JP5165815B2 - エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法 - Google Patents

エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法に関する。より詳しく言えば、少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を有する置換基である三置換尿素化合物の熱分解によるエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法に関する。
分子内にエチレン性不飽和基とイソシアネート基を有する化合物として、2−イソシアナートエチルメタクリレート(カレンズMOI(登録商標)、昭和電工)や2−イソシアナートエチルアクリレート(カレンズAOI(登録商標)、昭和電工)などが知られている。このような不飽和基とイソシアネート基とを分子内に有するモノマー化合物は、コーティング材料、紫外線硬化塗料、熱硬化塗料、成形材料、接着剤、インキ、レジスト、光学材料、光造形材料、印刷版材料、歯科材料、ポリマー電池材料などの分野で使用される樹脂の原料モノマーとして有用である。
このような化合物の製造方法として、特開2006−232797号公報(国際公開第2005/092842号パンフレット;特許文献1)及び特開2007−55993号公報(国際公開第2006/049264号パンフレット;特許文献2)には、反応原料としてアミン誘導体とホスゲンを用いてカルバミン酸クロリドを合成し、さらに熱分解させることにより分子内にエチレン性不飽和基とイソシアネート基を有する化合物の製造方法が開示されている。
特許文献1と特許文献2に記載の方法は、工業的に広く用いられている方法であるが、有毒なホスゲンを原料に使用するため、管理に注意が必要であること、生成する塩化水素がエチレン性不飽和二重結合に付加した副生物が生成するため、塩化亜鉛や活性炭、珪酸触媒などを通して蒸留する必要があること、あるいは当量の塩基を用いて脱塩酸処理する煩雑なステップを必要とすることなどから、代替となる製造方法の開発が望まれている。
代替法としては、例えばウレタンを熱分解してイソシアネート化合物を得る方法が知られている。しかしながら、一般的にウレタンの熱分解に必要な温度は200〜300℃の高温であることから、重合性のエチレン性不飽和基を有するイソシアネート化合物の製造には適していない。そこで、ウレタンの熱分解温度を下げるために、様々な触媒や助剤を用いる方法も提案されている。例えば、特開平6−263712号公報(特許文献3)には、有機錫触媒を用いて100〜160℃の温度で熱分解するイソシアネート基含有エステル化合物の製造方法が開示されているが、収率が低いという問題点がある。また、特開平10−182584号公報(米国特許第5990345号明細書;特許文献4)には、シリル化助剤を用いてエチレン性不飽和ウレタンの窒素位置をシリル化し、得られたエチレン性不飽和N−シリル−ウレタンを70〜120℃の温度で分解する方法が開示されているが、シリル化剤として用いているトリメチルクロロシランは湿気への感受性が高く、水と激しく反応するため、窒素やアルゴンのような不活性気体中で扱う必要があり、工業原料として使用しにくいという欠点がある。
また、特開昭55−33480号公報(米国特許第4223145号明細書;特許文献5)及び特開平03−48651号公報(欧州特許第0408277号明細書;特許文献6)には、三置換尿素化合物を熱分解するイソシアネート化合物の製造方法が提案されているが、開示されているイソシアネート化合物はいずれも脂肪族または芳香族イソシアネート化合物であり、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート化合物の製造方法は記載されていない。
特開2006−232797号公報(国際公開第2005/092842号パンフレット) 特開2007−55993号公報(国際公開第2006/049264号パンフレット) 特開平6−263712号公報 特開平10−182584号公報(米国特許第5990345号明細書) 特開昭55−33480号公報(米国特許第4223145号明細書) 特開平3−48651号公報(欧州特許第0408277号明細書)
本発明の課題は、前記従来技術の問題点に鑑み、原料としてホスゲンを使用せずに、エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を製造する方法であって、塩化水素がエチレン性不飽和二重結合に付加した副生物の生成や二重結合の重合反応が抑制された、エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を高収率で得ることができる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を有する置換基である三置換尿素化合物を、塩化水素ガスの存在下、使用した塩化水素ガスがアミン塩酸塩として沈澱する特定の条件下で熱分解することにより、塩化水素がエチレン性不飽和二重結合に付加した副生成物を大幅に低減でき、かつ脱塩酸工程を必要としないエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を高収率で安定的に得ることができる方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の事項を含む。
[1](i)50〜200℃の温度で下記一般式(1)
Figure 0005165815
(式中、R0はエチレン性不飽和基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立して、炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、または炭素数6〜8のアリール基を表す。)で示される三置換尿素化合物を塩化水素を含有する溶液中で熱分解反応に付する工程(熱分解工程)と、
