JP4851137B2 - 発光素子用セラミックパッケージ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子用セラミックパッケージ及びその製造方法に係り、特にはセラミック基板に形成されたキャビティ内に発光素子を搭載したときにその発光素子の発光光束を所定の方向に反射しうる構造を有したセラミックパッケージ及びその製造方法に関する。
発光素子の一種として、発光ダイオード(Light emission diode:以下LED素子とも記す)がよく知られている。近年においては、高輝度青色発光ダイオードが実用化された結果、赤色、緑色及び青色のLED素子を組み合わせて高輝度の白色光が得られるようになった。そのため、これら3色のLED素子を電球や自動車のヘッドライトとして使用するための開発が進められている。LED素子は電力消費量が少ないという利点を有するため、ヘッドライトにLED素子を使用すればバッテリーの負荷を減らすことが可能である。そのほか、LED素子は長寿命という利点も有するため、蛍光灯や電球などといった室内照明への適用も検討されている。上記のような用途でLED素子を使用する場合、LED素子の利点を最大限引き出すためには、LED素子を搭載するためのパッケージ自体の性能がよいことも重要なファクターとなる。その点、セラミックパッケージは、例えばオーガニックパッケージと比較して耐久性、耐熱性、耐食性、放熱性に優れることから、LED素子の実装に好適であると考えられている。
従来のLED素子用セラミックパッケージは、LED素子を収容可能なキャビティをセラミック基板の上面中央部に有している(例えば特許文献1参照)。キャビティの底面の略中央部にはLED素子の搭載部である導体層がメタライズによって形成され、その導体層上にはLED素子が接合されている。また、搭載部である導体層の周囲には、ワイヤボンディング用の導体層がメタライズによって形成されている。キャビティの側面上にはメタライズ層が形成され、その上には第1ニッケル層、第2ニッケル層及び銀めっき層が順次積層形成されている。その結果、最表層の銀めっき層の表面が光反射面として機能し、LED素子の発光光束をセラミック基板の厚さ方向に反射するようになっている。なお、通常、第1ニッケル層、第2ニッケル層及び銀めっき層は、メタライズ層だけでなく、導体層上にも順次積層形成される。
このような構造を有するパッケージは、セラミックグリーンシート積層法により、以下のような手順を経て製造可能である。まず、キャビティを有するグリーンシートを用意するとともに、そのキャビティの内面にメタライズ層形成用の導体ペーストをスクリーン印刷法等で塗布する。次に、ペースト印刷後のグリーンシートを焼成し、メタライズ層を有するセラミック焼結体とする。その後、第1ニッケルめっき、第2ニッケルめっき及び銀めっきを順次行い、パッケージを完成させる。この場合、通常よく使用される一般的な無光沢ニッケルめっき浴を用いて、第1ニッケルめっき層及び第2ニッケルめっき層の両方が形成される。
特開2004−228549号公報
ところで、特許文献1に記載の従来技術においては、光の反射効率のよい光反射面を得るために、表層に銀めっき層の形成を行っている。しかしながら、銀めっき層は、空気中の硫化水素や水分中の二酸化硫黄と反応して黒く変色しやすい(硫化)。また、銀めっき層は、塩素と反応して形成された塩化銀の皮膜が光(特に紫外線)に反応して、黒く変色することもある(塩化)。その結果、反射率が低下してLED素子の光を効率よく反射することができなくなる。
この問題を解決するために、銀めっき層の表面に有機皮膜をコーティングすることにより、硫化や塩化を防止することが考えられている。しかしながら、LED素子をワイヤボンディングによって前記導体層上に接合するような場合には、以下のような問題が生じる。即ち、ワイヤボンディングの際に熱によって導体層上の有機皮膜を除去しようとしても除去できない場合があるため、LED素子と導体層とを導通させることができない可能性がある。よって、信頼性の高いLED素子用セラミックパッケージを実現することが困難である。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光素子からの発光光束を効率よく反射しうる良質な光反射部を備えるとともに、信頼性の高い発光素子用セラミックパッケージを提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記の優れたセラミックパッケージの製造に好適な方法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、基板主面と、前記基板主面にて開口するキャビティと、前記キャビティの内面上に設けられ発光素子を搭載可能な搭載部と、前記キャビティの面上にあって前記搭載部の周囲に全周に亘って設けられ前記発光素子からの発光光束を反射する光反射部と、前記キャビティの底面において前記光反射部とは別体に設けられ前記発光素子側の端子に電気的に接続されるボンディングパッド部とを有するセラミック基板を含む発光素子用セラミックパッケージであって、前記光反射部及び前記ボンディングパッド部は、メタライズ層と、前記メタライズ層上に形成された下地金属層と、前記下地金属層上に形成された銀層と、厚さ0.01μm以上0.5μm以下の白金族元素からなり、前記銀層上に形成された表面金属層とを含んで構成されることを特徴とする発光素子用セラミックパッケージをその要旨とする。
