JPWO2008143207A1 - エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法 - Google Patents

エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

エーテル結合が開裂しにくく、かつ不飽和基の重合を抑制できる条件で、エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法の提供。本発明のエーテル結合を有するエチレン性不飽和二重結合含有イソシアネート化合物の製造方法は、エーテル結合を有するアミノアルコールからエーテル結合を有するエチレン性不飽和二重結合含有イソシアネート化合物を製造する方法であって、25℃における塩化水素の溶解度が0.1モル%以下である反応溶媒を用いることを特徴とする。

Description

本発明は、コーティング材料、UV硬化塗料、熱硬化塗料、成形材料、接着剤、インキ、粘着剤、レジスト、光学材料、光造形材料、印刷版材料、歯科材料およびポリマー電池材料などに使用される、分子内にエーテル結合と不飽和基とを有するイソシアネート化合物の製造方法に関する。
反応性を導入した樹脂が種々の分野で使用されているが、エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物は、このような樹脂を製造する際に用いることができる有用な化合物である。例えば、樹脂の主鎖における官能基と反応させることによって、エチレン性不飽和基またはイソシアネート基を樹脂に導入することができる。また、エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物は、活性水素を有する化合物との反応によって、ウレタン、チオウレタン、ウレア、アミドなどの様々な結合をつくり、分子内に不飽和基を有する反応性モノマーとすることもできる。
その中でも、分子内にエーテル基を有する不飽和基含有イソシアネート化合物は、良好な柔軟性を有する材料として期待されている。しかしながら、その合成の困難さから、効率的な合成方法はこれまでに与えられていない。
特許文献1には、エーテル結合を有するアミノアルコールを原料として、尿素およびアルコールを用いてカルバモイル化を行った後、不飽和カルボン酸またはその塩化物と反応させてエステル化合物を合成し、最後にカルバモイルの熱分解によってエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法が記載されている。
この方法によって得られる不飽和基含有イソシアネート化合物をウレタン化した反応性モノマーを用いることで、柔軟性の高い化合物を得ることができる。しかしながら、この方法では、カルバモイルの分解が約400℃と非常に高温であり、設備やその他の要因によって、不飽和基が重合してしまうおそれがあるほか、触媒に用いるスズが製造物に及ぼす影響が懸念されることから、改善の余地が残されている。
特許文献2には、エーテル結合を有する特定の(ポリ)アミン化合物に対して、ホスゲンを用いてイソシアネート化をすることで、対応する(ポリ)イソシアネートを得る方法が記載されている。
この方法では、ホスゲンを用いてイソシアネート化反応を行っていることから、反応が非常に簡便である。しかしながら、反応を100〜500℃と高温で実施することから、不飽和化合物のイソシアネート化反応への適用は、重合を引き起こすおそれがあるため好ましくない。
特開昭62−10053号公報 特開平9−216860号公報
本発明は、エーテル結合が開裂しにくく、かつ不飽和基の重合を抑制できる条件で、エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する反応工程において、特定の反応溶媒、より具体的には25℃における塩化水素の溶解度が0.1モル%以下である反応溶媒を用いることにより、さらに特定の温度範囲内で反応を実施することにより、塩化水素と反応した副生物の生成を抑制し、かつ不飽和基の重合が抑えられることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の[1]〜[11]に関する。
[1]エーテル結合を有するアミノアルコールからエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法であって、25℃における塩化水素の溶解度が0.1モル%以下である反応溶媒を用いることを特徴とする、エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[2]前記反応溶媒が芳香族系炭化水素類または脂肪族炭化水素類であることを特徴とする[1]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[3]前記反応溶媒がトルエンであることを特徴とする[1]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[4]0〜100℃の温度で行われる反応工程を含むことを特徴とする[1]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[5]前記反応工程が、下記一般式(I)で表されるエーテル結合を有するアミノアルコール(I)と塩酸とを反応させて下記一般式(III)で表される化合物(III)を得る工程(1)と、前記化合物(III)と下記一般式(IV)で表される化合物(IV)または下記一般式(V)で表される化合物(V)とを反応させて、下記一般式(VI)で表される化合物(VI)または下記一般式(VII)で表される化合物(VII)を得る工程(2)と、前記化合物(VI)または(VII)とホスゲンとを反応させて、下記一般式(VIII)で表される化合物(VIII)または下記一般式(II)で表される化合物(II)を得る工程(3)と、前記化合物(VIII)または(II)を3級窒素を含有する塩基性窒素化合物と接触させる工程(4)とを含むことを特徴とする[4]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
Figure 2008143207
式(I)または(III)中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分技状のアルキル基を表し、nは2〜12の整数を表す。
Figure 2008143207
式(IV)または(V)中、R3は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアリール基を表し、R4は単結合または炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、R5は水素原子またはメチル基を表し、Y1は水酸基、塩素原子またはR6O−(R6は炭素数が1〜6のアルキル基を表す。)を表す。
Figure 2008143207
式(VI)または(VII)中、R1、R2およびnは、前記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は、前記式(IV)または(V)中のR3〜R5と同義である。
Figure 2008143207
式(VIII)または(II)中、R1、R2およびnは、前記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は、前記式(IV)または(V)中のR3〜R5と同義である。
