JPWO2008075746A1 - 導電フィルム、その製造方法及び高周波部品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高周波伝送率の周波数依存性を有する導電フィルム、その製造方法、及び、かかるその導電フィルムを用いた高周波部品を提供することを目的とする。本発明の導電フィルムは、プラスチックフィルム(10)の少なくとも一面に設けた第一の金属薄膜(11a)と、その上に形成した第二の金属薄膜(11b)とを有し、前記第一の金属薄膜(11a)と前記第二の金属薄膜(11b)との間に、金属組成比が厚さ方向に変化する層(12)が形成されており、少なくとも第二の金属薄膜の側に開口する多数の微細な孔又は凹部(14)を有し、前記孔又は凹部(14)は前記第二の金属薄膜(11b)に通電中に加圧しながら形成された、導電フィルムである。

Description

本発明は高周波伝送率の周波数依存性を有する導電フィルム、その製造方法、及びかかる導電フィルムを用いた高周波部品に関する。
パーソナルコンピュータ等の情報処理機器、携帯電話等の無線通信機器等に従来から使用されている高周波伝送線路として、図35に示すように内導体110、誘電体200及び外導体110'からなる同軸ケーブルや、図36に示すように四角い断面を有する金属製の導波管120等がある。同軸ケーブル及び導波管は等方的(両方向とも同じ)伝送特性を有する。
また誘電体基板210の一面に平行な一対の帯状導体130,130を設けた高周波伝送線路(図37)、誘電体基板210の両面に接地導体140,140を設け、中心部に導体130を設けた高周波伝送線路(図38)、誘電体基板210の一面に接地導体130を設け、他面に帯状導体140を設けた高周波伝送線路(図39)、セラミック誘電体基板210の一面に帯状導体130を設け、その両側に接地導体140,140を配置した高周波伝送線路(図40)等がある。
特開平7-336113号は、使用周波数における表皮深さの1.14〜2.75倍の膜厚を有する導体膜を有する高周波伝送線路を開示している。この高周波伝送線路の構成例を図37及び40に示す。セラミック誘電体基板210の上に平行に設けられた導体膜130,140には、周波数に応じて高周波伝送率の周波数依存性がない。しかし、高周波伝送率の周波数依存性があれば、種々の有用な高周波部品が得られる。
従って本発明の目的は、高周波伝送率の周波数依存性を有する導電フィルム、その製造方法、及びかかる導電フィルムを用いた高周波部品を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、プラスチックフィルムに傾斜組成層を介して接合する二層の金属薄膜を形成した後、通電中に加圧しながら多数の微細な孔又は凹部を形成すると、高周波伝送率の周波数依存性を有する導電フィルムが得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の導電フィルムは、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた第一の金属の薄膜と、その上に形成した第二の金属の薄膜とを有し、前記第一の金属の薄膜と前記第二の金属の薄膜との間に、金属組成比が厚さ方向に変化する層が形成されており、少なくとも前記第二の金属の薄膜の側に開口する多数の微細な孔又は凹部を有し、前記孔又は凹部は前記第二の金属の薄膜に通電中に加圧しながら形成されたことを特徴とする。
この導電フィルムは、前記プラスチックフィルムと前記第一の金属の薄膜との間にも、前記第一の金属の割合が厚さ方向に変化する層が形成されているのが好ましい。
導電フィルムの好ましい例では、第一の金属はニッケルであり、第二の金属は銅である。この場合、第一の金属の薄膜と前記第二の金属の薄膜との厚さ比は1/20〜1/2であるのが好ましい。具体的には、第一の金属の薄膜の厚さは10〜70 nmであり、第二の金属の薄膜の厚さは0.1〜1μmであるのが好ましい。
導電フィルムの別の好ましい例では、第一の金属は銅であり、第二の金属はニッケルである。この場合、第一の金属の薄膜と第二の金属の薄膜との厚さ比は2/1〜20/1であるのが好ましい。具体的には、第一の金属の薄膜の厚さは0.1〜1μmであり、前記第二の金属の薄膜の厚さは10〜70 nmであるのが好ましい。
導電フィルムのさらに別の好ましい例では、前記第二の金属の薄膜が蒸着層である
導電フィルムのさらに別の好ましい例では、前記第二の金属の薄膜が前記第二の金属の蒸着層と前記第二の金属のメッキ層とからなる。
導電フィルムのさらに別の好ましい例では、前記第一の金属の薄膜が蒸着層である。
前記微細な孔又は凹部は0.1〜100μmの平均開口径を有するのが好ましい。前記微細な孔又は凹部の平均密度は500個/cm2以上であるのが好ましい。
本発明の導電フィルムの製造方法は、プラスチックフィルムの少なくとも一面に第一の金属の薄膜及び第二の金属の薄膜を順に形成し、得られた複合フィルムを多数の硬質粒子が表面に付着した第一ロールと表面が平滑な第二ロールとの間を通過させることにより、少なくとも前記第二の金属の薄膜の側に開口する多数の微細な孔又は凹部を形成し、その際前記第二の金属の薄膜に通電することを特徴とする。
前記ロールの押圧力は70 kgf/mm幅以上であるのが好ましい。前記第二の金属の薄膜に印加する電圧及び電流密度はそれぞれ5V以上及び20 A/m2以上であるのが好ましい。
本発明の高周波部品は上記導電フィルムを具備する。
高周波部品の好ましい例として、前記導電フィルムを二つ平行に配置してなる高周波伝送線路、及びこの高周波伝送線路を具備する高周波フィルタがある。
本発明の導電フィルムは高周波伝送率の周波数依存性を有するので、各種の高周波部品に有用である。例えば高周波伝送線路に利用すると、所望の周波数帯域を効率良く伝送するとともに、それ以外の周波数帯域をカットすることができる。
