JPWO2008102581A1 - 電子部品押圧装置および電子部品試験装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ソケットが取り付けられたテストヘッドの上方にICデバイスを搬送した後、電子部品押圧装置によってICデバイスを押圧してソケットに装着することにより、ソケットの接続端子とICデバイスの外部端子とを接触させる。この結果、ICデバイスは、ソケット、テストヘッドおよびケーブルを通じてテスタ本体に電気的に接続される。そして、テスタ本体からケーブルを通じてテストヘッドに供給されるテスト信号をICデバイスに供給し、そのICデバイスから読み出される応答信号をテストヘッドおよびケーブルを通じてテスタ本体に送ることにより、ICデバイスの電気的特性を測定する。
この従来装置は、図8に示すように、ロッド(図示せず)の先端部に取り付けられてZ軸方向(上下方向)に駆動されるサポート部材1と、サポート部材1の下側周囲部に設けられたジョイント部材2と、サポート部材1の下側中央部に設けられたヒートブロック3と、ヒートブロック3の下側に設けられ、ICデバイス8のダイ81の部分を押圧する第1プッシャ5と、ジョイント部材2の下側に設けられ、ICデバイス8の基板82を押圧する第2プッシャ6と、を備えている。
第1プッシャ5の凸部51と第2プッシャ6の凸部61との間には、第2スプリング7、7が設けられている。この第2スプリング7、7は、第1プッシャ5と第2プッシャ6とを互いに離隔する方向に付勢している。
(1)第1プッシャ5がICデバイス8のダイ81を押圧し、第2プッシャ6がICデバイス8の基板82を押圧するので、その押圧荷重を別々に管理できる。しかし、第1プッシャ5の押圧荷重は、第1スプリング4、4および第2スプリング7、7の付勢力に基づいているので、その制約を受けて、任意の調整、微調整などができない。このため、その2つの押圧荷重の別々に管理する際に、その第1プッシャ5の押圧荷重を必要に応じてきめ細かに管理できない。
(3)第1スプリング4、4がヒートブロック3を下方に付勢するとともに、第2スプリング7、7が第1プッシャ5を上方に、第2プッシャ6を下方に付勢している。このため、第1プッシャ5下面とのICデバイス8のダイ81上面との面倣いを実現できる。しかし、その面倣い機構は、第1スプリング4、4および第2スプリング7、7を用いているので、その機構としては十分ではなかった。
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、電子部品のダイと基板に対する押圧荷重を個別に管理でき、その際に電子部品のダイに対する押圧荷重を必要に応じてきめ細かに管理でき、かつ、電子部品のダイに対する押圧部材の密着度を高めることができる電子部品押圧装置、および電子部品試験装置を提供することにある。
本発明の実施態様として、前記第1押圧部材は、前記被試験電子部品の中央部を押圧するように構成し、前記第2押圧部材は、前記被試験電子部品の中央部以外の所定部分を押圧するように構成し、前記第1押圧荷重付与手段は、第1アクチュエータで構成し、前記第2押圧荷重付与手段は、第2アクチュエータで構成するようにした。
本発明の実施態様として、前記第1押圧部材は、温度が制御できるサーマルヘッドを含むようにした。これによれば、試験中に、試験対象の電子部品に対して、所望の熱を加えることができる。
これによれば、サーマルヘッドの冷却物質または加熱物質の配管がコンパクトに実現できる上に、その配管の管理が容易になる。
本発明の実施態様として、前記ジンバル機構は、同一平面内で互いに直交する仮想的な2つの軸を有し、その2つの軸により、2方向への角運動が与えられる部材を含んでいる。これによれば、第1押圧部材の押圧面と電子部品のダイの表面との密着度を高めることができるジンバル機構を提供できる。
これによれば、第1押圧部材の押圧面と電子部品のダイの表面との密着度を高めることができるジンバル機構を、比較的簡易な構成で実現できる。
これによれば、さらに、サーマルヘッドの冷却物質または加熱物質の配管がコンパクトに実現できる上に、その配管の管理が容易になる。