従って、手段1のパッケージによると、銀層上に白金族元素からなる表面金属層を形成することにより、銀層が表面金属層により覆われて保護されるので、銀層の硫化や塩化を防止することができる。その結果、光反射部の反射率が低下しにくくなるため、発光素子からの発光光束を効率よく反射させる機能を維持することができる。しかも、表面金属層は導電性を有する白金族元素からなるため、ボンディングパッド部が表面金属層などを含んで構成されている場合であっても、発光素子とボンディングパッド部確実に導通させることができる。よって、信頼性に優れた発光素子用セラミックパッケージが実現可能となる。
上記セラミックパッケージを構成するセラミック基板は、基板主面を有する板状部材であって、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ほう素、ベリリア、ムライトなどのセラミック絶縁材料を主体として構成されている。セラミック基板は発光素子に電力を供給するための導体層を有していることがよく、特にはこのような導体層を2層以上に有するセラミック多層基板を用いることが好ましい。
セラミック基板は、基板主面にて開口するキャビティを1つまたは2つ以上有している。このキャビティの内面上には、発光素子を搭載するための搭載部が設けられている。その具体例を挙げると、メタライズ等の手法によって形成された実装用パッドなどがある。
搭載部に搭載されるべき発光素子の好適例としてはLED素子が挙げられるが、これ以外のもの、例えば半導体レーザ素子(LD素子)やVCSELなどを用いてもよい。1つのキャビティ内に搭載される発光素子は1つであっても、複数であってもよい。例えば、赤色、緑色及び青色のLED素子を1つのキャビティ内に実装することで、白色光を得るように構成してもよい。
キャビティの側面は例えばキャビティの底面に対して20°以上80°未満の角度、特には30°以上70°未満の角度をもって傾斜し、キャビティは底面から基板主面に向かうに従って広がっていることがよい。この構成であると、発光素子の発光光束をセラミック基板の厚さ方向に反射させやすくなる。なお、キャビティの側面はキャビティの底面に対して90°の角度をなす垂直面であってもよい。
上記光反射部を構成するメタライズ層は、キャビティの内面上に形成される。メタライズ層は、金属粉末を含む導体ペーストを従来周知の手法、例えばメタライズ印刷法で塗布した後に焼成することにより、形成される。同時焼成法によってメタライズ層とセラミック基板とを形成する場合、メタライズ層中の金属粉末は、そのセラミック基板の焼成温度よりも高融点である必要がある。例えば、セラミック基板がいわゆる高温焼成セラミック(例えばアルミナ等)からなる場合には、メタライズ層中の金属粉末として、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)等が選択可能である。セラミック基板がいわゆる低温焼成セラミック(例えばガラスセラミック等)からなる場合には、メタライズ層中の金属粉末として、タングステンやモリブデンに加えて、銅(Cu)、銀(Ag)等が選択可能である。
上記光反射部を構成する下地金属層は、メタライズ層上に形成されている。下地金属層は銀層の下地層としての役割を果たしている。下地金属層は、メタライズ層上に直接的に形成されていてもよく、あるいはニッケルなどの金属からなる1層または2層以上の金属層を介して間接的に形成されていてもよい。また、前記下地金属層は、1層からなるものであってもよいし、複数層からなるものであってもよい。後者の具体例としては、例えば、前記メタライズ層上に形成された第1ニッケル層と、前記第1ニッケル層上に形成された第2ニッケル層とからなる構造などを挙げることができる。
前記下地金属層の厚さは特に限定されないが、少なくとも2μm以上であることが好ましく、さらには2μm以上30μm以下であることがより好ましい。2μm未満であると、メタライズ層に対する好適な密着性が得られないおそれがあるからである。また、30μm以下であれば、下地金属層を形成するための材料の使用量を少なくできるので、製造コスト増を回避することができる。
前記下地金属層の表面粗さRaは前記メタライズ層の表面粗さRaよりも小さいことが好ましい。より具体的には、メタライズ層の表面粗さRaが1.0μm以上、下地金属層の表面粗さRaが0.4μm以上1.0μm未満であることがよい。つまり、前記光反射部の表層側へ行くに従って表面粗さRaが小さくなっていることがよい。そしてこの構成によれば、表面の平坦性の高い銀層を形成しやすくなる。ここで、表面粗さRaの測定方法としては、触針法、光切断法、光反射法などといった従来周知の手法がある。これらの方法による表面粗さRaの測定は、通常、完成品についてではなく工程途中品について実施される。なお、触針法とは、被測定物の面上を針ですり動かし、面の凹凸に従って針が上下する運動を機械的、電気的または光学的に拡大して測定する手法のことをいう。光切断法とは、被測定物の1つの断面内のプロフィルを光学的に直接観察しようとするもので、細いスリットから平行光線を面に向けて照射し、その面を顕微鏡で測定する手法のことをいう。光反射法とは、平行光線を被測定物の表面に照射し、その反射光線の強弱により平均粗さを求める手法のことをいう。