本発明の一実施例による導電フィルムを示す断面図である。 図1(a)のA部分を概略的に示す拡大断面図である。 図1(b)のA'部分を概略的に示す拡大断面図である。 図1(b)のA''部分を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の別の実施例による導電フィルムを示す断面図である。 図2(a)のB部分を概略的に示す拡大断面図である。 本発明のさらに別の実施例による導電フィルムを示す断面図である。 図3(a) のC部分を概略的に示す拡大断面図である。 本発明のさらに別の実施例による導電フィルムを示す断面図である。 図4(a)のD部分を概略的に示す拡大断面図である。 本発明のさらに別の実施例による導電フィルムを示す斜視図である。 本発明のさらに別の実施例による導電フィルムを示す斜視図である。 本発明のさらに別の実施例による導電フィルムを示す斜視図である。 複合フィルムに微細孔を形成しながら通電する装置の一例を示す概略図である。 図8の装置の部分拡大斜視図である。 図8の装置において、一面に金属薄膜を有する複合フィルムに微細孔を形成しながら通電する様子を示す部分拡大断面図である。 図8の装置において、両面に金属薄膜を有する複合フィルムに微細孔を形成しながら通電する様子を示す部分拡大断面図である 本発明の一実施例によるによる高周波伝送線路を示す斜視図である。 本発明の一実施例による高周波フィルタを示す斜視図である。 高周波伝送線路に発振器及び受信器を接続した状態を示す概略図である。 高周波伝送率の測定に使用した発振器の構成を概略的に示す回路図である。 発振器から信号が(+)側から出力するように伝送した場合の信号パターンを示す概略図である。 発振器から信号が(−)側から出力するように伝送した場合の信号パターンを示す概略図である。 実施例1の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 実施例2の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 実施例3の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 実施例4の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 実施例5の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 図21の拡大図である。 実施例6の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 図23の拡大図である。 実施例7の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 実施例8の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 実施例9の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 図27の拡大図である。 比較例1の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 比較例2の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 比較例3の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 比較例4の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 比較例5の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 比較例6の高周波伝送線路における周波数と高周波伝送率の関係を示すグラフである。 従来の高周波伝送線路の例を示す斜視図である。 従来の高周波伝送線路の別の例を示す斜視図である。 従来の高周波伝送線路のさらに別の例を示す斜視図である。 従来の高周波伝送線路のさらに別の例を示す斜視図である。 従来の高周波伝送線路のさらに別の例を示す斜視図である。 従来の高周波伝送線路のさらに別の例を示す斜視図である。
[1] 導電フィルム
(1) 構造
図1(a)〜(d) は、本発明の導電フィルムの一例を示す。プラスチックフィルム10の一面に第一及び第二の金属の薄膜11a,11bが一様に形成されており、両金属薄膜11a,11bの間に、第一の金属と第二の金属との組成比が厚さ方向に変化する傾斜組成層12が形成されており、両金属薄膜11a,11bに、通電中に加圧しながら形成された多数の微細孔14が設けられている。
傾斜組成層12では、金属組成比がほぼ連続的に変化しているのが好ましい。プラスチックフィルム10と金属薄膜11aとの間は、金属の割合が金属薄膜11aからプラスチックフィルム10にかけて減少する傾斜組成層12'となっているのが好ましい。図1(c) は、第二の金属原子11b'が第一の金属原子11a'の間に部分的に進入した様子を概略的に示し、図1(d) は、第一の金属原子11a'がフィルム10のプラスチック分子10'の間に部分的に進入した様子を概略的に示す。
多数の微細孔14は、後述するように高硬度の微粒子を表面に有するロールにより形成するので種々の深さを有するが、プラスチックフィルム10を貫通する必要はない。
図2(a) 及び図2(b) は導電フィルムの別の例を示す。この導電フィルムでは第一の金属薄膜11aが金属箔からなるので、第一の金属薄膜11aとプラスチックフィルム10との間に接着層13が設けられている。この導電フィルムは接着層13以外図1に示すものと同じである。
図3(a) 及び図3(b) は導電フィルムのさらに別の例を示す。この導電フィルムは、プラスチックフィルム10の両面に第一及び第二の金属薄膜11a,11bが一様に形成されており、第一及び第二の金属薄膜11a,11bに多数の微細孔14が設けられている以外、図1に示すものと同じである。