[6]前記工程(4)で得られた生成物を水と接触させる水洗工程をさらに含むことを特徴とする[5]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[7]前記工程(2)における反応温度が65〜100℃であることを特徴とする[5]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[8]前記化合物(IV)または(V)のYが塩素原子であり、かつ、前記工程(2)における反応が減圧下で行われることを特徴とする[5]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[9]前記工程(2)における反応が、さらに不活性ガスを反応液に導入させて行われることを特徴とする[8]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[10]前記工程(3)における反応が減圧下で行われることを特徴とする[5]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[11]前記工程(3)における反応が、さらに不活性ガスを反応液へ導入させて行われることを特徴とする[10]に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
本発明によれば、例えば、ホスゲンを用いてエーテル結合を有するアミン塩酸塩をイソシアネート化する反応であっても、副生物の生成を抑制することができ、安全かつ簡便にエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に係るエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法は、エーテル結合を有するアミノアルコールからエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法であって、25℃における塩化水素の溶解度が0.1モル%以下である反応溶媒を用いることを特徴とする。ここで、「塩化水素の溶解度が0.1モル%」とは、「溶媒1モルに対して塩化水素が分圧1atmにおいて0.1モル溶解する」という意味である。
上記塩化水素の溶解度は、副生物を抑制するという観点から低いほうが良く、好ましくは0.08モル%以下、さらに好ましくは0.06モル%以下である。なお、上記溶解度は、たとえば、文献「Journal of the American Chemical Society, 1937, Vol.59, P.1712-1714」に記載の方法に従って測定することができる。
(A)溶媒
反応に用いる溶媒は、全ての反応工程、つまり後述する工程(1)、(2)、(3)および(4)において連続で使用してもよい。溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、クメンなどの芳香族系炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、デカン、ウンデカン、テトラデカン、ドデカン、トリデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族系炭化水素類などが挙げられる。
上記溶媒に対する塩化水素ガスの溶解度(出典:「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」)の例を以下に示す。
トルエン 0.0425 モル%
キシレン 0.0575 モル%
ペンタン 0,0047 モル%
ヘキサン 0.0112 モル%
ヘプタン 0.0147 モル%
2,2,4−トリメチルペンタン 0.0154 モル%
デカン 0.0298 モル%
ドデカン 0.0314 モル%
シクロヘキサン 0.0154 モル%
これらの中では、塩化水素の溶解性の低さ及び取り扱いの容易さの観点から、芳香族炭化水素類が好ましく、トルエンがより好ましい。これらの溶媒は、エーテル結合の開裂や、不飽和基またはNCO基への塩酸付加の抑制に有効である。これは、これらの溶媒に対して塩化水素ガスの溶解度が低いことが影響していると考えられる。
(B)反応温度
本発明における反応温度は、エーテル結合を有するアミノアルコールからエーテル結合を有するエチレン性不飽和二重結合含有イソシアネート化合物を得るまでの全工程について、0〜100℃、好ましくは10〜100℃の範囲である。
上記温度範囲より高温の場合には、不飽和基の予期せぬ重合反応、不飽和基への塩酸付加、塩化水素によるエーテル結合開裂などの副反応による収率低下を引き起こす場合がある。一方、この温度範囲より低温の場合には、転化率が低下する傾向にある。
上記反応温度範囲におけるさらなる好適条件は、後述の通りである。上記温度範囲の中で高めに設定した場合は、エーテル結合の開裂および不飽和基またはNCO基への塩酸付加が低下する傾向にあるが、これは高温条件下では塩化水素濃度が低下することが影響していると考えられる。
(C)反応工程
エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を得るための反応工程について具体的に説明する。なお、以下において、例えば、式(I)で表される化合物を「化合物(I)」のように表記することがあり、他の式で表される化合物についても同様に表記することがある。
なお、反応工程は、重合を防止するために重合防止剤の存在下で実施することが好ましい。重合防止剤としては、フェノール性酸化防止剤、フェノチアジンもしくはその誘導体、ならびに安定フリーラジカル化合物などが挙げられる。具体例としては、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリ-t-ブチルフェノール、2,2'-メチレンビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)などのフェノール性酸化防止剤、フェノチアジン、スチレン化フェノチアジンなどのフェノチアジンもしくはその誘導体、2,2,6,6-テトラメチルピペリジノオキシルおよび4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジノオキシルなどの安定フリーラジカル化合物などである。
〔工程(1)〕
本発明の方法における工程(1)は、下記式(I)で表されるアミノアルコールと塩酸とから下記式(III)で表されるヒドロキシアミン塩酸塩化合物を得る工程である。
Figure 2008143207
式(I)または(III)中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分技状のアルキル基を表し、nは2〜12の整数を表す。
〔工程(2)〕
本発明における工程(2)は、上記ヒドロキシアミン塩酸塩化合物(III)と、下記式(IV)または(V)で表される化合物とから、下記式(VI)または(VII)で表されるエステル化合物を得る工程である。
Figure 2008143207
式(IV)または(V)中、R3は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアリール基を表し、R4は単結合または炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、R5は水素原子またはメチル基を表し、Y1は水酸基、塩素原子またはR6O−(R6は炭素数が1〜6のアルキル基を表す。)を表す。