(ii)熱分解工程終了後、前記温度に保持した反応溶液に塩化水素ガスを吹き込む工程(熟成工程A)と、
(iii)熟成工程A終了後、さらに前記温度に保持する工程(熟成工程B)とを含むことを特徴とするエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[2]熱分解工程が前記温度に保持した溶媒に塩化水素ガスを吹き込みながら行われる前項[1]に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[3]熱分解工程が前記温度で三置換尿素化合物の溶液を滴下しながら行われる前項[1]または[2]に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[4]一般式(1)で示される三置換尿素化合物が一般式(2)
Figure 0005165815
(式中、mは1または2であり、Xは、mが1の場合、単結合または炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいアルキレン基を表し、mが2の場合、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいメチン基を表し、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2及びR3は前項[1]と同じ意味を表し、Zは、(1)炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基またはフェニル基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、(2)エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、(3)炭素数6〜15のアリーレン基、または(4)−C64−CH2−または−C64−C24−を表し、nは0または1である。)で示される化合物である三置換尿素化合物から一般式(3)
Figure 0005165815
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるイソシアネート化合物を製造する前項[1]〜[3]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[5]重合禁止剤を添加した溶媒を用いる前項[1]〜[4]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[6]重合禁止剤が、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、フェノチアジン、及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルからなる群から選択される前項[5]に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[7]溶媒として、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、デカン及びウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種を使用する前項[1]〜[6]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[8]一般式(2)及び(3)中、mが1であり、Xが単結合またはメチル基で置換されたメチン基を表し、Zが、フェニル基で置換されていてもよいメチレン基、フェニル基で置換されていてもよいエチレン基、2個のメチル基あるいは2個のエトキシカルボニル基で置換されていてもよいプロピレン基、エーテル結合を含んでもよいブチレン基、フェニレン基、またはメチレンフェニル基を表し、一般式(2)中のR2及びR3がそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を表す前項[4]に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[9]熱分解工程における塩化水素ガスの吹き込み量が、三置換尿素化合物1モルに対して0.5〜6.0モル当量である前項[2]〜[8]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[10]滴下する三置換尿素化合物溶液の濃度が、2.0〜20.0モル/Lである前項[3]〜[8]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[11]三置換尿素化合物溶液を滴下する速度が、三置換尿素化合物の質量換算で0.1〜10.0g/minである前項[3]〜[10]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
[12]熱分解工程における塩化水素ガスの吹き込み時間が0.2〜10.0時間である前項[2]〜[11]のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
本発明によれば、エチレン性不飽和結合を有する三置換尿素化合物の熱分解反応により重合性の高いエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物を高収率で製造することができる。本発明の製造方法は、原料として有毒なホスゲンを使用しないこと、エチレン性不飽和二重結合に塩化水素が付加した副生物を大幅に低減できることから煩雑な処理工程が不要であり、環境及び安全面での管理が容易である。