図4は導電フィルムのさらに別の例を示す。プラスチックフィルム10の両面に第一及び第二の金属の薄膜11a,11bが形成されており、かつ多数の微細孔14はほぼ導電フィルムを貫通している。金属薄膜11a,11bは貫通孔の形成中に塑性変形すると考えられる。
図5は導電フィルムのさらに別の例を示す。この導電フィルムは、プラスチックフィルム10の一面に、第一及び第二の金属の薄膜11a,11bからなる二つの帯状の積層金属薄膜が平行に形成されている以外、図1に示すものと同じである。
図6は導電フィルムのさらに別の例を示す。この導電フィルムは、プラスチックフィルム10の一面に一つの帯状の積層金属薄膜(第一及び第二の金属の薄膜11a,11bからなる)が形成されており、他面に積層金属薄膜(第一及び第二の金属の薄膜11a,11bからなる)が一様に形成されている以外、図1に示すものと同じである。
図7は導電フィルムのさらに別の例を示す。この導電フィルムは、プラスチックフィルム10の一面に三本の帯状の積層金属薄膜(各々第一及び第二の金属の薄膜11a,11bからなる)が設けられている以外、図1に示すものと同じである。
(2) プラスチックフィルム
プラスチックフィルム10を構成する樹脂は特に制限されず、例えばポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリ塩化ビニル、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。中でもポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン及びポリエーテルエーテルケトンのような高耐熱性樹脂が好ましく、特にポリエステル、ポリフェニレンサルファイド及びポリイミドが好ましい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。中でもPETフィルム及びPBTフィルムは安価に市販されているので好ましい。
(3) 金属薄膜
第一及び第二の金属薄膜11a,11bは電気抵抗が異なるのが好ましい。第一及び第二の金属薄膜11a,11bの電気抵抗の差は、常温で2×10-6 Ω・cm以上であるのが好ましく、4×10-6 Ω・cm以上であるのがより好ましい。
第一及び第二の金属として、銅[抵抗率(20℃):1.6730×10-6 Ω・cm]、アルミニウム[抵抗率(20℃):2.6548×10-6Ω・cm]、銀[抵抗率(20℃):1.59×10-6Ω・cm]、金[抵抗率(20℃):2.35×10-6Ω・cm]、白金[抵抗率(20℃):10.6×10-6Ω・cm]、ニッケル[抵抗率(20℃):6.84×10-6Ω・cm]、コバルト[抵抗率(20℃):6.24×10-6Ω・cm]、パラジウム[抵抗率(20℃):10.8×10-6Ω・cm]、錫[抵抗率(0℃):11.0×10-6Ω・cm]、及びこれらの合金等が挙げられる。
第一及び第二の金属は、電気抵抗が異なるように上記の中から選択する。第一の金属/第二の金属の好ましい組合せは、銅/ニッケル及びニッケル/銅である。
第一の金属及び第二の金属の電気抵抗の大小にかかわらず、電気抵抗が小さい方の金属の薄膜と、電気抵抗が大きい方の金属の薄膜との厚さ比を2/1〜20/1とするのが好ましい。特に両金属薄膜が蒸着膜の場合、この比を3/1〜15/1とするのが好ましい。具体的には、電気抵抗が小さい方の金属の薄膜の厚さは0.1〜35μmが好ましく、0.1〜1μmがより好ましく、0.2〜0.7μmが最も好ましい。また電気抵抗が大きい方の金属の薄膜の厚さは10 nm〜20μmが好ましく、10〜70 nmがより好ましく、20〜60 nmが最も好ましい。電気抵抗が小さい方の金属薄膜の厚さが0.1μm未満だと、高周波伝送効率が悪い。一方1μm超だと、高周波伝送率の周波数依存性が低下する。
第一の金属薄膜11aは蒸着又は箔により形成するのが好ましい。第二の金属薄膜11bは、少なくとも第一の金属薄膜11aと接合する層を蒸着により形成する。従って、第二の金属薄膜11bは蒸着膜でも、蒸着膜+めっき層でも良い。
(4) 傾斜組成層
(a) 第一の金属の薄膜と第二の金属の薄膜の間
図1(c)に示すように、傾斜組成層12では、第二の金属原子11b'は第一の金属原子11a'の間に部分的に進入しているので、第二の金属原子11b'の組成比(濃度)は第二の金属の薄膜11bから第一の金属の薄膜11aにかけて減少する。両金属原子11a',11b'の濃度が徐々に変化する傾斜組成層12は非晶質であると推定される。
(b) 金属薄膜とプラスチックフィルムの間
図1(d)に示すように、傾斜組成層12’では、第一の金属原子11a'はフィルム10のプラスチック分子10’の間に部分的に進入しているので、第一の金属原子11a'の組成比(濃度)は第一の金属の薄膜11aからプラスチックフィルム10にかけて減少する。
(5) 微細孔又は凹部
優れた高周波伝送特性を得るために、導電フィルム1に微細孔又は凹部(まとめて「微細孔」ということもある)14を形成する。図1に示すように、微細孔14は、少なくとも金属薄膜11a,11bを貫通していれば、プラスチックフィルム10の途中まででも良い。勿論図4に示すように、微細孔14はプラスチックフィルム10を貫通してもよい。
微細孔14の平均開口径は0.1〜100μmが好ましく、0.5〜50μmがより好ましい。微細孔14の平均開口径を0.1μm未満とするのは技術的に困難である。また微細孔14の平均開口径を100μm超にすると、導電フィルム1の強度が低下する。良好な伝送損失を有するために、平均開口径の上限は20μmが特に好ましく、10μmが最も好ましい。平均開口径は、導電フィルム1の原子間力顕微鏡写真の任意の視野において複数の微細孔14の開口径を測定し、平均することにより求める。