Figure 2008143207
式(VI)または(VII)中、R1、R2およびnは、上記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は上記式(IV)または(V)中のR3〜R5と同義である。
〔工程(3)〕
本発明の方法における工程(3)は、上記エステル化合物(VI)または(VII)とホスゲンとからイソシアネート化合物を得る工程である。以下、上記化合物(VI)から誘導する場合を「工程(3a)」と称し、上記化合物(VII)から誘導する場合を「工程(3b)」と称する。
≪工程(3a)≫
本発明の方法における工程(3a)は、上記エステル化合物(VI)とホスゲンとから、下記式(VIII)で表されるイソシアネート化合物を得る工程である。
Figure 2008143207
式(VIII)中、R1、R2およびnは、上記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は上記式(IV)中のR3〜R5と同義である。
≪工程(3b)≫
本発明の方法における工程(3b)は、上記エステル化合物(VII)とホスゲンとから、下記式(II)で表されるエーテル結合を有する不飽和基含有イソシアネート化合物を得る工程である。
Figure 2008143207
式(II)中、R1、R2およびnは、上記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は上記式(V)中のR3〜R5と同義である。
〔工程(4)〕
本発明の方法における工程(4)は、上記イソシアネート化合物(VIII)または(II)を3級窒素を含有する塩基性窒素化合物と接触させる工程である。以下、上記化合物(VIII)から誘導する場合を「工程(4a)」と称し、上記化合物(II)から誘導する場合を「工程(4b)」と称する。
次に、上記各工程について詳細に説明する。
<工程(1)>
上記工程(1)で用いられるアミノアルコール(I)は特に限定されず、たとえば、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−メチル−2−(2−アミノ−2−メチルエトキシ)エタノール、2−(2−アミノ−1−メチルエトキシ)−1−メチル−エタノール、(2−アミノ−2−メチル−1−メチルエトキシ)−1−メチル−2−メチルエタノール、2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)エタノールなどが挙げられる。これらの中では、2−(2―アミノエトキシ)エタノールが好ましい。
上記工程(1)の反応温度は、使用する化合物の種類によって異なるが、好ましくは0〜100℃、より好ましくは15〜100℃、さらに好ましくは30〜100℃である。反応温度が低過ぎると、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、反応温度が高過ぎると、生成した塩が熱により分解する可能性がある。
溶媒は、アミノアルコール(I)、塩酸および溶媒の合計量に対して、アミノアルコール(I)が1〜50質量%、好ましくは2〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%となる量を使用することができる。使用する溶媒量が少ないと、反応を行う際の攪拌を充分に行うことができず、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、使用する溶媒量が多いと、反応には影響を与えないが、廃棄する溶媒量が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
上記工程(1)で得られたアミン塩酸塩化合物(III)は、一般的な操作、例えば抽出、再結晶などにより精製できる。また、精製せずに次の工程(2)の反応に使用することも可能である。
<工程(2)>
上記工程(2)で用いられる上記化合物(IV)としては、特に制限されず、市販されているものを使用できる。たとえば、3−クロロプロピオン酸、3−クロロ酪酸、4−クロロ酪酸、3−クロロ−2−メチルプロピオン酸、4−クロロ吉草酸、3−クロロ吉草酸、4−クロロ−3−メチル酪酸、3−クロロ−3−メチル酪酸、3−クロロ−3−フェニルプロピオン酸、3−クロロ−3−フェニル−2−メチルプロピオン酸、および前記カルボン酸の酸クロリド化合物、前記カルボン酸と炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコール化合物とからなるエステル化合物などが挙げられる。本発明の製造方法では、上記化合物(IV)として、カルボン酸の酸クロリド化合物(Y1が塩素原子)を用いることが好ましく、3−クロロ−2−メチルプロピオン酸の酸クロリドまたは3−クロロプロピオン酸の酸クロリドを用いることがより好ましい。
また、上記化合物(V)としては、特に制限されず、市販されているものを使用でき、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、3−メチル−3−ブテノン酸、チグリン酸、4−メチル−4−ペンテン酸、α−メチルシンナム酸、および前記カルボン酸の酸クロリド化合物、前記カルボン酸と炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコール化合物とからなるエステル化合物などが挙げられる。本発明の製造方法では、上記化合物(V)として、カルボン酸の酸クロリド化合物(Y1が塩素原子)を用いることが好ましく、メタクリル酸の酸クロリドまたはアクリル酸の酸クロリドを用いることがより好ましい。
上記工程(2)の反応温度は、使用する化合物の種類によって異なるが、好ましくは65〜100℃、より好ましくは70〜95℃である。反応温度が低過ぎると、反応速度が遅くなる可能性があり、反応温度が高過ぎると、工程(1)で生成した塩が熱により分解する可能性があるだけでなく、工程(2)の反応によって発生する塩化水素ガスによってエーテル結合が開裂し、収率の低下を起こすおそれがある。特に上記化合物(V)については、熱により脱塩化水素反応が進行し、これにより生成した不飽和結合が重合するおそれがある。
本発明において、この工程(2)の反応温度は、反応の全収率や不純物の発生量に大きく関わりを持つ。具体的には、反応温度を65℃から100℃まで高めていくと、温度が上昇するにしたがい、収率は向上する。
また、文献(Journal of Organic Chemistry 1981 46 3361-3364)には、塩化水素の存在下、テトラヒドロフランを100℃で8時間加熱すると、テトラヒドロフランの約50%が分解することが報告されている。一方、本発明では、前記文献とほぼ同等の温度で反応を行っているにもかかわらずエーテル結合の開裂反応が起こらない。これは、前記文献におけるテトラヒドロフランに対する塩化水素の溶解度が、条件にも拠るが、本願発明で使用する溶媒、例えばトルエンに対する塩化水素の溶解度のおよそ50倍であることが、要因の一つとなっていると考えられる。