上記光反射部を構成する銀層は、下地金属層よりも表層側に位置し、その表面が前記発光素子からの発光光束を反射する光反射面として機能しうるものとなっている。銀層は、下地金属層上に直接的に形成されていてもよく、あるいはニッケルなどの金属からなる1層または2層以上の金属層を介して間接的に形成されていてもよい。後者の具体例としては、例えば、下地金属層上に薄い金層を形成し、その上に銀層を形成した構造などを挙げることができる。
上記光反射部を構成する表面金属層は、銀層よりも表層側に位置している。好適な表面金属層の例としては、例えばロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)及び白金(Pt)のうちから選択される1つの白金族元素からなる層または2つ以上の白金族元素からなる合金層が挙げられ、これらの中でも比較的硬度の低いパラジウム層を選択することが好ましい。このようにすれば、搭載部上に表面金属層が形成される場合に表面金属層が柔らかくなるため、ボンディングにより発光素子を搭載部に容易に搭載できる。また、前記パラジウム層は、1層からなるものであってもよいし、複数層からなるものであってもよい。後者の具体例としては、例えば、電解ストライクパラジウムめっきによって形成されためっき層と、電解パラジウムめっきによって形成されためっき層との2層からなる構造などを挙げることができる。
なお、表面金属層の厚さは、0.01μm以上0.5μm以下である。仮に、0.01μm未満であると、銀層が露出しやすくなるため、銀層の硫化や塩化を防止しきれないおそれがある。また、0.5μmよりも厚いと、下地金属層を形成するための材料の使用量が増大して、製造コスト増につながってしまう。しかも、下地金属層の硬度が高くなるため、搭載部に発光素子をボンディングによって搭載することが困難になる。
上記セラミックパッケージは、さらに、前記搭載部上に搭載された発光素子と、前記発光素子を覆うべく前記キャビティ内に充填された透明樹脂とを備えていてもよい。この構成であると、搭載部に搭載された発光素子が透明樹脂により封止されることで保護される。また、光を透過可能な透明樹脂であれば、発光素子からの発光光束を遮らずにキャビティ外に放射させることができる。
なお、表面金属層白金族元素の中でも比較的硬度の低いパラジウムからなる場合、ボンディングパッド部の表面は比較的柔らかい。このため、ボンディングワイヤをボンディングパッド部に接続しやすくなる。よって、接続信頼性に優れた発光素子用セラミックパッケージが実現可能となる。
表面金属層の例としては、めっき層、金属ペースト層、金属箔貼付層、スパッタリング層、蒸着層、イオンプレーティング層などが挙げられるが、これらの中でもめっき層(パラジウムめっき層)が好適である。めっき層は、短時間での形成が可能であり、発光素子用セラミックパッケージの低コスト化に有利だからである。
さらに、手段の発光素子用セラミックパッケージを製造するのに好適な方法(手段)としては、キャビティが形成されたセラミック基板において光反射部及びボンディングパッド部となるべき箇所に、それぞれメタライズ層を形成するメタライズ工程と、前記メタライズ層上に下地金属層を形成する下地金属層形成工程と、銀めっきを行って前記下地金属層上に銀層を形成する銀層形成工程と、パラジウムめっきを行って前記銀層上に表面金属層を形成する表面金属層形成工程とを順次行うことにより、前記光反射部及び前記ボンディングパッド部を同時に形成することを特徴とする発光素子用セラミックパッケージの製造方法がある。
従って、この手段の製造方法によると、銀層形成工程後に表面金属層形成工程を行うことにより、銀層を表面金属層で確実に保護することができる。しかも、光反射部及びボンディングパッド部を同時に形成し、銀層及び表面金属層の形成を廉価な手法であるめっき法により行っているため、製造コスト高を防止することができる。
以下、手段の製造方法について説明する。
メタライズ工程では、キャビティが形成されたセラミック基板において光反射部及びボンディングパッドとなるべき箇所に、それぞれメタライズ層を形成する。
上記のセラミック基板及びメタライズ層は、例えば、キャビティとなるべき部分があらかじめ形成されたセラミックグリーンシートを作製する工程と、光反射部及びボンディングパッドとなるべき箇所にメタライズ層形成用材料を配置する工程と、前記セラミックグリーンシート及び前記メタライズ層形成用材料を同時焼成する工程と、を経て作製することができる。
あるいは、上記のセラミック基板及びメタライズ層は、キャビティとなるべき部分があらかじめ形成されたセラミックグリーンシートを作製する工程と、前記セラミックグリーンシートを焼成して焼結体とする工程と、前記焼結体における前記キャビティの内面上にメタライズ層形成用材料を配置する工程と、前記メタライズ層形成用材料を焼結させる工程と、を経て作製することができる。
