JP6018732B2 - ワーク貼着方法およびワーク貼着装置 - Google Patents
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Description
この場合、プレートにワークを貼着するには、特許文献1等に示す方法では次のようにしている。
まず、ヒーターを内蔵した加熱テーブルを所要温度にまで加熱しておき、この加熱テーブル上にプレートを搬入し、プレートを加熱する。
次いで、該プレート上の、ワークを貼り付ける位置にワックスを塗布する。
プレートの熱によって溶融したワックス上にワークを載置する。
次いで、加熱テーブルに隣接して設けられた、冷却機構を有する押圧テーブル上に、上記ワークをワックス上に載置したプレートを搬入する。
押圧テーブルの上方に上下動自在に設けた押圧ヘッドを下降させ、押圧テーブルと押圧ヘッドとの間でワークをプレート上に押圧し、ワックスを展延させると共に、押圧テーブルの冷却機構に冷却水を供給して、プレートおよびワックスを冷却して、ワックスを固化して、ワークをプレート上に貼着するようにしている。
すなわち、本発明に係るワーク貼着方法は、ヒーターおよび冷却機構の双方を有する押圧テーブルと、該押圧テーブルの上方に、前記押圧テーブルに対して相対的に接離自在に配設され、ヒーターと冷却機構とを内蔵せず、前記押圧テーブル側との間の伝熱により加温および冷却される押圧ヘッドと、前記押圧ヘッドのワーク押圧面に近接した部位の温度を検出するように前記押圧ヘッドに内蔵された熱電対を有する温度検出部とを備えるワーク貼着装置を用いてプレート上にワークを貼着するワーク貼着方法であって、あらかじめ所要温度にまで加熱したプレートを前記押圧テーブル上に搬入するか、もしくはプレートを前記押圧テーブル上に搬入して、該押圧テーブルにて所要温度にまで加熱する工程と、前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに接触させて前記押圧テーブルからの伝熱により所要温度に加熱する工程と、所要温度にまで加熱された前記プレート上の所要位置にワックスを塗布する工程と、加熱されて溶融したワックス上にワークを載置する工程と、前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに対して相対的に接近させ、加熱されている前記押圧ヘッドと前記プレートとにより前記ワークを所要時間押圧する工程と、前記押圧ヘッドによりワークを押圧した状態で、前記冷却機構により前記押圧テーブルおよび前記プレートを冷却すると共に、前記押圧テーブルからの伝熱により前記押圧ヘッドを冷却し、前記ワックスを固化させてワークを前記プレート上に貼着する工程と、前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに対して相対的に離反させ、ワークが貼着された前記プレートを前記押圧テーブル上から搬出する工程を含み、前記押圧ヘッドによりワークを押圧してワークを前記プレート上に貼着する工程において、前記温度検出部により前記押圧ヘッド内のワーク押圧面に近接する部位の温度を検出して、該押圧ヘッドの部位が前記押圧テーブルからの伝熱によりワックスの固化温度よりも低い温度にまで低下したことを確認した後に前記押圧ヘッドによる押圧を解除することを特徴とする。
図1はワーク貼着装置10の正面図、図2は、押圧テーブル18の断面説明図、図3はプレート22の平面図である。
図1において、12は、加熱テーブル14を有する第1のステージ、16a、16bは、第1のステージ12と隣接して設けられ、押圧テーブル18を有する第2のステージである。
加熱テーブル14は、第1のヒーター(図示せず)を内蔵し、基台20上に支持部材21を介して水平に固定されている。加熱テーブル14上には、ワーク23が貼着されるプレート22が搬入される。