本発明は、25℃における塩化水素の溶解度が0.1モル%以下である反応溶媒を全反応工程で用いることにより、反応系内の塩化水素の濃度を低く保ちながら反応を行うことを特徴とする。また、第2工程において使用する化合物(IV)または(V)がカルボン酸の酸クロリド化合物(Y1が塩素原子)であった場合、それぞれ等モルの塩化水素が発生するため、第2工程の反応を減圧下で行うことが好ましい。減圧の条件としては、たとえば700〜750torrの微減圧でよい。減圧下で反応を行うことにより、反応中に副生物として生成する塩化水素を効率的に除去することができる。また、この時に窒素等の不活性ガスを反応液中にバブリングさせて反応を行ってもよい。
上記アミン塩酸塩化合物(III)に対する上記化合物(IV)または(V)の量は、使用する化合物の種類によって異なるが、上記アミン塩酸塩化合物(III)1モルに対して、好ましくは0.5〜10モル、より好ましくは0.8〜5モルである。上記化合物(IV)または(V)の使用量が少ないと、収率が低下する可能性があり、また不純物が多くなる可能性がある。一方、上記化合物(IV)または(V)の使用量が多いと、反応収率が低下し、廃棄物が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
上記工程(2)で得られた上記エステル化合物(VI)または(VII)は、一般的な操作、例えば抽出、再結晶、蒸留などにより精製できる。また、精製せずに次の工程(3)の反応に使用することも可能である。
溶媒は、ヒドロキシアミン塩酸塩化合物(III)、化合物(IV)または化合物(V)、および溶媒の合計量に対して、ヒドロキシアミン塩酸塩化合物(III)が好ましくは1〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%となる量を使用することができる。使用する溶媒量が少ないと、反応を行う際の攪拌を充分に行うことができず、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、使用する溶媒量が多いと、反応には影響を与えないが、廃棄する溶媒量が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
<工程(3a)>
上記工程(3a)の反応温度は、使用する化合物の種類によって異なるが、好ましくは65〜100℃、より好ましくは70〜95℃である。反応温度が低過ぎると、反応速度が遅くなる可能性があり、反応温度が高過ぎると、熱により脱塩化水素反応が進行し、これにより生成した不飽和結合が重合する可能性があるだけでなく、反応によって発生する塩化水素ガスによってエーテル結合が開裂し、収率の低下を起こすおそれがある。
上記エステル化合物(VI)とホスゲンとの反応は、理論的には、1対1のモル比で進行する。しかし、反応を円滑に進行させるためには、ホスゲンを過剰量使用することが望ましい。上記エステル化合物(VI)に対するホスゲンの使用量は、使用する化合物の種類によって異なるが、上記エステル化合物(VI)1モルに対して、好ましくは1〜10モル、より好ましくは1〜5モルである。ホスゲンの使用量が少ないと、未反応のエステル化合物(VI)が残り、収率が低下する可能性および不純物が多くなる可能性がある。一方、ホスゲンの使用量が多いと、反応には何ら影響を与えないが、特殊な除外装置等が必要となる可能性があり、また、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
本発明の製造方法では、上記工程(3a)の反応を減圧下で行うことが好ましい。減圧の条件としては、たとえば700〜750torrの微減圧でよい。減圧下で反応を行うことにより、反応中に副生物として生成する塩化水素を効率的に除去することができる。また、この時に窒素等の不活性ガスを反応液中にバブリングさせて反応を行ってもよい。
上記工程(3a)で得られたイソシアネート化合物(VIII)は、一般的な操作、例えば抽出、再結晶、蒸留などにより精製できる。また、精製せずに次の工程(4a)の反応に使用することも可能である。
溶媒は、エステル化合物(IV)、ホスゲンおよび溶媒の合計量に対して、エステル化合物(VI)が好ましくは0.5〜80質量%、より好ましくは5〜50質量%となる量を使用することができる。使用する溶媒量が少ないと、反応を行う際の攪拌を充分に行うことができず、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、使用する溶媒量が多いと、反応には影響を与えないが、廃棄する溶媒量が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
<工程(4a)>
本発明の方法における工程(4a)は、上記イソシアネート化合物(VIII)を、塩基性窒素化合物の存在下で脱塩化水素することにより、下記式(II)で表されるエーテル結合を有する不飽和基含有イソシアネート化合物を得る工程である。
Figure 2008143207
式(II)中、R1、R2およびnは、上記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は上記式(IV)中のR3〜R5と同義である。
上記工程(4a)の反応温度は、使用する化合物の種類によって異なるが、好ましくは65〜100℃、より好ましくは70〜95℃である。反応温度が低過ぎると、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、反応温度が高過ぎると、熱により脱塩化水素反応が進行し、これにより生成した不飽和結合が重合する可能性があるだけでなく、反応によって発生する塩化水素ガスによってエーテル結合が開裂し、収率の低下を起こすおそれがある。
上記工程(4a)で用いられる塩基性窒素化合物としては、塩基性の窒素を含有する化合物を使用できる。しかしながら、塩基性の窒素に水素原子が残っていると、塩基性窒素化合物が上記イソシアネート化合物(VII)のイソシアネート基と反応し、その結果収率が低下するおそれがある。したがって、上記塩基性窒素化合物としては、3級窒素を含有する塩基性窒素化合物が好ましい。
また、上記工程(4a)は、脱塩化水素反応を行って分子内にエチレン性不飽和二重結合を導入する反応であり、脱塩化水素反応を効率良く行うためには、窒素原子に芳香環が直接結合したキノリンなどの弱塩基性窒素化合物では不充分であり、ある程度の塩基性の強さが必要である。したがって、上記塩基性窒素化合物としては、3級窒素を含有し、かつ3級窒素原子が、例えばアルキル基などの、芳香環以外の置換基を1個以上有していることがより好ましく、3級窒素原子に置換されている芳香環が1個以下であることがさらに好ましい。
上記塩基性窒素化合物としては、たとえば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、テトラメチレンジアミンが挙げられる。また、上記塩基性窒素化合物は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記塩基性窒素化合物の使用量は、使用する化合物の種類によって異なるが、上記工程(3a)の反応終了後の反応液に存在するアルカリ分解性塩素1モルに対して、好ましくは0.5〜10モル、より好ましくは0.8〜5.0モル、さらに好ましくは0.9〜2.0モルである。塩基性窒素化合物の使用量が少ないと、収率が低下する可能性がある。一方、塩基性窒素化合物の使用量が多いと、生成するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物(II)の安定性が低下する可能性があり、また、工業的な生産に要する費用が高くなる。