微細孔14の平均密度は500個/cm2以上であるのが好ましく、5×103個/cm2以上であるのがより好ましい。微細孔14の平均密度が500個/cm2未満であると、伝送損失が大きすぎる。伝送損失を抑制するために、微細孔14の平均密度は1×104〜3×105個/cm2であるのが好ましく、1×104〜2×105個/cm2であるのがより好ましい。微細孔14の平均密度も、導電フィルム1の原子間力顕微鏡写真の任意の視野において微細孔14の数を計測し、単位面積当たりに平均することにより求める。
図4(b) に示すように、微細孔14の形成により金属薄膜11a,11bは塑性変形し、それらの一部は微細孔14の壁面に沿って延びる。金属薄膜11a,11bの塑性変形により、高周波伝送率の周波数依存性が向上する。これは、金属薄膜11a,11bの塑性変形により傾斜組成層12で両金属が混合するためであると考えられる。
(6) 抵抗率
高周波伝送率の高い周波数依存性を得るため、金属薄膜11a,11bからなる積層体の抵抗率(単に「導電フィルムの抵抗率」という)は、銅とニッケルの組合せの場合、2×10-6〜150×10-6Ω・cmが好ましく、3×10-6〜100×10-6 Ω・cmがより好ましい。
[2] 導電フィルムの製造方法
導電フィルム1は、プラスチックフィルム10の一面又は両面に蒸着法又は箔接合法により第一の金属薄膜11aを形成し、その上に蒸着法又は蒸着法及びめっき法により第二の金属薄膜11bを形成し、得られた複合フィルムを多数の硬質粒子が表面に付着した第一ロールと表面が平滑な第二ロールとの間を通過させることにより、少なくとも第二の金属薄膜11bの側に開口する多数の微細孔14を形成し、その際第二の金属薄膜11bに対して通電することにより製造する。第一の金属薄膜11aと第二の金属薄膜11bとの間に傾斜組成層12が形成されるので、プラスチックフィルム10と第一の金属薄膜11aとの間に傾斜組成層12’が形成される必要はない。例えば図2に示す導電フィルム1では、金属箔からなる第一の金属薄膜11aをプラスチックフィルム10に接着し、蒸着法又は蒸着法及びめっき法により第二の金属薄膜11bを形成した後、微細孔14を形成しながら通電する。
(1) 金属薄膜の形成
金属の蒸着は、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、プラズマCVD法、熱CVD法、光CVD法等の化学気相蒸着法等により行うことができる。第二の金属薄膜11bが蒸着層及びめっき層からなる場合、めっき層は公知の方法により形成できる。
(2) 微細孔の形成
図8は、プラスチックフィルム10に第一及び第二の金属薄膜11a,11bを形成した複合フィルム1'に、通電しながら微細孔14を形成する装置を示す。巻出機55から巻き戻した複合フィルム1'を、ダンサーロール60及びエキスパンダーロール61を経て、高硬度の微粒子を表面に多数有する第一ロール64と、表面が平滑な第二ロール65との間に、均一な押圧力下で通過させることにより、少なくとも第二の金属薄膜11bの側に開口する多数の微細孔14を形成し、その際第二の金属薄膜11bに対して電極ロール62a,62bにより通電する。得られた導電フィルム1は、一対のZラップロール67,67及びダンサーロール68を経て、巻取機56に巻き取る。
図9に示すように、一対の電極ロール62a,62bは第一ロール64の前後に設けられており、一対の電極ロール63a,63bは第二ロール65の前後に設けられている。電極ロール62a,62b(63a,63b)を支持するボックス620a,620b(630a,630b)に、電源70a(70b)が接続されており、電極ロール62a,62b(63a,63b)に電圧をかけることができる。、
第一ロール64は、金属製ロールの表面に多数の硬質微粒子(ダイヤモンド微粒子)をニッケル又はクロムめっきの電着法により付着させたもの(ダイヤモンドロール)である。第二ロール65は硬質金属ロールである。ダイヤモンドロールの詳細は特開2002-59487号に記載されている。
(a) 一面に金属薄膜を有する場合
図10は、通電しながら第一及び第二の金属薄膜11a,11bを有する複合フィルム1'に微細孔を形成する様子を示す。金属薄膜を第一ロール64の側にして、複合フィルム1'を第一及び第二のロール64,65間に均一な押圧力下で通過させながら、電極ロール62a,62bにより第二の金属薄膜11bに対して通電する。
電源70aは直流電源及び交流電源のいずれでもよい。直流電圧はパルス電圧でも良い。電圧及び電流密度は、高周波信号の周波数に応じて適宜設定する。電圧は5 V以上が好ましく、8 V以上がより好ましい。電圧が5 V未満だと、抵抗の増加が不十分である。電圧の上限は30 Vが好ましく、25 Vがより好ましい。交流電源を用いる場合、周波数は10 Hz〜1 MHzが好ましく、100〜10,000 Hzがより好ましい。電流密度は20 A/m2以上が好ましく、25 A/m2以上がより好ましい。電流密度の上限は、70 A/m2が好ましく、50 A/m2がより好ましい。
第一及び第二のロール64,65により複合フィルム1'に掛ける押圧力は、高周波信号の周波数に応じて適宜設定すればよいが、70 kgf/mm幅以上が好ましく、80〜1,000 kgf/mm幅がより好ましい。
複合フィルム1'の搬送速度は20〜100 m/分が好ましく、25〜80 m/分がより好ましい。この速度が20 m/分未満だと、プラスチックフィルム10が劣化する恐れがある。一方100 m/分超とすると、電気抵抗が十分に増加しない。
なお必要に応じて、複合フィルム1'を第一及び第二のロール64,65間に通過させる際、金属薄膜を第二ロール65の側にしても良い。
(b) 両面に金属薄膜を有する場合
図11は、通電しながら両面に第一及び第二の金属薄膜11a,11bを有する複合フィルム1'に微細孔を形成する様子を示す。この場合、金属薄膜11bに対して一対の電極ロール62a,62bにより通電するとともに、金属薄膜11bに対して一対の電極ロール63a,63bにより通電する。
以上のような加圧通電により、優れた高周波伝送率の周波数依存性が得られる。
[3] 高周波部品
本発明の高周波部品は上記導電フィルムを具備する。高周波部品の好ましい例として、高周波伝送線路及び高周波フィルタが挙げられる。