本発明の製造方法で得られるエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物は、エチレン性不飽和二重結合とイソシアネート基を同一分子内に有することから、他の不飽和化合物、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレートなどの(メタ)アクリレート類またはスチレン類などと共重合させることにより、イソシアネート基を有する機能性ポリマー材料を製造するができる。また、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基のような活性水素を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーをイソシアネート基と反応させ不飽和結合を導入して、紫外線、電子線、熱などにより硬化する、電子材料、歯科材料、医療分野、塗料及び各種接着剤などの様々な用途に有用な材料(レジスト、粘着剤、フィルムなど)を製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
I.三置換尿素化合物
本発明に係るエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法は、下記の一般式(1)で示される少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を有する置換基である三置換尿素化合物を熱分解することにより目的化合物を得る方法である。なお、本明細書中におけるすべての一般式で示される化合物は、シス、トランス等の立体異性体をすべて含む。
Figure 0005165815
式中、R0はエチレン性不飽和基を表し、アクリロイルオキシエチル基、メタアクリロイルオキシエチル基、アクリロイルオキシエチルオキシエチル基、メタクリロイルオキシエチルオキシエチル基またはビスアクリロイルオキシメチル基が好ましい、R2及びR3はそれぞれ独立して、分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数6〜8のアリール基を表し、メチル基またはエチル基が好ましい。R2及びR3は同一でもよく、異なってもよい。
三置換尿素化合物としては一般式(2)で示される化合物が好ましい。
Figure 0005165815
式中、mは1または2であり、Xは、mが1の場合、単結合または炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいアルキレン基を表し、mが2の場合、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいメチン基を表し、単結合またはメチル基で置換されたメチン基が好ましい。
1は水素原子またはメチル基を表す。
2及びR3は前記と同じ意味を表す。
Zは、(1)炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、またはフェニル基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、(2)エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、(3)炭素数6〜15のアリーレン基、または(4)−C64−CH2−または−C64−C24−を表し、フェニル基で置換されていてもよいメチレン基、フェニル基で置換されていてもよいエチレン基、2個のメチル基あるいは2個のエトキシカルボニル基で置換されていてもよいプロピレン基、エーテル結合を含んでもよいブチレン基、フェニレン基、またはメチレンフェニル基が好ましい。
nは0または1である。
上記一般式(2)で示される化合物は、従来公知の方法によって製造することができるが、市販品を用いても良い。公知の製造方法としては、例えば、特開昭60−87254公報、特開2009−229499公報に、それぞれにN−メチル−N’−(1−メチル−1−フェニル−3−ブテニル−N−(1−フェニルエチル)ウレア、2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレートを得る方法が開示されている。また、市販品としては、例えば、エムピー・バイオメディカル(MP Biomedical)で販売されているN−アリル−N’−エチルウレアなどが挙げられる。
II.エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物
本発明の製造方法により得られる、分子中にイソシアネート基及び少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有するイソシアネート化合物は、一般式(1)で示される三置換尿素化合物から得られるR0−NCOであり、好ましくは下記の一般式(3)で示される。
Figure 0005165815
式中の記号は前記と同じ意味を表す。
上記一般式(3)で示される化合物は、特に限定されるものではないが、好ましい具体例としては、2−プロピレンイソシアネート(化合物1)、1−フェニル−2−プロピレンイソシアネート(化合物2)、4,4−ジメチルペンテン−5−イソシアネート(化合物3)、2,4,4−トリメチルペンテン−5−イソシアネート(化合物4)、3,3−ジメチルペンテン−5−イソシアネート(化合物5)、2−アリル−2−イソシアネートメチル−マロン酸ジエチルエステル(化合物6)、1−フェニル−3−メチル−3−ブテンイソシアネート(化合物7)、4−ビニルベンゼンイソシアネート(化合物8)、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(化合物9)、1−イソシアネートメチル−4−ビニル−ベンゼン(化合物10)、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(化合物11)、2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート(化合物12)、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(化合物13)、2−メタクリロイルオキシベンジルイソシアネート(化合物14)などが挙げられる。
