFCC構造(面心立方格子構造)等の結晶構造から乱れた結晶構造となって銀めっき層3cとして被着形成されることとなるので、X線回折分析において、銀の(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外のX線回折ピークも検出されることとなる。結晶構造が乱れた銀の結晶は、理論的な銀の結晶と比較してエネルギー的に非常に不安定な状態であるため、発光装置として使用した際、銀めっき層3c中の銀が封止樹脂を通って浸入した水分と発光素子の発光する光のエネルギーにより、銀がイオン化してマイグレーションが発生したことにより、銀めっき層3cの表面にピンホールが発生してしまうというものである。
また、回折X線強度の割合については、X線回折分析によるピークリストで得られるチャートから、一番高いピークが得られている角度のNET強度(ピークのバックグラウンドを差し引いた正味の強度)とその他の角度のNET強度とを比較した相対強度から算出する。例えば、銀の場合の最も高いピークが得られるのは(111)面の回折X線強度であるが、この回折X線強度を100としたとき、銀の(200)面の回折X線強度が50であり、銀の(220)面、(311)面、(222)面の回折X線強度が、それぞれ20、20、5であり、これら銀の(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度として30、25、25の回折X線強度のピークが検出された場合は、X線回折分析における(111)面および(200)面の回折X線強度の総和は100+50=150であり、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度の総和は30+25+25=80であるので、X線回折分析における(111)面および(200)面の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度の総和との合計に対する(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度の総和の割合は、80/(150+80)×100%=35%と算出される。
また、ここでいう銀めっき層3cの結晶構造は、反射層3の最表面から200nm程度の深さにおけるX線回折分析における回折X線強度の測定結果によるものであり、例えばPANalytical社製のX’Pert−MRD測定機等の薄膜X線回折装置を用いて測定することができる。貫通孔2aが円形であり反射層3が曲面である場合は、反射層3の最表面の銀めっき層3cと同時に形成した配線層4a,4bおよび搭載部a等の平坦な導体層上に形成された銀めっき層についてX線回折分析を行なってもよい。同一のペーストを用いて同時に焼成することで形成された導体層(配線層4a,4bおよび搭載部a)上に同一のめっき液を用いて同一のめっき条件で形成されためっき層であれば、反射層3の銀めっき層3cの表面と同様の配向性を持った結晶として形成されているので、配線層4a,4bに対してX線回折分析を行うことにより反射層3の銀めっき層3cに対してX線回折分析を行った場合と同様の分析結果を得ることができる。
また、枠体2の貫通孔2a内に封止樹脂が取着されている発光装置に対しては、封止樹脂を、溶剤に溶解等の化学的な剥離、あるいは研削や引き抜き等の物理的な剥離により銀めっき層3aを露出させた後にX線回折分析を行えばよい。
銀めっき層3cをX線回折分析において、計測角度を変化させた際の(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下となるように形成する方法として、銀めっき層3cの厚みを厚くする方法がある。これは、めっき層の形成過程においてエネルギー的に安定な配向性を持った結晶が優先的に成長するので、銀めっき層3cの厚みを厚くすることで銀めっき層3cの表面部分は安定な結晶の多いものとなるからである。具体的には、銀めっき層3cの厚みを10μ以上とすることで、銀めっき層3cの表面部分は(111)面および(200)面の結晶が優先的に成長することとなり、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合は50%以下となり、銀めっき層3cの厚みをより厚くするにつれて、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合は小さくなっていくこととなる。めっき層の厚みを厚くするには、めっき層形成時間を長くしたり、電解めっきであれば電流密度を上げたりすればよい。
また、銀めっき層3cの下地層として、金めっき層3dを形成してもよい。すなわち、上述したニッケルめっき層3bの上に金めっき層3d、銀めっき層3cの順に順次被着させることでも、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下となるように形成すること
ができる。金はニッケルと比較して格子定数が銀に近い(金の格子定数:0.408nm)ことから、その上に形成される銀めっき層3cは結晶構造が乱れることなく形成されるものと考えられる。
また、銀めっき層3cの下地に金めっき層3dが被着されてなり、銀めっき層3dの厚みが1μ以上10μ未満であり、金めっき層3dの厚みと銀めっき層3cの厚みの関係が下式の関係にあることが好ましい。
Y ≧ −0.11Ln(X)+0.33
X:銀めっき層3cの厚み(μm)
Y:金めっき層3dの厚み(μm)