本発明の電子部品試験装置は、被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部に押し付けるための電子部品押圧装置を含んでいる電子部品試験装置において、前記電子部品押圧装置は、上記の発明のうちのいずれかの電子部品押圧装置からなるようにした。
これによれば、上記の発明に係る電子部品押圧装置の各効果を取り込んだ、電子部品試験装置が実現できる。
(1)電子部品のダイと基板に対する押圧荷重を個別に管理でき、その際に電子部品のダイに対する押圧荷重を必要に応じてきめ細かに管理でき、かつ、電子部品のダイに対する押圧部材の密着度を高めることができる。
(2)電子部品の基板に対して大きな押圧荷重を加えることができ、一方、電子部品のダイに対する押圧荷重については、任意の押圧荷重を加えたり、その押圧荷重の微調整ができる。
(3)試験中に、試験対象の電子部品に対して、所望の熱を加えることができる。また、サーマルヘッドを冷却するための配管がコンパクトに実現できる上に、その配管の管理が容易になる。
(電子部品試験装置の実施形態)
図1は、本発明の電子部品試験装置の実施形態の構成を示す平面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
この実施形態に係る電子部品試験装置は、図1および図2に示すように、ハンドラ10、テストヘッド20、およびテスタ30を備え、テストヘッド20とテスタ30とはケーブル40を介して電気的に接続されている。
ハンドラ10には、基板109が設けられ、この基板109上にICデバイスのXY搬送装置104、105が設けられている。また、基板109には開口部110が形成され、図2に示すように、ハンドラ10の背面側に配置されたテストヘッド20のコンタクト部201には、開口部110を通じてICデバイスが押し当てられる。
そのヒートプレート106は、例えば金属プレートであって、ICデバイスを落とし込む複数の凹部1061が形成されており、この凹部1061に供給トレイ102からの試験前のICデバイスがXY搬送装置104により移送される。ヒートプレート106の下面には、ICデバイスに所定の熱ストレスを印加するための発熱体(図示せず)が設けられており、ICデバイスは、ヒートプレート106を介して伝達される発熱体からの熱によって所定の温度に加熱されたのち、一方のバッファ部108を介してテストヘッド20のコンタクト部201に押し付けられる。
次に、本発明に係る電子部品押圧装置50の具体的な構成について、図3〜図5を参照して説明する。
図3は、図1に示す電子部品押圧装置50の具体的な構成を示す概略断面図である。図4は、その電子部品押圧装置50の要部の分解斜視図である。図5は、その電子部品押圧装置50の要部の組み立てた状態の斜視図である。
そして、この電子部品押圧装置50は、被試験対象であるICデバイス8を吸着できるようになっており、かつ、そのICデバイス8の外部端子をテストヘッド20のコンタクト部201に押し付けることができるようになっている。
さらに、第1押圧部材51は、その上面側が、サーマルヘッド53の下面側に交換自在に4つのネジなどで取り付けられている。このため、第1押圧部材51は、試験対象であるICデバイス8の品種などが変更されたときには、その変更に応じて予め用意されている新たな第1押圧部材(図示せず)と容易に交換できる。
サーマルヘッド53は、押圧される方向に4箇所の貫通孔531を有し、その各貫通孔531には4つの吸着・押圧用パイプ55がそれぞれ貫通するようになっている。また、サーマルヘッド53には、冷却用管57a、57bによって冷却物質が供給され、排出されるようになっている。このため、サーマルヘッド53は、その冷却物質の冷却により、温度制御を適正に行うことができる。
ここで、上記の冷却物質(冷却材)としては、液体(冷却液)や気体(ガス)が使用される。
このため、ジンバル機構54は、上側プレート541と、サーマルヘッド53に取り付けられた下側プレート543と、この両プレート541、543の間に介在される中間プレート542とを備え(図3および図4参照)、これらは重ねて配置されるとともに、4つの案内棒544に案内されて上下方向(重ねた方向)の移動ができるようになっている。また、上側プレート541には、4つの空気圧シリンダ56で下向きの押圧荷重が付与されるようになっており、下側プレート543にはサーマルヘッド53が取り付けられている(図3および図5参照)。