プレート22は、本実施の形態では人手により加熱テーブル14上に搬入されるが、その際、位置決めピン25が透孔27内に進入するように載置することで、加熱テーブル14上で位置決めされる。プレート22上には、ワーク23の貼付位置を示すマークが付されている。本実施の形態では、図3に示すように、マークとして、載置されるワーク23の外周縁の外側に沿うように周溝23aを設けている。ワーク23をこの周溝23a内に納まるように載置することで、ワーク23をプレート22上の所要位置に配置できる。なお、周溝23aは、ワーク23を貼着する際、はみ出した余分なワックスが流れ込む溝としても機能する。
また、加熱テーブル14の上方には、赤外線温度センサー(温度検出部)28が配置されている。赤外線温度センサー28は、加熱テーブル14上に載置されたプレート22の表面温度を検出するようになっている。
図1に、冷却機構32における冷却水の回路が示されている。36は、温度を調整した冷却水が供給され、貯留される水槽(図示せず)への接続口、37は冷却水の往路、38は復路で、冷却水は、押圧テーブル18のジャケット32a内を通過して排出口39から排出される。なお、40はドレインであり、図示しないバルブを開放することによって、回路中の冷却水を排出できるようになっている。
また、押圧テーブル18にも、第2のヒーター31によって加熱される押圧テーブル18の温度を検出する温度検出部(図示せず)が設けられている。この温度検出部によって検出される温度が、所定設定温度範囲内にあるように、制御部45によって、第2のヒーター31のオン、オフ制御がなされる。
各押圧ヘッド42は、加熱テーブル14上で加熱され、所要位置にワックスが塗布され、かつ該ワックス上にワーク23が載置されて押圧テーブル18上に搬入されたプレート22上のワーク23を、押圧テーブル18との間で押圧するようになっている。
また、各押圧ヘッド42には、熱電対46からなる温度検出部が設けられている。熱電対46は、先端が押圧ヘッド42の下部に至るようになっていて、押圧ヘッド42の下部側(ワーク23を押圧する面に近接した部位)の温度を検出できるようになっている。
続いて、貼着装置10の動作と共に、本実施の形態におけるワーク貼着方法を説明する。
第1のステージ12では、第1のヒーターに通電して、加熱テーブル14を所要温度(例えば120〜125℃)になるように加温しておく。加熱テーブル14の温度は温度検出部によって検出され、所要温度範囲に維持されるよう制御される。
次いで、この所要温度に加温されている加熱テーブル14上に、プレート22を、位置決めピン25により位置決めして搬入し(本実施の形態では人手により搬入する)、加熱テーブル14からの伝熱により所要温度(例えば110℃)まで加温する。このプレート22の温度は、赤外線温度センサー28によって検出される。
プレート22が所要温度にまで加温されたら、プレート22の所要位置(ワーク貼り付け位置)に所要量のワックスを塗布する。ワックスの塗布は人手によって行うが、適宜、塗布機を用いて自動的に行ってもよい。プレート22はあらかじめ所要温度にまで加熱されているので、塗布されたワックスは溶解する。
またその際、押圧ヘッド42を下降させて押圧テーブル18に押圧ヘッド42を接触させ、押圧テーブル18からの伝熱により押圧ヘッド42を所要温度(例えば110℃)にまで加温しておく。押圧ヘッド42の温度は熱電対46によって検出される。
次いで、押圧ヘッド42を下降して押圧テーブル18に接近させ、所要温度に加熱されている押圧ヘッド42と押圧テーブル18とでプレート22を介してワーク23を所要時間(例えば1分)押圧する。押圧ヘッド42およびプレート22の双方が所要温度に加熱された状態でワーク23が押圧されるので、ワックスが十分に伸び、均一厚さで展延される。
この冷却工程で、押圧ヘッド42の温度は、熱電対46によって検出され、この押圧ヘッド42の温度が所要温度(例えば35℃)まで低下した時点で、押圧ヘッド42による押圧を終了し、押圧ヘッド42を上昇させ、押圧テーブル18上からプレート22を取り出してワーク23の貼着を完了する。