なお、上記アルカリ分解性塩素の量は、上記工程(3)で得られた反応液をメタノール/水混合溶媒で希釈し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を加え、次いで加熱を行い、その後、硝酸銀溶液を用いて電位差滴定法により測定する。
溶媒は、イソシアネート化合物(VIII)、塩基性窒素化合物および溶媒の合計量に対して、イソシアネート化合物(VIII)が好ましくは0.1〜80質量%、より好ましくは1〜50質量%となる量を使用することができる。使用する溶媒量が少ないと、反応を行う際の攪拌を充分に行うことができず、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、使用する溶媒量が多いと、反応には影響を与えないが、廃棄する溶媒量が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
<工程(3b)>
上記工程(3b)の反応温度は、使用する化合物の種類によって異なるが、好ましくは65〜100℃、より好ましくは70〜95℃である。反応温度が低過ぎると、反応速度が遅くなる可能性があり、反応温度が高過ぎると、熱により脱塩化水素反応が進行し、これにより生成した不飽和結合が重合する可能性があるだけでなく、反応によって発生する塩化水素ガスによってエーテル結合が開裂し、収率の低下を起こすおそれがある。
上記エステル化合物(VII)とホスゲンとの反応は、理論的には、1対1のモル比で進行する。しかし、反応を円滑に進行させるためには、ホスゲンを過剰量使用することが望ましい。上記エステル化合物(VII)に対するホスゲンの使用量は、使用する化合物の種類によって異なるが、上記エステル化合物(VII)1モルに対して、好ましくは1〜10モル、より好ましくは1〜5モルである。ホスゲンの使用量が少ないと、未反応のエステル化合物(VII)が残り、収率が低下する可能性および不純物が多くなる可能性がある。一方、ホスゲンの使用量が多いと、反応には何ら影響を与えないが、特殊な除外装置等が必要となる可能性があり、また、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
本発明の製造方法では、上記工程(3b)の反応を減圧下で行うことが好ましい。減圧の条件としては、たとえば700〜750torrの微減圧でよい。減圧下で反応を行うことにより、反応中に副生物として生成する塩化水素を効率的に除去することができる。また、この時に窒素等の不活性ガスを反応液中にバブリングさせて反応を行ってもよい。
溶媒は、エステル化合物(VII)、ホスゲンおよび溶媒の合計量に対して、エステル化合物(VII)が好ましくは0.5〜80質量%、より好ましくは5〜50質量%となる量を使用することができる。使用する溶媒量が少ないと、反応を行う際の攪拌を充分に行うことができず、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、使用する溶媒量が多いと、反応には影響を与えないが、廃棄する溶媒量が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
<工程(4b)>
本発明の製造方法では、上記工程(3b)で得られたエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物(II)を、3級窒素を含有する塩基性窒素化合物と接触させる工程(4b)を行うことが好ましい。
上記塩基性窒素化合物の使用量は、使用する化合物の種類によって異なるが、上記工程(3b)の反応終了後の反応液に存在するアルカリ分解性塩素1モルに対して、好ましくは0.5〜10モル、より好ましくは0.8〜5.0モル、さらに好ましくは0.9〜2.0モルである。塩基性窒素化合物の使用量が少ないと、収率が低下する可能性がある。一方、塩基性窒素化合物の使用量が多いと、生成するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物(II)の安定性が低下する可能性があり、また、工業的な生産に要する費用が高くなる。
なお、上記アルカリ分解性塩素の量は、上記工程(3b)で得られた反応液をメタノール/水混合溶媒で希釈し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を加え、次いで加熱を行い、その後、硝酸銀溶液を用いて電位差滴定法により測定する。
溶媒は、エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物(II)、塩基性窒素化合物および溶媒の合計量に対して、化合物(II)が好ましくは0.1〜80質量%、より好ましくは1〜50質量%となる量を使用することができる。使用する溶媒量が少ないと、反応を行う際の攪拌を充分に行うことができず、反応速度が遅くなる可能性がある。一方、使用する溶媒量が多いと、反応には影響を与えないが、廃棄する溶媒量が増えるため、環境に対する負荷が高くなる可能性がある。
(D)水洗工程
上記反応工程の後に、上記工程(4a)または(4b)で得られた生成物を水と接触させる水洗工程をさらに行うことが好ましい。イソシアネート化合物は水と反応して分解することがあるが、上記工程(4a)または(4b)で得られたエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物(II)は、水と接触させても分解することがない。そのため、水洗工程を行うことによって、反応液中に残存するアミンの塩酸塩等を効率的に除去することができる。
(E)精製工程
得られたエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物(II)は、一般的な操作、例えば濾過、抽出、再結晶、蒸留などにより精製することができる。上記化合物(II)を精製するための操作および装置は特に限定されない。操作としては単蒸留または精留のどちらでも構わない。単蒸留においては、一般的なバッチ式の蒸留に加え薄膜蒸留装置を使用することもできる。また、精留においては、精留塔および還流装置を有する蒸留設備を使用することができる。蒸留温度は低いほうが不要な熱履歴を回避することができるため好ましい。具体的な蒸留温度条件としては、釜内温度もしくは伝熱面温度が、好ましくは150℃以下、より好ましくは130℃以下である。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例で使用した分析機器および分析条件は以下の通りである。
<ガスクロマトグラフィー(GC)>
分析機器:Agilent Tecnologies社製 6850
カラム:DB−1(J&W社製)、Length 30m、ID 0.32mm、Film 1μm
カラム温度:50℃から10℃/minで300℃まで昇温し、300℃で5分ホールド
インテグレーター:Agilent Tecnologies社製 ケミステーション
インジェクション温度:250℃
ディテクター温度:250℃ FID
検出器:FID H2 40mL/min Air 450mL/min
キャリアーガス:He 10mL/min
<自動滴定装置>
分析機器:平沼産業社製 COM−550。