(1) 高周波伝送線路
図12は本発明の高周波伝送線路の一例を示す。この高周波伝送線路は、二本の帯状導電フィルム100,100が、プラスチック、絶縁性セラミックス等からなる誘電体基板2の上面に平行に配置されている。帯状導電フィルム100,100は導電フィルム1を公知の方法によりスリットしたものである。二本の帯状導電フィルム100,100の間に電界が集中するので、高周波信号を効率良く伝送することができる。優れた高周波伝送性を得るために、誘電体基板2は、二本の帯状導電フィルム100,100間に凸部20を有するのが好ましい。
各導電フィルム100,100の幅d1は、高周波信号の周波数及び振幅等に応じて適宜設定するが、1〜10 mmであるのが好ましく、1.5〜7mmであるのがより好ましい。幅d1が1mm以上であれば、十分な高周波信号伝送性を有する。また幅d1を10 mm超としても、高周波信号伝送性のさらなる向上は得られない。
二本の帯状導電フィルム100,100の間隔d2は1〜10 mmであるのが好ましく、1.5〜7mmであるのがより好ましい。間隔d2が1mm未満だと高周波信号伝送性が不十分であり、一方10 mm超だと放射損失が多い。凸部20の高さhは1〜10 mmであるのが好ましく、1.5〜7mmであるのがより好ましい。
導電フィルム100,100は、誘電体基板の同一面上に配置されていることに限定されず、断面コの字状誘電体基板の対向内面上や、断面L字状の誘電体基板の直交内面上に配置されていてもよい。
本発明の高周波伝送線路は優れた周波数依存性及び高周波伝送率を有し、しかも高周波特性の経時変化がない。また比較的高い電気抵抗を有するので、終端抵抗を省略できる場合もある。本発明の導電フィルムは、高周波伝送率が100%以上の周波数帯域と、高周波伝送率がほぼ0%の周波数帯域があるので、優れたフィルタ機能を有する。また伝送方向に異方性があるので、外部からの信号の進入を防止するハッカー防止機能も有する。
(2) 高周波フィルタ
本発明の高周波フィルタは、上記高周波伝送線路に入力端子及び出力端子を接続した簡単な構造を有する。図13はかかる高周波フィルタの一例を示す。第二の金属薄膜11bが第一の金属薄膜11aより小さな電気抵抗を有する場合、第二の金属薄膜11bに端子4を設けるのが好ましい。本発明の高周波フィルタは優れた周波数依存性及び高周波伝送率を有する。
(3) その他の高周波部品
その他の高周波部品として、高周波共振器、高周波電極、高周波信号用分配器、平面伝送線路−導波管線路変換器、高周波増幅素子、アンテナ(例えば電子タグ用アンテナ)等も挙げられる。これらの高周波部品も、上記高周波伝送線路に入力端子及び出力端子を接続した簡単な構造で良い。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
(1) 帯状導電フィルムの作製
(i) 複合フィルムの作製
二軸延伸PETフィルム[厚さ:12μm、誘電率:3.2(1 MHz)、誘電正接:1.0%(1 MHz)、融点:265℃、ガラス転移温度:75℃]の一面に、真空蒸着法により厚さ0.3μmの銅層を形成し、その上に真空蒸着法により厚さ20 nmのニッケル層を形成した。得られた複合フィルムを50 cm×3 mmにカットした試験片に対して電気抵抗を長さ方向に測定した結果、8Ωであった。
(ii) 加圧通電
図8に示す装置を用い、第一ロール(ダイヤモンド微粒子の粒径3μm)64と第二ロール65との間に、100 kgf/mm幅の圧力下、30 m/分の速度で複合フィルムを通過させながら、ニッケル層を一対の電極ロール62a,62bに接触させ、電源70aから24 Vのパルス電圧(オン/オフともに30ミリ秒)を印加した。電流密度は35 A/m2であった。得られた導電フィルムの微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。導電フィルムを50 cm×3 mmにカットした試験片の電気抵抗(長さ方向に測定)は100Ωであった。
(2) 高周波伝送線路の作製
帯状導電フィルム2本を、PETフィルムが基板側となるように、塩化ビニル樹脂製基板に平行に接着し、図12に示す平行線路型の高周波伝送線路を作製した(長さ:50 cm、二本の帯状導電フィルムの間隔d2:3mm)。
実施例2
15 Vのパルス電圧(35 A/m2の電流密度)を印加した以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は32Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例3
18 Vのパルス電圧(35 A/m2の電流密度)を印加した以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は49Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例4
60 m/分の速度の複合フィルムに18 Vのパルス電圧(35 A/m2の電流密度)を印加した以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は18Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例5
周波数5,000 Hzで10 Vの交流電圧(45 A/m2の電流密度)を印加した後、5 mm幅でカットした以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は52Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例6
周波数5,000 Hzで10 Vの交流電圧(30 A/m2の電流密度)を印加した後、5 mm幅でカットした以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は47 Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例7