なお、加熱テーブル14、プレート22、押圧テーブル18、押圧ヘッド42の加熱温度や冷却温度は上記に限られず、ワックスの種類等によって適宜選択されることはもちろんである。
また、上記実施の形態では、ワックスの塗布と、この塗布されたワックス上へのワーク23の供給を、加熱テーブル14上で行った。しかし、場合によっては、加熱テーブル14ではプレート22の加熱のみを行い、加熱されたプレート22が押圧テーブル18上に搬入された後に、ワックスの塗布と、ワーク23の供給とを押圧テーブル18上で行ってもよい。
サファイア基板に窒化物半導体層(GaNなど)をエピタキシャル成長させたワークの場合、熱膨張率の異なる2層からなる等の理由によって、反りが発生しやすいという事情がある。本実施の形態では、所定温度にまで昇温しているプレート22と押圧ヘッド42とで所定時間ワーク23を押圧して、ワックスが溶融している状態で反りが解消されるまで押圧して、次いで、冷却する。そして、上記のように、押圧ヘッド42の温度を検出して当該温度が所要温度以下になるまで押圧ヘッド42によってワークを押圧することで、ワックスを完全に固化でき、反りが戻るようなことがなく、かつ均一厚さのワックスで平坦精度よくワークの貼着が行えるのである。なお、この場合、サファイア基板を研磨することになるから、窒化物半導体層をプレート22側に向けてプレート22に貼着することはもちろんである。
また、上記実施の形態では、第2ステージ16を2つ設けたが、1つでも3つ以上の複数でもよい。また各ステージでの押圧ヘッド42の数も特に限定されない。
また、各ステージでの、あるいはステージ間でのプレートの移動は、移動装置を設けて自動的に搬出入させるようにすることもできる。
図4は、第1のステージ12、第2のステージ16をそれぞれ1つずつ設けた実施の形態を示す。なお、各部材は図1に示すものと同じであるので、どういつの符号を付し、その説明は省略する。
本実施の形態では、押圧ヘッド42に、第3のヒーター47と冷却機構48とを設けている。第3のヒーター47はフレキシブルなケーブル(図示せず)を介して電源に接続され、冷却機構48もフレキシブルなパイプ(図示せず)を介して冷却水供給源に接続される。
本実施の形態では、押圧ヘッド42の加熱は第3のヒーター47によって直接行えるのでよりスムーズに加熱することができる。また、ワックスの固化の際には、第3のヒーター47への通電を停止し、冷却機構48へ冷却水を供給することによって、よりスムーズに押圧ヘッド42の冷却が行える。したがって、全体のタクトタイムの短縮ができる。この一連の制御も制御部45によって行う。
なお、押圧ヘッド42には、第3のヒーターのみ設けて、冷却機構48は省略してもよい。
図1に示すものと同一の部材は同一の符号を付し、その説明は省略する。
本実施の形態では、第1のステージ12を省略し、第2のステージ16のみとしている。第2のステージ16における押圧テーブル18には、図2に示すのと同様に、ヒーター31と冷却機構32の双方が設けられ、この第2のステージ18上で、プレート22の加熱からワーク23の貼着までの全ての工程を行うようにしている。
まず、押圧テーブル18のヒーター31に通電し、押圧テーブル18を所要温度(例えば120〜125℃)にまで加熱する。
また、押圧ヘッド42を下降し、押圧テーブル18に接触させて、押圧テーブル18からの伝熱により押圧ヘッド42を所要温度(例えば110℃)にまで加熱する。
押圧ヘッド42が所要温度にまで加熱されたら、押圧ヘッド42を上昇させ、押圧テーブル18上を開放する。
プレート22が所要温度にまで加熱されたら、プレート22の所要位置にワックスを塗布し、溶融させる。
ワックスが溶融したら、ワックス上にワーク23を載置する。
この冷却工程で、押圧ヘッド42の温度は、熱電対46によって検出され、この押圧ヘッド42の温度が所要温度(例えば35℃)まで低下した時点で、押圧ヘッド42による押圧を終了し、押圧ヘッド42を上昇させ、押圧テーブル18上からプレート22を取り出してワーク23の貼着を完了する。