上記の好ましい化合物1〜14と一般式(3)の関係を表1に示す。
Figure 0005165815
III.副生成物(製造中間体)
本発明の製造方法では、原料の三置換尿素化合物が、分解生成物であるイソシアネート化合物と反応した下記の一般式(4)
Figure 0005165815
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示される副生成物を生成することがある。
この副生成物は、塩化水素ガスを吹き込みつつ原料三置換尿素化合物を熱分解する反応条件下で目的生成物に変換される。従って、一般式(4)で示される化合物は、本発明の製造方法の中間体の一つということができる(以下、一般式(4)で示される化合物を製造中間体と略記することがある。)。
本発明に係る製造方法で得られる製造中間体には、特に限定されるものではないが、好ましい具体例として、下記式(5)で示される化合物(2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの製造中間体)、(6)で示される化合物(2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの製造中間体)(以下、Biu−1という。)、(7)で示される化合物(2−(2−メタクリオイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネートの製造中間体)及び(8)で示される化合物(1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート)が挙げられる。
Figure 0005165815
Figure 0005165815
Figure 0005165815
Figure 0005165815
本発明に係る製造方法の中間体(副生成物)としては、前記一般式(4)で示される化合物のほか、前記三置換尿素とイソシアネートが反応したビウレット体があり、また、エステル結合を含む原料三置換尿素の場合には酸性物質(塩化水素)の存在下でエステル分解により生成するエステル分解物も副生成物として挙げられる。
IV.エチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法
本発明のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法は、
(i)所定の温度で前記一般式(1)で示される三置換尿素化合物を塩化水素を含有する溶液中で熱分解反応に付する工程(熱分解工程)と、
(ii)熱分解工程終了後、前記温度に保持した反応溶液に塩化水素ガスを吹き込む工程(熟成工程A)と、
(iii)熟成工程A終了後、さらに前記温度に保持する工程(熟成工程B)と含む。
以下にそれぞれの工程について説明する。
(1)熱分解工程
熱分解工程は、所定の温度に保持した溶媒に塩化水素ガスを吹き込みながら、三置換尿素化合物の溶液を滴下して行うことが好ましい。
熱分解工程で用いられる塩化水素ガスの使用量は、反応の終了時までに、通常は、三置換尿素化合物1モルに対して塩化水素ガスを0.2〜4.0モル当量、好ましくは0.5〜2.0モル当量、より好ましくは1.0〜2.0モル当量となる量である。使用する塩化水素ガスが少ないと、未反応三置換尿素化合物が増加し、特定の副生成物(製造中間体)の分解不足により収率が低下する。一方、使用する塩化水素ガスが多いと、二重結合への塩化水素マイケル付加物が増加し、収率が低下する。
熱分解工程で用いられる溶媒(塩化水素ガスを吹き込み原料三置換尿素化合物溶液を滴下する溶媒、及び原料三置換尿素化合物溶液の溶媒)としては、特に限定されるものはないが、吹き込んだ塩化水素ガスと三置換尿素化合物の分解生成物(アミン化合物)との塩(アミン塩酸塩)が沈殿するものが好ましい。例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ピリジン、スルホラン、ベンゼン、エチルベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、デカン、ウンデカン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。これらの中でも、容易に入手できることから、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、デカン、ウンデカンが好ましい。
溶媒の使用量は、通常、三置換尿素化合物1モルに対して0.2〜10.0L、好ましくは0.5〜8.0L、より好ましくは1.0〜5.0Lとなる量である。使用する溶媒量は少ないと、濃度増加により、エステル分解などの副反応速度が速くなるため、収率が低下する。また、極端に少ないと生成する塩により撹拌が阻害され、反応効率低下を招く恐れがある。一方、使用する溶媒量が多いと、濃度低下により、反応速度が著しく低下する可能性がある。