この場合、セラミックグリーンシートは、セラミック原料粉末、有機バインダ、溶剤、可塑剤等を混合して得たスラリーをシート状に成形することにより作製される。キャビティとなるべき部分(具体的には貫通穴)の形成は、例えば、従来周知の打ち抜き加工によって行われる。好適な方法の一例を挙げると、まず、第1セラミックグリーンシートと、後にキャビティの一部となるべき貫通穴が打ち抜き加工により形成された第2セラミックグリーンシートとをそれぞれ作製する。次に、第2セラミックグリーンシートの有する貫通穴の内周面に、メタライズ層形成用材料を配置する。この場合に好適なメタライズ層形成用材料としては高融点金属粉末からなる導体ペーストがあり、その導体ペーストは従来周知の手法により前記貫通穴の内周面に塗布される。メタライズ配線層やビア導体などを形成する必要がある場合には、第1セラミックグリーンシートに導体ペーストを塗布してもよい。次に、第1セラミックグリーンシートと第2セラミックグリーンシートとを積層、圧着して積層体を得た後、その積層体をセラミックの焼成温度に加熱する。その結果、キャビティを有するセラミック基板が得られるとともに、メタライズ層形成用材料の焼結によってメタライズ層が形成される。
続く下地金属層形成工程では、前記メタライズ層上に下地金属層を形成する。下地金属層の形成方法は特に限定されず、従来周知の金属薄膜形成方法が採用可能である。その具体例としては、めっき法、スパッタ法、CVDなどがあるが、なかでもめっき法がコスト等の観点から好ましい。
次に、前記メタライズ層及び前記下地金属層を例えば700℃以上900℃以下の温度に加熱し、下地金属層をメタライズ層に対して密着させる熱処理工程を行ってもよい。
続く銀層形成工程では、前記下地金属層形成工程の後に、銀めっきを行って前記下地金属層上に銀層を形成する。さらに、パラジウムめっきを行って前記銀層上に表面金属層を形成する表面金属層形成工程を実施する。
表面金属層形成工程の後、前記搭載部上に発光素子を搭載する素子搭載工程をさらに実施してもよい。また、素子搭載工程の後、前記キャビティ内に透明樹脂を充填し、その透明樹脂で前記発光素子を覆うようにする充填工程をさらに実施してもよい。
[第1の実施形態]
以下、本発明を具体化した実施形態の発光素子用セラミックパッケージ10及びその製造方法を図1〜図13に基づき説明する。
図1に示されるように、本実施形態の発光素子用セラミックパッケージ10は、発光素子であるLED素子21を搭載するための装置である。このセラミックパッケージ10を構成するセラミック基板11は、図2に示されるように、上面12(基板主面)及び下面13を有する矩形平板状の部材である。このセラミック基板11は、上側セラミック焼結層14と下側セラミック焼結層15とからなる2層構造を有している。本実施形態において、上側セラミック焼結層14及び下側セラミック焼結層15は、いずれもアルミナ焼結体からなる。
セラミック基板11の中央部には、上面12にて開口し、LED素子21が収容可能な大きさを有する有底のキャビティ31が形成されている。このキャビティ31は平面視で円形状を呈しており、その深さは上側セラミック焼結層14の厚さ分に相当する。キャビティ31の底面33(内面)の中央部には、LED素子21の搭載部である導体層34が、タングステンのメタライズによって矩形状に形成されている。その導体層34上には、例えば熱硬化性接着剤等を用いてLED素子21が接合されている。なお、このような導体層34は必須ではないため、LED素子21をキャビティ31の底面33の中央部に直接接合してもよい。キャビティ31内にはエポキシ等の熱硬化性樹脂からなる透明樹脂25が充填され、その透明樹脂25によりLED素子21が全体的に覆われている。
図1,図2に示されるように、底面33において導体層34の周囲には、ボンディングパッド部35が一対形成されている。本実施形態においてボンディングパッド部35は、タングステンを主体とするメタライズ層38(図3参照)を有している。それらボンディングパッド部35上には、LED素子21側の端子とセラミック基板11側の導体とを電気的に接続するボンディングワイヤ22が接合されている。下側セラミック焼結層15においてボンディングパッド部35に対応した箇所にはそれぞれビア穴16が形成され、これらのビア穴16内にはタングステンを主体とするビア導体36が設けられている。セラミック基板11の下面13にはタングステンを主体とするメタライズ配線層37がパターン形成されていて、それらメタライズ配線層37はビア導体36の下端に対してそれぞれ電気的に接続されている。
図1に示されるように、キャビティ31の側面32(内面)は、底面33を基準として約45°の傾斜角θを有する面となっている。このため、キャビティ31は底面33から上面12に向かうに従って径が徐々に広がったテーパ形状となっている。キャビティ31の側面32上には、高融点金属であるタングステンを主体とする厚さ10μm〜30μm程度のメタライズ層42が形成されている。
図3にて詳細に示されるように、このメタライズ層42上には第1ニッケル層43(下地金属層)が形成され、さらにその上には第2ニッケル層44(下地金属層)が形成されている。