のことから、銀めっき層3cのX線回折分析における(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和との合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下とすることができる。従って、反射層の最表面の銀めっき層3cにエネルギー的に不安定な結晶が少ないので、マイグレーションによる銀めっき層3cの表面のピンホールの発生が抑制される発光素子収納用パッケージとなる。
また、銀めっき層3cの厚みが1μm以上であることから、銀めっき層3cの光沢度を光沢が下地の金めっき層3dの光沢度よりも高いものとなるので、下地の金めっき層3dよりも発光素子5の発光する光に対する拡散反射の割合を低減させ正反射の割合を高めることとなり、銀めっき層3cの反射層としての効果をより高いものとすることができるようになり、発光素子5が発光する光を外部に良好に放射することができるようになる。
また、銀めっき層3cの厚みが10μ未満であることから、下地めっきとして金めっき層3cを形成せずに銀めっき層3cの厚みを厚くすることにより、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下とする場合と比較して、めっき層の全体厚みを薄くして反射層3を形成できるので、反射層3の厚みのばらつきを小さなものとすることができ、めっき層が厚くなることによる配線層4a,4bと反射層3との周辺部における短絡の可能性やめっき層の応力によるメタライズ金属層3の剥がれの可能性を低減することができる。
配線層4a,4bおよび搭載部1aの露出する表面にもニッケルや金、銀等の耐蝕性に優れかつロウ材の濡れ性に優れる金属を1〜20μm程度の厚みに被着させておくのがよく、配線層4a,4bおよび搭載部1aが酸化腐蝕するのを有効に防止できるとともに、搭載部1aと発光素子5との接合および配線層4bとボンディングワイヤ6との接続を強固にすることができる。例えば、配線層4a,4bおよび搭載部1aの露出表面に、厚さ1〜10μm程度のニッケルめっき層を被着し、その上に厚さ0.1〜3μm程度の金めっき層または銀めっき層を、電解めっき法や無電解めっき法により被着するのがより好ましい。なお、配線層4a,4bの露出する表面にめっき層は、形成箇所によって被着されるめっき層の種類を異ならせてもよい。例えば、枠体2に囲繞される部位の配線層4a,4bおよび搭載部1aの露出する表面には、発光素子5から下方(配線層4a,4bおよび搭載部1a側)に放射された光をも反射して発光装置の輝度をさらに高めるために銀めっき層を被着形成し、基体1の下面の配線層4a,4bの露出する表面には、半田等との接合性を良好なものとするために金めっき層を被着形成する等してもよい。
また、発光素子5から下方(配線層4a,4bおよび搭載部a側)に放射された光をも反射して発光装置の輝度をさらに高めるために、枠体2に囲繞される部位の配線層4a,4b上の最表面および搭載部1aの露出する最表面に銀めっき層を被着形成する場合、反射層3の最表面の銀めっき層3cと同一のめっき液を用いて同一のめっき条件で同時に形成することが好ましい。これにより、反射層3の最表層の銀めっき3cと同様に配線層4a,4bおよび搭載部1aの露出する最表面の銀めっき層3cの表面にピンホールが発生するのを抑制することができるので、発光素子5から下方(配線層4a,4b側および搭載部a側)に放射された光を長期間にわたって良好に反射し、外部に放射することができるようになる。
本発明の発光装置は、本発明の発光素子収納用パッケージと、搭載部1aに搭載された発光素子5と、発光素子5を覆う透光性部材とを具備している。これにより、上記本発明の発光素子収納用パッケージの特徴を有したものとなり、発光素子5が発する光を長期間にわたって良好に放射することができるものとすることができる。
発光素子5は発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)であり、例えばAu−シリコン(Si)合金や銀(Ag)を含むエポキシ樹脂等の導電性接合材により基体1の上面に形成された搭載部1aに固着されるとともに、発光素子5の電極と配線層4bがボンディングワイヤ6を介して電気的に接続される。
透光性部材は、シリコーン樹脂,エポキシ樹脂等からなる封止樹脂である。枠体2の貫通孔2a内の発光素子5を覆うように封止樹脂を塗布した後、封止樹脂を硬化することで発光装置となる。なお、封止樹脂は、枠体2の貫通孔2a内に充填するようにしたものであってもよい。また、封止樹脂中に蛍光体を含有していてもよい。蛍光体は、発光素子5からの発する光の波長を受けて他の波長が発光可能なものや、外部からの特定波長を受けて発光素子5の受光感度に合わせることができるものであり、発光素子5からの発する光と発光可能な蛍光体との組み合わせにより任意の発光色を得ることができる。例えば、発光素子5からの発する光が青色光であり、蛍光体からの発する光が黄色光であれば、混色により白色光を発光装置から発光することができる。また、透光性部材は、樹脂板やガラス板等であっても良く、枠体2の上面や内周面に枠体2の貫通穴2aを塞ぐように取着される。