熱分解工程では重合反応を避けるために、重合禁止剤を使用してもよい。重合禁止剤としては、特に限定されるものはないが、フェノール、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、クレゾール、カテコール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、6−t−ブチル−m−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4−t−ブチルカテコール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチルハイドロキノン、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール等のフェノール類、ベンゾキノン、1,2−ナフトキノン、フェノチアジン、メチレンブルー、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4H−TEMPO)、ジメチルジチオカルバミン酸銅塩、ジエチルジチオカルバミン酸銅塩、ジプロピルジチオカルバミン酸銅塩、ジブチルジチオカルバミン酸銅塩、及びスチレン化フェノチアジン(STDP-D、Styrenated phenothiazine、川口化学工業)のうち少なくとも1種などが挙げられる。好ましくはBHT、フェノチアジン及び4H−TEMPOである。上記重合禁止剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合禁止剤の使用量は、反応溶媒に対して500〜10000質量ppm、好ましくは1000〜8000質量ppm、より好ましくは2000〜6000質量ppm、特に好ましくは3000〜5000質量ppmである。使用する重合禁止剤が少ないと、生成物または三置換尿素化合物の重合により、著しく収率が低下する。一方、使用する重合禁止剤が多いとイソシアネート基と重合禁止剤が反応し、収率が低下する。
滴下する原料三置換尿素化合物溶液の濃度は、2.0モル/L〜20.0モル/L、好ましくは3.0モル/L〜15.0モル/L、より好ましくは5.0モル/L〜10.0モル/Lである。原料三置換尿素化合物の濃度が低いと供給に時間がかかり反応時間が長くなり熱履歴増加による収率が低下する。一方、原料三置換尿素化合物の濃度が高いと粘度が高いため供給しにくくなる。
所定温度に保持した溶媒に滴下した後の反応液内の三置換尿素化合物の濃度としては、反応液に対して0.1〜5.0モル/L、好ましくは0.1〜2.0モル/L、より好ましくは0.1〜1.0モル/L以上である。三置換尿素化合物の濃度が少ないと、反応速度が低下する。一方、三置換尿素化合物の濃度が多いと、エステル分解などの副反応進行速度増加により、収率が低下する。
一般式(1)で示される三置換尿素化合物溶液の滴下速度としては、三置換尿素化合物の質量換算で0.1〜10.0g/min、好ましくは0.5〜8.0g/min、より好ましくは0.9〜4.0g/minとなる量である。原料三置換尿素化合物溶液の滴下速度が遅いと、系内の塩化水素濃度が過剰となり、エステル分解、塩化水素のマイケル付加などの副反応が進行し、収率が低下する。一方、原料三置換尿素化合物溶液の滴下速度が速いと、未反応の三置換尿素化合物が増加し、収率が低下する。
塩化水素ガスの吹き込み量としては、三置換尿素化合物1モルに対して0.5〜6.0モル当量、好ましくは0.8〜4.0モル当量、より好ましくは1〜2.0モル当量である。吹き込み量が少ないと未反応の三置換尿素化合物が増加し、特定の副生物の分解不足により収率が低下する。一方、吹き込み量が多いと、二重結合への塩化水素マイケル付加物が増加し、収率が低下する。
塩化水素ガスの吹き込み時間は、通常は0.2〜10.0時間、好ましくは0.5〜8.0時間、より好ましくは1.0〜5.0時間である。吹き込み時間が短いと過剰な塩化水素の吹き抜けによる塩化水素のロスが増加する、一方、吹き込み時間が長いと熱履歴増加により、エステル分解等の副生物が増加し、収率が低下する。
本発明では、塩化水素ガスは反応系内の液相部に吹き込むことが好ましい。反応系内の気相部に塩化水素ガスを吹き込むと、吹き抜け塩化水素が増加し、反応速度が低下する。
反応系内は撹拌することが好ましい。撹拌条件としては、通常は50〜1000rpm、好ましくは100〜800rpm、より好ましくは200〜600rpmである。撹拌速度が低いと、撹拌効率の低下により反応速度が低下する。
熱分解工程の系内温度は、通常50〜200℃、好ましくは80〜180℃、より好ましくは120〜140℃である。温度が低いと、反応速度が遅くなる。一方、温度が高いと重合の可能性が増加する。
(2)熟成工程A及びB
熟成工程は前記熱反応工程に引き続き同一の反応系内で行われる。
熟成工程Aにおける塩化水素ガスの吹き込み箇所及び熟成工程A及びBにおける系内温度は、上記の熱分解工程と同様である。系内温度は、熱分解工程の温度の±10℃以内で変更してもよい。
熟成工程Aにおける塩化水素ガスの吹き込み速度は、熱分解工程における吹き込み速度と同じか、またはそれ以下の速度が好ましい。熱分解工程における吹き込み速度より速いと塩化水素の吹き抜けによるロスが増加する。
熟成工程Aにおける塩化水素ガスの吹き込み量は、通常三置換尿素化合物1モルに対して0〜5.0モル当量、好ましくは0〜2.0モル当量、より好ましくは0〜1.0モル当量である。吹き込み量が少ないと、特定の副生成物(製造中間体)の分解不足により収率が低下する。一方、吹き込み量が多いと、吹き抜けによる塩化水素ロスが増加する。
熟成時間は、塩化水素ガスを吹き込む熟成工程Aでは、0.1〜6.0時間、好ましくは0.3〜4.0時間、より好ましくは0.5〜2.0時間である。塩化水素ガス吹き込み終了後の熟成工程Bでは、0.1〜4.0時間、好ましくは0.3〜2.0時間、より好ましくは0.5〜1.0時間である。熟成時間が短いと、特定の副生成物(製造中間体)の分解不足により収率が低下する。一方、熟成時間が長いと、熱履歴増加により、副生物が増加し、収率が低下する。
熟成工程Aにおいて塩化水素ガスを吹き込むことにより、特定の副生成物(製造中間体)が分解し目的生成物を得ることができる。
熟成工程B終了後、吹き込んだ塩化水素ガスと三置換尿素化合物の分解生成物(アミン化合物)との反応により生成し、反応系に沈殿したアミン塩酸塩を除去してもよい。除去方法としては、ろ過が一般的である。また、水に対する溶解度が低い溶媒中で反応を行った場合は、生成したアミン塩酸塩を水で抽出してもよい。