さらに、第2ニッケル層44上にはストライク銀めっき層46が形成されている。このストライク銀めっき層46は、いわゆる電解ストライク銀めっきにより形成された薄いめっき層であり、第2ニッケル層44と、ストライク銀めっき層46上に形成される銀めっき層45との密着性を向上させる機能を有している。なお、ストライク銀めっき層46の厚さは任意であるが、例えば0.2μmを超えるようになると銀めっきの析出粒が発生しやすくなり、その表面が粗くなるおそれがある。従って、ストライク銀めっき層46の厚さは0.2μm以下であることが好ましく、さらには0.03μm以上0.2μm以下であることが好ましい。なお、ストライク銀めっきの他に、ストライク金めっき、ストライク銅めっき、ストライクパラジウムめっきを用いてもよい。また、ストライク銀めっき層46は、電解ストライクパラジウムめっきによって形成されためっき層(厚さ0.03μm以上0.1μm以下)と、電解パラジウムめっきによって形成されためっき層(厚さ約0.1μm)とからなるめっき層であってもよい。
図3に示されるように、ストライク銀めっき層46上には銀めっき層45(銀層)が形成され、銀めっき層45上には、白金族元素であるパラジウムからなるパラジウムめっき層48(表面金属層)が形成されている。本実施形態の場合、銀めっき層45は、電解銀めっきによって形成されためっき層であって、その厚さは約5.0μmに設定されている。一方、パラジウムめっき層48は、電解ストライクパラジウムめっきによって形成されためっき層(厚さ約0.1μm)と、電解パラジウムめっきによって形成されためっき層(厚さ約0.4μm)とからなり、全体の厚さは約0.5μmに設定されている。なお、パラジウムめっき層48を、電解ストライクパラジウムめっきのみを行うことで形成してもよい。この場合、パラジウムめっき層48の全体の厚さは約0.1μmとなる。
従って、本実施形態では、タングステンを主体とするメタライズ層42、第1ニッケル層43、第2ニッケル層44、ストライク銀めっき層46、銀めっき層45及びパラジウムめっき層48によって光反射部41が構成され、パラジウムめっき層48の表面が光反射面として機能するようになっている。なお、第1ニッケル層43、第2ニッケル層44、ストライク銀めっき層46、銀めっき層45及びパラジウムめっき層48は、前記ボンディングパッド部35の一部をなす前記メタライズ層38上にも順次形成される。
そして、このようなセラミックパッケージ10では、導体層34の周囲に設けられた光反射部41において、LED素子21からの発光光束がセラミック基板11の厚さ方向(図1の上方)に反射されるようになっている。
次に、上記構造のセラミックパッケージ10を製造する方法について説明する。
まず、アルミナ粉末、有機バインダ、溶剤、可塑剤等を混合してスラリーを作製する。そしてこのスラリーを従来周知の手法(例えばドクターブレード法やカレンダーロール法)によりシート状に成形して、セラミックグリーンシートを2枚作製する。次に、これらセラミックグリーンシートに対する穴明けを下記のように行う。図4に示されるように、2枚のうちの一方のもの(上側セラミックグリーンシート64)に対しては、図示しない従来周知の打ち抜き金型を用いて打ち抜き加工を行い、貫通穴66を形成する。この貫通穴66は後にキャビティ31の一部となるため、テーパ状をなすように形成される。一方、2枚のうちの他方のもの(下側セラミックグリーンシート65)に対しては、従来周知のパンチング(打ち抜き)加工によって、シート表裏面を貫通するビア穴16を形成する。なお、レーザ加工やドリル加工などの手法によって、ビア穴16を形成することも可能である。
次に、従来周知のペースト印刷装置を用いて、上側セラミックグリーンシート64の有する貫通穴66の内周面に、メタライズ層形成用材料であるタングステンペースト71を塗布する。また、同じ装置を用いて、タングステンペースト71を下側セラミックグリーンシート65の表裏面の所定箇所に塗布するとともに、ビア穴16内に充填する(図5参照)。
次に、下側セラミックグリーンシート65の上に上側セラミックグリーンシート64を積層し、従来周知のラミネート装置を用いて厚さ方向に所定の荷重を加えることにより、これらを圧着、一体化して積層体を形成する(図6参照)。その後、この積層体をアルミナ及びタングステンが焼結しうる所定の温度(例えば1500℃〜1700℃程度の温度)に加熱する焼成工程(メタライズ工程)を行う。この焼成を経ると、図7に示されるように、下側セラミックグリーンシート65及び上側セラミックグリーンシート64が焼結して、キャビティ31を有するセラミック基板11が得られる。また、タングステンペースト71の焼結によって、セラミック基板11において光反射部41となるべき箇所(キャビティ31の側面32)に、光反射部41の一部をなすメタライズ層42が形成される。さらに、セラミック基板11においてボンディングパッド部35となるべき箇所(キャビティ31の底面33)に、ボンディングパッド部35の一部をなすメタライズ層38が形成される。また、セラミック基板11の所定箇所には、ビア導体36とメタライズ配線層37とがそれぞれ形成される。
次に、第1めっき工程(下地金属層形成工程)においてニッケルめっきを行い、メタライズ層38,42上に第1ニッケル層43を形成する(図8参照)。そして、約850℃に加熱して熱処理を行った後、続く第2めっき工程(下地金属層形成工程)では、ニッケルめっきを行って第1ニッケル層43上に第2ニッケル層44を形成する(図9参照)。