また、本発明の発光素子収納用パッケージおよび発光装置をドットマトリックス状に配列させたものとすることで、表示装置として好適なものとして使用することもできる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。例えば、図2のパッケージの断面図に示すように、搭載部1aを導体層として形成せずに、発光素子5を基体1の上面に直接搭載し、その周囲に発光素子5の電極と電気的に接続されるメタライズ配線導体4a,4bを形成してもよい。この場合、発光素子5が搭載部1aに搭載されるとともに、発光素子5の電極とメタライズ配線導体4a,4bとをボンディングワイヤ6a,6b等を介して電気的に接続することとなる。また、メタライズ配線導体4a,4bにフリップチップ実装されるものであっても構わない。また、発光素子5が複数個搭載され、それに応じた配線層4a,4bが形成されるものでも構わない。
本発明の発光素子収納用パッケージの実施例について以下に説明する。
まず、酸化アルミニウムを96質量%、焼結助剤として酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウムとを合わせて4質量%の割合で調合したセラミック粉末100質量%に対して有機バインダーとしてアクリル樹脂を固形分で9質量、可塑剤としてジブチルフタレートを0.1質量%加え、トルエンを溶媒としてボールミルにより40時間混合し、セラミックスラリーを調整した。このセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形して基体1となるグリーンシート(厚み0.2mm)および枠体2となるグリーンシート(厚み0.4mm)を作製した。
次に、基体1となるグリーンシートの所定の位置に平均粒径1.90μmのW粉末100質量%に対して有機バインダーとしてセルロースナイトレートを0.8質量%加えたものに粘度調整用の溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートおよびジブチルフタレートを添加混合して得た導体ペーストをスクリーン印刷法により印刷塗布し配線層4a,4bとなる導体ペースト層を形成した。そして、打ち抜き金型にて打ち抜くことで枠体2となるグリーンシートの一方の主面側から他方の主面側に45°に広がるような貫通孔2aを形成し、貫通孔2aの内側面に平均粒径1.25μmのWの粉末100質量%に対して有機バインダーとしてセルロースナイトレートを3質量%加えたものに粘度調製用の溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートおよびジオクチルフタレートを添加混合して得た金属ペーストをスクリーン印刷法により印刷塗布することでメタライズ金属層3aとなる金属ペースト層を形成した。
そして、基体1となるグリーンシートと枠体2となるグリーンシートとを積層し、水蒸気を含んだ窒素雰囲気中にて約1000℃の温度で約3時間加熱することにより有機成分を除去した後、水蒸気を含んだ窒素雰囲気中にて約1500℃の温度で約6時間焼成を行った後、電解めっき法にて配線層4a,4bおよびメタライズ金属層3a上にニッケルめっき層3bを被着し、ニッケルめっき層3bの上に電解めっき法にて銀めっき層3cを被着することで、枠体2の貫通孔2aの内側面にメタライズ金属層3aとめっき層からなる反射層3とが形成された発光素子収納用パッケージを作製した。
上述の銀めっき層3cを形成する際、めっき液中への浸漬時間および電流の印加時間を変更することにより配線層4a,4bおよび反射層3の銀めっき層3cの厚みを異ならせ、表1に示すような、X線回折における(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の合計に対する(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が異なる9種類の試料(試料No.1〜9)を各10個作製した。
銀めっき層3cのX線回折分析は、X線回折分析通則(JISK0131)に基づき、薄膜X線回折装置(PANalytical社製のX’Pert−MRD測定機)を用いて、X線管球:Cu、X線出力:45kV−40mA、測定方法:平行ビーム方式(2θ−θ走査)、測角範囲:20°〜60°、ステップ幅:0.020°、測定時間:1.00秒の測定条件で行った。
なお、X線回折分析は反射層3と同様にニッケルめっき層および銀めっき層が被着されて枠体2の貫通孔2a内に形成された配線層4a,4b上の銀めっき層に対して行った。
そして、X線回折分析の測定を行った試料に対して、日本試験機工業会規格(耐候性試験機:JTM G01)に準拠したスガ試験機(株)社製のメタリングウェザーメーターM6Tを用いて、耐候性試験(出力:47mW/cm、温度:63℃、湿度:50%RH、時間:50時間)を行った。
耐候性試験後の試料に対して、配線層4a,4bおよび反射層3の銀めっき層3cの表面の変色およびピンホールの発生の有無を確認した。まず実体顕微鏡(20倍)による変色の発生の確認を行った。実体顕微鏡による外観観察により銀めっき層3c表面に変色が確認された試料に対して、銀めっき層3c表面の変色が発生した部分の任意の5箇所で走査電子顕微鏡(2625倍)による外観観察を行い、その視野内(視野範囲:34μ×26μ)のピンホールの有無の確認を行った。また、変色が確認されなかった試料に対しても同様に銀めっき層3cの表面の任意の5箇所に対して走査電子顕微鏡(2625倍)による外観観察を行い、ピンホールの有無を確認した。なお、走査電子顕微鏡による外観確認において、変色が発生した部分においては、銀めっき層の表面にピンホールが確認され、変色が確認されなかった試料においては、銀めっき層の表面にピンホールは確認されなかった。また、ここでいうピンホールとは銀めっき層の表面に発生した直径2μm以下の穴のことである。