<アルカリ分解性塩素の測定方法>
300ml共栓付三角フラスコに試料0.5gを正確に測りとり、メタノール/精製水混合液(容量比:70/30)100mlを加えた後、30%水酸化ナトリウム水溶液10mlを加えた。この三角フラスコに冷却管を取り付けて、80℃の水浴で1時間加熱還流させた後、室温まで冷却した。次いで、得られた溶液を200mlビーカーに取り、精製水100mlを加え、(1+1)硝酸1mlを添加し、1/50規定硝酸銀溶液を用いて電位差滴定をし、アルカリ分解性塩素の濃度を求めた。なお、電位差滴定装置(平沼産業社製「COM−550」)を用いて行った。
〔実施例1〕
<工程(1)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−(2−アミノエトキシ)エタノール35.0g(0.33mol)とトルエン(25℃、分圧1atmにおける塩化水素ガスの溶解度:0.0425モル%、「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」参照)350mLとを仕込んだ。30℃に加熱して2−(2−アミノエトキシ)エタノールを溶融させ、75〜90℃の温度にて塩化水素ガスを150mL/minの流量で1時間供給した。
<工程(2)>
工程(1)で得られた反応液を80℃に加熱し、フェノチアジン0.2gを添加した後に、メタクリル酸クロリド40.0g(0.38mol)を1.5時間かけて供給し、80℃で0.5時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた反応液を85℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後に、ホスゲン53.7g(0.55mol)を5時間かけて供給し、85℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去した。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルメタクリレート(以下「MOI−EG」と称する。)が39.7g(0.20mol)、収率59.8%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られていた。
<精製工程>
上記反応液から、真空ポンプで圧力を5kPaに減圧し、溶媒を留去した。その濃縮液を100mLフラスコに仕込み、フェノチアジン39.5gを加え、0.1kPaに減圧し、蒸留して91〜95℃の留分を得た。MOI−EGが35.8g(0.18mol)、収率53.0%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られた。
〔実施例2〕
<工程(1)>
実施例1の工程(1)と同様の操作を行った。
<工程(2)>
工程(1)で得られた液を表1に示す温度(X℃)に加熱し、フェノチアジン0.2gを添加した後に、メタクリル酸クロリド40.0g(0.38mol)を1.5時間かけて供給し、X℃で0.5時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた液を85℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後にホスゲン53.7g(0.55mol)を5時間かけて供給し、85℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去した。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、MOI−EGが表1に示す収率Y%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られていた。また、MOI−EGの不飽和基に塩化水素(HCl)が付加した副生物の収率は表1に示すZ%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)であった。前記X、Y、Zの関係を下記表1に示す。
Figure 2008143207
実施例2は、工程(2)のエステル化反応における反応温度を65℃から100℃まで高くしていくと、工程(3)で得られる目的物の収率が向上し、同時に75℃から副生成物である塩酸付加体の生成量が低下するという結果が得られたことを表している。しかしながら、100℃においては最終収率の増加が比較的少なくなっており、エーテル結合の開裂や高沸化合物の生成が起きたことが予想される。すなわち、反応温度が高いほど良好な結果であるが、過度の温度上昇は不飽和基の重合を引き起こす可能性が高く、工程(2)の反応温度は70℃〜95℃であることが好ましい。
〔実施例3〕
<工程(1)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−(2−アミノエトキシ)エタノール20.0g(0.19mol)とトルエン(25℃、分圧1atmにおける塩化水素ガスの溶解度:0.0425モル%、「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」参照)200mLとを仕込んだ。25℃に加熱して2−(2−アミノエトキシ)エタノールを溶融させ、75〜90℃の温度にて塩化水素ガスを150mL/minの流量で1時間供給した。
<工程(2)>
工程(1)で得られた反応液にフェノチアジン0.2gを添加した後に、系内を720torr、N2を10mL/minでバブリングさせながら、内温85℃にてメタクリル酸クロリド23.9g(0.23mol)を1.7時間かけて供給し、さらに85℃で5.0時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた反応液を90℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後に、ホスゲン34.0g(0.34mol)を5時間かけて供給し、90℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去した。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、MOI−EGが27.7g(0.14mol)、収率73.3%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られていた。MOI−EGの不飽和基に塩化水素(HCl)が付加した副生物の収率は3.2%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)であった。
〔実施例4〕
<工程(1)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−(2−アミノエトキシ)エタノール20.0g(0.19mol)とトルエン(25℃、分圧1atmにおける塩化水素ガスの溶解度:0.0425モル%、「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」参照)200mLとを仕込んだ。30℃に加熱して2−(2−アミノエトキシ)エタノールを溶融させ、75〜90℃の温度にて塩化水素ガスを150mL/minの流量で1時間供給した。
<工程(2)>