さらに、電解ストライク銀めっきを行って第2ニッケル層44上にストライク銀めっき層46を形成する(図10参照)。続く銀めっき層形成工程(銀層形成工程)では、電解銀めっきを行ってストライク銀めっき層46上に銀めっき層45を形成する(図11参照)。そして、パラジウムめっき層形成工程(表面金属層形成工程)では、電解ストライクパラジウムめっき及び電解パラジウムめっきを行って銀めっき層45上にパラジウムめっき層48を形成する(図3参照)。その結果、光反射部41及びボンディングパッド部35が同時に形成される。
以上のようにして得られた発光素子用セラミックパッケージ10については、この後さらに素子搭載工程を行って、LED素子21の実装及びワイヤボンディングを実施する。次に充填工程を行って、キャビティ31内に透明樹脂25を充填して熱硬化させることにより、発光素子付きのセラミックパッケージを完成させる。
次に、銀めっき層45の反射率、ボンディング性、耐硫化性についての評価方法及びその結果を、図12,図13に基づき説明する。
まず測定用サンプルを次のように準備した。タングステンからなるメタライズ層を上面に有するセラミック板を準備した。次に、メタライズ層上に、第1ニッケル層43、第2ニッケル層44、ストライク銀めっき層46及び銀めっき層45を順次形成した。そして、最表層の銀めっき層45上にロジウムめっき層を形成した測定用サンプルを、実施例1とし、最表層の銀めっき層45上にパラジウムめっき層48を形成した測定用サンプルを、実施例2とした。なお、比較例1として、銀めっき層45に何らめっき層を形成していない測定用サンプルを準備した。
次に、各測定用サンプル(実施例1,2、比較例1)に対して反射率の測定を行った。反射率の測定は、図12に示す測定装置を用いて行った。この測定装置は、測定対象物93を支持する支持台90と、支持台90上の測定対象物93を覆う積分球94とを備えている。測定装置は、積分球94の外側(図12では積分球94の左側の箇所)に、光源91及びミラー95を備えている。光源91の先端は、ミラー95を介して測定対象物93の被測定面を狙っている。一方、この測定装置は、積分球94の外側であって測定対象物93の被測定面の上方となる位置(図12では測定対象物93の略真上の位置)に、受光手段92を備えている。受光手段92の受光部は測定対象物93の被測定面に対向して配置されている。
この測定装置を用いた測定では、まず、光源91を所定強度で発光させ、ミラー95に対して光を入射させた。この光は、ミラー95によって反射して積分球94内に入射し、積分球94の内面によって反射した後、測定対象物93の被測定面に対して入射した。そして、測定対象物93に入射した入射光の反射光を受光手段92で受光するとともに、その反射光の強度を求めた。次に、反射光強度から入射光強度を割った値を算出し、この算出値の100倍の値を反射率(%)とした。
このように測定した結果、実施例1,2の反射率は、波長の大きさにかかわらず比較例1の反射率(80〜100%)よりも低いものの、5〜8割程度だった。さらに、実施例1の反射率(72〜80%)は、実施例2の反射率(55〜72%)よりも若干高くなっていた。
また、各測定用サンプルのボンディング性を評価した。ボンディング性の測定は、測定用サンプルの上面に対してボンディングワイヤ22の両端をそれぞれ接合(ワイヤボンディング)し、接合されたボンディングワイヤ22を、ワイヤー引張治具を用いて垂直方向に引き上げることにより行った。
このように評価した結果、実施例2、比較例1では、ボンディングワイヤ22が所定時間引っ張られた後、切断された。なお、実施例2でのボンディングワイヤ22の引張強度の平均値は、12.85gであり、比較例1でのボンディングワイヤ22の引張強度の平均値は、16.17gであった。ところが、実施例1では、ロジウムめっき層の硬度が他のめっき層と比較して極めて高いため、測定用サンプルの上面に対してボンディングワイヤ22を接合することすらできなかった。例えば、銀めっき層45のヌープ硬度が80〜160、パラジウムめっき層48のヌープ硬度が210〜260であるのに対して、ロジウムめっき層のヌープ硬度は1000〜1100である。従って、実施例1(ロジウムめっき層)は反射率において実施例2(パラジウムめっき層48)よりも優れるものの、発光素子用セラミックパッケージ10への実施例1の採用は困難であることが証明された。
さらに、各測定用サンプルの耐硫化性を評価した。具体的には、専用のデジケータを用意し、デジケータ内に測定用サンプルを入れた。また、0.3gの硫黄粉末を電熱ヒータにて燃焼させ、燃焼した硫黄をデジケータ内に入れてデジケータを密封した。30分後、デジケータを開け、デジケータ内の測定用サンプルを観察した。
このように観察した結果、実施例1,2では、測定用サンプルの変化は何ら確認されなかった。一方、比較例1では、銀めっき層45が黒く変色した。よって、比較例1は、反射率及びボンディング性において実施例1,2よりも優れるものの、銀めっき層45の耐硫化性に劣るため、発光素子用セラミックパッケージ10の長期間の使用には適さないことが証明された。従って、発光素子用セラミックパッケージ10には、ボンディング性及び耐硫化性の面で問題がない実施例2が適することが分かった。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の発光素子用セラミックパッケージ10によれば、銀めっき層45上にパラジウムめっき層48が形成されるため、銀めっき層45がパラジウムめっき層48により覆われて保護される。このため、銀めっき層45の硫化や塩化を防止することができる。その結果、光反射部41の反射率が低下しにくくなるため、LED素子21からの発光光束を効率よく反射させる機能を維持することができる。しかも、パラジウムめっき層48は、ボンディングパッド部35にも形成されているものの、導電性を有する白金族元素からなる。このため、LED素子21とボンディングパッド部35とをパラジウムめっき層48を介して確実に導通させることができる。よって、信頼性に優れた発光素子用セラミックパッケージ10が実現可能となる。