また、押圧ヘッド42を冷却する場合には、押圧ヘッド42の温度を検出して押圧終了を決めるのではなく、プレート22の温度を検出して決定してもよい。
なお、この場合にも、押圧ヘッド42には、第3のヒーターのみ設けて、冷却機構48は省略してもよい。
Claims (2)
- ヒーターおよび冷却機構の双方を有する押圧テーブルと、該押圧テーブルの上方に、前記押圧テーブルに対して相対的に接離自在に配設され、ヒーターと冷却機構とを内蔵せず、前記押圧テーブル側との間の伝熱により加温および冷却される押圧ヘッドと、前記押圧ヘッドのワーク押圧面に近接した部位の温度を検出するように前記押圧ヘッドに内蔵された熱電対を有する温度検出部とを備えるワーク貼着装置を用いてプレート上にワークを貼着するワーク貼着方法であって、
あらかじめ所要温度にまで加熱したプレートを前記押圧テーブル上に搬入するか、もしくはプレートを前記押圧テーブル上に搬入して、該押圧テーブルにて所要温度にまで加熱する工程と、
前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに接触させて前記押圧テーブルからの伝熱により所要温度に加熱する工程と、
所要温度にまで加熱された前記プレート上の所要位置にワックスを塗布する工程と、
加熱されて溶融したワックス上にワークを載置する工程と、
前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに対して相対的に接近させ、加熱されている前記押圧ヘッドと前記プレートとにより前記ワークを所要時間押圧する工程と、
前記押圧ヘッドによりワークを押圧した状態で、前記冷却機構により前記押圧テーブルおよび前記プレートを冷却すると共に、前記押圧テーブルからの伝熱により前記押圧ヘッドを冷却し、前記ワックスを固化させてワークを前記プレート上に貼着する工程と、
前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに対して相対的に離反させ、ワークが貼着された前記プレートを前記押圧テーブル上から搬出する工程を含み、
前記押圧ヘッドによりワークを押圧してワークを前記プレート上に貼着する工程において、前記温度検出部により前記押圧ヘッド内のワーク押圧面に近接する部位の温度を検出して、該押圧ヘッドの部位が前記押圧テーブルからの伝熱によりワックスの固化温度よりも低い温度にまで低下したことを確認した後に前記押圧ヘッドによる押圧を解除することを特徴とするワーク貼着方法。 - ヒーターと冷却機構の双方を備える押圧テーブルと、該押圧テーブルの上方に、駆動部により、前記押圧テーブルに対して相対的に接離自在に配設され、ヒーターと冷却機構とを内蔵せず、前記押圧テーブル側との間の伝熱により加温および冷却される押圧ヘッドと、前記押圧ヘッドのワーク押圧面に近接した部位の温度を検出するように前記押圧ヘッドに内蔵された熱電対を有する温度検出部とを備え、前記押圧テーブルと前記押圧ヘッドとを加熱して、プレート上に塗布されたワックスを介してワークを押圧してワックスを展延させ、しかる後、前記冷却機構により前記押圧テーブルおよび前記プレートを冷却することによってワックスを固化させてワークを前記プレート上に貼着するワーク貼着装置において、
前記押圧ヘッドを加熱する際、前記駆動部により前記押圧ヘッドを前記押圧テーブルに接触させて加熱するように前記駆動部を駆動制御すると共に、前記押圧ヘッドによりワークを押圧してワークを前記プレート上に貼着する際、前記温度検出部により前記押圧ヘッド内のワーク押圧面に近接する部位の温度を検出して、該押圧ヘッドの部位が前記押圧テーブルからの伝熱によりワックスの固化温度よりも低い温度にまで低下したことを確認した後に前記押圧ヘッドによる押圧を解除するように前記駆動部を駆動制御する制御部を有することを特徴とするワーク貼着装置。
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