アミン塩酸塩を除去した後、残余の溶媒を留去する。留去の操作及び装置は特に限定されないが、精留、還流装置があるものが好ましい。また、薄膜蒸留装置を使用することもできる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例で合成した化合物は、下記の条件で高速液体クロマトグラフィー分析により定量した。
高速液体クロマトグラフィー分析条件:
カラム:昭和電工(株)製、商品名「Shodex KF−801」4本、
カラム温度:40℃、
溶離液:テトラヒドロフラン、
流速:0.8ml/分、
検出:RI/UV(210nm)。
実施例1:化合物9の製造
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた1L四つ口フラスコに、溶媒のキシレン570g及び重合禁止剤のBHT0.5gを入れてオイルバスで130℃に加熱した。その溶媒に乾燥塩化水素ガスを90mL/minで吹き込みながら、別の250mL容器で2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレート121gとキシレン100gを入れて混合した原料化合物溶液を2時間かけて滴下した(熱分解工程)。滴下終了後、反応溶液を30分間130℃に保持しながら、乾燥塩化水素ガスを90mL/minで吹き込んだ(熟成工程A)。その後、さらに130℃に保持して30分間反応溶液を熟成した(熟成工程B)。熟成終了後、反応液を冷却し、ジエチルアミン塩酸塩をろ過除去し、溶媒を留去し、目的の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(化合物9)を得た(収率87%)。
反応の途中で反応溶液をサンプリングして高速液体クロマトグラフィー分析を行い、反応時間ごとの目的生成物の収率及び副生成物(式(6)で示されるBiu−1)の収率を、予め標品を用いて作成した検量線から算出した。その結果を表2に示す。
比較例1:
実施例1における熱分解工程部分を比較例1とする。実施例1の熱分解工程終了時にサンプリングして分析・算出した2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(化合物9)の収率は69.5%であった(表2参照。)。
Figure 0005165815
表2から、熱分解工程のみの比較例1に比べ、熱分解工程後に塩化水素ガスを吹き込む熟成工程を経た実施例1では、目的生成物の収率が向上していることがわかる。
熟成工程で特定の副生成物(製造中間体)であるBiu−1の生成率が低下したことから、熱分解工程後の反応液に塩化水素ガスを吹き込むことによりBiu−1が分解し目的生成物が得られることが判明した。
実施例2:化合物11の製造
2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレート121gの代わりに2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルアクリレート116gを使用した以外は実施例1と同様にして、目的の2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(化合物11)を得た(収率78%)。副生成物(式(5)で示される製造中間体)の収率は9.4%であった。
実施例3:化合物13の製造
2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレート121gの代わりに2,2−[(N,N−ジエチルウレイド)−メチル]エチルビズアクリレート156gを使用した以外は実施例1と同様にして目的の1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(化合物13)を得た(収率76%)。副生成物(式(8)で示される製造中間体)の収率は4.2%であった。
実施例4:化合物12の製造
2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレート121gの代わりに2−[2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルオキシ]エチルメタクリレート136gを使用した以外は実施例1と同様にして目的の2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート(化合物12)を得た(収率85%)。副生成物(式(7)で示される製造中間体)の収率は5.2%であった。
比較例2:
撹拌機及び温度計を備えた200mL四つ口フラスコに、溶媒のキシレン110g、重合禁止剤のBHT0.2g及び2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレート20gを入れ、系内温度を氷冷で10℃以下に保ちながら、塩化水素を3.3g吹き込んだ。塩化水素を吹き込んだ液をオートクレーブ用の容器に入れて密閉し、130℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を冷却し、ジエチルアミン塩酸塩をろ過し、溶媒を留去し、目的の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを得た(収率67%)。副生成物(Biu−1)の収率は13.2%であった。
比較例3:
撹拌機、コンデンサー、及び温度計を備えた100mL三つ口フラスコに、溶媒のキシレン60g、重合防止剤のBHT0.1g、2−(N,N−ジエチルウレイド)エチルメタクリレート10g及びピリジン塩酸塩11.1gを入れて130℃で2時間撹拌した。反応液を冷却し、塩をろ過除去し、溶媒を留去し、目的の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを得た(収率10%)。
実施例1〜4と比較例1〜3を比較すると、特に熟成工程を経た実施例1〜4により目的生成物であるエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物が高い収率で得られることがわかる。