(2)本実施形態では、表面側導体層として、白金族元素の中でも比較的硬度の低いパラジウムからなるパラジウムめっき層48が用いられている。このため、ボンディングパッド部35の表面は比較的柔らかい。このため、ボンディングワイヤ22をボンディングパッド部35に接続しやすくなる。よって、接続信頼性に優れた発光素子用セラミックパッケージ10が実現可能となる。
(3)本実施形態では、銀めっき層形成工程後にパラジウムめっき層形成工程を行うことにより、銀めっき層45をパラジウムめっき層48で確実に保護することができる。しかも、光反射部41及びボンディングパッド部35を同時に形成し、銀めっき層45及びパラジウムめっき層48の形成を廉価な手法であるめっき法により行っているため、製造コスト高を防止することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した実施形態の発光素子用セラミックパッケージ110を図14に基づき説明する。ここでは第1実施形態との相違点について述べ、共通点については説明を省略する。
図14に示されるように、本実施形態ではキャビティ31の断面形状が第1実施形態のものと異なっている。即ち、ここではキャビティ31の側面32が、キャビティ31の底面33に対して90°の角度をなす垂直面となっている。そして、この側面32及び底面33の外周部にはメタライズ層42が形成され、その上に第1ニッケル層43が形成されている。第1ニッケル層43の上には、ロウ材層としての銀ロウ層47が形成されている。この銀ロウ層47はいわゆるフィレット状を呈していて、その表面は底面33に対して40°〜50°の角度を有する傾斜面となっている。なお、銀ロウ層47に代えて、銅ロウ層などの他のロウ材層を用いてもよい。そして、この銀ロウ層47の傾斜面上には第2ニッケル層44が形成されている。第2ニッケル層44の上には薄いストライク銀めっき層46が形成され、その上には銀めっき層45が形成され、さらにその上にはパラジウムめっき層48が形成されている。
そして、このような構造の本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、銀めっき層45の反射率が低下しにくくなることで、LED素子21からの発光光束を効率よく反射させる機能を維持できる発光素子用セラミックパッケージ110を実現することができる。また、フィレット状の銀ロウ層47を形成して傾斜面を得ているため、上側セラミックグリーンシート64の打ち抜き加工が容易になるため、製造しやすい発光素子用セラミックパッケージ110とすることができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態のパラジウムめっき層48は、電解ストライクパラジウムめっきによって形成されためっき層と、電解パラジウムめっきによって形成されためっき層との2層からなっていたが、これを電解ストライクパラジウムめっきによって形成されためっき層のみとしてもよい。
・上記各実施形態ではキャビティ31内にLED素子21を1つ実装した構造を例示したが、その数は2つ以上であっても構わない。具体例を挙げると、平面視で長円形状のキャビティ31を形成し、そのキャビティ31の底面33の略中央部に導体層34を3つ形成する。そしてこれら3つの導体層34上に、赤色、緑色及び青色のLED素子21をそれぞれ実装する。このように構成すると、高輝度の白色光が得られる装置を実現することができる。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)基板主面と、前記基板主面にて開口するキャビティと、前記キャビティの内面上に設けられ発光素子を搭載可能な搭載部と、前記キャビティの内面上にあって前記搭載部の周囲に設けられ前記発光素子からの発光光束を反射する光反射部と、前記発光素子側の端子とボンディングワイヤを介して電気的に接続されるボンディングパッド部とを有するセラミック基板を含む発光素子用セラミックパッケージであって、前記光反射部及び前記ボンディングパッド部は、高融点金属からなるメタライズ層と、前記メタライズ層上に形成された第1ニッケル層と、前記第1ニッケル層上に形成された第2ニッケル層と、前記第2ニッケル層上に形成された金層と、前記金層上に形成された銀層と、厚さ0.01μm以上0.5μm以下のパラジウムからなり、前記銀層上に形成された表面金属層とを含んで構成されることを特徴とする発光素子用セラミックパッケージ。