PETフィルムの一面に、真空蒸着法により厚さ0.3μmの銅層を形成した後、厚さ50 nmのニッケル層を形成した。得られた複合フィルムを50 cm×5 mmにカットした試験片の電気抵抗(長手方向に測定)は8Ωであった。複合フィルムを500 kgf/mm幅の圧力下30 m/分の速度でロール対64,65を通過させながら、10 Vのパルス電圧(電流密度は30 A/m2)を印加した、5 mm幅でカットした以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は16Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例8
厚さ16μmの二軸延伸PETフィルムを用い、銅層の厚さを0.5μmとした以外実施例7と同様にして、複合フィルムを作製した。複合フィルムを50 cm×5 mmにカットした試験片の電気抵抗は8Ωであった。複合フィルムに対して実施例7と同様に微細孔を形成し、カットすることにより得られた帯状導電フィルムの電気抵抗は17Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例9
二軸延伸ポリフェニレンサルファイドフィルム[厚さ:12μm、誘電率:3(1 MHz)、誘電正接:0.002(1 MHz)、融点:285℃、ガラス転移温度:90℃]の一面に、真空蒸着法により厚さ50 nmのニッケル層を形成した後、厚さ0.2μmの銅層を形成した。得られた複合フィルムを50 cm×3 mmにカットして得られた試験片の電気抵抗は10Ωであった。複合フィルムに対して実施例7と同様に微細孔を形成し、カットすることにより得られた帯状導電フィルムの電気抵抗は16Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
比較例1
二軸延伸ポリイミドフィルム[厚さ:25μm、誘電率:3.3(1 MHz)、誘電正接:0.0079(1 MHz)、ガラス転移温度:280℃以上]の一面に、厚さ12μmの圧延銅箔を接着した。得られた積層膜に18 Vのパルス電圧(35 A/m2の電流密度)を印加した以外実施例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。加圧通電前後で電気抵抗の変化はなかった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
比較例2
20 Vのパルス電圧(40 A/m2の電流密度)を印加した以外比較例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。加圧通電前後で電気抵抗の変化はなかった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
比較例3
25 Vのパルス電圧(50 A/m2の電流密度)を印加した以外比較例1と同様にして、帯状導電フィルムを作製した。加圧通電前後で電気抵抗の変化はなかった。この導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
比較例4
ポリイミドフィルムの一面に、真空蒸着法により3.0μmの厚さの銅層を形成し、その上に10μmのニッケル層を形成した。得られた複合フィルムに対して実施例7と同様に微細孔を形成し、カットすることにより得られた帯状導電フィルムの電気抵抗は0.1Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
比較例5
微細孔を形成しなかった以外実施例7と同様にして帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は8Ωであった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
比較例6
通電せずに500 kgf/mm幅の圧力下30 m/分の速度でロール対64,65を通過させながら微細孔を形成した以外実施例7と同様にして帯状導電フィルムを作製した。帯状導電フィルムの電気抵抗は13Ωで、微細孔の平均密度は5×104個/cm2であった。この帯状導電フィルムを用いた以外実施例1と同様にして高周波伝送線路を作製した。
実施例1〜9及び比較例1〜6の帯状導電フィルムの作製条件及び物性を表1に示す。
Figure 2008075746
表1(続き)
Figure 2008075746
表1(続き)
Figure 2008075746
表1(続き)
Figure 2008075746
注:(1) 第一及び第二の金属薄膜からなる積層金属の抵抗率。積層金属の長さは50 cmであり、幅は3 mm(実施例1〜4)及び5 mm(実施例5〜9、比較例5,6)であった。
(2) 第一及び第二の金属薄膜及びその間の傾斜組成層からなる積層金属の抵抗率。積層金属の長さは50 cmであり、幅は3 mm(実施例1〜4)及び5 mm(実施例5〜9、比較例4〜6)であった。
(3) パルス電圧(オン/オフともに30ミリ秒)を印加。
(4) 微細孔の形成時に通電せず。
実施例1〜9及び比較例1〜6で得られた高周波伝送線路の高周波伝送率を以下の方法により測定した。
(a) 高周波発振器のスプリアス特性測定
(i) スプリアス特性測定用高周波伝送線路の作製
二軸延伸PETフィルムの一面に、真空蒸着法により厚さ0.3μmの銅層を形成し、5 mmの幅にスリットした。長さ50 cmの2本の帯状の銅/PETフィルムをPETフィルムを下にして塩化ビニル樹脂製基板に3 mmの間隔d2で平行に接着し、実施例1と同様にして平行線路型のスプリアス特性測定用高周波伝送線路を作製した。
(ii) スプリアス特性測定