Claims (12)

  1. (i)50〜200℃の温度で下記一般式(1)
    Figure 0005165815
    (式中、R0はエチレン性不飽和基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立して、炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、または炭素数6〜8のアリール基を表す。)で示される三置換尿素化合物を塩化水素を含有する溶液中で熱分解反応に付する工程(熱分解工程)と、
    (ii)熱分解工程終了後、前記温度に保持した反応溶液に塩化水素ガスを0.1〜6.0時間吹き込む工程(熟成工程A)と、
    (iii)熟成工程A終了後、さらに前記温度に0.1〜4.0時間保持する工程(熟成工程B)とを含むことを特徴とするエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  2. 熱分解工程が前記温度に保持した溶媒に塩化水素ガスを吹き込みながら行われる請求項1に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  3. 熱分解工程が前記温度で三置換尿素化合物の溶液を滴下しながら行われる請求項1または2に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  4. 一般式(1)で示される三置換尿素化合物が一般式(2)
    Figure 0005165815
    (式中、mは1または2であり、Xは、mが1の場合、単結合または炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいアルキレン基を表し、mが2の場合、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいメチン基を表し、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2及びR3は請求項1と同じ意味を表し、Zは、(1)炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基またはフェニル基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、(2)エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、(3)炭素数6〜15のアリーレン基、または(4)−C64−CH2−または−C64−C24−を表し、nは0または1である。)で示される化合物である三置換尿素化合物から一般式(3)
    Figure 0005165815
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるイソシアネート化合物を製造する請求項1に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  5. 重合禁止剤を添加した溶媒を用いる請求項1に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  6. 重合禁止剤が、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、フェノチアジン、及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルからなる群から選択される請求項5に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  7. 溶媒として、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、デカン及びウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種を使用する請求項1に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  8. 一般式(2)及び(3)中、mが1であり、Xが単結合またはメチル基で置換されたメチン基を表し、Zが、フェニル基で置換されていてもよいメチレン基、フェニル基で置換されていてもよいエチレン基、2個のメチル基あるいは2個のエトキシカルボニル基で置換されていてもよいプロピレン基、エーテル結合を含んでもよいブチレン基、フェニレン基、またはメチレンフェニル基を表し、一般式(2)中のR2及びR3がそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を表す請求項4に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  9. 熱分解工程における塩化水素ガスの吹き込み量が、三置換尿素化合物1モルに対して0.5〜6.0モル当量である請求項2に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  10. 滴下する三置換尿素化合物溶液の濃度が、2.0〜20.0モル/Lである請求項3に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  11. 三置換尿素化合物溶液を滴下する速度が、三置換尿素化合物の質量換算で0.1〜10.0g/minである請求項3に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
  12. 熱分解工程における塩化水素ガスの吹き込み時間が0.2〜10.0時間である請求項2に記載のエチレン性不飽和基含有イソシアネート化合物の製造方法。
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