工程(1)で得られた反応液を95℃に加熱し、フェノチアジン0.2gを添加した後に、メタクリル酸クロリド21.9g(0.21mol)を1.0時間かけて供給し、95℃で3.0時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた反応液を90℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後に、ホスゲン34.0g(0.34mol)を5時間かけて供給し、90℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去し、210.7gの反応液を得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、MOI−EGが収率73.4%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られていた。さらに、反応液の溶媒を、内温65℃、圧力12〜10kPaの条件下で留去し、トルエン濃度を20%に濃縮した。
<工程(4)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた1000mLの四つ口フラスコに、工程(3)で得られた濃縮後の反応液を500g(MOI−EG 294.0g)、フェノチアジン3gを仕込んだ。なお、上記濃縮後の反応液中に含まれるアルカリ分解性塩素の測定結果から、上記濃縮後の反応液500g中に含まれるアルカリ分解性塩素の量は0.83molであった。次いで、反応液にトリエチルアミン84.1g(0.83mol)を内温60℃で120分かけて供給し、さらに90℃で5時間加熱を継続した。室温へ冷却後、ろ過によりトリエチルアミン塩酸塩を除去し、トルエンにてリンスを実施した。さらに内温65℃、圧力12〜10kPaの条件下で減圧濃縮し、MOI−EG 293.6gを含むトルエン濃縮液478.0gを得た。
<水洗工程>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた2000mLの四つ口フラスコに、工程(4)で得られたトルエン濃縮液300.0g(MOI−EG 184.3g)を仕込み、さらに塩化メチレン1500mLを仕込んだ。内温を10℃に保ち、水600mLを供給し、さらに30分間攪拌した。10分間静置し、2層に分離した下層を回収したところ、2300gの塩化メチレン溶液を得た。得られた塩化メチレン溶液を常圧下で濃縮し、さらに13〜10kPaの条件下で塩化メチレンを留去することにより、MOI−EG 184.1gを含む濃縮液312gを得た。続いて、薄膜蒸留器にて精製することで153.4gのMOI−EGを得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、MOI−EGの収率が80.0%であることを確認した。
〔実施例5〕
<工程(1)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−(2−アミノエトキシ)エタノール20.0g(0.19mol)とトルエン(25℃、分圧1atmにおける塩化水素ガスの溶解度:0.0425モル%、「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」参照)200mLとを仕込んだ。30℃に加熱して2−(2−アミノエトキシ)エタノールを溶融させ、75〜90℃の温度にて塩化水素ガスを150mL/minの流量で1時間供給した。
<工程(2)>
工程(1)で得られた反応液を95℃に加熱し、フェノチアジン0.2gを添加した後に、3−クロロプロピオン酸クロリド26.5g(0.21mol)を1.0時間かけて供給し、95℃で3.0時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた反応液を90℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後に、ホスゲン34.0g(0.34mol)を5時間かけて供給し、90℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去し、207.1gの反応液を得た。反応液中に含まれるアルカリ分解性塩素の量を測定した結果、4.0%であった。
<工程(4)>
工程(3)で得られた反応液にフェノチアジン0.2gを添加した後、内温60℃に調整し、22.1gのトリエチルアミン(0.22mol)を滴下し、8.0時間加熱を継続した。室温に冷却後、ろ過によりトリエチルアミン塩酸塩を除去し、トルエンにてリンスを実施した。フェノチアジンを0.2g添加し、内温65℃、圧力12〜10kPaの条件下で減圧濃縮し、トルエン濃縮液36.7gを得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルアクリレート(以下「AOI−EG」と称する。)が24.8g、収率70.4%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)であることを確認した。
<水洗工程>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、工程(4)で得られたトルエン濃縮液36.7g(AOI−EG 24.8g)を仕込み、さらに塩化メチレン165mLを仕込んだ。内温を10℃に保ち、水66mLを供給し、さらに30分間攪拌した。10分間静置し、2層に分離した下層を回収したところ、247gの塩化メチレン溶液を得た。得られた塩化メチレン溶液を常圧下で濃縮し、さらに13〜10kPaの条件下で塩化メチレンを留去することにより、濃縮液37.8gを得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、AOI−EGが24.6g、収率73.3%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)であることを確認した。さらに、フェノチアジン0.2gを添加したところで、真空ポンプで圧力を0.5kPaに減圧し、初留1.7gをカットし、続いて主留17.2gを得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、AOI−EG収率48.9%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)であることを確認した。
〔比較例1〕
<工程(1)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−(2−アミノエトキシ)エタノール20.0g(0.19mol)と酢酸ブチル(25℃、分圧1atmにおける塩化水素ガスの溶解度:0.318モル%、「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」参照)200mLとを仕込んだ。25℃に加熱して2−(2−アミノエトキシ)エタノールを溶融させ、75〜90℃の温度にて塩化水素ガスを150mL/minの流量で1時間供給した。
<工程(2)>