各試料のピンホールの有無を確認した結果を示したものが表1であり、9種類の試料を各10個確認した上で銀めっき層の表面にピンホールが発生している発光素子収納用パッケージの数を算出した。そして、10個のうち1個もピンホールの発生がないものを良(○)とし、10個のうち1個でもピンホールが発生したものを否(×)とした。
Figure 0004688674
表1より、銀めっき層3cのX線回折における(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下であると、銀めっき層表面にピンホールが発生するのを抑制することができることがわかった。
次に、実施例1と同様にして発光素子収納用パッケージを作製し、反射層3としてメタライズ金属層3a上にニッケルめっき層3b、金めっき層3d、銀めっき層3cの順に順次被着させた試料を作製した。
なお、上述の金めっき層3dおよび銀めっき層3cを形成する際、めっき液中への浸漬時間および電流の印加時間を変更することにより、表2に示すような配線層4a,4bおよび反射層3の金めっき層3dおよび銀めっき層3cの厚みを異ならせた30種類の試料(試料No.10〜39)を作製した。なお、銀めっき層3dおよび金めっき層3cのめっき層の厚み測定は、めっきの厚み試験方法(JISH8501)に基づき、蛍光X線膜厚計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製のSFT3300)を用いて、X線管球:W、X線出力:45kV−1mA、測定時間:10秒の測定時間で行った。
そして、30種類の試料に対して、銀めっき層3cおよび金めっき層3dのめっき層の厚みを測定した後、銀めっき層3cの回折X線分析を行った。銀めっき層3cのX線回折分析は、実施例1と同様の装置および測定条件で行った。測定結果を表2に示す。
Figure 0004688674
表2において、評価結果の欄はX線回折における(111)面および(200)面の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度の総和の合計に対する(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下となるものを良(○)とし、50%を超えるものを否(×)とした。
表2の評価結果から、金めっき層3dおよび銀めっき層3cのそれぞれの厚みの場合の回折X線強度についてまとめると図3のようになる。図3において○または×のプロットは、表2の評価結果の欄に対応しており、X線回折における(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の合計に対する(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下となるものが○、50%を超えるものが×である。図3からX線回折における(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の合計に対する(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下となるのは、図3に示した「50%となる線」以上の領域であり、銀めっき層3cの厚みX(μm)と金めっき層3dの厚みY(μm)との関係は、
Y ≧ −0.11Ln(X)+0.33
で表せることがわかる。
また、上記試料に関して、実施例1と同様の条件にて耐候性試験を行い、実体顕微鏡による外観観察と走査電子顕微鏡による外観観察を行った所、X線回折における(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の合計に対する(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下である試料においては、変色およびピンホールの発生は見られず、50%を超える試料においては、変色およびピンホールの発生が確認された。
次に、実施例1および実施例2と同様にして発光素子収納用パッケージを作製し、反射層3としてメタライズ金属層3a上にニッケルめっき層3b、金めっき層3dの順に順次被着させた試料および反射層3としてメタライズ金属層3a上にニッケルめっき層3b、金めっき層3d、銀めっき層3cの順に順次被着させた試料とを作製した。
なお、上述の金めっき層3dを形成する際、めっき液中への浸漬時間および電流の印加時間を変更することにより、表3に示すような配線層4a,4bおよび反射層3の金めっき層3dおよび銀めっき層3cの厚みを異ならせた11種類の試料(試料No.40〜50)を作製した。そして、11種類の試料に対して、銀めっき層3cおよび金めっき層3dの厚みを測定した後、反射層3の表面の光沢度の測定を行った。
なお、反射層3の表面の光沢度の測定は、色の測定方法−反射および透過物体色(JISZ8722)に基づき、微小面積色差計(日本電色工業株式会社製VSR−300A)を用いて、光源:ハロゲンランプ、出力:12V−4A、光学条件:45°双方向照明、垂直受光、測定面積:0.2mmφ、測定距離:約7mm(非接触)の測定条件にて光沢度の測定を行った。測定結果を表3に示す。