さらに、ジンバル機構54は、その中央部であって押圧される方向に貫通する開口部54aを有し、この開口部54a内に4つの吸着・押圧用パイプ55と、冷却用管57a、57bとがそれぞれ貫通する形態で配置されている(図3参照)。
図4に示すように、中間プレート542は、その上面側であって対向する2つの所定位置に、一対の凹部5421、5422が、その上面よりも窪むようにそれぞれ形成されている。その凹部5421、5422は、例えば半円筒状からなる。また、中間プレート542は、その下面側であって対向する2つの所定位置に、一対の凹部5423、5424が、その下面よりも窪むようにそれぞれ形成されている(図6、図7参照)。
下側プレート543の下面側の所定位置には、上記の一対の凹部5423、5424に収容される一対の凸部5431、5432が、その下面よりも突出するようにそれぞれ形成されている。下側プレート543の下面側は、サーマルヘッド53の上面側に取り付けられるようになっている。
また、その貫通孔5415の近傍には、4つの案内棒544が挿通される4つ案内孔5416がそれぞれ形成されている。同様に、貫通孔5425、5435の各近傍には、4つの案内棒544が挿通される、4つの案内孔5426と4つの案内孔5436とがそれぞれ形成されている。
また、上側プレート541、中間プレート542、および下側プレート543の貫通孔5415、5425、5435には、4つの吸着・押圧用パイプ55および冷却用管57a、57bがそれぞれ貫通するように配置されている。
従って、ジンバル機構54と一体の第1押圧部材51の下面と、ICデバイス8のダイ81の上面との面ならいが確実となる。この結果、ICデバイス8のダイ81に対して正確な荷重をそのダイ81の面内で均一に押圧することができるとともに、サーマルヘッド53から第1押圧部材51を介したICデバイス8のダイ81への伝熱性が優れ、ダイ81の温度制御が確実に行える。
また、4つの空気圧シリンダ56は、それぞれ、その空気圧を任意に設定でき、またはその空気圧の微調整ができるようになっている。すなわち、その4つの空気圧シリンダ56は、ジンバル機構54を介することにより第1押圧部材51に付与する押圧荷重を、任意に設定または微調整できるようになっている。
なお、4つの吸着・押圧用パイプ55は、吸引することができるようになっており、この吸引の場合には、図示しない手段によって被試験対象であるICデバイス8を吸着できるようになっている。
このように、サーマルヘッド53を冷却する冷却用管57a、57bをジンバル機構54の開口部54aに挿通する形態で配置するようにしたので、サーマルヘッド53を冷却するための配管がコンパクトに実現できる上に、その配管の管理が容易になる。
次に、ICデバイス8を高温条件下で試験する場合を例に、電子部品試験装置の動作を説明する。
X−Y搬送装置104の電子部品吸着装置104dは、ハンドラ10の供給トレイ102に搭載された試験前のICデバイス8を吸着保持してヒートプレート106の凹部1061まで搬送し、その凹部1061上でICデバイス8を解放する。ICデバイス8は、ヒートプレート106で所定時間だけ放置されることにより、所定の温度に加熱される。X−Y搬送装置104の電子部品吸着装置104dは、ヒートプレート106で所定の温度に加熱されたICデバイス8を吸着保持し、図1のレール108aの左端に位置しているバッファ部108に移送して、バッファ部108上でICデバイス8を解放する。
ここで、その任意に設定できる各押圧荷重は、例えば0〜400Nである。
上記の第1押圧部材51は、サーマルヘッド53を含む構成となっているが、試験対象のICデバイス8の種類やその特性試験などによっては、サーマルヘッド53と一体で使用する必要はない。サーマルヘッド53が不要な場合には、サーマルヘッド53に相当する部分まで第1押圧部材51として構成すれば良い。なお、サーマルヘッド53を含まない場合には、冷却用管57a、57bは使用しない。
さらに、上記の実施形態では、第2押圧部材52に対して押圧荷重を付与する押圧荷重付与手段として機能するアクチュエータとしてサーボモータを使用するようにしたが、これに代えて空気式または油圧式のアクチュエータを使用するようにしても良い。