図14に示すように、ケーブル70及び鰐口クリップ7を介して、スプリアス特性測定用高周波伝送線路の積層膜1'',1''の一端に高周波発振器5を接続し、他端に高周波受信器6を接続した。インピーダンスを整合し、高周波伝送率を精確に測定するために、整合器8を高周波発振器5の直後及び受信器6の直前に設けた。図15に示すように、高周波発振器5は、電圧制御発振器(VCO)51、伝送する信号の周波数に応じて切り替えるようになっている3個の高周波発振モジュール52,52',52''及び2個の高周波アンプ53,53'を具備している。高周波発振器5は、100〜200 MHz、260〜550 MHz及び600〜1,050 MHzの範囲の信号を伝送することができる。発振器5から100、200、300、500、700及び1,000 MHzの信号を伝送し、スプリアス特性を調べた。結果を表2に示す。この高周波発振器5は高調波の発生が少なく、高調波以外のスプリアスがなかった。
Figure 2008075746
(b) 伝送係数の設定
ケーブル70(図14参照)で発振器5と受信器6を接続し、1.0 Vの出力振幅で、120 MHzから1,050 MHzまで2〜6 MHz間隔で周波数を上げながら、発振器5から信号を伝送した。図16(a)に示すように、発振器5の出力端子50,50から信号が(+)側から出力するように伝送した場合(信号パターン1)と、図16(b)に示すように、発振器5の出力端子50,50から信号が(−)側から出力するように伝送した場合(信号パターン2:信号パターン1に対して位相が1/2波長ずれている)との両方について入力振幅を求めた。式:伝送係数=入力振幅(V)/出力振幅(V)に従い、各周波数における伝送係数を求め、信号パターン1及び2の各々について周波数−伝送係数曲線を作成した。
(c) 高周波伝送率の測定
実施例1〜9及び比較例1〜6で作製した高周波伝送線路に、上記と同様にして発振器5及び受信器6を接続し、整合器8を発振器5の直後及び受信器6の直前に設けた(図14参照)。1.0 Vの出力振幅(V)で、120 MHzから1,050 MHzまで2〜6 MHz間隔で周波数を上げながら、発振器5から信号(信号パターン1及び2)を伝送し、入力振幅(V)を求めた。上記周波数−伝送係数曲線から求められる伝送係数を用い、各測定周波数における高周波伝送率(%)を、式:高周波伝送率(%)=入力振幅(V)/(出力振幅(V)×伝送係数)×100に従い、算出した。周波数と高周波伝送率の関係をプロットした結果を図17〜34に示す。
図17〜20から、実施例1〜4の高周波伝送線路では、信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね320〜350 MHz及び760〜820 MHzの帯域で100%以上であり、概ね600〜700 MHzの広い帯域で0%であり、周波数依存性を有していた。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね140〜180 MHz、380〜430 MHz、及び620〜730 MHzの帯域で100%以上であり、伝送性に優れていた。信号パターンの違いにより、高周波伝送率の高い帯域が異なっていた。
図21〜24から、実施例5及び6の高周波伝送線路では、信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね650〜700 MHzの帯域で100%以上であり、概ね400〜500 MHzの広い帯域で0%であった。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね320〜360 MHzの帯域で100%以上であり、概ね600〜700 MHz及び870〜970 MHzの広い帯域で0%であった。信号パターン1及び2に対して、高周波伝送率の周波数依存性を有していた。
図25から、実施例7の高周波伝送線路では、信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね140〜220 MHz、370〜420 MHz及び660〜710 MHzの帯域で100%以上であり、750〜800 MHzの帯域で0%であった。特に177 MHzでは770%の伝送率を示した。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね150〜230 MHz、330〜350 MHz及び730〜820 MHzの帯域で100%以上であった。信号パターン2に対しては、高周波伝送率が0%の帯域がなく、帯域除去性が見られなかったことから、信号パターンの違いにより、整流作用が得られることが分かった。
図26から、実施例8の高周波伝送線路は、信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね120〜460 MHz、750〜840 MHz及び900〜1,010 MHzの帯域で100%以上であり、伝送性に優れていた。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね190〜310 MHz、600〜660 MHz、770〜800 MHz及び970〜1,010 MHzの帯域で100%以上であり、690〜730 MHzの帯域で0%であった。信号パターン1に対しては帯域除去性が見られなかったことから、信号パターンの違いにより、整流作用が得られることが分かった。
図27及び28から、実施例9の高周波伝送線路では、信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね130〜180 MHz、370〜410 MHz及び970〜1,010 MHzの帯域で100%以上であり、430〜530 MHz及び750〜780 MHzの帯域で0%であった。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね130〜180 MHz、240〜300 MHz、320〜360 MHz及び780〜860 MHzの帯域で100%以上であり、640〜720 MHzの帯域で0%であった。特に344 MHzでは2,715%の伝送率を示した。信号パターンの違いにより、高周波が伝送されない帯域及び高周波伝送率の高い帯域が異なっていた。