なお、光沢度の測定は、反射層3と同様にニッケルめっき層および銀めっき層が被着されて枠体2の貫通孔2a内に形成された配線層4a,4b上の金めっき層および銀めっき層に対して行った。
Figure 0004688674
表3において、銀めっき層3cの光沢度が下地の金めっき層3dを露出させた場合の光沢度を越えるものを良(○)とし、下地の金めっき層3dを露出した場合の光沢度以下となるものを否(×)とした。また、下地の金めっき層3dを露出した試料に関しては、結果なし(−)とした。
表3の評価結果から、銀めっき層3cの厚みが1μ以上になると、銀めっき層3cの光沢度を下地の金めっき層3cの光沢度を越えることが分かった。従って、下地の金めっき層3dよりも発光素子5の発光する光に対する拡散反射の割合を低減させ正反射の割合を高めることとなり、銀めっき層3cの反射層としての効果をより高いものとすることができるようになり、発光素子5が発光する光を外部に良好に放射することができるようになる。
(a)は、本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の一例を示す断面図であり、(b)は、(a)におけるパッケージの反射層の構成を示す要部拡大断面図を示すものである。 本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示す断面図である。 銀めっき層の厚みおよび金めっき層の厚みによる銀めっき層の(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合を示すグラフである。
符号の説明
1:基体
1a:搭載部
2:枠体
2a:貫通孔
3:反射層
3a:メタライズ金属層
3b:めっき層
3c:銀めっき層
3d:金めっき層
4a,4b:配線層
5:発光素子

Claims (3)

  1. 上面に発光素子を搭載するための搭載部を有する基体と、該基体の上面に前記搭載部を囲繞するように接合された枠体と、該枠体の貫通孔の内側面に形成されたメタライズ金属層上に順次積層されて被着形成されためっき層の最表面が銀めっき層である反射層とを具備してなる発光素子収納用パッケージであって、前記銀めっき層は、X線回折分析において、計測角度を変化させた際の(111)面および(200)面における角度の回折X線強度の総和と(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面以外の面における角度の回折X線強度の総和との合計に対し、(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面における角度以外の回折X線強度の総和の割合が50%以下であることを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  2. 前記銀めっき層の下地に金めっき層が被着されてなり、前記銀めっき層の厚みが1μ以上10μ未満であり、前記金めっき層の厚みと前記銀めっき層の厚みの関係が下式の関係にあることを特徴とする請求項1記載の発光素子収納用パッケージ。
    Y ≧ −0.11Ln(X)+0.33
    X:銀めっき層の厚み(μm)
    Y:金めっき層の厚み(μm)
  3. 請求項1または請求項2に記載の発光素子収納用パッケージと、前記搭載部に搭載された発光素子と、該発光素子を覆う透光性部材とを具備していることを特徴とする発光装置。
JP2005371525A 2005-10-20 2005-12-26 発光素子収納用パッケージおよび発光装置 Active JP4688674B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005371525A JP4688674B2 (ja) 2005-10-20 2005-12-26 発光素子収納用パッケージおよび発光装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005305591 2005-10-20
JP2005305591 2005-10-20
JP2005371525A JP4688674B2 (ja) 2005-10-20 2005-12-26 発光素子収納用パッケージおよび発光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007142352A JP2007142352A (ja) 2007-06-07
JP4688674B2 true JP4688674B2 (ja) 2011-05-25

Family

ID=38204815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005371525A Active JP4688674B2 (ja) 2005-10-20 2005-12-26 発光素子収納用パッケージおよび発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4688674B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0811728A2 (pt) * 2007-06-28 2014-11-04 Sharp Kk Dispositivo de luz de fundo, dispositivo de exibição de cristal líquido e dispositivo de iluminação.