工程(1)で得られた反応液を95℃に加熱し、フェノチアジン0.2gを添加した後に、メタクリル酸クロリド21.9g(0.21mol)を1.0時間かけて供給し、95℃で3.0時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた反応液を90℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後に、ホスゲン34.0g(0.34mol)を5時間かけて供給し、90℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去した。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、MOI−EGが14.9g(0.075mol)、収率39.4%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られていた。MOI−EGの不飽和基に塩化水素(HCl)が付加した副生物の収率は15.2%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)であった。
〔実施例6〕
<工程(1)>
攪拌器、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた500mLの四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−(2−アミノエトキシ)エタノール20.0g(0.19mol)と2,2,4−トリメチルペンタン(25℃、分圧1atmにおける塩化水素ガスの溶解度:0.0154モル%、「SOLUBILITY DATA SERIES Vol.42 -HYDROGEN HALIDES IN NON-AQUEOUS SOLVENTS-」参照)200mLとを仕込んだ。30℃に加熱して2−(2−アミノエトキシ)エタノールを溶融させ、75〜90℃の温度にて塩化水素ガスを150mL/minの流量で1時間供給した。
<工程(2)>
工程(1)で得られた反応液を95℃に加熱し、フェノチアジン0.2gを添加した後に、メタクリル酸クロリド21.9g(0.21mol)を1.0時間かけて供給し、95℃で3.0時間加熱を継続した。
<工程(3)>
工程(2)で得られた反応液を90℃に保ちながら、フェノチアジン0.2gを添加した後に、ホスゲン34.0g(0.34mol)を5時間かけて供給し、90℃で1時間加熱を継続した。その後、反応液中に溶存しているホスゲンを、窒素を導入して除去し、167.4gの反応液を得た。反応液を静置して2層分離させた。各層をガスクロマトグラフィーで分析したところ、各層合計でMOI−EGが収率62.4%(2−(2−アミノエトキシ)エタノール基準)で得られていた。

Claims (11)

  1. エーテル結合を有するアミノアルコールからエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法であって、25℃における塩化水素の溶解度が0.1モル%以下である反応溶媒を用いることを特徴とする、エーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  2. 前記反応溶媒が芳香族系炭化水素類または脂肪族炭化水素類であることを特徴とする請求項1に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  3. 前記反応溶媒がトルエンであることを特徴とする請求項1に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  4. 0〜100℃の温度で行われる反応工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  5. 前記反応工程が、
    下記一般式(I)で表される、エーテル結合を有するアミノアルコール(I)と塩酸とを反応させて下記一般式(III)で表される化合物(III)を得る工程(1)と、
    前記化合物(III)と下記一般式(IV)で表される化合物(IV)または下記一般式(V)で表される化合物(V)とを反応させて、下記一般式(VI)で表される化合物(VI)または下記一般式(VII)で表される化合物(VII)を得る工程(2)と、
    前記化合物(VI)または(VII)とホスゲンとを反応させて、下記一般式(VIII)で表される化合物(VIII)または下記一般式(II)で表される化合物(II)を得る工程(3)と、
    前記化合物(VIII)または(II)を3級窒素を含有する塩基性窒素化合物と接触させる工程(4)と
    を含むことを特徴とする請求項4に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
    Figure 2008143207
    [式(I)または(III)中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分技状のアルキル基を表し、nは2〜12の整数を表す。]
    Figure 2008143207
    [式(IV)または(V)中、R3は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアリール基を表し、R4は単結合または炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、R5は水素原子またはメチル基を表し、Y1は水酸基、塩素原子またはR6O−(R6は炭素数が1〜6のアルキル基を表す。)を表す。]
    Figure 2008143207
    [式(VI)または(VII)中、R1、R2およびnは、前記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は、前記式(IV)または(V)中のR3〜R5と同義である。]
    Figure 2008143207
    [式(VIII)または(II)中、R1、R2およびnは、前記式(I)中のR1、R2およびnと同義であり、R3〜R5は、前記式(IV)または(V)中のR3〜R5と同義である。]
  6. 前記工程(4)で得られた生成物を水と接触させる水洗工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  7. 前記工程(2)における反応温度が65〜100℃であることを特徴とする請求項5に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  8. 前記化合物(IV)または(V)のYが塩素原子であり、かつ、前記工程(2)における反応が減圧下で行われることを特徴とする請求項5に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  9. 前記工程(2)における反応が、さらに不活性ガスを反応液に導入させて行われることを特徴とする請求項8に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  10. 前記工程(3)における反応が減圧下で行われることを特徴とする請求項5に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  11. 前記工程(3)における反応が、さらに不活性ガスを反応液へ導入させて行われることを特徴とする請求項10に記載のエーテル結合を有するエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
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