(2)基板主面と、前記基板主面にて開口するキャビティと、前記キャビティの内面上に設けられ発光素子を搭載可能な搭載部と、前記キャビティの内面上にあって前記搭載部の周囲に設けられ前記発光素子からの発光光束を反射する光反射部と、前記発光素子側の端子とボンディングワイヤを介して電気的に接続されるボンディングパッド部とを有するセラミック基板を含む発光素子用セラミックパッケージであって、前記光反射部及び前記ボンディングパッド部は、高融点金属からなるメタライズ層と、前記メタライズ層上に形成された第1ニッケル層と、前記第1ニッケル層上に形成されたフィレット状のロウ材層と、前記ロウ材層上に形成された第2ニッケル層と、前記第2ニッケル層上に形成された銀層と、厚さ0.01μm以上0.5μm以下のパラジウムからなり、前記銀層上に形成された表面金属層とを含んで構成されることを特徴とする発光素子用セラミックパッケージ。
(3)上記(1)または(2)において、前記銀層は、銀めっき層であることを特徴とする発光素子用セラミックパッケージ。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれか1つにおいて、前記搭載部上に搭載された発光素子と、前記発光素子を覆うべく前記キャビティ内に充填された透明樹脂とを備えたことを特徴とする発光素子用セラミックパッケージ。
本発明を具体化した第1実施形態の発光素子用セラミックパッケージを示す概略断面図。 同セラミックパッケージを示す概略平面図。 同セラミックパッケージの要部を示す概略断面図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 同セラミックパッケージの製造方法を説明するための工程図。 反射率の測定方法を説明するための概略図。 反射率、ボンディング性、耐硫化性の評価結果を示す表。 第2実施形態のセラミックパッケージの要部を示す概略断面図。
符号の説明
10,110…発光素子用セラミックパッケージ
11…セラミック基板
12…基板主面としての上面
21…発光素子としてのLED素子
22…ボンディングワイヤ
31…キャビティ
32…キャビティの内面としての側面
33…キャビティの内面としての底面
34…搭載部としての導体層
35…ボンディングパッド部
38,42…メタライズ層
41…光反射部
43…下地金属層としての第1ニッケル層
44…下地金属層としての第2ニッケル層
45…銀層としての銀めっき層
48…表面金属層及びパラジウム層としてのパラジウムめっき層

Claims (6)

  1. 基板主面と、前記基板主面にて開口するキャビティと、前記キャビティの内面上に設けられ発光素子を搭載可能な搭載部と、前記キャビティの面上にあって前記搭載部の周囲に全周に亘って設けられ前記発光素子からの発光光束を反射する光反射部と、前記キャビティの底面において前記光反射部とは別体に設けられ前記発光素子側の端子に電気的に接続されるボンディングパッド部とを有するセラミック基板を含む発光素子用セラミックパッケージであって、
    前記光反射部及び前記ボンディングパッド部は、
    メタライズ層と、
    前記メタライズ層上に形成された下地金属層と、
    前記下地金属層上に形成された銀層と、
    厚さ0.01μm以上0.5μm以下の白金族元素からなり、前記銀層上に形成された表面金属層と
    を含んで構成されることを特徴とする発光素子用セラミックパッケージ。
  2. 前記下地金属層は、前記メタライズ層上に形成された第1ニッケル層と、前記第1ニッケル層上に形成された第2ニッケル層とからなり、
    前記第2ニッケル層上に金層が形成され、前記金層上に前記銀層が形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子用セラミックパッケージ。
  3. 前記表面金属層はロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金のうちから選択される1つの白金族元素からなる層または2つ以上の白金族元素からなる合金層であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子用セラミックパッケージ。
  4. 前記表面金属層は、パラジウム層であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子用セラミックパッケージ。
  5. 前記パラジウム層は、電解ストライクパラジウムめっきによって形成されためっき層と、電解パラジウムめっきによって形成されためっき層との2層からなることを特徴とする請求項4に記載の発光素子用セラミックパッケージ。
  6. 請求項4または5に記載の発光素子用セラミックパッケージの製造方法であって、
    キャビティが形成されたセラミック基板において光反射部及びボンディングパッド部となるべき箇所に、それぞれメタライズ層を形成するメタライズ工程と、
    前記メタライズ層上に下地金属層を形成する下地金属層形成工程と、
    銀めっきを行って前記下地金属層上に銀層を形成する銀層形成工程と、
    パラジウムめっきを行って前記銀層上に表面金属層を形成する表面金属層形成工程と
    を順次行うことにより、前記光反射部及び前記ボンディングパッド部を同時に形成することを特徴とする発光素子用セラミックパッケージの製造方法。
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