JP5047013B2 (ja) 2008-03-12 2012-10-10 株式会社東芝 半導体発光素子及びその製造方法
JP5459985B2 (ja) * 2008-06-19 2014-04-02 京セラ株式会社 パッケージ及びそれを用いた電子装置、並びに発光装置
TWI605274B (zh) * 2012-10-05 2017-11-11 Furukawa Electric Co Ltd Silver reflective film, light reflective member, and method of manufacturing light reflective member
JP6816414B2 (ja) * 2016-09-02 2021-01-20 コニカミノルタ株式会社 光反射フィルム及び液晶表示装置用バックライトユニット
JP6657331B2 (ja) * 2018-07-26 2020-03-04 大口マテリアル株式会社 リードフレーム、樹脂付きリードフレーム及び光半導体装置、並びにリードフレームの製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207672A (ja) * 2002-10-28 2004-07-22 Kyocera Corp 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP2005072158A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Hitachi Aic Inc 発光素子用基板

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207672A (ja) * 2002-10-28 2004-07-22 Kyocera Corp 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP2005072158A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Hitachi Aic Inc 発光素子用基板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007142352A (ja) 2007-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5140275B2 (ja) 発光素子搭載用セラミックス基板およびその製造方法
JP4688633B2 (ja) 光反射体、発光素子搭載用配線基板、および発光装置
WO2018030486A1 (ja) 電気素子搭載用パッケージ、アレイ型パッケージおよび電気装置
JP4659421B2 (ja) 発光素子収納用パッケージの製造方法
JP2008277349A (ja) 発光素子搭載用基体、及びその製造方法、ならびに発光装置
JP4688674B2 (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP2009224536A (ja) Ledデバイスおよびその製造方法
JP4688695B2 (ja) 光反射体、発光素子搭載用配線基板、および発光装置
JP5355219B2 (ja) 発光素子搭載用基板および発光装置
JP4851137B2 (ja) 発光素子用セラミックパッケージ及びその製造方法
JP4776175B2 (ja) 発光素子収納用パッケージおよびその製造方法および発光装置および照明装置
JP5153402B2 (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP5323371B2 (ja) Ledデバイスの製造方法
JP2004228549A (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
US9799812B2 (en) Light emitting element mounting substrate and light emitting device
CN108352433B (zh) 发光元件搭载用基板和发光装置
JP2006066630A (ja) 配線基板および電気装置並びに発光装置
JP2006005091A (ja) 発光素子用パッケージ
JP4160916B2 (ja) 発光素子収納用パッケージの製造方法
JP2005159082A (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置ならびに発光素子収納用パッケージの製造方法。
JP4614679B2 (ja) 発光装置およびその製造方法ならびに照明装置
JP2004228550A (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP4183175B2 (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP5623587B2 (ja) 光反射体、発光素子搭載用配線基板、および発光装置
JP4177679B2 (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4688674

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3