これに対して比較例1〜3(図29〜31参照)の高周波伝送線路では、銅箔を用いたため、実施例1〜9に比べて、高周波伝送率が100%以上の帯域及び高周波伝送率が0%の帯域が狭く、高周波伝送率の周波数依存性が低かった。
図32から明らかなように、比較例4の高周波伝送線路では、導電フィルムのニッケル層が70 nm超であり、銅層が1μm超であるので、高周波伝送率が0%の帯域が発現しなかった。
図33から明らかなように、比較例5の高周波伝送線路では、信号パターン1に対して、700〜730 MHzの帯域で高周波伝送率が0%であった。しかし、この伝送線路の導電フィルムは加圧通電していないので、実施例1〜9より高周波伝送率が0%の帯域が狭かった。また伝送率の最大値が580.1%であり、加圧通電した実施例7より低かった。
図34から明らかなように、比較例6の高周波伝送線路では、高周波伝送率が、信号パターン1に対して、430〜500 MHz及び750〜770 MHzの帯域で0%であり、信号パターン2に対して、610〜650 MHz及び900〜930 MHzの帯域で0%であった。しかし、この導電フィルムは加圧通電をしていないので、伝送率の最大値が578.4%と、加圧通電した実施例7より低かった。

Claims (18)

  1. プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた第一の金属の薄膜と、その上に形成した第二の金属の薄膜とを有し、前記第一の金属の薄膜と前記第二の金属の薄膜との間に、金属組成比が厚さ方向に変化する層が形成されており、少なくとも前記第二の金属の薄膜の側に開口する多数の微細な孔又は凹部を有し、前記孔又は凹部は前記第二の金属の薄膜に通電中に加圧しながら形成されたことを特徴とする導電フィルム。
  2. 請求項1に記載の導電フィルムにおいて、前記プラスチックフィルムと前記第一の金属の薄膜との間にも、前記第一の金属の割合が厚さ方向に変化する層が形成されていることを特徴とする導電フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属がニッケルであり、前記第二の金属が銅であることを特徴とする導電フィルム。
  4. 請求項3に記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属の薄膜と前記第二の金属の薄膜との厚さ比が1/20〜1/2であることを特徴とする導電フィルム。
  5. 請求項4に記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属の薄膜の厚さが10〜70 nmであり、前記第二の金属の薄膜の厚さが0.1〜1μmであることを特徴とする導電フィルム。
  6. 請求項1又は2に記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属が銅であり、前記第二の金属がニッケルであることを特徴とする導電フィルム。
  7. 請求項6に記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属の薄膜と前記第二の金属の薄膜との厚さ比が2/1〜20/1であることを特徴とする導電フィルム。
  8. 請求項7に記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属の薄膜の厚さが0.1〜1μmであり、前記第二の金属の薄膜の厚さが10〜70 nmであることを特徴とする導電フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の導電フィルムにおいて、前記微細な孔又は凹部は0.1〜100μmの平均開口径を有することを特徴とする導電フィルム。
  10. 請求項9に記載の導電フィルムにおいて、前記微細な孔又は凹部の平均密度は500個/cm2以上であることを特徴とする導電フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の導電フィルムにおいて、前記第二の金属の薄膜が蒸着層であることを特徴とする導電フィルム。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の導電フィルムにおいて、前記第二の金属の薄膜が前記第二の金属の蒸着層と前記第二の金属のメッキ層とからなることを特徴とする導電フィルム。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の導電フィルムにおいて、前記第一の金属の薄膜が蒸着層であることを特徴とする導電フィルム。
  14. プラスチックフィルムの少なくとも一面に第一の金属の薄膜及び第二の金属の薄膜を順に形成し、得られた複合フィルムを多数の硬質粒子が表面に付着した第一ロールと表面が平滑な第二ロールとの間を通過させることにより、少なくとも前記第二の金属の薄膜の側に開口する多数の微細な孔又は凹部を形成し、その際前記第二の金属の薄膜に対して通電することを特徴とする導電フィルムの製造方法。
  15. 請求項14に記載の導電フィルムの製造方法において、前記ロールの押圧力は70 kgf/mm幅以上であり、前記第二の金属の薄膜に印加する電圧及び電流密度はそれぞれ5V以上及び20 A/m2以上であることを特徴とする方法。
  16. 請求項1〜13のいずれかに記載の導電フィルムを具備することを特徴とする高周波部品。
  17. 請求項16に記載の高周波部品において、前記導電フィルムを二つ平行に配置してなる高周波伝送線路であることを特徴とする高周波部品。
  18. 請求項16に記載の高周波部品において、前記導電フィルムを二つ平行に配置してなる高周波伝送線路を具備する高周波フィルタであることを特徴とする高周波部品。
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