また、本発明によれば、電子部品の基板に対して大きな押圧荷重を加えることができ、一方、電子部品のダイに対する押圧荷重については、任意の押圧荷重を加えたり、その押圧荷重の微調整ができる。
さらに、本発明によれば、試験中に、試験対象の電子部品に対して、所望の熱を加えることができる。また、サーマルヘッドを冷却するための配管がコンパクトに実現できる上に、その配管の管理が容易になる。
Claims (9)
- 被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部に押し付けるための電子部品押圧装置であって、
前記被試験電子部品の所定の第1の部位を押圧する第1押圧部材と、
前記被試験電子部品の前記第1の部位以外の所定の第2の部位を押圧する第2押圧部材と、
前記第1押圧部材が前記被試験電子部品の第1の部位を押圧する際に、前記第1押圧部材を前記第1の部位に対して密着させるジンバル機構と、
前記ジンバル機構に対して押圧荷重を付与する第1押圧荷重付与手段と、
前記第2押圧部材に対して押圧荷重を付与する第2押圧荷重付与手段と、
を備えていることを特徴とする電子部品押圧装置。 - 前記第1押圧部材は、前記被試験電子部品の中央部を押圧するように構成し、
前記第2押圧部材は、前記被試験電子部品の中央部以外の所定部分を押圧するように構成し、
前記第1押圧荷重付与手段は、第1アクチュエータで構成し、
前記第2押圧荷重付与手段は、第2アクチュエータで構成することを特徴とする請求項1に記載の電子部品押圧装置。 - 前記第1押圧部材は、温度が制御できるサーマルヘッドを含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品押圧装置。
- 前記ジンバル機構は、押圧される方向に貫通する開口部を有し、
前記開口部には、前記サーマルヘッドを冷却または加熱するための冷却物質または加熱物質を供給、回収する管が挿通されていることを特徴とする請求項3に記載の電子部品押圧装置。 - 前記ジンバル機構は、同一平面内で互いに直交する仮想的な2つの軸を有し、その2つの軸により、2方向への角運動が与えられる部材を含んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載の電子部品押圧装置。
- 前記ジンバル機構は、
押圧荷重が付与される第1部材と、
前記第1押圧部材に取り付けられる第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間に介在される中間部材とを備え、
前記第1部材、前記中間部材、および前記第2部材は順に重ねて配置されるとともに、その重ねた方向に移動自在となっており、
かつ、前記中間部材は、同一平面内で互いに直交する仮想的な第1軸および第2軸を有し、その軸まわりの各運動に対して自由度を有するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の電子部品押圧装置。 - 前記中間部材は、前記第1部材と対向する第1の面側に形成される一対の第1凹部と、前記第2部材と対向する第2の面側に形成される一対の第2凹部とを有し、
前記第1部材は、前記中間部材の第1の面と対向する面側に、前記一対の第1凹部内に収容される一対の第1凸部を有し、
前記第2部材は、前記中間部材の第2の面と対向する面側に、前記一対の第2凹部内に収容される一対の第2凸部を有することを特徴とする請求項6に記載の電子部品押圧装置。 - 前記第1部材、前記第2部材、および前記中間部材は、その中央部にそれぞれ貫通孔を有し、前記各貫通孔には、前記サーマルヘッドを冷却または加熱するための冷却物質または加熱物質を供給、回収する管が挿通されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電子部品押圧装置。
- 被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部に押し付けるための電子部品押圧装置を含んでいる電子部品試験装置において、
前記電子部品押圧装置は、請求項1乃至請求項8のうちのいずれかに記載の電子部品押圧装置からなることを特徴とする電子部品試験装置。
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